JP5984857B2 - 一行印型のゴム印判 - Google Patents

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Description

本発明は、不使用時の印面を紙面から浮き離れた状態で保持するリフト脚を備えている連続捺印が可能な一行印型のゴム印判に関する。一行印型のゴム印判の印面には、会社名、住所、電話番号、メールアドレス、職域名および担当者名、処方箋に基づいて提供される医薬品の使用上の注意、経費項目および経費コード、カタログ在中などの文字列が横一文字状に形成され、あるいは2段書き状に形成してある。
一行印型のゴム印判は、印面の前後厚みに比べて左右幅が充分に大きく設定されていて、横長四角形状の板体を長辺部側の端面を下にして起立させた構造になっており、その殆どはインク吸蔵体を備えた連続捺印が可能なゴム印判として構成してある。また、不使用時の印面が載置面や紙面に接触するのを避けるために、印判全体を浮揚支持するリフト脚がゴム印判の左右側端に配置してある。この種のゴム印判は、例えば本出願人の提案に係る特許文献1に公知である。そこでは、グリップを兼ねる主ケースおよび蓋体と、ゴム印字体およびそのホルダーと、左右一対の側枠と、印字ケースを浮揚支持する左右一対のリフトばねなどでゴム印判を構成している。リフトばねは側枠と一体に形成してある。
本出願人は、特許文献1の一行印型のゴム印判を発展改良したゴム印判を提案し(特許文献2)、既に販売している。そこでは、印字ケースと、印字ケースに収容されるインク吸蔵体およびゴム印字体と、それぞれ印字ケースに組付けられる押え枠、左右一対のばねユニット、グリップなどでゴム印判を構成している。印字ケースにはインク吸蔵体およびゴム印字体を収容する主区画が設けてあり、主区画の左右にばねユニットを収容するばね区画が設けてある。ばね区画の上開口の内面には連結体が内向き(横向き)に突設してある。ばねユニットは、m字状のばね部と、ばね部の上下に連続する連結部と脚部とを一体に備えたプラスチックばねからなり、連結部に先の連結体に係合する連結穴と、グリップを連結するための係合爪が形成してある。この改良されたゴム印判によれば、特許文献1の一行印型のゴム印判に比べて構成部品点数を削減でき、さらに組立を容易化して、ゴム印判の全体コストを削減できる。
各部品を組む際には、左右のばねユニットを印字ケースの下面側からばね区画に差込んで、連結部を印字ケースの上開口から上方へ突出させ、この状態で連結穴を連結体に係合する。次に、ゴム印字体とインク吸蔵体を主区画に装着し、両者の組み付け姿勢を整えた状態で、押え枠の左右壁を連結体の突端に係合して印字ケースと一体化する。最後に、グリップの内面の左右に設けた連結凹部を、ばねユニットの左右の連結部に差込んで位置決めし、印字ケースとグリップを互いに押付けてグリップを印字ケースと一体化する。
特開2008−265112号公報(段落番号0022、図2) 特開2011−042139号公報(段落番号0022、図3)
特許文献1の一行印型のゴム印判は、従来のこの種のゴム印判に比べて、構成部品点数を削減でき、印面の前後厚みが共通し左右幅が異なる複数種のゴム印判において、側枠とリフトばねを共通部品化して、ゴム印判の全体コストを削減できる。しかし、捺印性能、リフトばねの弾性力などの基本的な機能は満足できるものの、組立に手間取ることが判った。ゴム印字体、およびインク吸蔵体を除く構成部品を、全て主ケースに組み付けるからである。
特許文献1のゴム印判をベースにして、印判全体を浮揚支持するリフト構造や各部品の組付け構造を改良した特許文献2の一行印型のゴム印判によれば、特許文献1の一行印型のゴム印判に比べて、さらなる構成部品点数の削減を実現できるうえ、組立のしにくさを改善できた。また、ばねユニットを印字ケースの両側端のばね区画に組込むので、ばね構造がゴム印判の外面に露出するのを防いで、一行印型のゴム印判の外観上の印象をすっきりさせることができた。
しかし、特許文献2の一行印型のゴム印判の全体構造を再検討した結果、ばねユニットの印字ケースに対する組立に手間が掛かっている点、さらに、捺印時のグリップの保持姿勢や押圧操作が不適正であると、僅かではあるもののグリップと印字ケースとがぐら付く(傾動する)点に改良の余地があることを確認した。組立に手間が掛かる原因を追求した結果、左右のばねユニットを印字ケースの下面側からばね区画に差込んで、連結部を印字ケースの上開口から上方へ突出させたのち、連結穴を連結体に係合するのが要因であることを確認した。
詳しくは、先に説明したようにばねユニットの上部には四角形状の連結部が設けてあるが、ばねユニットをばね区画に組込む際には、連結部が内向きに突設する連結体と接当してしまう。そのため、実際の組立時には、連結部が連結体に接当した状態で、印字ケースを持ち換えて、同ケースの上開口の側から連結部を内向きに弾性変形させて、連結部を印字ケースの上開口から上方へ突出させ、この状態で連結穴を連結体に係合している。また、ばねユニットおよび印字ケースの成形時の寸法のばらつきによっては、連結部をばね区画に下面側から差込む際に、連結部が連結体に接当するのに先行して、連結部がばね区画の周囲壁に接当して、それ以上ばねユニットを押込み操作できないことがある。これは成形の都合上、ばね区画の周囲壁が下拡がり状の抜き勾配を備えた状態で形成してあり、ばね区画の上側の左右幅が、ばね区画の下端の左右幅より小さくなっているからである。
