JP2002244337A - 静電荷像現像用カプセル化粒子及びその製造方法 - Google Patents
静電荷像現像用カプセル化粒子及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁性無機質基体上に、静電印刷法によっ
て、高精細で低抵抗の導電性配線パターンを形成するた
めの、静電荷像現像用カプセル化粒子を提供する。 【解決手段】 金属微粒子と該粒子をカプセル化する絶
縁性樹脂の被膜とを有する静電荷像用カプセル化粒子に
おいて、カプセル化粒子の体積平均粒径が0.5〜15
μmであり、絶縁性樹脂のカプセル化粒子に対する重量
割合が20%以下であり、一定の鋭さの粒度分布を有す
る静電荷像用カプセル化粒子、及び該カプセル化粒子を
用いて、静電荷像現像剤を構成し、静電印刷法により絶
縁性無機質基体上に配線パターンを形成し、該パターン
を焼結する導電性配線パターンの形成方法。
て、高精細で低抵抗の導電性配線パターンを形成するた
めの、静電荷像現像用カプセル化粒子を提供する。 【解決手段】 金属微粒子と該粒子をカプセル化する絶
縁性樹脂の被膜とを有する静電荷像用カプセル化粒子に
おいて、カプセル化粒子の体積平均粒径が0.5〜15
μmであり、絶縁性樹脂のカプセル化粒子に対する重量
割合が20%以下であり、一定の鋭さの粒度分布を有す
る静電荷像用カプセル化粒子、及び該カプセル化粒子を
用いて、静電荷像現像剤を構成し、静電印刷法により絶
縁性無機質基体上に配線パターンを形成し、該パターン
を焼結する導電性配線パターンの形成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広く導電性配線パ
ターンを印刷するのに好適に用いられる、銅、銀、金、
白金、タングステンなどの金属、合金などの微粉末が、
絶縁性合成樹脂にカプセル化された、新規なカプセル化
粒子およびその製造方法に関するものであり、特にその
用途として、絶縁性無機質基体上に、静電印刷方式で導
電性配線パターンを形成する際に用いられる静電荷現像
用カプセル化粒子、及びその製造方法に関するものであ
る。さらには該カプセル化粒子を用いた導電性配線パタ
ーンの形成方法に関するものである。
ターンを印刷するのに好適に用いられる、銅、銀、金、
白金、タングステンなどの金属、合金などの微粉末が、
絶縁性合成樹脂にカプセル化された、新規なカプセル化
粒子およびその製造方法に関するものであり、特にその
用途として、絶縁性無機質基体上に、静電印刷方式で導
電性配線パターンを形成する際に用いられる静電荷現像
用カプセル化粒子、及びその製造方法に関するものであ
る。さらには該カプセル化粒子を用いた導電性配線パタ
ーンの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICやLSIを実装するための電気回路
やコンデンサー等の電極、あるいはまたセンサー、アン
テナなどに用いられる導電性配線パターンを、静電印刷
法により絶縁性無機質基体上に形成する際には、絶縁性
樹脂で被覆された金属微粒子を含有する静電荷像現像剤
が使用される。
やコンデンサー等の電極、あるいはまたセンサー、アン
テナなどに用いられる導電性配線パターンを、静電印刷
法により絶縁性無機質基体上に形成する際には、絶縁性
樹脂で被覆された金属微粒子を含有する静電荷像現像剤
が使用される。
【0003】この被覆された金属微粒子を含有する静電
荷像現像剤には次の特性が要求される。すなわち、 高精度の配線パターンを静電印刷法で絶縁性無機質基
体上に再現するために、現像剤の帯電レベルが高く、電
荷がリークしないこと。 かつ静電印刷された配線パターンの焼成により、金属
粒子の密度の高い低抵抗の導電性配線パターンを確保で
きること。 さらに、静電印刷による配線パターン形成時に、現像
剤の飛散やカブリがなく、配線パターンの焼結時に不要
な電気的短絡路を形成しないこと。 である。一方これまでに、絶縁性樹脂で被覆された種々
の金属微粒子の製造方法が提示されているが、必ずしも
上記要求を全て満たすものとはなっていない。
荷像現像剤には次の特性が要求される。すなわち、 高精度の配線パターンを静電印刷法で絶縁性無機質基
体上に再現するために、現像剤の帯電レベルが高く、電
荷がリークしないこと。 かつ静電印刷された配線パターンの焼成により、金属
粒子の密度の高い低抵抗の導電性配線パターンを確保で
きること。 さらに、静電印刷による配線パターン形成時に、現像
剤の飛散やカブリがなく、配線パターンの焼結時に不要
な電気的短絡路を形成しないこと。 である。一方これまでに、絶縁性樹脂で被覆された種々
の金属微粒子の製造方法が提示されているが、必ずしも
上記要求を全て満たすものとはなっていない。
【0004】従来の導電性配線パターン形成用の樹脂被
覆された金属微粒子は、金属部分が露出しているため充
分な帯電性を保有しえず、静電荷像現像用粒子としては
充分に機能しえないものが多かった。あるいは金属部分
が完全に被覆されていて、帯電性は充分であっても、逆
に絶縁性樹脂の被覆膜厚が厚すぎて、焼結時にこれら樹
脂が導電性配線パターン中に大きな空孔を生じさせるも
のが多かった。
覆された金属微粒子は、金属部分が露出しているため充
分な帯電性を保有しえず、静電荷像現像用粒子としては
充分に機能しえないものが多かった。あるいは金属部分
が完全に被覆されていて、帯電性は充分であっても、逆
に絶縁性樹脂の被覆膜厚が厚すぎて、焼結時にこれら樹
脂が導電性配線パターン中に大きな空孔を生じさせるも
のが多かった。
【0005】(1)例えば特開平11−298119号
公報、特開平11―265089号公報では樹脂と金属
微粒子を混練後、混練物を粉砕して、樹脂で表面が被覆
された金属微粒子を作製する方法が提示されている。し
かし、これら粉砕法により樹脂被覆された金属微粒子
は、粉砕工程での金属微粒子表面の露出が避けられず、
帯電がリークするため帯電レベルが低い。、かつ金属表
面がより露出しやすくなるため、樹脂量を低減できず、
金属含有量を高くできない。そのため、電子写真方式で
現像した場合にはカブリが多く、また、微細で低抵抗な
導電パターンを安定して形成することができない。
公報、特開平11―265089号公報では樹脂と金属
微粒子を混練後、混練物を粉砕して、樹脂で表面が被覆
された金属微粒子を作製する方法が提示されている。し
かし、これら粉砕法により樹脂被覆された金属微粒子
は、粉砕工程での金属微粒子表面の露出が避けられず、
帯電がリークするため帯電レベルが低い。、かつ金属表
面がより露出しやすくなるため、樹脂量を低減できず、
金属含有量を高くできない。そのため、電子写真方式で
現像した場合にはカブリが多く、また、微細で低抵抗な
導電パターンを安定して形成することができない。
【0006】(2)特許第2814619号では樹脂と
金属微粒子を混練後、粉砕法で樹脂が表面に固着した金
属微粒子を作製し、さらに溶融した熱可塑性樹脂を噴霧
して該粒子表面をコーティングする方法が提示されてい
る。この製法では、粉砕法で得られた粒子をコーティン
グすることにより金属の露出を改善しているが、粒子表
面を均一な厚みを持って一様にコートすることは困難で
あり、帯電性能がばらつくため、安定した導電パターン
の形成は困難である。更に、金属微粒子に対する絶縁性
樹脂の割合が多すぎるために、導電性配線パターン中に
大きな空孔を生じるという欠点がある。
金属微粒子を混練後、粉砕法で樹脂が表面に固着した金
属微粒子を作製し、さらに溶融した熱可塑性樹脂を噴霧
して該粒子表面をコーティングする方法が提示されてい
る。この製法では、粉砕法で得られた粒子をコーティン
グすることにより金属の露出を改善しているが、粒子表
面を均一な厚みを持って一様にコートすることは困難で
あり、帯電性能がばらつくため、安定した導電パターン
の形成は困難である。更に、金属微粒子に対する絶縁性
樹脂の割合が多すぎるために、導電性配線パターン中に
大きな空孔を生じるという欠点がある。
【0007】上記特許公報に記載された、樹脂と金属微
粒子の溶融混練物の粉砕による、樹脂被覆された金属微
粒子の製造方法では、混練時の樹脂含有量を低減させる
ことが困難で、樹脂含有量の高い粒子になりやすい。し
かも高い樹脂含有量にもかかわらず、粉砕過程で金属表
面が露出し易いため、不定形の粒子表面に金属露出部が
散在する形状となる。従って、粉砕後にコーティングを
行ったとしても一様で薄い樹脂被覆を形成するのは困難
である。しかも最終的には粉砕過程で粒子を形成するた
め、破砕された金属微粉や凝集による粗大粒子を含んだ
ものとなりやすい。従ってこの樹脂被覆された金属微粒
子を用いて、高精細で低抵抗の導電性配線パターンを形
成することはできない。
粒子の溶融混練物の粉砕による、樹脂被覆された金属微
粒子の製造方法では、混練時の樹脂含有量を低減させる
ことが困難で、樹脂含有量の高い粒子になりやすい。し
かも高い樹脂含有量にもかかわらず、粉砕過程で金属表
面が露出し易いため、不定形の粒子表面に金属露出部が
散在する形状となる。従って、粉砕後にコーティングを
行ったとしても一様で薄い樹脂被覆を形成するのは困難
である。しかも最終的には粉砕過程で粒子を形成するた
め、破砕された金属微粉や凝集による粗大粒子を含んだ
ものとなりやすい。従ってこの樹脂被覆された金属微粒
子を用いて、高精細で低抵抗の導電性配線パターンを形
成することはできない。
【0008】(3)特開平4−237062号公報、特
開平4−78191号公報、特開2000−98655
号公報ではスーパーヘンシェルミキサー、メカノケミカ
ル、ハイブリダイザーなどの機械的表面処理装置を用い
て金属微粒子表面に樹脂微粒子をコートすることにより
樹脂で被覆された金属微粒子を提供する方法が提示され
ている。これらの製法では、機械的処理により金属微粒
子表面に樹脂層を形成させているが、このような機械的
な方法で粒子間の融着を防止しながら均一に樹脂被覆層
を形成するのは本質的に困難であり、特に薄層で均一な
被覆層を形成させることは難しく、被覆膜厚が厚くなり
やすい。破砕された金属微粉や凝集による粗大粒子も発
生するため、この樹脂被覆された金属微粒子を用いて、
高精細で低抵抗な導電性配線パターンを形成することは
困難である。
開平4−78191号公報、特開2000−98655
号公報ではスーパーヘンシェルミキサー、メカノケミカ
ル、ハイブリダイザーなどの機械的表面処理装置を用い
て金属微粒子表面に樹脂微粒子をコートすることにより
樹脂で被覆された金属微粒子を提供する方法が提示され
ている。これらの製法では、機械的処理により金属微粒
子表面に樹脂層を形成させているが、このような機械的
な方法で粒子間の融着を防止しながら均一に樹脂被覆層
を形成するのは本質的に困難であり、特に薄層で均一な
被覆層を形成させることは難しく、被覆膜厚が厚くなり
やすい。破砕された金属微粉や凝集による粗大粒子も発
生するため、この樹脂被覆された金属微粒子を用いて、
高精細で低抵抗な導電性配線パターンを形成することは
困難である。
【0009】(4)特開平11−193402号公報、
特開平11−194526号公報では、非水溶剤系中で
オレフィン系モノマーを重合させることにより得られ
る、ポリオレフィン系樹脂で被覆された金属微粒子を提
供する方法が示されている。
特開平11−194526号公報では、非水溶剤系中で
オレフィン系モノマーを重合させることにより得られ
る、ポリオレフィン系樹脂で被覆された金属微粒子を提
供する方法が示されている。
【0010】(5)特開2000―39737号公報で
は、メルカプト化合物で金属微粒子表面を処理した後、
溶剤中で高分子化合物を反応することにより、樹脂で被
覆された金属微粒子を作製する方法を提供している。
は、メルカプト化合物で金属微粒子表面を処理した後、
溶剤中で高分子化合物を反応することにより、樹脂で被
覆された金属微粒子を作製する方法を提供している。
【0011】(6)特許第3092971号では、重合
法、あるいは界面重合法により金属粒子表面を樹脂でカ
プセル化する粒子作製方法を提供している。
法、あるいは界面重合法により金属粒子表面を樹脂でカ
プセル化する粒子作製方法を提供している。
【0012】(4)〜(6)の製造方法は溶剤中で被覆
樹脂の生成を化学的に行うものであるため、(1)〜
(3)の機械的方法よりも樹脂被覆は均一になりやす
く、金属微粒子が樹脂でカプセル化されており、金属微
粒子の表面が露出する可能性も少ない。しかしながらこ
れら製造方法による樹脂でカプセル化された金属微粒子
を用いても、前記〜の導電性配線パターン形成用の
静電荷像現像剤に対する要求を全て満たすことはでき
ず、高精細でかつ低抵抗な、実用的な導電性配線パター
ンを静電印刷法で得るまでには至っていない。またその
ような導電線配線パターンを得るために、カプセル化粒
子に課せられる条件も得られていない。
樹脂の生成を化学的に行うものであるため、(1)〜
(3)の機械的方法よりも樹脂被覆は均一になりやす
く、金属微粒子が樹脂でカプセル化されており、金属微
粒子の表面が露出する可能性も少ない。しかしながらこ
れら製造方法による樹脂でカプセル化された金属微粒子
を用いても、前記〜の導電性配線パターン形成用の
静電荷像現像剤に対する要求を全て満たすことはでき
ず、高精細でかつ低抵抗な、実用的な導電性配線パター
ンを静電印刷法で得るまでには至っていない。またその
ような導電線配線パターンを得るために、カプセル化粒
子に課せられる条件も得られていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
高精細な配線パターンを形成可能であり、かつ配線パタ
ーン中に金属微粒子の高密度の充填が可能であって、該
配線パターンを焼結したときに、低抵抗の導電性配線パ
ターンを形成することが可能な静電荷像現像用カプセル
化粒子、およびその製造方法、および該カプセル化粒子
を用いた電子回路用導電性配線パターン形成方法を提供
することである。
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
高精細な配線パターンを形成可能であり、かつ配線パタ
ーン中に金属微粒子の高密度の充填が可能であって、該
配線パターンを焼結したときに、低抵抗の導電性配線パ
ターンを形成することが可能な静電荷像現像用カプセル
化粒子、およびその製造方法、および該カプセル化粒子
を用いた電子回路用導電性配線パターン形成方法を提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明者らは、前記の状況
を考慮の上、静電印刷法により良好な導電性配線パター
ンを形成するための条件を検討した結果、導電性配線パ
ターンを形成するための静電荷像現像剤として用いられ
る樹脂被覆された金属微粒子には、通常の高精細画像の
形成用の静電荷像現像剤として求められる条件に加え
て、さらに焼結後に良好な導電経路を形成するための条
件が必要で、それらを同時に満たすためには、樹脂被覆
された金属微粒子の形状に対して、以下のような条件が
必要であることを見出した。
を考慮の上、静電印刷法により良好な導電性配線パター
ンを形成するための条件を検討した結果、導電性配線パ
ターンを形成するための静電荷像現像剤として用いられ
る樹脂被覆された金属微粒子には、通常の高精細画像の
形成用の静電荷像現像剤として求められる条件に加え
て、さらに焼結後に良好な導電経路を形成するための条
件が必要で、それらを同時に満たすためには、樹脂被覆
された金属微粒子の形状に対して、以下のような条件が
必要であることを見出した。
【0015】すなわち前記課題を解決するためには、
(a)絶縁性樹脂による金属微粒子の被覆が充分であって
金属部分の露出がないこと、(b)金属微粒子表面が薄い
絶縁性樹脂被膜で均一に被覆されていること、(c)樹脂
被覆された金属微粒子の粒径分布が狭いことが必要であ
り、しかもこれらを同時に満たすことが必要である。こ
こで(a)と(b)は互いに相反する方向の要求である
にもかかわらず、これを高いレベルで同時に満足しなく
てはならない。、また(c)の粒径分布についても、狭
く、粒径が揃っており、かつ微量の粗大粒子や微小粉の
存在も極力排除したものであることが必要である。
(a)絶縁性樹脂による金属微粒子の被覆が充分であって
金属部分の露出がないこと、(b)金属微粒子表面が薄い
絶縁性樹脂被膜で均一に被覆されていること、(c)樹脂
被覆された金属微粒子の粒径分布が狭いことが必要であ
り、しかもこれらを同時に満たすことが必要である。こ
こで(a)と(b)は互いに相反する方向の要求である
にもかかわらず、これを高いレベルで同時に満足しなく
てはならない。、また(c)の粒径分布についても、狭
く、粒径が揃っており、かつ微量の粗大粒子や微小粉の
存在も極力排除したものであることが必要である。
【0016】即ち、本発明は、上記目的を達成するた
め、カプセル化粒子の(a)体積平均粒径が0.5〜1
5μmであり、(b)50%体積平均粒径/50%個数
平均粒径が1.25以下であり、(c)(84%体積平
均粒径/16%体積平均粒径)の平方根が1.30以下
であり、前記絶縁性樹脂の前記カプセル化粒子に対する
重量割合が20%以下である、ことを特徴とする静電荷
像現像用カプセル化粒子を提供するものである。
め、カプセル化粒子の(a)体積平均粒径が0.5〜1
5μmであり、(b)50%体積平均粒径/50%個数
平均粒径が1.25以下であり、(c)(84%体積平
均粒径/16%体積平均粒径)の平方根が1.30以下
であり、前記絶縁性樹脂の前記カプセル化粒子に対する
重量割合が20%以下である、ことを特徴とする静電荷
像現像用カプセル化粒子を提供するものである。
【0017】更に、本発明は、上記目的を達成するた
め、金属微粒子と、自己分散性の非水溶性樹脂とを、水
性媒体中に分散させることにより、前記金属微粒子を前
記非水溶性樹脂でカプセル化する静電荷像現像用カプセ
ル化粒子の製造方法であって、分散時に転相促進剤を用
いることを特徴とする静電荷像現像用カプセル化粒子の
製造方法を提供するものである。
め、金属微粒子と、自己分散性の非水溶性樹脂とを、水
性媒体中に分散させることにより、前記金属微粒子を前
記非水溶性樹脂でカプセル化する静電荷像現像用カプセ
ル化粒子の製造方法であって、分散時に転相促進剤を用
いることを特徴とする静電荷像現像用カプセル化粒子の
製造方法を提供するものである。
【0018】更に、本発明は、上記目的を達成するた
め、静電荷像現像用カプセル化粒子を含有する静電荷像
現像剤を用いて、静電印刷法により、絶縁性無機質基体
上に導電性配線パターンを印刷し、該パターンを焼結す
ることによって、前記絶縁性無機質基体上に金属の導電
性配線パターンを形成する方法において、(1)前記静
電荷像現像用カプセル化粒子の、(a)体積平均粒径が
0.5〜15μmであり、(b)50%体積平均粒径/
50%個数平均粒径が1.25以下であり、(c)(8
4%体積平均粒径/16%体積平均粒径)の平方根が
1.30以下であり、(2)前記絶縁性樹脂の前記カプ
セル化粒子に対する重量割合が20%以下である、こと
を特徴とする導電性配線パターンの形成方法を提供する
ものである。
め、静電荷像現像用カプセル化粒子を含有する静電荷像
