JP2002248842A - 組み合わせ印 - Google Patents

組み合わせ印

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JP2002248842A
JP2002248842A JP2001051706A JP2001051706A JP2002248842A JP 2002248842 A JP2002248842 A JP 2002248842A JP 2001051706 A JP2001051706 A JP 2001051706A JP 2001051706 A JP2001051706 A JP 2001051706A JP 2002248842 A JP2002248842 A JP 2002248842A
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Hidetoshi Maeoka
秀年 前岡
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Sanby Co Ltd
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Sanby Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続捺印を可能にするため浸透印化された組
み合わせ印において、左右横長のゴム印字体の垂れ下が
りを防ぎながら、前後に隣接する文字列の間隔を小さく
して、印字された文字列の見かけが単体型の住所印と同
程度になるようにする。同時に、構造の簡素化を図って
製造コストを削減化する。 【解決手段】 印字具13が装着されるポケット19の
左右および上面を厚肉の主枠壁21でコ字状に囲み、ホ
ルダー12の構造強度を確保する。ポケット19の前後
壁は、膜状壁22として成形限界まで薄く形成し、従来
不可欠であったゴム印字体の下面周縁を受けるための構
造を省略する。前後の壁を膜状壁22とした分だけゴム
印字体14の印字可能な前後幅が拡大し、印字された文
字列の前後間隔が小さくなり、文字列の見かけを単体型
の住所印と同程度にまで向上できる。膜状壁22の前後
に設けた突起23で印字具13の前後面を挟持して、印
字具13がポケット19から脱落するのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数個の要素印
判を連結して使用する組み合わせ印、なかでも各要素印
判が連続捺印可能な浸透印として構成してある組み合わ
せ印に関する。個々の要素印判には、例えば住所、氏
名、法人名、電話番号等の文字列が形成してある。
【0002】
【従来の技術】この種の組み合わせ印は実開昭56−1
71250号公報、同58−168448号公報、同5
9−82753号公報などに公知である。組み合わせ印
を構成する個々の要素印判は、角板状の印判本体と、そ
の下端面に固定されるゴム印字体とからなり、印判本体
の接合面の一方に嵌合突起を設け、他方の接合面に嵌合
凹部が設けてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】住所印には、上記のよ
うな組み合わせ印と、住所、氏名、法人名、電話番号等
の文字列を1個のゴム印字体に形成した単体型の住所印
とがある。組み合わせ印は、スタンプ台に含浸したイン
クを印面に付着させて紙面に転写するので捺印作業が煩
わしい。こうした煩わしさを避けるために、単体型の住
所印の殆どは、連続捺印が可能な浸透印として構成され
ている。組み合わせ印も、個々の要素印判を浸透印化す
ることにより捺印作業を簡便化できるが、次のような問
題がある。
【0004】組み合わせ印においては、住所、氏名、法
人名、電話番号等の文字列を印字するゴム印字体が、前
後幅が小さく左右長のみが極端に大きな帯形状になる形
態上の特徴がある。このように左右横長のゴム印字体を
浸透印化するには、個々の要素印判ごとに、ゴム印字体
を垂れ下がらない状態で平坦姿勢に固定保持しなければ
ならない。例えば、既存の浸透印で採用されているよう