捺印時にグリップと印字ケースとがぐら付くのは、グリップと印字ケースとが、ばねユニットの連結部を介して間接的に連結してあるのが原因である。詳しくは、ばねユニットの連結部を印字ケースの連結体に係合したのち、ばねユニットの左右の連結部をグリップの左右の連結凹部に係合して、グリップをばねユニットの連結部を介して印字ケースに間接的に連結している。この連結構造では、グリップと印字ケースは、ばねユニットの連結部を介して繋がっているだけであり、さらにばねユニットが弾性変形しやすいプラスチック材で形成してあるため、グリップを支持する連結部が弾性変形しやすい。そのため、捺印時のグリップの保持姿勢や押圧操作が不適正であると、グリップが印字ケースに対してぐら付きやすく、そのため、印面の両端で印字濃度にばらつきを生じるおそれがあった。こうした捺印不良は、左右幅が大きな一行印型のゴム印判において発生しやすい傾向があり、捺印動作をゆっくりと慎重に行わない限り良質の印字結果が得られにくかった。
本発明の目的は、構成部品点数を削減しながら、ばねユニットの印字ケースに対する組立を簡便かつ的確に行なうことができ、さらに、グリップと印字ケースの連結構造を改良してグリップのぐらつきを解消でき、従って良質の捺印結果が得られる一行印型のゴム印判を提供することにある。
本発明に係る一行印型のゴム印判は、印字ケース1の内部に、ゴム印字体3およびインク吸蔵体4を収容する中央の主区画11と、ばねユニット6を収容する左右のばね区画12とが左右の区画壁10で区分してある。ばね区画12の上部に、ばねユニット6と、押え枠5と、グリップ2の3者を連結するための連結体20が、印字ケース1の上開口から上向きに突出する状態で設けてある。連結体20と区画壁10との間に、ばねユニット6をばね区画12に組むための組付開口21が形成してある。ばねユニット6は、ばね部33と、ばね部33の上下に設けられる連結ピース34および脚ピース35を一体に備えたプラスチックばねからなる。連結体20の前後にはばねユニット6を連結するためのばね連結部28が、連結体20の下部には印字ケース1に組み込んだ押え枠5を係合固定する枠連結部29が、連結体20の上部にはグリップ2を連結するためのグリップ連結部30が一体に設けてある。ばねユニット6は、その脚ピース35を差込み始端にして、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12に差込まれて、連結ピース34に設けた第1係合部38をばね連結部28に圧嵌係合することにより印字ケース1と一体化する。押え枠5の左右壁の外面に設けた第2係合部47、およびグリップ2の左右壁の内面に設けた第3係合部63のそれぞれを、連結体20の枠連結部29およびグリップ連結部30に圧嵌係合することにより、押え枠5およびグリップ2が印字ケース1と一体化されている。連結状態において前後に対向するグリップ2と押え枠5の前後壁に、互いに係合してグリップ2のぐら付きを規制する傾動規制構造を設ける。
押え枠5の前後壁の上側に、連結状態においてグリップ2の前後壁の内面に入込む連結板壁51を上向きに張出す。傾動規制構造は、連結板壁51に設けた第1規制部66と、グリップ2の前後壁の内面に設けた第2規制部67とで構成する。グリップ2の第3係合部63を、連結体20のグリップ連結部30に上方から圧嵌係合した状態においては、第1規制部66と第2規制部67とが互いに凹凸係合してグリップ2のぐら付きを規制する。第3係合部63がグリップ連結部30に係合するのに先行して、第1規制部66と第2規制部67が互いに凹凸係合して、グリップ2の連結体20に対する連結を補助する。
連結体20は、印字ケース1の側壁の上面から面一状に内向きに連出される基底壁22と、基底壁22に連続して上向きに突出される前後に長い連結縦壁23と、連結縦壁23の上端から外側方へ連出される連結上壁24とを含む。基底壁22の上面の前後と、基底壁22に隣接する印字ケース1の側壁の上面と、連結縦壁23の前後面とにわたってばね連結部28を設ける。基底壁22および連結縦壁23の下隅部分に枠連結部29を設ける。連結上壁24の連出端側の下面にグリップ連結部30を設ける。ばねユニット6の第1係合部38をばね連結部28に、押え枠5の第2係合部47を枠連結部29に、グリップ2の第3係合部63をグリップ連結部30に、それぞれ圧嵌係合することにより、ばねユニット6と押え枠5とグリップ2を連結体20を介して印字ケース1と一体化する。
ばねユニット6の連結ピース34は、その前後から上向きに突設される門形枠部36と、両門形枠部36の間の位置決め凹部37とで逆門形に形成する。ばねユニット6の第1係合部38は、前後の門形枠部36の上端の外側面と、門形枠部36の対向面にわたって張出されたL字状の係合爪39と、係合爪39に連続して門形枠部36の対向面に設けられて、連結縦壁23の前後の外隅で受止められる切欠40とで構成する。第1係合部38を連結体20のばね連結部28に対して内側方から外側方へ向かって圧嵌係合した状態において、ばねユニット6の連結ピース34は、印字ケース1および連結体20で前後、左右、上下方向に固定保持されている。
押え枠5の第2係合部47は、押え枠5の左右壁の外面に設けた段部49を含んで構成する。押え枠5の左右壁の上部前後に一対の押圧突起48を設け、押え枠5の左右壁の下部に区画壁10で受止められる接当壁46を設ける。押え枠5の外隅に、その前後壁から前方あるいは後方へ突出する縦長の規制リブ50を設ける。押え枠5を連結体20の枠連結部29と区画壁10との間に圧嵌係合した状態において、押え枠5は連結体20および区画壁10と印字ケース1の前後壁で前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定される。また、押圧突起48は連結ピース34を印字ケース1の左右壁と協働して左右に挟持固定している。
グリップ2の第3係合部63は、グリップ2の左右壁の内面に横向きに張出した係合突起64で構成する。係合突起64を連結体20のグリップ連結部30に圧嵌係合した状態において、グリップ2は、印字ケース1および連結体20と、傾動規制構造および押え枠5の前後壁で、前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定される。
