JP2002251917A - イオン伝導性シート - Google Patents

イオン伝導性シート

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JP2002251917A
JP2002251917A JP2001048696A JP2001048696A JP2002251917A JP 2002251917 A JP2002251917 A JP 2002251917A JP 2001048696 A JP2001048696 A JP 2001048696A JP 2001048696 A JP2001048696 A JP 2001048696A JP 2002251917 A JP2002251917 A JP 2002251917A
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ion conductive
sheet
conductive sheet
polymer compound
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JP2001048696A
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Masaki Minami
昌樹 南
Junichiro Tanimoto
順一郎 谷本
Takaya Kubo
貴哉 久保
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極との密着性が改善されたイオン伝導性シ
ートを提供する。 【解決手段】 (a)ポリエーテル系高分子化合物、ポ
リフッ化ビニリデン系高分子化合物、ポリアクリロニト
リル系高分子化合物、およびポリアクリレート系高分子
化合物から選ばれる高分子化合物1種以上からなる高分
子マトリックス中に、(b)支持電解質および溶媒、
(c)常温溶融塩、および(d)常温溶融塩および溶媒
から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導性物質を
含有してなるイオン伝導性シートであり、当該シートが
自立性を有し、かつ当該シートの少なくとも一方の面が
エンボス加工されていることを特徴とするイオン伝導性
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導性シー
トに関する。さらに詳しくは、本発明は、電極との密着
性が改善されたイオン伝導性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一次電池、二次電池などの各種の
電気化学素子を作製する場合、2枚の電極の間にイオン
伝導層を形成するためにプロピレンカーボネートなどの
有機溶剤を主成分としたいわゆる電解液を使用すること
が知られているが、使用時に素子の破損により液が飛散
したり、また使用中に液漏れが発生する場合があるなど
の問題点があった。これらの欠点を改良するものとし
て、高分子固体電解質などの固体電解質が提案されてい
る。しかしながら、固体電解質を用いた電気化学セルを
製造する場合、電極との密着性について種々の工夫が必
要であり、電気化学素子をより簡便に製造することが求
められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような実
状に鑑み成されたものであり、その目的は、簡便な方法
により電気化学素子を製造することが可能で、高いイオ
ン伝導性を具備するイオン伝導性シートを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特
定のイオン伝導性シートが上記課題を解決することを見
出した。すなわち、本発明は、(a)ポリエーテル系高
分子化合物、ポリフッ化ビニリデン系高分子化合物、ポ
リアクリロニトリル系高分子化合物、およびポリアクリ
レート系高分子化合物から選ばれる高分子化合物1種以
上からなる高分子マトリックス中に、(b)支持電解質
および溶媒、(c)常温溶融塩、および(d)常温溶融
塩および溶媒から選ばれる少なくとも1種以上のイオン
伝導性物質を含有してなるイオン伝導性シートであり、
当該シートが自立性を有し、かつ当該シートの少なくと
も一方の面がエンボス加工されていることを特徴とする
イオン伝導性シートに関する。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のイオン伝導性シートは、(a)特定の高分子化合
物からなる高分子マトリックス中に、(b)支持電解質
および溶媒、(c)常温溶融塩、および(d)常温溶融
塩および溶媒から選ばれる少なくとも1種以上のイオン
伝導性物質を含有してなるイオン伝導性シートであり、
当該シートが自立性を有し、かつ当該シートの少なくと
も一方の面がエンボス加工されていることを特徴とす
る。本発明のイオン伝導性シートにおいては、(b)支
持電解質と溶媒、(C)常温溶融塩、(d)常温溶融塩
と溶媒から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導性
