JP2002251012A - ポジ型感光性組成物 - Google Patents

ポジ型感光性組成物

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JP2002251012A
JP2002251012A JP2001048784A JP2001048784A JP2002251012A JP 2002251012 A JP2002251012 A JP 2002251012A JP 2001048784 A JP2001048784 A JP 2001048784A JP 2001048784 A JP2001048784 A JP 2001048784A JP 2002251012 A JP2002251012 A JP 2002251012A
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JP2001048784A
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Kunihiko Kodama
邦彦 児玉
Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デフォーカスラチチュードが広く、ハーフト
ーン位相シフトマスクを用いてパターン形成をした際に
サイドローブが発生し難く、且つ経時保存時にパーティ
クルが発生し難いポジ型感光性組成物を提供する。 【解決手段】 活性光線または放射線の照射により酸を
発生する酸発生剤と、脂環炭化水素構造を有し、酸の作
用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する
樹脂と、塩基性化合物と、フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤とを含有し、且つ酸発生剤が、トリアリー
ルスルホニム塩を少なくとも1種及び芳香環を有さない
スルホニウム塩を少なくとも1種含有する混合物である
ポジ型感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の半導体製
造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さ
らにその他のフォトファブリケーション工程に使用され
るポジ型感光性組成物に関するものである。さらに詳し
くは250nm以下の遠紫外線等を露光光源とする場合
に好適なポジ型感光性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学増幅系ポジ型レジスト組成物は、遠
紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、
この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部
と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パター
ンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
【0003】KrFエキシマレーザーを露光光源とする
場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、
ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主
成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好な
パターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボ
ラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
【0004】しかしながら、更なる短波長の光源、例え
ばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源と
して使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的
に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増
幅系でも十分ではなかった。また、193nm波長領域
に吸収の小さいポリマーとして、ポリ(メタ)アクリレ
ートの利用がJ.Vac.Sci.Technol.,
B9,3357(1991). に記載されているが、こ
のポリマーは一般に半導体製造工程で行われるドライエ
ッチングに対する耐性が、芳香族基を有する従来のフェ
ノール樹脂に比べ低いという問題があった。
【0005】特開2000−292917号公報には特
定のスルホニウム塩(アニオンの炭素数1〜15)とト
リアリールスルホニウム塩との混合酸発生剤、特開20
00−275845号公報には炭素数4〜8のパーフロ
ロアルカンスルホン酸のトリフェニルスルホニウム塩と
2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート
との組合せ、EP1041442A号には特定のスルホ
ニウム塩(アニオンの炭素数1〜8)と炭素数4〜8の
パーフロロアルカンスルホン酸のトリフェニルスルホニ
ウム塩又はヨードニウム塩との混合酸発生剤が記載され
ている。
【0006】また、更なるパターンの微細化に対応する
ために、変形照明法や位相シフトマスクを用いるのが一
般的であり、ラインアンドスペースパターンには輪帯照
明、コンタクトホールにはハーフトーン位相シフトマス
クが多く使用されている。輪帯照明を用いた際、デフォ
ーカスラティチュードが広いことが望まれていた。デフ
ォーカスラティチュードが広いとは、焦点ずれに伴うラ
インの幅の変動が小さいことを言う。また、ハーフトー
ン位相シフトマスクを用いた場合、僅かな透過光により
パターン部が溶解してしまうサイドローブの問題があっ
た。また、KrFエキシマレーザーレジストで用いられ
るP−ヒドロキシスチレン系樹脂は、酸発生剤、特にオ
ニウム塩のようなイオン性化合物と相互作用し、酸発生
剤の溶解性を向上させるが、脂環炭化水素構造を有する
樹脂は、疎水性が非常に高いためにオニウム塩のような
イオン性化合物との相互作用が起こり難いために酸発生
剤の溶解性が低くなり、レジスト溶液を経時保存する
と、パーティクルが発生し易いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、輪帯照明を用いた際にデフォーカスラチチュードが
広く、ハーフトーン位相シフトマスクを用いてパターン
形成した際にサイドローブが発生し難いポジ型感光性組
成物、また、加えて経時保存時にパーティクルが発生し
難いポジ型感光性組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記構成のポ
ジ型感光性組成物であり、これにより本発明の上記目的
が達成される。
【0009】(1) (A)活性光線又は放射線の照射
により酸を発生する酸発生剤、(B)単環又は多環の脂
環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカ
リ現像液中での溶解度が増大する樹脂、(C)塩基性化
合物、及び(D)フッ素及び/又はシリコン系界面活性
剤を含有し、且つ(A)酸発生剤が、トリアリールスル
ホニウム塩を少なくとも1種及び芳香環を有さないスル
ホニウム塩を少なくとも1種含有する混合物であること
を特徴とするポジ型感光性組成物。 (2) (E)構造中に水酸基を含有する溶剤と水酸基
を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を含有する
(1)に記載のポジ型感光性組成物。 (3) (C)塩基性化合物が、イミダゾール構造、ジ
アザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造及びオニ
ウムカルボキシレート構造から選ばれる構造を有する化
合物を少なくとも1種含有する(1)又は(2)に記載
のポジ型感光性組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】≪(A)酸発生剤≫本発明に用い
られる酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸
を発生する、トリアリールスルホニウム塩を少なくとも
1種及び芳香環を有さないスルホニム塩を少なくとも1
種含有する混合物(以下、(A)成分又は酸発生剤とも
いう)である。
【0011】活性光線又は放射線の照射により酸を発生
するトリアリールスルホニム塩(以下、酸発生剤(I)
ともいう)とは、トリアリールスルホニウムをカチオン
とする塩である。トリアリールスルホニウムカチオンの
アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好まし
く、更に好ましくはフェニル基である。トリアリールス
ルホニムカチオンが有する3つのアリール基は同一であ
っても異なっていてもよい。各アリール基は、アルキル
基(例えば炭素数1〜15)、アルコキシ基(例えば炭
素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ
基を置換基として有してもよい。好ましい置換基として
は炭素数4以上のアルキル基、炭素数4以上のアルコキ
シ基であり、最も好ましくはt−ブチル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基である。置換基は3つのアリール基の
うちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全て
に置換していてもよい。また置換基はアリール基のp−
位に置換していることが好ましい。
【0012】トリアリールスルホニウム塩のアニオンと
してはスルホン酸アニオンであり、好ましくは1位がフ
ッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸アニオ
ン、電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン酸であ
り、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカ
ンスルホン酸アニオンであり、最も好ましくはパーフロ
ロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスル
ホン酸アニオンである。これら用いることにより酸分解
性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡
散性が制御され解像力が向上する。トリアリールスルホ
ニウム構造は、−S−等の連結基により他のトリアリー
ルスルホニウム構造と結合し複数のトリアリールスルホ
ニウム構造を有してもよい。電子吸引性基としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、
アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アシル基等を
挙げることができる。以下に、本発明で使用できるトリ
アリールスルホニウム塩の具体例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】芳香環を有さないスルホニウム塩(以下、
酸発生剤(II)ともいう)とは、次式(II)で表さ
れるスルホニウムをカチオンとする塩である。
【0016】
【化3】
【0017】式中、R1b〜R3bは、各々独立に、芳香環
を含有しない有機基を表す。ここで芳香環とは、ヘテロ
原子を含有する芳香族環も包含するものである。R1b
3bとしての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭
素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。R1b
〜R3bは、各々独立に、好ましくはアルキル基、2−オ
キソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリ
ル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環
状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル
基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基で
ある。
【0018】R1b〜R3bとしてのアルキル基は、直鎖、
分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素
数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、
炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができ
る。R1b〜R3bとしての2−オキソアルキル基は、直
鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、
上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げる
ことができる。R1b〜R3bとしてのアルコキシカルボニ
ルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは
炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができ
る。R1b〜R3bは、ハロゲン原子、アルコキシ基(例え
ば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によっ
て更に置換されていてもよい。R1b〜R3bのうち2つが
結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫
黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含
んでいてもよい。R1b〜R3bの内の2つが結合して形成
する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、
ペンチレン基)を挙げることができる。光反応性の観点
から、R1b〜R3bのうちいずれか1つが炭素−炭素2重
結合、あるいは炭素−酸素2重結合を有する基が好まし
い。
【0019】芳香環を有さないスルホニウム塩のアニオ
ンとしては、スルホン酸アニオンであり、好ましくは1
位がフッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸
アニオン、電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン
