JP2003307869A - 静電荷像現像用カプセル化粒子及びそれを用いた配線回路の製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用カプセル化粒子及びそれを用いた配線回路の製造方法

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JP2003307869A
JP2003307869A JP2002113258A JP2002113258A JP2003307869A JP 2003307869 A JP2003307869 A JP 2003307869A JP 2002113258 A JP2002113258 A JP 2002113258A JP 2002113258 A JP2002113258 A JP 2002113258A JP 2003307869 A JP2003307869 A JP 2003307869A
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resin
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encapsulated particles
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Hitoshi Takayanagi
均 高柳
Yukiko Soma
由紀子 相馬
Takayuki Ito
孝之 伊東
Shinji Ametani
信二 雨谷
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電記録方式、あるいは電子写真方式により
高密度かつ高精細な配線パターンの印刷が可能な優れた
現像特性を有する静電荷像現像用カプセル化粒子を提供
する。また、上記課題を解決する静電荷像現像用カプセ
ル化粒子を用いた配線回路の製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁性樹脂で銅微粒子がカプセル化され
た球形の静電荷像現像用カプセル化粒子であって、前記
静電荷像現像用カプセル化粒子の銅イオン溶出指数が3
0〜100である球形の静電荷像現像用カプセル化粒
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線回路を製造す
るために用いる銅の微粉末が絶縁性樹脂によりカプセル
化された新規なカプセル化粒子に関するものである。特
に、静電記録法、あるいは電子写真方式によって配線パ
ターンを形成し、その後焼結することで配線回路を形成
するために用いる銅微粒子を絶縁性樹脂で被覆した静電
荷像現像用のカプセル化粒子及びそれを用いた配線回路
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICやLSIを実装するための電気回路
やコンデンサー等の電極、センサー、アンテナなどに用
いられる配線回路を静電記録方式、あるいは電子写真方
式により絶縁性基体上に形成する際には、銅微粒子を絶
縁性樹脂で被覆したカプセル化粒子が用いられる。この
銅微粒子を含有したカプセル化粒子には、(1)静電記
録方式あるいは電子写真方式により高密度かつ高精度の
配線パターンの印刷が可能な優れた現像特性を有するこ
と、(2)印刷された配線パターンを焼結することによ
り低抵抗の配線回路を得るために、カプセル化粒子が最
密充填された状態で印刷されること、(3)配線パター
ンの印刷後に行われる、絶縁性樹脂を完全に燃焼させ、
これを除去する工程において、絶縁性樹脂中に含まれて
いる銅微粒子が最密充填されること、等が要求される。
【0003】これらの要求を満足するためには、a)銅
微粒子の表面が絶縁性樹脂の薄い被膜で均一にカプセル
化されており、できるだけ銅微粒子が樹脂粒子の表面に
露出していないこと、b)銅微粒子を包含したカプセル
化粒子が十分な帯電量を有し、また、帯電量分布がシャ
ープであり、粒子間で帯電量のばらつきがないこと、
c)銅微粒子を包含するカプセル化粒子の粒度分布がシ
ャープで、粒子の形状が限りなく球形であり、小粒径で
あること、等が必要である。
【0004】しかしながら、従来の技術で開示されてい
る配線回路形成用の銅あるいはその他の金属微粒子を絶
縁性樹脂で被覆したカプセル化粒子は、金属微粒子の一
部分が露出しているため十分な電荷を保持することがで
きず、静電荷像現像用の樹脂粒子としては帯電特性の劣
るものであった。例えば、特開平11−298119号
公報、及び特開平11−265089号公報では、樹脂
と金属微粒子を溶融混練後、その混練物を微粉砕するこ
とにより樹脂中に金属微粒子が分散したカプセル化粒子
を製造する方法が提示されている。このような粉砕方式
で製造したカプセル化粒子は、金属微粒子がカプセル化
粒子の表面に露出しているため、帯電がリークしやす
く、十分な帯電量を得ることが困難である。そのため、
このようなカプセル化脂粒子を電子写真方式により絶縁
性基体上に印刷した場合、印刷するべき配線パターン以
外の部分にカブリが多く発生し、微細で高密度の配線パ
ターンの印刷は困難であった。また、粉砕方式により製
造したカプセル化粒子の形状は、粒子表面に多数の凹凸
を有する不定形の形状となりやすく、そのような粒子を
用いて配線パターンを印刷した際には粒子同士が最密充
填することができず、隙間のない画線を形成することが
できない。そのため配線パターンの印刷後に行われる絶
縁性樹脂を完全に燃焼・除去する工程において、絶縁性
樹脂中に含まれている金属微粒子も最密充填することが
できず、結果として製造される配線回路は導線内部に隙
間が発生し、高抵抗の配線回路となってしまう。
【0005】金属微粒子を被覆する樹脂量を多くする
と、帯電特性は改善される傾向にあるものの、絶縁性樹
脂の樹脂量が多すぎて、焼結によって樹脂が完全に燃焼
し、消失した後でも、樹脂によって占められていた空間
を金属微粒子が埋めることができない。その結果、この
場合も導線中に空隙を生じさせ、配線回路としては特性
の劣るものになってしまう。
【0006】以上の如く、本来は、カプセル化粒子中の
金属微粒子の含有比率は高い方が好ましく、したがっ
て、樹脂量を増やすことにより上記の粉砕方式が有する
欠点を補うことは得策ではない。このようなことから、
粉砕方式による製造方法においては、金属微粒子の含有
量を高くすることが困難であった。
【0007】ところで、金属微粒子を包含するカプセル
化粒子の電気抵抗を測定することにより、金属微粒子の
露出の有無、及びその露出の程度を判断しようとする種
々の試みが従来からなされている。しかしながら、実際
の電気抵抗値の大小を有意差として確実に測定できるの
は、金属微粒子のかなりの部分がカプセル化粒子の表面
に露出している場合である。ところが、実際には、その
ようなカプセル化粒子を帯電させようとしても、粒子表
面から電荷が激しくリークし、粒子はほとんど帯電しな
い。金属微粒子を包含するカプセル化粒子により配線パ
ターンを印刷する際に、現実に、問題となるのは、その
ような極端な場合ではなく、電気抵抗値の大小が有意差
として確認できない領域、つまり、金属微粒子の露出量
が極わずかである場合や、金属微粒子は露出していない
が、それを覆う樹脂層の被膜膜厚がかなり薄い場合であ
る。そのような微妙な相違が、実際の現像時には影響
