JP2002250870A - 微細構造体の製造方法 - Google Patents

微細構造体の製造方法

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JP2002250870A JP2001048923A JP2001048923A JP2002250870A JP 2002250870 A JP2002250870 A JP 2002250870A JP 2001048923 A JP2001048923 A JP 2001048923A JP 2001048923 A JP2001048923 A JP 2001048923A JP 2002250870 A JP2002250870 A JP 2002250870A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる基板上に形成された2つの微細構造層
を重ねて、ミクロンあるいはそれ以下のオーダの微細構
造体を製造する製造方法において、膜厚および位置精度
の管理ができる製造方法を提供する。 【解決手段】 第1および第2の基板20および96に
個別に形成されたアクチュエータ層60とプリズム層4
2を対面するように重ね、その間に第1の樹脂材71を
挟んで支持層41を製造する際に、対面する基板20お
よび96の間にギャップ材72を含む第2の樹脂材73
を塗布して基板20および96の間隔を精度良く保持
し、かつ精度良くアライメントできるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミクロンあるいは
サブミクロンのマイクロ光学素子を備えた光スイッチン
グデバイス等のマイクロマシンを製造するのに適した微
細構造体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクタなどの画像表示装置のライ
トバルブとして光をオンオフ制御できる画像表示デバイ
スとしては、液晶を用いたものが知られている。しかし
ながら、この液晶を用いた画像表示デバイスは、高速応
答特性が悪く、たかだか数ミリ秒程度の応答速度でしか
動作しない。このため、高速応答を要求されるような高
解像度の画像を表示する装置、さらには、光通信、光演
算、ホログラムメモリー等の光記録装置、光プリンター
を、液晶を用いたスイッチングデバイスで実現するのは
難しい。
【0003】そこで、上記のような用途に対応できる高
速動作可能なスイッチングデバイスあるいは画像表示デ
バイスが求められており、ミクロンオーダあるいはさら
に小さなサブミクロンオーダの微細構造(マイクロスト
ラクチャ)を備えたスイッチングデバイスの開発が鋭意
進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】その1つが本願出願人
が出願中の、光を全反射して伝達可能な導光部の全反射
面に対しスイッチング部の抽出面を接触させてエバネセ
ント光を抽出し、光学素子の1波長程度あるいはそれ以
下の微小な動きによって、高速で光を変調制御可能な光
スイッチングデバイスである。
【0005】図1に、エバネセント光によるスイッチン
グを行う画像表示デバイス(光スイッチングデバイス)
を用いた画像表示装置の一例としてプロジェクタ180
の概略を示してある。このプロジェクタ180は、白色
光源181と、この白色光源181からの光を3原色に
分解して画像表示ユニット(光スイッチングユニット)
55の導光板(光ガイド)1に入射させる回転色フィル
タ182と、各色の光を変調して出射する画像表示ユニ
ット55と、出射された光185を投映する投写用レン
ズ186とを備えている。そして、各色毎の変調された
光185がスクリーン189に投写され、時間的に混色
されることにより多諧調のマルチカラーの画像が出力さ
れる。プロジェクタ180は、さらに、画像表示ユニッ
ト55および回転色フィルタ182を制御してカラー画
像を表示する制御回路184を備えている。画像表示ユ
ニット55は、光ガイド1と以下に詳述する画像表示デ
バイス(光スイッチングデバイス)50とにより構成さ
れており、この制御回路184からカラー画像を表示す
るためのデータφなどは画像表示デバイス50に供給さ
れる。
【0006】このように、図1に示したプロジェクタ1
80は、光を全反射しながら伝達する光ガイド1に投影
用の光を供給する光源181と共に光ガイド1から出射
された光を投写するレンズ185を備えた光を入出力す
る手段と、光ガイド1に供給された投映用の光を変調す
る画像表示デバイス50とを備えており、画像表示デバ
イス50により光ガイド1から漏出するエバネセント光
を制御して画像が表示される。
【0007】図2に、エバネセント波(エバネセント
光)を利用して光を変調する画像表示デバイス(エバネ
セント光スイッチングデバイス)50の概要を示してあ
る。画像表示デバイス50は複数の光スイッチング素子
(光スイッチング機構)10が2次元に配列されたスイ
ッチングデバイスであり、個々の光スイッチング素子1
0は、単体では導入された光2を全反射して伝達可能な
導光板(光ガイド)1に接近および離反して光を変調可
能な光学素子(スイッチング部)3と、この光学素子3
を駆動するアクチュエータ6とを備えている。そして、
光学素子3の層およびアクチュエータ6の層が、アクチ
ュエータ6を駆動する駆動回路およびデジタル記憶回路
(記憶ユニット)が作りこまれた半導体基板20の上に
積層され、1つの画像表示デバイス50として集積化さ
れている。
【0008】図2を参照してエバネセント光を利用した
本例の画像表示デバイス50についてさらに詳しく説明
しておく。個々の光スイッチング素子10をベースに説
明すると、図2の左側に示した光スイッチング素子10
aはオン状態であり、右側に示した光スイッチング素子
10bがオフ状態である。光学素子3は、導波路として
の機能を果たす導光板1の面(全反射面)1aに密着す
る面(接触面または抽出面)3aと、この面3aが全反
射面1aに密着したときに漏れ出たエバネセント波を抽
出するV字型のプリズム(マイクロプリズム4)と、こ
のプリズム4の底面で導光板1に対しほほ垂直な方向に
反射するための反射膜46と、V字型のプリズム4を支
持するサポート構造5とを備えている。
【0009】このアクチュエータ6は、光学素子3を静
電駆動するタイプであり、そのために、光学素子3のサ
ポート構造5と機械的に連結されて光学素子3と共に動
く上電極(第1の電極)7と、この上電極7と対峙した
位置で半導体基板20に固定された下電極(第2の電
極)8を備えている。さらに、上電極7はアンカープレ
ート9から上方に伸びた支柱11により支持されてい
る。
【0010】図2に示したように、導光板1には光源か
ら照明光2が全反射面1aで全反射する角度で供給され
ており、その内部の全ての界面、すなわち、光学素子部
(光スイッチング部)3に面した側1aと、上方の面
(出射面)において光が繰り返し全反射し、導光板1の
内部が光線で満たされる。したがって、この状態で巨視
的には照明光2は導光板1の内部に閉じ込められ、その
中を損失なく伝播している。一方、微視的には、導光板
1の全反射している面1aの付近では、導光板1から光
の波長程度のごく僅かな距離だけ、照明光2が一度漏出
し、進路を変えて再び導光板1の内部に戻るという現象
が起きている。このように面1aから漏出した光を一般
にエバネッセント波と呼ぶ。このエバネッセント波は、