酸であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロ
アルカンスルホン酸アニオンであり、最も好ましくはパ
ーフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタ
ンスルホン酸アニオンである。これら用いることにより
酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生
酸の拡散性が制御され解像力が向上する。尚、電子吸引
性基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニト
ロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ
基、アシル基等を挙げることができる。一般式(II)で
表される化合物のR1b〜R3bの少なくともひとつが、一
般式(II)で表される他の化合物のR1b〜R3bの少なく
ともひとつと結合する構造をとってもよい。以下に、本
発明で使用できる芳香環を有さないスルホニウム塩の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】トリアリールスルホニウム塩及び芳香環を
有さないスルホニウム塩の添加量は、次の通りとすれば
よい。 (1)芳香環を有さないスルホニウム塩の添加量は、組
成物中の全固形分に対して2重量%以上であり、好まし
くは2.5〜15重量%であり、更に好ましくは3〜1
2重量%である。 (2)トリアリールスルホニウム塩の添加量は、組成物
中の全固形分に対して0.1〜4重量%であり、好まし
くは0.5〜3.5重量%であり、更に好ましくは1〜
3重量%である。 (3)2種の酸発生剤の添加量の合計は、組成物中の全
固形分に対して2.1重量%以上であり、好ましくは
2.5〜20重量%であり、更に好ましくは3〜15重
量%である。
【0023】(A)成分以外の併用しうる酸発生化合物 本発明においては、成分(A)以外に、活性光線又は放
射線の照射により分解して酸を発生する化合物を併用し
てもよい。本発明の成分(A)と併用しうる光酸発生剤
の使用量は、モル比(成分(a)/その他の酸発生剤)
で、通常100/0〜20/80、好ましくは100/
0〜40/60、更に好ましくは100/0〜50/5
0である。そのような併用可能な光酸発生剤としては、
光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始
剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレ
ジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射に
より酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適
宜に選択して使用することができる。
【0024】たとえば、ジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物を挙げることができ
る。
【0025】また、これらの活性光線又は放射線の照射
により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主
鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,
849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63-26653号、
特開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-1460
38 号、特開昭63-163452 号、特開昭62-153853号、特開
昭63-146029号等に記載の化合物を用いることができ
る。
【0026】さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許
第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も
使用することができる。
【0027】上記併用可能な活性光線又は放射線の照射
により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に
用いられるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0028】
【化6】
【0029】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0033】
【化9】
【0034】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0035】R203、R204、R205は各々独立に、置換
もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示し少な
くとも1個は置換もしくは未置換のアルキル基であり、
少なくとも1個は置換もしくは未置換のアルール基であ
る。アリール基としては、好ましくは、炭素数6〜14
のアリール基、アルキル基としては、好ましくは、炭素
数1〜8のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数
1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニ
トロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原
子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコ
キシ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基であ
る。
【0036】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸アニオ
ン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこ
れらに限定されるものではない。
【0037】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0038】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えば米国特許第2,
807,648 号及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号等
に記載の方法により合成することができる。
【0047】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0048】
【化17】
【0049】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0056】
【化23】
【0057】ここでRは、直鎖状、分岐状又は環状アル
キル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表
す。具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0058】
【化24】
【0059】本発明における、特に好ましい併用酸発生
剤としては、次のものを挙げることができる。
【0060】
【化25】
【0061】≪(B)酸の作用によりアルカリ現像液に
対する溶解速度が増加する樹脂(「酸分解性樹脂」とも
いう)≫
【0062】本発明の(B)酸分解性樹脂としては、単
環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により
アルカリ現像液に対する溶解速度が増加する樹脂であれ
ば、何れでもよいが、下記一般式(pI)〜一般式(p
VI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する
繰り返し単位及び下記一般式(II)で示される繰り返し
単位の群から選択される少なくとも1種を含有する樹脂
であることが好ましい。
【0063】
【化26】
【0064】(式中、R11は、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子と
ともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を
表す。R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、
直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を
表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしく
はR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。R
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個
の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂
環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは
炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は
脂環式炭化水素基を表す。R22〜R25は、各々独立に、
炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は
脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少な
くとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR
24は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
【0065】
【化27】
【0066】式(II)中:R11',R12'は、各々独立
に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は置換基を
有していてもよいアルキル基を表す。Z'は、結合した
2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基を有していて
もよい脂環式構造を形成するための原子団を表す。
【0067】また、上記一般式(II)は、下記一般式
(II−A)又は一般式(II−B)であることが更に好ま
しい。
【0068】
【化28】
【0069】式(II−A)、(II−B)中:R13'〜R
16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解す
る基、−C(=O)−X−A'−R17'、又は置換基を有
していてもよいアルキル基あるいは環状炭化水素基を表
す。ここで、R5は、置換基を有していてもよい、アル
キル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。X
は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又
は−NHSO2NH−を表す。A'は単結合又は2価の連
結基を表す。また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つ
が結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、
置換基を有していてもよいアルコキシ基、−CO−NH
−R6、−CO−NH−SO2−R6又は下記の−Y基を
表す。R6は、置換基を有していてもよい、アルキル基
又は環状炭化水素基を表す。 −Y基;
【0070】
【化29】
【0071】(−Y基中、R21'〜R30'は、各々独立
に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基
を表す。a,bは1又は2を表す。)
【0072】一般式(pI)〜(pVI)において、R
12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非
置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有
する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキ
ル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。ま
た、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1
〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキ
シ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0073】R11〜R25における脂環式炭化水素基ある
いはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基として
は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数
5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシ
クロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素
数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好
ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有してい
てもよい。以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部
分の構造例を示す。
【0074】
【化30】
【0075】
【化31】
【0076】
【化32】
【0077】本発明においては、上記脂環式部分の好ま
しいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル
基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシク
ロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、
シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることが
できる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残