に、角枠状のホルダーの下面開口に受枠部を張り出し、
ゴム印字体をホルダーの上面開口側から組み付けること
により、ゴム印字体の下面周縁を受枠部で支持すると、
左右横長のゴム印字体を垂れ下がることなく保持でき
る。ところが、ホルダーに受枠部を設けると、前後の受
枠部の張り出し寸法分だけ、ゴム印字体の印字可能な前
後幅が小さくなるのを避けられない、そのため、印字さ
れた文字列を見てみると、各文字列の前後間隔が異常に
大きくなり、単体型の住所印で印字した場合に比べて、
間が抜けて見える不具合がある。
【0005】各要素印判で印字された文字列の隣接間隔
を小さくするために、本出願人は、板金化したホルダー
でゴム印字体を保持することを考えて試作した。そこで
は、図10に示すように、文字列の隣接間隔に影響しな
い、ホルダー45の下面前後にのみ受枠部46を設け、
前後の受枠部46で支持した一対の支持板47でゴム印
字体48を左右に挟み保持した。支持板47の対向面に
は複数個の突起49が設けてあり、この突起49をゴム
印字体48に食い込ませて垂れ下がりを防止している。
ホルダー45および支持板47は、それぞれ薄いステン
レス板材で形成してあるので、先のようにホルダーの下
面前後に受枠部を設ける場合に比べて、各要素印判で印
字された文字列の隣接間隔を小さくできる。問題は、一
対の支持板47と、ゴム印字体48を受け止め保持する
上枠50の分だけ印字構造の構成部品点数が増え、さら
に支持板47とゴム印字体48とホルダー45との組み
立てに多くの手間を要することになるので、組み合わせ
印の全体コストが高くなることにある。
【0006】この発明の目的は、個々の要素印判が浸透
印として構成してあって、捺印作業を連続して迅速に行
えるにもかかわらず、左右横長のゴム印字体を垂れ下が
ることなく保持しながら、前後に隣接する文字列の間隔
を小さくして、印字された文字列の見かけを単体型の住
所印と同程度にまで向上できる組み合わせ印を提供する
ことにある。この発明の目的は、印判本体に装着される
印字構造を簡素化し、構成部品点数が少なくて済む分だ
け、加工および組み立てに要するコストを減少できる組
み合わせ印を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の組み合わせ印
は、複数個の要素印判1〜3のそれぞれに、印字構造
と、隣接する要素印判1〜3どうしを接合する連結構造
とが設けてある。印字構造は、下向きに開口するポケッ
ト19を備えたプラスチック製のホルダー12と、ポケ
ット19に装着固定される印字具13とで連続捺印が可
能な浸透印として構成する。ポケット19の左右および
上側は、厚肉の主枠壁21でコ字状に囲み、ポケット1
9の前後は膜状壁22で塞ぐ。印字具13は、ポケット
19に下面側から装着して、前記膜状壁22の内面に突
設した突起23で垂れ下がり不能に、かつ脱落不能に固
定保持する。
【0008】具体的には、前後の膜状壁22の内面開口
縁寄りのそれぞれに、少なくとも1個の突起23を左右
横長に形成する。突起23の左右両端と主枠壁21の左
右壁との間に、離型時の膜状壁22の撓み変形を容易化
する離型隙間Eを設ける。
【0009】要素印判1〜3は、印判本体6と、印判本
体6の下部に着脱可能に装着したホルダー12と、ポケ
ット19に装着固定した印字具13とを含んでおり、ポ
ケット19の前後を覆う膜状壁22の厚み寸法は、0.1
5〜0.5mmに設定することができる。
【0010】ホルダー12は硬質プラスチック製の射出
成形品で形成する。印字具13は、硬質の発泡プラスチ
ック材で形成した自己保形性を有するインク含浸体15
と、インク含浸体15の下面に固定されて、インク含浸
体15で垂れ下がり不能に保形保持されたゴム印字体1
4とで構成する。
【0011】ホルダー12の前後面の上部に、毛細管現
象に伴うインクの這い上がりを遮断する防滲溝30を形
成する。
【0012】この発明の組み合わせ印は、以下に付記す
る形態で実施することが好ましい。接合端に位置する要
素印判1・3に装着されて、各要素印判1〜3を昇降動