グリップ2は、前後に2分割された同一構造の前後グリップ体2a・2bを蓋合わせ状に接合して構成する。両グリップ体2a・2bを接合した状態において、互いに嵌合するピン57とボス58とが前後グリップ体2a・2bの内面の左右に設けられている。押え枠5の前後壁の上部に、グリップ2の前後壁の内面に入込む連結板壁51を上向きに突設する。グリップ2の第3係合部63を、連結体20のグリップ係合部30に圧嵌係合した状態において、連結板壁51の側端が左右のボス58の周面に接当して、グリップ2のぐら付きを傾動規制構造と協動同して規制している。
本発明に係る一行印型のゴム印判においては、印字ケース1の内部を左右の区画壁10で、中央の主区画11と左右のばね区画12とに区分し、ばね区画12の上部に連結体20を印字ケース1の上開口から上向きに突出する状態で設けるようにした。また、印字ケース1に組付けられるばねユニット6と、押え枠5と、グリップ2の3者を先の連結体20にそれぞれ連結することにより、印字ケース1に連結できるようにした。とくに、ばねユニット6は、その脚ピース35を差込み始端にして、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12に差込み、第1係合部38を連結体20のばね連結部28に圧嵌係合することにより印字ケース1と一体化できるようにした。また、グリップ2の第3係合部63を、連結体20の上部に設けたグリップ連結部30に圧嵌係合することにより、グリップ2を印字ケース1と一体化できるようにした。
上記のように、ばねユニット6を、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12に組付けるようにすると、従来の一行印型のゴム印判に比べて、ばねユニット6の印字ケース1に対する組立をより簡便にしかも的確に行なうことができる。ばねユニット6をばね区画12に組付ける際に、差込み始端となる脚ピース35がばね区画12の周囲壁に引っ掛かることもない。また、印字ケース1と一体に形成した連結体20のグリップ連結部30に、グリップ2の第3係合部63を直接連結し、さらに、グリップ2と押え枠5の前後壁に、互いに係合してグリップ2のぐら付きを規制する傾動規制構造を設けるので、全体としてグリップ2の印字ケース1に対する連結構造を堅牢化できる。従って、捺印時にグリップ2が印字ケース1に対してぐら付くのを一掃して、常に適正な印字品質を発揮できる一行印型のゴム印判を提供できる。組立の過程では印字ケース1に対して、ばねユニット6、ゴム印字体3、インク吸蔵体4、押え枠5、グリップ2を、印字ケース1の上開口の側から所定の手順に従って係合連結し、あるいは装填すればよいので、より少ない手間で簡便に組立作業を行なえる。
押え枠5の連結板壁51に設けた第1規制部66と、グリップ2の前後壁に設けた第2規制部67とで傾動規制構造を構成すると、グリップ2を連結体20に連結した状態において、両規制部66・67を互いに凹凸係合させてグリップ2のぐら付きを規制することができる。また、第3係合部63がグリップ連結部30に係合するのに先行して、第1規制部66と第2規制部67が互いに凹凸係合して、グリップ2の連結体20に対する連結操作を両規制部66・67で補助すると、第3係合部63とグリップ連結部30を互いに位置決めした状態で圧嵌係合できる。従って、グリップ2が無理な組付姿勢のままで連結体20に組付けられるのを一掃して、グリップ2を常に適正な状態で連結体20に組付けることができ、組付けの過程で、第3係合部63やグリップ連結部30に無理な力が加わって変形し破損することもない。
基底壁22と連結縦壁23と連結上壁24などで連結体20を構成し、各壁22・23・24の外面を利用してばね連結部28と枠連結部29とグリップ連結部30を設けると、各連結部28〜30を連結体20に無駄のない状態で形成しながら、連結体20の構造強度を増強できる。また、連結体20を構成する基底壁22、連結縦壁23、連結上壁24は、互いに交差する複雑な構造になっているにもかかわらず、印字ケース1を射出成形する際に同時に成形することにより、構成部品点数が増えるのを避けながら一行印型のゴム印判の製造コストを削減できる。さらに、第1係合部38と第2係合部47と第3係合部63を、それぞれ対応する連結部28〜30に圧嵌係合するだけで、ばねユニット6と押え枠5とグリップ2の3者を連結体20に対して強固に連結でき、とくに従来のこの種のゴム印判に比べて、グリップ2と印字ケース1の連結強度を向上してグリップ2のぐら付きを確実に防止できる。
門形枠部36と位置決め凹部37とで連結ピース34を逆門形に形成し、門形枠部36に設けたL字状の係合爪39と切欠40とで第1係合部38を構成すると、第1係合部38をばね連結部28に圧嵌係合した状態において、連結ピース34を印字ケース1および連結体20で前後、左右、上下方向に固定保持できる。詳しくは、図7に示すようにL字状の係合爪39が基底壁22と同壁に連続する印字ケース1の側壁の上面で受止められ、図1に示すように位置決め凹部37が基底壁22および連結縦壁23の下面で受止められて、上下方向の動きが規制される。さらに、連結ピース34の外側面が、印字ケース1の側壁の内面で受止められ、同時に図7に示すように、係合爪39に連続する切欠40が連結縦壁23の外側面と前後面とで受止められて、左右方向の動きと前後方向の動きが規制される。このように、第1係合部38の多数個所を、ばね連結部28に同時に係合させて連結ピース34の動きを規制すると、捺印時に脚ピース35がばね区画12に対して出没する状態であっても、連結ピース34がばね力を受けて動くのを確実に防止できる。従って、ばね部33のばね力を常に均等に発揮させてゴム印判の捺印を安定して行なえる。