現像剤を用いて、静電印刷法により、絶縁性無機質基体
上に導電性配線パターンを印刷し、該パターンを焼結す
ることによって、前記絶縁性無機質基体上に金属の導電
性配線パターンを形成する方法において、(1)前記静
電荷像現像用カプセル化粒子の、(a)体積平均粒径が
0.5〜15μmであり、(b)50%体積平均粒径/
50%個数平均粒径が1.25以下であり、(c)(8
4%体積平均粒径/16%体積平均粒径)の平方根が
1.30以下であり、(2)前記絶縁性樹脂の前記カプ
セル化粒子に対する重量割合が20%以下である、こと
を特徴とする導電性配線パターンの形成方法を提供する
ものである。
【0019】本発明のカプセル化粒子は粒径分布が狭い
ため、粒径の揃ったカプセル粒子が並んで配線パターン
を形成する。このため、配線パターン中に大きな隙間が
できにくく、金属微粒子密度の高い低抵抗の導電性配線
パターンを形成できる。
ため、粒径の揃ったカプセル粒子が並んで配線パターン
を形成する。このため、配線パターン中に大きな隙間が
できにくく、金属微粒子密度の高い低抵抗の導電性配線
パターンを形成できる。
【0020】また、本発明のカプセル化粒子は、金属表
面の露出無くカプセル化されており、かつ絶縁性樹脂の
重量割合が低いため、配線パターン中の金属含有量を高
くでき、さらに、これを焼結して導電性配線パターンと
するときに、残留炭素の発生が少ない。また樹脂燃焼に
よる導電性配線パターン中の空孔の発生も少ない。以上
により抵抗が低く、残留炭素濃度の低い良好な導電性配
線パターンを形成することができる。
面の露出無くカプセル化されており、かつ絶縁性樹脂の
重量割合が低いため、配線パターン中の金属含有量を高
くでき、さらに、これを焼結して導電性配線パターンと
するときに、残留炭素の発生が少ない。また樹脂燃焼に
よる導電性配線パターン中の空孔の発生も少ない。以上
により抵抗が低く、残留炭素濃度の低い良好な導電性配
線パターンを形成することができる。
【0021】このように本発明のカプセル化粒子を用い
て構成した静電荷像現像剤を使用して、絶縁性無機質基
体上に、静電印刷方法によって、配線パターンを印刷
後、該配線パターンを焼結して導電性配線パターンを形
成する方法を用いることにより、低抵抗で高精細な導電
性配線パターンを作製することができる。
て構成した静電荷像現像剤を使用して、絶縁性無機質基
体上に、静電印刷方法によって、配線パターンを印刷
後、該配線パターンを焼結して導電性配線パターンを形
成する方法を用いることにより、低抵抗で高精細な導電
性配線パターンを作製することができる。
【0022】また本発明の製造方法によれば、前記の特
性を有する静電荷像現像用カプセル化粒子を効率よく製
造することができる。すなわち本製造方法によれば、金
属微粒子表面に薄くかつ均一な樹脂被膜を形成すること
ができ、粒径分布も極めて狭くすることが可能である。
性を有する静電荷像現像用カプセル化粒子を効率よく製
造することができる。すなわち本製造方法によれば、金
属微粒子表面に薄くかつ均一な樹脂被膜を形成すること
ができ、粒径分布も極めて狭くすることが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に述べる。本
発明は金属微粒子と該粒子をカプセル化する絶縁性樹脂
の被膜を有する静電荷像現像用カプセル化粒子におい
て、(1)(a)体積平均粒径、(b)体積平均粒径と
個数平均粒径の比で表された粒径分布幅、(c)84%
と16%の体積平均粒径の平方根で表された粒径分布
幅、(2)絶縁性樹脂のカプセル化粒子全体に対する重
量割合を規定している。
発明は金属微粒子と該粒子をカプセル化する絶縁性樹脂
の被膜を有する静電荷像現像用カプセル化粒子におい
て、(1)(a)体積平均粒径、(b)体積平均粒径と
個数平均粒径の比で表された粒径分布幅、(c)84%
と16%の体積平均粒径の平方根で表された粒径分布
幅、(2)絶縁性樹脂のカプセル化粒子全体に対する重
量割合を規定している。
【0024】本発明のカプセル化粒子の体積平均粒径
は、0.5〜15μmの範囲にあるが、現行のマシンと
のマッチングを考慮すると、2〜10μmの範囲が好ま
しく、2〜7μmの範囲が高精細なパターン印刷を可能
とするために特に好ましい。
は、0.5〜15μmの範囲にあるが、現行のマシンと
のマッチングを考慮すると、2〜10μmの範囲が好ま
しく、2〜7μmの範囲が高精細なパターン印刷を可能
とするために特に好ましい。
【0025】本発明のカプセル化粒子の50%体積平均
粒径/50%個数平均粒径の値は、1.25以下である
が、より好ましくは1.20以下、さらに好ましくは
1.15以下である。一方、84%体積粒径/16%体
積粒径の平方根の値は(以下GSDと略記する)1.3
0以下であるが、より好ましくは1.25以下、さらに
好ましくは1.20以下である。ここで、50%体積平
均粒径/50%個数平均粒径の値は、粒径分布の鋭さを
表しており、この値は、平均粒径より遙かに小さい粒径
の微小粒子が多数存在するときに、特に影響を受けやす
い値である。一方、84%体積平均粒径/16%体積平
均粒径の平行根の値も、粒径分布の鋭さを表している
が、この値は、平均粒径より遙かに大きな粒径の粗大粒
子が存在するときは、その僅かな存在量によっても大き
な影響を受けやすい値である。
粒径/50%個数平均粒径の値は、1.25以下である
が、より好ましくは1.20以下、さらに好ましくは
1.15以下である。一方、84%体積粒径/16%体
積粒径の平方根の値は(以下GSDと略記する)1.3
0以下であるが、より好ましくは1.25以下、さらに
好ましくは1.20以下である。ここで、50%体積平
均粒径/50%個数平均粒径の値は、粒径分布の鋭さを
表しており、この値は、平均粒径より遙かに小さい粒径
の微小粒子が多数存在するときに、特に影響を受けやす
い値である。一方、84%体積平均粒径/16%体積平
均粒径の平行根の値も、粒径分布の鋭さを表している
が、この値は、平均粒径より遙かに大きな粒径の粗大粒
子が存在するときは、その僅かな存在量によっても大き
な影響を受けやすい値である。
【0026】カプセル化粒子の粒径分布が上記の狭い範
囲内にあるときは、粒径のきわめて揃ったカプセル化粒
子が、大きな隙間を作ることなく並ぶことが可能となる
ため、配線パターン中の金属微粒子数を増やすことがで
き、抵抗値の低い導電性配線パターンの形成が可能であ
る。粒径の揃った大小の少ないカプセル化粒子が高密度
に並ぶと、焼結時に形成される導電性配線パターンの表
面は、凹凸が少なく平滑となり、また配線パターン形成
領域の輪郭も凹凸が少なくシャープになる。このため、
導電性配線パターンの高周波領域における抵抗を下げる
ことができる。
囲内にあるときは、粒径のきわめて揃ったカプセル化粒
子が、大きな隙間を作ることなく並ぶことが可能となる
ため、配線パターン中の金属微粒子数を増やすことがで
き、抵抗値の低い導電性配線パターンの形成が可能であ
る。粒径の揃った大小の少ないカプセル化粒子が高密度
に並ぶと、焼結時に形成される導電性配線パターンの表
面は、凹凸が少なく平滑となり、また配線パターン形成
領域の輪郭も凹凸が少なくシャープになる。このため、
導電性配線パターンの高周波領域における抵抗を下げる
ことができる。
【0027】このような粒径分布の狭いカプセル化粒子
には、体積平均粒径よりも遙かに小さな微粒子や、遙か
に大きな粗大粒子がほとんど存在しないため、該カプセ
ル粒子を用いて構成された静電荷像現像剤で配線パター
ンを印刷すると、飛散やカブリのない、高精細な配線パ
ターンを形成することができる。
には、体積平均粒径よりも遙かに小さな微粒子や、遙か
に大きな粗大粒子がほとんど存在しないため、該カプセ
ル粒子を用いて構成された静電荷像現像剤で配線パター
ンを印刷すると、飛散やカブリのない、高精細な配線パ
ターンを形成することができる。
【0028】カプセル化粒子全体に対する被覆樹脂の重
量割合は、20%以下が好ましく、12%以下がさらに
好ましく、9%以下が最も好ましい。配線パターンの導
電性に関する限り、被覆樹脂の重量割合は、できるだけ
小さい方がカプセル化粒子の樹脂被膜の厚さが薄くな
り、印刷後に焼結して導電性配線パターンを形成する時
に樹脂の燃焼に伴う空隙が生成しにくく、また金属微粒
子同士も融着しやすいので好ましい。しかしながら、被
覆樹脂の重量割合が低くなりすぎると、充分なカプセル
化が困難になり、金属微粒子の表面の絶縁性が不足し
て、静電荷像現像用粒子としての帯電性が確保できなく
なる。このようなことから、カプセル化粒子としての実
用的な範囲としては、重量割合1〜20%が好ましく、
2〜12%がさらに好ましく、2〜9%が最も好まし
い。
量割合は、20%以下が好ましく、12%以下がさらに
好ましく、9%以下が最も好ましい。配線パターンの導
電性に関する限り、被覆樹脂の重量割合は、できるだけ
小さい方がカプセル化粒子の樹脂被膜の厚さが薄くな
り、印刷後に焼結して導電性配線パターンを形成する時
に樹脂の燃焼に伴う空隙が生成しにくく、また金属微粒
子同士も融着しやすいので好ましい。しかしながら、被
覆樹脂の重量割合が低くなりすぎると、充分なカプセル
化が困難になり、金属微粒子の表面の絶縁性が不足し
て、静電荷像現像用粒子としての帯電性が確保できなく
なる。このようなことから、カプセル化粒子としての実
用的な範囲としては、重量割合1〜20%が好ましく、
2〜12%がさらに好ましく、2〜9%が最も好まし
い。
【0029】本発明のカプセル化粒子は絶縁性樹脂の重
量割合が低く、金属微粒子の表面が均一に薄い絶縁性樹
脂皮膜で被覆された状態にある。カプセル化粒子中の樹
脂量が少なく、金属微粒子の比率が高いため、焼結時に
金属含有比率の高い、低抵抗の導電性配線パターンを形
成できる。更に、カプセル化粒子中の樹脂量が少ないた
め、焼結時の残留炭素の発生が少なく、導電性配線パタ
ーンの導電経路間の絶縁性を阻害することがない。また
導電性配線パターン中に、焼結時の樹脂燃焼によって発
生する小孔が生じにくく、これら小孔の発生による導電
性の低下を防ぐことができる。
量割合が低く、金属微粒子の表面が均一に薄い絶縁性樹
脂皮膜で被覆された状態にある。カプセル化粒子中の樹
脂量が少なく、金属微粒子の比率が高いため、焼結時に
金属含有比率の高い、低抵抗の導電性配線パターンを形
成できる。更に、カプセル化粒子中の樹脂量が少ないた
め、焼結時の残留炭素の発生が少なく、導電性配線パタ
ーンの導電経路間の絶縁性を阻害することがない。また
導電性配線パターン中に、焼結時の樹脂燃焼によって発
生する小孔が生じにくく、これら小孔の発生による導電
性の低下を防ぐことができる。
【0030】本発明で使用される金属微粒子としては、
20℃における比電気抵抗が1×10- 4Ω・cm以下の金属
を主成分とする金属微粒子が好適に使用される。金属の
例としては、金、白金、パラジウム、銀、ルテニウム、
ロジウム、オスミウム、イリジウム等の貴金属及びこれ
らの貴金属を50%以上含有する貴金属合金、ニッケ
ル、コバルト、銅、亜鉛、鉛、アルミニウム、チタン、
バナジウム、クロム、マンガン、ジルコニウム、モリブ
デン、インジウム、アンチモン、タングステン等の卑金
属、及びこれらの貴金属と卑金属の合金などがあげられ
る。
20℃における比電気抵抗が1×10- 4Ω・cm以下の金属
を主成分とする金属微粒子が好適に使用される。金属の
例としては、金、白金、パラジウム、銀、ルテニウム、
ロジウム、オスミウム、イリジウム等の貴金属及びこれ
らの貴金属を50%以上含有する貴金属合金、ニッケ
ル、コバルト、銅、亜鉛、鉛、アルミニウム、チタン、
バナジウム、クロム、マンガン、ジルコニウム、モリブ
デン、インジウム、アンチモン、タングステン等の卑金
属、及びこれらの貴金属と卑金属の合金などがあげられ
る。
【0031】電子回路用の導電性配線パターンを形成す
る金属微粒子として、特に好ましく使用される金属は、
銅、銀、金、ニッケル、タングステン、白金、パラジウ
ム、ルテリウム、モリブデンの群から選ばれる少なくと
も一つの金属材料を主成分として含む金属であるが、こ
の他にも、20℃における比電気抵抗が、9×10-6Ω・
cm以下の金属を主成分として用いた金属材料を用いたも
のであれば、導電性配線パターン形成用の金属微粒子と
しては特に好ましい。これらの金属は表面が酸化されて
いても、焼結時に還元雰囲気下で処理することが可能な
ため、導電性配線パターン形成用の材料としては問題な
く使用することができる。
る金属微粒子として、特に好ましく使用される金属は、
銅、銀、金、ニッケル、タングステン、白金、パラジウ
ム、ルテリウム、モリブデンの群から選ばれる少なくと
も一つの金属材料を主成分として含む金属であるが、こ
の他にも、20℃における比電気抵抗が、9×10-6Ω・
cm以下の金属を主成分として用いた金属材料を用いたも
のであれば、導電性配線パターン形成用の金属微粒子と
しては特に好ましい。これらの金属は表面が酸化されて
いても、焼結時に還元雰囲気下で処理することが可能な
ため、導電性配線パターン形成用の材料としては問題な
く使用することができる。
【0032】金属微粒子の体積平均粒径としては、導電
性配線パターンの高精細性を確保するために、0.1μ
m〜15μmの範囲が好ましく、特に該金属微粒子から
作製される本発明のカプセル化粒子を用いて、静電荷像
現像剤を製造するときは、マシンとのマッチングを考慮
して0.5m〜10μm、より好ましくは0.5μm〜
7μmの体積平均粒径が、現行の現像装置での高精細な
パターン形成ができ好ましい。なお、金属微粒子等の微
粒子の粒径測定は、マイクロトラック・ウルトラフアイ
ンパーチクルアナライザーやコールターマルチサイザー
などを使用して行うことができる。
性配線パターンの高精細性を確保するために、0.1μ
m〜15μmの範囲が好ましく、特に該金属微粒子から
作製される本発明のカプセル化粒子を用いて、静電荷像
現像剤を製造するときは、マシンとのマッチングを考慮
して0.5m〜10μm、より好ましくは0.5μm〜
7μmの体積平均粒径が、現行の現像装置での高精細な
パターン形成ができ好ましい。なお、金属微粒子等の微
粒子の粒径測定は、マイクロトラック・ウルトラフアイ
ンパーチクルアナライザーやコールターマルチサイザー
などを使用して行うことができる。
【0033】金属微粒子の形状は、長軸平均径/短軸平
均径の比が1.5以下、さらに好ましくは1.2以下
で、その平均円形度が0.95以上、さらに好ましくは
0.97以上、最も好ましくは0.98以上の略球形〜
球形であることが好ましい。本発明のカプセル化粒子の
製造方法は、水性媒体への金属微粒子と非水溶性樹脂の
分散過程を経るため、金属微粒子の円形度が低くても樹
脂被覆された真球に近いカプセル化粒子を形成しうる
が、金属微粒子の形状が針状、紡錘状、あるいは粉砕ト
ナーのごとき異型粒子だと、長径方向の末端が十分カプ
セル化されないことがある。また、カプセル化されたと
しても、樹脂量が多くなるため、好ましくない。できる
だけ表面の凹凸が少ない球状の金属微粒子を用いること
が、少ない樹脂量で均一なカプセル膜を得るために好ま
しい。
均径の比が1.5以下、さらに好ましくは1.2以下
で、その平均円形度が0.95以上、さらに好ましくは
0.97以上、最も好ましくは0.98以上の略球形〜
球形であることが好ましい。本発明のカプセル化粒子の
製造方法は、水性媒体への金属微粒子と非水溶性樹脂の
分散過程を経るため、金属微粒子の円形度が低くても樹
脂被覆された真球に近いカプセル化粒子を形成しうる
が、金属微粒子の形状が針状、紡錘状、あるいは粉砕ト
ナーのごとき異型粒子だと、長径方向の末端が十分カプ
セル化されないことがある。また、カプセル化されたと
しても、樹脂量が多くなるため、好ましくない。できる
だけ表面の凹凸が少ない球状の金属微粒子を用いること
が、少ない樹脂量で均一なカプセル膜を得るために好ま
しい。
【0034】本発明のカプセル化粒子において金属微粒
子をカプセル化する絶縁性樹脂としては、導電性を有す
る一部の樹脂が除かれるほかは、とくに限定されない。
しかし、静電印刷用トナーの結着剤として通常使用され
る各種樹脂が、絶縁性、帯電性ともに良好であり、本発
明の絶縁性樹脂として好適に用いられる。
子をカプセル化する絶縁性樹脂としては、導電性を有す
る一部の樹脂が除かれるほかは、とくに限定されない。
しかし、静電印刷用トナーの結着剤として通常使用され
る各種樹脂が、絶縁性、帯電性ともに良好であり、本発
明の絶縁性樹脂として好適に用いられる。
【0035】特に、静電荷像現像剤中のトナーの主要成
分として広く使用されているスチレン(メタ)アクリル
系樹脂やポリエステル系樹脂は、カプセル化粒子の被膜
用樹脂として使用したときに、帯電性能が優れており好
ましい。
分として広く使用されているスチレン(メタ)アクリル
系樹脂やポリエステル系樹脂は、カプセル化粒子の被膜
用樹脂として使用したときに、帯電性能が優れており好
ましい。
【0036】本願発明のカプセル化粒子の絶縁性樹脂被
膜が、酸性基含有樹脂の被膜であるときには、さらに帯
電性能が良好であり、これを用いて静電荷像現像剤を構
成したときには高精細な静電印刷が可能となり好まし
い。
膜が、酸性基含有樹脂の被膜であるときには、さらに帯
電性能が良好であり、これを用いて静電荷像現像剤を構
成したときには高精細な静電印刷が可能となり好まし
い。
【0037】本願発明のカプセル化粒子の絶縁性樹脂被
膜が、架橋された樹脂による被膜であるときは、このカ
プセル化粒子から静電荷像現像剤を構成して、非磁性一
成分もしくは非磁性二成分用の画像装置に使用すると
き、画像装置内の帯電付与部材やキャリアとの衝突によ
ってカプセル化粒子が破壊されにくく、粒径分布が拡が
ることがないとともに、それら被破壊物の生成に起因す
るような画像不良の発生の防止をすることが出来る。
膜が、架橋された樹脂による被膜であるときは、このカ
プセル化粒子から静電荷像現像剤を構成して、非磁性一
成分もしくは非磁性二成分用の画像装置に使用すると
き、画像装置内の帯電付与部材やキャリアとの衝突によ
ってカプセル化粒子が破壊されにくく、粒径分布が拡が
ることがないとともに、それら被破壊物の生成に起因す
るような画像不良の発生の防止をすることが出来る。
【0038】本発明のカプセル化粒子の平均円形度
((粒子投影面積と同じ面積の円の周長)/(粒子投影
像の周長)で定義される円形度の平均値)を0.98以
上、より好ましくは0.985以上とするときは、カプ
セル化粒子の形状がより球形に近くなるため、不定形の
粒子に比べて、より隙間のないカプセル化粒子の配列が
可能となり、導電性配線パターンの抵抗値をより低くす
ることが可能で、特に高周波領域における抵抗を更に下
げることができる。
((粒子投影面積と同じ面積の円の周長)/(粒子投影
像の周長)で定義される円形度の平均値)を0.98以
上、より好ましくは0.985以上とするときは、カプ
セル化粒子の形状がより球形に近くなるため、不定形の
粒子に比べて、より隙間のないカプセル化粒子の配列が
可能となり、導電性配線パターンの抵抗値をより低くす
ることが可能で、特に高周波領域における抵抗を更に下
げることができる。
【0039】特に本発明のカプセル化粒子は、0.98