全反射面1aに光の波長程度またはそれ以下の距離で他
の光学部材を接近させることにより取り出すことができ
る。本例の光スイッチング素子10は、この現象を利用
して導光板1を伝達する光を高速で変調、すなわち、ス
イッチング(オンオフ)することを目的としてデザイン
されている。
【0011】たとえば、図2の光スイッチング素子10
aでは、光学素子3が導光板1の全反射面1aに接触し
た第1の位置にあるので、光学素子3の面3aによりエ
バネセント波を抽出することができる。このため、光学
素子3のマイクロプリズム4で抽出した光2は反射膜4
6で角度が変えられて出射光2aとなる。そして、この
出射光2aが図1に示すプロジェクタ180の投映用の
光185として利用される。一方、光スイッチング素子
10bでは、電極7および8の間に働く静電力により光
学素子3が導光板1から離れた第2の位置に動かされ
る。したがって、光学素子3によってエバネセント波は
抽出されず、光2は導光板1の内部から出ない。
【0012】エバネセント波を用いた光スイッチング素
子は単独でも光をスイッチングできる装置として機能す
るが、図2に示したように、これらを1次元あるいは2
次元方向、さらには3次元に並べて配置することができ
る構成になっている。特に、2次元にマトリクスあるい
はアレイ状に並べて配置することにより、液晶あるいは
DMDと同様に平面的な画像を表示可能な映像デバイス
あるいは画像表示ユニット55を提供することができ
る。そして、エバネセント光を用いた画像表示デバイス
50では、スイッチング部である光学素子3の移動距離
がサブミクロンオーダとなるので、液晶より1桁あるい
はそれ以上応答速度の速い光変調装置として利用でき、
これを用いた高速動作が可能なプロジェクタ180ある
いは直視型の画像表示装置を提供することが可能とな
る。さらに、エバネセント光を用いた光スイッチング素
子10は、サブミクロンオーダの動きで光をほぼ100
パーセントオンオフすることが可能であり、非常にコン
トラストの高い画像を表現することができる。このた
め、時間的な分解能を高くすることが容易であり、高コ
ントラストの画像表示装置を提供できる。
【0013】さらに、この光スイッチングデバイス50
では、駆動回路などが作り込まれた半導体集積基板20
にアレイ状に配置されたアクチュエータ6および光学素
子3が積層された構成の画像表示デバイス50を1チッ
プで提供することが可能である。すなわち、半導体基板
20の上にアクチュエータ6および光学素子3といった
マイクロストラクチャが構築されたマイクロマシンある
いは集積化デバイスである画像表示デバイス50と光ガ
イド1とを組み立てることにより画像表示ユニット55
を供給でき、これを組み込むことにより動作速度が速く
高解像で、さらに、高コントラストの画像を表示できる
プロジェクタを提供できる。
【0014】また、アクチュエータ6は、図2の上下1
対の電極を備えたものに限定されず、上電極7および下
電極8に加え、これらの間で動く中間電極を備えたも
の、さらに、電極対を使用した静電アクチュエータの代
わりに、ピエゾ素子などの他の電気信号により駆動力を
供給可能な機構を用いてアクチュエータを構成すること
も可能でありアクチュエータとしてはいくつかのものが
考えられている。したがって、以下、本明細書では、簡
単のため上下電極の静電駆動タイプのアクチュエータに
基づき説明するが、アクチュエータの構成はこれに限定
されるものではない。
【0015】このようなスイッチングデバイスは、フォ
トリソ技術などにより各層を、例えば、駆動性能の高い
アクチュエータ層と、光学性能の高い光学素子層を備え
たハイブリッドな微細構造体を製造することができる。
【0016】しかしながら、各々の層の製造プロセスが
異なるので、それぞれの層を異なった装置あるいは異な
ったタイミングで製造し、後に型転写や基板接合といっ
た手法により、各々の層(アクチュエータ層と光学素子
層)を組み合わせ、光スイッチングデバイスなどの微細
構造体を製造することが検討されている。各々の製造プ
ロセスを分離することにより、製造プロセスを最適化し
やすく、品質管理も容易になるというメリットもある
が、その反面、2つの異なる基板上に製造されるパーツ
(構造層)を組み合わせるときは、位置を精度良く一致
させる必要があるという問題もある。例えば、アクチュ
エータの層と光学素子の層を別々で製造して重ね合わせ
る場合を考えると、これらの構造層は、各々の10μm
から10数μm程度の非常に小さな部品であるが、これ
らが一対一に対応して積層されていないとスイッチング
素子として作用しない、あるいは所望の動作(作用)が
得られ難い。すなわち、上述した光スイッチングデバイ
スでは、アクチュエータの動きに追従して光学素子が所
望の位置で光をオンオフするため、これらの位置合わせ
(組み合わせ)が悪いと、コントラストの低下、画面の
輝度低下が生じるなど画像品質の低下の要因となる。
【0017】このように、各パーツの位置合わせ(アラ
イメント)は、微小なズレがそのデバイス(微細構造
体)の品質を左右する。一方、微細構造体では、各々の
サイズが非常に小さいため、1つのウェハ(基板)上
に、複数のデバイスを製造できることがメリットの1つ
でもあるが、それ故に、ウェハ全体にわたり、ばらつき
のない均一な位置精度が要求される。さらに、別々に製
造された構造層を貼り合わせるときに形成される構造層
の間の層も、微細構造体、たとえば、スイッチングデバ
イスの構造の1つとなる。したがって、構造層を貼り付
ける層の膜厚を管理することも精度の良い微細構造体を
製造するために必要となる。このように、各々の構造層
を組み合わせる製造方法では、間に挟まれる構造の膜
厚、およびこれらのアライメントは、重要なファクター
である。
【0018】さらに、位置合わせ、あるいは膜厚管理に
不具合があると、それらの層およびフォトリソグラフィ
技術で半導体回路および構造層まで製造した高価な基板
が無駄になるので、経済的なロスも大きい。
【0019】そこで、本発明においては、微細構造を備
えた各層を組み合わせて微細構造体を製造するのに適し
た製造方法を提供することを目的としている。さらに、
全体的に均一な所望の厚みの層を形成し、同時に貼り合
わせる上下の層の位置合わせを精度良く簡単に行え、信
頼性の高い、高品質な微細構造体を、歩留り良く得られ
る製造方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
個別の基板に形成された構造層を対面するように、間に
新たな構造層を挟んで組み合わせる製造方法において、
これらの対面する基板の間にギャップ材を含んだ樹脂層
を挟み込むことで、基板全体にわたり新たに形成される
構造層を同じ厚みに管理でき、さらに、ギャップ剤が上
下の基板の間に介在することにより、それらの相対位置
を合わせるアライメントの調整を容易に、精度良くでき
るようにしている。
【0021】すなわち、本発明は、第1の構造層を備え
た第1の基板と第2の構造層を備えた第2の基板とを第
1および第2の構造層が対面するように組み合わせ、チ
ップ化される微細構造体の一部となる第3の構造層を形
成する工程を有する微細構造体の製造方法であって、第
3の構造層を形成する工程は、第1および第2の構造層
に挟まれるように第3の構造層となる第1の樹脂層を塗
布すると共に、第1および第2の構造層に挟まれず、第
1および第2の基板に挟まれるように、ギャップ材を含
んだ第2の樹脂層を塗布する工程と、第1および第2の