し、カブリ、転写ムラ、細線の印刷不良等を発生させ
る。
【0008】以上のごとく、金属微粒子、特に銅微粒子
を絶縁性樹脂で被覆したカプセル化粒子として、高精度
の配線パターンを印刷するために必要な帯電特性を得る
ための技術、及び最密充填により低抵抗の導通路を得る
ための工夫が十分に成された技術は未だかつて開示され
ていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
静電記録方式、あるいは電子写真方式により高密度かつ
高精細な配線パターンの印刷が可能な優れた現像特性を
有する静電荷像現像用カプセル化粒子を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、配線パターンを印刷
する際に高密度の充填が可能となる静電荷像現像用カプ
セル化粒子を提供することにある。さらに、本発明の他
の目的は、印刷された配線パターンを焼結して絶縁性樹
脂を完全に燃焼させた際に、銅微粒子が最密充填して、
空隙や欠陥等のない高精度、かつ低抵抗の導電性パター
ンを形成することが可能な静電荷像現像用カプセル化粒
子を提供することにある。さらに、本発明の他の目的
は、上記課題を解決する静電荷像現像用カプセル化粒子
を用いた配線回路の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、絶縁性樹脂で
銅微粒子がカプセル化された球形の静電荷像現像用カプ
セル化粒子であって、前記静電荷像現像用カプセル化粒
子の銅イオン溶出指数が30〜100である球形の静電
荷像現像用カプセル化粒子を提供するものである。
【0011】また、本発明は、上記静電荷像現像用カプ
セル化粒子を用いた配線回路の製造方法を提供するもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の球形の静電荷像現像用カプセル化粒子(以下、
本発明のカプセル化粒子と略記する)は、絶縁性樹脂に
より銅微粒子がカプセル化され、銅微粒子がカプセル化
粒子の表面にほとんど露出していない粒子である。ま
た、粒子中に含有される銅微粒子の重量比率が高い、つ
まり銅微粒子を包み込む樹脂の量が少なく、銅微粒子が
絶縁性樹脂の薄い皮膜で覆われた球形の粒子である。し
たがって、本発明のカプセル化粒子は、カプセル化粒子
の表面からの電荷のリークがほとんど無く、帯電レベル
が安定し、また、逆帯電粒子や弱帯電粒子がほとんど無
く、シャープな帯電量分布を有する。そのような帯電特
性を示すため、配線パターンの印刷時に転写ムラやカブ
リがほとんど発生せず、また微細な配線パターンの印刷
が可能となる。
【0013】本発明では、銅微粒子が絶縁性樹脂の薄い
皮膜で覆われている度合いを銅イオン溶出指数により規
定する。本発明における銅イオン溶出指数とは、塩酸水
溶液中で銅微粒子がイオン化するまでの時間を基に求め
た値である。すなわち、銅微粒子を絶縁性樹脂で覆った
粒子を塩酸水溶液中に浸漬すると、銅微粒子は塩酸水溶
液と反応して水溶性の塩化第二銅を生成する。そうする
と水素イオン濃度が減少し、溶液のPHがアルカリ側に
変化する。その際に、銅微粒子が絶縁性樹脂で完全に被
覆されておらず、銅微粒子の一部が露出していると、銅
と塩酸水溶液の反応が即座に進行し、PHが短時間でア
ルカリ側に急激に傾く。一方、銅微粒子が絶縁性樹脂層
の薄い皮膜で被覆されていると、樹脂中への水素イオン
の浸透が徐々に進行し、PHがアルカリ側に変化するま
での時間(以下、リードタイムと記す)が長くなる。ま
た、更に、銅微粒子を被覆する樹脂の量が多く、被覆樹
脂の膜厚が厚いと、PHがアルカリ側に変化するまでの
リードタイムがより長くなる。このリードタイムを比較
することでカプセル化粒子の表面に露出した銅微粒子の
表面積の大小、あるいは被覆樹脂の被膜の厚さが判読で
きる。
【0014】本発明における銅イオン溶出指数は、図1
中のリードタイムで表される時間(min)から求めら
れる値であり、そのリードタイムは、PHがほとんど変
化しない領域をベースラインとして延長した直線と、銅
微粒子が溶出してPHが急激に変化するカーブの接線と
の交点を変曲点として、浸漬開始から変曲点までのに要
した時間である。したがって、本発明における銅イオン
溶出指数とは、カプセル化粒子の浸漬開始から変曲点ま
でのリードタイム(単位は分(min))により求めら
れる値であり、そのリードタイムから時間の単位(mi
n)を除いた数値部分である。なお、本発明における銅
イオン溶出指数は、小数点以下第1位を四捨五入した1
の位以上の整数とする。
【0015】本発明における具体的な銅イオン溶出指数
の測定方法を以下に記載する。0.01N(25℃)の
塩酸水溶液100gと乾燥されたカプセル化粒子10g
を300mlのガラスビーカーに入れ、更に乳化剤0.
05g(NL−250:第一工業製薬(株)社製のノニ
オン型乳化剤)を添加して、液温を25℃に保持したま
ま、200rpmの速度で攪拌しながら、PHの変化を
測定する。なお、PHの測定は堀場製作所(株)社製の
PH測定装置F−22で行った。
【0016】本発明のカプセル化粒子における銅イオン
溶出指数は30〜100であり、50〜90であること
がより好ましく、中でも50〜80であることが特に好
ましい。銅イオン溶出指数が30以上であればカプセル
化粒子の表面における銅微粒子の露出がほとんど無く、
そのようなカプセル化粒子を用いて配線パターンの印刷
を行えば、カブリや転写ムラの発生がほとんど無く、更
に高密度配線パターンの印刷を支障無く行うことができ
る。また、銅イオン溶出指数が100以下であれば、絶
縁性樹脂の量が少なく、また該樹脂による被覆層の膜厚
が必要最小限であり、配線パターンの印刷後の焼成工程
において銅微粒子が最密充填し易く、導線の断線や隙間
がない配線回路を製造することができる。
【0017】本発明の静電荷像現像用カプセル化粒子の
形状は球形であるが、その形状は真球形状のみに限定さ
れるものではない。表面が球面で覆われている形状、例
えば、単一の曲面で覆われたラグビーボール状のカプセ
ル化粒子、あるいは複数の曲面で覆われた葡萄状のカプ
セル化粒子等がある。それらの中でも、本発明において
は、平均円形度が、0.96以上の球形〜略球形のカプ
セル化粒子であることが好ましい。より好ましくは、平
均円形度が0.97以上、特に好ましくは0.98以上
である。平均円形度が0.96以上であり、真球形に近
いほど配線パターン中のカプセル化粒子の充填が緻密に
なり、焼結後に平滑かつ緻密な導通路を形成することが
できる。
【0018】平均円形度は、下記式、円形度=(カプセ
ル化粒子投影面積と同じ面積の円の周長)/(カプセル
化粒子投影像の周長)で定義されるカプセル化粒子個々
の円形度の平均値である。本発明における平均円形度
は、カプセル化粒子5000個について粒子個々の円形
度を測定し、その平均をとったものである。
【0019】平均円形度は、カプセル化粒子のSEM
(走査型電子顕微鏡)写真を撮影し、それを測定し計算
することによっても求めることができるが、本発明にお
いては、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置
FPIP−1000により求める。フロー式粒子像分析
装置FPIP−1000とは、カプセル化粒子等の微粒