5以上の平均円形度を有するときは、配線パターンの領
域内にカプセル化粒子をさらに高密度で配置できるの
で、金属含有率のさらに高い低抵抗の導電性配線パター
ンを形成することができ、高周波領域における抵抗もさ
らに一層さげることができる。
5以上の平均円形度を有するときは、配線パターンの領
域内にカプセル化粒子をさらに高密度で配置できるの
で、金属含有率のさらに高い低抵抗の導電性配線パター
ンを形成することができ、高周波領域における抵抗もさ
らに一層さげることができる。
【0040】金属微粒子を樹脂で被覆した静電荷像現像
用カプセル化粒子は、比重が高く、現像装置に充填した
ときに、充填粒子相互間の接触面にかかる力が大きいた
め、流動性不良や、流動性不良に基づく帯電不良が発生
し易い。しかしながら、粒径を揃え、外力によって動き
やすい真球に近い形とすることにより、良好な流動性と
帯電性を付与することができる。特に粒子の粒径が小さ
いときは、嵩比重が高く、流動性が失われやすいため、
粒径分布を揃え平均円形度を高い値に設定する効果は大
きい。
用カプセル化粒子は、比重が高く、現像装置に充填した
ときに、充填粒子相互間の接触面にかかる力が大きいた
め、流動性不良や、流動性不良に基づく帯電不良が発生
し易い。しかしながら、粒径を揃え、外力によって動き
やすい真球に近い形とすることにより、良好な流動性と
帯電性を付与することができる。特に粒子の粒径が小さ
いときは、嵩比重が高く、流動性が失われやすいため、
粒径分布を揃え平均円形度を高い値に設定する効果は大
きい。
【0041】更に、カプセル化粒子の平均円形度が高い
と、外添剤を粒子表面に均一に付着させることが可能と
なるため、外添効果がより一層好適に発揮される。例え
ば外添剤が帯電制御剤であるときは、優れた摩擦帯電性
が得られ易く、実用上好適である。また、このような真
球に近い形状のカプセル化粒子は、現像剤として用いた
ときに転写効率が良く、少ない現像剤で効率的な配線パ
ターンの形成が可能である。
と、外添剤を粒子表面に均一に付着させることが可能と
なるため、外添効果がより一層好適に発揮される。例え
ば外添剤が帯電制御剤であるときは、優れた摩擦帯電性
が得られ易く、実用上好適である。また、このような真
球に近い形状のカプセル化粒子は、現像剤として用いた
ときに転写効率が良く、少ない現像剤で効率的な配線パ
ターンの形成が可能である。
【0042】本発明のカプセル化粒子は、円形度が0.
98〜1.00の範囲に含まれるカプセル化粒子の割合
が80個数%以上であり、かつ円形度が0.95以下の
範囲に含まれるカプセル粒子の割合が6個数%以下であ
るとき、粒径が揃うばかりでなくその形状も、円形度の
高い形状のものに揃うことになる。このため、配線パタ
ーン中により隙間無くカプセル化粒子が配列されること
となり、配線パターン焼結時の抵抗値をより下げること
ができる。しかも円形度の低い粒子によって配列が乱さ
れることが少ないため、配線パターン表面の平滑性が高
く、また配線パターンのエッジもシャープであって、高
周波領域における抵抗値を低く保つことができる。
98〜1.00の範囲に含まれるカプセル化粒子の割合
が80個数%以上であり、かつ円形度が0.95以下の
範囲に含まれるカプセル粒子の割合が6個数%以下であ
るとき、粒径が揃うばかりでなくその形状も、円形度の
高い形状のものに揃うことになる。このため、配線パタ
ーン中により隙間無くカプセル化粒子が配列されること
となり、配線パターン焼結時の抵抗値をより下げること
ができる。しかも円形度の低い粒子によって配列が乱さ
れることが少ないため、配線パターン表面の平滑性が高
く、また配線パターンのエッジもシャープであって、高
周波領域における抵抗値を低く保つことができる。
【0043】このカプセル化粒子の円形度や平均円形度
は、カプセル化粒子のSEM(走査型電子顕微鏡)写真
を撮影し、それを測定し計算することによっても求めら
れるが、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置
FPIPー1000の使用により容易に得られる。本発
明ではこの装置で測定した。
は、カプセル化粒子のSEM(走査型電子顕微鏡)写真
を撮影し、それを測定し計算することによっても求めら
れるが、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置
FPIPー1000の使用により容易に得られる。本発
明ではこの装置で測定した。
【0044】本発明の静電荷現像用カプセル化粒子を製
造する方法は、金属微粒子と自己分散性の非水溶性樹脂
とを水性媒体中に分散させることにより、金属微粒子を
非水溶性樹脂でカプセル化する方法であって、分散時に
転相促進剤を用いることを特徴とする静電荷像現像用カ
プセル化粒子の製造方法である。
造する方法は、金属微粒子と自己分散性の非水溶性樹脂
とを水性媒体中に分散させることにより、金属微粒子を
非水溶性樹脂でカプセル化する方法であって、分散時に
転相促進剤を用いることを特徴とする静電荷像現像用カ
プセル化粒子の製造方法である。
【0045】本発明の製造方法は、薄い樹脂被膜で、金
属微粒子表面を均一に被覆することができ、さらに予め
設定した粒径を中心として、粒径分布のきわめて狭いカ
プセル化粒子を作製できることに特著がある。
属微粒子表面を均一に被覆することができ、さらに予め
設定した粒径を中心として、粒径分布のきわめて狭いカ
プセル化粒子を作製できることに特著がある。
【0046】金属微粒子と、自己分散性の非水溶性樹脂
とを水性媒体中に分散させることにより、該金属微粒子
を非水溶性樹脂でカプセル化するには、カプセル化工程
における溶剤の使用の有無によって以下の二つの方法が
考えられる。すなわち、 該金属微粒子と、自己分散性樹脂と有機溶剤の混合物
を水性媒体中に乳化して、カプセル化粒子を形成する方
法。 結着樹脂の軟化点以上に加熱した該金属微粒子と自己
分散性樹脂の溶融混練物を、加圧下に、加温された水性
媒体中に機械的手段により乳化させ、有機溶剤を使用せ
ずにカプセル化粒子を形成する方法。である。金属微粒
子を良好に樹脂被覆するためには、上記の製法のいずれ
も使用できるが、有機溶剤を使用するの製造方法の方
が、高シェアの撹拌手段を用いないため、製造されるカ
プセル化粒子の粒径がより均一となり、好ましい。
とを水性媒体中に分散させることにより、該金属微粒子
を非水溶性樹脂でカプセル化するには、カプセル化工程
における溶剤の使用の有無によって以下の二つの方法が
考えられる。すなわち、 該金属微粒子と、自己分散性樹脂と有機溶剤の混合物
を水性媒体中に乳化して、カプセル化粒子を形成する方
法。 結着樹脂の軟化点以上に加熱した該金属微粒子と自己
分散性樹脂の溶融混練物を、加圧下に、加温された水性
媒体中に機械的手段により乳化させ、有機溶剤を使用せ
ずにカプセル化粒子を形成する方法。である。金属微粒
子を良好に樹脂被覆するためには、上記の製法のいずれ
も使用できるが、有機溶剤を使用するの製造方法の方
が、高シェアの撹拌手段を用いないため、製造されるカ
プセル化粒子の粒径がより均一となり、好ましい。
【0047】以下に本発明の製造方法の実施形態の一つ
として、転相促進剤を用いての方法でカプセル化粒子
を製造するときの詳細を述べる。の製法によりカプセ
ル化粒子を製造する方法は例えば以下の通りである。す
なわち、有機溶媒に、自己分散性の非水溶性樹脂を溶解
し、それに含窒素シランカップリング剤で処理された金
属微粒子を加え、デスパ(分散攪拌機)、ボールミル、
ビーズミル、サンドミル、連続式ビーズミル等の一般的
な混合機・分散機を使用して分散させることにより、樹
脂溶液中に金属微粒子が微分散した混合物を製造し、次
いで、塩基性中和剤の存在下に転相促進剤を添加し、水
性媒体と混合することにより乳化させ、更に減圧下に有
機溶剤を除去し、前記金属微粒子が樹脂によって被覆さ
れたカプセル化粒子の水性媒体(懸濁液)を製造する。
その後、前記金属微粒子が樹脂により被覆されたカプセ
ル化粒子を水性媒体から分離して乾燥することによりカ
プセル化粒子の乾燥粉体を得る。
として、転相促進剤を用いての方法でカプセル化粒子
を製造するときの詳細を述べる。の製法によりカプセ
ル化粒子を製造する方法は例えば以下の通りである。す
なわち、有機溶媒に、自己分散性の非水溶性樹脂を溶解
し、それに含窒素シランカップリング剤で処理された金
属微粒子を加え、デスパ(分散攪拌機)、ボールミル、
ビーズミル、サンドミル、連続式ビーズミル等の一般的
な混合機・分散機を使用して分散させることにより、樹
脂溶液中に金属微粒子が微分散した混合物を製造し、次
いで、塩基性中和剤の存在下に転相促進剤を添加し、水
性媒体と混合することにより乳化させ、更に減圧下に有
機溶剤を除去し、前記金属微粒子が樹脂によって被覆さ
れたカプセル化粒子の水性媒体(懸濁液)を製造する。
その後、前記金属微粒子が樹脂により被覆されたカプセ
ル化粒子を水性媒体から分離して乾燥することによりカ
プセル化粒子の乾燥粉体を得る。
【0048】転相促進剤を用いると、後述の通り、金属
微粒子と自己分散樹脂とを水性媒体中へ、より容易に分
散させることが可能となる。さらに中和剤の量や転相促
進剤の量を調整することによって、分散過程で形成され
るカプセル化粒子の粒径をコントロールすることがで
き、粒径分布の極めて狭いカプセル化粒子を形成するこ
とができる。
微粒子と自己分散樹脂とを水性媒体中へ、より容易に分
散させることが可能となる。さらに中和剤の量や転相促
進剤の量を調整することによって、分散過程で形成され
るカプセル化粒子の粒径をコントロールすることがで
き、粒径分布の極めて狭いカプセル化粒子を形成するこ
とができる。
【0049】本発明のカプセル化粒子の製造方法におい
て使用される金属微粒子は、前記の20℃における比電
気抵抗等で規定される金属の金属微粒子を用いることが
できる。
て使用される金属微粒子は、前記の20℃における比電
気抵抗等で規定される金属の金属微粒子を用いることが
できる。
【0050】本発明の製造方法では、金属微粒子表面を
含窒素シランカップリング剤で表面処理し、金属微粒子
表面に極性基を導入してからカプセル化を行うことが好
ましい。特に絶縁性樹脂被膜に酸性基含有樹脂を用いる
場合には、このように該酸性基と酸−塩基相互作用を有
する含窒素化合物を用いて金属微粒子を処理することに
より、金属微粒子表面を濡れやすくすることが効果的で
ある。このような処理により、少ない樹脂量で金属の露
出のない、均一な樹脂被覆膜を形成することができる。
含窒素シランカップリング剤で表面処理し、金属微粒子
表面に極性基を導入してからカプセル化を行うことが好
ましい。特に絶縁性樹脂被膜に酸性基含有樹脂を用いる
場合には、このように該酸性基と酸−塩基相互作用を有
する含窒素化合物を用いて金属微粒子を処理することに
より、金属微粒子表面を濡れやすくすることが効果的で
ある。このような処理により、少ない樹脂量で金属の露
出のない、均一な樹脂被覆膜を形成することができる。
【0051】金属微粒子を露出無く均一に被覆するため
の、金属微粒子表面の処理剤として好適に用いられる含
窒素シランカップリング剤としては、アミノシランカッ
プリング剤として、N-β(アミノエチル)γ―アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチ
ル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β
(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
ジメトキシメチルシラン等が挙げられる。
の、金属微粒子表面の処理剤として好適に用いられる含
窒素シランカップリング剤としては、アミノシランカッ
プリング剤として、N-β(アミノエチル)γ―アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチ
ル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β
(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
ジメトキシメチルシラン等が挙げられる。
【0052】また、アルミニュウムカップリング剤とし
ては、γ−アミノプロピルトリメトキシアルミニュウ
ム、γ−アミノプロピルトリエトキシアルミニュウム、
γ−アミノプロピルジメトキシメチルアルミニュウム等
が挙げられる。また、チタンカップリング剤としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシチタン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシチタン、γ−アミノプロピルジメト
キシメチルチタン等が挙げられる。
ては、γ−アミノプロピルトリメトキシアルミニュウ
ム、γ−アミノプロピルトリエトキシアルミニュウム、
γ−アミノプロピルジメトキシメチルアルミニュウム等
が挙げられる。また、チタンカップリング剤としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシチタン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシチタン、γ−アミノプロピルジメト
キシメチルチタン等が挙げられる。
【0053】処理の方法としては、例えば一定比率の
水、イソプロピルアルコール、アミノシランカップリン
グ剤を60〜90分間処理して、アミノシランカップリ
ング剤の加水分解を行った後、金属微粒子と混合して、
12〜24時間浸漬させて、金属微粒子表面にアミノシ
ランを吸着させ、120℃で2時間程度の脱水縮合を行
えばよい。
水、イソプロピルアルコール、アミノシランカップリン
グ剤を60〜90分間処理して、アミノシランカップリ
ング剤の加水分解を行った後、金属微粒子と混合して、
12〜24時間浸漬させて、金属微粒子表面にアミノシ
ランを吸着させ、120℃で2時間程度の脱水縮合を行
えばよい。
【0054】このような処理の結果、ESCA測定によ
る金属微粒子表面の窒素原子数比率が、0.1〜20個
数%の範囲にあることが好ましい。
る金属微粒子表面の窒素原子数比率が、0.1〜20個
数%の範囲にあることが好ましい。
【0055】本発明の製造方法に用いられる自己分散性
の非水溶性樹脂とは、乳化剤または分散安定剤を用いる
ことなく、安定した水分散体を形成する非水溶性樹脂で
ある。特に、本発明の製造方法に好適に用いられる自己
分散性の非水溶性樹脂は、中和により水分散性となりう
る非水溶性樹脂の一部または全部の官能基を中和するこ
とにより得られた非水溶性樹脂であって、絶縁性被覆を
形成し得る樹脂である。
の非水溶性樹脂とは、乳化剤または分散安定剤を用いる
ことなく、安定した水分散体を形成する非水溶性樹脂で
ある。特に、本発明の製造方法に好適に用いられる自己
分散性の非水溶性樹脂は、中和により水分散性となりう
る非水溶性樹脂の一部または全部の官能基を中和するこ
とにより得られた非水溶性樹脂であって、絶縁性被覆を
形成し得る樹脂である。
【0056】中和により水分散性となりうる樹脂が有す
る酸性基としては、カルボキシル基、燐酸基、スルホン
酸基、硫酸基などがあり、中でもカルボキシル基が好ま
しく、また、塩基性基としては、1級、2級、3級アミ
ノ基、4級アンモニウム基などが挙げられ、中でも3級
アミノ基が好ましい。これら官能基を有する非水溶性樹
脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂などが挙げられる。中でも、酸性基を有するス
チレン(メタ)アクリル系樹脂、およびポリエステル系
樹脂が、造粒性やカプセル化粒子の機械的強度の確保、
分散性などの点で優れており、本発明に特に好適に用い
られる。
る酸性基としては、カルボキシル基、燐酸基、スルホン
酸基、硫酸基などがあり、中でもカルボキシル基が好ま
しく、また、塩基性基としては、1級、2級、3級アミ
ノ基、4級アンモニウム基などが挙げられ、中でも3級
アミノ基が好ましい。これら官能基を有する非水溶性樹
脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂などが挙げられる。中でも、酸性基を有するス
チレン(メタ)アクリル系樹脂、およびポリエステル系
樹脂が、造粒性やカプセル化粒子の機械的強度の確保、
分散性などの点で優れており、本発明に特に好適に用い
られる。
【0057】このような官能基を有する樹脂を金属微粒
子とともに水性媒体中に分散させると、樹脂が金属微粒
子と水性媒体との界面に吸着層を作り、金属微粒子を均
一にカプセル化する。このため絶縁性樹脂被膜が薄く、
粒径の揃ったカプセル化粒子を作製することができる。
子とともに水性媒体中に分散させると、樹脂が金属微粒
子と水性媒体との界面に吸着層を作り、金属微粒子を均
一にカプセル化する。このため絶縁性樹脂被膜が薄く、
粒径の揃ったカプセル化粒子を作製することができる。
【0058】また、本発明のカプセル化粒子は、自己分
散性樹脂の官能基が粒子表面に存在するため、帯電性能
に優れている。また、さらに中和によって得られた自己
分散性樹脂を用いており、乳化剤等を使用しないため、
これらがカプセル化粒子の表面に残存して帯電性に悪影
響を及ぼすことがない。
散性樹脂の官能基が粒子表面に存在するため、帯電性能
に優れている。また、さらに中和によって得られた自己
分散性樹脂を用いており、乳化剤等を使用しないため、
これらがカプセル化粒子の表面に残存して帯電性に悪影
響を及ぼすことがない。
【0059】本発明に用いられるスチレン・アクリル系
樹脂は、DSC(示差走査熱量計)で測定したガラス転
移温度が50℃以上であることが好ましく、60℃以上
110℃以下の範囲がさらに好ましい。ガラス転移温度
が50℃よりも低い場合には得られるカプセル化粒子の
熱安定性が悪くなる傾向にあり好ましくない。
樹脂は、DSC(示差走査熱量計)で測定したガラス転
移温度が50℃以上であることが好ましく、60℃以上
110℃以下の範囲がさらに好ましい。ガラス転移温度
が50℃よりも低い場合には得られるカプセル化粒子の
熱安定性が悪くなる傾向にあり好ましくない。
【0060】スチレン・アクリル系樹脂のTHF可溶分
の重量平均分子量(ポリスチレン換算ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーで測定した値)は10,000
〜300,000の範囲が好ましく、20,000〜1
50,000の範囲がより好ましい。重量平均分子量が
10,000よりも小さいと、水性媒体への分散後に水
性媒体に溶ける樹脂が多くなり、カプセル化粒子の収率
が減少する傾向があり、また、後述の架橋反応が十分に
進行せず、樹脂強度が不足する傾向にあるため好ましく
ない。また、重量平均分子量が300,000よりも大
きいと、水性媒体中へ分散し難くなる傾向にあるので好
ましくない。
の重量平均分子量(ポリスチレン換算ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーで測定した値)は10,000
〜300,000の範囲が好ましく、20,000〜1