物質、あるいはさらに所望により添加する他の成分が、
(a)特定の高分子化合物からなる高分子マトリックス
中に保持されることによって固体状態またはゲル状態が
形成される。
【0006】まず、本発明において高分子マトリックス
として使用する高分子化合物について説明する。本発明
に用いるポリエーテル系高分子化合物としては、分子末
端以外の主鎖部分がアルキレンオキシド構造からなる高
分子化合物である。ポリエーテル系高分子化合物は、エ
ポキシド、オキセタンおよびテトラヒドロフラン等の化
合物を開環重合することによって得ることができる。こ
れらの化合物は、それぞれ置換基を有していても良い。
具体的には、これらの化合物としてはポリエチレンオキ
シド、ポリトリメチレンオキシド、ポリテトラヒドロフ
ラン等が挙げることができる。また置換基としては、例
えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
キル基、あるいはこれらの基が置換基としてRO−(R
は、炭化水素基を表す。)で表される基を有するものを
挙げることができる。
【0007】アルキル基としては、例えば、炭素数1〜
20、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げら
れる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、s−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、ドデシル基などが挙げられる。アルケニル基として
は、例えば、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜6
のアルケニル基が挙げられる。具体的には、ビニル基、
アリル基などが挙げられる。アリール基としては、例え
ば、炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜12のアリ
ール基が挙げられる。具体的には、フェニル基、トリル
基、p−エチルフェニル基、o−エチルフェニル基など
が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、炭素数
7〜30、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が
挙げられる。具体的には、ベンジル基、フェネチル基、
トリチル基が挙げられる。
【0008】さらに上記置換基がRO−(Rは、炭化水
素基を表し、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基を
表す。)で表される基を有する置換基としては、例え
ば、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル
基、2−メトキシエトキシエチル基、p−メトキシフェ
ニル基、p−ブトキシフェニル基、p−メトキシフェニ
ルメチル基、p−メトキシスチリル基が挙げられる。上
記RO−で表される基を置換基として有する置換基は、
更に高分子量化されたものでも良く、例えば、下記式
(1)〜(8)で示される置換基が挙げられる。
【0009】
【化1】
【0010】上記式(1)〜(8)において、nは1以
上、好ましくは1〜1,000、さらに好ましくは1〜
200、特に好ましくは2〜100の整数を表す。これ
らの置換基を有するポリエーテル系高分子化合物の具体
例を以下に記載する。
【0011】
【化2】
【0012】上記式において、lおよびnは、それぞれ
1以上、好ましくは1〜1,000、さらに好ましくは
1〜200、特に好ましくは3〜100の整数を表し、
mは20〜100,000、好ましくは20〜50,0
00、さらに好ましくは50〜20,000の整数を表
す。なお、本明細書においては、Etはエチル基、Bu
はブチル基、Phはフェニル基を示す。
【0013】ポリエーテル系高分子化合物は、上記の繰
り返し単位を含む単独重合体に限らず、共重合体を使用
しても良い。その場合ランダム共重合体あるいはブロッ
ク共重合体のどちらを使用してもよい。共重合体からな
るポリエーテル系高分子化合物の例を以下に記載する。
共重合体の組成比はとくに限定されず、任意に選択する
ことができる。
【0014】
【化3】
【0015】上記式において、nは1以上、好ましくは
1〜1,000、さらに好ましくは1〜200、特に好
ましくは3〜100の整数を表し、kおよびmは、それ
ぞれ20〜100,000、好ましくは20〜50,0
00、さらに好ましくは50〜20,000の整数を表
す。
【0016】上記式で表される共重合体の分子末端は、
通常、水酸基、アルキル基、又はアリール基である。ア
ルキル基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル
基を挙げることができ、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−
オクチル基などが挙げられる。またアリール基として
は、例えば、炭素数6〜20のアリール基を挙げること
ができ、具体的には、フェニル基、ナフチル基などが挙