可能に浮揚支持する支持体4を組み合わせ印に付加す
る。支持体4は、連結体8・9を介して要素印判1・3
に連結される脚本体36と、ばね39で進出付勢されて
脚本体36を昇揚支持する脚片37とを含む。さらに好
ましくは、各要素印判1〜3の間に、隣接する印字具1
3の印面高さを調整する印面位置調整機構を設ける。印
面位置調整機構は、一方の接合面5に設けた軸33で回
転可能に軸支した偏心カム31と、他方の接合面5に設
けられて偏心カム31の調整カム面34に外接する受面
32とで構成する。
【0013】
【発明の作用効果】各要素印判1〜3の印字構造は、ポ
ケット19を備えたホルダー12と、ポケット19に装
着される印字具13とで浸透印化するので、必要時には
組み合わせ印を単に捺印操作するだけで連続して印字で
き、スタンプ作業を迅速にしかも簡単に行える。浸透印
化した個々の要素印判1〜3のインクの色を異ならせて
おけば、多色捺印が可能な住所印とする事ができる。文
字列の隣接間隔に影響しない厚肉の主枠壁21でポケッ
ト19の左右および上面をコ字状に囲んで、ホルダー1
2の構造強度を確保したうえで、文字列の隣接間隔に影
響するポケット19の前後を薄い膜状壁22で形成し、
その内面に突設した突起23を印字具13の前後面に食
い込ませることにより、印字具13を垂れ下がり不能
に、しかも脱落不能に固定保持するので、ホルダー12
側にゴム印字体13の下面周縁を受け止めるための構造
を設ける必要がない。しかも、膜状壁22は成形限界ま
で薄くできる。従って、この発明の組み合わせ印によれ
ば、膜状壁22を薄く形成した分だけゴム印字体13の
印字可能な前後幅を拡大して、印字された文字列の前後
間隔を小さくし、文字列の見かけを単体型の住所印と同
程度にまで向上できる。
【0014】印字具13を突起23で脱落不能に固定保
持すると、印字具13をポケット19に嵌め込んだ時の
弾性に加えて、突起23が印字具13に食い込むことに
よる印字具13の弾性と摩擦抵抗とで、印字具13をホ
ルダー12に対して更に確実に固定保持できるうえ、印
字具13をポケット19に対して圧嵌操作するだけで、
簡単に組み付けることができる。突起23を左右方向へ
断続的に設けておけば、印字具13に食い込んだ突起2
3で印字具13の左右遊動を阻止して、捺印時に印字具
13が左右に遊動するのを防止できるので、印字された
文字列が滲んだり、重複して印字されるのをよく防止で
きる。印字構造をプラスチック製のホルダー12と、そ
のポケット19に装着される印字具13とで構成するの
で、板金化したホルダーおよび支持板等でゴム印字体を
支持し、上枠でゴム印字体を押え保持する印字構造に比
べて、印字構造の部品点数を減らすことができるうえ、
印字具13をポケット19に差し込み装着するだけの最
小限の手間で印字構造の組み立てを完了でき、全体とし
て組み合わせ印の製造コストが減少できる。
【0015】前後の膜状壁22の内面開口縁寄りのそれ
ぞれに、少なくとも1個の突起23を左右横長に形成す
ると、ポケット19内の突起23より上側の部分がアン
ダーカット部となる。従って離型時には、金型の一部が
突起23を相対的に乗り越える必要がある。離型時に膜
状壁22が前後面の外方へ向かって撓み変形すると、先
の乗り越えが容易化され、突起23の外形形状を損なう
ことなく確実に離型できる。膜状壁22の前後面外方へ
の撓み変形を容易化するために、図5に示すように突起
23の左右両端と主枠壁21の左右壁との間に離型隙間
Eが設けてある。因みに、突起23の左右両端が主枠壁
21の左右壁に連続している場合には、膜状壁22の左
右側端が突起23によって拘束されるので、離型し難
く、突起23の両側端を適切に成形できないことがあ
り、僅かとは言え印字具13の固定保持力が減少する不
利を免れない。
【0016】要素印判1〜3は、印判本体6と、印判本
体6の下部に着脱可能に装着したホルダー12と、ポケ
ット19に装着固定した印字具13とで構成すると、住
居表示や電話番号の変更に伴って要素印判1〜3を更新
する場合に、印字具13のみ、若しくは印字具13とホ