押え枠5の左右壁に設けた段部49を含んで第2係合部47を構成し、押え枠5の左右壁の下部に接当壁46を設けると、押え枠5を枠連結部29と区画壁10との間に圧嵌係合した状態において、押え枠5を連結体20および区画壁10と印字ケース1の前後壁で前後、左右、上下方向へ係合固定できる。詳しくは、図1に示すように、段部49が枠連結部29に係合し、接当壁46が区画壁10の上面と係合して、押え枠5の上下方向と左右方向への動きが規制される。また、図7に示すように、押え枠5に設けた規制リブ50が印字ケース1の前後壁で受止められて、前後方向への動きが規制される。このように、押え枠5を印字ケース1に対して前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定すると、押え枠5が主区画11内へ過剰に押し込まれるのを防止して、主区画11に配置したインク吸蔵体4およびゴム印字体3を、押え枠5で過不足なく常に適正に押え保持して、ゴム印字体3による印字機能を均質化できる。さらに、押え枠5を印字ケース1に圧嵌係合した状態においては、押え枠5の押圧突起48が印字ケース1の左右壁と協働して連結ピース34を左右に挟持固定するので、連結ピース34がばね部33の弾性力を受けて左右方向へ動こうとするのを、さらに確実に防止できる。
グリップ2の左右壁の内面に設けた係合突起64で第3係合部63を構成すると、係合突起64をグリップ連結部30に圧嵌係合した状態において、グリップ2を印字ケース1および連結体20と、傾動規制構造および押え枠5の前後壁で、前後、左右、上下方向への動きを規制できる。詳しくは、係合突起64をグリップ連結部30に圧嵌係合した状態では、グリップ2の下面が印字ケース1の周囲壁の上面で受止められ、係合突起64が連結上壁24で受止められて、グリップ2の上下方向への動きが規制される(図1参照)。また、図9に示すように、第2規制部67と第1規制部66が互いに係合し、同時に連結板壁51の側端が左右のボス58の周面に接当して、グリップ2の左右方向への動きが規制される。さらに、グリップ2の前後壁が押え枠5の連結板壁51で受止められて、グリップ2の前後方向への動きが規制される。従って、印字ケース1に装着した状態のグリップ2が、印字ケース1に対して移動し、あるいはがた付くのをさらに確実に防止して、印面の両端で印字濃度にばらつきが生じるのを解消でき、常に良質の捺印結果を発揮できる一行印型のゴム印判を提供できる。
一行印型のゴム印判の連結構造を示す縦断正面図である。 一行印型のゴム印判の斜視図である。 キャップを分離した状態の一行印型のゴム印判の縦断正面図である。 一行印型のゴム印判の連結構造を示す、一部を破断した分解正面図である。 一行印型のゴム印判の連結構造を示す、要部の分解斜視図である。 ばねユニットの組付け途中状態を示す横断平面図である。 ばねユニットおよび押え枠を組付けた状態の平面図である。 グリップの連結構造を示す一部破断正面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 グリップ連結構造の変形例を示す要部の縦断正面図である。
(実施例) 図1ないし図10は本発明に係る一行印型のゴム印判の実施例を示す。図2において一行印型のゴム印判は、印字ケース1と、印字ケース1の上部に連結されるグリップ2とを外殻体にして構成してある。印字ケース1にはゴム印字体3とインク吸蔵体4が収容され、さらに、前記両者3・4を押え保持する押え枠5と左右一対のばねユニット6・6とが組み込んである。
図3および図4において、印字ケース1は、上下面が開口する左右横長の四角枠状のプラスチック成形品からなる。印字ケース1の内部は、その前後壁を繋ぐ左右一対の区画壁10で、中央の主区画11と、主区画11に隣接する左右一対のばね区画12とに区分してある。主区画11の下面側の開口縁には、ゴム印字体3の下面周縁を受け止める受壁13が周回状に張り出し形成してある。受壁13の下面の周囲には、印面が過剰に押し潰されるのを規制する規制壁14が周回状に設けてある。
区画壁10は、印字ケース1の左右側壁の内面に設けてあり、印字ケース1の下面とケース内面の上下方向中途部との間にわたって形成してある。左右の区画壁10の間の主区画11にゴム印字体3とインク吸蔵体4が収容され、両区画壁10より上側の空間に配置した押え枠5で押え保持される。印字ケース1の前後面の下部、および左右側面の下部のそれぞれには、印字領域を表す位置決め凹部15・16が凹み形成され、前後面の位置決め凹部15の左右中央に位置決め用の中央指標17が縦長リブ状に形成してある(図2参照)。
ゴム印字体3は、連続捺印が可能な多孔質ゴムで形成してあり、その印面3aは左右方向へ長い帯状に形成してある。印面3aには、例えば1行だけの文字列や数字列を印字する捺印部が形成してある。インク吸蔵体4は、連続気泡性の硬質の発泡プラスチック体からなり、ゴム印字体3と同様に左右横長に形成してある。主区画11に装填したゴム印字体3およびインク吸蔵体4は、必要に応じて印字ケース1に対して接着固定される。不使用状態におけるゴム印字体3の印面3aは、印字ケース1に外嵌するキャップ7(図3参照)で覆われる。
印字ケース1のばね区画12の上部には、ばねユニット6と、押え枠5と、グリップ2を印字ケース1に連結するための連結体20が、印字ケース1の上開口から上向きに突出する状態で設けてある。この連結体20と区画壁10との間に、ばねユニット6をばね区画12に組むための組付開口21が形成してある。連結体20は、印字ケース1を射出成形する際に一体に形成される。後述するように、ばねユニット6は、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12内へ組み込まれる。