子の大きさや形状を撮像する装置であり、粒子の撮像は
以下の通りに行われる。
【0020】まず、微量の界面活性剤を含む水の中にカ
プセル化粒子を懸濁させることにより試料を作製する。
次いで、この試料をフロー式粒子像分析装置FPIP−
1000中に設けられた、透明且つ扁平なセル中に流下
させる。このセルの片側にはパルス光を発する光源が設
置されており、更に、セルを挟んで反対側にはその光源
に正対するように撮像用カメラが設けられている。FP
IP−1000のセル中を流下する試料中のカプセル化
粒子は、パルス光が照射されることにより、セルを夾ん
で光源と正対するカメラにより静止画像として捉えられ
る。
【0021】このようにして撮像されたカプセル化粒子
の像を基にして、画像解析装置により各カプセル化粒子
の輪郭が抽出され、カプセル化粒子像の投影面積や周囲
長(カプセル化粒子投影像の周長)が算出される。更
に、算出されたカプセル化粒子像の投影面積から、それ
と同等の面積を有する円の円周の長さ(カプセル化粒子
投影面積と同じ面積の円の周長)が算出される。上記の
円形度は、このように算出されたカプセル化粒子投影面
積と同じ面積の円の周長をカプセル化粒子投影像の周長
で除したものである。
【0022】上記装置で測定する際の条件は以下の通
り。 (1)カプセル化粒子の懸濁液の作製 水20gに対し界面活性剤(エルクリヤー(中外写真薬
品(株)製))0.1gを添加し、更に試料であるカプ
セル化粒子0.04gを添加し、超音波分散機でカプセ
ル化粒子を水中に懸濁させる。 (2)測定条件 測定温度;25℃ 測定湿度;60% 測定カプセル化粒子数;5000個
【0023】本発明のカプセル化粒子は球形であるため
流動性に優れている。したがって、配線パターンを絶縁
性基体上に印刷する際に、本発明のカプセル化粒子を非
磁性一成分現像方式の現像剤として用いた場合、現像ス
リーブ上に均一なカプセル化粒子の層を形成することが
でき、多数枚の印刷においても欠陥のない配線パターン
の印刷を行うことができる。また、キャリアと混合して
二成分現像剤として用いた場合、長時間の印刷において
現像装置内へのカプセル化粒子の補給を繰り返しても、
瞬時にキャリアと混合され、印刷画像の品質を損なうこ
とがない。
【0024】銅微粒子を絶縁性樹脂で被覆したカプセル
化粒子は、比重が高く、現像装置に充填したときに、充
填粒子相互間の接触面にかかる力が大きい。そのため、
流動性不良や、流動性不良に基づく帯電不良が発生し易
いのであるが、本発明のカプセル化粒子では外力によっ
て動きやすい球形のカプセル化粒子となっているので良
好な流動性及び帯電特性を示すことができる。
【0025】更に、本発明のカプセル化粒子は球形であ
るため、絶縁性無機質基体上に現像された際にカプセル
化粒子同士が最密充填された状態で配線パターンを形成
することができる。そうすることにより、印刷された配
線パターンを焼結して絶縁性樹脂を完全に燃焼させた際
に、カプセル化粒子中に包含されていた銅微粒子が最密
充填して、空隙や欠陥等のない高精度、かつ低抵抗の導
電性パターンを形成することが可能である。
【0026】更に、球形であるが故に、例えば、シリ
カ、アルミナ等の無機化合物をカプセル化粒子の表面に
均一に付着または固着させることが可能である。その結
果、帯電の立ち上がりが良好な、摩擦帯電特性の優れた
現像剤を得ることができる。
【0027】また、本発明のカプセル化粒子において
は、円形度が0.98〜1.00の範囲に含まれるカプ
セル化粒子の個数が80個数%以上であり、且つ円形度
0.95以下の範囲に含まれる個数が6個数%以下であ
ることが好ましい。円形度が0.98〜1.00の範囲
に含まれる粒子は真球に近い形状を有しており、円形度
0.95以下の範囲に含まれる粒子は不定形の粒子であ
る。円形度が0.98〜1.00の範囲に含まれる前記
カプセル化粒子の割合が80個数%以上、より好ましく
は85個数%以上で、かつ円形度0.95以下の前記カ
プセル化粒子の割合が6個数%以下、より好ましくは5
個数%以下であることにより、カプセル化粒子の流動性
がより向上する。
【0028】カプセル化粒子の円形度分布は、上記の東
亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置FPIP−
1000により求めることができる。測定方法、条件は
平均円形度を求める際の条件と同一である。本発明で
は、5000個のカプセル化粒子の円形度を基に円形度
分布を求める。
【0029】また、本発明のカプセル化粒子において
は、カプセル化粒子の全重量に対する絶縁性樹脂の重量
割合が3〜20重量%であることが好ましい。また、3
〜15重量%であることがより好ましい。樹脂量がこの
範囲であると、銅イオン溶出指数が前記の範囲に入りや
すく好ましい。絶縁性樹脂の量が上記範囲を超えると、
印刷した配線パターンを焼結する際に、樹脂が燃焼して
消失した後に大きな空隙が生じて導通路に小孔が生じた
り、導通路の表面が粗くなることがある。その結果、導
通回路の抵抗値が高くなったり、導通不良となる場合が
生じる。
【0030】上記の樹脂量は、炭素分析装置EMIA−
110(堀場製作所製)を用いて炭素量を測定し、その
測定値と予め作成した検量線を基に求めることができ
る。該装置は、酸素気流中でサンプルを燃焼させた時に
発生する二酸化炭素および一酸化炭素量を測定し、その
量からサンプル中に含有される炭素の量を測定する装置
である。検量線の作成条件、及びカプセル化粒子中の樹
脂量を求める条件は以下の通りである。樹脂の種類を変
更する場合は、その都度検量線を作成する。 試料重量:0.5g 燃焼温度:1250℃ 測定時間:30秒 測定温度:25℃ 測定湿度:60%
【0031】また、高密度で、高精細な配線パターンを
形成する上で、本発明のカプセル化粒子の体積平均粒径
は1〜8μmであることが好ましく、特に、体積平均粒
径が1〜6μmであることがより好ましい。
【0032】更に、本発明のカプセル化粒子の粒度分布
としては、50%体積平均粒径(D V50)と50%個
数平均粒径(DN50)との比(DV50/DN50
が1.25以下であることが好ましい。より好ましくは
1.20以下、特に好ましくは1.15以下である。且
つ、84%体積平均粒径(DV84)と16%体積平均
粒径(DV16)との比(DV84/DV16)の平方
根(以下GSDと略記する)が1.30以下であること
が好ましい。より好ましくは1.25以下、特に好まし
くは1.20以下である。このような粒度分布であると
本発明のカプセル化粒子の帯電量分布が良好となり、カ
ブリのない高品質な印刷画像を得ることができる。ま
た、このようなシャープな粒度分布をとることにより、
本発明のカプセル化粒子が、真球に近い形状と相まっ
て、隙間なく高密度に配列することが可能となる。その
結果、低抵抗の配線回路を形成する上で有利となる。な
お、本発明の粒度分布はコールターマルチサイザー2に
より測定した値である。
【0033】本発明のカプセル化粒子を用いて絶縁性の
基体上に印刷する際の方法は、特に限定されるものでは
ないが、静電記録方式、あるいは電子写真方式を用いる
ことが好ましい。特に電子写真方式の画像形成方法を用
いることが好ましい。また、電子写真方式における、現
像方式には種々の方法があるが、本発明のカプセル化粒
子を使用する場合は、非磁性一成分方式、あるいは二成
