JP2002247825A - ハイブリッド磁石型直流機 - Google Patents

ハイブリッド磁石型直流機

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JP2002247825A
JP2002247825A JP2001045471A JP2001045471A JP2002247825A JP 2002247825 A JP2002247825 A JP 2002247825A JP 2001045471 A JP2001045471 A JP 2001045471A JP 2001045471 A JP2001045471 A JP 2001045471A JP 2002247825 A JP2002247825 A JP 2002247825A
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Satoru Nakatsuka
哲 中塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型化及びコストアップをすることはなくハ
イブリッド化の効果アップを図ることができるハイブリ
ッド磁石型直流機を提供する。 【解決手段】永久磁石33,34は、その磁束が電磁石
31,32の磁束と同じ方向になるように固定鉄心3
5,36と当接して配置されている。ポールコア39,
40の両端延出部39b,39c,40b,40cは、
その端部が断面三角形に形成され、径方向及び周方向に
対して共に傾斜し径方向外側に面した端面39d,39
e,40d,40eを有している。永久磁石33,34
は、ポールコア39,40の延出部39b,39c,4
0b,40cに対し、そのN極面がN極側の延出部39
b,39cの傾斜端面39d,39eに、S極面がS極
側の延出部40b,40cの傾斜端面40d,40eに
当接している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流機における固
定子にコイルと永久磁石とを備えたハイブリッド磁石型
直流機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より開発が進められている低消費電
力で高トルク小型モータは、自動車、OA機器、自販
機、医療・福祉機器分野などで幅広く利用されている。
通常、この種の分野に用いられているモータは、永久磁
石を用いたモータがほとんどで、技術的にかなり成熟し
ている。このため、飛躍的な高効率化、小型高トルク化
は難しい。この小型高トルク化のためにハイブリッド磁
石を利用したモータが知られている。
【0003】本出願人がこのような高効率化、小型高ト
ルク化を追求したハイブリッド磁石型直流モータを提案
しており、その一例として図5に示す。詳述すると、直
流モータ50の電機子51は、モータ回転軸52に外嵌
状態に固定された回転鉄心53と、回転鉄心53に巻回
された回転コイル54とを有する。回転鉄心53には、
その中央部から放射状に複数個のティース53aが延出
形成されている。
【0004】直流モータ50のヨーク55の内周面に
は、略円環状の固定子56が固定されている。固定子5
6は、2つの電磁石57,58と一対の永久磁石59,
60とを有するハイブリッド磁石として構成され、前記
電機子51の外周面と所定のギャップで対向する状態に
配置されている。つまり、固定子56は、図5に示すよ
うに、2つの電磁石57,58が電機子51を挟んで対
向配置された状態で組付けられている。
【0005】前記電磁石57,58は固定鉄心61,6
2と、その鉄心部に巻回された固定コイル63,64と
を有している。固定鉄心61,62は断面略半円状の板
材からなるポールコア65,66を備える。ポールコア
65,66は、前記電機子51のティース53aと所定
のギャップで対向配置されている。
【0006】ポールコア65,66は、周方向両側に長
く延出する板状の延出部65a,66aを有する。延出
部65a,66aはその周方向両端部で屈曲して径方向
外側へ延びている。2つのポールコア65,66の各両
端部では、径方向に延びる延出部65a,66aが所定
距離を隔して対向する状態にある。
【0007】2つの永久磁石59,60は、2つのポー
ルコア65,66の各両端部で対峙する一対の延出部6
5a,66a間にそれぞれ挟持されている。すなわち永
久磁石59,60のN極は、N極のポールコア65の延
出部65aに当接し、永久磁石59,60のS極は、S
極のポールコア66の延出部66aに当接している。永
久磁石59,60はN極とS極を結ぶ方向がモータ周方