構造層の相対的位置が所望の状態になるように第1およ
び第2の基板のアライメントを調整する工程と、第1の
樹脂層を硬化させる工程とを備えていることを特徴とし
ている。
【0022】ギャップ材は、ほぼ均一なサイズに揃った
粒状のものなので、これらにより、第1および第2の基
板の間隔を制御することができる。さらに、ギャップ材
を第2の樹脂層に含めて塗布することにより、対面する
第1および第2の基板の間の所望の場所、すなわち、第
1および第2の基板の内、微細構造体としてチップ化さ
れない所にギャップ材を置くことが可能であり、第3の
構造層に影響することなく、第3の構造層の厚みを管理
できる。さらに、ギャップ材は粒状の固形物なので、こ
れらを挟んで第1および第2の基板を重ねることによ
り、所望の隙間が開いた状態で、第1および第2の基板
を相対的に容易に移動することが可能であり、アライメ
ントの調整も容易となり、精度良くアライメントでき
る。したがって、本発明の製造方法により、構造層が作
り込まれた基板を精度良く重ねて、それらの間に精度の
高い第3の構造層を形成でき、これらの構造層が積層さ
れた、高品質な微細構造体を、歩留り良く製造できる。
そして、本発明の製造方法により、位置合わせ不良、膜
厚管理不良に伴うデバイスの歩留まりの低下を防止でき
るので、微細構造体を経済的に量産できる。
【0023】また、第1または第2の構造層は、微細構
造体の一部となる場合に限らず、第1または第2の基板
に形成された転写型であっても良く、この場合は、本発
明の製造方法により、第3の構造層、あるいは第3の構
造層と第1または第2の構造層が組み合わさった微細構
造体が製造される。
【0024】第1および第2の基板の隙間を効率良く管
理するためには、ギャップ材を含んだ第2の樹脂層は、
第1および第2の基板の少なくとも3箇所に挟まれるよ
うに塗布することが望ましい。また、塗布する工程で
は、第1および第2の構造層を所望に位置に合わせるた
めのアライメントマークを避けて塗布することが望まし
い。このため、塗布する第1および第2の樹脂、ギャッ
プ材の流動性(粘性)などを考慮し、塗布量および塗布
位置を決めることが望ましい。
【0025】第3の構造層を形成する工程では、塗布す
る工程に続いて、または同時に、第1および第2の構造
層の外側で第1および第2の基板に挟まれ、第1および
第2の構造層を囲うように第3の樹脂層を塗布する工程
を設けることが望ましい。これにより、第1および第2
の基板を第3の構造層となる第1の樹脂層を挟んだ状態
で、第1の樹脂層を第3の樹脂層により外界からシール
できる。したがって、減圧環境や不活性ガスの環境で第
3の樹脂層を形成した後に、外気に晒される場所に移動
することが可能であり、製造工程がフレキシブルにな
り、また、製造途中のワークのハンドリング性が向上す
る。
【0026】第1の樹脂層を硬化させる工程の前に、第
2の樹脂層を硬化させる仮留め工程を設けることが望ま
しい。これにより、アライメントを調整した後に、短時
間で第2の樹脂層を硬化し、位置決め、および厚みが決
定された状態で第1の樹脂層を硬化することができる。
また、第1の樹脂層と、第2の樹脂層の硬化方法が異な
る場合でも対処が容易である。たとえば、仮留め工程
で、第2の樹脂層はUV硬化(光硬化)し、その後に、
第1の樹脂層を硬化する工程で、第1の樹脂層を熱硬化
することが可能である。この製造方法であると、第1お
よび/または第2の構造層に、アルミニウムなどの金属
層を含んでいる場合でも、第1の樹脂層を硬化し、第3
の構造層を備えた微細構造体を容易に製造できる。
【0027】第2の樹脂層に含まれるギャップ材は、フ
ィラーなどの多角形の粒状物であっても良いが、ギャッ
プを高精度で管理し、さらに、第1および第2の基板を
相対的に移動し易くするという点では、液晶パネルなど
に用いられるような、所定の公差の直径の球状の部材で
あることが望ましい。
【0028】第1および第2の基板の間隔にあわせたサ
イズのギャップ材を用いることも可能であるが、常に所
望のギャップを管理するのに適したサイズのギャップ材
があるわけではない。したがって、逆に、第2の樹脂層
を塗布する第1および/または第2の基板の領域に、ギ
ャップ材のサイズにあわせた構造を形成することが望ま
しい。これにより、第3の構造層の厚みを、ギャップ材
のサイズに囚われず、それ以下あるいはそれ以上の厚み
でも、一定の厚みに、ギャップ全体を管理できる。
【0029】さらに、アライメントを調整する前に、ギ
ャップ材を含んだ第2の樹脂層を加温する工程を設ける
ことが望ましい。これにより、第2の樹脂層の流動性が
向上するので、アライメントの際に基板同士を相対的に
動かしやすくなる。第1の樹脂層も同様に加温すること
により、流動性が増すので、基板同士を動かすときの抵
抗力が小さくなり、アライメントがし易くなる。
【0030】第3の構造層の形成により、複数の微細構
造体が集合したチップエリアが複数個、第1および/ま
たは第2の基板により形成され、チップ単位でダイジン
グする工程を有し、塗布する工程では、ダイジングによ
り切り捨てられる、第1および第2の基板の領域に、第
2の樹脂層を塗布することが望ましい。ダイジングする
過程で第2の樹脂層は自動的に除去され、切り捨てられ
る。したがって、最終的に得られるチップ化された微細
構造体には、第2の樹脂層は含まれず、この第2の樹脂
層を除去するプロセスを新たに設ける必要もなく取扱い
も容易である。
【0031】また、これら第1および第2の基板は、本
発明の製造方法で製造される微細構造体の一部となるも
のであっても良く、微細構造体が基板を含まないもので
あっても本発明の製造方法により製造できる。微細構造
体として不要な基板、たとえば、第2の基板は、第2の
構造層を剥離層を挟んで第2の基板に形成することによ
り、第3の構造層を形成した後に、第2の基板を剥離す
る工程を設けることで、第2の基板を含まない微細構造
体を製造し、提供できる。
【0032】また、第2の基板の少なくとも一部は、チ
ップ化される微細構造体の一部であっても良い。すなわ
ち、第2の基板自体を加工して、第2の構造層とするこ
とも可能であり、本発明では、第2の構造層を、樹脂材
に限らず無機材の構造層とした微細構造体を得る製造方
法としても適用できる。
【0033】さらに、上述したように、適当な形状が加
工された型転写用の基板を、第2の基板として用いるこ
とも可能であり、この場合は、第3の構造層を形成した
後に、この型転写基板である第2の基板を剥離する工程
を設ける。
【0034】上述した光スイッチングデバイスのような
マイクロマシンを本発明の微細構造体の製造方法で製造
する場合は、第1の構造層がアクチュエータとして機能
する部分を備えていれば良い。たとえば、静電アクチュ
エータを採用することが可能である。そして、第2およ
び第3の構造層で、アクチュエータにより駆動される素
子を構成することにより、マイクロマシンを製造でき
る。さらに、素子を光学素子とすることにより光スイッ
チングデバイスを製造できる。そして、本発明の微細構
造体の製造方法によれば、マイクロマシンや、上記の図
2に示したようなスイッチングデバイスを、低コスト
で、精度良く製造できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下では、図2に示した光スイッ
チングデバイス50を本発明の製造方法によって製造す
る過程を示しながら、本発明についてさらに詳しく説明
する。図3に、光スイッチング素子10を半導体基板2