基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカ
ニル基、シクロドデカニル基である。
【0078】これらの脂環式炭化水素基の置換基として
は、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低
級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選
択された置換基を表す。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個
のものを挙げることができる。
【0079】上記樹脂における一般式(pI)〜(pV
I)で示される構造は、アルカリ可溶性基の保護に使用
することができる。アルカリ可溶性基としては、この技
術分野において公知の種々の基が挙げられる。具体的に
は、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオ
ール基などが挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スル
ホン酸基である。上記樹脂における一般式(pI)〜
(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性
基としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(p
XI)で表される基が挙げられる。
【0080】
【化33】
【0081】ここで、R11〜R25ならびにZは、それぞ
れ前記定義に同じである。上記樹脂において、一般式
(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアル
カリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般
式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
【0082】
【化34】
【0083】ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又
は1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直
鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々
同じでも異なっていてもよい。Aは、単結合、アルキレ
ン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル
基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォン
アミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選
択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表
す。Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基
を表す。
【0084】以下、一般式(pA)で示される繰り返し
単位に相当するモノマーの具体例を示す。
【0085】
【化35】
【0086】
【化36】
【0087】
【化37】
【0088】
【化38】
【0089】
【化39】
【0090】
【化40】
【0091】上記一般式(II)において、R11'、R12'
は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、
又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。Z'
は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基
を有していてもよい脂環式構造を形成するための原子団
を表す。
【0092】上記R11'、R12'におけるハロゲン原子と
しては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等
を挙げることができる。上記R11'、R12'、R21'〜R
30'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の
直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ま
しくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル
基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基である。
【0093】上記のアルキル基における更なる置換基と
しては、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アル
コキシ基、アシル基、シアノ基、アシルオキシ基等を挙
げることができる。ハロゲン原子としては塩素原子、臭
素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができ、
アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げる
ことができ、アシル基としてはホルミル基、アセチル基
等を挙げることができ、アシルオキシ基としてはアセト
キシ基等を挙げることができる。
【0094】上記Z'の脂環式構造を形成するための原
子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰
り返し単位を樹脂に形成する原子団であり、中でも有橋
式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成する有橋式脂
環式構造を形成するための原子団が好ましい。形成され
る脂環式炭化水素の骨格としては、下記構造で示すもの
等が挙げられる。
【0095】
【化41】
【0096】
【化42】
【0097】好ましい有橋式の脂環式炭化水素の骨格と
しては、上記構造のうち、(5)、(6)、(7)、
(9)、(10)、(13)、(14)、(15)、
(23)、(28)、(36)、(37)、(42)、
(47)が挙げられる。
【0098】上記脂環式炭化水素の骨格には置換基を有
していてもよい。そのような置換基としては、上記一般
式(II−A)あるいは(II−B)中のR13'〜R16'を挙
げることができる。上記有橋式の脂環式炭化水素を有す
る繰り返し単位の中でも、上記一般式(II−A)あるい
は(II−B)で表される繰り返し単位が更に好ましい。
【0099】上記一般式(II−A)あるいは(II−B)
において、R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハ
ロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5 、酸
の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R
17'、又は置換基を有していてもよいアルキル基あるい
は環状炭化水素基を表す。R5は、置換基を有していて
もよい、アルキル基、環状炭化水素基又は前記の−Y基
を表す。Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NH
SO2−又は−NHSO2NH−を表す。A'は、単結合
または2価の連結基を表す。また、Rl3'〜R16'のうち
少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0
又は1を表す。R17'は、−COOH、−COOR5
−CN、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシ
基、−CO−NH−R6 、−CO−NH−SO2 −R6
又は下記の−Y基を表す。R6は、置換基を有していて
もよい、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。前記−
Y基において、R21'〜R30'は、各々独立に、水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、a、
bは1又は2を表す。
【0100】本発明に係わる樹脂において、酸分解性基
は、上記−C(=O)−X−A'−R17'に含まれてもよ
いし、一般式(II)のZ'の置換基として含まれてもよ
い。酸分解性基の構造としては、−C(=O)−X1
0 で表される。式中、R0 としては、t−ブチル基、
t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1
−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソ
ブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等
の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1
−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキ
ソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロ
フラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキ
ソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマ
ンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることが
できる。X1は、上記Xと同義である。
【0101】上記R13'〜R16'におけるハロゲン原子と
しては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等
を挙げることができる。
【0102】上記R5、R6、R13'〜R16'におけるアル
キル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分
岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜
6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基である。
【0103】上記R5、R6、R13'〜R16'における環状
炭化水素基としては、例えば環状アルキル基、有橋式炭
化水素であり、シクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−メチル−2−
アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、イソボ
ロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル
基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル
基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基等を挙
げることができる。上記R13'〜R16'のうち少なくとも
2つが結合して形成する環としては、シクロペンテン、
シクロヘキセン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の
炭素数5〜12の環が挙げられる。
【0104】上記R17'におけるアルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
【0105】上記アルキル基、環状炭化水素基、アルコ
キシ基における更なる置換基としては、水酸基、ハロゲ
ン原子、カルボキシル基、アルコキシ基、アシル基、シ
アノ基、アシルオキシ基、アルキル基、環状炭化水素基
等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個の
ものが挙げることができ、アシル基としてはホルミル
基、アセチル基等を挙げることができ、アシルオキシ基
としてはアセトキシ基等を挙げることができる。また、
アルキル基、環状炭化水素基は、上記で挙げたものが挙
げられる。
【0106】上記A'の2価の連結基としては、アルキ
レン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル
基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォン
アミド基、ウレタン基、ウレア基よりなる群から選択さ
れる単独あるいは2つ以上の基の組み合わせが挙げられ
る。上記A'におけるアルキレン基、置換アルキレン基
としては、下記式で表される基を挙げることができる。 −〔C(Ra )(Rb )〕r − 式中、Ra 、Rb は、水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、
両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ま
しくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることがで
きる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。rは1〜10の整数を表す。
【0107】本発明に係る樹脂においては、酸の作用に
より分解する基は、前記一般式(pI)〜一般式(pV
I)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する
繰り返し単位、一般式(II)で表される繰り返し単位、
及び後記共重合成分の繰り返し単位のうち少なくとも1
種の繰り返し単位に含有することができる。
【0108】上記一般式(II−A)あるいは一般式(II
−B)におけるR13'〜R16'の各種置換基は、上記一般
式(II)における脂環式構造を形成するための原子団な
いし有橋式脂環式構造を形成するための原子団Zの置換
基ともなるものである。
【0109】上記一般式(II−A)あるいは一般式(II
−B)で表される繰り返し単位の具体例として次の[II
−1]〜[II−175]が挙げられるが、本発明はこれ
らの具体例に限定されるものではない。
【0110】
【化43】
【0111】
【化44】
【0112】
【化45】
【0113】
【化46】
【0114】
【化47】
【0115】
【化48】
【0116】
【化49】
【0117】
【化50】
【0118】
【化51】
【0119】
【化52】
【0120】
【化53】
【0121】
【化54】
【0122】
【化55】
【0123】
【化56】
【0124】
【化57】
【0125】
【化58】
【0126】
【化59】
【0127】
【化60】
【0128】
【化61】
