JP2002248669A - ばね用鋼材の製造方法 - Google Patents

ばね用鋼材の製造方法

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JP2002248669A
JP2002248669A JP2001225696A JP2001225696A JP2002248669A JP 2002248669 A JP2002248669 A JP 2002248669A JP 2001225696 A JP2001225696 A JP 2001225696A JP 2001225696 A JP2001225696 A JP 2001225696A JP 2002248669 A JP2002248669 A JP 2002248669A
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steel wire
heat
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steel material
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JP2001225696A
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English (en)
Inventor
Katsuhei Kikuchi
勝平 菊池
Kazuo Mochizuki
一雄 望月
Junichi Aida
潤一 相多
Masamitsu Takei
雅光 武井
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JFE Steel Corp
JFE Techno Wire Corp
Original Assignee
Kawatetsu Wire Products Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸線処理に耐え、しかもばね成形加工性、耐
熱性、耐食性さらには識別性(均一着色性)に優れるば
ねを得るためのばね用鋼材について、その有利な製造方
法を確立する。 【解決手段】 鋼材の表面に樹脂を押出成形機により被
覆するばね用鋼材の製造方法において、前記鋼材を100
℃以上に加熱してから、該鋼材の表面に融点以上に加熱
した耐熱性樹脂を被覆したのち、該鋼材の温度を前記耐
熱性樹脂の融点をこえる温度域に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、伸線処理に耐
え、しかもばね成形加工性、低温加熱処理における耐熱
性および耐食性に優れるばね用鋼材の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ピアノ線、硬鋼線およびオイルテ
ンパー線などのばね用鋼材は、表面処理なしでばね加工
メーカーに供給され、このばね加工メーカーにおいて、
ばね用鋼材をばねに冷間成形後、歪取りのために200 〜
400 ℃程度で加熱する、低温焼鈍を施して、ばね製品と
なる。その後、耐食性の確保およびばね種類の識別のた
めに、脱脂、酸洗、電気亜鉛めっきおよび、クロメート
処理又はカラー塗装などの処理がなされていた。
【0003】しかし、ばね成形の後に行う電気亜鉛めっ
きおよびクロメート処理を、特にピッチが小さく隙間の
少ないばねの表面に均一に行うことが難しく、処理むら
が生じやすく、耐食性に劣る等の問題に発展していた。
【0004】ここで、上記の問題に対して、以下に示す
種々の技術が提案されている。すなわち、特公平08-162
79号、特公平08-23079号および特開平 5-171493 号各公
報には、特殊な電気めっき処理した後にばねに成形し、
ばね成形後の低温焼鈍によって発色させる有色ばね鋼成
形品の製造方法について開示されている。
【0005】さらに、特開平 6-158352 号および特開平
6-158353 号各公報には、Niめっき前にCuめっきを施
し、耐食性、めっき密着性およびばねコイリング性を向
上することが開示されている。
【0006】これらの先行技術はいずれも電気めっきで
耐食性を確保しているが、 優れた耐食性を得るには、め
っき層を厚くする必要がある。例えば、特開平5−1714
93号公報の技術では、全めっき層の厚みを75μm(その
うちNiめっきは30〜40μm、265 〜350 g/m2)の相当
に厚いめっきにしないと、赤錆発生時間が100 時間以上
となる耐食性を確保できない。 とくに、 Niめっきは亜鉛
めっきに比べて数倍原料コストが高く、 このNiめっきを
厚くして耐食性を確保することは、 コストの点で不利で
あり産業上有益でない。 換言すると、コストの観点から
は適当な厚みのめっき層を設ける必要があるが、その場
合には十分な耐食性が得られないのである。
【0007】また、特開平5−171493号公報には、低温
焼鈍処理工程の加熱温度及び時間により種々に発色でき
る方法が提案されている。しかし、この方法では、同公
報の図1に示されているように、温度及び加熱時間のあ
る狭い範囲で急激に色調が変化する。そして、低温焼鈍
処理時にはコイル成形されたばね製品同士がからみあっ
たり、積み重なったり、或いは接触して、加熱伝熱が均
一には行われないために、低温焼鈍目標温度に到達する
時間が変化し、色むらが生じたり、或いはコイル製品間
での着色度が異なるものとなり、均一着色性に問題があ
った。
【0008】なお、ばね成形後外注によりめっきやクロ
メート処理などの表面処理を行う場合には、外注費用や
納期管理の問題があった。そこでばね成形後に外注によ
り表面処理を行わずに、予め亜鉛めっき或いは亜鉛めっ
き上にクロメート処理を行ったものをばね用鋼材として
供給することが、工業生産上有益であると考えられる。
【0009】しかし、予め亜鉛めっき或いは亜鉛めっき
上にクロメート処理を行ったものは、めっき或いはクロ
メート処理後に、以下の(イ)〜(ハ)の工程を経由す
る必要がある。 (イ)線癖つけのために行う、10%以上程度の減面積の
伸線処理(但し、ばねに要求される寸法精度が厳しくな
い場合は不要な時もある) (ロ)冷間ばね加工処理 (ハ)歪取りのための低温加熱処理 そのために、亜鉛めっきを行った鋼材では、冷間ばね加
工処理時にばね成形ダイスとの間で摩擦および摺動が繰
り返されて、ダイスとの接触部の光沢が上昇し、非接触
部との外観差が著しくなる結果、商品価値が失われる。
また、亜鉛めっきのままでは5%白錆発生時間が24時間
以下になり、耐食性に劣るものがあった。
【0010】一方、亜鉛めっき上にクロメート処理を行
ったものは、伸線処理でクロメート層が破壊される上、
ばね成形加工時にダイスとの接触によりクロメート皮膜
