JP2002249092A - 自動二輪車の後車輪懸架装置 - Google Patents

自動二輪車の後車輪懸架装置

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JP2002249092A
JP2002249092A JP2001045856A JP2001045856A JP2002249092A JP 2002249092 A JP2002249092 A JP 2002249092A JP 2001045856 A JP2001045856 A JP 2001045856A JP 2001045856 A JP2001045856 A JP 2001045856A JP 2002249092 A JP2002249092 A JP 2002249092A
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/02Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動二輪車への乗り心地が良好に保たれるよ
うにする。 【解決手段】 車体フレーム3の下部に第1軸心12回
りで上下に回動自在Aとなるようリンク11を枢支させ
る。第2軸心16回りで上下に回動自在Bとなるようリ
ンク11にリヤアーム15を枢支させる。第2軸心16
回りでのリンク11とリヤアーム15との相対回動を弾
性的に規制する回動規制体19を設ける。リヤアーム1
5の後部に車軸33により後車輪34を支承する。上端
部が第3軸心35回りに回動自在となるよう車体フレー
ム3に枢支されると共に下端部が第4軸心37回りに回
動自在となるようリヤアーム15に枢支される緩衝器3
9を設ける。車体2の側面視で、第3軸心35と第4軸
心37とを通る仮想直線49が、第1軸心12と、車軸
33の軸心32との間を通過するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車体フレームに枢
支されるリンクと、このリンクに枢支されてその後端に
後車輪を支承させるリヤアームと、上記リンクとリヤア
ームとの相対回動を弾性的に規制する回動規制体とを備
えた自動二輪車の後車輪懸架装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記自動二輪車の後車輪懸架装置には、
従来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、自動二輪車の車体フレームの下部後
方にリンクが配置され、このリンクの後部側が車体の幅
方向に延びる第1軸心回りで上下に回動自在となるよう
上記リンクの前部が上記車体フレームの下部に枢支され
ている。また、上記車体フレームの下部後方、かつ、上
記リンクの後方に配置されて前後方向に長く延びるリヤ
アームが設けられ、このリヤアームの後部側が車体の幅
方向に延びる第2軸心回りで上下に回動自在となるよう
このリヤアームの前部が上記リンクの後部に枢支されて
いる。また、上記第2軸心回りでの上記リンクとリヤア
ームとの相対回動を弾性的に規制する回動規制体が設け
られている。
【0004】上記リヤアームの後部に車軸により後車輪
が支承され、後下方に延びてその上端部が車体の幅方向
に延びる第3軸心回りに回動自在となるよう上記車体フ
レームに枢支されると共に下端部が車体の幅方向に延び
る第4軸心回りに回動自在となるよう上記リヤアームに
枢支される緩衝器が設けれている。
【0005】上記自動二輪車が路面上を走行するときに
は、この路面から上記車体に衝撃力が与えられようとす
るが、この際、上記リヤアームが第1軸心回りで上下に
回動し、これに伴う上記緩衝器のその軸方向での伸縮動
作により、上記衝撃力が吸収されるようになっている。
【0006】また、上記リヤアーム側から上記リンク側
に衝撃力が与えられようとするときには、上記第2軸心
回りで上記リンクとリヤアームとが相対回動しようとす
るが、この際、上記回動規制体が上記相対回動に対抗す
るよう上記第2軸心回りで弾性変形し、これによって
も、上記衝撃力が吸収され、もって、自動二輪車への乗