50,000の範囲がより好ましい。重量平均分子量が
10,000よりも小さいと、水性媒体への分散後に水
性媒体に溶ける樹脂が多くなり、カプセル化粒子の収率
が減少する傾向があり、また、後述の架橋反応が十分に
進行せず、樹脂強度が不足する傾向にあるため好ましく
ない。また、重量平均分子量が300,000よりも大
きいと、水性媒体中へ分散し難くなる傾向にあるので好
ましくない。
【0061】スチレン・アクリル系樹脂においては、一
定値以上の帯電量が容易にえられるためには酸価10〜
150が好ましく、酸価30〜100がより好ましく、
酸価40〜80がさらに好ましい。酸価が10より低い
と、水性媒体への分散性が低下する傾向にあり、また酸
価が150よりも高い場合、得られる結果、カプセル化
粒子の吸湿性が高くなる傾向にあるので好ましくない。
特に、後述するように、中和により水分散性を増す樹脂
の、中和される官能基及び架橋性官能基が共にカルボキ
シル基である樹脂を被覆樹脂として用いる場合、酸価が
10より低いと高分子量化又は架橋反応が充分に進まな
い傾向にあるので好ましくない。なお、中和により水分
散性を増す樹脂の、中和される官能基及び架橋性官能基
がともにカルボキシル基である場合、水分散性を増すの
は中和剤で中和されたカルボキシル基であり、架橋にあ
ずかるのは主に中和されないカルボキシル基である。
定値以上の帯電量が容易にえられるためには酸価10〜
150が好ましく、酸価30〜100がより好ましく、
酸価40〜80がさらに好ましい。酸価が10より低い
と、水性媒体への分散性が低下する傾向にあり、また酸
価が150よりも高い場合、得られる結果、カプセル化
粒子の吸湿性が高くなる傾向にあるので好ましくない。
特に、後述するように、中和により水分散性を増す樹脂
の、中和される官能基及び架橋性官能基が共にカルボキ
シル基である樹脂を被覆樹脂として用いる場合、酸価が
10より低いと高分子量化又は架橋反応が充分に進まな
い傾向にあるので好ましくない。なお、中和により水分
散性を増す樹脂の、中和される官能基及び架橋性官能基
がともにカルボキシル基である場合、水分散性を増すの
は中和剤で中和されたカルボキシル基であり、架橋にあ
ずかるのは主に中和されないカルボキシル基である。
【0062】また、上記スチレン・アクリル系樹脂は目
的に応じて、ブレンドされた樹脂であっても良い。例え
ば、酸価10〜30の低分子量樹脂を5〜30重量%ブ
レンドすることにより分散が容易になり、かつ被覆膜厚
の制御がし易くなる。本発明のカプセル化粒子に使用さ
れるスチレン(メタ)アクリル系樹脂については、米国
特許第6,017,670号、特開平11−21895
7号公報に、モノマーの種類、重合開始剤、溶液重合時
の使用溶媒等が記載されており、これらを参照して合成
し、使用することができる。
的に応じて、ブレンドされた樹脂であっても良い。例え
ば、酸価10〜30の低分子量樹脂を5〜30重量%ブ
レンドすることにより分散が容易になり、かつ被覆膜厚
の制御がし易くなる。本発明のカプセル化粒子に使用さ
れるスチレン(メタ)アクリル系樹脂については、米国
特許第6,017,670号、特開平11−21895
7号公報に、モノマーの種類、重合開始剤、溶液重合時
の使用溶媒等が記載されており、これらを参照して合成
し、使用することができる。
【0063】本発明では、結着樹脂として公知慣用の酸
基含有のポリエステル系樹脂も好適に使用できる。ポリ
エステル系樹脂は、スチレン・アクリル系樹脂と比べ、
強靱性があり、また極性基が主鎖にあるため負帯電に帯
電し易いという特徴を持つが、焼結時にスチレン・アク
リル系樹脂に比べ熱分解しにくいという問題がある。こ
の場合、特にビスフェノールAのごとき芳香族多価アル
コール類が悪影響を及ぼすため、焼結して導電パターン
を形成する場合には、ノンビス系のモノマー組成とする
のが好ましい。
基含有のポリエステル系樹脂も好適に使用できる。ポリ
エステル系樹脂は、スチレン・アクリル系樹脂と比べ、
強靱性があり、また極性基が主鎖にあるため負帯電に帯
電し易いという特徴を持つが、焼結時にスチレン・アク
リル系樹脂に比べ熱分解しにくいという問題がある。こ
の場合、特にビスフェノールAのごとき芳香族多価アル
コール類が悪影響を及ぼすため、焼結して導電パターン
を形成する場合には、ノンビス系のモノマー組成とする
のが好ましい。
【0064】ポリエステル樹脂のガラス転移温度は50
℃以上、より好ましくは60℃以上である。50℃未満
であると耐熱性が不十分となり好ましくない。
℃以上、より好ましくは60℃以上である。50℃未満
であると耐熱性が不十分となり好ましくない。
【0065】ポリエステル樹脂の酸基の含有量は、多塩
基酸と多価アルコールの配合比と反応率により、ポリエ
ステルの末端のカルボキシル基を制御することによって
調整することができる。あるいは多塩基酸成分として無
水トリメリット酸を使用することにより、ポリエステル
の主鎖中にカルボキシル基を有する分岐型の樹脂が得ら
れる。ポリエステル系樹脂の酸基の含有量は、酸価とし
て1〜30が好適であり、2〜20の範囲であることが
より好ましい。この範囲の酸価をもつポリエステル樹脂
を用いることによって、静電荷像現像剤としての好適な
帯電量を容易に得ることが出来る。
基酸と多価アルコールの配合比と反応率により、ポリエ
ステルの末端のカルボキシル基を制御することによって
調整することができる。あるいは多塩基酸成分として無
水トリメリット酸を使用することにより、ポリエステル
の主鎖中にカルボキシル基を有する分岐型の樹脂が得ら
れる。ポリエステル系樹脂の酸基の含有量は、酸価とし
て1〜30が好適であり、2〜20の範囲であることが
より好ましい。この範囲の酸価をもつポリエステル樹脂
を用いることによって、静電荷像現像剤としての好適な
帯電量を容易に得ることが出来る。
【0066】ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平
均分子量(ポリスチレン換算ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーで測定した値)は3,000〜200,
000の範囲が好ましく、5,000〜100,000
の範囲がより好ましい。重量平均分子量が3,000よ
りも小さい場合、水性媒体へ分散後に水性媒体に溶ける
樹脂が多くなり、カプセル化粒子の収率が減少する傾向
にあり、また、後述する架橋反応が十分に進行せず、樹
脂強度が不足する傾向にあるため好ましくない。また、
重量平均分子量が200,000よりも大きい場合、転
相乳化し難くなる傾向にあるので好ましくない。
均分子量(ポリスチレン換算ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーで測定した値)は3,000〜200,
000の範囲が好ましく、5,000〜100,000
の範囲がより好ましい。重量平均分子量が3,000よ
りも小さい場合、水性媒体へ分散後に水性媒体に溶ける
樹脂が多くなり、カプセル化粒子の収率が減少する傾向
にあり、また、後述する架橋反応が十分に進行せず、樹
脂強度が不足する傾向にあるため好ましくない。また、
重量平均分子量が200,000よりも大きい場合、転
相乳化し難くなる傾向にあるので好ましくない。
【0067】前記ポリエステル樹脂は、直鎖、分岐、架
橋樹脂のいずれのタイプでも使用できる。ここで、テト
ラヒドロフランに可溶で3官能以上の多価カルボン酸あ
るいは多価アルコールを用いたものを分岐樹脂、用いな
いものを直鎖樹脂という。また、テトラヒドロフランに
不溶の部分を有する樹脂を架橋樹脂という。また、後述
するように必要に応じて被覆樹脂の一部を粒子形成後に
架橋しても良い。これには例えば、各種グリシジル化合
物やカルボジイミド基を有する架橋剤が使用される。
橋樹脂のいずれのタイプでも使用できる。ここで、テト
ラヒドロフランに可溶で3官能以上の多価カルボン酸あ
るいは多価アルコールを用いたものを分岐樹脂、用いな
いものを直鎖樹脂という。また、テトラヒドロフランに
不溶の部分を有する樹脂を架橋樹脂という。また、後述
するように必要に応じて被覆樹脂の一部を粒子形成後に
架橋しても良い。これには例えば、各種グリシジル化合
物やカルボジイミド基を有する架橋剤が使用される。
【0068】また、上記樹脂に目的に応じて各種ポリエ
ステル系樹脂をブレンドしても良い。例えば、酸価1〜
10の低分子量樹脂を5〜30重量%ブレンドすること
で、水性媒体への分散の際の被覆膜厚調製が容易になり
好ましい。
ステル系樹脂をブレンドしても良い。例えば、酸価1〜
10の低分子量樹脂を5〜30重量%ブレンドすること
で、水性媒体への分散の際の被覆膜厚調製が容易になり
好ましい。
【0069】本発明のカプセル化粒子の製造方法に使用
できる、ポリエステル樹脂の原料として用いられる多価
アルコール、多塩基酸又はそのエステル形成性誘導体に
ついては、米国特許5,691,095号、特開平8−
211655号公報に記載されたものを使用することが
できる。
できる、ポリエステル樹脂の原料として用いられる多価
アルコール、多塩基酸又はそのエステル形成性誘導体に
ついては、米国特許5,691,095号、特開平8−
211655号公報に記載されたものを使用することが
できる。
【0070】非水溶性樹脂を溶解させるための有機溶剤
としては、以下のものを用いることができる。例えばペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、石油エーテルのごとき炭化水
素類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、
ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、四塩化炭素のごときハロゲン化炭化水素類;アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの
ごときケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルのごときエス
テル類、などが用いられる。これらの溶剤は、単独で用
いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
また、有機溶剤は、結着樹脂を溶解するものであり、か
つ、水との親和性のある極性溶剤が好ましい。一つの目
安として水に対する溶解度が5〜30重量%のものが好
ましく、また、毒性が比較的低く、かつ後工程で脱溶剤
し易い低沸点のものが好ましい。そのような溶剤の例と
しては、メチルエチルケトンがあげられる。
としては、以下のものを用いることができる。例えばペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、石油エーテルのごとき炭化水
素類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、
ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、四塩化炭素のごときハロゲン化炭化水素類;アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの
ごときケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルのごときエス
テル類、などが用いられる。これらの溶剤は、単独で用
いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
また、有機溶剤は、結着樹脂を溶解するものであり、か
つ、水との親和性のある極性溶剤が好ましい。一つの目
安として水に対する溶解度が5〜30重量%のものが好
ましく、また、毒性が比較的低く、かつ後工程で脱溶剤
し易い低沸点のものが好ましい。そのような溶剤の例と
しては、メチルエチルケトンがあげられる。
【0071】前記の金属微粒子と、中和により自己分散
性を有した非水溶性樹脂と、有機溶剤の混合物を水性媒
体中に分散して、カプセル化粒子を形成することができ
る。中和による非水溶性樹脂への自己分散性の付与は、
該混合物の水性媒体中への分散と同時もしくは、これに
先んじて行うことができる。
性を有した非水溶性樹脂と、有機溶剤の混合物を水性媒
体中に分散して、カプセル化粒子を形成することができ
る。中和による非水溶性樹脂への自己分散性の付与は、
該混合物の水性媒体中への分散と同時もしくは、これに
先んじて行うことができる。
【0072】中和により自己分散性を有する、非水溶性
樹脂の官能基を中和する方法としては、(1)予め酸も
しくは塩基で中和された官能基を有する樹脂を用いて、
金属微粒子および有機溶剤を含有する混合物を調製する
方法、あるいは(2)官能基を有する樹脂、金属微粒子
および有機溶剤を含有する混合物を調製した後、酸もし
くは塩基で中和する方法、(3)水性媒体中に中和剤を
混合しておき、水性媒体への分散と同時に中和する方
法、が挙げられる。
樹脂の官能基を中和する方法としては、(1)予め酸も
しくは塩基で中和された官能基を有する樹脂を用いて、
金属微粒子および有機溶剤を含有する混合物を調製する
方法、あるいは(2)官能基を有する樹脂、金属微粒子
および有機溶剤を含有する混合物を調製した後、酸もし
くは塩基で中和する方法、(3)水性媒体中に中和剤を
混合しておき、水性媒体への分散と同時に中和する方
法、が挙げられる。
【0073】一方、樹脂の官能基を酸もしくは塩基で中
和して混合物とした後、水性媒体中に分散する方法とし
ては、(4)該混合物を水性媒体中に加えて分散する方
法、あるいは(5)該混合物中に水性媒体を添加する方
法、が挙げられる。上記(2)と(5)との組み合わせ
によれば、非水溶性樹脂のカプセル被膜が均一となり易
いため好ましい。(5)の方法においては水性媒体の添
加にしたがって、Water in Oilの不連続相からOil i
n Waterの不連続相へと転相が起こり、乳化もしくは分
散が転相現象を伴って進行して、水性媒体中にカプセル
化粒子が生じる。
和して混合物とした後、水性媒体中に分散する方法とし
ては、(4)該混合物を水性媒体中に加えて分散する方
法、あるいは(5)該混合物中に水性媒体を添加する方
法、が挙げられる。上記(2)と(5)との組み合わせ
によれば、非水溶性樹脂のカプセル被膜が均一となり易
いため好ましい。(5)の方法においては水性媒体の添
加にしたがって、Water in Oilの不連続相からOil i
n Waterの不連続相へと転相が起こり、乳化もしくは分
散が転相現象を伴って進行して、水性媒体中にカプセル
化粒子が生じる。
【0074】酸性基を有する非水溶性樹脂を、中和によ
り自己分散性を有する樹脂として用いる場合、酸性基
(カルボキシル基)を中和するために用いる中和剤用の
塩基としては、特に制限はなく、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニアのごとき無機塩基や、
ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミ
ンのごとき有機塩基が用いられる。
り自己分散性を有する樹脂として用いる場合、酸性基
(カルボキシル基)を中和するために用いる中和剤用の
塩基としては、特に制限はなく、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニアのごとき無機塩基や、
ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミ
ンのごとき有機塩基が用いられる。
【0075】酸性基の中和率はこれを調整することによ
り、金属微粒子の粒径を制御することができる。すなわ
ち中和率が低いと粒径は大きくなり、中和率が高いと粒
径は小さくなる。これは、中和率によって、水性媒体中
に安定的に生成するカプセル化粒子の粒子径が決まるた
めである。従って、この粒子径と、被覆されるべき金属
微粒子の粒径との関係を規定すれば、絶縁性樹脂の被覆
膜厚をコントロールすることができる。このようなコン
トロールは、また、後述する転相促進剤の量によっても
可能であって、転相促進剤の量を増やすと粒径が増加
し、減らすと粒径が減少する。
り、金属微粒子の粒径を制御することができる。すなわ
ち中和率が低いと粒径は大きくなり、中和率が高いと粒
径は小さくなる。これは、中和率によって、水性媒体中
に安定的に生成するカプセル化粒子の粒子径が決まるた
めである。従って、この粒子径と、被覆されるべき金属
微粒子の粒径との関係を規定すれば、絶縁性樹脂の被覆
膜厚をコントロールすることができる。このようなコン
トロールは、また、後述する転相促進剤の量によっても
可能であって、転相促進剤の量を増やすと粒径が増加
し、減らすと粒径が減少する。
【0076】このように、本発明の製造方法において
は、中和剤としての塩基の添加量、もしくは転相促進剤
の量で、分散過程で形成されるカプセル化粒子の粒径を
調整できるため、かりに被覆前の金属微粒子の粒径分布
が悪くても、これを一定粒径のカプセル化粒子として包
み込んで、被覆後の粒径分布を改良することが可能であ
る。このため製造される粒径の安定性が良く、粒径分布
のきわめて狭いカプセル化粒子を製造することができ
る。
は、中和剤としての塩基の添加量、もしくは転相促進剤
の量で、分散過程で形成されるカプセル化粒子の粒径を
調整できるため、かりに被覆前の金属微粒子の粒径分布
が悪くても、これを一定粒径のカプセル化粒子として包
み込んで、被覆後の粒径分布を改良することが可能であ
る。このため製造される粒径の安定性が良く、粒径分布
のきわめて狭いカプセル化粒子を製造することができ
る。
【0077】本発明の製造方法におけるカプセル化の過
程では、同時に平均円形度も改良される。すなわあち金
属微粒子中に円形度の低い粒子が存在しても、樹脂によ
って球形の形状に金属微粒子全体がカプセル化されるた
め、カプセル化粒子としては円形度分布のきわめて狭い
形状の揃った粒子となる。例えば金属微粒子の平均円形
度が低いときは、通常、円形度の高い粒子から低い粒子
まで、その円形度が広い分布を持っているが、カプセル
化の結果、円形度の低い金属微粒子からも、高い円形度
のカプセル化粒子が形成される。この結果、高い円形度
を中心に円形度分布が狭くなり、カプセル化粒子として
は、分布が狭くかつ高い平均円形度を持つに至る。なお
本発明の粒径分布の測定は、コールターマルチサイザー
IIを用いて行った。
程では、同時に平均円形度も改良される。すなわあち金
属微粒子中に円形度の低い粒子が存在しても、樹脂によ
って球形の形状に金属微粒子全体がカプセル化されるた
め、カプセル化粒子としては円形度分布のきわめて狭い
形状の揃った粒子となる。例えば金属微粒子の平均円形
度が低いときは、通常、円形度の高い粒子から低い粒子
まで、その円形度が広い分布を持っているが、カプセル
化の結果、円形度の低い金属微粒子からも、高い円形度
のカプセル化粒子が形成される。この結果、高い円形度
を中心に円形度分布が狭くなり、カプセル化粒子として
は、分布が狭くかつ高い平均円形度を持つに至る。なお
本発明の粒径分布の測定は、コールターマルチサイザー