0の上にアレイ状に並べて形成し、光スイッチングデバ
イス(画像デバイス)50を製造する一連の流れをフロ
ーチャートで示してある。また、図4〜図9にその各プ
ロセスを模式的に示してある。本例のプロセスは、半導
体基板20の上にアクチュエータ6を形成し、別の基板
に光学素子3の一部を形成し、これらを組み合わせる。
すなわち、微細構造体の構造層を別々の基板に製造して
から接合あるいは貼り合わせて微細構造体を製造する方
法である。
【0036】先ず、図3のステップ111で、図4に示
すように、CMOS回路が構成されている半導体基板
(第1の基板)20の上面に第1の構造層となるアクチ
ュエータ層60を形成する。本例のアクチュエータ6
は、静電駆動型であり、電極8と、ばねを兼ねた上電極
7がアルミニウム製である。そして、アモルファスシリ
コンを犠牲層99としてフォトリソグラフィー技術によ
り製造されている。
【0037】次に、ステップ112で、図5に示すよう
に、第2の基板であるガラス基板96の上に、第2の構
造層であるプリズム層42を形成する。このプリズム層
42は、光学素子3のマイクロプリズム4となる。この
過程では、このガラス基板96の表面に無機材のシラン
(SiH4)を580℃程度の条件下でプラズマCVD
法により蒸着し、アモルファスシリコンの剥離層97を
形成する。さらに、プラズマCVD法により、TEOS
(テトラエポキシドシラン)をプラズマソースとして基
板温度300℃の低温な条件下で蒸着し、酸化シリコン
のプリズム層(第2の構造層)42を形成する。そし
て、フォトリソ技術によりウェットエッチングで断面が
三角形の形状の角度を備えたV溝(V字型)のプリズム
層42を加工する。型転写、あるいはグレイマスクを用
いたエッチング技術によりV字型の形状を成形すること
も可能である。さらに、このV字型のプリズム層42の
形状に沿って表面42aにAl−Nd材をスパッタリン
グして、V字型の反射膜46を形成する。このようにし
てガラス基板96にV字型のプリズム層42が形成され
る。
【0038】次に、ステップ113で、図6および図7
に示すように、第1の基板である半導体基板20に、第
2の基板であるガラス基板96を、第1の構造層である
アクチュエータ層60と、第2の構造層であるプリズム
層42とが向かい合うように貼り合わせて、これらの基
板20および96の間に、第3の構造層となる支持層4
1を形成する。この支持層41が光学素子3の一部であ
る樹脂製のサポート構造5となり、アクチュエータ6で
プリズム層42を支持する。本例では、まず、図6に示
すように、第2の構造層の界面(接続面)となる反射膜
46の表面と、第1の構造層の界面となるアクチュエー
タ層60の表面をカップリング材で表面処理する。その
後に、アクチュエータ層60の表面に、支持層41とな
る第1の樹脂材71であるエポキシ(EP)材を適当な
量を複数の点に分けて塗布する。また、スピンコーティ
ングにより均一な膜厚となるように塗布しておいても良
い。さらに、本例では、詳しくは後述するが、基板20
の外周などの第3の構造層となる支持層41が形成され
ない領域79に、球状のギャップ材72を含んだ第2の
樹脂材73を塗布する。
【0039】次に、図7に示したように、第2の基板9
6の上にV字型に加工されたプリズム層42と、第1の
基板20の上のアクチュエータ層60の上に塗布された
EP材71とが対面するように、ガラス基板96と半導
体基板20を組み合わせる。このときに、詳しくは図1
0以降で後述するが、支持層41を形成するためのEP
材71が塗布された領域から外れた領域79で、第2の
樹脂層73が第1の基板20および第2の基板96によ
り挟まれるようになっている。この第2の樹脂層73
は、所定の公差を備えた、2〜3μm程度の粒径となる
球状のギャップ材72を含んだものである。したがっ
て、このギャップ材72を含んだ第2の樹脂層73が第
1の基板20と第2の基板96の間に介在するので、こ
れらの基板20および96の間隔Gが所望の値に保持で
き、その間に挟まれたEP材71により製造される支持
層41の膜厚あるいは形状を均一にできる。
【0040】さらに、ギャップ材72が第1および第2
の基板20および96の間に存在し、ギャップ材72が
粒状で基板20および96に点でほぼ接するので、第1
および第2の基板20および96は相対的に動かしやす
い。また、動かしても、それらの基板の間のギャップG
はギャップ材72により規定されているので、厚みが変
化することもない。したがって、上下の基板20および
96の水平方向の相対位置を容易に調整でき、アライメ
ントマークを見ながら、所望の位置にこれらの基板20
および96をあわせ、各アクチュエータ層6、支持層4
1およびプリズム層42が所望の状態となるように積層
することができる。
【0041】そして、所望の位置を維持した状態で、1
80〜330℃の条件下で熱処理し、支持層41を形成
する。この結果、アクチュエータ層60とプリズム層4
2に挟まれたEP材71は、V字型の支持層(第3の構
造層)41に成形され、これによってプリズム層42を
アクチュエータ層60に接合(接着)させることができ
る。
【0042】この段階で、図7に示すように、アクチュ
エータ6により光学素子3を駆動するスイッチング素子
としての構造(光スイッチングデバイス)を半導体基板
20の上に構築することができる。さらに、本例では、
プリズム層42を支持している第2の基板96を取外
す。このため、プリズム層42と、ガラス基板96との
間に形成しておいたアモルファスシリコンの剥離層97
に、UV系のレーザを、例えば、308nm、230m
J/cm2の条件下で照射する。これにより、酸化シリ
コンのプリズム層42から半導体基板20の側の構成を
半導体基板20に残して、ガラス基板96を分離(剥
離)することができる。
【0043】次に、図3で示すステップ114で、図8
に示すシリコン基板20の上に積層された、アクチュエ
ータ層60、支持層41およびプリズム層42を、光ス
イッチング素子10の単位になるように画素分離を行
う。そのため、プリズム層42の表面42aに、カップ
リング処理をし、ここでは図示しないがフォトレジスト
材をスピンコーティングし、プリベーキングし、画素パ
ターンを形成し、さらに、ポストベーキングする。この
現像されたパターニングに沿って、酸化シリコンのプリ
ズム層42をC48+Ar+H2で、Al−Ndの反射膜
46をCl2およびBCl3で、EP材の支持層41をO
2でRIE加工する。このO2でRIE加工される過程
で、画像パターニングを形成したフォトレジストも除去
できる。
【0044】これにより、図9に示すように、第2の構
造層42および第3の構造層41からなる光学素子3が
画素分離され、これら第2および第3の構造層に渡り垂
直に隙間Sが形成される。さらに、この隙間Sを介し
て、XeF2によりシリコンの犠牲層99の一部を除去
する。この結果、アレイ状に配置された光スイッチング
デバイス55を得ることができる。
【0045】そして、ステップ115で、複数の光スイ
ッチング素子10を1セットとした、図1および図2に
示したような光スイッチングデバイス50の単位に、ダ
イジングしチップ化する。この段階で、図6において塗
布したギャップ材72入りの接着材73も切り捨てられ
る。
【0046】そして、図3のステップ116で各チップ
(光スイッチングデバイス)50の残っているシリコン
の犠牲層99をXeF2により除去する。この結果、チ