り心地が向上させられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、次のような問題点がある。
【0008】即ち、車体の側面視で、上記緩衝器の上、
下端部に位置する上記第3軸心と第4軸心とを通る仮想
直線が上記車軸の後方を通過したとすると、上記車体フ
レーム側から上記緩衝器を介してリヤアームに伝えられ
る負荷により、上記リヤアームの前部側が、このリヤア
ームの前部を枢支させた上記リンクの後部を上記第1軸
心回りで上方に回動させながら、上記車軸の軸心回りで
上方に回動させられる。
【0009】すると、上記リヤアームの前部は、このリ
ヤアームの上方に位置する車体フレームの後部に接近す
ることとなり、このため、上記衝撃力を与えられてリヤ
アームが第1軸心回りに上方に回動するとき、上記リヤ
アームが上記車体フレームの後部に当接し易くなること
から、その分、上記リヤアームの上下の回動可能範囲が
狭められることとなり、これは、上記衝撃力の吸収を不
十分にさせて自動二輪車への乗り心地を低下させるもの
であって好ましくない。
【0010】また、上記自動二輪車を路面上に停止状態
で載置させたときであって、路面側から衝撃力を与えら
れていない初期状態で、上記回動規制体が既に第2軸心
回りの一方向に向けて弾性変形させられているとする
と、上記第2軸心回りの上記一方向に向け上記リンクと
リヤアームとを相対回動させて、上記回動規制体を更に
弾性変形させることはし難くなることから、上記した一
方向への相対回動に伴う上記回動規制体の弾性変形によ
り走行中の衝撃力を吸収させるということは不十分にな
りがちであり、これも、自動二輪車への乗り心地を低下
させるものであって好ましくない。
【0011】更に、上記後車輪の加、減速時、この後車
輪の接地部に路面から瞬間的に与えられる大きい反力は
上記車軸、リヤアーム、およびリンクを介して上記車体
フレームに伝達されるが、この際、回動規制体の弾性に
抗しながら上記リンクとリヤアームとが第2軸心回りに
瞬間的に大きい回動角で相対回動したとすると、上記後
車輪の加、減速が車体側には応答よく伝達されないこと
となり、これも、自動二輪車への乗り心地を更に低下さ
せるものであって好ましくない。
【0012】上記の場合、回動規制体のバネ定数を大き
く(硬く)すると、上記リンクとリヤアームとが第2軸
心回りで相対回動することは防止されるが、これでは、
上記回動規制体による衝撃力の吸収が不十分となって、
通常走行時の乗り心地が低下するという問題点を生じ
る。
【0013】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、自動二輪車の後車輪懸架装置が、車体フ
レームに枢支されるリンクと、このリンクに枢支されて
その後部に後車輪を支承させるリヤアームと、上記リン
クとリヤアームとの相対回動を弾性的に規制する回動規
制体とを備えた場合に、上記リヤアームの上下の回動可
能範囲を大きくできるようにし、また、走行中に路面か
ら与えられる衝撃力を十分に吸収できるようにし、更
に、後車輪の加、減速時に、これが応答よく車体に伝達
されるようにして、自動二輪車への乗り心地が良好に保
たれるようにすることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動二輪車の後車輪懸架装置は、次の如くで
ある。
【0015】請求項1の発明は、車体フレーム3の下部
後方にリンク11を配置し、このリンク11の後部側が
第1軸心12回りで上下に回動自在Aとなるよう上記リ
ンク11の前部を上記車体フレーム3の下部に枢支さ
せ、上記車体フレーム3の下部後方、かつ、上記リンク
11の後方に配置されて前後方向に延びるリヤアーム1
5を設け、このリヤアーム15の後部側が第2軸心16
回りで上下に回動自在Bとなるようこのリヤアーム15
の前部を上記リンク11の後部に枢支させ、上記第2軸
心16回りでの上記リンク11とリヤアーム15との相
対回動を弾性的に規制する回動規制体19を設け、上記
リヤアーム15の後部に車軸33により後車輪34を支