げられる。上記重合体の分子量は特に制限されないが、
室温で液状態でないことが必要であり、通常、分子量
は、1,000以上、好ましくは5,000以上であ
る。一方、分子量の上限は特に限定されないが、溶解性
あるいは溶融性等の性質を示すことが好ましく、通常
1,000万以下、好ましくは500万以下である。な
お、ここで示す分子量は、クロマトグラフィー(サイズ
排除クロマトグラフィー)による測定で求めた数平均分
子量である。以下、本明細書においては、重合体の分子
量については特に規定しない限り、前記数平均分子量を
示す。
【0017】本発明に用いるポリフッ化ビニリデン系高
分子化合物としては、特に限定されないが、フッ化ビニ
リデンの単独重合体あるいは他の重合性モノマー、好適
にはラジカル重合性モノマーとの共重合体である。共重
合性モノマーとしては、具体的には、ヘキサフロロプロ
ピレン、テトラフロロエチレン、トリフロロエチレン、
エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニリ
デン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、スチレンなどを例示することができ
る。これらの共重合性モノマーは、フッ化ビニリデン1
00重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは5
〜80重量部の範囲で使用することができる。また、こ
れらの共重合性モノマーを2種類以上添加しても良く、
例えば、フッ化ビニリデン+ヘキサフロロプロピレン+
テトラフロロエチレン、フッ化ビニリデン+テトラフロ
ロエチレン+エチレン、フッ化ビニリデン+テトラフロ
ロエチレン+プロピレンなどの組み合わせで使用するこ
とができる。ポリフッ化ビニリデン系高分子化合物の数
平均分子量は、特に限定されないが、下限として、通常
5,000以上、好ましくは10,000以上、さらに
好ましくは20,000以上であり、上限として、通常
10,000,000以下、好ましくは2,000,0
00以下、さらに好ましくは1,000,000以下の
範囲で使用することができる。
【0018】本発明に用いるポリアクリロニトリル系高
分子としては、特に限定されないが、アクリロニトリル
の単独重合体あるいは他の重合性モノマー、好適にはラ
ジカル重合性モノマーとの共重合体である。共重合性モ
ノマーとしては、具体的には、プロピレン、塩化ビニリ
デン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、スチレンなどを例示することができ
る。これらの共重合性モノマーは、アクリロニトリル1
00重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは5
〜80重量部の範囲で使用することができる。また、こ
れらの共重合性モノマーを2種類以上添加しても良い。
ポリアクリロニトリル系高分子化合物の数平均分子量
は、10,000〜10,000,000、好ましくは
100,000〜2,000,000、さらに好ましく
は100,000〜1,000,000の範囲で使用す
ることができる。
【0019】本発明に用いるポリアクリレート系高分子
としては、特に限定されないが、アクリレート類および
メタクリレート類が挙げられ、アクリレート類のモノマ
ーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレートなどアルキル基を有するもの、そ
の他ベンジルアクリレート、フェニルアクリレートなど
が挙げられる。さらに、エチレングリコールユニットを
有するものでも良い。具体的には、メトキシエチルアク
リレート、ジエチレングリコールメチルエーテル アク
リレート、トリエチレングリコールメチルエーテル ア
クリレート、テトラエチレングリコールメチルエーテル
アクリレート、トリエチレングリコールエチルエーテ
ル アクリレート、トリエチレングリコールプロピルエ
ーテルアクリレート、トリエチレングリコールフェニル
エーテル アクリレートなどが挙げられる。メタクリレ
ート類では、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、プロピルメタクリレートなどのアルキル基を有す
るもの、その他ベンジルメタクリレート、フェニルメタ
クリレートなどが挙げられる。さらに、エチレングリコ
ールユニットを有するものでも良い。具体的には、メト
キシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールメチ
ルエーテル メタクリレート、トリエチレングリコール
メチルエーテル メタクリレート、テトラエチレングリ
コールメチルエーテルメタクリレート、トリエチレング
リコールエチルエーテル メタクリレート、トリエチレ
ングリコールプロピルエーテル メタクリレート、トリ
エチレングリコールフェニルエーテル メタクリレート
がなど挙げられる。これらのモノマーは単独重合あるい
は2種類以上のモノマーを用いて、好適にはラジカル重
合により重合体を形成することができる。これらの共重
合体組成は、任意に選択することができる。ポリアクリ