向とほぼ一致する向きに配置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この構造を
有する直流モータでは、更なる高トルク化を図るために
永久磁石の磁力を多くするには、ポールコアと対面する
永久磁石の側面の面積を大きくする必要がある。つま
り、図5において、永久磁石59,60の側面59a,
60aのモータ径方向寸法を大きくすることによって永
久磁石59,60の側面59a,60aの面積を大きく
する必要がある。そのため、ハイブリッド磁石部がモー
タ径方向において厚くなり、ヨーク部径が大きくなって
しまう。これは、直流モータの小型化を図る上の問題点
となるとともに、直流モータの製造コストが高くなると
いう問題点となった。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、大型化及びコストアッ
プをすることはなくハイブリッド化の効果アップを図る
ことができるハイブリッド磁石型直流機を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、周面に極歯を有する回
転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転
力を生じる磁場を発生させる電機子と、前記回転鉄心に
近接対向するポールコアを有する固定鉄心に固定コイル
が内空が前記電機子を向くように巻装され、周方向に交
互に異極性の磁場を発生させる複数の電磁石、及び複数
の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心にN極
を当接しS極の固定鉄心にS極を当接した複数の永久磁
石からなるハイブリッド磁石と、前記永久磁石と磁気離
間して配置され前記固定鉄心の突部にて接触する磁気透
過性の固定ヨークとを備え、前記ポールコアは、前記電
磁石の両端から突出する断面三角形の延出部を有し、該
延出部には径方向及び周方向に対して共に傾斜し径方向
外側に面した端面が形成され、その端面に前記永久磁石
を当接させたことを要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のハイブリッド磁石型直流機において、前記永久磁石
は、断面三角形に形成された2つの磁気部を備え、当該
両磁気部がそれぞれ互いに異磁極が当接するように配置
したことを要旨とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のハイブリッド磁石型直流機において、前記永久磁石
は、断面扇形に形成された2つの磁気部を備え、当該両
磁気部が扇形周方向に湾曲した磁気配向を有し、それぞ
れ互いに異磁極が当接するように配置したことを要旨と
する。
【0013】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
永久磁石の磁気が電磁石の磁気の方向と同じになるよう
に永久磁石が固定鉄心と当接して配置されているので、
電磁石の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束を得る
ことができる。また、固定コイルの内空は電機子を向い
ているので、電磁石の磁気方向を電機子側に向くように
固定鉄心を屈曲させるなどの形状をとる必要があまりな
い。このため、固定鉄心から出る磁束がトルクの発生に
無駄なく用いられる。
【0014】さらに、永久磁石はポールコアの延出部の
傾斜端面に当接するように配置した。従って、固定鉄心
(つまりポールコア)と永久磁石との接触面積を固定ヨ
ークの直径をあまり大きくすることなく広げることがで
きる。その結果、大型化及びコストアップをすることは
なく直流機のハイブリッド化の効果アップを図ることが
できる。しかも、延出部では電磁石の磁気と永久磁石の
磁気が同じ極性で発生するので磁束が強力になり、永久
磁石の磁束がヨーク側ではなくポールコアに流れやすく
なる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、永久磁石の両磁気部は互
いに異磁極がそれぞれ当接するように配置した。従っ
て、永久磁石の両磁気部は互いに引き合うことから、永
久磁石はより安定に配置されることができる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、永久磁石の両磁気部は、
磁粉の磁化容易方向にて着磁することができるととも
に、永久磁石はより安定に配置されることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化したハイブ