ルダー12とを部分更新するだけで、印判本体6はその
まま再使用できるので、印字内容の変更などをより低コ
ストで行える。また、浸透印化されていない従来構造の
組み合わせ印を希望する使用者に対しても、印判本体6
を利用した組み合わせ印を提供することにより、この種
のユーザーが浸透印化された組み合わせ印へ転換する際
のコスト負担を軽減することにも役立つ。
【0017】膜状壁22は、ポケット19に装着された
ゴム印字体13の前後方向のずれ動きを規制できるだけ
の厚みがあればよく、印字された文字列の前後間隔を小
さくするうえでは、できる限り小さいほうが好ましい。
しかし、通常の射出成形法でホルダー12を成形する場
合には、膜状壁22の厚み寸法が0.15mm未満になる
と、溶融樹脂の射出圧を上げても膜状壁22の成形が困
難となり、安定して膜状壁22を成形できない。逆に、
膜状壁22の厚み寸法が0.5mmを越えると、ゴム印字体
の印字可能な前後幅を十分に大きくすることができず、
印字された文字列の前後間隔を小さくする効果が得られ
にくくなる。従って、膜状壁22の厚み寸法は、0.15
〜0.5mmに設定することが好ましい。因みに、キャビテ
ィ内に溶融樹脂を充満させた状態でゲートを締め切り、
この後にスライドコアをキャビティ内へ進出させると、
極薄の膜状壁を確実に成形できる。
【0018】ホルダー12は、ABS樹脂、ポリアミド
樹脂、PC樹脂、PBT樹脂、あるいはこれらのポリマ
ーアロイ、例えば、ABS樹脂とポリアミド樹脂のポリ
マーアロイ、PC樹脂とPBT樹脂のポリマーアロイな
どの硬質プラスチック製の射出成形品で形成することが
好ましい。印字具13が、硬質の発泡プラスチック材で
形成した自己保形性を有するインク含浸体15と、イン
ク含浸体15の下面に固定されて、インク含浸体15で
垂れ下がり不能に保形保持されたゴム印字体14とで構
成されていると、ゴム印字体14が垂れ下がろうとする
ことをインク含浸体15で規制できるので、突起23に
よる垂れ下がり防止作用に加えて、さらに確実に印字具
13の垂れ下がりを防止できる。なお、インク含浸体1
5は、例えばポリビニルホルマールなどの硬質の発泡プ
ラスチック材で形成することが好ましい。
【0019】組み合わせ印は、複数個の要素印判1〜3
を前後に密着接合して使用する。そのため、捺印時など
にゴム印字体14から食み出たインクが隣接するホルダ
ー12の接合面に付着すると、毛細管現象によって印判
本体6側へ移動し、印判本体6を汚してしまう。このよ
うなインクの拡散を防ぐために、基部16の前後面の上
部に防滲溝30を設け、この防滲溝30でインクの這い
上がりを遮断できるようにしている。
【0020】
【実施例】(実施例1)図1ないし図8はこの発明に係
る組み合わせ印の実施例を示す。図2および図3におい
て組み合わせ印は、複数個の要素印判1〜3と、これら
の要素印判1〜3を浮揚支持する支持体4とで構成す
る。各要素印判1〜3は、平行な一対の接合面5・5を
有する印判本体6と、その下端に装着される印字構造
と、前後の接合面5・5のそれぞれに設けられて、隣接
する要素印判1〜3どうしを接合する連結構造とからな
る。各要素印判1〜3における印判本体6および印字構
造の前後幅寸法(接合面5間の寸法)は、印字構造に形
成される文字列の違いに応じて異なるが、他の構造は同
じとする。
【0021】図3において印判本体6は、左右に長い角
板状のプラスチック成形品からなり、前後の接合面5・
5のそれぞれに、雌雄一対の連結体8・9からなる連結
構造を設ける。詳しくは、一方の接合面5の左右両側に
縦長リブ状の一対の突起を設けて片方の連結体8とし、
他方の接合面5の左右両側に縦長の一対の凹部を設けて
他方の連結体9とする。突起からなる連結体8を接合相
手の連結体9に嵌め込むことにより、隣接する要素印判
1〜3どうしを次々に連結できる。印判本体6の接合面
5の周縁には、接合した要素印判1〜3を分離操作する
切欠10が設けてある。
【0022】連結状態における各要素印判1〜3の印面
位置を面一に揃えるために、隣接する要素印判1〜3の
間に印面位置調整機構を設け、さらに凹凸嵌合する一対