【0129】本発明の酸分解性樹脂は、更に下記一般式
(IV)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を
含有することができる。
【0130】
【化62】
【0131】一般式(IV)中、R1aは、水素原子又はメ
チル基を表す。W1は、単結合、アルキレン基、エーテ
ル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基より
なる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み
合わせを表す。Ra1,Rb1,Rc1,Rd1,Re1
各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を
表す。m,nは各々独立に0〜3の整数を表し、m+n
は、2以上6以下である。
【0132】Ra1〜Re1の炭素数1〜4のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等を挙げることができる。
【0133】一般式(IV)において、W1のアルキレン
基としては、下記式で表される基を挙げることができ
る。 −〔C(Rf)(Rg)〕r1− 上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、置換
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表
し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基から選択される。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。r1は1〜10の整数である。
【0134】上記アルキル基における更なる置換基とし
ては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、ア
ルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ア
ルコキシ基、置換アルコキシ基、アセチルアミド基、ア
ルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。ここで
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を
挙げることができる。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。置換アルコキシ基の置換基としては、アルコ
キシ基等を挙げることができる。アルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシ
ルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハ
ロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。
【0135】以下、一般式(IV)で示される繰り返し構
造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに
限定されるものではない。
【0136】
【化63】
【0137】
【化64】
【0138】
【化65】
【0139】上記一般式(IV)の具体例において、露光
マージンがより良好になるという点から(IV−17)〜
(IV−36)が好ましい。更に一般式(IV)の構造とし
ては、エッジラフネスが良好になるという点からアクリ
レート構造を有するものが好ましい。
【0140】また、下記一般式(V−1)〜(V−4)
のいずれかで表される基を有する繰り返し単位を含有し
ても良い。
【0141】
【化66】
【0142】一般式(V−1)〜(V−4)において、
1b〜R5bは、各々独立に水素原子、置換基を有してい
てもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニ
ル基を表す。R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形
成してもよい。
【0143】一般式(V−1)〜(V−4)において、
1b〜R5bにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐
状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよ
い。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜
12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、
より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐
状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基である。R1b〜R5bにおけるシクロアルキル基
としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等
の炭素数3〜8個のものが好ましい。R1b〜R5bにおけ
るアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブ
テニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好
ましい。また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成す
る環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シ
クロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環
等の3〜8員環が挙げられる。なお、一般式(V−1)
〜(V−4)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成し
ている炭素原子のいずれに連結していてもよい。
【0144】また、上記アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基として
は、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数
2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シア
ノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキ
シカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0145】一般式(V−1)〜(V−4)で表される
基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−
A)又は(II−B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも
1つが上記一般式(V−1)〜(V−4)で表される基
を有するもの(例えば−COOR5のR5が一般式(V−
1)〜(V−4)で表される基を表す)、又は下記一般
式(AI)で表される繰り返し単位等を挙げることがで
きる。
【0146】
【化67】
【0147】一般式(AI)中、Rb0は、水素原子、ハ
ロゲン原子、又は炭素数1〜4の置換もしくは非置換の
アルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよ
い好ましい置換基としては、前記一般式(V−1)〜
(V−4)におけるR1bとしてのアルキル基が有してい
てもよい好ましい置換基として先に例示したものが挙げ
られる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。R
b0は水素原子が好ましい。A’は、単結合、エーテル
基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこ
れらを組み合わせた2価の基を表す。B2は、一般式
(V−1)〜(V−4)のうちのいずれかで示される基
を表す。A’において、該組み合わせた2価の基として
は、例えば下記式のものが挙げられる。
【0148】
【化68】
【0149】上記式において、Rab、Rbbは、水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていて
もよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル
基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキ
ル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数
1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げること
ができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原
子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r
1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。
mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。
【0150】以下に、一般式(AI)で表される繰り返
し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限
定されるものではない。
【0151】
【化69】
【0152】
【化70】
【0153】
【化71】
【0154】
【化72】
【0155】
【化73】
【0156】
【化74】
【0157】
【化75】
【0158】また、本発明の酸分解性樹脂は、更に下記
一般式(VI)で表される繰り返し単位を含有することが
できる。
【0159】
【化76】
【0160】一般式(VI)において、A6は単結合、ア
ルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエ
ーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選
択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表
す。R6aは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シア
ノ基、又はハロゲン原子を表す。
【0161】一般式(VI)において、A6のアルキレン
基としては、下記式で表される基を挙げることができ
る。 −〔C(Rnf)(Rng)〕r− 上記式中、Rnf、Rngは、水素原子、アルキル基、
置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基
を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更
に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基とし
ては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げるこ
とができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4の
ものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げるこ
とができる。rは1〜10の整数である。一般式(VI)
において、A6のシクロアルキレン基としては、炭素数
3から10個のものが挙げられ、シクロペンチレン基、
シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等を挙げるこ
とができる。
【0162】Z6を含む有橋式脂環式環は、置換基を有
していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原
子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキ
シカルボニル基(好ましくは炭素数1〜5)、アシル基
(例えば、ホルミル基、ベンゾイル基)、アシロキシ基
(例えば、プロピルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオ
キシ基)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、カ
ルボキシル基、水酸基、アルキルスルホニルスルファモ
イル基(-CONHSO2CH3等)が挙げられる。尚、
置換基としてのアルキル基は、更に水酸基、ハロゲン原
子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等で置換
されていてもよい。
【0163】一般式(VI)において、A6に結合してい
るエステル基の酸素原子は、Z6を含む有橋式脂環式環
構造を構成する炭素原子のいずれの位置で結合してもよ
い。
【0164】以下に、一般式(VI)で表される繰り返し
単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0165】
【化77】
【0166】
【化78】
【0167】更に、下記一般式(VII)で表される基を
有する繰り返し単位を含有してもよい。
【0168】
【化79】
【0169】一般式(VII)中、R2c〜R4cは、各々独
立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cの
うち少なくとも1つは水酸基を表す。
【0170】一般式(VII)で表される基は、好ましく
はジヒドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ま
しくはジヒドロキシ体である。
【0171】一般式(VII)で表される基を有する繰り
返し単位としては、上記一般式(II−A)又は(II−
B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが上記一般
式(VII)で表される基を有するもの(例えば−COO
5のR5が一般式(V−1)〜(V−4)で表される基
を表す)、又は下記一般式(AII)で表される繰り返し
単位等を挙げることができる。
【0172】
【化80】
【0173】一般式(AII)中、R1cは、水素原子又は
メチル基を表す。R2c〜R4cは、各々独立に水素原子又
は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも
1つは水酸基を表す。