ップ化された光スイッチングデバイス(微細構造体)5
0が完成する。
【0047】さらに、図10〜図17を参照しながら、
各層が所望の相対的な位置の状態となるように、図3の
ステップ113における第3の構造層を形成するプロセ
スについて詳しく説明する。
【0048】先ず、図10のステップ120で、第1お
よび第2の樹脂層を塗布する。図11に示すように、樹
脂層71および73となる材料をそれぞれ調合する。ま
ず、第3の構造層(支持層)41に用いる第1の樹脂材
71に、本例では、エポキシ系で、UV硬化および熱硬
化可能なエポキシ系(EP材)のものを用いる。また、
第2の樹脂層73としては、同じEP材を用い、これに
対して0.5〜5重量%程度のギャップ材72を添加し
混合させる。また、添加するギャップ材72は、例え
ば、液晶パネルのギャップ材として開発された積水化学
工業(株)製のミクロパールSP−203などがあり、
たとえば、平均粒子粒が3.00μm±0.05μm程
度のものを利用できる。ミクロパールなどのギャップ材
は、圧縮強度および耐熱性も高い。したがって、ギヤッ
プ材72は、2つの基板の間に挟まれると、自身のサイ
ズで厚みを規制する役割を担うことができる。これに加
え、粒子状で点で基板に接するので、基板20および9
6を支持しながら転動したり、摩擦係数が小さい状態で
これらの基板20および96を支持できる。
【0049】次に、第1の基板20を上から見た様子を
模式的に示した図12に示すように、このように準備さ
れた2種類の樹脂材71および73を塗布する。まず、
図5に示す加工された基板96の表面形状42aを測定
し、図7に示す支持層41を形成するのに必要な第1の
樹脂71の量(体積)を求める。そして、第1の樹脂材
71を、基板20のアクチュエータ層60が形成された
領域に複数に塗布する。本例では、0.1〜50mg程
度の第1の樹脂材71をシリンジで計測し塗布する。ま
た、ギャップ材72を含んだ第2の樹脂材73を、アク
チュエータ層60の形成されていない領域79に塗布す
る。この際、基板20に付されているアライメントマー
クMを避けて、さらに、加圧した際にもマークMまで広
がらない様に、適当な場所を選んで複数点塗布する。基
板20の全面にわたり、適切な隙間Gを保持するため
に、少なくとも3箇所以上の場所にギャップ材入りの第
2の樹脂材73を塗布することが望ましい。さらに、ギ
ャップ材72を含んだ第2の樹脂材73も、シリンジで
計測しながら16μg程度になるように塗布することに
より、加圧されたときに所望の範囲外まで第2の樹脂材
73が広がることを防止する。
【0050】この第2の樹脂材73が塗布された領域7
9は、チップ化されない、後にダイジングされる(ステ
ップ105)際に、切り捨てられる部分であり、アクチ
ュエータ層60とプリズム層42に挟まれない位置であ
り、第1および第2の基板の両基板20および96に挟
まれる位置である。
【0051】さらに、本例では、第1の基板20の外周
部20cに沿っても、適当な素材の第3の樹脂(第1ま
たは第2の樹脂と同じもので良い。)75を塗布する。
この樹脂材75は、第1および第2の基板の間をシール
(封止)するためのものであり、加圧されたときに外周
部20cに沿って広がり、外周部20cを密閉できるよ
うにする。この第3の樹脂層75により、基板20およ
び96を貼りあわせた後は、内側の樹脂材71および7
3が大気と隔離されるようになる。
【0052】次に、図10に戻りステップ121で、2
つの基板20および96を対面するように組み合わせ
る。先ず、図13に示すように、樹脂材71、73およ
び75が塗布された第1の基板20と、プリズム層42
が形成されている第2の基板96を接合する治具100
にセットする。この治具100は、上下に、それぞれ基
板を支持するホルダー102および103を備えてお
り、これらのホルダー102および103により、それ
ぞれの基板20および96を、それぞれに形成された構
造層60および42が対面するように上下に保持する。
また、本図以降では、第1の基板20の上に形成されて
いるアクチュエータ60の形状を省略して示すことにす
る。
【0053】樹脂が塗布される片側の基板、本例では下
側の基板20を保持するホルダー103には、ヒータ1
05が配置されており、このヒータ105を温度調整ユ
ニット106により制御することにより、基板20の温
度を調整できるようになっている。本例の製造方法で
は、第2の基板96を貼り合わせる前に、このヒータ1
05で、基板20を45℃程度に加熱し、その状態で5
分間維持する。これにより、基板20に塗布された樹脂
の温度を上げ、粘土を下げて、それらの流動性を向上さ
せることができる。
【0054】次に、図14に示すように、第1の基板2
0および第2の基板96を治具100を含めてチャンバ
ー101に収め、チャンバー101の内部を約0.2T
orr以下に減圧し、この状態を5分間維持する。これ
により、塗布された樹脂、特に第1の樹脂71からガス
を抜くことができ、成形した際に気泡が残ったり、製造
した後にガスが発生して障害となるような事態を防止で
きる。さらに、本例では、基板20を加熱することによ
り樹脂も加熱しており、ガス抜きを容易に行えるように
なっている。
【0055】そして、図15に示すように、V字型のプ
リズム層42が形成された第2の基板96を、第1の基
板20に重ね、第1の基板20と第2の基板96の貼り
合せを行う。このとき、チャンバー内が0.2Torr
以下に減圧されており、点塗布された樹脂が広がる際の
阻害要因となる空気がなく、薄膜の形成が容易となる。
また、画素分離工程でフォトリソグラフィを行う際に問
題となるボンドの発生を抑制し、平滑な面を形成でき
る。この状態で5分間程度維持し、基板間の第1および
第2の樹脂材71および73を馴染ませる。
【0056】さらに、図16に示すように、貼り合わさ
れた状態の第1および第2の基板20および96、すな
わちワーク59を、チャンバー内101で、下方から加
圧機107により0.3MP程度で加圧する。この状態
を10分間程度、維持し、第1の樹脂材71を全体的に
広げ、樹脂製の支持層41を形成する。後にも説明する
が、この際に、基板20の領域79に塗布された第2の
樹脂73のそれぞれのギャップ材72により、2つの基
板に挟まれる間隔(本図では上下方向)Gを均一に保つ
ことができる。したがって、基板全体にわたり均一な厚
みに管理された支持層(第3の構造層)41が形成でき
る。
【0057】また、基板20の周囲20cに沿って塗布
された第3の樹脂材75が第1の基板20および第2の
基板96の周囲20cにシール層を形成する。したがっ
て、チャンバー101からワーク59を出しても第1の
樹脂層71により形成された第3の構造層である支持層
41は外気に晒されない状態となる。
【0058】次に、図10のステップ122に示すよう
に、アライメントの調整を行う。このため、貼り合わさ
れた第1および第2の基板20および96を、チャンバ
ー101から取り出し、UV露光機能の付いたアライメ
ント装置(アライナー)にセットする。このUV露光装
置は半導体プロセスのマスク合わせなどにも用いられる
もので、例えば、カール・ズース・ジャパン(株)社製
のボンドアライナBA6などを用いることができる。露
光装置は、基板間のアライメントができるステージを備
えており、1μmオーダで上下に重ねられた2枚の基板
のアライメント調整が可能であり、その後、UV露光
(照射)することにより、2枚の基板を仮留めすること
ができる。