の連結体8・9を上下方向へ相対変位可能に構成する。
具体的には、図4に示すように凹部からなる連結体9の
上下長を、突起からなる連結体8の上下長より数mmだけ
大きく寸法設定して、互いに嵌係合する連結体8・9を
上下いずれの方向へも相対変位できるようにしている。
【0023】図4において印字構造は、印判本体6に対
して着脱自在に装着されるホルダー12と、ホルダー1
2に装填される印字具13とで連続捺印が可能な浸透印
として構成してある。印字具13は、発泡ゴム製のゴム
印字体14と、ポリビニルホルマールなどの硬質の発泡
プラスチック材で形成したインク含浸体15とからな
る。ゴム印字体14は、短冊状のベース部の下面に印面
を突設し、この印面に住所や氏名などを鏡文字として形
成する。左右横長に形成されたゴム印字体14は、全体
が軟らかいため長手方向の中途部が自重で垂れ下がりや
すい。このような垂れ下がりを阻止して、ゴム印字体1
4を常に平坦姿勢に保持するために、インク含浸体15
を硬質の発泡プラスチックで形成し、その下面にゴム印
字体14を接着固定する。つまり、インク含浸体15は
本来のインク吸蔵機能に加えて、補強骨材としての機能
を発揮している。なお、両者15・14間のインクの移
動を妨げることのないように、接着個所は連続させずに
断続形成する。
【0024】ホルダー12は、例えばABS樹脂とポリ
アミド樹脂のポリマーアロイや、PC樹脂とPBT樹脂
のポリマーアロイなどの硬質樹脂製のプラスチック成形
品からなり、基部16と、基部16の上面に突設される
連結部17と、連結部17を利用して形成されるインク
補給口18とを備えている。基部16には、先の印字具
13を収容するポケット19が下向きに開口する状態で
形成してある。ポケット19の左右および上側は、それ
ぞれ圧肉の主枠壁21でコ字状に囲んで、ホルダー12
の構造強度を確保するが、隣接する要素印判1〜3の文
字列の隣接間隔に影響するポケット19の前後は膜状壁
22で塞いで成形限度にまで薄く形成する。この実施例
では、主枠壁21の左右壁部の厚み寸法を3.5mmとする
とき、膜状壁22の厚み寸法を0.3mmとした。なお、主
枠壁21の左右側壁の下端面は、捺印時に紙面と接当し
て、ゴム印字体14の印面の変形限界を規定する機能も
備えている。
【0025】膜状壁22の下端縁は、インクの紙面への
付着を避けるために、主枠壁21の左右壁の下端面より
僅かに上方に位置させてある。ポケット19の前後壁、
即ち膜状壁22の内面下部には、印字具13を保持固定
する横長リブ状の突起23の一群を一定間隔おきに突設
する。図7に示すように、印字具13をポケット19に
装着した状態においては、インク含浸体15の上面が、
ポケット19の上壁で受け止められて位置決めされ、さ
らに突起23がゴム印字体14の前後面に喰い込んで印
字具13を脱落不能に、しかもゴム印字体14を垂れ下
がり不能に保持固定している。このように膜状壁22の
前後に突起23を設けると、ポケット19内の突起23
より上側の部分がアンダーカット部となり、離型が困難
化する。この種のアンダーカット部は、いわゆる無理抜
きを行うが、無理抜き時の膜状壁22の前後面外方への
撓み変形を許し、離型を容易化するために、突起23の
左右両端と主枠壁21の左右壁との間に離型隙間Eを設
けている(図5参照)。
【0026】図1において連結部17は、基部16の上
面に突設されていて、印判本体6の下面に設けた装着穴
7に圧嵌係合される。連結部17は、左右一対の嵌合枠
部26と、各嵌合枠部26の側端に突設される係合部2
7とからなり、図7に示すように、係合部27の前後面
に突設した横向きのリブ28を、先の装着穴7の係合溝
7aに圧嵌係合することにより、ホルダー12の全体を
印判本体6の連結固定できる。係合溝7aは印判本体6
の前後面で開口するように鋳ぬき形成する。嵌合枠部2
6は中空枠状に形成してあって、その内面空間がポケッ
ト19に連通するインク補給口18になっている。イン
ク補給口18を設けることによって、主枠壁21の上壁
部分の強度が低下するのを防ぐために、インク補給口1