分現像方式を用いることが好ましく、特に二成分現像方
式を用いることが好ましい。
【0034】非磁性一成分方式、あるいは二成分現像方
式等の現像方式を用いる電子写真方式の現像装置により
配線パターンを印刷する際には、本発明のカプセル化粒
子が適度な帯電量、及び帯電量分布を示すことが好まし
い。本発明のカプセル化粒子の帯電量としては、帯電量
の絶対値が|1.3〜3.0|(femtoC/10μ
m)であることが好ましく、また、帯電量分布の標準偏
差が2.5以下であり、同極性に帯電するカプセル化粒
子が95個数%以上含有されていることが好ましい。
【0035】上記帯電量の値は帯電量分布測定装置(E
−スパートアナライザー、ホソカワミクロン社製)によ
り測定される値であり、帯電量を測定したカプセル化粒
子の平均粒子径を10μmとした時の換算値である。よ
り高精度な配線パターンの印刷を行うためには、帯電量
の絶対値は|1.3〜3.0|(femtoC/10μ
m)であることが好ましく、特に|1.5〜2.5|
(femtoC/10μm)であることが好ましい。帯
電量の絶対値が|1.3|(femtoC/10μm)
よりも低いと、カプセル化粒子は比較的比重の大きい粉
体であるので、例えば二成分現像剤の場合、キャリアに
保持できず飛散現象が起こり、カブリ等が発生して非画
像部の汚れの原因となり易い。カブリが多いと配線回路
に短絡が生じ、使用できなくなる。また、帯電量の絶対
値が|3.0|(femtoC/10μm)よりも高い
と転写材である絶縁性基体への転写量が減少し、十分な
線幅、あるいは厚みのある導通路を確保することが困難
になる。
【0036】カプセル化粒子の帯電時の極性としては、
正帯電、負帯電のどちらでも良いが、本発明で用いる絶
縁性樹脂が酸性基を含有する樹脂であることが好ましい
ので負帯電性のカプセル化粒子であることが好ましい。
【0037】又、本発明のカプセル化粒子における帯電
量分布の標準偏差としては2.5以下であり、より好ま
しくは2.0以下である。標準偏差が2.5よりも大き
いと帯電量分布がブロードになり、現像が均一に行われ
ず印刷画像にムラが発生する。さらに、カプセル化粒子
の選択現像が起こり現像剤の耐久性が悪くなる。また、
本発明におけるカプセル化粒子においては、同極性に帯
電する粒子の含有量は95個数%以上である。より好ま
しくは97個数%以上である。このことは、例えば、本
発明のカプセル化粒子が負帯電性の粒子である場合に
は、負帯電性の粒子が全粒子の95個数%以上であり、
逆に帯電している正帯電性の粒子が5個数%以下である
ことを意味している。逆帯電のカプセル化粒子が5個数
%以上であると飛散が起こりやすくなり、カブリとなり
やすい。本発明におけるカプセル化粒子の帯電量分布の
標準偏差、逆帯電粒子の含有割合は、上記の帯電量の測
定と同様にE−スパートアナライザー(ホソカワミクロ
ン社製)で測定する値である。
【0038】E−スパートアナライザーは、音響振動す
る極性が互いに逆の2枚の電極間にカプセル化粒子を落
下させることにより、カプセル化粒子を振動させ、ま
た、電極の電界作用によりカプセル化粒子を電極へ移動
させ、この時のカプセル化粒子の振動数と移動距離をレ
ーザードップラー法で同時に測定することにより、個々
の粒子の粒子径と帯電量を算出するものである。本装置
によれば特定の粒子径範囲にある粒子群の帯電量分布を
測定できると共に、それら粒子群の総帯電量を容易に測
定することができる。E−スパートアナライザーによる
カプセル化粒子の帯電量測定原理の詳細に関しては、
「Japan Hardcopy’90論文集」の10
1〜104ページにおいてホソカワミクロン(株)によ
り発表されている。
【0039】本発明で使用する銅微粒子の形状は、長軸
平均径/短軸平均径の比が1.5以下、さらに好ましく
は1.2以下で、その平均円形度が0.95以上、さら
に好ましくは0.97以上、最も好ましくは0.98以
上の略球形〜球形であることが好ましい。銅微粒子の形
状が針状、紡錘状、あるいはその他の不定形の粒子だ
と、カプセル化が十分に行われない粒子が生成する可能
性があり、また、カプセル化されたとしても、焼結後の
平滑性、緻密性が損なわれるため好ましくない。また、
不定形の粒子を樹脂被膜で覆い、球形化しようとする
と、樹脂量が多くなるため好ましくない。銅微粒子が球
形であれば必要最小限の樹脂量でカプセル化を行うこと
が可能である。
【0040】銅微粒子がカプセル化粒子の表面に露出す
ることなく、絶縁性樹脂で均一に被覆されるためには、
銅微粒子の表面に極性基を導入してからカプセル化を行
うことが好ましい。特に、絶縁性樹脂として酸性基含有
樹脂を用いる場合には、酸性基と酸−塩基反応を起こす
含窒素化合物を用いて処理することにより銅微粒子表面
を濡れやすくすることが効果的であり、それにより少な
い樹脂量で銅微粒子を露出させることなく、均一な樹脂
被膜を形成することができる。
【0041】銅微粒子の表面処理剤として好適に用いら
れるものとしては、例えば、含窒素シランカップリング
剤(アミノシランカップリング剤)として、N-β(ア
ミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N-β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N-β(アミノエチル)γ―アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン等が挙
げられる。また、アルミニュウムカップリング剤として
は、γ−アミノプロピルトリメトキシアルミニュウム、
γ−アミノプロピルトリエトキシアルミニュウム、γ−
アミノプロピルジメトキシメチルアルミニュウム等が挙
げられる。また、チタンカップリング剤としては、γ−
アミノプロピルトリメトキシチタン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシチタン、γ−アミノプロピルジメトキシ
メチルチタン等が挙げられる。
【0042】上記表面処理剤で銅微粒子の表面を処理す
る方法としては、例えば一定比率の水、イソプロピルア
ルコール、アミノシランカップリング剤を室温で60〜
90分間処理して、アミノシランカップリング剤の加水
分解を行った後、銅微粒子と混合して、12〜24時間
浸漬させて、銅微粒子表面にアミノシランを吸着させ、
120℃で2時間程度の脱水縮合を行えばよい。
【0043】本発明のカプセル化粒子を製造するために
用いることのできる絶縁性樹脂としては、ポリスチレン
樹脂、スチレンアクリル樹脂、またはスチレンブタジエ
ン樹脂のようなビニル系の共重合体樹脂、さらに、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、キシレ
ン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリウレタン樹脂等を
挙げることができるが、これらの中でも、中和により親
水性となる官能基を有する樹脂が好適に用いられる。
【0044】中和により親水性となる官能基を有する樹
脂の中でも、特に、酸性基を含有する絶縁性樹脂が好ま
しい。本発明のカプセル化粒子は、水性媒体中で製造す
るが、そのような樹脂は、塩基により酸性基の一部また
は全部が中和され、そうすることにより乳化剤または分
散安定剤を用いることなく、水性媒体中に安定に分散す