【0059】本例の製造方法では、このアライナーに、
貼り合わされた基板20および96をセットし、基板2
0に付されているアライメントマークMをガイド(基
準)にあわせてアライメントの調整をするが、このと
き、それぞれの樹脂材は流動的な状態に維持されてい
る。さらに、図17に一部を拡大して模式的に示すよう
に、上下の基板20および96の間には、支持層41と
なる樹脂材71の他に、球状のギャップ材72が含まれ
た樹脂材(樹脂層)73が挟み込まれており、たとえ
ば、基板96を基板20に対してギャップ材72で支持
されている。ギャップ材72は、粒状なので基板96は
ほぼ点で支持された状態になっており、この点でも動か
しやすい状態である。そして、ギャップ材72により常
に上下(垂直)方向の位置(ギャップG)が規定されて
いるので、基板20および96の位置を相対的に動かし
ても、上下の基板20および96は、全体的に均一に傾
くことなく動き、所望のギャップGが維持できる。さら
に、本例のギャップ材72は、特に球状であり、これら
ギャップ材72に接している基板20および96の間を
ベアリングのように転がり、さらに、動かしやすく、動
いてもギャップGは変化しない。したがって、ワーク5
9(支持層41)の膜厚が管理された状態を維持しなが
ら、これら基板20および96のアライメント(水平方
向)の調整がスムーズにできる。
【0060】そして、所望の相対位置となるようにアラ
イメントの調整がされると、図10のステップ123
で、第2の樹脂層がUV露光され硬化され、上下の基板
20および96がアライメントされた状態で仮留めされ
る。このとき、もう一方の樹脂材71は、アルミニウム
製の反射膜46が形成されているので、UVが樹脂材7
1に当らず硬化されない。しかしながら、第2の樹脂材
70が硬化されることで、ワーク(貼り合わされた基板
20および96)59は十分に精度良く固定される。
【0061】次に、図10のステップ124で、アライ
メント装置から図16に示したワーク59を取り出し、
オーブン(不図示)に入れ熱硬化処理する。本例では、
120℃、60分の条件下で加熱し、樹脂製の支持層4
1を硬化させ、アクチュエータ層60とプリズム層42
の間に、V字型の第3の構造層41が形成される。上述
したように、本例のワーク59では、第2の構造層であ
るプリズム層42に反射型の層であるアルミニウム層4
6が含まれているために第3の構造層となる第1の樹脂
層をUV硬化できない。そのために、熱硬化処理を採用
しているが、チャンバー101の減圧下で第1の樹脂7
1を塗布したときに周囲に第3の樹脂層75を形成する
ことによりチャンバー101からオーブンに移動する過
程でワーク59が外気に出されても第1の樹脂層71が
外気に触れないようにし、さらに、UVで第2の樹脂7
3を硬化して仮留めすることによってオーブンに移動し
ても位置精度が劣化しないようにしている。
【0062】この段階で、第3の構造層となる支持層4
1が形成され、その後、先の図3で説明したように、第
2の基板96を剥離し、画素分離し、チップ化(ダイジ
ング)し、犠牲層99を取除くと、図2に示したような
光スイッチングデバイス55を製造できる。
【0063】本例の微細構造体は、光スイッチング素子
10がアレイ状に配置された光スイッチングデバイスで
あり、それを1チップとして供給することができる。そ
して、それぞれのデバイスのサイズが非常に小さいた
め、1つのウェハ(基板)上に、複数のデバイス(チッ
プ)を製造できることもメリットの1つであり、本例の
製造方法であれば、上述したようにギャップ材72を介
して、ウェハ全体を均一に所望の厚みに管理でき、アラ
イメントも確保できる。このため、多数のチップを1回
の製造工程で精度良く製造することが可能であり、微細
構造体の大量生産に向いた製造方法となっている。そし
て、信頼性の高く、高品質な微細構造体が得られるの
で、位置合わせ不良、膜厚不良を防止でき、デバイスの
歩留まりを大幅に向上できる。このため、半導体回路に
加えてフォトリソグラフィー技術でアクチュエータ層ま
で製造した高価な基板20を無駄にすることなく、低コ
ストで微細構造体を提供できる。
【0064】さらに、本発明は、図18(a)〜(d)
に模式的に示すように、型転写を用いる微細構造体の製
造方法においても、同様に適用できる。先ず、図18
(a)に示すように、所望のV字型(V溝)82が加工
された転写型(転写基板)81を第2の基板として用意
する。図18(b)に示すように、第1の基板であるア
クチュエータ層60が形成された半導体基板20の側
に、図4と同様に、第3の構造層41となるエポキシ系
などの樹脂材71を塗布し、基板の周囲などにギャップ
材72の入った樹脂材73を塗布する。これら樹脂材7
1および73を挟むように、基板20および81を対面
するように組み合わせる。そして、樹脂を馴染ませなが
ら、図18(c)に示すように、上方あるいは下方から
適当な力で加圧する。このとき、本例の製造方法では、
粒子状のギャップ材72により、全体的に基板20およ
び81の平行度を保つことができ、基板81および20
の間のギャップGを所望の厚みに維持でき、さらに、下
方のアクチュエータ層60と、転写型81のV溝との相
対的位置が所望の状態となるようにアライメントの調整
ができることは上述したとおりである。
【0065】そして、所望の位置合わせ等ができた段階
で、UV照射し、樹脂材71および73を硬化させ、転
写型81を取外すと、図18(d)に示すように、半導
体基板20の上にアクチュエータ層60と、その上にV
字型の支持層41が形成される。そして、図示しない
が、この表面にアルミニウムなどの反射膜46を成膜す
る。さらに、型転写(平坦な基板を用いて)、上記と同
様のプロセスを繰り返し、図7で示すプリズム層42を
形成し、光スイッチング素子10の単位に画素分離など
を施し、さらにダイジングしてチップ化すことで、図2
に示したような光スイッチングデバイス50を得ること
ができる。したがって、図18で示す型転写81を用い
る製造方法においても、本発明を適用することで、2つ
の基板の間に形成する構造層を均一に製造でき、さら
に、この構造層と他の層との相対的位置を、簡単に調整
できる。このため、精度の良い、信頼性の高い光スイッ
チングデバイス50を容易に低コストで製造できる。
【0066】なお、上述した樹脂材は例示であり、それ
らに限定されない。たとえば、紫外線硬化型のエポキシ
系接着材である協立化学産業(株)社製の”ワールドロ
ックNo.XOC−03H2”、ビスフェノール型のエ
ポキシ樹脂である(株)スリーボンド社製の”Thre
eBond 2088F”などがある。変性脂環式ポリ
アミン・ポリアミドアミンを主成分とする樹脂はアウト
ガスの放出が少なく点が優れているが、ポットライフ
(寿命)が短く、常温で1日程度であり、取扱いが面倒
である。
【0067】さらに、ギャップ材を含有した樹脂として
は、上記に限らず、酸化アルミナ(セラミック)を含む
東亜合成(株)社製の”アロンセラミック D,N,
W,D−4,D−5.N4”がある。これは、アウトガ
スが出ない点は優れている。LED用エポキシ樹脂のデ
クスター(株)製の”HL4210J2”もある。これ
はポットライフは長く、熱をかけるまで硬化しない点で
優れている。さらに、エポキシ系樹脂で、導電性フィラ
(Agなど)を含有している藤倉化成(株)社製の”ド
ータイトXA−974”がある。このように、球状のギ
ャップ材に限らず、多角形のものであっても、適当な公
