JP2002249383A - セラミックス用混合アルミナ - Google Patents

セラミックス用混合アルミナ

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JP2002249383A
JP2002249383A JP2001043604A JP2001043604A JP2002249383A JP 2002249383 A JP2002249383 A JP 2002249383A JP 2001043604 A JP2001043604 A JP 2001043604A JP 2001043604 A JP2001043604 A JP 2001043604A JP 2002249383 A JP2002249383 A JP 2002249383A
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JP
Japan
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alumina
mixed
ceramic
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specific surface
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JP2001043604A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kozuka
毅 小塚
Masanori Kokuni
正則 小国
Masamoto Ikeda
将基 池田
Hidenori Ishikawa
秀▲徳▼ 石川
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータリーキルンや気流焼成炉等で焼成されて
焼成度合いにムラが無く、厳密な品質の維持が容易であ
り、しかも、このようなアルミナにおいてしばしば問題
になるブクの発生も可及的に抑制することができ、セラ
ミックス製品の製造に好適なセラミックス用混合アルミ
ナを提供する。 【解決手段】 焼成されたBET比表面積が2m2/g
以下のベースアルミナに、BET比表面積が5〜30m
2/gの添加アルミナを1〜10重量%の割合で混合し
て得られたセラミックス用混合アルミナであり、このよ
うな混合アルミナを用いることにより、セラミック製品
の製造の際に、均一な品質の維持が容易であると共に、
しばしば問題になるブクの発生も抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スパークプラグ
等の絶縁碍子や、ICパッケージ、基板等の電子部品
や、耐熱、耐磨耗機械部品等の種々のセラミックス製品
を製造するために用いられるセラミックス用混合アルミ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス製品を製造するためのセラ
ミックス用アルミナは、バイヤー法によって得られた水
酸化アルミニウム、又はこの水酸化アルミニウムをある
程度か焼して得られたアルミナ(α化が完全には進行し
ていないアルミナで、中間アルミナ又は中間アルミナと
αアルミナとが混在するもの)、あるいはこれらの混合
物(以下、これらを「アルミナ原料」という)を、一般
に、トンネルキルンやシャトルキルン、若しくはロータ
リーキルンや気流焼成炉等を用いて、1000℃以上の
高温で焼成することにより製造されている。そして、ト
ンネルキルンやシャトルキルンによる焼成では、アルミ
ナ原料をサヤ(匣鉢)と称されるセラミックス製の耐火
性容器に充填し、あるいは、特公昭49-37,710号公報や
特公昭56-9,448号公報に記載されているようにブロック
状に圧縮成形して積み重ね、焼成する方法が採用されて
おり、また、ロータリーキルンや気流焼成炉による焼成
では、アルミナ原料を直接これらのロータリーキルンや
気流焼成炉に連続的に投入して焼成する方法が採用され
ている。
【0003】しかるに、このようにして製造されたアル
ミナを使用し、所定の形状に成形して1500〜170
0℃程度の高温で焼成し、所定の形状を有するセラミッ
クス製品を製造すると、時としてこの焼成工程で製品表
面にいわゆる「ブク」という細かな膨れが生じることが
知られており、また、このブクは、セラミックスの製造
に際して混入又は残留する微量の含炭素不純物から熱分
解により発生したガスが、焼結時に焼結体内にトラップ
される等の理由により発生するとされている。そして、
この製品表面に発生したブクは、セラミックス製品の外
観を損ねるだけでなく、例えばスパークプラグや絶縁碍
子として使用された際にはその耐電圧特性を低下せしめ
る等の製品特性を低下させる場合もある。
【0004】また、このブク発生の問題は、本発明者ら
の検討によれば、トンネルキルンやシャトルキルンのよ