レート系高分子化合物の数平均分子量は、10,000
〜10,000,000、好ましくは100,000〜
2,000,000、さらに好ましくは100,000
〜1,000,000の範囲で使用することができる。
【0020】本発明においては、これらの高分子化合物
を2種以上組み合わせて使用することも可能である。
【0021】次に、イオン伝導性物質について説明す
る。本発明のイオン伝導性物質としては、(b)支持電
解質および溶媒、(c)常温溶融塩、および(d)常温
溶融塩および溶媒から選ばれる少なくとも1種以上のイ
オン伝導性物質が用いられる。
【0022】本発明において用いられる支持電解質とし
ては、電気化学の分野又は電池の分野で通常使用される
塩類、酸類、アルカリ類が使用できる。塩類としては、
特に制限はなく、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩等の無機イオン塩;4級アンモニウム塩;環状
4級アンモニウム塩;4級ホスホニウム塩などが使用で
き、特にLi塩が好ましい。塩類の具体例としては、ハ
ロゲンイオン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、(CF3
22-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -
CH3COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C2
5SO23-から選ばれる対アニオンを有するLi塩、
Na塩、あるいはK塩が挙げられる。またハロゲンイオ
ン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、(CF3SO2
2-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -、CH3
COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C25SO
23-から選ばれる対アニオンを有する4級アンモニ
ウム塩、具体的には、(CH34NBF4、(C254
NBF4、(n−C494NBF4、(C254NB
r、(C254NClO4、(n−C494NCl
4、CH3(C253NBF4、(CH32(C25
2NBF4、さらには
【0023】
【化4】 等が挙げられる。
【0024】またハロゲンイオン、SCN-、Cl
4 -、BF4 -、(CF3SO22-、(C25SO22
-、PF6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C
64)SO3 -、および(C25SO23-から選ばれ
る対アニオンを有するホスホニウム塩、具体的には、
(CH34PBF4、(C254PBF4、(C374
PBF4、(C494PBF4等が挙げられる。また、
これらの混合物も好適に用いることができる。
【0025】酸類も特に限定されず、無機酸、有機酸な
どが使用でき、具体的には硫酸、塩酸、リン酸類、スル
ホン酸類、カルボン酸類などが使用できる。アルカリ類
も特に限定されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムなどがいずれも使用可能である。支
持電解質の使用量は任意であるが、一般的には、支持電
解質は溶媒中にその上限値としては20M以下、好まし
くは10M以下、さらに好ましくは5M以下の値にあ
り、下限値としては通常0.01M以上、好ましくは
0.05M以上、さらに好ましくは0.1M以上存在し
ていることが望ましい。またイオン伝導性シート中に、
上限値として20質量%以下、好ましくは10質量%以
下、下限値としては、0.01質量%以上、好ましくは
0.1質量%以上含有することが好ましい。
【0026】次に、本発明において用いる溶媒について
説明する。本発明において、(b)成分および(d)成
分における溶媒としては、一般に電気化学セルや電池に
用いられる溶媒であればいずれも使用することができ
る。具体的には、水、無水酢酸、メタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ニ
トロメタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、エ
チレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラ
クトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメトキシ
エタン、プロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポ
ニトリル、メトキシアセトニトリル、ジメチルアセトア
ミド、メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジ
オキソラン、スルホラン、トリメチルホスフェイト、及
びポリエチレングリコール等が使用可能である。特に、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメ
チルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジオキソラン、
ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒド
ロフラン、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、
ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジメチル
スルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、トリメチル
ホスフェイト、ポリエチレングリコール等が好ましい。
溶媒はその1種を単独で使用しても良いし、また2種以
上を混合しても使用しても良い。溶媒の使用量は特に制
限はないが、通常、イオン伝導性シート中に20質量%
以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは7
0質量%以上であり、かつ98質量%以下、好ましくは
95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下の量
で含有させることができる。
【0027】本発明に用られる常温溶融塩について説明
する。本発明において、(c)成分および(d)成分に
おける常温溶融塩とは、溶媒成分が含まれないイオン対
のみからなる常温において溶融している(即ち液状)の
イオン対からなる塩であり、通常、融点が20℃以下で
あり、20℃を越える温度で液状であるイオン対からな
る塩を示す。常温溶融塩はその1種を単独で使用するこ
とができ、また2種以上を混合しても使用することもで
きる。常温溶融塩の例としては、例えば、
【0028】
【化5】
【0029】(ここで、Rは炭素数炭2〜20、好まし
くは2〜10のアルキル基を示す。X -はハロゲンイオ
ン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、(CF3SO2
2-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -、CH3
COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C25SO
23-から選ばれる対アニオンを表す。)
【0030】
【化6】
【0031】(ここで、R1およびR2は各々炭素数1
〜10のアルキル基(好ましくはメチル基またはエチル
基)、または炭素数7〜20、好ましくは7〜13のア
ラルキル基(好ましくはベンジル基)を示しており、互
いに同一でも異なっても良い。また、X-は対アニオン
を示し、具体的にはハロゲンイオン、SCN-、ClO4
-、BF4 -、(CF3SO22-、(C25SO2
2-、PF6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C6
4)SO3 -、(C25SO23-、F(HF)2.3 -など
を示す。)
【0032】
【化7】
【0033】(ここで、R1、R2、R3、R4は、各
々アルキル基(炭素数1以上、好ましくは炭素数1〜
6)、フェニル基などのアリール基(炭素数6〜1
2)、またはメトキシメチル基などを示し、互いに同一
でも異なってもよい。また、X-は対アニオンを示し、
具体的にはハロゲンイオン、SCN-、ClO4 -、BF4
-、(CF3SO22-、(C25SO22-、P
6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C64)SO3
-、(C25SO23-、F(HF)2.3 -など示す。)
【0034】常温溶融塩の使用量は特に制限はないが、
通常、イオン伝導シート中に0.1質量%以上、好まし
くは1質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上で
あり、かつ70質量%以下、好ましくは60質量%以
下、さらに好ましくは50質量%以下の量で含有させる
ことができる。
【0035】本発明のイオン伝導性シートには、更に他
の成分を含有させることができる。含有させることがで
きる他の成分としては、紫外線吸収剤を挙げることがで
きる。用いることができる紫外線吸収剤としては、特に
限定されないが、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合
物、ベンゾフェノン骨格を有する化合物等の有機紫外線
吸収剤が代表的な物として挙げられる。ベンゾトリアゾ
ール骨格を有する化合物としては、例えば、下記の一般
式(9)で表される化合物が好適に挙げられる。
【0036】
【化8】
【0037】一般式(9)において、R81は、水素原
子、ハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1
〜6のアルキル基を示す。ハロゲン原子としてはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。アルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロ
ヘキシル基等を挙げることができる。R81の置換位置
は、ベンゾトリアゾール骨格の4位または5位である
が、ハロゲン原子およびアルキル基は通常4位に位置す
る。R82は、水素原子または炭素数1〜10、好ましく
は1〜6のアルキル基を示す。アルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等を挙
げることができる。R83は、炭素数1〜10、好ましく
は1〜3のアルキレン基またはアルキリデン基を示す。
アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、プロピレン基等を挙げることがで
き、またアルキリデン基としては、例えば、エチリデン
基、プロピリデン基等が挙げられる。
【0038】一般式(9)で示される化合物の具体例と
しては、3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸、3−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエ
チル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンエタン酸、3−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ
ベンゼンエタン酸、3−(5−メチル−2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−
4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−
ジメチルベンジル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、3−(5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチ
ルエチル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸オク
チルエステル等が挙げられる。ベンゾフェノン骨格を有
する化合物としては、例えば、下記の一般式(10)〜
(12)で示される化合物が好適に挙げられる。
【0039】
【化9】
【0040】上記一般式(10)〜(12)において、
92、R93、R95、R96、R98、及びR99は、互いに同
一もしくは異なる基であって、ヒドロキシル基、炭素数
1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基またはアルコ
キシ基を示す。アルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、及びシクロヘキシル基を挙げること
ができる。またアルコキシ基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、
及びブトキシ基を挙げることができる。R91、R94、及
びR97は、炭素数1〜10、好ましくは1〜3のアルキ
レン基またはアルキリデン基を示す。アルキレン基とし
ては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン
基、及びプロピレン基を挙げることができる。アルキリ
デン基としては、例えば、エチリデン基、及びプロピリ
デン基が挙げられる。p1、p2、p3、q1、q2、
及びq3は、それぞれ別個に0乃至3の整数を表す。
【0041】上記一般式(10)〜(12)で表される
ベンゾフェノン骨格を有する化合物の好ましい例として
は、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−カルボン酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−カルボン酸、4−(2−ヒドロキ
シベンゾイル)−3−ヒドロキシベンゼンプロパン酸、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロ
キシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシ
ベンゾフェノン等が挙げられる。もちろん、これらを二
種以上組み合わせて使用することができる。紫外線吸収
剤の使用は任意であり、また使用する場合の使用量も特
に制限されるものではないが、使用する場合はイオン伝
導性シート中に0.1質量%以上、好ましくは1質量%
以上であり、20質量%以下、好ましくは10質量%以
下の範囲の量で含有させることが望ましい。
【0042】次に本発明のイオン伝導性シートを製造す
る方法について説明する。本発明のイオン伝導性シート
は、前記のイオン伝導性物質、および所望により任意成
分を高分子マトリックス成分中に配合することにより得
られる混合物を、公知の方法によりシートに形成するこ
とにより容易に得ることが出来る。この場合の方法とし
ては特に限定されず、押出し成型、キャスト法によるフ
ィルム状態で得る方法などを挙げることができる。押出
し成型については常法により行うことができ、高分子マ
トリックスと電解液を混合し、過熱溶融した後、フィル