が破壊され、また光沢化して非接触部との外観差が著し
くなり、さらに歪取りのための低温焼鈍熱処理でクロメ
ート着色が脱色して外観識別の優位性が失われるととも
に、5%白錆発生時間が48時間以下となり、クロメート
処理で得られていた耐食性が失われる。
【0011】さらに、鋼材或いは鋼材上に施した亜鉛め
っきは加熱などによる着色は困難であり、識別用には不
向きである。なお、鋼材或いは鋼材上の亜鉛めっきの上
に、さらにクロメート処理を施す場合、クロメートの種
類(有色クロメート、ダクロメットなどの処理)により
有色化が可能である。しかし、ばね加工後に必要である
低温焼鈍処理工程において、加熱脱色するために、最終
工程での識別用には不向きである。以上の理由により、
ばね成形前に表面処理を行うことはなされていなかっ
た。
【0012】一方、樹脂を押出成形機により被覆する
際、被覆される材料を予備加熱することにより、被膜の
密着性を向上できることが、一般に知られている。例え
ば、金属線状物に樹脂を被覆する方法として、特開昭62
−193010号公報には、金属線状物を予め 250℃以上に加
熱して用いることが、密着性の改善に有効であることが
示されている。しかしながら、ここでは、被覆樹脂の結
晶化度を調整するために樹脂被覆後に融点以下の加熱処
理を行っていて、例えばばね材として十分な被膜密着性
を得るには到らないものであった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の技術
によるばねは、十分な耐食性が得られず、均一着色性に
問題があった。 さらにばね成形前に表面処理を施した場
合、ばね成形加工性、耐熱性および耐食性に劣り、さら
には識別性に問題があった。また、密着性に優れた樹脂
膜で被覆されたばねを工業的に製造する手法が確立され
ていないことも、解決すべき問題である。
【0014】そこで、この発明の目的は、 伸線処理に耐
え、しかもばね成形加工性、耐熱性、耐食性さらには識
別性(均一着色性)に優れるばねを得るためのばね用鋼
材について、その有利な製造方法を確立することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
鋼材の表面に樹脂を押出成形機により被覆するばね用鋼
材の製造方法において、前記鋼材を100 ℃以上に加熱し
てから、該鋼材の表面に融点以上に加熱した耐熱性樹脂
を被覆したのち、該鋼材の温度を前記耐熱性樹脂の融点
をこえる温度域に保持することを特徴とするばね用鋼材
の製造方法である。
【0016】なお、この発明で対象とするばね鋼材は、
ピアノ線 (JIS G3502)、硬鋼線(JIS G3506)、ばね用オ
イルテンパー線(JIS G3560)、弁ばね用オイルテンパー
線(JIS G3561)などの一般的なばね用鋼材を主に対象と
しているが、ステンレス鋼、そしてりん青銅、黄銅、ア
ルミおよび銅などの非鉄金属材であっても、ばね加工
性、低温焼鈍耐熱性および耐食性を所期する用途であれ
ば、適用が可能であり、さらに鋼線以外の形状として薄
板ばねおよび異形ばね等にも同様に適用できる。
【0017】この発明では耐熱性および耐食性の観点か
ら、鋼材表面に耐熱性樹脂を押出成形機により被覆する
ことが必要である。この耐熱性樹脂は、鋼材上に直接被
覆してもよいし、後述する亜鉛や亜鉛合金めっき層、ま
たはさらにクロメート処理や、シランカップリング処
理、さらに加えてりん酸塩処理を施し、最表面に耐熱性
樹脂を被覆してもよい。また、耐熱性樹脂層中に識別性
さらには均一着色性を持たせるために、後述する着色剤
を添加することが好ましい。
【0018】ここで、耐熱性樹脂は、樹脂のガラス転移
温度(以下、Tgと示す)が 130℃以上および融点(以
下、Tmと示す)が200 ℃以上の少なくともどちらかの
条件を満足する樹脂である。この耐熱性樹脂としては、
ポリイミド樹脂、 ポリアミドイミド樹脂、 ポリエーテル
イミド樹脂(PEI)、 ポリアミド樹脂、 フッ素樹脂、
ポリエーテルケトン樹脂(PEK)、ポリエーテルエー
テルケトン樹脂(PEEK)、ポリアリレート樹脂(P
AR)、ポリエーテルサルフォン樹脂(PES)、ポリ
アリルエーテルケトン樹脂(PAEK)、ポリエーテル
ニトリル樹脂(PEN)、ポリサルフォン樹脂(PS
F)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)およ
びポリカーボネイト樹脂(PC)等、又は有機シリケー
ト、或いはこれらの1種又は2種以上の混合物が適して
いる。樹脂のTgは、好ましくは 200℃以上さらに好ま
しくは 250℃以上である。 また、樹脂のTmは、 200℃
以上、好ましくは 250℃以上、さらに好ましくは300 ℃
以上である。 すなわち、Tgが 130℃未満あるいはTm
が200 ℃未満では加熱時における耐熱性が確保できず、
樹脂の分解が認められ褐色あるいは黒色に変化してしま
う。
【0019】なお、樹脂の種類によってはTgあるいは
Tmが測定できない場合やTg値あるいはTm値が技術
データとして公表されていない場合があるから、その場
合は300℃および10分間の加熱により加熱前後の外観が
著しく変色しないことをもって判断することができる。
ここに、外観の変色とは、まず始めに樹脂板、樹脂フィ
ルム等の加熱前の表面外観L* a * b * 値(SQ−200;
日本電色製) を測定する。 その後、 樹脂板や樹脂フィル
ム等を300 ℃で10分間保持した後、 表面外観L * a * b
* 値を測定し、 下記の色差ΔEが10以下であれば耐熱性
があると判断した。 記 ΔE ={(L * −L* 02 +(a* 1 −a* 02
(b* 1 −b* 0 )} 1/2* 0 , a* 0 , b* 0 :加熱前の値 L* 1 , a* 1 , b* 1 :300 ℃における値
【0020】このL* a * b * 値は、物体の表面の色彩
をL* a * b * 表色系(国際照明委員会 CIEが1976年に
定めたもの)で数値的に示したものである。すなわち、
*a* b * で三次元的に色空間を示しており、明度をL
* 色相と彩度を示す色度をa* b * で表わしている。測
定する面に光を照射し、その反射光から赤青緑に相当す
る三刺激値(XYZ)をコンピューターにより演算し、
* a * b * 表示系に変換される。
【0021】但し、 上記の手法では、樹脂が透光性をも
つ場合に、下層の亜鉛めっき層などの加熱による変色も
ΔEに含まれるために樹脂のみの変色とはならないが、
これを指標として耐熱性を判断することはできる。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明では、ばねに耐熱性およ
び耐食性を付与する観点から、その素材となる鋼材表面