図5に示すように、連結体20は、印字ケース1の側壁の上面から面一状に内向きに連出される前後の基底壁22と、基底壁22に連続して上向きに連出される前後に長い連結縦壁23と、連結縦壁23の上端から外側方へ連出される連結上壁24と、基底壁22と連結縦壁23の内隅部分に形成される補強用のリブ壁25で構成する。この連結体20に、ばねユニット6を圧嵌係合するためのばね連結部28と、押え枠5を圧嵌係合するための枠連結部29と、グリップ2を圧嵌係合するためのグリップ連結部30を設ける。ばね連結部28は、前後の基底壁22の上面と、基底壁22に隣接する印字ケース1の側壁の上面と、連結縦壁23の前後面などで構成する。枠連結部29は、基底壁22および連結縦壁23の下隅部分で構成する。グリップ連結部30は連結上壁24の連出端側の下面に設けてあり、連結上壁24の突端面には、後述する係合リブ64との係合を円滑化する係合案内面31が斜めに形成してある。連結体20を印字ケース1の成形時に一体に形成するために、印字ケース1の側壁内面から基底壁22の内端までの左右寸法は、印字ケース1の側壁内面から区画壁10までの左右寸法と同じか、これより僅かに小さく設定してある。
図4においてばねユニット6は、3個の屈曲部を備えたm字状のばね部33と、ばね部33の上端に連続する逆門形の連結ピース34と、ばね部33の下端に連続する四角形状の脚ピース35を一体に備えたプラスチックばねからなる。左右のばねユニット6・6は同一部品である。連結ピース34は、その前後から上向きに突設される門形枠部36と、両門形枠部36の間の位置決め凹部37とで逆門形に形成してあり、門形枠部36の上部に先のばね連結部28と係合する第1係合部38が形成してある。図5に示すように、第1係合部38は、前後の門形枠部36の上端の外側面と門形枠部36の対向面にわたって張出したL字状の係合爪39と、係合爪39に連続して門形枠部36の対向面に設けた切欠40とで構成する。係合爪39の前後の対向面には、ばね連結部28との係合を円滑化する係合案内面42が斜めに形成してある。ばねユニット6の第1係合部38を、連結体20のばね連結部28に連結した状態における係合構造の詳細は後述する。脚ピース35は連結ピース34に比べて左右厚みが大きく設定され、前後長さが小さく設定してあり、その下面の前後2個所には脚リブ41が形成してある。
押え枠5は、上下面が開口する左右横長の四角枠状のプラスチック成形品からなり、その左右壁の下端には押え脚枠44が内向きに膨出され、前後壁の内面の左右中央の2個所には押えリブ45がそれぞれ形成してあり、これらの押え脚枠44と押えリブ45でインク吸蔵体4およびゴム印字体3を押え保持する。押え脚枠44の下面側には、区画壁10で受止められる接当壁46が形成してある。図5に示すように、押え枠5の左右壁の外面の上部に、前後に長い第2係合部47が形成され、第2係合部47より上側の前後に一対の押圧突起48が設けてある。第2係合部47はくさび状の突起からなり、この突起と上端の段部49が第2係合部47を構成している。
押え枠5の外隅には、その前後壁から前方あるいは後方へ突出する縦長の規制リブ50が設けてある。押え枠5の前後壁の上側には、連結状態においてグリップ2の前後壁の内面に入込む連結板壁51が上向きに張出してあり、前後に対向するグリップ2の前後壁と連結板壁51に、互いに係合してグリップ2の左右傾動を規制する傾動規制構造が設けてある。連結板壁51の厚みは、押え枠5の前後壁の厚みより僅かに大きく設定してあり、その下縁に連続して4個の補強リブ52が形成してある。
押え枠5を印字ケース1に装填した状態においては、図1に示すように押え枠5の下面の接当壁46が左右の区画壁10の上端面で受止められるので、押え脚枠44が主区画11内へ過剰に押し込まれるのを防止して、ゴム印字体3とインク吸蔵体4を押え脚枠44と押えリブ45で適度に押え保持できる。インク吸蔵体4に対するインクの補充は、グリップ2を印字ケース1から取り外したのち、押え枠5を印字ケースに装着した状態のままで、その上面開口の側からインクを滴下して行なう。
図3に示すように、グリップ2は、前後に2分割した前後グリップ体2a・2bを蓋合わせ状に接合して構成してあり、前後の各グリップ体2a・2bは同一構造のプラスチック成形品として形成してある。前グリップ体2aおよび後グリップ体2bは、横長四角形状の主面壁54を有し、その両側縁および上縁に沿ってコ字状の周囲壁55が張り出してある。また、周囲壁55で囲まれる主面壁54の内面には、逆T字状の補強リブ56を設け、さらに周囲壁55の上部と補強リブ56の水平のリブ壁に沿って、互いに嵌係合する合計8個のピン57およびボス58を設けている。周囲壁55の一側には接合状態において前後のグリップ体2a・2bが左右方向に横ずれするのを防ぐ規制壁59が突設してある。
ピン57とボス58の配置パターンは、前後の各グリップ体2a・2bにおいて左右対称の関係にあり、したがって、両グリップ体2a・2bを蓋合わせ状に接合した状態において、対応するピン57とボス58とは互いに係合する。グリップ2の内部は、主面壁54に設けた補強リブ56の水平のリブ壁で上下に区分される。このリブ壁より下方に下向きに開口する区室60が形成され、この区室60に臨む左右の周囲壁55の内面に、先のグリップ連結部30と係合する第3係合部63が形成してある(図1参照)。第3係合部63は、グリップ2の左右壁の内面に横向きに張出した係合リブ(係合突起)64で構成されており、その突端面には先の連結上壁24との係合を円滑化する係合案内面65が斜めに形成してある。
傾動規制構造は、押え枠5の連結板壁51に設けた第1規制部66と、グリップ2の前後壁の内面に設けた第2規制部67とで構成する。この実施例では、連結板壁51の左右中央に、中央の一対の補強リブ52に連続する規制凹部68を設けて第1規制部66とした(図3参照)。また、主面壁54の内面下部の左右中央に一対の規制リブ69を設けて第2規制部67とした。規制凹部68と規制リブ69とは、グリップ2の第3係合部63を連結体20のグリップ連結部30に上方から圧嵌係合した状態において、垂直の係合面を介して互いに凹凸係合してグリップ2の左右傾動を規制する。第2規制部67は、四角形状の膨出壁で形成してあってもよい。