8の内面左右には、補強リブ29が設けてある。左右の
嵌合枠部26の間に設けられる突起は、ゲート突起であ
る。
【0027】組み合わせ印を使用するとき、ゴム印字体
14から食み出たインクは、毛細管現象によって隣接す
るホルダー12の接合面に沿って這い上がるおそれがあ
る。このようなインクの拡散と這い上がりを防ぐため
に、基部16の前後面の上部に防滲溝30を設け、この
防滲溝30を這い上がってきたインクを遮断できるよう
にしている(図6参照)。
【0028】図3および図4において位置調整機構は、
一方の接合面5に配置されて、接合面5に突設した軸3
3で回転可能に軸支してある偏心カム31と、他方の接
合面5に凹み形成した凹部の上下一対の受面32とで構
成する。偏心カム31は、プラスチック成形品からなる
六角形状のプレートからなり、各辺部のそれぞれが調整
カム面34になっている。つまり、対向する3組の調整
カム面34の、軸31の中心からの距離を各組ごとに異
ならせておいて、どの調整カム面34が一対の受面32
と係合するかによって、隣接する要素印判1〜3の印面
位置を上下に調整できるようになっている。
【0029】以上のように構成した位置調整機構によれ
ば、各要素印判1〜3を連結した状態で捺印し、その結
果、ある特定の要素印判のみがかすれていた場合には、
その印判の受面32と嵌合する偏心カム31を操作し
て、かすれを生じていた特定の要素印判を下方修正す
る。捺印の結果、ある特定の要素印判のみがにじみを生
じていた場合にも、同様にして位置修正できる。従っ
て、新規の組み合わせ印の印面調整を行う場合はもちろ
んのこと、要素印判の部分更新を行う場合においても、
印面調整作業を販売店やユーザー自身で簡単に行え、単
体型の住所印と同程度の良好な印字品質を発揮できる組
み合わせ印が得られる。
【0030】支持体4は、プラスチック成形品からなる
四角形状の脚本体36と、その下面左右に設けた丸軸状
の脚片37と、脚本体36の要素印判6との接合面に設
けた連結体8a・9aとからなる。脚片37は、図8に
示すように脚本体36のばね穴38に収容したばね39
で下向きに進出付勢されて、ばね穴38の下端に固定し
た止め具40で上下スライド自在に案内支持され、更に
ばね39の付勢力に抗して抜け止め保持してある。前後
に対向する脚本体36は、それぞれの接合面の構造が異
なっている。その一方は、図2に示すように接合相手の
印判本体6の連結体8に対応して、連結体9aは縦長の
凹溝で形成する。他方の脚本体36は、接合相手の印判
本体6の連結体9aが凹溝であるから、その連結体8a
は縦長の突リブ状に形成する。脚本体36の上部左右に
は、分離操作用の切欠10aを設ける。
【0031】上記のように浸透印化された組み合わせ印
によれば、支持体4のばね39に抗して組み合わせ印の
全体を押し下げ操作するだけで印字でき、しかも連続し
て捺印できるので、従来の組み合わせ印に比べて印字作
業を手早く、かつ簡便に行える。支持体4で組み合わせ
印の印面を紙面から浮き離しておくことができるので、
不使用時の組み合わせ印を置いておくためのホルダーや
スタンドを用意する必要がなく、組み合わせ印を任意の
場所に収納保管できる。支持体4の脚本体36は、連結
体8・9を利用して印判本体6に連結できるので、要素
印判1〜3の接続個数や組み合わせ形態が種々に異なる
場合にも、全ての組み合わせ印で支持体4を共用でき
る。
【0032】上記の実施例では、突起23を断続的に形
成したが、図9に示すように突起23は、左右横長の1
個のリブで形成することができる。断続的に形成する突
起23は、上下に位置ずれした千鳥状に配置することが
できる。インク含浸体15を省略して、印字具13の全
体をゴム印字体14のみで形成してもよい。また、イン
ク含浸体15を発泡ゴムで形成してもよい。必要に応じ
て、印字具13の全体をゴム印字体14のみで形成した
うえで、その内部の長手方向に保形用の棒やパイプを突
き刺して、印字具13を垂れ下がり不能に保形保持して
もよい。印字具13は、突起23で固定保持したうえ
で、インク含浸体15の上面の複数箇所をポケット19