うにキルンの台車上、あるいは上述した耐火性の容器内
の位置による焼成度合いのバラツキが不可避な条件で焼
成されたアルミナよりも、ロータリーキルンや気流焼成
炉のように、被焼成物が混合されながら連続的に焼成さ
れる方法で焼成され、焼成度合いにムラが少ないアルミ
ナにおいて、より発生し易いという傾向が認められた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、ロータリーキルンや気流焼成炉等で焼成されたアル
ミナについて、焼成度合いにムラが少なく、均質な品質
を維持し易いという特性を損なうことなく、しばしば発
生するブクの問題を如何に解決するかについて鋭意検討
した結果、ロータリーキルンや気流焼成炉等で焼成され
た比較的小さいBET比表面積を有するベースアルミナ
に、比較的大きいBET比表面積を有する添加アルミナ
を所定の割合で配合することにより、この問題を解決で
きることを見出し、本発明を完成した。
【0006】従って、本発明の目的は、例えばロータリ
ーキルンや気流焼成炉等で焼成されて焼成度合いにムラ
が少なく、均質な品質を維持し易いアルミナをベースに
して、しかも、このようなアルミナにおいてしばしば問
題になるブクの発生を可及的に抑制することができ、セ
ラミックス製品の製造に好適なセラミックス用混合アル
ミナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、焼
成されたBET比表面積が2m2/g以下のベースアル
ミナに、BET比表面積が5〜30m2/gの添加アル
ミナを1〜10重量%の割合で混合して得られたセラミ
ックス用混合アルミナである。
【0008】本発明で用いるベースアルミナは、一般
に、バイヤー法による水酸化アルミニウムをロータリー
キルンや気流焼成炉等により通常1100〜1500℃
で焼成することにより製造され、全体が可及的に均一に
焼成されていると共に、そのBET比表面積が2m2
g以下、好ましくは1.3〜2m2/gである必要があ
る。均一に焼成されていない場合にはこれを用いて製造
されるセラミックス製品の品質を厳密に管理することが
難しくなり、製品歩留りが低下し、また、BET比表面
積が2m2/gより高くなると、比較的低温での焼結性
が高くなり、ブクを発生し易くなるという問題が生じ
る。
【0009】また、本発明で用いる添加アルミナは、一
般に、バイヤー法による水酸化アルミニウムをロータリ
ーキルンや気流焼成炉等により通常900〜1100℃
で焼成することにより製造され、そのBET比表面積が
5〜30m2/g、好ましくは7〜25m2/g、より好
ましくは10〜20m2/gである。この添加アルミナ
のBET比表面積が5m2/gより低いと、ブクの発生
を抑制する効果が不足して確実にブクの発生を防止する
ことができず、また、30m2/gより高くなると、ア
ルミナ凝集粒の粉砕に時間がかかり、十分に粉砕されな
い凝集粒が残り、製造後のセラミックス焼成物中に欠陥
が発生する原因になる。
【0010】本発明において、上記ベースアルミナに混
合する添加アルミナの添加量については、通常1〜10
重量%、好ましくは4〜6重量%の範囲である必要があ
る。この添加量が1重量%より少ないと、ブクの発生を
抑制する効果が不足して確実にブクの発生を防止するこ
とができず、また、10重量%より多くなると、セラミ
ックスの焼結が抑制され、焼結密度が低下する。
【0011】本発明の混合アルミナを用いてセラミック
ス製品を製造する方法については、従来のアルミナを用
いてセラミックス製品を製造する場合と全く変わるとこ
ろがなく、例えば、アルミナに水と対アルミナ3〜15
%程度のフラックスとを添加し、混合してスラリーと
し、乾燥後プレス成形等により、あるいは、スラリーの
ままで鋳込み成形により所定の形状に成形し、次いで1
500〜1650℃程度の高温で焼成すればよい。
【0012】本発明のセラミックス用混合アルミナによ
れば、比較的大きいBET比表面積の添加アルミナが所
定の割合で配合されており、これら高BET比表面積の
添加アルミナによりセラミック製品の焼成過程で、比較
的低温では焼結が過度に進行せず、その間に揮発すべき
ガスが粒子間隙を通過し、焼成過程において比較的低温
での初期焼結性を低く抑えることができ、これによって
焼結初期の含炭素残留物の揮散、脱ガス性が向上し、結
果としてブクの発生が抑制されるものと考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例に基づい
て、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0014】実施例1〜7及び比較例1〜6 〔ベースアルミナの調製〕バイヤー法により得られた水
酸化アルミニウムを、ロータリーキルンにより焼成温度
1100〜1500℃の範囲で焼成し、BET比表面積
1.0m2/g、1.3m2/g、1.4m2/g、1.