図3に示すように、第3係合部63をグリップ連結部30に上方から圧嵌係合した状態においては、上記の傾動規制構造に加えて、押え枠5の連結板壁51の左右端と、グリップ2の区室60側に設けた左右一対のボス58とが係合して、傾動規制構造と協同してグリップ2の左右傾動を規制している。従って、グリップ2を印字ケース1に連結した状態における連結強度を向上し、グリップ2が印字ケース1に対してぐら付くのを確実に規制できる。その結果、捺印時に印面3aの全体に均等な捺印力を作用させて印字濃度がばらつくのを解消し、良質の捺印結果を発揮できる一行印型のゴム印判とすることができる。
以上のように構成した一行印型のゴム印判は、例えば以下に説明する手順で簡便に組むことができる。前後のグリップ体2a・2bは予め接合して接着剤で固定しておく。まず、図4に示すように左右のばねユニット6をその脚ピース35を差込み始端にして、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12に差込んで、脚ピース35の大半をばね区画12の下開口から下向きに突出させる。この状態のばねユニット6は、ばね部33が弾性変形した状態で、連結ピース34が連結縦壁23の内側面で受止められている(図4および図6参照)。次に、前後一対の係合爪39の係合案内面42を連結縦壁23に対して内側方から外側方へ向かって押付けることにより、一対の係合爪39が門形枠部36を弾性変形させながら連結縦壁23を乗越えてばね連結部28にパチンと圧嵌係合する。これにより、ばねユニット6を連結体20のばね連結部28に連結して印字ケース1と一体化できる。このように、ばねユニット6は印字ケース1に対して、同ケース1の上開口の側から組付け操作するだけで簡便に組み付けることができる。
ばね連結部28に連結した状態のばねユニット6は、図7に示すように、係合爪39の下面が基底壁22の上面と、基底壁22に隣接する印字ケース1の側壁の上面で受止められている。また、位置決め凹部37が基底壁22および連結縦壁23の下面で受止められている(図1参照)。さらに、連結ピース34の外側面が、印字ケース1の側壁の内面で受止められ、同時に係合爪39に連続する切欠40が、連結縦壁23の外側面と前後面とで受止められている。この状態の連結ピース34は、印字ケース1の側壁と連結体20で前後、左右、上下方向に固定保持される。このように、多数個所を同時に係合させて連結ピース34の移動を規制すると、捺印時に脚ピース35がばね区画12に対して出没する状態であっても、連結ピース34がばね力を受けて移動するのを確実に防止して、ばね部33が弾性変形するときのばね力を均一で安定したものとすることができる。
上記のように、ばねユニット6を印字ケース1に組付けたのち、ゴム印字体3とインク吸蔵体4を主区画11に装着し、両者3・4の組み付け姿勢を整えたのち、押え枠5を印字ケース1の上開口の側から主区画11に差込む。詳しくは、押え枠5を斜めにして、片方の接当壁46を区画壁10にあてがい、他方の側壁を連結体20の連結縦壁23の内側面にあてがう。さらに、区画壁10と接当している接当壁46を支点にして、押え枠5の傾斜上部を下向きに押込み操作することにより、第2係合部47のくさび状部が連結縦壁23を弾性変形させながら乗越え、その段部49が、基底壁22および連結縦壁23の下隅部分に設けた枠連結部29にパチンと圧嵌係合する。
この状態の押え枠5は、図1に示すように、段部49が枠連結部29に係合し、接当壁46が区画壁10の上面と係合して、押え枠5の全体が上下方向と左右方向へ移動不能に固定保持される。また、押え枠5に設けた規制リブ50が印字ケース1の前後壁で受止められて、前後方向へ移動不能に固定保持される(図7参照)。さらに、押え枠5の左右壁に設けた押圧突起48は、ばねユニット6の連結ピース34を印字ケース1の左右壁と協同して挟持固定している(図1参照)。従って、印字ケース1に装着した状態の押え枠5は、印字ケース1と連結体20と区画壁10で前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定されている。このように、押え枠5を印字ケース1に対して前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定すると、主区画11に配置したインク吸蔵体4およびゴム印字体3を、押え枠5で過不足なく常に適正に押え保持できるので、ゴム印字体3による印字機能を均質化できる。
最後に、グリップ2を連結体20を介して印字ケース1に組むが、その過程では図8に示すように、他に先行して第2規制部67が第1規制部66と係合するので、グリップ2が印字ケース1に対して位置決めされ、第1規制部66によって組付案内される。この状態のままで、グリップ2の傾斜上部側を印字ケース1へ向かって押下げ操作すると、第3係合部63の係合リブ64の係合案内面65と、グリップ連結部30の係合案内面31とが互いに接当して、係合リブ64と連結上壁24が互いに弾性変形しながら、係合リブ64が連結上壁24を乗越えてパチンと圧嵌係合する。同時に、グリップ2の区室60側に設けた左右一対のボス58が押え枠5の連結板壁51の左右端と係合する。上記のように、グリップ2の印字ケース1に対する組付け初期に、第3係合部63とグリップ連結部30を互いに位置決めした状態で圧嵌係合すると、グリップ2が無理な組付姿勢のままで連結体20に組付けられるのを一掃して、グリップ2を常に適正な状態で連結体20に組付けることができる。また、組付けの過程で、第3係合部63やグリップ連結部30に無理な力が加わって変形し破損することもない。