リッド磁石型の直流モータについて、図1〜図3に基づ
いて説明する。
【0018】図1は、直流モータの側断面を示す。ハイ
ブリッド磁石型直流機としての直流モータ1のモータハ
ウジング2は、筒状の固定ヨーク3と、固定ヨーク3の
両端に固定された2つのエンドフレーム4,5とからな
る。エンドフレーム4,5には各々の中心部に軸受6,
7が固設されている。固定ヨーク3とエンドフレーム
4,5とで形成される空間にはロータ10が収容されて
いる。ロータ10の回転軸11はエンドフレーム4の貫
通孔4aからその先端部を一部突出させた状態で、両軸
受6,7により回転可能に支持されている。
【0019】直流モータ1はブラシ式直流モータであっ
て、ロータ10は、回転軸11上に一体的に固定された
電機子(アーマチャ)20と、整流子(コンミテータ)
21とを有する。整流子21は、エンドフレーム5側の
内部に位置するように配置されている。固定ヨーク3と
エンドフレーム5との間を内部で略区画するように配置
された略円環状の台板22には2つのブラシホルダ23
が支持されている。各ブラシホルダ23に保持された2
本のブラシ24は、整流子21を挟む両側から整流子2
1の外周面に当接している。このブラシ24には配線及
びコネクタ(いずれも図示省略)を介して直流電流が給
電されるようになっている。なお、整流子21、ブラシ
ホルダ23及びブラシ24により、整流装置が構成され
る。
【0020】また固定ヨーク3の内周面には、略円環状
の固定子(ステータ)30が固定されている。固定子3
0は、電機子20の外周面と所定のギャップで対向する
状態に配置されている。本実施形態の固定子30は、2
つの電磁石31,32と2つの永久磁石33,34とを
有するハイブリッド磁石として構成される。電磁石3
1,32は固定鉄心35,36と、その鉄心部に巻回さ
れたコイル(以下、固定コイルと称す)37,38とを
有している。
【0021】以下、電機子20及び固定子30の構造に
ついて詳しく説明する。図3は、直流モータ1の正断面
を示す。同図に示すように、電機子20は、回転軸11
に外嵌状態に固定された回転鉄心25と、回転鉄心25
に巻回されたコイル(以下、回転コイルと称す)26と
を有する。回転鉄心25には、その中央部から放射状に
かつ等角度間隔に複数個(本実施形態では10個)の極
歯としてのティース25aが延出形成されている。
【0022】隣り合うティース25a間で形成される空
間はスロット25bを構成することになる。コイル26
は、ティース25aの軸部に巻回された状態でスロット
25b内に収容されている。ティース25aに巻回され
たコイル26には、整流子21に当接するブラシ24を
介して直流電流が通電される。
【0023】一方、固定子30は、図3に示すように直
流モータ1の軸方向から見たときに、2つの電磁石31
が電機子20を挟んで対向配置された状態で組付けられ
ている。各電磁石31の固定鉄心35,36は断面略半
円状の板材からなるポールコア39,40を備える。ポ
ールコア39,40は、電機子20のティース25aと
所定のギャップで対向配置されている。固定鉄心35,
36はポールコア39,40の外周面側背面に径方向に
延びるように設けられた突部35a,36aを備えてい
る。そして、固定コイル37,38は、内空(コイル軸
心方向)が前記電機子20を向く(つまり、固定コイル
37,38の軸心方向が電機子20の略径方向となる)
ように固定鉄心35,36の突部35a,36aに巻回
されている。また、2つの固定コイル37,38はモー
タ軸方向から見たときに略半円弧をなす状態に対向配置
されている。
【0024】固定コイル37,38は、配線及びコネク
タ(いずれも図示省略)を介して直流電流が給電される
ようになっている。直流モータ1を駆動させるためにそ
の駆動用のスイッチがオンされると、電機子20の回転
コイル26と、電磁石31,32の固定コイル37,3
8に直流が給電される。固定コイル37,38の巻回方
向は、モータ外周面側から見たときに互いに逆巻きにな
るように設定されている。このため、固定コイル37,
38が励磁された時は、図3において、上側に位置する
電磁石31のポールコア39がN極に磁化し、下側に位
置する電磁石32のポールコア40がS極に磁化するよ
うになっている。
【0025】ポールコア39,40は、円弧状に形成さ
れ、前記電磁石31,32の両端から突出する延出部3
9b,39c,40b,40cを有している。ポールコ
ア39の両端延出部39b,39cは、その端部が断面
三角形に形成され、径方向及び周方向に対して共に傾斜