IIを用いて行った。
【0078】本発明の製造方法では、金属微粒子を均一
に被覆するために、転相促進剤の存在下でカプセル化を
行う。ここで転相促進剤とは、Water in Oilの分散状
態から、Oil in Waterの分散状態への転相促進機能を
有するものである。転相促進剤の添加によって、金属微
粒子と自己分散性樹脂とを水性媒体中へより容易に分散
することが可能となる。
に被覆するために、転相促進剤の存在下でカプセル化を
行う。ここで転相促進剤とは、Water in Oilの分散状
態から、Oil in Waterの分散状態への転相促進機能を
有するものである。転相促進剤の添加によって、金属微
粒子と自己分散性樹脂とを水性媒体中へより容易に分散
することが可能となる。
【0079】本発明での転相促進剤としては、例えばア
ルコール溶剤と金属塩化物が使用できる。
ルコール溶剤と金属塩化物が使用できる。
【0080】アルコール溶剤としては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソ
ブタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec
−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルなどが使用できる。勿
論、その他のものであっても使用できる。中でも好まし
いものは、水に溶解し沸点が低い、イソプロパノール、
n−プロパノールが好ましい。アルコール溶剤の使用量
は、樹脂固形分100重量部当たり、10〜50重量部
程度である。
タノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソ
ブタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec
−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルなどが使用できる。勿
論、その他のものであっても使用できる。中でも好まし
いものは、水に溶解し沸点が低い、イソプロパノール、
n−プロパノールが好ましい。アルコール溶剤の使用量
は、樹脂固形分100重量部当たり、10〜50重量部
程度である。
【0081】金属塩化合物としては、公知慣用のものが
使用できるが、2価以上の金属塩で水に溶解するものが
好ましい。例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩
化第一銅、塩化第二銅、塩化第一鉄、塩化第二鉄、など
が挙げられる。金属塩化合物の使用量は、樹脂固形分1
00重量部当たり、0.01〜3重量部程度である。
使用できるが、2価以上の金属塩で水に溶解するものが
好ましい。例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩
化第一銅、塩化第二銅、塩化第一鉄、塩化第二鉄、など
が挙げられる。金属塩化合物の使用量は、樹脂固形分1
00重量部当たり、0.01〜3重量部程度である。
【0082】非水溶性樹脂の酸性基の中和率、もしくは
転相促進剤量は、これを調整することによって、カプセ
ル化粒子の粒径をコントロールできるが、さらにこの特
性を利用すると、個々の金属微粒子ひとつひとつを核と
して、それぞれ別個のカプセル化粒子が形成されるよう
調整することができる。
転相促進剤量は、これを調整することによって、カプセ
ル化粒子の粒径をコントロールできるが、さらにこの特
性を利用すると、個々の金属微粒子ひとつひとつを核と
して、それぞれ別個のカプセル化粒子が形成されるよう
調整することができる。
【0083】すなわち、中和率と転相促進剤量とを調整
して、水性媒体中に安定的に作製されるカプセル化粒子
の大きさを、金属微粒子の平均粒径と同等あるいは同等
以下に設定してカプセル化を行うと、複数の金属微粒子
を含有するようなカプセル化粒子の形成が抑制されるた
め、個々の金属微粒子に個別にカプセル被膜が形成され
たタイプのカプセル化粒子が優先的に形成される。実
際、中和率と転相促進剤の添加量を調整することによ
り、80個数%以上のカプセル化粒子を一個のみの金属
微粒子を核として含有するカプセル化粒子とすることが
できる。このように中和率もしくは転相促進剤の量を調
整し、カプセル化を制御することで、複数粒子の凝集体
のカプセル化を防ぎつつ、狭い粒径分布を持つカプセル
化粒子を形成することができる。
して、水性媒体中に安定的に作製されるカプセル化粒子
の大きさを、金属微粒子の平均粒径と同等あるいは同等
以下に設定してカプセル化を行うと、複数の金属微粒子
を含有するようなカプセル化粒子の形成が抑制されるた
め、個々の金属微粒子に個別にカプセル被膜が形成され
たタイプのカプセル化粒子が優先的に形成される。実
際、中和率と転相促進剤の添加量を調整することによ
り、80個数%以上のカプセル化粒子を一個のみの金属
微粒子を核として含有するカプセル化粒子とすることが
できる。このように中和率もしくは転相促進剤の量を調
整し、カプセル化を制御することで、複数粒子の凝集体
のカプセル化を防ぎつつ、狭い粒径分布を持つカプセル
化粒子を形成することができる。
【0084】金属微粒子と非水溶性の自己分散性樹脂と
有機溶剤との混合物は、金属微粒子の粒径が3μm以上
であれば、自己分散性樹脂の有機溶剤溶液に金属微粒子
を混合し、攪拌翼により混合することで分散することが
可能である。一方、金属微粒子の粒径が1μm以下の場
合には凝集性が強くなるので、さらにこれを湿式で混練
して分散体を得るようにすることが好ましい。
有機溶剤との混合物は、金属微粒子の粒径が3μm以上
であれば、自己分散性樹脂の有機溶剤溶液に金属微粒子
を混合し、攪拌翼により混合することで分散することが
可能である。一方、金属微粒子の粒径が1μm以下の場
合には凝集性が強くなるので、さらにこれを湿式で混練
して分散体を得るようにすることが好ましい。
【0085】金属微粒子と非水溶性樹脂を水性媒体中に
分散させるにときに、ホモミクサー(特殊機化工業株式
会社)、あるいはスラッシャー(三井鉱山株式会社)、
キャビトロン(株式会社ユーロテック)、マイクロフル
イダイザー(みづほ工業株式会社)、マントン・ゴーリ
ンホモジナイザー(ゴーリン社)、ナノマイザー(ナノ
マイザー株式会社)、スタテイックミキサー(ノリタケ
カンパニー)などの高シェアー乳化分散機機や連続式乳
化分散機等も使用できる。
分散させるにときに、ホモミクサー(特殊機化工業株式
会社)、あるいはスラッシャー(三井鉱山株式会社)、
キャビトロン(株式会社ユーロテック)、マイクロフル
イダイザー(みづほ工業株式会社)、マントン・ゴーリ
ンホモジナイザー(ゴーリン社)、ナノマイザー(ナノ
マイザー株式会社)、スタテイックミキサー(ノリタケ
カンパニー)などの高シェアー乳化分散機機や連続式乳
化分散機等も使用できる。
【0086】しかしながら転相促進剤を使用することに
より、低シェアによる撹拌で、高シェアによる方法で得
られるよりも粒径の均一なカプセル粒子を得ることがで
きる。低シェア撹拌の方法としては、例えば、特開平9
−114135号公報で開示されているような攪拌装
置、アンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、フルゾ
ーン翼、マックスブレンド翼、半月翼等を使用して、該
攪拌翼の周速が0.2〜5m/s、より好ましくは0.
5〜4m/sの低シェアーで攪拌しながら水を滴下する
方法が好ましい。
より、低シェアによる撹拌で、高シェアによる方法で得
られるよりも粒径の均一なカプセル粒子を得ることがで
きる。低シェア撹拌の方法としては、例えば、特開平9
−114135号公報で開示されているような攪拌装
置、アンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、フルゾ
ーン翼、マックスブレンド翼、半月翼等を使用して、該
攪拌翼の周速が0.2〜5m/s、より好ましくは0.
5〜4m/sの低シェアーで攪拌しながら水を滴下する
方法が好ましい。
【0087】前記スチレン(メタ)アクリル系樹脂もし
くはポリエステル系樹脂は、そのままでも使用できる
が、必要に応じて樹脂の一部を架橋しても良い。このよ
うな架橋を行うことによって、電子写真現像装置内での
カプセル化粒子同士、あるいはカプセル化粒子とキャリ
ア粒子、あるいはカプセル化粒子と帯電性付与部材との
摩擦帯電過程において、摩擦、衝突により、カプセル化
粒子の被膜が破壊されることがない。このため、被膜が
破壊されにくく、使用中に平均円形度が低下したり、粒
径分布が拡がったりすることがない。また被膜の破壊に
よって金属微粒子の表面が露出することがない。
くはポリエステル系樹脂は、そのままでも使用できる
が、必要に応じて樹脂の一部を架橋しても良い。このよ
うな架橋を行うことによって、電子写真現像装置内での
カプセル化粒子同士、あるいはカプセル化粒子とキャリ
ア粒子、あるいはカプセル化粒子と帯電性付与部材との
摩擦帯電過程において、摩擦、衝突により、カプセル化
粒子の被膜が破壊されることがない。このため、被膜が
破壊されにくく、使用中に平均円形度が低下したり、粒
径分布が拡がったりすることがない。また被膜の破壊に
よって金属微粒子の表面が露出することがない。
【0088】本発明のカプセル化粒子は、絶縁性樹脂被
膜を架橋することによって、被膜の硬度と耐久性を向上
させることができる。このようなカプセル化粒子は、
膜を架橋することによって、被膜の硬度と耐久性を向上
させることができる。このようなカプセル化粒子は、
【0089】樹脂の架橋は、カプセル化粒子を形成した
後、被覆樹脂の架橋性官能基と架橋剤との加熱反応によ
り、粒子内架橋反応によって行うことが好ましい。被覆
樹脂の架橋性官能基がカルボキシル基である場合には、
架橋剤としては、例えば、アミノプラスト樹脂、1分子
中にグリシジル基を平均2個以上有する化合物、1分子
中に1,3−ジオキソラン−2−オン−4イル基を平均
2個以上有する化合物、1分子中にカルボジイミド基を
平均2個以上有する化合物、たとえばカルボジライト
(NISSHINBO社製のカルボジイミド基含有架橋
剤)、1分子中にオキサゾリン基を平均2個以上有する
化合物、金属キレート化合物等が挙げられる。また、結
着樹脂の架橋性官能基が水酸基である場合には、架橋剤
としては、例えば、アミノプラスト樹脂、ポリイソシア
ネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート樹脂等が
挙げられる。
後、被覆樹脂の架橋性官能基と架橋剤との加熱反応によ
り、粒子内架橋反応によって行うことが好ましい。被覆
樹脂の架橋性官能基がカルボキシル基である場合には、
架橋剤としては、例えば、アミノプラスト樹脂、1分子
中にグリシジル基を平均2個以上有する化合物、1分子
中に1,3−ジオキソラン−2−オン−4イル基を平均
2個以上有する化合物、1分子中にカルボジイミド基を
平均2個以上有する化合物、たとえばカルボジライト
(NISSHINBO社製のカルボジイミド基含有架橋
剤)、1分子中にオキサゾリン基を平均2個以上有する
化合物、金属キレート化合物等が挙げられる。また、結
着樹脂の架橋性官能基が水酸基である場合には、架橋剤
としては、例えば、アミノプラスト樹脂、ポリイソシア
ネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート樹脂等が
挙げられる。
【0090】スチレン(メタ)アクリル系樹脂におい
て、架橋性官能基を樹脂に導入する方法については、架
橋性官能基がカルボキシル基である場合には、中和によ
り樹脂に水分散性を増す官能基を導入する方法と全く同
じ方法でよく、米国特許第6,017,670号、特開
平11−218957号公報、に記載の方法を用いるこ
とができる。架橋性官能基が水酸基である場合には、酸
性基を有する重合性単量体類とその他の重合性単量体と
を重合させる際に、その他の重合性単量体として、水酸
基を有する重合性単量体を併用して共重合させることに
より、容易に製造することができる。
て、架橋性官能基を樹脂に導入する方法については、架
橋性官能基がカルボキシル基である場合には、中和によ
り樹脂に水分散性を増す官能基を導入する方法と全く同
じ方法でよく、米国特許第6,017,670号、特開
平11−218957号公報、に記載の方法を用いるこ
とができる。架橋性官能基が水酸基である場合には、酸
性基を有する重合性単量体類とその他の重合性単量体と
を重合させる際に、その他の重合性単量体として、水酸
基を有する重合性単量体を併用して共重合させることに
より、容易に製造することができる。
【0091】水酸基を有する重合性単量体としては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、「プラクセル F
M−2」や「プラクセル FA−2」(ダイセル化学工
業株式会社製)に代表されるラクトン化合物を付加した
(メタ)アクリル系モノマー類;ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートモノマー類、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレートモノマー類、ヒ
ドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルなどが挙げられる。
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、「プラクセル F
M−2」や「プラクセル FA−2」(ダイセル化学工
業株式会社製)に代表されるラクトン化合物を付加した
(メタ)アクリル系モノマー類;ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートモノマー類、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレートモノマー類、ヒ
ドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルなどが挙げられる。
【0092】樹脂の合成、取り扱い、設計の容易さ、及
び、高分子量化又は架橋反応の容易さから、結着樹脂の
中和により水分散性を増す樹脂の、中和される官能基お
よび架橋性官能基が共にカルボキシル基である樹脂であ
って、架橋剤が一分子平均2個以上のグリシジル基を有
する化合物である組合せが好ましい。
び、高分子量化又は架橋反応の容易さから、結着樹脂の
中和により水分散性を増す樹脂の、中和される官能基お
よび架橋性官能基が共にカルボキシル基である樹脂であ
って、架橋剤が一分子平均2個以上のグリシジル基を有
する化合物である組合せが好ましい。
【0093】一分子平均2個以上のグリシジル基を有す
る化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型な
どの如きフェノール類のグリシジルエーテル類;ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジ
グリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレンジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンジグリシジルエーテル、ソルビトールポリ
グリシジルエーテルの如き各種グリコールやポリオール
のグリシジルエーテル類;アジピン酸ジグリシジルエス
テル、フタル酸ジグリシジルエステル等の如きグリシジ
ルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレートなどの
グリシジル基を有する重合性モノマーを共重合したビニ
ル系共重合体;エポキシ化ポリブタジエン;ジグリシジ
ルアニリン、トリグリシジルパラアミノフェノール、ト
リグリシジルメタアミノフェノール、テトラグリシジル
アミノジフェニルメタン如きグリシジルアミン化合物な
どが挙げられる。
る化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型な
どの如きフェノール類のグリシジルエーテル類;ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジ
グリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレンジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンジグリシジルエーテル、ソルビトールポリ
グリシジルエーテルの如き各種グリコールやポリオール
のグリシジルエーテル類;アジピン酸ジグリシジルエス
テル、フタル酸ジグリシジルエステル等の如きグリシジ
ルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレートなどの
グリシジル基を有する重合性モノマーを共重合したビニ
ル系共重合体;エポキシ化ポリブタジエン;ジグリシジ
ルアニリン、トリグリシジルパラアミノフェノール、ト
リグリシジルメタアミノフェノール、テトラグリシジル
アミノジフェニルメタン如きグリシジルアミン化合物な
どが挙げられる。
【0094】結着樹脂と架橋剤との反応は、水性媒体中
で行われるので、水の沸点以下の温度で反応させること
が好ましく、また、粒子の融着を避けるために、粒子の
ガラス転移温度よりも余り高くない温度で反応を行なう
ことが好ましい。このような比較的低温の温和な条件で
反応させることができる架橋剤としては、下記一般式
(1)および(2)で表されるグリシジル基を有するグ
リシジルアミン化合物が最も好ましい。
で行われるので、水の沸点以下の温度で反応させること
が好ましく、また、粒子の融着を避けるために、粒子の
ガラス転移温度よりも余り高くない温度で反応を行なう
ことが好ましい。このような比較的低温の温和な条件で
反応させることができる架橋剤としては、下記一般式
(1)および(2)で表されるグリシジル基を有するグ
リシジルアミン化合物が最も好ましい。
【0095】
【化1】 (式中、R1及びR2は、水素原子、炭素原子数1〜4の
アルキル基、置換基を有していても良い芳香環基又は脂
環基を表わし、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基を
表わす。)
アルキル基、置換基を有していても良い芳香環基又は脂
環基を表わし、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基を
表わす。)
【0096】そのような最も好ましい架橋剤としては、
例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−
キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジ
ルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジ
ルベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−α−フェニ
ルエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジ
ルイソフォロンジアミンなどが挙げられる。
例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−
キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジ
ルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジ
ルベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−α−フェニ
ルエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジ
ルイソフォロンジアミンなどが挙げられる。
【0097】結着樹脂とその架橋剤との割合は、特に制
限されるものではないが、架橋性官能基がカルボキシル
基である場合を例にとれば、カルボキシル基1当量に対
して、グリシジル基が0.001〜1.0当量の範囲と
なる量のグリシジル基を有する化合物を用いることが好
ましく、カルボキシル基1当量に対するグリシジル基の
量が0.001当量よりも少ない場合、高分子量化又は
架橋が不十分になる傾向があり好ましくない。
限されるものではないが、架橋性官能基がカルボキシル
基である場合を例にとれば、カルボキシル基1当量に対
して、グリシジル基が0.001〜1.0当量の範囲と
なる量のグリシジル基を有する化合物を用いることが好
ましく、カルボキシル基1当量に対するグリシジル基の
量が0.001当量よりも少ない場合、高分子量化又は
架橋が不十分になる傾向があり好ましくない。
【0098】架橋剤としてグリシジルアミン化合物及び
その他のグリシジル基含有化合物を使用する場合、2−
メチルイミダゾールなどの公知の触媒を使用したり、グ
リシジル基の一部にジブチルアミンなどの第二級モノア
ミン等を付加して、グリシジル基含有化合物に自己触媒
能を付与する方法なども採用できる。
その他のグリシジル基含有化合物を使用する場合、2−
メチルイミダゾールなどの公知の触媒を使用したり、グ
リシジル基の一部にジブチルアミンなどの第二級モノア
ミン等を付加して、グリシジル基含有化合物に自己触媒
能を付与する方法なども採用できる。
【0099】この架橋反応は、水性媒体の沸点以下の温
度であって、かつ、粒子の融着を避けるために、粒子の
ガラス転移温度よりも余り高くない温度で行なうのが好
ましい。そのような反応温度は、40〜100℃の範囲
が好ましく、60〜100℃の範囲が特に好ましい。架
橋反応に要する時間は、架橋反応がほぼ完結するのに要
する時間であればよく、例えば、70℃で2〜6時間程
度である。
度であって、かつ、粒子の融着を避けるために、粒子の
ガラス転移温度よりも余り高くない温度で行なうのが好
ましい。そのような反応温度は、40〜100℃の範囲
が好ましく、60〜100℃の範囲が特に好ましい。架
橋反応に要する時間は、架橋反応がほぼ完結するのに要
する時間であればよく、例えば、70℃で2〜6時間程
度である。
【0100】以上の製造方法により得られる金属微粒子
を非水溶性樹脂で被覆したカプセル化粒子の分散液は、
蒸留等の手段により先ず有機溶媒を除去してから、該粒
子を液媒体と分離し、乾燥することにより、カプセル化
粒子の粉末を得る。
を非水溶性樹脂で被覆したカプセル化粒子の分散液は、
蒸留等の手段により先ず有機溶媒を除去してから、該粒
子を液媒体と分離し、乾燥することにより、カプセル化
粒子の粉末を得る。
【0101】カプセル化粒子中の金属微粒子を被覆する
絶縁性樹脂として、酸性基含有の非水溶性樹脂を塩基性
の中和剤で中和して得られる自己分散性樹脂を用いる場
合においては、カプセル化粒子の形成後、有機溶剤を除
去した後、例えば塩酸、硫酸、燐酸、酢酸、蓚酸などの
酸性の中和剤で、該粒子表面の、塩基性化合物で中和さ
れた官能基を、もとの官能基に戻す逆中和処理を行い、
官能基をもつ被膜樹脂の水分散性をより低下させてか
ら、水を除去して乾燥することが好ましい。
絶縁性樹脂として、酸性基含有の非水溶性樹脂を塩基性
の中和剤で中和して得られる自己分散性樹脂を用いる場
合においては、カプセル化粒子の形成後、有機溶剤を除
去した後、例えば塩酸、硫酸、燐酸、酢酸、蓚酸などの
酸性の中和剤で、該粒子表面の、塩基性化合物で中和さ
れた官能基を、もとの官能基に戻す逆中和処理を行い、
官能基をもつ被膜樹脂の水分散性をより低下させてか
ら、水を除去して乾燥することが好ましい。
【0102】カプセル化粒子を液体から分離する方法と
しては、比重差を利用した自然沈降法、あるいは遠心力
を利用した各種遠心分離機、あるいは、フィルタープレ
ス等の、減圧あるいは加圧による濾布濾過等により行わ
れる。
しては、比重差を利用した自然沈降法、あるいは遠心力
を利用した各種遠心分離機、あるいは、フィルタープレ
ス等の、減圧あるいは加圧による濾布濾過等により行わ
れる。
【0103】乾燥は、公知慣用の方法がいずれも採用で
きる。例えばカプセル化粒子が熱融着や凝集しない温度
で、常圧下又は減圧下で乾燥してもよいし、凍結乾燥を
行っても良い。連続瞬間気流式乾燥機やスプレードライ
ヤー等を用いて、乾燥を行ってもよい。以上のような乾
燥装置としては、ナウターミキサー(ホソカワミクロン
社製)、リボコーン(大河原製作所製)、フラッシュジ
ェットドライヤー等が挙げられる。
きる。例えばカプセル化粒子が熱融着や凝集しない温度
で、常圧下又は減圧下で乾燥してもよいし、凍結乾燥を
行っても良い。連続瞬間気流式乾燥機やスプレードライ
ヤー等を用いて、乾燥を行ってもよい。以上のような乾
燥装置としては、ナウターミキサー(ホソカワミクロン
社製)、リボコーン(大河原製作所製)、フラッシュジ
ェットドライヤー等が挙げられる。
【0104】形成されたカプセル化粒子の粒度分布を整
えるため、粗大粒子や微小粒子を除去するための分級が
必要な場合には、乾燥終了後に、一般的な気流式分級機
を用いて公知慣用の方法で分級を行うことができる。ま
た、カプセル化粒子が水性媒体中に分散している段階
で、粒径による沈降性の違いを利用して、カプセル化粒
子の水スラリーを遠心分離機を用いて分級する方法、あ
るいは液体サイクロン等を用いて分級する方法等、で行
うこともできる。粗大粒子の除去については、カプセル
化粒子の水スラリーを、フィルターや湿式振動篩いなど
で濾過することにより、行うことができる。
えるため、粗大粒子や微小粒子を除去するための分級が
必要な場合には、乾燥終了後に、一般的な気流式分級機
を用いて公知慣用の方法で分級を行うことができる。ま
た、カプセル化粒子が水性媒体中に分散している段階
で、粒径による沈降性の違いを利用して、カプセル化粒
子の水スラリーを遠心分離機を用いて分級する方法、あ
るいは液体サイクロン等を用いて分級する方法等、で行
うこともできる。粗大粒子の除去については、カプセル
化粒子の水スラリーを、フィルターや湿式振動篩いなど
で濾過することにより、行うことができる。
【0105】前記分級手段を用いることにより、カプセ
ル化粒子を製造した後、一定の粒径範囲の粒子のみを選
別して、粒径分布を鋭くすることが可能である。しか
し、分級の精度には限界があり、しかも要求する粒径分
布を鋭くすればするほど分級の収率が悪くなる。このた
め、広い粒径分布を持つカプセル化粒子から、前記分級
手段を用いて、狭い粒径分布のカプセル化粒子を得よう
とすると、製造上の効率が極めて悪く、また粒径分布も
充分狭くすることができない。一方、本発明の製造方法
では、個々の金属微粒子を均一にカプセル化して、狭い
粒径分布を持つカプセル化粒子をあらかじめ作製するこ
とが可能なため、 分級手段を用いることなく、また用
いたとしても簡単なデカンテーション程度の分級手段だ
けで粒径の揃ったカプセル化粒子を得ることができる。
ル化粒子を製造した後、一定の粒径範囲の粒子のみを選
別して、粒径分布を鋭くすることが可能である。しか
し、分級の精度には限界があり、しかも要求する粒径分
布を鋭くすればするほど分級の収率が悪くなる。このた
め、広い粒径分布を持つカプセル化粒子から、前記分級
手段を用いて、狭い粒径分布のカプセル化粒子を得よう
とすると、製造上の効率が極めて悪く、また粒径分布も
充分狭くすることができない。一方、本発明の製造方法
では、個々の金属微粒子を均一にカプセル化して、狭い
粒径分布を持つカプセル化粒子をあらかじめ作製するこ
とが可能なため、 分級手段を用いることなく、また用
いたとしても簡単なデカンテーション程度の分級手段だ
けで粒径の揃ったカプセル化粒子を得ることができる。
【0106】本発明の製造方法で製造されるカプセル化
粒子は、形状は真球に近い球形となる。また、被覆前の
金属微粒子の平均円形度が低くても、被覆後は平均円形
度の改良されたカプセル化粒子となる。
粒子は、形状は真球に近い球形となる。また、被覆前の
金属微粒子の平均円形度が低くても、被覆後は平均円形
度の改良されたカプセル化粒子となる。
【0107】本発明のカプセル化粒子を用いて、絶縁性
無機質基体上に電子回路用の導電性配線パターンを形成
するには、前記カプセル化粒子を構成成分として用いて
静電荷像現像剤を作製し、絶縁性無機質基体上に静電印
刷法により配線パターンを印刷する。しかるのち、前記
配線パターンを焼結して金属の導電性配線パターンを作
製する。
無機質基体上に電子回路用の導電性配線パターンを形成
するには、前記カプセル化粒子を構成成分として用いて
静電荷像現像剤を作製し、絶縁性無機質基体上に静電印
刷法により配線パターンを印刷する。しかるのち、前記
配線パターンを焼結して金属の導電性配線パターンを作
製する。
【0108】前記静電荷像現像剤を作製するには、本発
明のカプセル化粒子に疎水性シリカ等を外添して、非磁
性一成分現像用の静電荷像現像剤とすることができる。
また疎水性シリカ等の外添ののち、さらにキャリアを加
えて非磁性二成分現像用の静電荷像現像剤とすることが
できる。
明のカプセル化粒子に疎水性シリカ等を外添して、非磁
性一成分現像用の静電荷像現像剤とすることができる。
また疎水性シリカ等の外添ののち、さらにキャリアを加
えて非磁性二成分現像用の静電荷像現像剤とすることが
できる。
【0109】本発明のカプセル化粒子は、絶縁性樹脂被
膜が薄く、かつ、粒径が均一で、微小粒子や粗大粒子が
存在しないため、非磁性一成分現像剤として用いた時
は、均一な帯電が実現される。すなわち、該カプセル粒
子が、帯電付与ブレードとこれに接した現像ローラ間を
通過するときに、一様に摩擦帯電され、摩擦を受けず帯
電されずにすり抜けたり、摩擦時に過大な抵抗を受けて
ブレードに付着したりする粒子がない。したがって帯電
不良によるカブリが発生したり、付着の生じた帯電付与
ブレードによる現像不良が発生する事がない。
膜が薄く、かつ、粒径が均一で、微小粒子や粗大粒子が
存在しないため、非磁性一成分現像剤として用いた時
は、均一な帯電が実現される。すなわち、該カプセル粒
子が、帯電付与ブレードとこれに接した現像ローラ間を
通過するときに、一様に摩擦帯電され、摩擦を受けず帯
電されずにすり抜けたり、摩擦時に過大な抵抗を受けて
ブレードに付着したりする粒子がない。したがって帯電
不良によるカブリが発生したり、付着の生じた帯電付与
ブレードによる現像不良が発生する事がない。
【0110】また非磁性二成分現像剤として用いたとき
も、流動性が良いためキャリアと均一に混合し易く、帯
電の均一性に優れている。この結果、カブリ、現像剤飛
散、現像抜け等が発生しない。
も、流動性が良いためキャリアと均一に混合し易く、帯
電の均一性に優れている。この結果、カブリ、現像剤飛
散、現像抜け等が発生しない。
【0111】このようにして絶縁性無機質基体上に作製
された高画質の配線パターンは、配線パターンの形成に
用いられた、静電荷像現像剤を構成するカプセル化粒子
の粒径分布が狭く、かつ金属微粒子を被覆する絶縁性樹
脂の、カプセル化粒子に対する重量割合が小さいので、
配線パターン中に高密度で充填され、かつ焼結されるこ
とによる空孔の発生が抑えられる。これにより、低抵抗
で高周波特性のよい導電性配線パターンを形成できる。
された高画質の配線パターンは、配線パターンの形成に
用いられた、静電荷像現像剤を構成するカプセル化粒子
の粒径分布が狭く、かつ金属微粒子を被覆する絶縁性樹
脂の、カプセル化粒子に対する重量割合が小さいので、
配線パターン中に高密度で充填され、かつ焼結されるこ
とによる空孔の発生が抑えられる。これにより、低抵抗
で高周波特性のよい導電性配線パターンを形成できる。
【0112】本発明の、金属微粒子を絶縁性樹脂で被覆
したカプセル化粒子には、静電荷像現像剤の主構成成分
として、必要に応じてその他の添加剤を内包あるいは外
添してもよい。例えば、静電印刷法による乾式現像剤に
公知慣用に用いられるような帯電制御剤や離型剤
(ワックス等)を本発明粒子に含有させてもよいし、
ガラスフリットや疎水性シリカ、酸化チタン等の無機
微粒子、あるいは有機微粒子、などを本発明粒子に公知
慣用の方法で添加してもよい。
したカプセル化粒子には、静電荷像現像剤の主構成成分
として、必要に応じてその他の添加剤を内包あるいは外
添してもよい。例えば、静電印刷法による乾式現像剤に
公知慣用に用いられるような帯電制御剤や離型剤
(ワックス等)を本発明粒子に含有させてもよいし、
ガラスフリットや疎水性シリカ、酸化チタン等の無機
微粒子、あるいは有機微粒子、などを本発明粒子に公知
慣用の方法で添加してもよい。
【0113】帯電制御剤としては公知の材料が全て使
用可能であり、カプセル化粒子中の金属微粒子を被覆す
る絶縁性樹脂と混合、あるいは該樹脂に分散して内包さ
れる。帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、
四級アンモニウム塩、Cr含金染料、Zn含金染料、F
e含金染料、Zr含金染料、モリブデン酸キレート染
料、フッ素変成4級アンモニウム塩等が帯電極性に応じ
て適宜選択して用いられる。
用可能であり、カプセル化粒子中の金属微粒子を被覆す
る絶縁性樹脂と混合、あるいは該樹脂に分散して内包さ
れる。帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、
四級アンモニウム塩、Cr含金染料、Zn含金染料、F
e含金染料、Zr含金染料、モリブデン酸キレート染
料、フッ素変成4級アンモニウム塩等が帯電極性に応じ
て適宜選択して用いられる。
【0114】ワックスとしては公知の材料が全て使用
可能であり、カプセル化粒子中の金属微粒子を被覆する
絶縁性樹脂と混合、あるいは該樹脂に分散して内包され
る。ワックスとしては、例えば、ポリプロピレンワック
ス、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、サゾー
ルワックス等が挙げられ、非磁性1成分現像剤として使
用されたとき、現像装置内の規制部材(ブレード)や現
像剤担持体(現像ローラ)等に対するカプセル化粒子の
固着の問題を低減させる効果がある。
可能であり、カプセル化粒子中の金属微粒子を被覆する
絶縁性樹脂と混合、あるいは該樹脂に分散して内包され
る。ワックスとしては、例えば、ポリプロピレンワック
ス、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、サゾー
ルワックス等が挙げられ、非磁性1成分現像剤として使
用されたとき、現像装置内の規制部材(ブレード)や現
像剤担持体(現像ローラ)等に対するカプセル化粒子の
固着の問題を低減させる効果がある。
【0115】ガラスフリットは、カプセル化粒子中の
金属微粒子を被覆する絶縁性樹脂に内包、もしくはカプ
セル化粒子に外添され、絶縁性無機質基体上に印刷され
た配線パターンを焼結する際に、該基体上にカプセル化
粒子中の金属微粒子等を焼き付ける役割を果たすもので
あり、焼結時に溶解あるいは半溶解状態となり、室温に
冷却されると完全に固化し、金属等を該基体上に固定す
る効果がる。
金属微粒子を被覆する絶縁性樹脂に内包、もしくはカプ
セル化粒子に外添され、絶縁性無機質基体上に印刷され
た配線パターンを焼結する際に、該基体上にカプセル化
粒子中の金属微粒子等を焼き付ける役割を果たすもので
あり、焼結時に溶解あるいは半溶解状態となり、室温に
冷却されると完全に固化し、金属等を該基体上に固定す
る効果がる。
【0116】疎水性シリカ、酸化チタン等の無機微粒
子、あるいは有機微粒子などは、カプセル化粒子に外添
され、静電印刷法による乾式現像剤として用いる場合
に、流動性や帯電性等の物理的特性を改良する効果があ
る。
子、あるいは有機微粒子などは、カプセル化粒子に外添
され、静電印刷法による乾式現像剤として用いる場合
に、流動性や帯電性等の物理的特性を改良する効果があ
る。
【0117】このような外添剤としては、各種シリコー
ンオイルで処理された疎水性シリカ等、乾式現像剤に公
知慣用に用いられるものが好適に使用できる。
ンオイルで処理された疎水性シリカ等、乾式現像剤に公
知慣用に用いられるものが好適に使用できる。
【0118】外添方法は、公知慣用の機種を用いて処理
される。例えば、ヘンシェルミキサー、あるいはスーパ
ーヘンシェルミキサー、ハイブリダイザー等が挙げられ
る。
される。例えば、ヘンシェルミキサー、あるいはスーパ
ーヘンシェルミキサー、ハイブリダイザー等が挙げられ
る。
【0119】前記のカプセル化粒子を用いて非磁性二成
分現像装置用の静電荷像現像剤を構成するには、該カプ
セル化粒子にキャリアを混合させる必要がある。キャリ
アとしては、非磁性二成分現像方式で使用する公知慣用
のものが使用できる。例えば、コア材としての鉄、ニッ
ケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類
等の金属及びそれらの合金又は酸化物等の粒子に、各種
樹脂被覆を設けた、アクリル樹脂被覆キャリア、シリコ
ーン樹脂被覆キャリア、フッ素樹脂被覆キャリア、フッ
素/アクリル樹脂被覆キャリア等の各種樹脂被覆キャリ
アが好適に用いられる。キャリアの平均粒径としては、
特に限定はないが、20〜200ミクロン程度のもの、
さらに好ましくは40〜110μmの範囲が好適に使用
される。
分現像装置用の静電荷像現像剤を構成するには、該カプ
セル化粒子にキャリアを混合させる必要がある。キャリ
アとしては、非磁性二成分現像方式で使用する公知慣用
のものが使用できる。例えば、コア材としての鉄、ニッ
ケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類
等の金属及びそれらの合金又は酸化物等の粒子に、各種
樹脂被覆を設けた、アクリル樹脂被覆キャリア、シリコ
ーン樹脂被覆キャリア、フッ素樹脂被覆キャリア、フッ
素/アクリル樹脂被覆キャリア等の各種樹脂被覆キャリ
アが好適に用いられる。キャリアの平均粒径としては、
特に限定はないが、20〜200ミクロン程度のもの、
さらに好ましくは40〜110μmの範囲が好適に使用
される。
【0120】
【実施例】以下、樹脂合成例および実施例を用いて本発