の上壁に接着固定することができる。
【0033】なお、組み合わせ印は2個以上の要素印判
1〜3を連結するものであれば、その個数は何個であっ
てもよい。浸透印化された要素印判1〜3は、例えばそ
の印面をキャップで下面側から覆うことより、印面を保
護し、あるいは塵埃等が印面に付着するのを防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図5におけるA―A線断面図である。
【図2】支持体を分離して示す組み合わせ印の斜視図で
ある。
【図3】要素印判の斜視図である。
【図4】要素印判の分解正面図である。
【図5】印字構造を示す縦断正面図である。
【図6】印字構造の分解斜視図である。
【図7】図5におけるB―B線断面図である。
【図8】支持体の要部の断面図である。
【図9】印字構造の別実施例を示す縦断正面図である。
【図10】印字構造の比較例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1・2・3 要素印判 5 接合面 6 印判本体 12 ホルダー 13 印字具 14 ゴム印字体 15 インク含浸マット 19 ポケット 21 主枠壁 22 膜状壁 23 突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の要素印判1〜3のそれぞれに、
    印字構造と、隣接する要素印判1〜3どうしを接合する
    連結構造とが設けられており、 印字構造は、下向きに開口するポケット19を備えたプ
    ラスチック製のホルダー12と、ポケット19に装着固
    定される印字具13とで、連続捺印が可能な浸透印とし
    て構成されており、 ポケット19の左右および上側は厚肉の主枠壁21でコ
    字状に囲まれて、ポケット19の前後が膜状壁22で塞
    がれており、 印字具13が、ポケット19に下面側から装着されて、
    前記膜状壁22の内面に突設した突起23で垂れ下がり
    不能に、かつ脱落不能に固定保持されていることを特徴
    とする組み合わせ印。
  2. 【請求項2】 前後の膜状壁22の内面開口縁寄りのそ
    れぞれに、少なくとも1個の突起23が左右横長に形成
    されており、 突起23の左右両端と主枠壁21の左右壁との間に、離
    型時の膜状壁22の撓み変形を容易化する離型隙間Eが
    設けてある請求項1記載の組み合わせ印。
  3. 【請求項3】 要素印判1〜3が、印判本体6と、印判
    本体6の下部に着脱可能に装着したホルダー12と、ポ
    ケット19に装着固定した印字具13とを含んで構成さ
    れており、 ポケット19の前後を覆う膜状壁22の厚み寸法が、0.
    15〜0.5mmに設定してある請求項1または2記載の組
    み合わせ印。
  4. 【請求項4】 ホルダー12が硬質プラスチック製の射
    出成形品で形成されており、 印字具13が、硬質の発泡プラスチック材で形成した自
    己保形性を有するインク含浸体15と、インク含浸体1
    5の下面に固定されて、インク含浸体15で垂れ下がり
    不能に保形保持されたゴム印字体14とで構成してある
    請求項1、2または3記載の組み合わせ印。
  5. 【請求項5】 ホルダー12の前後面の上部に、毛細管
    現象に伴うインクの這い上がりを遮断する防滲溝30が
    形成してある請求項1、2、3または4記載の組み合わ
    せ印。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109760434A (zh) * 2019-02-01 2019-05-17 李凌寒 一种会计专用安全印章

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CN109760434A (zh) * 2019-02-01 2019-05-17 李凌寒 一种会计专用安全印章
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