る(自己水分散能)カプセル化粒子を形成することがで
きる。以下、このような特性を有する酸性基を含有する
絶縁性樹脂を「自己水分散性樹脂」という。このような
自己水分散性樹脂を銅微粒子とともに水性媒体中に分散
させると、樹脂が銅微粒子に吸着すると共に、水性媒体
との界面に中和された酸性基(親水性基)が局在化す
る。それにより銅微粒子を粒子内に内包したカプセル化
粒子を水中で安定して生成することができる。その際
に、前記の如く銅微粒子表面にアミノ基をあらかじめ導
入しておくと、酸性基含有樹脂と銅微粒子との間で、濡
れ性が顕著に向上し、カプセル化を最小限の樹脂量で行
うことができる。
【0045】中和により親水性となりうる酸性基として
は、カルボキシル基、燐酸基、スルホン酸基、硫酸基な
どがあり、これらの中でもカルボキシル基を含有する樹
脂が好ましい。より具体的には、カルボキシル基を有す
るモノマーを重合したスチレン(メタ)アクリル酸系樹
脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。このような、酸
性基を含有するスチレン(メタ)アクリル系樹脂は、ス
チレン系モノマーを必須成分として、酸性基を含有した
重合性単量体類とその他の重合性ビニル単量体をラジカ
ル重合させて得ることができる。
【0046】(A)スチレン系モノマーとしては、スチ
レン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチ
ルスチレン、クロルスチレン等が挙げられる。
【0047】(B)酸性基を含有する重合性単量体類と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モ
ノブチル、マレイン酸モノブチル、アシッドホスホオキ
シエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピ
ルメタクリレート、3−クロロー2−アクリルアミドー
2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタ
クリレート等が挙げられる。
【0048】(C)その他の重合性単量体類としては、
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソア
ミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル
もしくはアクリル酸ドデシル、アクリル酸2−クロルエ
チル、アクリル酸フェニル、アルファクロルアクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オク
チル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸フェニル、
アルファクロルメタクリル酸メチル、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチ
ルイソプロペニルケトン、N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドン、等を挙げることができる。
【0049】酸性基を含有するスチレン−(メタ)アク
リル酸エステルの共重合体の製造方法としては通常の重
合方法を採ることが可能で、溶液重合、懸濁重合、塊状
重合等、重合触媒の存在下に重合反応を行う方法が挙げ
られる。
【0050】重合触媒としては、例えば、2,2'-アゾビ
ス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-
カルボニトリル)、ベンゾイルパーオキサイド、ジブチ
ルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート等が
挙げられ、その使用量はビニルモノマー成分の0.1〜10.
0重量%が好ましい。
【0051】上記のスチレン(メタ)アクリル系樹脂
は、そのままでも使用できるが、必要に応じて樹脂の一
部を架橋しても良い。このような架橋を行うことによっ
て、電子写真現像装置内でのカプセル化粒子同士、ある
いはカプセル化粒子とキャリア粒子との摩擦や衝突によ
り、カプセル化粒子の被膜が破壊されることがない。
【0052】上記絶縁性樹脂を架橋させる方法として
は、銅微粒子をカプセル化した後、樹脂中の官能基と架
橋剤との反応により行うことが好ましい。例えば、樹脂
の官能基がカルボキシル基である場合には、カルボキシ
ル基と反応して樹脂を架橋させる架橋剤として、アミノ
プラスト樹脂、1分子中にグリシジル基を平均2個以上
有する化合物、1分子中に1,3−ジオキソラン−2−
オン−4−イル基を平均2個以上有する化合物、1分子
中にカルボジイミド基を平均2個以上有する化合物(例
えば、カルボジライト;日清紡(製)のカルボジイミド
基含有架橋剤)、1分子中にオキサゾリン基を平均2個
以上有する化合物、金属キレート化合物等が挙げられ
る。また、樹脂の官能基が水酸基である場合には、これ
と反応する架橋剤としては、例えば、アミノプラスト樹
脂、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシ
アネート樹脂等が挙げられる。
【0053】上記架橋剤と反応するカルボキシル基を絶
縁性樹脂に導入する方法としては、前記の(B)成分を
(A)成分と、更に必要に応じて(C)成分と共重合す
ればよく、官能基が水酸基である場合には、官能基とし
て水酸基を有する重合性単量体を前記の(A)、(B)
成分と共に、更に必要に応じて(C)成分と共に共重合
させることにより容易に製造することができる。
【0054】水酸基を有する重合性単量体としては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、「プラクセル F
M−2」や「プラクセル FA−2」(ダイセル化学工
業株式会社製)等のラクトン化合物を付加した(メタ)
アクリル系モノマー類;ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレートモノマー類、ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレートモノマー類、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエー
テルなどが挙げられる。
【0055】絶縁性樹脂を架橋する場合の好ましい例
は、官能基としてカルボキシル基を含有する樹脂と一分
子中に平均2個以上のグリシジル基を有する化合物の組
み合わせである。一分子中に平均2個以上のグリシジル
基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水
添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ック型などの如きフェノール類のグリシジルエーテル
類;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グ
リセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシ
ジルエーテル、ポリプロピレンジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ソルビ