に耐熱性樹脂を押出成形機により被覆することを必須と
する。そして、この押出成形機によって耐熱性樹脂を被
覆するに際し、鋼材を 100℃以上に加熱することが肝要
である。
【0023】なぜなら、耐熱性樹脂がその下地と密着す
る前に鋼材の温度が低下すると、耐熱性樹脂とその下地
との間に空隙が生じて、その後に行う後述の熱処理に
て、該空隙に存在する空気が逃げ場を失って気泡が生じ
やすくなり、この気泡が欠陥となるからである。さら
に、樹脂被覆前の鋼材を 100℃以上に加熱しておくと、
その後に必要である熱処理の温度域までの昇温範囲を狭
くすることが可能であり、操業管理上好ましい。ここ
で、樹脂被覆前の鋼材の加熱温度は、好ましくは150℃
以上、さらに好ましくは200 ℃以上である。
【0024】なお、鋼材の加熱温度の上限は特に限定す
る必要はないが、樹脂の融点以下とすることが、安定し
た操業を実現する上で好ましい。すなわち、鋼材を樹脂
の融点以上の温度に加熱して溶融樹脂と接触させると、
該樹脂の溶融粘度が低下して、例えばチューブ押出し式
の押出成形の場合に、チューブ状の樹脂が押出機内を走
行する鋼材に追随して、その表面に被覆されない状態の
まま押出し成形が進行することがあるため、押出し速度
および鋼材の走行速度と樹脂被膜の厚さとのバランスを
十分に考慮する必要がある。従って、鋼材の加熱温度を
樹脂の融点以上とする場合は、融点+50℃程度が限界で
あり、融点+(20〜30℃)程度を上限とすることが好ま
しい。なお、耐熱性樹脂は、その融点以上に加熱されな
ければ、押出成形機により鋼材に被覆することが難しい
ため、融点以上に保持しておく。
【0025】以上で述べたように、樹脂被覆前の鋼材の
加熱は、押出成形機内で融点以上に加熱された樹脂を鋼
材に被覆した際の、冷却による樹脂における圧縮歪の形
成を、極力抑制するとともに、耐熱性樹脂被覆後の熱処
理におけるエネルギーの損失を抑制し、かつ被膜密着性
を向上するためのものである。
【0026】ここで、鋼材に被覆する耐熱性樹脂は、1
μm以上 300μm以下の厚さに形成することが好まし
い。すなわち、膜厚が1μm未満では押出成形が困難に
なり、かつ耐食性を確保することが難しくなる。一方、
膜厚が300 μmをこえると、ばねの成形加工後に圧縮応
力がかかるところでは皺が発生して製品外観に悪影響を
及ぼし、また耐熱性樹脂が一般的な樹脂に比べて単価が
高くコスト増となるため、 300 μm以下とすることが好
ましい。より好ましい範囲は、3〜50μm、 さらに5〜
30μmである。
【0027】ちなみに、上記の押出成形に用いる押出成
形機は、樹脂ペレット(数mm程度の大きさ)をスクリュ
ーで移動させて押出し成形するものであり、主にシリン
ダとスクリュー間で生じる、樹脂の圧縮や摩擦熱で昇温
し、樹脂を溶融状態にして成形を行うものである。そし
て、その被覆ダイにおける、ダイリップとマンドレル先
端部との位置関係により、チューブ押出式と加圧押出式
とに区別されるが、この発明では、いずれの形式を用い
てもよい。しかしながら、以下に示す長所および短所が
あるため、密着性重視、生産性およびコスト重視および
被覆性重視など、必要とする特性に応じて適宜使い分け
ることが有利である。
【0028】すなわち、後者の加圧押出式は、樹脂溶融
物が金属線条物に加圧されて接触するため、密着性に優
れた被膜が得られる。一方、チューブ押出式は、樹脂溶
融物が金属線条物に加圧されることなく接触するため、
加圧押出式に比べて密着性は劣るものとなる。
【0029】しかし、加圧押出式は、例えば径の異なる
多種の金属線条物を対象とする場合に、金属線条物の径
が変わる度にダイリップを取り替える必要があり、作業
効率の低下をまねく。また、被覆した樹脂の表面外観が
ダイリップの表面状態に左右されるため、欠陥が生じ易
い。さらに、被覆樹脂の膜厚を数10μmと薄くする工業
的生産では、金属線条物の寸法精度に影響されて膜厚の
均一性を確保することが困難となる上、押出し工程にお
いてごみやめっき粒などの異物が噛み込んだ場合には、
金属線状物の走行が困難になり、被覆作業の停止を余儀
なくされる。従って、加圧押出式は、径の異なる多種の
金属線条物を用いる場合や、被覆樹脂の膜厚を数10μm
と薄くする場合には適していない。
【0030】これに対して、チューブ押出式は、金属線
条物の径がある程度変化しても、一式のダイリップとマ
ンドレルとで柔軟に対応でき、また樹脂被覆膜厚が数10
μmと薄い場合にも良好な外観を得ることができ、異物
の噛み込みによっても金属線条物の走行が停止されるこ
とはないため、工業的生産に適している。
【0031】次に、鋼材に耐熱性樹脂を被覆したのち、
鋼材の温度を耐熱性樹脂の融点をこえる温度域に保持す
ることが肝要である。この熱処理により耐熱性樹脂を十
分に溶融させて鋼材とミクロ的に十分接合せることによ
り、優れた被膜密着性を確保する。この熱処理の温度
は、使用する耐熱性樹脂の融点をこえる温度域とする。
なぜなら、融点以下では、被膜密着性が不十分になり、
ばねの成形加工後に圧縮応力がかかるところでは皺が発
生して製品外観に悪影響を及ぼすからである。
【0032】なお、熱処理温度の上限は、樹脂の融点+
150 ℃程度とすることが好ましい。すなわち、樹脂の融
点+150 ℃をこえる温度では、樹脂の劣化による着色が
生じて製品外観に悪影響を及ぼすことになる。より好ま
しくは、樹脂の融点+100 ℃以下とする。ここで、融点
が定まらない樹脂については、見かけの溶融粘度が1000
0 ポイズとなる温度を融点とする。
【0033】また、耐熱性樹脂の被覆後に鋼材の温度を
耐熱性樹脂の融点をこえる温度域に保持する時間は、1
秒〜10分間とすることが好ましい。特に、鋼材として亜
鉛めっき鋼線を用いた際、加熱により下地金属との合金
化などの、ある種の変化が進行する場合や、連続生産性
を確保したい場合に、有効である。なお、下地等に変化
が生じない場合は、オフラインでの熱処理が可能であ
り、この場合は1秒〜20分間の保持が適当であり、より
好ましくは10分間以内とする。但し、オフラインで熱処
理を行う場合は、樹脂の融点以上に加熱されているた
め、樹脂同士が接触して融合することのないように、被
覆後の鋼材の取り扱いに注意を要する。なお、加熱手段
としては、誘導加熱方式等が短時間昇温できるために有
効であるが、一定温度を保持する場合などは、一定長の
電気炉方式や、赤外線あるいは遠赤外線加熱炉方式など
が有効である。
【0034】上記熱処理を経た鋼材は、続いて冷却され
るが、この冷却は水冷および空冷のいずれでもかまわな
い。なお、空冷を行うことによって、樹脂被膜は結晶化
し易くなるが、この発明では耐熱性樹脂を使用するた
め、100 ℃以下まで空冷して結晶化しても性能上の問題
は生じない。しかし、空冷することは製造ラインを長く