【0174】以下に、一般式(AII)で表される構造を
有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定
されるものではない。
【0175】
【化81】
【0176】更に、下記一般式(VIII)で表される基を
有する繰り返し単位を含有してもよい。
【0177】
【化82】
【0178】一般式(VIII)中:Z2は、−O−又は−
N(R41)−を表す。ここでR41は、水素原子、水酸
基、アルキル基、ハロアルキル基、又は−OSO2−R
42を表す。R42は、アルキル基、ハロアルキル基、シク
ロアルキル基又は樟脳残基を表す。
【0179】上記一般式(VIII)に於いて、Z2は、−
O−又は−N(R41)−を表す。ここでR41は、水素原
子、水酸基、アルキル基、ハロアルキル基、又は−OS
2−R42を表す。R42は、アルキル基、ハロアルキル
基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。
【0180】上記R41及びR42におけるアルキル基とし
ては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキ
ル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖
状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基である。上記R41及びR42 におけるハロアルキル
基としてはトリフルオロメチル基、ナノフルオロブチル
基、ペンタデカフルオロオクチル基、トリクロロメチル
基等を挙げることができる。上記R42 におけるシクロ
アルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
【0181】R41及びR42としてのアルキル基及びハロ
アルキル基、R42としてのシクロアルキル基又は樟脳残
基は置換基を有していてもよい。このような置換基とし
ては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ハ
ロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッソ素原
子、沃素原子)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜
4、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基等)、アシル基(好ましくは炭素数2〜5、例
えば、ホルミル基、アセチル基等)、アシルオキシ基
(好ましくは炭素数2〜5、例えばアセトキシ基)、ア
リール基(好ましくは炭素数6〜14、例えばフェニル
基)等を挙げることができる。
【0182】上記一般式(VIII)で表される繰り返し単
位の具体例として次の[I'−1]〜[I'−7]が挙げ
られるが、本発明はこれらの具体例に限定されるもので
はない。
【0183】
【化83】
【0184】
【化84】
【0185】(B)成分である酸分解性樹脂は、上記の
繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準
現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さら
にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱
性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を
含有することができる。
【0186】このような繰り返し構造単位としては、下
記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布
溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。このような単量体として、例えばアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和
結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0187】具体的には、以下の単量体を挙げることが
できる。 アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数
が1〜10のアルキルアクリレート):アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オ
クチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピル
アクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、
トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリ
スリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
【0188】メタクリル酸エステル類(好ましくはアル
キル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレー
ト):メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレ
ート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート等。
【0189】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等があ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチ
ル−N−アセチルアクリルアミド等。
【0190】メタクリルアミド類:メタクリルアミド、
N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭
素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−
ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シ
クロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタク
リルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル
基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−
メチルメタクリルアミド等。
【0191】アリル化合物:アリルエステル類(例えば
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラ
ウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸ア
リル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル
等)、アリルオキシエタノール等。
【0192】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテル等。
【0193】ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビ
ニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプ
ロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルア
セテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシ
アセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテー
ト、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘ
キシルカルボキシレート等。
【0194】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。フ
マール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエス
テル類;ジブチルフマレート等。
【0195】その他クロトン酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、マレイロニトリル等。
【0196】その他にも、上記種々の繰り返し構造単位
に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽
和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0197】酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単
位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標
準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さ
らにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱
性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0198】本発明の酸分解性樹脂の好ましい態様とし
ては、以下のものが挙げられる。 (1) 上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環
式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有
するもの(側鎖型) (2) 一般式(II)で表される繰り返し単位を含有す
るもの(主鎖型) 但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げ
られる。 (3) 一般式(II)で表される繰り返し単位、無水マ
レイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有する
もの(ハイブリッド型)
【0199】酸分解性樹脂中、一般式(pI)〜(pV
I)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する
繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中30〜
70モル%が好ましく、より好ましくは35〜65モル
%、更に好ましくは40〜60モル%である。酸分解性
樹脂中、一般式(II)で表される繰り返し単位の含有量
は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好まし
く、より好ましくは15〜55モル%、更に好ましくは
20〜50モル%である。
【0200】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジ
ストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般
的に、上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式
炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し構造単位と上
記一般式(II)で表される繰り返し単位の合計した総モ
ル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましく
は90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下で
ある。本発明の組成物がArF露光用であるとき、Ar
F光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないこと
が好ましい。
【0201】本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従
って(例えばラジカル重合)合成することができる。例
えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括で
あるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応
じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケ
トン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後
述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トのような本発明の組成物を溶解する溶媒に溶解させ均
一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で
必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始
剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。
所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応
終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法
で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20重量%
以上であり、好ましくは30重量%以上、さらに好まし
くは40重量%以上である。反応温度は10℃〜150
℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好まし
くは50〜100℃である。
【0202】本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、G
PC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは
1,000〜200,000である。重量平均分子量が
1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の劣
化が見られるため余り好ましくなく、200,000を
越えると現像性が劣化したり、粘度が極めて高くなるた
め製膜性が劣化するなど余り好ましくない結果を生じ
る。
【0203】本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジ
スト組成物において、本発明に係わる全ての樹脂の組成
物全体中の配合量は、全レジスト固形分中40〜99.