し径方向外側に面した端面39d,39eを有してい
る。また、ポールコア40の両端延出部40b,40c
は、その端部が断面三角形に形成され、径方向及び周方
向に対して共に傾斜し径方向外側に面した端面40d,
40eを有している。
【0026】前記永久磁石33は、断面三角形に形成さ
れた2つの磁気部33a,33bを備えている。両磁気
部33a,33bは互いに異磁極が当接するように配置
されている。本実施形態では、磁気部33aは、コア当
接面33cがN極となり、他磁気部当接面33dがS極
となっている。また、磁気部33bは、コア当接面33
fがS極となり、他磁気部当接面33eがN極となって
いる。つまり、磁気部33aと磁気部33bは、前記他
磁気部当接面33dと前記他磁気部当接面33eが当接
することによって一体となり永久磁石33を構成してい
る。
【0027】また、永久磁石33は、前記磁気部33a
のコア当接面33c(N極)がN極に磁化される前記ポ
ールコア39の一端延出部39bの端面39dに当接
し、その他方の磁気部33bのコア当接面33f(S
極)がS極に磁化される前記ポールコア40の一端延出
部40bの端面40dに当接するように配置されてい
る。
【0028】同様に、前記永久磁石34は、断面三角形
に形成された2つの磁気部34a,34bを備えてい
る。両磁気部34a,34bは互いに異磁極が当接する
ように配置されている。本実施形態では、磁気部34a
は、コア当接面34cがN極となり、他磁気部当接面3
4dがS極となっている。また、磁気部34bは、コア
当接面34fがS極となり、他磁気部当接面34eがN
極となっている。つまり、磁気部34aと磁気部34b
は、前記他磁気部当接面34dと前記他磁気部当接面3
4eが当接することによって一体となり永久磁石34を
構成している。
【0029】また、永久磁石34は、前記磁気部34a
のコア当接面34c(N極)がN極に磁化される前記ポ
ールコア39の他端延出部39cの端面39eに当接
し、その他方の磁気部34bのコア当接面34f(S
極)がS極に磁化される前記ポールコア40の他端延出
部40cの端面40eに当接するように配置されてい
る。
【0030】前記永久磁石33,34の固定ヨーク側外
面と、固定ヨーク3の内周面との間には、樹脂製板材か
らなる絶縁材41,42がそれぞれ介装されている。こ
の絶縁材41,42の介在によって、永久磁石33,3
4と固定ヨーク3との間は磁気離間し、この間の磁気絶
縁を確保している。このような磁気絶縁を確保すること
で、永久磁石33,34の磁束が、必ず各ティース25
aと対向するポールコア39,40を経由するように設
定されている。
【0031】一方、電機子20側の回転コイル26は、
回転鉄心25において図3における左側略半分の各ティ
ース25aがN極に磁化され、右側略半分の各ティース
25aがS極に磁化されるようにその巻き方向が設定さ
れている。そして直流モータ1の駆動時には、ロータ1
0は図3における反時計回り方向に回転する。
【0032】次に、このハイブリッド磁石型の直流モー
タ1の作用を図2に従って説明する。図2(a)は直流
モータ1に電源供給していない状態を示し、図2(b)
は直流モータ1の固定コイル37,38に電源供給して
いる状態を示す。
【0033】直流モータ1に電源供給していない時は、
回転コイル26にも固定コイル37,38にも直流電流
は流されない。図2(a)に示すように両コイル26,
37,38の励磁電流が「0」のときは、永久磁石3
3,34の磁力線Aは、実線で示すように固定子30内
のみを通る閉回路を作る。よって、漏れ磁束を無視すれ
ばコギングトルクが「0」になる。この結果、直流モー
タ1が駆動開始するときのコギングが発生し難くなる。
【0034】また、直流モータ1の固定コイル37,3
8に電源供給している時には、固定コイル37,38に
直流電流が流される。電機子20側の回転コイル26に
流れる電流は、ロータ10の回転に同期して向きが切り
換わる。その結果、図2(b)における電機子20にお
いて、左側略半分に位置する各ティース25aがN極に
磁化され、右側略半分に位置する各ティース25aがS
極に磁化される。また固定子30側の固定コイル37,
38に流れる直流電流によって、図2(b)における固
定子30では、上側のポールコア39がN極に磁化し、
下側のポールコア40がS極に磁化する。
【0035】そして、ロータ10の左側略半分のN極に
磁化した各ティース25aは、固定子30の上側略半分
に位置するN極のポールコア39から反発力を受けると
ともに、固定子30の下側略半分に位置するS極のポー