することになるから、水冷によって製造ラインを短くす
ることが好ましい。
【0035】なお、上記した耐熱性樹脂の被覆に先立
ち、主に耐食性の観点から鋼材上に、ニッケルめっき、
亜鉛または亜鉛合金めっきを施しておくことが好まし
い。すなわち、鋼材の素地上に予めニッケルめっき、亜
鉛または亜鉛合金めっきを施すのは、鋼材の最外層に形
成する上記耐熱樹脂層に、ばね成形加工などにより欠陥
部が生じた場合、該欠陥部からの赤錆発生を抑制するた
めである。また、ばね加工変形が著しく、通常の成形に
比べて最外層に形成する耐熱樹脂層と亜鉛または亜鉛め
っき層との密着性がさらに要求される場合は、ニッケル
めっき、亜鉛または亜鉛合金めっき上に、クロメート処
理やシランカップリング処理、さらにはりん酸塩処理を
施すことによって、密着性とりわけばね加工時の密着性
を向上できる。
【0036】特に、めっき層上に施すクロメート層は、
その上層に被覆する耐熱性樹脂層の密着性を向上させる
のに好ましい。ここに、クロメート付着はCr換算にて5
〜200 mg/m2 が好適である。より好ましい範囲は、
10〜150 mg/m2 、さらに20〜100 mg/m2 であ
る。このクロメート層の付着層が5mg/m2 未満では
十分な密着性が得られず、一方200 mg/m2 を越える
と加工時にクロメート層が脆性破壊して逆に密着性が阻
害される傾向にある。
【0037】また、めっき層上に施すシランカップリン
グ層は、その上層に被覆する耐熱性樹脂層の密着性を向
上させるのに好ましい。シランカップリング剤付着量の
範囲は0.5 〜1000mg/m2 が好適である。より好まし
い範囲は、1〜 500mg/m 2 、さらに5〜200 mg/
2 である。このシランカップリング剤の付着量が0.5
mg/m2 未満では十分な密着性が得られず、一方1000
mg/m2 を越えると加工時にシランカップリング層が
脆性破壊して逆に密着性が阻害される傾向にある。
【0038】なお、めっき層上に被覆する耐熱性樹脂層
にシランカップリング剤を含有することによっても、密
着性をさらに改善することができる。シランカップリン
グ剤の添加量の範囲は耐熱性樹脂を100 重量部とすると
1〜50重量部が好適である。好ましくは2〜30重量部で
あり、さらに好ましくは5〜20重量部である。シランカ
ップリング剤の添加量が1重量部未満では十分な密着性
が得られず、50重量部を越えると耐食性が阻害される傾
向にある。
【0039】さらに、めっき層にりん酸塩処理を施すこ
とによっても、その上層に被覆する耐熱性樹脂層の密着
性を向上させることができる。このりん酸塩処理の付着
量の範囲は、0. 5〜6g/m2 であり、好ましくは1〜
5g/m2 、さらに好ましくは2〜4g/m2 である。
【0040】勿論、鋼材上に耐熱性樹脂を直接被覆する
こともできる。めっき層を施した場合に比べて同じ耐熱
性樹脂の膜厚では耐食性は劣るが、樹脂膜厚を増大させ
ることで耐食性がめっきを施した場合と同程度のレベル
まで改善可能である。この場合、樹脂膜厚は5〜100 μ
mが好適である。より好ましい範囲は、10〜50μm、さ
らに15〜30μmである。
【0041】また、最外層に形成する耐熱性樹脂層とめ
っき層との密着性をさらに向上するには、クロメート層
に微粒子状シリカを添加することが有効である。シリカ
添加量(シリカ量/Cr量) を多くするに従って、焼付温
度が高温になっても耐食性に対して有効に作用するが、
逆にクロメート層の脆性破壊を生じやすくなり加工後の
密着性に問題が生じる。シリカ添加量(シリカ量/Cr
量)は0.3 〜8の範囲が適している。より好ましく範囲
は、5〜6、さらに1〜4である。シリカは、フューム
ドシリカ(気相シリカ)やけい酸ゾル(液相シリカ)な
どが適している。
【0042】なお、上述した鋼材上への耐熱性樹脂被覆
に先立ち、主に密着性および耐食性の向上の観点から、
鋼材上にクロメート層、シランカップリング層およびり
ん酸塩処理皮膜層を形成しておくことが好ましい。これ
らの各層の付着量は、上述しためっき上に各層を形成す
る場合と同様の範囲とすればよい。
【0043】この際、鋼材上にクロメート層、シランカ
ップリング層およびりん酸塩処理皮膜層の形成を、樹脂
被覆ラインとは別ラインにて予め行い、その後に樹脂被
覆ラインに供給するか、樹脂被覆ラインの直前にクロメ
ート層、シランカップリング層およびりん酸塩処理皮膜
層の形成工程を配置し、連続したラインで行うことがで
きる。このクロメート層、シランカップリング層および
りん酸塩処理皮膜層の形成は、各処理液中に浸漬して必
要な液膜を形成し、その後クロメート処理およびシラン
カップリング処理は焼付乾燥を行い、一方りん酸塩処理
は水洗乾燥を行うが、それらの方法は公知の手法でよ
い。また、1つのラインで行う方法として、該ライン上
に鋼材を浸漬する槽を設置し、スポンジあるいはエアワ
イピングにより液膜を調節すれば、クロメート処理およ
びシランカップリング処理等の焼付乾燥と樹脂被覆前の
予備加熱とを兼用することができる。
【0044】次に、ニッケルめっき層並びに亜鉛系めっ
き層を形成するのは、電気めっき或いは溶融めっきのい
ずれの手法でもかまわない。さらに、電気めっき浴とし
ては、塩化物浴、硫酸塩浴およびジンケート浴のいずれ
でもかまわない。また、亜鉛系合金めっき、例えばZn−
Niめっき、Zn−CoめっきおよびZn−Alめっきなどの合金
めっきはいずれも亜鉛の犠牲防食作用により鋼を保護す
ることが期待できるため、 特に合金成分を限定する必要
はない。 ニッケルめっきの付着量は、0.5 〜10g/m2
とする。なぜなら、付着量が0.5 g/m2 未満では耐食
性が不足し、一方10g/m2 をこえると耐食性の向上効
果が飽和するためコスト増をまねくことになる。従っ
て、ニッケルめっきの付着量は、0.5 〜10g/m2 、好
ましくは1〜8g/m2 、より好ましくは2〜6g/m
2 の範囲とする。
【0045】ここで、亜鉛めっき層を形成した場合、低
温加熱温度および加熱時間に応じて亜鉛または亜鉛合金
めっきと鋼との間にZn−Fe合金が形成されるが、この合
金化に全てのZnめっきが消費されてしまうと、赤錆が発
生し易くなって耐食性が劣化するから、この点を考慮し
て亜鉛または亜鉛めっきの付着量を決定することが好ま
しい。 すなわち、亜鉛または亜鉛合金めっきの付着量
は、3g/m2 以上 200g/m2 以下を基本に、5〜10
0 g/m2 、より好ましくは10〜50g/m2 の範囲に規
制することが推奨される。
【0046】なぜなら、 200g/m2 を超えて付着させ
ても、耐食性の向上効果は飽和し、製品コストを押し上
げるので好ましくない。 一方、付着量が5g/m2 未満
では、Zn-Fe 合金層が多く存在して残存するZnが少ない