差の範囲の粒径を備えていれば、十分に本発明に適用で
きる。
【0068】また、本例の製造方法では、図7で示すギ
ャップ材72のサイズにあわせて、基板20または96
の形状を加工することが望ましい。特に、ギャップ材7
2を含んだ第2の樹脂材73が塗布される領域は、構造
層に影響しないため、任意に加工できる。例えば、図1
9に示すように、第2の基板96の側に、段差96dを
設けている。この段差96dにより、用いるギャップ材
72のサイズ(粒径)以下にも、樹脂材71による第3
の構造層を均一に製造できる。この場合でも、ギャップ
材72によりアライメントの調整が容易にできることは
上述したとおりである。
【0069】なお、本発明の微細構造体の製造方法は、
上述したエバネセント光を利用した光スイッチングデバ
イス50に適用する例に限定されるものではない。例え
ば、図20に、本発明に係わる微細構造体の製造方法を
適用可能なマイクロマシンである光スイッチ装置256
を示してある。本例の光スイッチ装置256は、図20
(a)で示す状態では、遮光物254が光信号257の
伝達に障害とならないエリアに退避しており、出射側光
ファイバー251から出射された光信号257が空間2
58を経て受光側光ファイバー252に受光され、光信
号257が伝達される。一方、図20(b)では、遮光
物254が空間258に現れており、この遮光物254
で光信号257を遮断する事により、光信号257は受
光側光ファイバー252に伝達されない状態となる。し
たがって、本例のマイクロマシンは、伝送される光信号
257を空間258で遮光物254を用いてスイッチン
グすることができる光スイッチ装置256である。
【0070】マイクロマシン光スイッチ装置256の構
造は、本発明の製造方法の第3の構造層となる遮光部2
54が、第1の構造層となるピエゾアクチュエータ25
0に積層されており、このピエゾアクチュエータ250
が、それを駆動するための回路211が作りこまれたシ
リコン基板(第1の基板)210に積層されている。駆
動回路211はスイッチ212によりピエゾアクチェー
タ250に対する電源供給を制御する。さらに、このシ
リコン基板210の表面から第1の構造層で成形される
ポスト202が伸びており、さらに、重ねてピエゾアク
チェータ250および第3の構造層で形成される光ファ
イバー固定台253が積層されている。
【0071】このような構造のマイクロマシンは、ま
ず、第1の微細構造である駆動部のピエゾアクチュエー
タ250と、ポスト202がフォトリソグラフィ工程に
より基板210の上に製造される。そして、第3の構造
物層である遮光物254および光ファイバー固定台25
3が第2の構造層を備えた型転写基板を第2の基板とし
て製造される。同時に、固定台253には型転写により
光ファイバーを固定する為の光ファイバ固定V溝255
が形成される。転写型である第2の基板を重ねる際に、
図6などで説明したように、遮光物254および固定台
253を形成する樹脂材(接着材)71に加えて、適当
な場所にギャップ材72を含んだ樹脂材73を塗布し、
これにより転写型との隙間を制御し、さらに、転写型の
アライメントを調整することができる。その結果、出射
側光ファイバー251及び受光側光ファイバー252が
所定の位置に精度よく固定でき、遮光部254で精度良
く光をオンオフできる光スイッチングデバイスを提供で
きる。
【0072】さらに、上記は光スイッチングデバイスを
例に説明しているが、光以外の媒体を操作するマイクロ
スイッチングデバイスや、他の用途のマイクロマシンに
対しても本発明の製造方法を提供することが可能であ
り、製品精度が高いマイクロマシンを歩留まり良く、低
コストで量産することが可能となる。
【0073】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、光学素子を有する光スイッチングデバイスなどのミ
クロンあるいはサブミクロンさらにそれ以下のオーダの
構造を有する微細構造体を製造する際に、異なる基板上
に形成された2つの微細構造層を重ね、ギャップ材を含
んだ樹脂層を塗布することにより、それらの間に形成す
る第3の構造層の厚みを管理しながら、同時にそれぞれ
の構造層の相対位置を精度良く接合した状態で製造する
方法を開示している。したがって、本発明により、信頼
性の高い、高品質な微細構造体を、低コストで、簡単に
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エバネセント光を利用した映像表示デバイスを
用いたプロジェクタの概要示す図である。
【図2】エバネセント光を利用した映像表示デバイス
(スイッチングデバイス)の概要を示す図である。
【図3】図2に示すスイッチングデバイスの製造プロセ
スの概略を示すフローチャートである。
【図4】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、第1の基板上にアクチュエータ層
を形成した状態を示す図である。
【図5】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、第2の基板上にプリズム層を形成
する様子を示す図である。
【図6】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、図4に示した第1の基板上に、第
1の樹脂およびギャップ材入りの第2の樹脂を塗布した
様子を示す図である。
【図7】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、第1および第2の基板を対面さ
せ、組み合わせ、第3の構造層を形成する様子を示す図
である。
【図8】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、光スイッチング素子の単位に画素
分離する様子を示す図である。
【図9】図2に示す光スイッチングデバイスの製造プロ
セスを示す図であり、チップ化し、犠牲層を除去し、光
スイッチングデバイスが得られらた様子を示す図であ
る。
【図10】本発明に係る第3の構造層を形成するプロセ
スを、さらに詳しく説明したフローチャートである。
【図11】図10に示す第1および第2の樹脂層の準備
プロセスを模式的に示す図である。
【図12】図10に示す第1および第2の樹脂層を、第
1の基板上に塗布した様子を平面的に示す図である。
【図13】図10に示す第1および第2の基板を貼り合
せるプロセスを、各々の基板が治具にセットされた様子
を模式に示す図である。
【図14】図13に示す各々の基板が治具にセットさ
れ、基板上の樹脂を加温し馴染ませている様子を模式に
示す図である。
【図15】図13に示す各々の基板が治具にセットさ
れ、貼り合わされた様子を模式的に示す図である。
【図16】図15に示す貼合わされた基板を加圧する様
子を模式的に示す図である。
【図17】図16に示した貼合わされた状態の一部を拡
大し、模式的に示す図である。
【図18】さらに異なる本発明を適用した製造方法であ
って、型転写を用いたプロセスを模式的に示す図であ
る。
【図19】異なる形状の基板に本発明に係るギャップ材
を含む樹脂材が塗布された様子を模式的に示す図であ
る。
【図20】本発明の微細構造体の製造方法に係るマイク
ロマシン光スイッチング装置の構造および動作の概要を
示す図である。
【符号の説明】
1 光ガイド 2 照明光 3 光学素子(光学素子層) 4 マイクロプリズム(第2の構造体) 5 V型のサポート構造(第3の構造体) 6 アクチュエータ部、 60 アクチュエータ層