トールポリグリシジルエーテルの如き各種グリコールや
ポリオールのグリシジルエーテル類;アジピン酸ジグリ
シジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル等の如
きグリシジルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレ
ーカプセル化粒子どのグリシジル基を有する重合性モノ
マーを共重合したビニル系共重合体;エポキシ化ポリブ
タジエン;ジグリシジルアニリン、トリグリシジルパラ
アミノフェノール、トリグリシジルメタアミノフェノー
ル、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン如きグリ
シジルアミン化合物、等が挙げられる。
【0056】本発明では絶縁性樹脂と架橋剤との反応は
水性媒体中で行うことが好ましく、したがって、架橋反
応は水の沸点以下で行われる。特に、カプセル化粒子同
士のの融着を避けるために、絶縁性樹脂のガラス転移温
度近傍で反応を行うことが好ましい。このような比較的
低温の条件下でカルボキシル基と反応することができる
架橋剤としては、下記一般式(1)および(2)で表さ
れるグリシジル基を有するグリシジルアミン化合物が好
ましい。
【0057】
【化1】 一般式(1)
【0058】
【化2】 一般式(2) (上記一般式(1)(2)中、R1及びR2は、水素原
子、炭素原子数1〜4のアルキル基、置換基を有してい
ても良い芳香環基又は脂環基を表わし、R3は炭素原子
数1〜4のアルキル基を表わす。)
【0059】上記の構造を有する架橋剤としては、例え
ば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシ
レンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルア
ミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルベ
ンジルアミン、N,N−ジグリシジル−α−フェニルエ
チルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルイ
ソフォロンジアミン、等が挙げられる。
【0060】絶縁性樹脂と架橋剤とを反応させる場合の
反応割合は特に制限されるものではないが、官能基がカ
ルボキシル基である場合を例にとれば、カルボキシル基
1.0当量に対して、グリシジル基が0.001〜1.
0当量の範囲となる量のグリシジル基を有する化合物を
用いることが好ましく、カルボキシル基1.0当量に対
するグリシジル基の量が0.001当量よりも少ない場
合、高分子量化又は架橋が不十分になり好ましくない。
【0061】架橋剤としてグリシジルアミン化合物及び
その他のグリシジル基含有化合物を使用する場合、2−
メチルイミダゾールなどの公知の触媒を使用したり、グ
リシジル基の一部にジブチルアミンなどの第二級モノア
ミン等を付加して、グリシジル基含有化合物に自己触媒
能を付与する方法なども採用できる。
【0062】本発明に用いられるスチレン(メタ)アク
リル系樹脂は、DSC(示差走査熱量計)で測定したガ
ラス転移温度が50℃以上であることが好ましく、60
℃以上110℃以下の範囲がさらに好ましい。ガラス転
移温度が50℃よりも低い場合には得られるカプセル化
粒子の熱安定性が悪くなる傾向にあり好ましくない。
【0063】スチレン(メタ)アクリル系樹脂の架橋反
応前におけるTHF可溶分の重量平均分子量(ポリスチ
レン換算ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測
定した値)は5,000〜300,000の範囲が好ま
しく、20,000〜150,000の範囲がより好ま
しい。重量平均分子量が5,000よりも小さいと、水
性媒体への分散後に水性媒体に溶ける樹脂が多くなり、
カプセル化粒子の収率が減少する傾向があり、また、架
橋反応が十分に進行せず、樹脂強度が不足する傾向にあ
るため好ましくない。また、重量平均分子量が300,
000よりも大きいと、水性媒体中へ分散し難くなる傾
向にあるので好ましくない。
【0064】また、上記スチレン(メタ)アクリル系樹
脂は必要に応じて、重量平均分子量が異なる樹脂をブレ
ンドした系であっても良い。例えば、低分子量樹脂とし
て重量平均分子量5,000〜10,000の低分子量
樹脂と重量平均分子量100,000〜300,000
の樹脂を5/95〜95/5の割合でブレンドすること
によりカプセル化粒子を製造する際に、分散が容易にな
り粒度分布が向上する。また、銅微粒子を被覆する樹脂
の膜厚の制御が容易になる。
【0065】また、本発明では、絶縁性樹脂として多価
アルコールと、多塩基酸又はそのエステル誘導体とを反
応させたポリエステル樹脂も好適に使用できる。
【0066】多塩基酸としては、例えばテレフタル酸、
イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カ
ルボン酸類、無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、
アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カル
ボン酸類、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カ
ルボン酸類が挙げられる。これらの多塩基酸を1種又は
2種以上用いることができる。また、スルホイソフタル
酸、スルホテレフタル酸、スルホフタル酸、スルホサリ
チル酸、スルホコハク酸、前記スルホ酸のアルキルエス
テル、またはナトリウム塩等の併用も適宜挙げられる。
【0067】多価アルコールの例としては、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリ
セリンなどの脂肪族ジオール類、シクロヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノール
Aなどの脂環式ジオール類、ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオ
キサイド付加物などの芳香族系ジオール類が挙げられ
る。これらの多価アルコールの1種又は2種以上用いる
ことができる。
【0068】ポリエステル樹脂のガラス転移温度は50
℃以上、より好ましくは60℃以上である。50℃未満
であると耐熱性が不十分となり好ましくない。
【0069】ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平
均分子量(ポリスチレン換算ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーで測定した値)は3,000〜200,
000の範囲が好ましく、5,000〜100,000
の範囲がより好ましい。重量平均分子量が3,000よ
りも小さい場合、水性媒体へ分散後に水性媒体に溶ける
樹脂が多くなり、カプセル化粒子の収率が減少する傾向
にあり、また、架橋反応が十分に進行せず、樹脂強度が
不足する傾向にあるため好ましくない。また、重量平均
分子量が200,000よりも大きい場合カプセル化が
難くなるので好ましくない。
【0070】前記ポリエステル樹脂は、直鎖、分岐、架