承し、後下方に延びてその上端部が第3軸心35回りに
回動自在となるよう上記車体フレーム3に枢支されると
共に下端部が第4軸心37回りに回動自在となるよう上
記リヤアーム15に枢支される緩衝器39を設けた自動
二輪車の後車輪懸架装置において、
【0016】車体2の側面視で、上記第3軸心35と第
4軸心37とを通る仮想直線49が、上記第1軸心12
と、上記車軸33の軸心32との間を通過するようにし
たものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、車体2の側面視で、仮想直線49と、上記車軸33
の軸心32を通る鉛直線51との交点52の近傍を、上
記上記第1軸心12と第2軸心16とを通る他の仮想直
線50が通過するようにした状態で、上記回動規制体1
9が上記第2軸心16回りで弾性変形をしない自由状態
となるようにしたものである。
【0018】請求項3の発明は、請求項2の発明に加え
て、車体2の側面視で、かつ、上記回動規制体19の自
由状態で、上記他の仮想直線50が、上記車軸33の軸
心32を通る鉛直線51と、上記後車輪34の外周面と
の交点53近傍を通過するようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0020】図において、符号1は自動二輪車であり、
矢印Frはこの自動二輪車1の進行方向の前方を示して
いる。また、下記する左右とは、上記前方に向っての自
動二輪車1の車体2の幅方向をいうものとする。
【0021】上記車体2はその骨格をなす車体フレーム
3を備え、この車体フレーム3は、その前部を構成する
車体フレーム本体4と、後部を構成して上記車体フレー
ム本体4の後上部から後上方に向って延出するシート支
持フレーム5とを備えている。
【0022】上記車体フレーム3における車体フレーム
本体4の前上端部に、フロントフォーク7が操向自在に
支承され、このフロントフォーク7の下端部に前車輪8
が支承される一方、上記フロントフォーク7の上端部に
ハンドル9が取り付けられている。
【0023】上記車体フレーム3における車体フレーム
本体4の下部後方近傍にリンク11が配置され、このリ
ンク11の後部側が、車体2の幅方向に延びる第1軸心
12回りで上下に回動自在Aとなるよう、このリンク1
1の前部が上記車体フレーム3の車体フレーム本体4の
後下部に第1枢支軸13により枢支されている。
【0024】上記車体フレーム3における車体フレーム
本体4の下部後方、かつ、上記車体フレーム3の後部を
構成する上記シート支持フレーム5の下方に配置され、
かつ、上記リンク11の後方に配置されて前後方向に長
く延びるリヤアーム15が設けられている。このリヤア
ーム15の後部側が、車体2の幅方向に延びる第2軸心
16回りで上下に回動自在Bとなるよう、このリヤアー
ム15の前部が上記リンク11の後部に第2枢支軸17
により枢支されている。
【0025】上記第2軸心16回りでの上記リンク11
とリヤアーム15との相対回動を弾性的に規制する回動
規制体19が設けられている。この回動規制体19は、
上記第2軸心16上で上記リンク11の後部に締結具2
0により固着される断面が矩形状の内筒体21と、この
内筒体21に外嵌されると共に上記リヤアーム15の前
部に内嵌状に嵌着される外筒体22と、上記内筒体21
と外筒体22との間に介設されてこれら21,22を互
いに弾性的に結合させる筒形状のゴム製弾性体23とを
備えている。
【0026】上記第2軸心16回りで、上記リンク11
とリヤアーム15とがある角度以上に一方向、もしくは
他方向に相対回動したとき、それぞれの方向のそれ以上
の相対回動をそれぞれ阻止するストッパー25が設けら
れている。このストッパー25は、上記リンク11に締
結具26により固着されたゴム製の弾性体27と、上記
リヤアーム15に成形され上記弾性体27に遊嵌状に嵌
合する切り欠き28とを備えている。
【0027】上記切り欠き28において互いに対抗する
2つの対向面29,30の間のほぼ中央に上記弾性体2
7が位置する上記ストッパー25の基準状態(図4)か
ら、上記第2軸心16回りの一方向で、上記リンク11