ルコア40から吸引力を受ける。同様に、ロータ10の
右側略半分のS極に磁化した各ティース25aは、固定
子30の下側略半分に位置するS極のポールコア40か
ら反発力を受けるとともに、固定子30の上側略半分に
位置するN極のポールコア39から吸引力を受ける。こ
のため、ロータ10には図2における反時計回り方向の
回転駆動力が作用して、直流モータ1は回転駆動する。
【0036】この際、図2(b)に示すように、固定コ
イル37,38が作る磁力線Bは、実線に示すような閉
回路となる。このとき永久磁石33,34の磁力線A
は、固定コイル37,38の作る磁力線による引き込み
作用によってポールコア39,40からティース25a
を経由してロータ10側へ引き込まれて、破線に示すよ
うに固定コイル37,38の磁力線Bと同じ方向とな
る。よって、固定コイル37,38の磁力線Bと永久磁
石33,34の磁力線Aとが強め合う増幅作用によっ
て、固定子30と電機子20との間を通る磁力線が増幅
される。この結果、直流モータ1は大きな駆動トルクで
回転する。
【0037】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下の効果が得られる。 (1)本実施形態では、永久磁石33,34は、その磁
束が電磁石31,32の磁束と同じ方向になるように固
定鉄心35,36と当接して配置されているので、電磁
石31,32の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束
を得ることができる。
【0038】(2)本実施形態では、永久磁石33,3
4の両磁気部33a,33b,34a,34bは、ポー
ルコア39,40の延出部39b,39c,40b,4
0cに対し、そのN極面がN極側の延出部39b,39
cの端面39d,39eに、S極面がS極側の延出部4
0b,40cの端面40d,40eに当接している。従
って、延出部39b,39c,40b,40cでは電磁
石31,32の磁気と永久磁石33,34の両磁気部3
3a,33b,34a,34bの磁気が同じ極性で発生
するので磁束が強力になり、しかも、永久磁石33,3
4の磁束が固定ヨーク3側ではなくポールコア39,4
0に流れやすくなる。
【0039】また、この構成により、固定鉄心35,3
6(つまりポールコア39,40)と永久磁石33,3
4との接触面積は、延出部39b,39c,40b,4
0cの端面39d,39e,40d,40eの長さを長
くすることによって大きくすることができる。その結
果、固定鉄心35,36(つまりポールコア39,4
0)と永久磁石33,34との接触面積を固定ヨーク3
の直径をあまり大きくすることなく広げることができ
る。その結果、直流モータ1の大型化及びコストアップ
をすることはなくハイブリッド化の効果アップを図るこ
とができる。
【0040】(3)本実施形態では、固定コイル37,
38の内空(コイル軸心方向)は電機子20を向いてい
るので、電磁石31,32の磁気の方向を電機子20側
に向くように固定鉄心35,36を屈曲させるなどの形
状をとる必要があまりない。このため、固定鉄心35,
36から出る磁束がトルクの発生に無駄なく用いられ
る。
【0041】(4)本実施形態では、永久磁石33の両
磁気部33a,33bは互いに異磁極がそれぞれ当接す
るように配置し、永久磁石34の両磁気部34a,34
bは互いに異磁極がそれぞれ当接するように配置した。
従って、永久磁石33の磁気部33aと磁気部33b、
及び永久磁石34の磁気部34aと磁気部34bはそれ
ぞれ互いに引き合うことから、永久磁石33,34はよ
り安定に配置されることができる。
【0042】なお、実施の形態は、上記に限定されず以
下の態様でも実施できる。 ○ハイブリッド磁石型直流機は、インナーロータ式に限
定されない。アウターロータ式で構成することもでき
る。
【0043】○ティースの形状や数は、適宜変更でき
る。 ○2つの永久磁石を次のように形成してもよい。詳述す
ると、図4に示すように、永久磁石43は、断面扇形状
に形成された2つの磁気部43a,43bを備えてい
る。両磁気部43a,43bは、扇形周方向に湾曲した
磁気配向を有し、互いに異磁極が当接するように配置さ
れている。この場合、磁気部43aは、コア当接面43
cがN極となり、他磁気部当接面43dがS極となって
いる。また、磁気部43bは、コア当接面43fがS極
となり、他磁気部当接面43eがN極となっている。つ
まり、磁気部43aは他磁気部当接面43dからコア当
接面43cに向かって湾曲した磁気配向をし、磁気部4
3bは他磁気部当接面43dからコア当接面43cに向