橋樹脂のいずれのタイプでも使用できる。ここで、テト
ラヒドロフランに可溶で3官能以上の多価カルボン酸あ
るいは多価アルコールを用いたものを分岐樹脂、用いな
いものを直鎖樹脂という。また、テトラヒドロフランに
不溶の部分を有する樹脂を架橋樹脂という。また、必要
に応じて絶縁性樹脂の一部をカプセル化粒子形成後に架
橋しても良い。カプセル化粒子形成後にポリエステル樹
脂を架橋させるためには、前記のスチレン(メタ)アク
リル樹脂を架橋させる手段の説明の箇所に記載した各種
グリシジル化合物やカルボジイミド基を有する架橋剤が
使用できる。
【0071】また、上記ポリエステル樹脂は必要に応じ
て、重量平均分子量が異なる樹脂をブレンドした系であ
っても良い。例えば、低分子量樹脂として重量平均分子
量3,000〜10,000の低分子量樹脂と重量平均
分子量100,000〜200,000の樹脂を5/9
5〜95/5の割合でブレンドすることによりカプセル
化粒子を製造する際に、分散が容易になり粒度分布が向
上する。また、銅微粒子を被覆する樹脂の膜厚の制御が
容易になる。
【0072】本発明で使用する絶縁性樹脂の酸価は10
〜150が好ましく、酸価20〜100がより好まし
く、酸価40〜80が更に好ましい。酸価が10より低
いと所期の帯電量が得られず、また、水性媒体への分散
性が低下してカプセル化粒子を製造する上で支障が生じ
る。更に、絶縁性樹脂中のカルボキシル基を利用して架
橋反応を行う場合、樹脂の高分子量化が進まず、あるい
は架橋密度が低下するので好ましくない。また、酸価が
150よりも高いとカプセル化粒子の吸湿性が高くなり
好ましくない。
【0073】本発明の、銅微粒子を絶縁性樹脂で被覆し
たカプセル化粒子は必要に応じてその他の添加剤を内包
あるいは外添してもよい。例えば、静電印刷法による乾
式現像剤に通常用いられるような帯電制御剤や離型
剤(ワックス等)を本発明のカプセル化粒子中に含有さ
せることや、ガラスフリットや疎水性シリカ、酸化
チタン等の無機微粒子、あるいは有機微粒子等を添加し
てもよい。
【0074】帯電制御剤としては、例えばニグロシン
系染料、四級アンモニウム塩、Cr含金染料、Zn含金
染料、Fe含金染料、Zr含金染料、モリブデン酸キレ
ート染料、フッ素変成4級アンモニウム塩等が帯電極性
に応じて適宜選択して用いられる。
【0075】ワックスとしては、例えばポリプロピレ
ンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワック
ス、サゾールワックス等が挙げられ、非磁性1成分現像
装置における規制部材(ブレード)や現像剤担持体(現
像ローラ)等に対するカプセル化粒子の固着の問題を低
減させる効果がある。
【0076】ガラスフリットは、内包、もしくは外添
され、絶縁性無機質基体上に印刷された配線パターンを
焼結する際に、該基体上にカプセル化粒子中の銅微粒子
等を焼き付ける役割を果たすものであり、焼結時に溶解
あるいは半溶解状態となり、室温に冷却されると完全に
固化し、金属等を該基体上に固定化する効果がある。
【0077】疎水性シリカ、酸化チタン等の無機微粒
子、あるいは有機微粒子などは、カプセル化粒子に外添
され、静電印刷法による乾式現像剤として用いる場合に
流動性や帯電性等の物理的特性を改良する効果がある。
本発明では、特に、シリコーンオイルで処理された疎水
性シリカを、該カプセル化粒子表面に外添して用いるこ
とが好ましい。該シリカを外添することで、粉体流動
性、転写性が向上し、高精細な画像を得ることができ
る。これは、微粉体を粒子表面に外添することで、接触
面積が減少し、付着力が低下するためであり、カプセル
化粒子の球形度が高いほど均一な外添が可能になり、上
記特性が顕著に改善される。また、シリコーンオイル処
理された疎水性シリカであることが特に好ましく、これ
により帯電安定性が改善され、高精細な画像を得ること
ができる。
【0078】各種シリコーンオイルで処理された疎水性
シリカとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、
アルキル変性シリコーンオイル、α―メチルスチレン変
性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイ
ル、フッソ変性シリコーンオイル、及びオレフィン変性
シリコーンオイル等で処理された疎水性シリカが挙げら
れる。外添方法は、公知慣用の機種を用いて処理され
る。例えば、ヘンシェルミキサー、あるいはスーパーヘ
ンシェルミキサー、ハイブリダイザー等が挙げられる。
【0079】本発明のカプセル化粒子は銅微粒子と酸性
基を含有する絶縁性樹脂とを、塩基の存在化に水性媒体
中に分散させることにより製造できる。より具体的な、
そして、好適な本発明のカプセル化粒子を製造する方法
としては、例えば、 銅微粒子と酸性基を含有する絶縁性樹脂と、更に、
有機溶剤の混合物を、塩基の存在下に水性媒体中に乳化
して、カプセル化粒子を形成する方法。 酸性基を含有する絶縁性樹脂と銅微粒子の溶融混練
物を絶縁性樹脂の軟化点以上に加熱して、更に加圧した
状態で、塩基の存在下にて水性媒体中に機械的な攪拌手
段を用いて乳化させてカプセル化粒子を形成する方法。
等を挙げることができる。銅微粒子を絶縁性樹脂により
カプセル化して完全に被覆するためには、上記の製造方
法のいずれも使用することができるが、本発明のカプセ
ル化粒子を製造する方法としてはが特に好ましい。
の製造方法によればカプセル化粒子を生成する際に機械
的な攪拌手段による高いシェアがかからないので、製造
されるカプセル化粒子の粒径がより均一となる。
【0080】の製造方法によりカプセル化粒子を製造
するには、酸性基を含有する絶縁性樹脂である自己水分
散性樹脂を有機溶剤中に溶解し、それに銅微粒子を加
え、デスパ(分散攪拌機)、ボールミル、ビーズミル、
サンドミル、連続式ビーズミル等の一般的な混合機・分
散機を使用することにより、銅微粒子が樹脂溶液中に微
分散した混合物を製造する。次いで、塩基性中和剤の存
在下に水性媒体と混合することにより前記混合物を乳化
させ、更に減圧下で有機溶剤を除去し、前記銅微粒子が
樹脂によって被覆されたカプセル化粒子の水性媒体(懸
濁液)を製造する。その後、前記銅微粒子が樹脂により
被覆されたカプセル化粒子を水性媒体から分離して乾燥
することによりカプセル化粒子の乾燥粉体を得ることが
できる。
【0081】銅微粒子と自己水分散性樹脂と有機溶剤と
の混合物は、銅微粒子の粒径が3μm以上であれば、自
己水分散性樹脂の有機溶剤溶液に銅微粒子を混合し、攪
拌翼により混合することで分散することが可能である。
一方、銅微粒子の粒径が1μm以下の場合には凝集性が
強くなるので、さらにこれを湿式で混練して上記混合物
を得るようにすることが好ましい。
【0082】前記工程中の自己水分散性樹脂の酸性基を
塩基にて中和する方法としては、(1)予め塩基で中和
された自己水分散性樹脂を用いて、銅微粒子および有機
溶剤を含有する混合物を調製する方法、(2)自己水分
散性樹脂、銅微粒子および有機溶剤を含有する混合物を
調製した後、塩基で中和する方法、(3)水性媒体中に
中和剤を混合しておき、その中へ自己水分散性樹脂及び
銅微粒子を投入する方法、等が挙げられる。
【0083】自己水分散性樹脂の酸性基(カルボキシル
基)を中和するために用いる塩基としては、特に制限は