9m2/g、及び2.0m2/gの5種類のアルミナを製
造し、これらをベースアルミナとした。
【0015】〔添加アルミナの調製〕バイヤー法により
得られた水酸化アルミニウムを、ロータリーキルンによ
り焼成温度900〜1100℃の範囲で焼成し、BET
比表面積7m2/g、10m2/g、12m2/g、14
2/g、15m2/g、21m2/g、25m2/g、及
び45m2/gの8種類のアルミナを製造し、これらを
添加アルミナとした。
【0016】上記ベースアルミナ中に添加アルミナを表
1に示す割合で添加し、均一に混合して実施例1〜7及
び比較例1〜6のセラミックス製造用の混合アルミナを
調製した。
【0017】上記各実施例1〜7及び比較例1〜6で得
られた混合アルミナを振動ボールミル中でセラミックス
ボールを使用して平均粒径2μmまで粉砕し、これに1
0%のフラックスとブク発生の感度を敏感にするための
SiC(250〜325メッシュ)5ppmとを添加
し、水を加えて十分に攪拌してスラリーを調製し、この
スラリーを乾燥し、金型を用いて直径30mm、厚さ5
mmの円板状にプレス成形した後、電気炉で昇温速度2
00℃/hr、及び最高温度1600℃で1時間保持の
焼成条件で焼成し、焼成物を得た。
【0018】得られた円板状焼成物の表面に生じた凸状
の突起の数を測定し、その数をブク発生個数とした。ま
た、内部欠陥の数及び大きさを目視、実体顕微鏡、ある
いは走査型電子顕微鏡等により観察し、内部欠陥の程度
を調べると共に、アルキメデス法により燒結密度の測定
を行った。結果を表1示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1〜7の混合アルミナにおいては、ブク発生個数はい
ずれも36個以下であって、内部欠陥及び焼結密度の点
からも高品質なセラミック製品が得られているのに対
し、添加アルミナを使用しない比較例1、2、5及び6
ではいずれもブク発生個数が50個以上であり、また、
添加アルミナの添加量が13重量%の比較例3では焼結
密度が低下する点で問題があり、更に、添加アルミナの
BET比表面積が45m2/gの比較例4ではアルミナ
の粉砕が進まず、焼結後に内部欠陥の原因になり易い粗
粒が残り易いという問題がある。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、ロータリーキルンや気
流焼成炉等で焼成されて焼成度合いにムラが無く、均一
な品質の維持がし易いアルミナをベースにして、しか
も、このようなアルミナにおいてしばしば問題になるブ
クの発生も抑制することができ、セラミックス製品の製
造に好適なセラミックス用混合アルミナを提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 将基 静岡県清水市三保4025番地の1、日本軽金 属株式会社清水工場内 (72)発明者 石川 秀▲徳▼ 静岡県清水市三保4025番地の1、日本軽金 属株式会社清水工場内 Fターム(参考) 4G030 AA36 GA04 GA08 GA11 4G076 AA02 AA24 AB06 BA38 BC01 BC08 BD02 DA18 DA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成されたBET比表面積が2m2/g
    以下のベースアルミナに、BET比表面積が5〜30m
    2/gの添加アルミナを1〜10重量%の割合で混合し
    て得られたセラミックス用混合アルミナ。
JP2001043604A 2001-02-20 2001-02-20 セラミックス用混合アルミナ Pending JP2002249383A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013122028A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁層形成用組成物の製造方法、絶縁層形成用フィルムの製造方法および基板の製造方法

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JP2013122028A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁層形成用組成物の製造方法、絶縁層形成用フィルムの製造方法および基板の製造方法

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