明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。以下において、「部」は「重量部」を表
わし、「水」は「脱イオン水」の意である。
明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。以下において、「部」は「重量部」を表
わし、「水」は「脱イオン水」の意である。
【0121】(被覆用樹脂の合成例1)メチルエチルケ
トン114部、イソプロピルアルコール12部及び水2
4部を反応容器に入れ、80℃に加熱した後、以下に示
した割合の混合物を、窒素気流中で、一括して仕込み、
反応を開始する。 アクリル酸 54.0部 スチレン 364.8部 アクリル酸ブチル 181.2部 「パーブチルO」 0.6部
トン114部、イソプロピルアルコール12部及び水2
4部を反応容器に入れ、80℃に加熱した後、以下に示
した割合の混合物を、窒素気流中で、一括して仕込み、
反応を開始する。 アクリル酸 54.0部 スチレン 364.8部 アクリル酸ブチル 181.2部 「パーブチルO」 0.6部
【0122】反応開始3時間経過後から1時間おきに、
反応樹脂溶液の約10部をサンプリングし、同量のメチ
ルエチルケトンで希釈し、ガードナー粘度計で粘度を測
定する。粘度がM−Nとなる時点で、メチルエチルケト
ン567部及びイソプロピルアルコール63部から成る
混合溶媒を添加する。この時のモノマー残存率をガスク
ロマトグラフィーを用いて定量して重合率を計算すると
51%である。反応溶液の温度を80℃に加熱した後、
以下に示した割合の混合物を1時間かけて滴下する。 アクリル酸 54.0部 スチレン 456.6部 アクリル酸ブチル 89.4部 「パーブチルO」 18.0部
反応樹脂溶液の約10部をサンプリングし、同量のメチ
ルエチルケトンで希釈し、ガードナー粘度計で粘度を測
定する。粘度がM−Nとなる時点で、メチルエチルケト
ン567部及びイソプロピルアルコール63部から成る
混合溶媒を添加する。この時のモノマー残存率をガスク
ロマトグラフィーを用いて定量して重合率を計算すると
51%である。反応溶液の温度を80℃に加熱した後、
以下に示した割合の混合物を1時間かけて滴下する。 アクリル酸 54.0部 スチレン 456.6部 アクリル酸ブチル 89.4部 「パーブチルO」 18.0部
【0123】滴下終了後、3時間ごとに3回「パーブチ
ルO」(日本油脂製触媒)2部を添加し、さらに4時間
反応を継続させる。反応終了後、この樹脂溶液を加熱脱
気し、固形化処理を行なう。この固形化樹脂は2山の分
子量分布をもち、その重量平均分子量は110、000
である。また、この2山をその境目で区切ると、重量平
均分子量が35,000と360,000の2つの部分
に分割でき、その比が78対22である。この固形化樹
脂の酸価は70、ガラス転移温度は60℃である。以
下、R−1と略記する。
ルO」(日本油脂製触媒)2部を添加し、さらに4時間
反応を継続させる。反応終了後、この樹脂溶液を加熱脱
気し、固形化処理を行なう。この固形化樹脂は2山の分
子量分布をもち、その重量平均分子量は110、000
である。また、この2山をその境目で区切ると、重量平
均分子量が35,000と360,000の2つの部分
に分割でき、その比が78対22である。この固形化樹
脂の酸価は70、ガラス転移温度は60℃である。以
下、R−1と略記する。
【0124】(被覆用樹脂の合成例2)メチルエチルケ
トン450部を反応容器に入れ、80℃に加熱した後、
以下に示した割合の混合物を、窒素気流中で、2時間に
わたり滴下し、反応を行った。 アクリル酸 9.0部 スチレン 282.0部 アクリル酸ブチル 9.0部 「パーブチルO」 15.0部 ついで、滴下終了してから、3時間毎に3回パーブチル
Oの3部を添加し、さらに4時間反応を継続した。その
後、脱溶剤を行い、固形樹脂を得た。この樹脂のガラス
転移温度は60℃、重量平均分子量は5100,酸価は
19であった。以下、R−2と略記する。
トン450部を反応容器に入れ、80℃に加熱した後、
以下に示した割合の混合物を、窒素気流中で、2時間に
わたり滴下し、反応を行った。 アクリル酸 9.0部 スチレン 282.0部 アクリル酸ブチル 9.0部 「パーブチルO」 15.0部 ついで、滴下終了してから、3時間毎に3回パーブチル
Oの3部を添加し、さらに4時間反応を継続した。その
後、脱溶剤を行い、固形樹脂を得た。この樹脂のガラス
転移温度は60℃、重量平均分子量は5100,酸価は
19であった。以下、R−2と略記する。
【0125】(金属微粒子の表面処理1)金属微粒子
を、送風乾燥機に仕込み、100℃で30min処理す
ることで金属微粒子表面の酸化処理を行った。次に水/
イソプロピルアルコール/アミノシランカップリング剤
(SH6020)(東レダウコーニング社製)を93/5/2の重量
比で調整し、60〜90分間放置してシランカップリン
グ剤の加水分解を行った。この後、アミノシラン加水分
解溶液と同量の金属微粒子を仕込み、12〜24h浸漬
し、金属微粒子表面にアミノシランを吸着させた。浸漬
終了後、吸引濾過等により固液分離を行い、送風乾燥機
により、120℃−2hの条件で脱水縮合を行い、さら
にヘンシェルミキサー、篩いにより一部凝集物を解砕、
除去して表面処理物を得た。該表面処理方法を以下D−
1と略記する。
を、送風乾燥機に仕込み、100℃で30min処理す
ることで金属微粒子表面の酸化処理を行った。次に水/
イソプロピルアルコール/アミノシランカップリング剤
(SH6020)(東レダウコーニング社製)を93/5/2の重量
比で調整し、60〜90分間放置してシランカップリン
グ剤の加水分解を行った。この後、アミノシラン加水分
解溶液と同量の金属微粒子を仕込み、12〜24h浸漬
し、金属微粒子表面にアミノシランを吸着させた。浸漬
終了後、吸引濾過等により固液分離を行い、送風乾燥機
により、120℃−2hの条件で脱水縮合を行い、さら
にヘンシェルミキサー、篩いにより一部凝集物を解砕、
除去して表面処理物を得た。該表面処理方法を以下D−
1と略記する。
【0126】(金属微粒子の表面処理2)水/イソプロ
ピルアルコール/アミノシランカップリング剤(SH602
0)(東レダウコーニング社製)を93/5/2の重量比で調
整し、60〜90分間放置してシランカップリング剤の
加水分解を行った。この後、アミノシラン加水分解溶液
と同量の金属微粒子を仕込み、12〜24h浸漬し、金属
微粒子表面にアミノシランを吸着させた。浸漬終了後、
吸引濾過等により固液分離を行い、送風乾燥機により、
120℃−2hの条件で脱水縮合を行い、さらにヘンシ
ェルミキサー、篩いにより一部凝集物を解砕、除去して
表面処理物を得た。該表面処理方法を以下D−2と略記
する。
ピルアルコール/アミノシランカップリング剤(SH602
0)(東レダウコーニング社製)を93/5/2の重量比で調
整し、60〜90分間放置してシランカップリング剤の
加水分解を行った。この後、アミノシラン加水分解溶液
と同量の金属微粒子を仕込み、12〜24h浸漬し、金属
微粒子表面にアミノシランを吸着させた。浸漬終了後、
吸引濾過等により固液分離を行い、送風乾燥機により、
120℃−2hの条件で脱水縮合を行い、さらにヘンシ
ェルミキサー、篩いにより一部凝集物を解砕、除去して
表面処理物を得た。該表面処理方法を以下D−2と略記
する。
【0127】R−1樹脂135部とR−2樹脂15部を
メチルエチルケトン278部に溶解した樹脂溶液、表面
処理をした平均粒径6.3μmの銅粉末150部、1規
定水酸化ナトリウム水溶液25.8部、転相促進剤とし
てイソプロピルアルコール54.9部を反応容器に仕込
み、十分攪拌した後、水の120部を加えさらに十分攪
拌を行い、温度を30℃に調整する。その後、周速1.
05m/secで攪拌しながら水30部を滴下すること
によって転相乳化させ、さらに水の300部で希釈し、
銅粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を得
た。次いで、減圧蒸留により有機溶媒を除去してから、
1N塩酸で液媒体のPHを3とした。次いで、遠心分離
機で銅未含有のカプセル化粒子を除去した後、カプセル
化粒子を液媒体から分離するとともに水洗した。得られ
たウェットケーキは、真空混合乾燥機にて乾燥すること
によりカプセル化粒子の粉末を得た。この粒子の体積平
均粒径は7.9μmで、被覆樹脂量は6.8重量%であ
った。ここで、カプセル化粒子の水スラリーを光学顕微
鏡(600倍)を使い、カプセル化の状態を透過光で観
察すると、個々の銅粒子はそれぞれ樹脂で完全にカプセ
ル化されておりその比率は80個数%以上であった。ま
た、形状はほぼ球形であることが確認できた。
メチルエチルケトン278部に溶解した樹脂溶液、表面
処理をした平均粒径6.3μmの銅粉末150部、1規
定水酸化ナトリウム水溶液25.8部、転相促進剤とし
てイソプロピルアルコール54.9部を反応容器に仕込
み、十分攪拌した後、水の120部を加えさらに十分攪
拌を行い、温度を30℃に調整する。その後、周速1.
05m/secで攪拌しながら水30部を滴下すること
によって転相乳化させ、さらに水の300部で希釈し、
銅粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を得
た。次いで、減圧蒸留により有機溶媒を除去してから、
1N塩酸で液媒体のPHを3とした。次いで、遠心分離
機で銅未含有のカプセル化粒子を除去した後、カプセル
化粒子を液媒体から分離するとともに水洗した。得られ
たウェットケーキは、真空混合乾燥機にて乾燥すること
によりカプセル化粒子の粉末を得た。この粒子の体積平
均粒径は7.9μmで、被覆樹脂量は6.8重量%であ
った。ここで、カプセル化粒子の水スラリーを光学顕微
鏡(600倍)を使い、カプセル化の状態を透過光で観
察すると、個々の銅粒子はそれぞれ樹脂で完全にカプセ
ル化されておりその比率は80個数%以上であった。ま
た、形状はほぼ球形であることが確認できた。
【0128】実施例2〜5について、表1の金属微粒子
を用い、表2のカプセル化条件を用いて実施例1と同様
にカプセル化粒子を作製し、体積平均粒径、被覆樹脂量
を測定し、カプセル化状態を観察した。
を用い、表2のカプセル化条件を用いて実施例1と同様
にカプセル化粒子を作製し、体積平均粒径、被覆樹脂量
を測定し、カプセル化状態を観察した。
【0129】(実施例6)R1樹脂の150部をメチル
エチルケトン291部に溶解した溶液に、C−4の銀粉
末300部、「TETRADーX」(三菱瓦斯化学工業
製のN,N,N’、N’ーテトラグリシジルメタキシレ
ンジアミン;グリシジル基平均官能基数4,グリシジル
基当量100g/eq)7.5部、1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液28.5部、転相促進剤としてイソプロピル
アルコールの52.5部を反応容器に仕込み、攪拌しな
がら水500部を滴下することによって転相乳化させ
て、銀粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を
得た。次いで、減圧蒸留により有機溶媒を除去してか
ら、攪拌しながら70℃にて4時間架橋反応を行った。
エチルケトン291部に溶解した溶液に、C−4の銀粉
末300部、「TETRADーX」(三菱瓦斯化学工業
製のN,N,N’、N’ーテトラグリシジルメタキシレ
ンジアミン;グリシジル基平均官能基数4,グリシジル
基当量100g/eq)7.5部、1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液28.5部、転相促進剤としてイソプロピル
アルコールの52.5部を反応容器に仕込み、攪拌しな
がら水500部を滴下することによって転相乳化させ
て、銀粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を
得た。次いで、減圧蒸留により有機溶媒を除去してか
ら、攪拌しながら70℃にて4時間架橋反応を行った。
【0130】冷却後、1N塩酸を加えて、液媒体のPH
を3としてから、遠心分離機で銀カプセル化粒子を液媒
体から分離するとともに水洗し、凍結乾燥機にて乾燥す
ることにより銀カプセル化粒子の粉末を得た。この粒子
の体積平均粒径はコールターマルチサイザーによる測定
で3.8μmであり、また、炭素分析装置「堀場製作所
EMIAー110」を用いて被覆樹脂量を測定したとこ
ろ6.8重量%であった。また、この粒子をSEM(走
査型電子顕微鏡)で観察したところほぼ球形であった。
ここでカプセル化粒子の水スラリーを光学顕微鏡(60
0倍)を使い、透過光で観察すると、各銀粒子の一個一
個が樹脂で完全にカプセル化されていた。
を3としてから、遠心分離機で銀カプセル化粒子を液媒
体から分離するとともに水洗し、凍結乾燥機にて乾燥す
ることにより銀カプセル化粒子の粉末を得た。この粒子
の体積平均粒径はコールターマルチサイザーによる測定
で3.8μmであり、また、炭素分析装置「堀場製作所
EMIAー110」を用いて被覆樹脂量を測定したとこ
ろ6.8重量%であった。また、この粒子をSEM(走
査型電子顕微鏡)で観察したところほぼ球形であった。
ここでカプセル化粒子の水スラリーを光学顕微鏡(60
0倍)を使い、透過光で観察すると、各銀粒子の一個一
個が樹脂で完全にカプセル化されていた。
【0131】表1に金属微粒子の性状、処理方法を、表
2に実施例1から6までのカプセル化条件とカプセル化
粒子のカプセル化状態を示した。なお、被覆樹脂量は、
堀場製作所製 炭素分析装置EMIA−110で測定し
た。また、金属微粒子の長軸平均径/短軸平均径はSE
M写真から100個の平均値で示した。また、平均円形
度は、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置F
PIP―1000を用いて測定した。また、金属微粒子
表面の窒素原子の原子数比率は、島津製作所製ESCA
750により測定した。
2に実施例1から6までのカプセル化条件とカプセル化
粒子のカプセル化状態を示した。なお、被覆樹脂量は、
堀場製作所製 炭素分析装置EMIA−110で測定し
た。また、金属微粒子の長軸平均径/短軸平均径はSE
M写真から100個の平均値で示した。また、平均円形
度は、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置F
PIP―1000を用いて測定した。また、金属微粒子
表面の窒素原子の原子数比率は、島津製作所製ESCA
750により測定した。
【0132】
【表1】表1.金属微粒子の特性と表面処理方法
【0133】
【表2】表2.カプセル化条件とカプセル化粒子のカプ
セル化状況
セル化状況
【0134】カプセル化状態は、光学顕微鏡(600
倍)を使い、水分散の状態で透過光で観察した結果、金
属微粒子の露出がなく透明な樹脂層で覆われているもの
を◎、樹脂層に若干水滴を含んだ状態のものを○、金属
微粒子の露出は見られないが、樹脂層に水滴が取り込ま
れているものを△、露出が認められるものを×、とし
た。
倍)を使い、水分散の状態で透過光で観察した結果、金
属微粒子の露出がなく透明な樹脂層で覆われているもの
を◎、樹脂層に若干水滴を含んだ状態のものを○、金属
微粒子の露出は見られないが、樹脂層に水滴が取り込ま
れているものを△、露出が認められるものを×、とし
た。
【0135】(導電材料含有カプセル化粒子の摩擦帯電
量の測定)実施例1〜6で得られたカプセル化カプセル
化粒子100部に対し、クラリアント社製シリコーンオ
イルコートの疎水性シリカ(H-1018)の0.5部をヘン
シェルミキサーで外添した。得られた外添済みカプセル
化粒子の20部と、コア材がマンガンフェライトで、コ
ート材がシリコン樹脂コートされた、粒径60ミクロン
のキャリア80部とをボールミルを用いて混合した。混
合時間10分、30分、の時点で、ホソカワミクロン
(株)社製のE−SPARTアナライザー MODEL
EST−IIにより帯電量と逆帯電カプセル化粒子の個
数%を測定した。
量の測定)実施例1〜6で得られたカプセル化カプセル
化粒子100部に対し、クラリアント社製シリコーンオ
イルコートの疎水性シリカ(H-1018)の0.5部をヘン
シェルミキサーで外添した。得られた外添済みカプセル
化粒子の20部と、コア材がマンガンフェライトで、コ
ート材がシリコン樹脂コートされた、粒径60ミクロン
のキャリア80部とをボールミルを用いて混合した。混
合時間10分、30分、の時点で、ホソカワミクロン
(株)社製のE−SPARTアナライザー MODEL
EST−IIにより帯電量と逆帯電カプセル化粒子の個
数%を測定した。
【0136】シリコン樹脂コートの膜厚や、キュア温度
等について、数種のキャリアを検討したところ、いずれ
の実施例のカプセル化粒子を用いたものであっても、非
磁性二成分用現像剤として、現像装置に用いるのに最適
な2.2〜2.7femtoC/mの値が出るように調整で
きることがわかった。
等について、数種のキャリアを検討したところ、いずれ
の実施例のカプセル化粒子を用いたものであっても、非
磁性二成分用現像剤として、現像装置に用いるのに最適
な2.2〜2.7femtoC/mの値が出るように調整で
きることがわかった。
【0137】また逆帯電粒子の数も数%以下と少ないこ
とが判った。このように被覆に使用された絶縁性樹脂
の、カプセル粒子に対する重量割合が低いにも係わら
ず、金属微粒子の露出による帯電性不良が発生せず、良
好な静電荷像現像用カプセル粒子を形成していることが
わかった。
とが判った。このように被覆に使用された絶縁性樹脂
の、カプセル粒子に対する重量割合が低いにも係わら
ず、金属微粒子の露出による帯電性不良が発生せず、良
好な静電荷像現像用カプセル粒子を形成していることが
わかった。
【0138】以上、実施例で説明したように、光学顕微
鏡による観察や、帯電特性により、本発明の金属微粒子
が絶縁性樹脂で被覆されたカプセル化粒子は、非水溶性
樹脂で良好にカプセル化されていることが分かる。
鏡による観察や、帯電特性により、本発明の金属微粒子
が絶縁性樹脂で被覆されたカプセル化粒子は、非水溶性
樹脂で良好にカプセル化されていることが分かる。
【0139】実施例1〜6のカプセル化粒子について、
粒径、粒径分布、見掛け密度、圧縮率等の粉体特性を測
定した。さらにカプセル化粒子を非磁性一成分現像装置
用の静電荷像現像剤として用い、印刷特性を測定した。
また、粒子の充填性や、印刷特性への粒径分布の影響を
見るために、異なる体積平均粒径を持つカプセル化粒子
を混合することにより、その粒径分布を広くした静電荷
像現像剤を作製した。作製した該現像剤につき、実施例
のカプセル化粒子からなる静電荷像現像剤と同様の測定
を行った。結果を表3、表4に示す。
粒径、粒径分布、見掛け密度、圧縮率等の粉体特性を測
定した。さらにカプセル化粒子を非磁性一成分現像装置
用の静電荷像現像剤として用い、印刷特性を測定した。
また、粒子の充填性や、印刷特性への粒径分布の影響を
見るために、異なる体積平均粒径を持つカプセル化粒子
を混合することにより、その粒径分布を広くした静電荷
像現像剤を作製した。作製した該現像剤につき、実施例