に対し上記リヤアーム15が所定角度だけ相対回動(上
方回動)したとき、上記両対向面29,30のうち、一
方の対向面29が上記弾性体27に当接してそれ以上の
相対回動が阻止される。一方、上記基準状態(図4)か
ら、上記第2軸心16回りの他方向で、上記リンク11
に対し上記リヤアーム15が所定角度だけ相対回動(下
方回動)したとき、上記両対向面29,30のうち、他
方の対向面30が上記弾性体27に当接してそれ以上の
相対回動が阻止される。
【0028】上記リヤアーム15の後部に、車体2の幅
方向に延びる軸心32回りに回転自在となるよう、車軸
33により後車輪34が支承されている。
【0029】上記車体フレーム3のシート支持フレーム
5とリヤアーム15との間に配置され、後下方に延びて
その上端部が車体2の幅方向に延びる第3軸心35回り
に回動自在となるよう上記車体フレーム3のシート支持
フレーム5に第3枢支軸36により枢支されると共に下
端部が車体2の幅方向に延びる第4軸心37回りに回動
自在となるよう上記リヤアーム15の前後方向の中途部
に第4枢支軸38により枢支される緩衝器39が設けら
れている。
【0030】上記シート支持フレーム5にシート40が
支持され、車体2の前後方向で上記ハンドル9とシート
40の間、かつ、このシート40よりも下側には、この
シート40に着座したライダーが足を載せるフートボー
ド41が設けられ、上記ライダーは、上記ハンドル9を
把持して、このハンドル9の操向操作が可能とされてい
る。
【0031】上記リヤアーム15は、自動二輪車1の走
行駆動源であって、上記後車輪34を走行駆動させる動
力ユニット43とされている。この動力ユニット43
は、その前部を構成してこの動力ユニット43の主体を
なす4サイクル内燃機関44と、上記動力ユニット43
の後部を構成して上記内燃機関44から出力される動力
を上記車軸33を介し後車輪34に伝達する動力伝達装
置45とを備えている。
【0032】上記前車輪8と後車輪34とが路面47上
に載置され、上記動力ユニット43の内燃機関44の動
力により、上記後車輪34を駆動させれば、上記自動二
輪車1が路面47上を走行可能とされる。
【0033】上記自動二輪車1が走行するとき、路面4
7から車体2に衝撃力が与えられようとするが、この
際、上記フロントフォーク7のその軸方向での伸縮動作
により、上記衝撃力が吸収され、また、上記リヤアーム
15が第1軸心12回りで上下に回動し、これに伴う上
記緩衝器39のその軸方向での伸縮動作により上記衝撃
力が吸収される。
【0034】また、上記リヤアーム15側から上記リン
ク11側に衝撃力が与えられようとするときには、上記
第2軸心16回りでリンク11とリヤアーム15とが相
対回動しようとするが、この際、上記回動規制体19の
弾性体23が上記相対回動に対抗するよう上記第2軸心
16回りで弾性変形し、これによっても、上記衝撃力が
吸収され、もって、自動二輪車1への乗り心地が向上さ
せられる。
【0035】上記構成において、車体2の側面視(図
1)で、上記第3軸心35と第4軸心37とを通る仮想
直線49が、上記第1軸心12と、上記車軸33の軸心
32との間を通過することとされている。
【0036】このため、上記車体2側から上記仮想直線
49に沿って、上記リヤアーム15に与えられる負荷F
により、上記リヤアーム15の前部側が、このリヤアー
ム15の前部を上記第2枢支軸17により枢支させてい
る上記リンク11の後部を下方に回動させながら、上記
車軸33の軸心32を中心として下方に回動させられ
る。すると、記リヤアーム15の前部は、このリヤアー
ム15の前部の上方に位置する車体フレーム3の後部で
あるシート支持フレーム5から下方に、より大きく離反
させられる。
【0037】よって、自動二輪車1の走行時に、路面4
7からの衝撃力を吸収しようとして、上記リヤアーム1
5が第1軸心12回りで上下に回動するとき、上記リヤ
アーム15が、その上方に位置する上記車体2の後部で
あるシート支持フレーム5に当接するということが防止
され、その分、上記リヤアーム15の上下の回動可能範