ため、腐食環境下では、Znで犠牲防食する期間が短くな
り、赤錆発生に到達する期間が早まるからである。
【0047】また、めっきを施すに先立ち、 鋼材表面に
形成されたスケールや固形潤滑剤などのめっき密着性阻
害要因を排除しておくことが好ましく、電解脱脂、酸洗
などの前処理が適宜施される。さらに、亜鉛または亜鉛
合金めっきを施したのち、時間を置かずに直ちにめっき
上に耐熱性樹脂を形成する場合は問題ないが、滞留など
により時間が経過する場合には、酸化物が形成され密着
性などの品質劣化をもたらすので脱脂、酸洗などの前処
理を行うことが好ましい。
【0048】さらに、樹脂被覆する直前の鋼材表面に、
例えばスチールウールなどを適度に圧下したり、線状の
ものにはスチールウールなどを巻いて鋼材表面上の異物
や酸化物等を除去し、鋼材表面を清浄化することが好ま
しい。同様に、鋼材上に樹脂を直接被覆するに際して
も、この前処理を行うことが好ましい。
【0049】なお、耐熱性樹脂を被覆した鋼材は、さら
にばね製造の寸法精度を確保するのに必要な線癖つけの
ために、あるいは線径調節のために、10〜50%程度の減
面積の伸線処理を行う。ここで、耐熱性樹脂を被覆する
と動摩擦係数が小さくなるため、樹脂の種類によっては
伸線処理の潤滑剤が不要である場合もあるが、一般には
潤滑剤を用いることが好ましい。この潤滑剤は固形或い
は液体のいずれでもかまわない。固形潤滑剤はかすが残
存する場合があり外観上問題となることが考えられる
が、最終的に歪取りのための低温加熱処理時に除去され
るので問題ないと考えられる。外観上問題となるのであ
れば液体潤滑剤の使用で対処可能である。なお、ばねの
寸法精度の要求が厳しくない場合、あるいは線径調節の
必要がない場合は、線癖つけのための伸線処理工程の経
由は不要であり、耐熱性樹脂を被覆した後、直ちに次の
冷間加工工程に入ることができる。
【0050】以上のばね用鋼材にさらに冷間加工を施
す。冷間成形ばねには、長さ、ピッチおよび形状の異な
った多種類の製品が存在する。従って、種類の識別のた
めに、製品の色を異なるものとすることが好ましい。こ
の点、耐熱性樹脂には種々の着色剤の添加が可能であ
り、有利である。ちなみに、着色剤としては染料系ある
いは顔料系を適用できるが、低温焼鈍時における熱影響
を考えると、顔料系の方が耐熱性の点で好ましい。さら
に、この成形体に加熱による歪取りを施す。加熱雰囲気
温度は200 〜400 ℃、5〜30分の処理を施し、冷間加工
による歪を取ることができる。
【0051】
【実施例】発明例1 C:0.46wt%、Si: 0.20 wt%、Mn: 0.45 wt%、P:
0.008 wt%、S:0.004 wt%およびCu: 0.05 wt%の成
分組成(JIS G3506 :SWRH47A相当)になる鋼線に100g
/m2 の電気亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用
意し、該鋼線を誘導加熱装置により320 ℃に加熱してか
ら、チューブ方式の押出成形機(スクリューの長さLと
スクリューの直径Dとの比L/D=25,三葉製作所製)
を用いて、390 ℃に加熱したPEEK樹脂(LNP製
Thermocomp 1000 ,融点:334 ℃)を鋼線に被覆したの
ち、その鋼線を誘導加熱装置により410 ℃に加熱して10
秒間保持し、被膜厚さが30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を
製造した。
【0052】発明例2 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線を誘導加熱装置によ
り320 ℃に加熱してから、チューブ方式の押出成形機
(L/D=25,三葉製作所製)を用いて、390 ℃に加熱
したPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融
点:334 ℃)を鋼線に被覆したのち、その鋼線を誘導加
熱装置により450 ℃に加熱して10秒間保持し、被膜厚さ
が30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0053】発明例3 発明例1と同様の成分組成になる鋼線に100g/m2 の電気
亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用意し、該鋼
線を誘導加熱装置により360 ℃に加熱してから、チュー
ブ方式の押出成形機(L/D=25,三葉製作所製)を用
いて、400 ℃に加熱したポリイミド樹脂(三井化学製
オーラム 450,融点:388 ℃)を鋼線に被覆したのち、
その鋼線を誘導加熱装置により415 ℃に加熱して3秒間
保持し、被膜厚さが30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造
した。
【0054】発明例4 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線を誘導加熱装置によ
り360 ℃に加熱してから、チューブ方式の押出成形機
(L/D=25,三葉製作所製)を用いて、410 ℃に加熱
したポリイミド樹脂(三井化学製 オーラム 450,融
点:388 ℃)を鋼線に被覆したのち、その鋼線を誘導加
熱装置により450 ℃に加熱して5秒間保持し、被膜厚さ
が30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0055】比較例1 発明例1と同様の成分組成になる鋼線に100g/m2 の電気
亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用意し、該鋼
線を誘導加熱装置により250 ℃に加熱してから、チュー
ブ方式の押出成形機(L/D=25,三葉製作所製)を用
いて、390 ℃に加熱したPEEK樹脂(LNP製 Ther
mocomp 1000 ,融点:334 ℃)を鋼線に被覆したのち、
その鋼線に熱処理を施すことなく、被膜厚さが30μmの
耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0056】比較例2 発明例1と同様の成分組成になる鋼線に100g/m2 の電気
亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用意し、該鋼
線を誘導加熱装置により250 ℃に加熱してから、チュー
ブ方式の押出成形機(L/D=25,三葉製作所製)を用
いて、390 ℃に加熱したPEEK樹脂(LNP製 Ther
mocomp 1000 ,融点:334 ℃)を鋼線に被覆したのち、
その鋼線を誘導加熱装置により300 ℃に加熱して5秒間