(第1の構造層) 7 上電極およびばね構造 8 下電極 10 光スイッチング素子 20 半導体基板(第1の基板) 41 支持層(第3の構造層) 42 プリズム層(第2の構造層) 50 光スイッチングデバイス 55 光スイッチングユニット(画像表示装置) 71 第1の樹脂材 72 ギャップ材 73 第2の樹脂材 75 第3の樹脂材(シール材) 81 転写型(第2の基板) 96 ガラス基板(第2の基板) 97 剥離層 99 犠牲層 100 治具 105 温調装置 180 プロジェクタ装置
フロントページの続き (72)発明者 四谷 真一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 原 和弘 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA11 AB12 AB40 AC06 AZ08

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の構造層を備えた第1の基板と第2
    の構造層を備えた第2の基板とを前記第1および第2の
    構造層が対面するように組み合わせ、チップ化される微
    細構造体の一部となる第3の構造層を形成する工程を有
    する微細構造体の製造方法であって、 前記第3の構造層を形成する工程は、前記第1および第
    2の構造層に挟まれるように前記第3の構造層となる第
    1の樹脂層を塗布すると共に、前記第1および第2の構
    造層に挟まれず、前記第1および第2の基板に挟まれる
    ように、ギャップ材を含んだ第2の樹脂層を塗布する工
    程と、 前記第1および第2の構造層の相対的位置が所望の状態
    になるように前記第1および第2の基板のアライメント
    を調整する工程と、 前記第1の樹脂層を硬化させる工程とを備えている微細
    構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記塗布する工程で
    は、前記第2の樹脂層を前記第1および第2の基板の少
    なくとも3箇所に挟まれるように塗布する微細構造体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記塗布する工程で
    は、前記第1および第2の構造層を所望の位置に合わせ
    るためのアライメントマークを避けて塗布する微細構造
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1おいて、前記第3の構造層を形
    成する工程では、前記塗布する工程に続いて、または同
    時に、前記第1および第2の構造層の外側で前記第1お
    よび第2の基板に挟まれ、前記第1および第2の構造層
    を囲うように第3の樹脂層を塗布する工程を備えている
    微細構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記第1の樹脂層を
    硬化させる工程の前に、前記第2の樹脂層を硬化させる
    仮留め工程を備えている微細構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記仮留め工程で
    は、前記第2の樹脂層は紫外線硬化し、前記第1の樹脂
    層を硬化する工程では、前記第1の樹脂層を熱硬化する
    微細構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記第1および/ま
    たは第2の構造層が金属層を含んでいる微細構造体の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記ギャップ材は、
    所定の公差の直径の球状の部材である微細構造体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1において、前記第2の樹脂層を
    塗布する第1および/または第2の基板の領域に、前記
    ギャップ材のサイズにあわせた構造が形成されている微
    細構造体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1において、前記塗布する工程
    の後、前記アライメントを調整する前に、前記第2の樹
    脂層を加温する工程を備えている微細構造体の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1において、前記第3の構造層
    の形成により、複数の微細構造体が集合したチップエリ
    アが複数個、前記第1および/または第2の基板により
    形成され、前記チップ単位でダイジングする工程を有
    し、 前記塗布する工程では、ダイジングにより切り捨てられ
    る、前記第1および第2の基板の領域に、前記第2の樹
    脂層を塗布する微細構造体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1において、前記第2の構造層
    は、剥離層を挟んで前記第2の基板に形成されており、 前記第3の構造層を形成した後に、前記第2の基板を剥
    離する工程を有する微細構造体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1において、前記第2の基板の
    少なくとも1部は、前記チップ化される微細構造体の一
    部である微細構造体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1において、前記第2の基板
    は、型転写用の基板であり、前記硬化する工程の後に、
    前記第2の基板を剥離する工程を有する微細構造体の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1において、前記第1の構造層
    はアクチュエータとして機能する部分を備えている微細
    構造体の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記第1の構造
    層は静電アクチュエータである微細構造体の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15において、前記第2および
    第3の構造層は、前記アクチュエータにより駆動される
    素子となる微細構造体の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17において、前記素子は、複
    数の光学素子である微細構造体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004207078A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Seiko Epson Corp 表示パネルおよびその製造方法
JP2012247639A (ja) * 2011-05-27 2012-12-13 Konica Minolta Advanced Layers Inc 光学ユニット及び光学ユニットの製造方法

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