囲を大きくできて、上記衝撃力の吸収が十分になされ、
このため、自動二輪車1への乗り心地が向上させられ
る。
【0038】また、車体2の側面視(図1)で、上記仮
想直線49と、上記車軸33の軸心32を通る鉛直線5
1との交点52の近傍を、上記第1軸心12と第2軸心
16とを通る他の仮想直線50が通過するようにした状
態で、上記回動規制体19の弾性体23が上記第2軸心
16回りで弾性変形をしない自由状態となるようにして
ある。また、この場合、前記ストッパー25は前記基準
状態(図4)とされている。
【0039】ここで、自動二輪車1を路面47上に停止
状態で載置したときであって、路面47側から衝撃力を
与えられていない初期状態において、上記負荷Fに対
し、リンク11に生じる第1反力R1と、後車輪34の
車軸33に生じる第2反力R2とに着目すると、上記第
1反力R1は、車体2の側面視で、上記第1軸心12と
第2軸心16とを通る他の仮想直線50に沿って上方に
向うこととなり、上記第2反力R2は、上記車軸33の
軸心32を通る鉛直線51に沿って上方に向うこととな
る。
【0040】そして、上記負荷F、第1反力R1、およ
び第2反力R2の三つの力が釣り合うためには、図6で
示すようにこれらが力の多角形である三角形を形成する
ことであり、このようにした場合、上記他の仮想直線5
0が上記交点52を通過することとなる。
【0041】実際には、上記三つの力にリヤアーム15
の自重等が加えられて釣り合うため、上記交点52の近
傍を上記他の仮想直線50が通過することとされてい
る。
【0042】そこで、上記したように、交点52の近傍
を、上記他の仮想直線50が通過するようにした状態
で、上記回動規制体19が上記第2軸心16回りで弾性
変形をしない自由状態となるようにしたのであり、この
ため、自動二輪車1の走行時に、上記リヤアーム15側
から上記リンク11側に衝撃力が与えられるとき、上記
第2軸心16回りのいずれの方向に上記リンク11とリ
ヤアーム15とが相対回動したとしても、上記回動規制
体19はその自由状態から弾性変形して、上記第2軸心
16回りでの各方向についての相対回動をそれぞれ抑制
するようこの相対回動に対抗することとなる。
【0043】よって、上記回動規制体19が初期状態で
既に第2軸心16回りの一方向に弾性変形させられてい
て、上記リンク11とリヤアーム15との上記一方向へ
の相対回動により上記回動規制体19を更に弾性変形さ
せることがし難くなっている場合に比べて、上記構成に
よれば、上記相対回動により上記回動規制体19が十分
に弾性変形させられて、上記衝撃力が十分に吸収され、
もって、自動二輪車1への乗り心地が向上する。
【0044】また、車体2の側面視(図1)で、かつ、
上記回動規制体19の自由状態で、上記他の仮想直線5
0が、上記車軸33の軸心32を通る鉛直線51と、上
記後車輪34の外周面との交点53近傍を通過するよう
にしてある。
【0045】ここで、上記後車輪34の加、減速時に
は、上記リヤアーム15、車軸33、および後車輪34
は一体的な剛体とみなされるため、上記後車輪34の接
地部に路面47から瞬間的に与えられる大きい第3反力
R3は、路面47への接地点である上記交点53から第
1枢支軸13と第2枢支軸17とに向って負荷される。
【0046】この際、上記したように、第1軸心12と
第2軸心16とを通る他の仮想直線50は上記交点53
近傍を通過することから、上記第3反力R3により、上
記回動規制体19の弾性に対抗しながら上記リンク11
とリヤアーム15とが第2軸心16回りに大きい回動角
で瞬間的に相対回動する、ということは防止される。
【0047】よって、上記したように、衝撃力の吸収の
ために、上記回動規制体19を設けた場合でも、上記後
車輪34の加、減速の状態が応答よく車体2に伝達さ
れ、このため、自動二輪車1への乗り心地が良好に保た
れる。
【0048】なお、以上は図示の例によるが、上記リヤ
アーム15は単なるフレーム材で構成し、上記内燃機関
44や動力伝達装置45を車体フレーム3に支持させて
もよい。また、上記内燃機関44はこれに代えて電動機
であってもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0050】請求項1の発明は、車体フレームの下部後
方にリンクを配置し、このリンクの後部側が第1軸心回
りで上下に回動自在となるよう上記リンクの前部を上記
車体フレームの下部に枢支させ、上記車体フレームの下
部後方、かつ、上記リンクの後方に配置されて前後方向
に延びるリヤアームを設け、このリヤアームの後部側が
第2軸心回りで上下に回動自在となるようこのリヤアー
ムの前部を上記リンクの後部に枢支させ、上記第2軸心
回りでの上記リンクとリヤアームとの相対回動を弾性的
に規制する回動規制体を設け、上記リヤアームの後部に
車軸により後車輪を支承し、後下方に延びてその上端部
が第3軸心回りに回動自在となるよう上記車体フレーム
に枢支されると共に下端部が第4軸心回りに回動自在と
なるよう上記リヤアームに枢支される緩衝器を設けた自
動二輪車の後車輪懸架装置において、
【0051】車体の側面視で、上記第3軸心と第4軸心
とを通る仮想直線が、上記第1軸心と、上記車軸の軸心
との間を通過するようにしてある。
【0052】このため、上記車体側から上記仮想直線に
沿って、上記リヤアームに与えられる負荷により、上記
リヤアームの前部側が、このリヤアームの前部を上記第
2枢支軸により枢支させている上記リンクの後部を下方
に回動させながら、上記車軸の軸心を中心として下方に
回動させられる。すると、上記リヤアームの前部は、こ
のリヤアームの前部の上方に位置する車体フレームの部
分から下方に、より大きく離反させられる。
【0053】よって、自動二輪車の走行時に、路面から
の衝撃力を吸収しようとして、上記リヤアームが第1軸
心回りで上下に回動するとき、上記リヤアームが、その
上方に位置する上記車体の部分に当接するということが
防止され、その分、上記リヤアームの上下の回動可能範
囲を大きくできて、上記衝撃力の吸収が十分になされ、
このため、自動二輪車への乗り心地が向上させられる。
【0054】請求項2の発明は、車体の側面視で、上記
仮想直線と、上記車軸の軸心を通る鉛直線との交点の近
傍を、上記第1軸心と第2軸心とを通る他の仮想直線が
通過するようにした状態で、上記回動規制体が上記第2
軸心回りで弾性変形をしない自由状態となるようにして
ある。
【0055】ここで、自動二輪車を路面上に停止状態で
載置したときであって、路面側から衝撃力を与えられて
いない初期状態において、上記負荷に対し、リンクに生
じる第1反力と、後車輪の車軸に生じる第2反力とに着
目すると、上記第1反力は、車体の側面視で、上記第1
軸心と第2軸心とを通る他の仮想直線に沿って上方に向
うこととなり、上記第2反力は、上記車軸の軸心を通る
鉛直線に沿って上方に向うこととなる。
【0056】そして、上記負荷、第1反力、および第2
反力の三つの力が釣り合うためには、これらが力の多角
形である三角形を形成することであり、このようにした
場合、上記他の仮想直線が上記交点を通過することとな
る。
【0057】実際には、上記三つの力にリヤアームの自
重等が加えられて釣り合うため、上記交点の近傍を上記
仮想直線が通過する。
【0058】そこで、上記したように、交点の近傍を、
上記他の仮想直線が通過するようにした状態で、上記回
動規制体が上記第2軸心回りで弾性変形をしない自由状
態となるようにしたのであり、このため、自動二輪車の
走行時に、上記リヤアーム側から上記リンク側に衝撃力
が与えられるとき、上記第2軸心回りのいずれの方向に
上記リンクとリヤアームとが相対回動したとしても、上
記回動規制体はその自由状態から弾性変形して、上記第
2軸心回りでの各方向についての相対回動をそれぞれ抑
制するようこの相対回動に対抗することとなる。
【0059】よって、上記回動規制体が初期状態で既に
第2軸心回りの一方向に弾性変形させられていて、上記
リンクとリヤアームとの上記一方向への相対回動により
上記回動規制体を更に弾性変形させることがし難くなっ
ている場合に比べて、上記発明によれば、上記相対回動
により上記回動規制体が十分に弾性変形させられて、上
記衝撃力が十分に吸収され、もって、自動二輪車への乗