ム成型することが行われる。キャスト法については、高
分子マトリックスと電解液を混合し、さらに適当な希釈
剤にて粘度調整を行い、キャスト法に用いられる通常の
コータにて塗布し、乾燥することで成膜することができ
る。コータとしては、ドクタコータ、ブレードコータ、
ロッドコータ、ナイフコータ、リバースロールコータ、
グラビアコータ、スプレイコータ、カーテンコータを用
いることができ、粘度および膜厚により使い分けること
ができる。
【0043】イオン伝導性シートは、イオン伝導度が、
通常室温で1×10-7S/cm以上、好ましくは1×1
-6S/cm以上、さらに好ましくは1×10-5S/c
m以上を示す。イオン伝導度は、複素インピーダンス法
などの一般的な手法で求めることができる。イオン伝導
性シートの厚さは、用途により適宜選択され、後述する
エンボス加工できる範囲で有れば、特に限定されない
が、下限としては、通常1μm以上、好ましくは10μ
m以上であり、上限としては3mm以下、好ましくは1
mm以下である。
【0044】本発明のイオン伝導性シートは、その少な
くとも一方の面、または両面にエンボス加工が施されて
いることを特徴とする。本発明におけるエンボス加工と
は、シート表面の凹凸加工を表し、フィルム表面全体
に、ランダムであるが、均一に処理する方法である。イ
オン伝導性シートへのエンボス形状は特に限定されない
が、シート表面のエンボス処理による凹凸の振幅は10
0μm以下が好ましい。さらには、50μm以下であ
り、もっとも好ましくは20μm以下である。イオン伝
導性シートのエンボス加工方法は特に限定されなく、種
々の方法を用いることができる。具体的には、処理は任
意の表面形状を有するエンボスロールによる加熱転写に
よる方法などがある。また、エンボスのシート面上での
形状は、特に限定されないが、梨地、木目、サンドブラ
スト処理をしたすりガラスに類似した表面形状などが挙
げられるが、特に梨地やサンドブラスト表面形状が好ま
しい。エンボス加工はシートの片面でも両面でもよい。
なお、エンボス形状はDEKTACK3030にて押付
け圧を3mgとして触針を掃引し、測定を行った。触針
圧による形状の変形が懸念される場合は、光学的な手法
を用いた非接触な条件での測定をおこなってエンボス形
状を評価することもできる。
【0045】また、本発明のイオン伝導性シートは自立
性を有するものである。本発明の自立性を有するイオン
伝導性シートは、25℃におけるその引張弾性率が5×
10 4N/m2以上、好ましくは1×105N/m2以上、
最も好ましくは5×105N/m2以上である特性を有す
る。なお、この際の引張弾性率の測定は、通常用いられ
る引張り試験機で、2cm×5cmの短冊状サンプルに
よって行った。
【0046】
【発明の効果】全固体型の各種二次電池、湿式太陽電
池、電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ、エレクト
ロクロミック素子などの電気化学素子の電解質と使用で
き、特にイオン伝導性シートと電極との密着性が改善さ
れているとともに、高いイオン伝導性、機械強度、経時
安定性を有することから、より高性能な電気化学素子を
簡便に製造することが可能でき、例えば、薄膜型二次電
池、高エネルギー電池などの電解質として好適に用いる
ことができる。また、本発明のイオン伝導性シートは電
気化学素子に使用した場合でも、液漏れなどのトラブル
の発生が無いなどの特徴を有するものである。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらになんら制限されるものではな
い。
【0048】[実施例1]ポリエチレンオキシド(数平均
分子量100万)4g及びプロピレンカーボネート2g
を混合し、これに1mol/Lのリチウム塩を200m
g添加し、アセトニトリルにて希釈し、加熱し均一溶液
を得た。このフィルムをテフロン(登録商標)基板上ド
クターブレード法で塗布し、加熱乾燥をし、100μm
厚の均一なイオン伝導性シートを得た。このシートを加
熱したエンボスロールを通過させることで、シートの両
面に平均凹凸5μmのエンボス処理を行った。また、こ
のイオン伝導性シートはテフロンシートから容易に剥離
し、取り扱うことができ、引張弾性率は1.5×106
N/m2であり、自立性があることが確認された。電極
との密着性を評価するため、一対の透明導電基板(IT
O層電極付ガラス)にこのシートを挟み、圧着したとこ
ろ、ITO電極層とイオン電導層物質層との間に気泡な
どが存在せず、電極とイオン伝導性シートの良好な密着
性が確認された。このITOを電極として、複素インピ
ーダンス法にてイオン伝導度を測定し、3×10-4S/
cmの良好な数値を得た。
【0049】[実施例2]エチレンオキシドとポリエチレ
ンオキシドを分岐鎖に有するプロピレンオキシドとの共
重合物(ダイソー(株)製、製品名P(EO/EM)、
数平均分子量200万)4g及びプロピレンカーボネー
ト1gを混合し、これに1mol/Lのリチウム塩を2
00mg添加し、アセトニトリルにて希釈し加熱し均一
溶液を得た。このフィルムをテフロン基板上ドクターブ
レード法で塗布し、加熱乾燥をし、100μm厚の均一