図1に示すように、組付け状態のグリップ2の下面は、印字ケース1の周囲壁の上面で受止められ、その左右壁の係合リブ64が連結上壁24で受止められている。さらに、第2規制部67が第1規制部66で、ボス58が連結板壁51の左右端でそれぞれ受止められており、グリップ2の前後壁が押え枠5の連結板壁51で受止められている。従って、印字ケース1に装着した状態のグリップ2は、印字ケース1および連結体20と、傾動規制構造および押え枠5の前後壁で、前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定されている。従って、印字ケース1に装着した状態のグリップ2が、印字ケース1に対して移動し、あるいはがた付くのをさらに確実に防止して、印面の両端で印字濃度にばらつきが生じるのを解消できる一行印型のゴム印判が得られる。なお、インク吸蔵体4にインクを補充する場合にはグリップ2を印字ケース1から取外すが、このとき、グリップ2の前後壁の左右中央を互いに近付く側へ押圧して、主面壁54を内向きに湾曲させながら分離操作すると、グリップ2を印字ケース1から容易に取外すことができる。
以上のように、本発明のゴム印判によれば、印字ケース1を基本構造体にして、その主区画11にゴム印字体3とインク吸蔵体4を装着し、さらに印字ケース1に設けた連結体20にばねユニット6と、押え枠5と、グリップ2を、所定の手順に従って組み付けるだけで、的確にしかも簡便に組立を行なうことができる。また、ばねユニット6は、印字ケース1の上開口の側から組付開口21を介してばね区画12に差込み、この状態で第1係合部38をばね連結部28に圧嵌係合することにより、連結ピース34を印字ケース1と一体化できるので、従来のこの種のゴム印判と同様に構成部品点数を削減しながら、ばねユニット6の印字ケース1に対する組立を簡便かつ的確に行なうことができる。また、押え枠5の連結板壁51に設けた第1規制部66と、グリップ2の前後壁に設けた第2規制部67とを互いに凹凸係合し、さらに、押え枠5の連結板壁51の左右端と、グリップ2の区室60側に設けた左右一対のボス58とを係合させて、捺印時にグリップ2がぐらつくのを規制して、常に良質の捺印結果を発揮できる一行印型のゴム印判を提供できる。
組立が完了した状態においては、左右の脚ピース35がばね区画12の下面に突出するので、脚ピース35を支持する紙面や支持面から印面3aを浮揚した状態で支持できる。したがって、キャップ7を装着した状態ではもちろんであるが、キャップ7を取り外した状態であっても、多数個のゴム印判を印箱に起立した姿勢で整理収納して、印面3aに塵埃などが付着するのを防止できる。捺印時には、位置決め凹部15・16および中央指標17を目安にして印字位置を決め、グリップ2を押し下げて印面3を紙面に押し付けることにより、文字列などを捺印できる。
ゴム印判の左右幅は20から100mmの範囲内で選定することができるが、通常は左右幅が40mmと、50mmと、60mmのゴム印判が多用される。このように、ゴム印判の左右幅が異なる場合でも、左右一対のばねユニット6を共通部品として使用することができる。また、前後のグリップ体2a・2b、および左右のばねユニット6・6を同一部品で構成するので、部品の製造および管理に要する手間を軽減できる。
図11はグリップ2の連結構造の変形例を示している。そこでは、連結体20に設けたグリップ連結部30の係合案内面31の傾斜度合を大きくし、さらに、係合リブ64の上側の突端隅部を丸めて、グリップ2の連結体20に対する着脱をより軽快に行えるようにした。これにより、インク吸蔵体4に対するインクの補充を簡便に行うことができる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
上記の実施例以外に、ばねユニット6のばね部33はm字状である必要はなく、M字状、W字状、あるいはZ字状などに変更することができる。グリップ2は、前後に2分割した前後のグリップ体2a・2bで構成する必要はなく、下向きに開口する1個の射出成形品で形成することができる。第1規制部66と第2規制部67の凹凸関係は、前者が凸構造で後者が凹構造であってもよく、必要があれば両規制部66・67を連結板壁51とグリップ2の前後壁の対向面の複数個所に設けることができる。また、第1規制部66と第2規制部67を係合した状態における係合面は垂直面である必要はなく、逆ハ字状の傾斜面や部分円弧面、あるいは部分楕円面など、第2規制部67を第1規制部66に上方から係合できる係合面であれば任意の形状に形成することができる。係合突起64はリブ状に形成する必要はなく、ひとつ以上の突起やピン、あるいは下向きの段部などで形成することができる。
1 印字ケース
2 グリップ
3 ゴム印字体
4 インク吸蔵体
5 押え枠
6 ばねユニット
10 区画壁
11 主区画
12 ばね区画
20 連結体
21 組付開口
22 基底壁
23 連結縦壁
24 連結上壁
28 ばね連結部
29 枠連結部
30 グリップ連結部
33 ばね部
34 連結ピース
38 第1係合部
46 接当壁
47 第2係合部
48 押圧突起
49 段部
51 連結板壁
63 第3係合部
64 係合リブ(係合突起)
66 第1規制部
67 第2規制部

Claims (7)

  1. 印字ケース(1)の内部に、ゴム印字体(3)およびインク吸蔵体(4)を収容する中央の主区画(11)と、ばねユニット(6)を収容する左右のばね区画(12)とが左右の区画壁(10)で区分されており、
    前記ばね区画(12)の上部に、ばねユニット(6)と、押え枠(5)と、グリップ(2)の3者を連結するための連結体(20)が、印字ケース(1)の上開口から上向きに突出する状態で設けられて、連結体(20)と前記区画壁(10)との間に、ばねユニット(6)をばね区画(12)に組むための組付開口(21)が形成されており、
    ばねユニット(6)は、ばね部(33)と、ばね部(33)の上下に設けられる連結ピース(34)および脚ピース(35)を一体に備えたプラスチックばねからなり、
    連結体(20)の前後にはばねユニット(6)を連結するためのばね連結部(28)が、連結体(20)の下部には印字ケース(1)に組み込んだ押え枠(5)を係合固定する枠連結部(29)が、連結体(20)の上部にはグリップ(2)を連結するためのグリップ連結部(30)が一体に設けられており、