り心地が向上する。
【0060】請求項3の発明は、車体の側面視で、か
つ、上記回動規制体の自由状態で、上記他の仮想直線
が、上記車軸の軸心を通る鉛直線と、上記後車輪の外周
面との交点近傍を通過するようにしてある。
【0061】ここで、上記後車輪の加、減速時には、上
記リヤアーム、車軸、および後車輪は一体的な剛体とみ
なされるため、上記後車輪の接地部に路面から瞬間的に
与えられる大きい第3反力は、路面への接地点である上
記交点から第1枢支軸と第2枢支軸とに向って負荷され
る。
【0062】この際、上記したように、第1軸心と第2
軸心とを通る他の仮想直線は上記交点近傍を通過するこ
とから、上記第3反力により、上記回動規制体の弾性に
対抗しながら上記リンクとリヤアームとが第2軸心回り
に大きい回動角で瞬間的に相対回動する、ということは
防止される。
【0063】よって、上記したように、衝撃力の吸収の
ために、上記回動規制体を設けた場合でも、上記後車輪
の加、減速の状態が応答よく車体に伝達され、このた
め、自動二輪車への乗り心地が良好に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の部分拡大図である。
【図2】自動二輪車の全体側面図である。
【図3】図1で示したものの平面図である。
【図4】図1の部分拡大図である。
【図5】図4の5‐5線矢視断面図である。
【図6】力の多角形を示す図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 車体 3 車体フレーム 4 車体フレーム本体 5 シート支持フレーム 7 フロントフォーク 8 前車輪 9 ハンドル 11 リンク 12 第1軸心 15 リヤアーム 16 第2軸心 19 回動規制体 32 軸心 33 車軸 34 後車輪 35 第3軸心 37 第4軸心 39 緩衝器 47 路面 49 仮想直線 50 他の仮想直線 51 鉛直線 52 交点 53 交点 A 回動自在 B 回動自在 F 負荷 R1 第1反力 R2 第2反力 R3 第3反力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームの下部後方にリンクを配置
    し、このリンクの後部側が第1軸心回りで上下に回動自
    在となるよう上記リンクの前部を上記車体フレームの下
    部に枢支させ、上記車体フレームの下部後方、かつ、上
    記リンクの後方に配置されて前後方向に延びるリヤアー
    ムを設け、このリヤアームの後部側が第2軸心回りで上
    下に回動自在となるようこのリヤアームの前部を上記リ
    ンクの後部に枢支させ、上記第2軸心回りでの上記リン
    クとリヤアームとの相対回動を弾性的に規制する回動規
    制体を設け、上記リヤアームの後部に車軸により後車輪
    を支承し、後下方に延びてその上端部が第3軸心回りに
    回動自在となるよう上記車体フレームに枢支されると共
    に下端部が第4軸心回りに回動自在となるよう上記リヤ
    アームに枢支される緩衝器を設けた自動二輪車の後車輪
    懸架装置において、 車体の側面視で、上記第3軸心と第4軸心とを通る仮想
    直線が、上記第1軸心と、上記車軸の軸心との間を通過
    するようにした自動二輪車の後車輪懸架装置。
  2. 【請求項2】 車体の側面視で、上記仮想直線と、上記
    車軸の軸心を通る鉛直線との交点の近傍を、上記第1軸
    心と第2軸心とを通る他の仮想直線が通過するようにし
    た状態で、上記回動規制体が上記第2軸心回りで弾性変
    形をしない自由状態となるようにした請求項1に記載の
    自動二輪車の後車輪懸架装置。
  3. 【請求項3】 車体の側面視で、かつ、上記回動規制体
    の自由状態で、上記他の仮想直線が、上記車軸の軸心を
    通る鉛直線と、上記後車輪の外周面との交点近傍を通過
    するようにした請求項2に記載の自動二輪車の後車輪懸
    架装置。
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