なイオン伝導性シートを得た。このシートを加熱したエ
ンボスロールを通過させることで、シートの両面に平均
凹凸5μmのエンボス処理を行った。また、このイオン
伝導性シートはテフロンシートから容易に剥離し、取り
扱うことができ、引張弾性率は1×106N/m2であ
り、自立性があることが確認された。電極との密着性を
評価するため、一対の透明導電基板(ITO層電極付ガ
ラス)にこのシートを挟み、圧着したところ、ITO電
極層とイオン電導層物質層との間に気泡などが存在せ
ず、電極とイオン伝導性シートの良好な密着性が確認さ
れた。このITOを電極として、複素インピーダンス法
にてイオン伝導度を測定し、5×10-4S/cmの良好
な数値を得た。
【0050】[実施例3]ポリフッ化ビニリデン2gと1
mol/LのLiClO4のプロピレンカーボネート溶
液を5g添加し、アセトンにて希釈し加熱し均一溶液を
得た。このフィルムをテフロン基板上ドクターブレード
法で塗布し、加熱乾燥をし、100μm厚の均一なイオ
ン伝導性シートを得た。このシートを加熱したエンボス
ロールを通過させることで、シートの両面に平均凹凸5
μmのエンボス処理を行った。また、このイオン伝導性
シートはテフロンシートから容易に剥離し、取り扱うこ
とができ、引張弾性率は5×106N/m2であり、自立
性があることが確認された。電極との密着性を評価する
ため、一対の透明導電基板(ITO層電極付ガラス)に
このシートを挟み、圧着したところ、ITO電極層とイ
オン電導層物質層との間に気泡などが存在せず、電極と
イオン伝導性シートの良好な密着性が確認された。この
ITOを電極として、複素インピーダンス法にてイオン
伝導度を測定し、3×10-4S/cmの良好な数値を得
た。
【0051】[実施例4]ポリ(フッ化ビニリデン−ヘ
キサフロロプロピレン)2gに1mol/LのLiBF
4のプロピレンカーボネート溶液を5g添加し、アセト
ンにて希釈し加熱し均一溶液を得た。このフィルムをテ
フロン基板上ドクターブレード法で塗布し、加熱乾燥を
し、100μm厚の均一なイオン伝導性シートを得た。
このシートを加熱したエンボスロールを通過させること
で、シートの両面に平均凹凸5μmのエンボス処理を行
った。また、このイオン伝導性シートはテフロンシート
から容易に剥離し、取り扱うことができ、引張弾性率は
3×106N/m2であり、自立性があることが確認され
た。電極との密着性を評価するため、一対の透明導電基
板(ITO層電極付ガラス)にこのシートを挟み、圧着
したところ、ITO電極層とイオン電導層物質層との間
に気泡などが存在せず、電極とイオン伝導性シートの良
好な密着性が確認された。このITOを電極として、複
素インピーダンス法にてイオン伝導度を測定し、3×1
-4S/cmの良好な数値を得た。
【0052】[比較例1]ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキ
サフロロプロピレン)2gに1mol/LのLiBF4
のプロピレンカーボネート溶液を5g添加し、アセトン
にて希釈し加熱し均一溶液を得た。このフィルムをテフ
ロン基板上ドクターブレード法で塗布し、加熱乾燥を
し、100μm厚の均一なイオン伝導性シートを得た。
また、このイオン伝導性シートはテフロンシートから容
易に剥離し、取り扱うことができ、引張機械強度は3×
106N/m2であり、自立性があることが確認された。
このシートを2枚のITO基板に挟み、圧着したが、2
枚のITO間に気泡などの欠陥がないフィルムを得るこ
とはできなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 貴哉 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 錦谷 禎範 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 5F051 AA14 FA04 5G301 CA01 CA30 CD01 CE01 DA22 DA42 DA47 DD08 DE01 5H029 AJ00 AM02 AM06 AM07 AM09 AM16 CJ03 DJ14 EJ12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリエーテル系高分子化合物、ポ
    リフッ化ビニリデン系高分子化合物、ポリアクリロニト
    リル系高分子化合物、およびポリアクリレート系高分子
    化合物から選ばれる高分子化合物1種以上からなる高分
    子マトリックス中に、(b)支持電解質および溶媒、
    (c)常温溶融塩、および(d)常温溶融塩および溶媒
    から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導性物質を
    含有してなるイオン伝導性シートであり、当該シートが
    自立性を有し、かつ当該シートの少なくとも一方の面が
    エンボス加工されていることを特徴とするイオン伝導性
    シート。
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