99重量%が好ましく、より好ましくは50〜99.9
7重量%である。
【0204】≪(C)塩基性化合物≫本発明のポジ型感
光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化
を低減するために、(C)塩基性化合物を含有すること
が好ましい。好ましい構造として、下記式(A)〜
(E)で示される構造を挙げることができる。
【0205】
【化85】
【0206】ここでR250、R251及びR252は、各々独
立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1
〜6アミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアル
キル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリ
ール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環
を形成してもよい。
【0207】
【化86】
【0208】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す)。好ましい具体例としては、置換もしくは未置換の
グアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もし
くは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換の
インダーゾル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換
もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリ
ミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未
置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリ
ン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未
置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミ
ノアルキルモルフォリン等が挙げられ、モノ、ジ、トリ
アルキルアミン、置換もしくは未置換のアニリン、置換
もしくは未置換のピペリジン、モノあるいはジエタノー
ルアミン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ
基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリ
ール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ
基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0209】好ましい化合物としては、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノ
ピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルア
ミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−ア
ミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピ
リジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ
−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4
−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペ
ラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−
(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノ
ピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノ
エチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メ
チルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−ト
リルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5
−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリ
ミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾ
リン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−
(2−アミノエチル)モルフォリン、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、2,4,
5−トリフェニルイミダゾール、トリ(n−ブチル)ア
ミン、トリ(n−オクチル)アミン、N−フェニルジエ
タノールアミン、N−ヒドロキシエチルピペリジン、
2,6−ジイソプロピルアニリン、N−シクロヘキシル
−N’−モルホリノエチルチオ尿素等が挙げられるが、
これに限定されるものではない。
【0210】更に好ましい化合物として、置換もしくは
未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピロ
リジン、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしく
は未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルホリン、置換もし
くは未置換のアミノアルキルモルフォリン、置換もしく
は未置換のピペリジンを挙げることができる。更に、イ
ミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロ
キシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアル
キルアミン構造を有する化合物を挙げることができる。
【0211】イミダゾール構造を有する化合物としては
イミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾー
ル、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシク
ロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ
[4,3,0]ノナー5−エン、1、8−ジアザビシク
ロ[5,4,0]ウンデカー7−エンなどがあげられ
る。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としては
トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルス
ルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有す
るスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニル
スルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニ
ル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェ
ニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェ
ニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウ
ムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシ
レート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシ
ド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレート
になったものであり、例えばアセテート、アダマンタン
ー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキ
シレート等があげられる。トリアルキルアミン構造を有
する化合物としてはトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、トリオクチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミ
ンなどの無置換アルキルアミン、トリエタノールアミ
ン、N−ヒドロキシエチルピペリジンなど水酸基の置換
したアルキルアミンがあげられるがこれらに限定される
ものではない。
【0212】これらの(C)塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上一緒に用いられる。(C)塩基性化合物
の使用量は、感光性樹脂組成物の固形分を基準として、
通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜
5重量%である。0.001重量%未満では上記塩基性
化合物の添加の効果が得られない。一方、10重量%を
超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向
がある。
【0213】≪(D)フッ素系及び/又はシリコン系界
面活性剤≫本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、フッ素
系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性
剤及びシリコン系界面活性剤、フッソ原子と珪素原子の
両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種
以上を含有することが好ましい。本発明のポジ型感光性
組成物が上記(D)界面活性剤とを含有することによ
り、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の
使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠
陥の少ないレジストパターンを与えることが可能とな
る。これらの(D)界面活性剤として、例えば特開昭62
-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特
開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165
号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988
号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529881号、
同5296330号、同5436098号、同5576143号、同5294511
号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC
430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、
F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サ
ーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭
硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカ
ル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界
面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポ
リマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系
界面活性剤として用いることができる。
【0214】界面活性剤の使用量は、ポジ型感光性組成
物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.000
1〜2重量%、より好ましくは0.001〜1重量%で
ある。
【0215】≪(E)有機溶剤≫本発明の感光性組成物
は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。使
用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロラ
イド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプ
タノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエ
ン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプ
ロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピル
ビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を
挙げることができる。
【0216】本発明においては、有機溶剤として構造中
に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤と
を混合した混合溶剤を使用することが好ましい。これに
よりレジスト液保存時のパーティクル発生を軽減するこ
とができる。水酸基を含有する溶剤としては、例えば、
エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳
酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好
ましい。水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブ
チロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メ
チルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内
で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、
γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが
特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘ
プタノンが最も好ましい。水酸基を含有する溶剤と水酸
基を含有しない溶剤との混合比(重量)は、1/99〜
99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好
ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有
しない溶剤を50重量%以上含有する混合溶剤が塗布均
一性の点で特に好ましい。
【0217】≪(F)酸分解性溶解阻止化合物≫本発明
のポジ型感光性組成物は、(F)酸の作用により分解し
てアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有し、
分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物(以下、
「(F)酸分解性溶解阻止化合物」ともいう)を含有す
ることが好ましい。特に220nm以下の透過性を低下
させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)
に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様
な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が
(F)酸分解性溶解阻止化合物として好ましい。酸分解
性基、脂環式構造としては、上記酸分解性樹脂のところ
で説明したものと同様のものが挙げられる。(F)酸分
解性溶解阻止化合物の添加量は、ポジ型感光性組成物の
全組成物の固形分に対し、好ましくは3〜50重量%で
あり、より好ましくは5〜40重量%である。以下に
(F)酸分解性溶解阻止化合物の具体例を示すが、これ
らに限定されない。
【0218】
【化87】
【0219】≪(G)アルカリ可溶性樹脂≫本発明のポ
ジ型フォトレジスト組成物は、酸分解性基を含有してい
ない、(D)水に不溶でアルカリ現像液に可溶な樹脂を
含有することができ、これにより感度が向上する。本発
明においては、分子量1000〜20000程度のノボ
ラック樹脂類、分子量3000〜50000程度のポリ
ヒドロキシスチレン誘導体をこのような樹脂として用い
ることができるが、これらは250nm以下の光に対し
て吸収が大きいため、一部水素添加して用いるか、又は
全樹脂量の30重量%以下の量で使用するのが好まし
い。また、カルボキシル基をアルカリ可溶性基として含
有する樹脂も用いることができる。カルボキシル基を含
有する樹脂中にはドライエッチング耐性向上のために単
環、又は多環の脂環炭化水素基を有していることが好ま
しい。具体的には酸分解性を示さない脂環式炭化水素構
造を有するメタクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸
の共重合体あるいは末端にカルボキシル基を有する脂環
炭化水素基の(メタ)アクリル酸エステルの樹脂などを
挙げることができる。
【0220】≪その他の添加剤≫本発明のポジ型感光性
組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記
(D)成分以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に
対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることが
できる。本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性
化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボ
キシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子
化合物である。カルボキシ基を有する場合は上記と同じ
理由で脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。これら溶解
促進性化合物の好ましい添加量は、(B)酸の作用によ
り分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂
に対して2〜50重量%であり、さらに好ましくは5〜
30重量%である。50重量%を越えた添加量では、現
像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形するとい
う新たな欠点が発生して好ましくない。
【0221】このような分子量1000以下のフェノー
ル化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平
2−28531、米国特許第4916210、欧州特許
第219294等に記載の方法を参考にして、当業者に
おいて容易に合成することができる。カルボキシル基を
有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコー
ル酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイ
ド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボ
ン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサ
ンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。
【0222】本発明においては、上記(D)フッ素系及
び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を
加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノー
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエー
テル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロッ
クコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、
ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エス
テル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシ
エチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面
活性剤等を挙げることができる。これらの界面活性剤は
単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせ
で添加することもできる。
【0223】≪使用方法≫本発明の感光性組成物は、上
記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に
溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
すなわち、上記感光性組成物を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布する。塗布後、所定のマスクを通して露光し、
ベークを行い現像する。このようにすると、良好なレジ
ストパターンを得ることができる。ここで露光光として
は、好ましくは250nm以下、より好ましくは220
nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、KrF
エキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレー
ザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157n
m)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0224】現像工程では、現像液を次のように用い
る。感光性組成物の現像液としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アル
カリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一ア
ミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第
二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン
等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウム
ヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピ
ヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用
することができる。さらに、上記アルカリ性水溶液にア
ルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用すること
もできる。
【0225】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明の範囲は実施例によっていささかも制
限されない。
【0226】<酸発生剤の合成例> 合成例(1) 酸発生剤(I−3)の合成 ジフェニルスルホキシド50gをベンゼン800mlに
溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加え、2
4時間還流した。反応液を水2Lにゆっくりと注ぎ、こ
れに濃硫酸400mlを加えて70℃で10分加熱し
た。この水溶液を酢酸エチル500mlで洗浄し、ろ過
した後にヨウ化アンモニウム200gを水400mlに
溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した
後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスルホニ
ウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスルホニ
ウムヨージド17.6gをメタノール1000mlに溶
解させ、この溶液に酸化銀12.5gを加え、室温で4
時間攪拌した。溶液をろ過し、これに25gパーフロロ
−n−オクタンスルホン酸のメタノール溶液を加えた。
反応液を濃縮し、析出した油状物を酢酸エチルに溶解さ
せ、水洗、乾燥、濃縮すると目的物が20.5g得られ
た。
【0227】合成例(2) 酸発生剤(I−5)の合成 ジ(t−ブチルフェニル)スルフィド(80mmo
l)、ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフロ
ロ−n−ブタンスルホネート(20mmol)、安息香
酸銅(4mmol)の混合物を窒素気流下130℃で4
時間攪拌した。反応液を放冷し、これにエタノール10
0mlを加え、析出物を除いた。ろ液を濃縮し、これに
エーテル200mlを加えると粉体が析出、これをろ
取、エーテルで洗浄、乾燥すると目的物が得られた。
【0228】トリフェニルスルホニウムパーフロロブタ
ンスルホネート及びトリフェニルスルホニウムトリフレ
ートは、みどり化学製を用い、他の酸発生剤(I)は、
上記と同様の方法により合成した。
【0229】合成例(3) 酸発生剤(II−11)の
合成 テトラヒドロチオフェン11.8gをアセトニトリル1
00mlに溶解させ、この溶液に1−ブロモ−3,3−
ジメチル−2−ブタノン20gをゆっくり加えた。室温
で2日間撹拌すると粉体が析出した。反応液に酢酸エチ
ル100mlを加えた後、粉体をろ取し、酢酸エチルで
洗浄、乾燥すると2−オキソ−3,3−ジメチルブチル
テトラヒドロチオフェニウムブロミド24gが得られ
た。パーフロロブタンスルホン酸カリウム10gを水5
00ml、メタノール100mlの混合溶剤に溶解さ
せ、これに2−オキソ−3,3−ジメチルブチルテトラ
ヒドロチオフェニウムブロミド7.75gをメタノール
50mlに溶解させたものを加えた。この水溶液をクロ
ロホルム100mlで2回抽出し、有機相を水洗、濃縮
すると油状物が得られた。これに酢酸エチルを加えて再
濃縮すると固体状物が得られ、これををろ取、ジイソプ
ロピルエーテルでリスラリーすると2−オキソ−3,3
−ジメチルブチルテトラヒドロチオフェニウムパーフロ
ロブタンスルホネート9gが得られた。
【0230】2−オキソシクロヘキシルメチル(2−ノ
ルボルニル)スルホニウムトリフロロメタンスルホネー
ト(II−4)は、特開平8−27102号公報、合成
例1の方法を用いて合成した。他の酸発生剤(II)
は、対応するスルフィド化合物とハロゲン化アルキルを
反応させてスルホニウムハロゲニドを合成した後、スル
ホン酸(塩)と塩交換することによって合成した。
【0231】<樹脂の合成例> 合成例(1) 樹脂(1)の合成(側鎖型) 2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロ
ラクトンメタクリレートを55/45の割合で仕込みメ
チルエチルケトン/テトラヒドロフラン=5/5に溶解
し、固形分濃度20%の溶液100mLを調製した。こ
の溶液に和光純薬製V−65を2mol%加え、これを
窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したメチルエ
チルケトン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を
4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間
攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留
水/ISOプロピルアルコール=1/1の混合溶媒3L
に晶析、析出した白色粉体である樹脂(1)を回収し
た。C13NMRから求めたポリマー組成比は46/54
であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチ
レン換算の重量平均分子量は10700であった。
【0232】上記合成例(1)と同様の操作で樹脂
(2)〜(15)を合成した。以下に上記樹脂(2)〜
(15)の組成比、分子量を示す。(繰り返し単位1、
2、3、4は構造式の左からの順番である。)
【0233】
【表1】
【0234】また、以下に上記樹脂(1)〜(15)の
構造を示す。
【0235】
【化88】
【0236】
【化89】
【0237】
【化90】
【0238】
【化91】
【0239】合成例(2) 樹脂(16)の合成(主鎖
型) ノルボルネンカルボン酸tブチルエステル、ノルボルネ
ンカルボン酸ブチロラクトンエステルと無水マレイン酸
(モル比40/10/50)およびTHF(反応温度6
0重量%)をセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下
60℃で加熱した。反応温度が安定したところで和光純
薬社製ラジカル開始剤V−601を2mol%加え反応
を開始させた。12時間加熱した。得られた反応混合物
をテトラヒドロフランで2倍に稀釈した後、ヘキサン/
イソプロピルアルコール=1/1の混合溶液に投入し白
色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出しし、
乾燥、目的物である樹脂(16)を得た。得られた樹脂
(16)のGPCによる分子量分析を試みたところ、ポ
リスチレン換算で8300(重量平均)であった。ま
た、NMRスペクトルより樹脂(1)のノルボルネンカ
ルボン酸tブチルエステル/ノルボルネンカルボン酸ブ
チロラクトンエステル/無水マレイン酸繰り返し単位の
モル比は42/8/50であることを確認した。
【0240】合成例(2)と同様の方法で以下、樹脂
(17)〜(27)を合成した。以下に上記樹脂(1
7)〜(27)の組成比、分子量を示す。(脂環オレフ
ィン単位1、2、3は構造式の左からの順番である。)
【0241】
【表2】
【0242】また、以下に上記樹脂(16)〜(27)
の構造を示す。
【0243】
【化92】
【0244】
【化93】
【0245】合成例(3) 樹脂(28)の合成(ハイ
ブリッド型) ノルボルネン、無水マレイン酸、tブチルアクリレー
ト、2−メチルシクロヘキシル−2−プロピルアクリレ
ートをモル比で35/35/20/10で反応容器に仕
込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分60%の溶
液を調製した。これを窒素気流下65℃で加熱した。反
応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤
V−601を1mol%加え反応を開始させた。8時間
加熱した後、反応混合物をテトラヒドロフランで2倍に
稀釈した後、反応混合液の5倍容量のヘキサンに投入し
白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出し
し、これをメチルエチルケトンに溶解し、5倍容量のヘ
キサン/t−ブチルメチルエーテル=1/1混合溶媒に
再沈し、析出した白色粉体を濾取、乾燥、目的物である
樹脂(28)を得た。得られた樹脂(28)のGPCに
よる分子量分析を試みたところ、ポリスチレン換算で1
2100(重量平均)であった。また、NMRスペクト
ルより樹脂(1)の組成は本発明のノルボルネン/無水
マレイン酸/tブチルアクリレート/2−メチルシクロ
ヘキシル−2−プロピルアクリレートをモル比で32/
39/19/10であった。
【0246】合成例(3)と同様の方法で以下、樹脂
(29)〜(41)を合成した。以下に上記樹脂(2
9)〜(41)の組成比、分子量を示す。
【0247】
【表3】
【0248】また、以下に上記樹脂(28)〜(41)
の構造を示す。
【0249】
【化94】
【0250】
【化95】
【0251】
【化96】
【0252】
【化97】
【0253】合成例(4) 樹脂(42)の合成(ハイ
ブリッド型) ノルボルネンカルボン酸tブチルエステル、無水マレイ
ン酸、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、ノ
ルボルネンラクトンアクリレートをモル比で20/20
/35/25で反応容器に仕込み、メチルエチルケトン
/テトラヒドロフラン=1/1溶媒に溶解し、固形分6
0%の溶液を調製した。これを窒素気流下65℃で加熱
した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカ
ル開始剤V−601を3mol%加え反応を開始させ
た。12時間加熱した後、反応混合物を5倍量のヘキサ
ンに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を再度
メチルエチルケトン/テトラヒドロフラン=1/1溶媒
に溶解させ5倍量のヘキサン/メチルtBuエ−テルに
投入し白色粉体を析出させ、濾過取り出した。この作業
を再度繰り返し、乾燥、目的物である樹脂(42)を得
た。得られた樹脂(42)のGPCによる分子量分析
(RI分析)を試みたところ、ポリスチレン換算で11
600(重量平均)、残留モノマーの量は0.4%であ
った。また、NMRスペクトルより樹脂(1)の組成は
本発明のノルボルネン/無水マレイン酸/2−メチル−
2−アダマンチルアクリレート/ノルボルネンラクトン
アクリレートをモル比で18/23/34/25であっ
た。
【0254】合成例(4)と同様の方法で以下、樹脂
(43)〜(66)を合成した。以下に上記樹脂(4
3)〜(66)の組成比、分子量を示す。
【0255】
【表4】
【0256】また、以下に上記樹脂(42)〜(66)
の構造を示す。
【0257】
【化98】
【0258】
【化99】
【0259】
【化100】
【0260】
【化101】
【0261】
【化102】
【0262】<レジスト調整> 〔実施例1〜66及び比較例1〜4〕表5、表6及び表
7に示す素材を溶解させ固形分濃度12%の溶液を調整
し、これを0.1μmのテフロン(登録商標)フィルタ
ーでろ過して感光性組成物を調製した。調製した組成物
を下記方法で評価を行い、結果を表8、表9及び表10
に示した。
【0263】
【表5】
【0264】
【表6】
【0265】
【表7】
【0266】(表5、表6、表7の説明) DBN;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン TPI;2,4,5−トリフェニルイミダゾール TPSA;トリフェニルスルホニウムアセテート HEP;N−ヒドロキシエチルピペリジン DCMA;ジシクロヘキシルメチルアミン TPA;トリペンチルアミン LCB;リトコール酸t−ブチル W−1;メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2;メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコン系) W−3;ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製)(シリコン系) W‐4;トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0267】A1;プロピレングリコールメチルエーテ
ルアセテート A2;2−ヘプタノン A3;エチルエトキシプロピオネート A4;γ−ブチロラクトン A5;シクロヘキサノン B1;プロピレングリコールメチルエーテル B2;乳酸エチル
【0268】<画像評価法> (1)DOF(デフォーカスラチチュード)評価 スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施し
たシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防
止膜ARC25を600オングストローム均一に塗布
し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した
後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、
各感光性組成物をスピンコーターで塗布し135℃で9
0秒乾燥を行い0.40μmのレジスト膜を形成させ
た。このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキ
シマレーザーステッパー(ISI社製NA=0.6(σ
=0.75、2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ぐ
に135℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。さ
らに2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリ
ンスした後、乾燥し、レジストラインパターンを得た。
0.13μmのラインアンドスペース(1/1)を再現
する露光量における0.13μmのデフォーカスラチチ
ュードを観察した。
【0269】(2)サイドローブマージン評価 スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施し
たシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防
止膜ARC25を600オングストローム均一に塗布
し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した
後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、
各感光性組成物をスピンコーターで塗布し135℃で9
0秒乾燥を行い0.40μmのレジスト膜を形成させ
た。このレジスト膜に対し、透過率6%のハーフトーン
位相シフトマスクを用いてArFエキシマレーザーステ
ッパー(ISI社製 NA=0.6)で露光し、露光後
直ぐに135℃で90秒間ホットプレート上で加熱し
た。さらに2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水
にてリンスした後、乾燥し、コンタクトホールパターン
を得た。Duty比1:2のマスクサイズ0.20μm
の寸法が0.18μmのコンタクトホールを開口する露
光量を最適露光量Eopとし、最適露光量よりオーバー
露光した際にサイドローブが発生する露光量Esとの関
係を以下の式で算出し、サイソローブマージンとした。
値が大きいほどサイドローブ耐性が高いことを示す。 サイドローブマージン(%)=[(Es−Eop)/E
op]×100
【0270】(3)パーティクル評価 調製した感光性組成物を4℃で1週間放置した後、リオ
ン社製パーティクルカウンターにてその溶液中に存在す
る粒経0.2μm以上のパーティクル数をカウントし
た。
【0271】
【表8】
【0272】
【表9】
【0273】
【表10】
【0274】表8、表9及び表10に示される結果より
以下のことが明らかである。実施例1〜66の組成物
は、デフォーカスラチチュードが広く、サイドローブ耐
性に優れ、パーティクルも発生し難い。一方、比較例1
〜4の組成物の場合は、デフォーカスラチチュード、サ
イドローブ耐性、パーティクルの発生において、実施例
の組成物と比較して劣る。
【0275】
【発明の効果】本発明に係わるポジ型感光性組成物は、
デフォーカスラチチュードが広く、ハーフトーン位相シ
フトマスクを用いてパターン形成した際にサイドローブ
が発生し難く、且つ経時保存時にパーティクルが発生し
難い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 503 G03F 7/004 503A 504 504 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA02 AA03 AA11 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 CB08 CB41 CC03 CC04 CC20 FA17 4J002 BG041 BG051 BG071 BH021 BK001 CP032 EB116 EQ016 ER028 EU048 EU078 EU138 EU238 EV296 EV297 EW176 FD200 FD312 FD319 GP03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)活性光線又は放射線の照射により
    酸を発生する酸発生剤、(B)単環又は多環の脂環炭化
    水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像
    液中での溶解度が増大する樹脂、(C)塩基性化合物、
    及び(D)フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含
    有し、且つ(A)酸発生剤が、トリアリールスルホニウ
    ム塩を少なくとも1種及び芳香環を有さないスルホニウ
    ム塩を少なくとも1種含有する混合物であることを特徴
    とするポジ型感光性組成物。
  2. 【請求項2】 (E)構造中に水酸基を含有する溶剤と
    水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を含有す
    る請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
  3. 【請求項3】 (C)塩基性化合物が、イミダゾール構
    造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造及
    びオニウムカルボキシレート構造から選ばれる構造を有
    する化合物を少なくとも1種含有する請求項1又は請求
    項2に記載のポジ型感光性組成物。
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