のカプセル化粒子からなる静電荷像現像剤と同様の測定
を行った。結果を表3、表4に示す。
【0140】(比較例1のカプセル化粒子の調整)実施
例1と実施例5で得られた樹脂粒子を実施例1/実施例
7=80/20でブレンドして、比較例2のサンプルを
調整した。
例1と実施例5で得られた樹脂粒子を実施例1/実施例
7=80/20でブレンドして、比較例2のサンプルを
調整した。
【0141】(比較例2のカプセル化粒子の調整)C−
5で得られた銅微粒子を用いて、実施例1と同様の方法
で、塩基量とイソプロピルアルコールの量を調整して、
樹脂量8%、Dv50が14.2μm、Dv/Dnが1.18、GSDが1.2
3、平均円形度が0.985のカプセル粒子を得た。この粒子
を実施例1で得られた樹脂粒子と、実施例1/(C−5
で得られた銅微粒子)=90/10の比率でブレンドし
て、比較例3のサンプルを調整した。
5で得られた銅微粒子を用いて、実施例1と同様の方法
で、塩基量とイソプロピルアルコールの量を調整して、
樹脂量8%、Dv50が14.2μm、Dv/Dnが1.18、GSDが1.2
3、平均円形度が0.985のカプセル粒子を得た。この粒子
を実施例1で得られた樹脂粒子と、実施例1/(C−5
で得られた銅微粒子)=90/10の比率でブレンドし
て、比較例3のサンプルを調整した。
【0142】(粒径・粒度分布の測定)粒径・粒度分布
は、コールターベックマン社のコールターマルチサイザ
ーIIを用いて測定した。Dv50は50%体積平均径であ
り、Dv50/Dn50は体積、及び個数の50%平均径の比を
示したもので、体積平均粒径よりもはるかに粒径の小さ
い微粒子の個数により大きく影響され、値が大きくな
る。また、GSDは、84%体積平均径を16%体積平均
径で割った値の平方根であり、体積平均粒径よりも大き
い粒径の粗大粒子の影響を受けやすく、粗大粒子が混在
すると値が大きくなる。いずれの値とも値が小さいほど
分布がシャープであることを示している。評価結果を表
3に示した。
は、コールターベックマン社のコールターマルチサイザ
ーIIを用いて測定した。Dv50は50%体積平均径であ
り、Dv50/Dn50は体積、及び個数の50%平均径の比を
示したもので、体積平均粒径よりもはるかに粒径の小さ
い微粒子の個数により大きく影響され、値が大きくな
る。また、GSDは、84%体積平均径を16%体積平均
径で割った値の平方根であり、体積平均粒径よりも大き
い粒径の粗大粒子の影響を受けやすく、粗大粒子が混在
すると値が大きくなる。いずれの値とも値が小さいほど
分布がシャープであることを示している。評価結果を表
3に示した。
【0143】(粉体流動性の評価)ゆるみ見掛け密度
は、蔵持科学器機製作所カサ比重測定器を用いて測定し
た。また、圧縮率は、次式により算出した。 圧縮率=100×(固め見掛け密度−ゆるみ見かけ密
度)/固め見掛け密度 固め見掛け密度は、ホソカワミクロン社製のパウダーテ
スターを用いて、タッピングを180回行うことで測定
した。ここで得られた圧縮率は現像された画像の充填程
度を示すもので、圧縮率が小さいほど樹脂粒子が細密充
填可能なことを示し、焼成後導電パターンを形成したと
きの抵抗値が小さくなることを意味している。評価結果
を表3に示した。
は、蔵持科学器機製作所カサ比重測定器を用いて測定し
た。また、圧縮率は、次式により算出した。 圧縮率=100×(固め見掛け密度−ゆるみ見かけ密
度)/固め見掛け密度 固め見掛け密度は、ホソカワミクロン社製のパウダーテ
スターを用いて、タッピングを180回行うことで測定
した。ここで得られた圧縮率は現像された画像の充填程
度を示すもので、圧縮率が小さいほど樹脂粒子が細密充
填可能なことを示し、焼成後導電パターンを形成したと
きの抵抗値が小さくなることを意味している。評価結果
を表3に示した。
【0144】(カプセル化粒子の画像評価)実施例、比
較例で得られたカプセル化樹脂粒子100部に対し、ク
ラリアント社製シリコーンオイルコートされた疎水性シ
リカ(H-1018)の0.5部をヘンシェルミキサーで外添
した。得られた外添済み樹脂粒子をエプソン社製非磁性
一成分プリンター(LP−1800)に充填して、印刷
を行い、画像評価を行った。画像評価は、エッジの再現
性、カブリ、細線再現性を評価し、評価結果を表3に示
した。
較例で得られたカプセル化樹脂粒子100部に対し、ク
ラリアント社製シリコーンオイルコートされた疎水性シ
リカ(H-1018)の0.5部をヘンシェルミキサーで外添
した。得られた外添済み樹脂粒子をエプソン社製非磁性
一成分プリンター(LP−1800)に充填して、印刷
を行い、画像評価を行った。画像評価は、エッジの再現
性、カブリ、細線再現性を評価し、評価結果を表3に示
した。
【0145】エッジの再現性は、印刷後焼成したときの
導体界面のシャープさを示すもので、エッジの乱れた画
像では導体を形成したときの高周波領域の抵抗値が高く
なるため好ましくない。エッジがきれいに再現されてい
るものを○、やや乱れのあるものを△、著しく乱れてい
るものを×で示した。
導体界面のシャープさを示すもので、エッジの乱れた画
像では導体を形成したときの高周波領域の抵抗値が高く
なるため好ましくない。エッジがきれいに再現されてい
るものを○、やや乱れのあるものを△、著しく乱れてい
るものを×で示した。
【0146】カブリは、カブリが多いと導電パターンを
形成したときに短絡する可能性がある。カブリが少な
く、短絡の可能性がないものを○、カブリがやや多いも
のを△、カブリが多く、短絡の可能性があるものを×と
した。表3に評価結果を示した。
形成したときに短絡する可能性がある。カブリが少な
く、短絡の可能性がないものを○、カブリがやや多いも
のを△、カブリが多く、短絡の可能性があるものを×と
した。表3に評価結果を示した。
【0147】細線再現性は、導電パターンの解像度を示
すもので、細線再現性の劣るものは導電性配線パターン
が導通しなくなる可能性があるため好ましくない。細線
がきれいに再現されているものを○、やや乱れがあるも
のを△、著しく乱れがあるものを×とした。
すもので、細線再現性の劣るものは導電性配線パターン
が導通しなくなる可能性があるため好ましくない。細線
がきれいに再現されているものを○、やや乱れがあるも
のを△、著しく乱れがあるものを×とした。
【0148】さらに感光ドラム上のカブリを目視で評価
した。評価は、LP−1800純正トナーに比べ同等以
上のものを◎、同等のカブリがあるものを○、カブリが
やや多いものを△、カブリが多く、実用上問題になるレ
ベルのものを×、とした。以上の結果を表3、表4に示
す。
した。評価は、LP−1800純正トナーに比べ同等以
上のものを◎、同等のカブリがあるものを○、カブリが
やや多いものを△、カブリが多く、実用上問題になるレ
ベルのものを×、とした。以上の結果を表3、表4に示
す。
【0149】
【表3】表3.カプセル化粒子の特性(1)
【表4】表4.カプセル化粒子の特性(2)
【0150】表3、表4から明らかなように、実施例の
カプセル化粒子からなる静電荷像現像剤は、いずれも良
好な画像特性を示した。これに対し、粒径分布が広い比
較例のカプセル化粒子を用いた静電荷像現像剤は、圧縮
率が高く、タッピング前の充填層中に空孔が多いことが
判る。さらに画像特性も低下しており、高精細で低抵抗
な配線パターンを形成しにくくなることがわかる。
カプセル化粒子からなる静電荷像現像剤は、いずれも良
好な画像特性を示した。これに対し、粒径分布が広い比
較例のカプセル化粒子を用いた静電荷像現像剤は、圧縮
率が高く、タッピング前の充填層中に空孔が多いことが
判る。さらに画像特性も低下しており、高精細で低抵抗
な配線パターンを形成しにくくなることがわかる。
【0151】
【発明の効果】本発明のカプセル化粒子は、少ない樹脂
が金属微粒子表面に薄い均一な被膜を形成し、その表面
を絶縁被覆している。そのため、好適な絶縁性と帯電特
性と、高い金属重量割合とを兼ね備えており、キャリア
や各種添加剤を含有させることで、安定な帯電特性に基
づく良好な静電荷像現像剤とすることができ、金属含有
量の高い高精細な配線パターンを形成することができ
る。さらに本発明のカプセル化粒子はまた、粒径分布が
きわめて狭いため、配線パターン中に高密度で粒径の揃
った粒子を充填でき、焼結後の導電性配線パターンの抵
抗値が低く、高周波特性も良好である。さらに本発明の
カプセル化粒子の製造方法によれば、膜厚の薄い樹脂被
膜で金属微粒子を均一に被覆し、しかもその粒径分布も
狭い値に制御することが可能であり、上記特性を有する
カプセル化粒子を効率よく製造することができる。
が金属微粒子表面に薄い均一な被膜を形成し、その表面
を絶縁被覆している。そのため、好適な絶縁性と帯電特
性と、高い金属重量割合とを兼ね備えており、キャリア
や各種添加剤を含有させることで、安定な帯電特性に基
づく良好な静電荷像現像剤とすることができ、金属含有
量の高い高精細な配線パターンを形成することができ
る。さらに本発明のカプセル化粒子はまた、粒径分布が
きわめて狭いため、配線パターン中に高密度で粒径の揃
った粒子を充填でき、焼結後の導電性配線パターンの抵
抗値が低く、高周波特性も良好である。さらに本発明の
カプセル化粒子の製造方法によれば、膜厚の薄い樹脂被
膜で金属微粒子を均一に被覆し、しかもその粒径分布も
狭い値に制御することが可能であり、上記特性を有する
カプセル化粒子を効率よく製造することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 金属微粒子と該粒子をカプセル化する絶
縁性樹脂の被膜とを有する静電荷像現像用カプセル化粒
子において、(1)カプセル化粒子の(a)体積平均粒
径が0.5〜15μmであり、(b)50%体積平均粒
径/50%個数平均粒径が1.25以下であり、(c)
(84%体積平均粒径/16%体積平均粒径)の平方根
が1.30以下であり、(2)絶縁性樹脂の前記カプセ
ル化粒子に対する重量割合が20%以下であることを特
徴とする静電荷像現像用カプセル化粒子。 - 【請求項2】 カプセル化粒子の平均円形度が0.98
以上である請求項1の静電荷像現像用カプセル化粒子。 - 【請求項3】 円形度0.98〜1.00の範囲に含ま
れる前記カプセル化粒子の割合が80個数%以上であ
り、円形度が0.95以下の範囲に含まれる割合が、6
個数%以下であることを特徴とする請求項2の静電荷像
現像用カプセル化粒子。 - 【請求項4】 金属微粒子をカプセル化する絶縁性樹脂
の被膜が、酸性基含有樹脂の被膜である請求項1に記載
の静電荷像現像用カプセル化粒子。 - 【請求項5】 金属微粒子をカプセル化する絶縁性樹脂
が架橋された樹脂である請求項1に記載の静電荷像現像
用カプセル化粒子。 - 【請求項6】 金属微粒子と、自己分散性の非水溶性樹
脂とを、水性媒体中に分散させることにより、金属微粒
子を非水溶性樹脂でカプセル化する静電荷像現像用カプ
セル化粒子の製造方法であって、分散時に転相促進剤を
用いることを特徴とする静電荷像現像用カプセル化粒子
の製造方法。 - 【請求項7】 静電荷像現像用カプセル化粒子を含有す
る静電荷像現像剤を用いて、静電印刷法により、絶縁性
無機質基体上に導電性配線パターンを印刷し、該パター
ンを焼結することによって、前記絶縁性無機質基体上に
金属の導電性配線パターンを形成する方法において、前
記静電荷像現像用カプセル化粒子の、(a)体積平均粒
径が0.5〜15μmであり、(b)50%体積平均粒
径/50%個数平均粒径が1.25以下であり、(c)
(84%体積平均粒径/16%体積平均粒径)の平方根
が1.30以下であり、絶縁性樹脂の前記カプセル化粒
子に対する重量割合が20%以下である、ことを特徴と
する導電性配線パターンの形成方法。 - 【請求項8】 カプセル化粒子の平均円形度が0.98
以上である請求項7記載の導電性配線パターンの形成方
法。 - 【請求項9】 円形度0.98〜1.00の範囲に含ま
れる前記カプセル化粒子の割合が80個数%以上であ
り、円形度が0.95以下の範囲に含まれる割合が、6
個数%以下である請求項8記載の導電性配線パターンの
形成方法。 - 【請求項10】 金属微粒子をカプセル化する絶縁性樹
脂の被膜が酸性基含有樹脂の被膜である請求項7記載の
導電性配線パターンの形成方法。 - 【請求項11】 金属微粒子をカプセル化する絶縁性樹
脂が架橋された樹脂である請求項7記載の導電性配線パ
ターンの形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001040024A JP2002244337A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 静電荷像現像用カプセル化粒子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001040024A JP2002244337A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 静電荷像現像用カプセル化粒子及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002244337A true JP2002244337A (ja) | 2002-08-30 |
Family
ID=18902708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001040024A Pending JP2002244337A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 静電荷像現像用カプセル化粒子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002244337A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006006492A1 (ja) | 2004-07-09 | 2006-01-19 | Asahi Glass Company, Limited | 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法 |
EP1806623A1 (en) * | 2006-01-05 | 2007-07-11 | Asahi Glass Company, Limited | Toner for electronic printing using xerography, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
EP1806624A1 (en) * | 2006-01-10 | 2007-07-11 | Asahi Glass Company, Ltd. | Developer for electronic printing using xerography, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
WO2007139156A1 (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-06 | Asahi Glass Company, Limited | 導電プリント線付きガラス板の製造方法及び導電プリント線付きガラス板 |
US7670742B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-03-02 | Ricoh Company, Ltd. | Recording material, toner, liquid developer and image forming method using the same |
-
2001
- 2001-02-16 JP JP2001040024A patent/JP2002244337A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006006492A1 (ja) | 2004-07-09 | 2006-01-19 | Asahi Glass Company, Limited | 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法 |
US7670742B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-03-02 | Ricoh Company, Ltd. | Recording material, toner, liquid developer and image forming method using the same |
EP1806623A1 (en) * | 2006-01-05 | 2007-07-11 | Asahi Glass Company, Limited | Toner for electronic printing using xerography, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
US7754405B2 (en) | 2006-01-05 | 2010-07-13 | Asahi Glass Company, Limited | Toner for electronic printing, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
EP1806624A1 (en) * | 2006-01-10 | 2007-07-11 | Asahi Glass Company, Ltd. | Developer for electronic printing using xerography, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
US7704660B2 (en) | 2006-01-10 | 2010-04-27 | Asahi Glass Company, Limited | Developer for electronic printing, and process for producing glass plate having electric conductor pattern |
WO2007139156A1 (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-06 | Asahi Glass Company, Limited | 導電プリント線付きガラス板の製造方法及び導電プリント線付きガラス板 |
US7906732B2 (en) | 2006-05-30 | 2011-03-15 | Asahi Glass Company, Limited | Method for producing a glass plate with a conductive printed wire and glass plate with a conductive printed wire |
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