かって湾曲した磁気配向をしている。また、磁気部43
aと磁気部43bは、前記他磁気部当接面43dと前記
他磁気部当接面43eが当接することによって一体とな
り永久磁石43を構成している。さらに、永久磁石43
は、前記磁気部43aのコア当接面43c(N極)がN
極に磁化される前記ポールコア39の一端延出部39b
の端面39dに当接し、その他方の磁気部43bのコア
当接面43f(S極)がS極に磁化される前記ポールコ
ア40の一端延出部40bの端面40dに当接するよう
に配置されている。
【0044】同様に、永久磁石44は、断面扇形状に形
成された2つの磁気部44a,44bを備えている。両
磁気部44a,44bは、扇形周方向に湾曲した磁気配
向を有し、互いに異磁極が当接するように配置されてい
る。この場合、磁気部44aは、コア当接面44cがN
極となり、他磁気部当接面44dがS極となっている。
また、磁気部44bは、コア当接面44fがS極とな
り、他磁気部当接面44eがN極となっている。つま
り、磁気部44aは他磁気部当接面44dからコア当接
面44cに向かって湾曲した磁気配向をし、磁気部44
bは他磁気部当接面44dからコア当接面44cに向か
って湾曲した磁気配向をしている。また、磁気部44a
と磁気部44bは、前記他磁気部当接面44dと前記他
磁気部当接面44eが当接することによって一体となり
永久磁石44を構成している。さらに、永久磁石44
は、前記磁気部44aのコア当接面44c(N極)がN
極に磁化される前記ポールコア39の他端延出部39c
の端面39eに当接し、その他方の磁気部44bのコア
当接面44f(S極)がS極に磁化される前記ポールコ
ア40の他端延出部40cの端面40eに当接するよう
に配置されている。
【0045】この構成によれば、上記実施形態の効果に
加えて、永久磁石43,44は、磁粉の磁化容易方向に
て着磁することができる。 ○固定子側の電磁石は2個に限定されない。つまり固定
子側(ポールコア)の磁極は、周方向にN極とS極を交
互に配置できるのであれば足り、この限りにおいて電磁
石は偶数個であればよい。例えば固定子側に4個の電磁
石を周方向に配列する構造を採ることもできる。もちろ
ん電磁石を6個以上の複数個とすることもできる。
【0046】前記実施形態及び別例(各図面を含む)か
ら把握される技術的思想を、以下に記載する。 (1) 請求項1〜3の技術的思想のいずれかにおい
て、前記固定鉄心(35,36)は、前記電機子(2
0)の極歯(25a)と対向する円弧面を有するととも
に磁極となるポールコア(39,40)を備える。
【0047】(2)前記(1)の技術的思想において、
前記ポールコア(39,40)は周方向に複数の極歯
(25a)と一度に対向するだけの長さを有する。 (3)請求項1〜3及び前記(1)(2)の技術的思想
のいずれかにおいて、前記固定鉄心(35,36)に
は、前記ポールコア(39,40)の外周面側背面に突
部(35a,36a)が設けられており、前記固定コイ
ル(37,38)は該突部(35a,36a)に巻回さ
れている。
【0048】(4)請求項1〜3及び前記(1)〜
(3)の技術的思想のいずれかにおいて、前記電磁石
(31,32)は2つである。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜3に記載
の発明によれば、大型化及びコストアップをすることは
なく直流機のハイブリッド化の効果アップを図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のハイブリッド磁石型直流機の側断
面図。
【図2】本実施形態のハイブリッド磁石型直流機の作用
を説明する断面図。
【図3】本実施形態の直流機の正断面図。
【図4】別例の直流機の正断面図。
【図5】従来のハイブリッド磁石型直流機の正断面図。
【符号の説明】
1…ハイブリッド磁石型直流機としての直流モータ、3
…固定ヨーク、20…電機子、25…回転鉄心、25a
…極歯としてのティース、26…回転コイル、30…固
定子(ステータ)、31,32…固定子を構成する電磁
石、33,34,43,44…永久磁石、33a,33
b…永久磁石33を構成する両磁気部、34a,34b
…永久磁石34を構成する両磁気部、35,36…固定
鉄心、35a,36a…固定鉄心を構成する突部、3
7,38…固定コイル、39,40…ポールコア、39
b,39c,40b,40c…ポールコアの延出部、3
9d,39e,40d,40e…ポールコア延出部の端
面、43a,43b…永久磁石43を構成する両磁気
部、44a,44b…永久磁石44を構成する両磁気