保持し、被膜厚さが30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造
した。
【0057】なお、電気亜鉛めっきは、硫酸亜鉛7水和
物 600g/l、硫酸アルミニウム 20 g/l、温度50
℃、pH4でめっき液を流動できるめっき槽を用いて、電
流密度50 A/dm2 で行った。この電気めっき条件
は、以下の例でも同様である。
【0058】発明例5 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線を誘導加熱装置によ
り320 ℃に加熱してから、加圧押出方式の押出成形機
(L/D=25,三葉製作所製)を用いて、390 ℃に加熱
したPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融
点:334 ℃)を鋼線に被覆したのち、その鋼線を誘導加
熱装置により450 ℃に加熱して10秒間保持し、被膜厚さ
が30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0059】発明例6 発明例1と同様の成分組成になる鋼線に100g/m2 の電気
亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用意し、該鋼
線を誘導加熱装置により360 ℃に加熱してから、加圧押
出方式の押出成形機(L/D=25,三葉製作所製)を用
いて、400 ℃に加熱したポリイミド樹脂(三井化学製
オーラム 450,融点:388 ℃)を鋼線に被覆したのち、
その鋼線を誘導加熱装置により450 ℃に加熱して5秒間
保持し、被膜厚さが30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造
した。
【0060】比較例3 発明例1と同様の成分組成になる鋼線に 100g/m2
電気亜鉛めっきを施した鋼線(径:2.0mm )を用意し、
該鋼線を誘導加熱装置により100 ℃に加熱してから、加
圧押出方式の押出成形機(L/D=25,三葉製作所製)
を用いて、220℃に加熱した高密度ポリエチレン樹脂
(三井化学製 ハイゼックス5000S,融点:131 ℃)を
鋼線に被覆したのち、その鋼線を誘導加熱装置により20
0 ℃に加熱して3秒間保持し、被膜厚さが30μmの耐熱
性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0061】発明例7 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線にスチールウール掛
けによるクリーニング処理を施し、引き続きシランカッ
プリング処理によりシランカップリング皮膜を15mg/m2
で施した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により200
℃に加熱してシランカップリング皮膜を焼付乾燥と鋼線
の予備加熱とを行い、続いてPEEK樹脂(LNP製
Thermocomp 1000 ,融点:334 ℃)をチューブ方式の押
出成型機(L/D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱
して樹脂を被覆し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加
熱保持して膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造し
た。
【0062】なお、シランカップリング処理は、イソシ
アネート系のシランカップリング処理剤(日本ユニカー
製、商品名A−1310)をエタノール中に7g/l添加
し、さらに純水を7g/l添加して良く攪拌混合しても
のを用いた。そして、連続して走行する鋼線を、上記処
理液槽に浸漬し、処理液槽から出た鋼線をワイピングし
て一定の液膜にした。
【0063】発明例8 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線にスチールウール掛
けによる軽度の酸化皮膜取りを行い、続いてクロメート
処理によりクロメート皮膜を80mg/m2で施した。さら
に、下地温度を誘導加熱装置により200 ℃に加熱してク
ロメート皮膜の焼付乾燥と鋼線の予備加熱とを同時に行
い、続いてPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000
,融点:334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/
D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を被覆
し、誘導加熱装置により450 ℃に10秒間加熱保持して膜
厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0064】なお、クロメート処理は、クロメート処理
液(日本パーカー製、商品名ZM−3383)を純水中に100
g/l添加して良く攪拌混合してものを用いた。そし
て、連続して走行する鋼線を、上記処理液槽に浸漬し、
処理液槽から出た鋼線をワイピングして一定の液膜にし
た。
【0065】発明例9 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
3 g/m2 のりん酸塩処理皮膜を施した鋼線を用意し、次
いでを該鋼線の下地温度を誘導加熱装置により200 ℃に
加熱し、続いてPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1
000 ,融点:334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L
/D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を被
覆し、誘導加熱装置により450 ℃に10秒間加熱保持して
膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0066】なお、りん酸塩処理は、鋼板を脱脂、水
洗、表面調整したものを、化成処理液(日本パーカー製
商品名BT3030)に浸漬し、水洗乾燥したものを用い
た。
【0067】発明例10 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の酸化
皮膜取りを行い、引き続き発明例7と同じシランカップ
リング処理によりシランカップリング皮膜を20mg/m2
施した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により200 ℃
に加熱してシランカップリング皮膜を焼付乾燥と鋼線の
予備加熱とを行い、続いてPEEK樹脂(LNP製 Th