    ばねユニット(6)は、その脚ピース(35)を差込み始端にして、印字ケース(1)の上開口の側から組付開口(21)を介してばね区画(12)に差込まれて、連結ピース(34)に設けた第1係合部(38)をばね連結部(28)に圧嵌係合することにより印字ケース(1)と一体化されており、
    押え枠(5)の左右壁の外面に設けた第2係合部(47)、およびグリップ(2)の左右壁の内面に設けた第3係合部(63)のそれぞれを、連結体(20)の枠連結部(29)およびグリップ連結部(30)に圧嵌係合することにより、押え枠(5)およびグリップ(2)が印字ケース(1)と一体化されており、
    前記連結状態において前後に対向するグリップ(2)と押え枠(5)の前後壁に、互いに係合してグリップ(2)のぐら付きを規制する傾動規制構造が設けてある一行印型のゴム印判。
  2. 押え枠(5)の前後壁の上側に、連結状態においてグリップ(2)の前後壁の内面に入込む連結板壁(51)が上向きに張出してあり、
    傾動規制構造が、連結板壁(51)に設けた第1規制部(66)と、グリップ(2)の前後壁の内面に設けた第2規制部(67)とで構成されており、
    グリップ(2)の第3係合部(63)を、連結体(20)のグリップ連結部(30)に上方から圧嵌係合した状態において、前記第1規制部(66)と第2規制部(67)が互いに凹凸係合してグリップ(2)のぐら付きを規制しており、
    第3係合部(63)がグリップ連結部(30)に係合するのに先行して、前記第1規制部(66)と第2規制部(67)が互いに凹凸係合して、グリップ(2)の連結体(20)に対する連結を補助している請求請1に記載の一行印型のゴム印判。
  3. 連結体(20)が、印字ケース(1)の側壁の上面から面一状に内向きに連出される基底壁(22)と、基底壁(22)に連続して上向きに突出される前後に長い連結縦壁(23)と、連結縦壁(23)の上端から外側方へ連出される連結上壁(24)とを含み、
    基底壁(22)の上面の前後と、基底壁(22)に隣接する印字ケース(1)の側壁の上面と、連結縦壁(23)の前後面とにわたってばね連結部(28)が設けられており、
    基底壁(22)および連結縦壁(23)の下隅部分に枠連結部(29)が設けられており、
    連結上壁(24)の連出端側の下面にグリップ連結部(30)が設けられており、
    ばねユニット(6)の第1係合部(38)をばね連結部(28)に、押え枠(5)の第2係合部(47)を枠連結部(29)に、グリップ(2)の第3係合部(63)をグリップ連結部(30)に、それぞれ圧嵌係合することにより、ばねユニット(6)と押え枠(5)とグリップ(2)が連結体(20)を介して印字ケース(1)と一体化してある請求項1または2に記載の一行印型のゴム印判。
  4. ばねユニット(6)の連結ピース(34)は、その前後から上向きに突設される門形枠部(36)と、両門形枠部(36)の間の位置決め凹部(37)とで逆門形に形成されており、
    ばねユニット(6)の第1係合部(38)が、前後の門形枠部(36)の上端の外側面と、門形枠部(36)の対向面にわたって張出されたL字状の係合爪(39)と、係合爪(39)に連続して門形枠部(36)の対向面に設けられて、連結縦壁(23)の前後の外隅で受止められる切欠(40)とで構成されており、
    第1係合部(38)を連結体(20)のばね連結部(28)に対して内側方から外側方へ向かって圧嵌係合した状態において、ばねユニット(6)の連結ピース(34)が、印字ケース(1)および連結体(20)で前後、左右、上下方向に固定保持されている請求項3に記載の一行印型のゴム印判。
  5. 押え枠(5)の第2係合部(47)が、押え枠(5)の左右壁の外面に設けた段部(49)を含んで構成されており、
    押え枠(5)の左右壁の上部前後に一対の押圧突起(48)が設けられ、押え枠(5)の左右壁の下部に区画壁(10)で受止められる接当壁(46)が設けられており、
    押え枠(5)の外隅に、その前後壁から前方あるいは後方へ突出する縦長の規制リブ(50)が設けられており、
    押え枠(5)を連結体(20)の枠連結部(29)と区画壁(10)との間に圧嵌係合した状態において、押え枠(5)が連結体(20)および区画壁(10)と印字ケース(1)の前後壁で前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定されて、押圧突起(48)が連結ピース(34)を印字ケース(1)の左右壁と協働して左右に挟持固定している請求項4に記載の一行印型のゴム印判。
  6. グリップ(2)の第3係合部(63)が、グリップ(2)の左右壁の内面に横向きに張出した係合突起(64)で構成されており、
    係合突起(64)を連結体(20)のグリップ連結部(30)に圧嵌係合した状態において、グリップ(2)が、印字ケース(1)および連結体(20)と、傾動規制構造および押え枠(5)の前後壁で、前後、左右、上下方向へ移動不能に係合固定されている請求項3から5のいずれかひとつに記載の一行印型のゴム印判。
  7. グリップ(2)が、前後に2分割された同一構造の前後グリップ体(2a・2b)を蓋合わせ状に接合して構成されており、
    両グリップ体(2a・2b)を接合した状態において、互いに嵌合するピン(57)とボス(58)とが前後グリップ体(2a・2b)の内面の左右に設けられており、
    押え枠(5)の前後壁の上部に、グリップ(2)の前後壁の内面に入込む連結板壁(51)が上向きに突設されており、
    グリップ(2)の第3係合部(63)を、連結体(20)のグリップ係合部(30)に圧嵌係合した状態において、前記連結板壁(51)の側端が前記左右のボス(58)の周面に接当して、グリップ(2)のぐら付きを傾動規制構造と協同して規制している請求項3から6のいずれかひとつに記載の一行印型のゴム印判。
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