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 和弘 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 中塚 哲 東京都港区浜松町2丁目4番地1号世界貿 易センタービル23階 戸田工業 株式会社 内 (72)発明者 荻野 三四郎 東京都中央区銀座8−16−10 B402 株 式会社ゲネシス内 Fターム(参考) 5H002 AA09 AB05 AB06 AC04 AE08 5H622 AA03 CA02 CA05 CA12 CB04 CB06 PP03 PP07 PP19 5H623 AA01 BB07 GG14 GG18 GG19 GG22 GG28 LL09 LL12 LL14 LL19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に極歯(25a)を有する回転鉄心
    (25)に回転コイル(26)が巻装され整流装置(2
    1,24)により常に回転力を生じる磁場を発生させる
    電機子(20)と、 前記回転鉄心(25)に近接対向するポールコア(3
    9,40)を有する固定鉄心(35,36)に固定コイ
    ル(37,38)が内空が前記電機子(20)を向くよ
    うに巻装され、周方向に交互に異極性の磁場を発生させ
    る複数の電磁石(31,32)、及び複数の電磁石(3
    1,32)の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心(3
    5)にN極を当接しS極の固定鉄心(36)にS極を当
    接した複数の永久磁石(33,34,43,44)から
    なるハイブリッド磁石(30)と、 前記永久磁石(33,34,43,44)と磁気離間し
    て配置され前記固定鉄心(35,36)の突部(35
    a,36a)にて接触する磁気透過性の固定ヨーク
    (3)とを備え、 前記ポールコア(39,40)は、前記電磁石(31,
    32)の両端から突出する断面三角形の延出部(39
    b,39c,40b,40c)を有し、該延出部(39
    b,39c,40b,40c)には径方向及び周方向に
    対して共に傾斜し径方向外側に面した端面(39d,3
    9e,40d,40e)が形成され、その端面(39
    d,39e,40d,40e)に前記永久磁石(33,
    34,43,44)を当接させたことを特徴とするハイ
    ブリッド磁石型直流機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハイブリッド磁石型直
    流機において、 前記永久磁石(33,34)は、断面三角形に形成され
    た2つの磁気部(33a,33b,34a,34b)を
    備え、当該両磁気部(33a,33b,34a,34
    b)がそれぞれ互いに異磁極が当接するように配置した
    ことを特徴とするハイブリッド磁石型直流機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のハイブリッド磁石型直
    流機において、 前記永久磁石(43,44)は、断面扇形に形成された
    2つの磁気部(43a,43b,44a,44b)を備
    え、当該両磁気部(43a,43b,44a,44b)
    が扇形周方向に湾曲した磁気配向を有し、それぞれ互い
    に異磁極が当接するように配置したことを特徴とするハ
    イブリッド磁石型直流機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2010110036A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Asmo Co Ltd ブラシ給電式ハイブリッド励磁モータ及びブラシ給電式ハイブリッド励磁モータの駆動方法
KR101748829B1 (ko) 2015-12-07 2017-07-03 (주)대영전장시스템 융합형 직류 전동기

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JP2010110036A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Asmo Co Ltd ブラシ給電式ハイブリッド励磁モータ及びブラシ給電式ハイブリッド励磁モータの駆動方法
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