ermocomp 1000 ,融点:334 ℃)をチューブ方式の押出
成型機(L/D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱し
て樹脂を被覆し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加熱
保持して膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0068】発明例11 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の酸化
皮膜取りを行い、引き続き発明例8と同じクロメート処
理によりクロメート皮膜を40mg/m2で施した。さらに、
下地温度を誘導加熱装置により200 ℃に加熱してクロメ
ート皮膜を焼付乾燥と鋼線の予備加熱とを行い、続いて
PEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融点:33
4 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/D=25,三葉
製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を被覆し、管状電気
炉により450 ℃に10秒間加熱保持して膜厚30μmの耐熱
性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0069】発明例12 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の酸化
皮膜取りを行い、引き続き発明例9と同じりん酸塩処理
によりりん酸塩処理皮膜を3g/m2で施した。さらに、
下地温度を誘導加熱装置により200 ℃に加熱してりん酸
塩処理皮膜を焼付乾燥と鋼線の予備加熱とを行い、続い
てPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融点:
334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/D=25,三
葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を被覆し、管状電
気炉により450 ℃に10秒間加熱保持して膜厚30μmの耐
熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0070】発明例13 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによるクリーニン
グ処理を行い、引き続き発明例7と同じシランカップリ
ング処理によりシランカップリング皮膜を30mg/m2で施
した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により200 ℃に
加熱してシランカップリング皮膜の焼付乾燥と鋼線の予
備加熱とを行い、続いて赤、青、白および黒のそれぞれ
に着色したPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000
,融点:334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/
D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を被覆
し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加熱保持して膜厚
30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0071】発明例14 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の酸化
皮膜取りを行い、引き続き発明例7と同じシランカップ
リング処理によりシランカップリング皮膜を30mg/m2
施した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により200 ℃
に加熱し、続いて赤、青、白および黒のそれぞれに着色
したPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融
点:334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/D=2
5,三葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を20μmで
被覆し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加熱保持して
膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0072】発明例15 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線にスチールウール掛
けによるクリーニング処理を行い、引き続き発明例7と
同じシランカップリング処理によりシランカップリング
皮膜を30mg/m2で施した。さらに、下地温度を誘導加熱
装置により200 ℃に加熱してシランカップリング皮膜の
焼付乾燥と鋼線の予備加熱とを行い、続いて一層目にポ
リイミド樹脂(三井化学製 商品名:オーラム 450)を
チューブ方式の押出成型機(L/D=25,三葉製作所
製)で410 ℃に加熱して樹脂を10μmで被覆し、続いて
二層目にPEEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,
融点:334 ℃)をチューブ方式の押出成型機(L/D=
25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱して樹脂を20μmで
被覆し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加熱保持して
二層の膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0073】発明例16 発明例1と同様の成分組成になる鋼線を酸洗処理した鋼
線(径:2.0mm )を用意し、該鋼線にスチールウール掛
けによるクリーニング処理を行い、引き続き発明例7と
同じシランカップリング処理によりシランカップリング
皮膜を30mg/m2で施した。さらに、下地温度を誘導加熱
装置により200 ℃に加熱してシランカップリング皮膜の
焼付乾燥と鋼線の予備加熱とを行い、続いて一層目にP
EEK樹脂(LNP製 Thermocomp 1000 ,融点:334
℃)を390 ℃に加熱して20μmで被覆し、続いて二層目
にポリイミド樹脂(三井化学製 商品名:オーラム 45
0)をチューブ方式の押出成型機(L/D=25,三葉製
作所製)で410 ℃に加熱して樹脂を10μmで被覆し、管
状電気炉により450 ℃に10秒間加熱保持して二層の膜厚
30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造した。
【0074】発明例17 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
電気亜鉛めっき(亜鉛目付量15g/m2)を施した鋼線を
用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の酸化
皮膜取りを行い、引き続き発明例7と同じシランカップ
リング処理によりシランカップリング皮膜を20mg/m2
施した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により150 ℃
に加熱し、続いてポリフェニレンサルファイドPPS 樹脂
(LNP製 Thermocomp PPC ,融点:280 ℃)をチュ
ーブ方式の押出成型機(L/D=25,三葉製作所製)で
390 ℃に加熱して樹脂を被覆し、管状電気炉により450
℃に10秒間加熱保持して膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼
線を製造した。
【0075】発明例18 発明例1と同様の成分組成になる鋼線(径:2.0mm )に
ニッケルめっき(ニッケル目付量5g/m2)を施した鋼
線を用意し、該鋼線にスチールウール掛けによる軽度の
酸化皮膜取りを行い、引き続き発明例7と同じシランカ
ップリング処理によりシランカップリング皮膜を10mg/
m2で施した。さらに、下地温度を誘導加熱装置により20
0 ℃に加熱してシランカップリング皮膜の焼付乾燥と鋼
線の予備処理を行い、続いてPEEK樹脂(LNP製
Thermocomp 1000 ,融点:334 ℃)をチューブ方式の押
出成型機(L/D=25,三葉製作所製)で390 ℃に加熱
して樹脂を被覆し、管状電気炉により450 ℃に10秒間加
熱保持して膜厚30μmの耐熱性樹脂被覆鋼線を製造し
た。
【0076】なお、ニッケルめっきは、スルファミン酸
ニッケル:450 g/l、塩化ニッケル6水和物:15g/
l、ほう酸:30g/l、温度:50℃、pH4および電流
密度10a/lの条件で走行する鋼線を、上記処理液槽で
めっきし、処理液槽からでた鋼板を水洗、乾燥した。
【0077】上記した各樹脂被覆鋼線を、伸線処理によ
り線径1.8 mmに減面積加工(減面積率:約20%)して、
線癖付けを行い、伸線処理外観を評価した。次いで、伸
線処理後にばね加工機メカ式コイリングマシーンCML
(回転ダイス使用;奥野機械製作所製)でコイル外経20
mm,ピッチ4mm,長さ30mmのコイル状ばね加工を行っ
た。さらに、加工したばねを炉温 320℃の炉中で15分間
加熱処理した。かくして得られたばねサンプルについ
て、以下の性能を評価した。その評価結果を、表1およ
び2に示す。
【0078】(1)伸線処理後の塗装外観 伸線後の鋼線の長さ方向にカッターナイフで素地に達す
る傷を入れ、樹脂被膜の剥離が認められないもの(剥離
面積5%未満)は○、樹脂被膜の剥離が少し認められる
もの(剥離面積5%以上15%未満)は△、著しく樹脂被
膜の剥離が認められるもの(剥離面積15%以上)は×、
と評価した。
【0079】(2)耐熱性の評価 300 ℃および10分間の加熱処理による、樹脂被膜の劣化
が全く認められないもの(△Eが10以下)は○、樹脂被
膜が黒色化して剥離が少し認められるもの(△Eが10を
越え20以下)は△、樹脂被膜が黒色化して著しく剥離が
認められるもの(△Eが20を越える)は×、と評価し
た。
【0080】(3)ばね成形性の評価 ばね成形性は、成形後のばねを観察して、樹脂被膜の剥
離面積が1%未満のものは○、 剥離面積が1%以上5%
未満のものは△、剥離面積が5%以上あるいは皺の発生
が認められるものは×、と評価した。
【0081】(4)耐食性の評価 耐食性は、ばね成形後塩水噴霧試験(JIS-Z-2371) を実
施し、24 時間おきに観察し、5%白錆が発生する時間が72
時間以上を合格(〇)とし、24 時間以上〜72時間未満は
△、24 時間未満は×とした。 また、5%赤錆が発生する時
間が144 時間以上を合格(〇)とし、 72 時間以上〜14
4 時間未満は△、72 時間未満は×とした。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】表1および2に示したように、発明例で
は、いずれの評価結果も〇となったのに対して、比較例
では、被膜が剥離し、ばね加工後に皺が発生し、24時間
以内に白錆および赤錆が発生し、そして伸線処理および
ばね加工にて被膜が剥離した。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、鋼材上に耐熱性樹脂を被覆するに当たって、予め鋼
材を加熱した上で、樹脂を被覆後の鋼材に熱処理を行う
ことによって、密着性に優れた被膜を形成することがで
き、かくして得られた鋼材を用いることによってばね成
形加工性、耐熱性、耐食性に優れたばねを提供すること
ができ、工業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 一雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 相多 潤一 千葉県千葉市中央区新浜町1番地 川鉄テ クノワイヤ株式会社内 (72)発明者 武井 雅光 千葉県千葉市中央区新浜町1番地 川鉄テ クノワイヤ株式会社内 Fターム(参考) 3J059 AB06 AD05 EA08 4F207 AA32 AA40 AD03 AD15 AD29 AK01 AR06 KA01 KA17 KB11 KJ05 KW50

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の表面に樹脂を押出成形機により被
    覆するばね用鋼材の製造方法において、前記鋼材を100
    ℃以上に加熱してから、該鋼材の表面に融点以上に加熱
    した耐熱性樹脂を被覆したのち、該鋼材の温度を前記耐
    熱性樹脂の融点をこえる温度域に保持することを特徴と
    するばね用鋼材の製造方法。
JP2001225696A 2000-12-21 2001-07-26 ばね用鋼材の製造方法 Pending JP2002248669A (ja)

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