なく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アン
モニアのごとき無機塩基や、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、イソプロピルアミンのごとき有機塩基が用い
られる。
【0084】本発明で使用される自己水分散性樹脂を溶
解させるための有機溶剤としては、以下のものを用いる
ことができる。例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、石油
エーテルのごとき炭化水素類;塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素のごときハロ
ゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンのごときケトン類;酢酸エチル、
酢酸ブチルのごときエステル類、などが用いられる。こ
れらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を混合し
て用いることもできる。また、有機溶剤は、自己水分散
性樹脂を溶解し、かつ、水との親和性のある極性溶剤が
好ましい。
【0085】上記有機溶剤の中でも、水に対する溶解度
が5〜30重量%のものが好ましく、また、毒性が比較
的低く、かつその後の工程で脱溶剤し易い低沸点のもの
が好ましい。そのような溶剤としては、メチルエチルケ
トンがあり、本発明で使用する有機溶剤としては特に好
ましい。
【0086】本発明の製造方法においては、自己水分散
性樹脂と銅微粒子と必要に応じて添加される有機溶剤と
の混合物を、塩基の存在下に、水性媒体と混合して乳化
する際に、転相促進剤を添加するのが好ましい。ここで
言う転相促進剤は乳化剤や分散安定剤とは機能が異なっ
ている。すなわち、乳化剤や分散安定剤は、カプセル化
粒子表面に吸着し、形成された粒子同士が融着、凝集す
るとなく、水性媒体中において安定に分散させる機能を
有するものを指している。
【0087】一方、本発明の製造方法において使用され
る転相促進剤とは、転相促進機能を有するものを指して
いる。すなわち、自己水分散性樹脂と銅微粒子と必要に
応じて添加される有機溶剤との混合物に水性媒体(水ま
たは水を主成分とする液媒体)を添加する工程において
は、前記混合物の有機連続相に水を徐々に添加すること
で、Water in Oilの不連続相が生成し、さらに水を追
加して添加することで、Oil in Waterの不連続相に転
相して、水性媒体中に前記混合物が粒子(液滴)として
浮遊する懸濁液が形成される。この時、Water in Oil
の不連続相からOil in Waterの不連続相への転相をよ
りスムーズに促進させるための機能を有するものを指し
て転相促進剤と称している。
【0088】本発明で使用する自己水分散性樹脂は転相
促進剤を使用しなくとも水性媒体中に分散することは可
能である。しかし、本発明では転相促進剤を使用するこ
とにより、平均粒子径、及び、粒度分布等の好適なカプ
セル化粒子を製造することが容易になる。
【0089】本発明における転相促進剤は、次のものが
使用できる。 アルコール溶剤 金属塩化合物
【0090】アルコール溶剤としては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソ
ブタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec
−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルなどが使用できる。勿
論、その他のものであっても使用できる。中でも好まし
いものは、水に溶解し沸点が低い、イソプロパノール、
n−プロパノールが好ましい。アルコール溶剤の使用量
は、樹脂固形分100重量部当たり、概ね、10〜50
重量部程度であるが、勿論、この量に限定されるもので
はない。
【0091】金属塩化合物としては、公知慣用のものが
使用できるが、2価以上の金属塩で水に溶解するものが
好ましい。例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩
化第一銅、塩化第二銅、塩化第一鉄、塩化第二鉄、など
が挙げられる。金属塩化合物の使用量は、樹脂固形分1
00重量部当たり、概ね、0.01〜3重量部程度であ
るが、勿論、この量に限定されるものではない。
【0092】上記製造方法では、銅微粒子と自己水分散
性樹脂を水性媒体中に分散させるにときに、ホモミクサ
ー(特殊機化工業株式会社)、あるいはスラッシャー
(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユーロ
テック)、マイクロフルイダイザー(みづほ工業株式会
社)、マントン・ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン
社)、ナノマイザー(ナノマイザー株式会社)、スタテ
イックミキサー(ノリタケカンパニー)などの高シェア
乳化分散機機や連続式乳化分散機等も使用できる。
【0093】しかしながら転相促進剤を使用することに
より、低シェアによる撹拌で、高シェアによる方法で得
られるよりも粒径の均一なカプセル化粒子を得ることが
できる。低シェア撹拌の方法としては、例えば、特開平
9−114135で開示されているような攪拌装置、ア
ンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、フルゾーン
翼、マックスブレンド翼、半月翼等を使用して、該攪拌
翼の周速が0.2〜5m/s、より好ましくは0.5〜
4m/sの低シェアで攪拌しながら水を滴下する方法が
好ましい。
【0094】本発明のカプセル化粒子を製造する場合、
上記の絶縁性樹脂の構造や酸価、又は中和剤、有機溶
剤、転相促進剤等の種類、及びその使用量、更には、転
相乳化時の攪拌速度等を適宜調整することにより、カプ
セル化粒子中に含有される絶縁性樹脂の量を調整するこ
とができる。したがって、これらの種々の条件を調整す
ることにより、銅イオン溶出指数を前記の好ましい範囲
にすることができる。
【0095】以上の製造方法により得られる銅微粒子を
自己水分散性樹脂で被覆したカプセル化粒子の分散液
は、蒸留等の手段により先ず有機溶剤を除去してから、
該粒子を水性媒体と分離し、乾燥することによりカプセ
ル化粒子の粉末を得る。
【0096】酸性基含有の自己水分散性樹脂を塩基性の
中和剤で中和した場合においては、カプセル化粒子の形
成後、有機溶剤を除去した後、例えば塩酸、硫酸、燐
酸、酢酸、蓚酸などの酸性の中和剤で、粒子表面の塩基
性化合物で中和された親水性基をもとの官能基に戻す逆
中和処理を行い、粒子表面の官能基の親水性をより低下
させてから乾燥して粉末にするという方法を採用するこ
とが好ましい。
【0097】カプセル化粒子を水性媒体から分離する方
法としては、比重差を利用した自然沈降法、あるいは遠
心力を利用した各種遠心分離機、あるいは、フィルター
プレス等の、減圧あるいは加圧による濾布濾過等により
行われる。
【0098】乾燥は、公知慣用の方法がいずれも採用で
きる。例えばカプセル化粒子が熱融着や凝集しない温度
で、常圧下又は減圧下で乾燥してもよいし、凍結乾燥を
行っても良い。連続瞬間気流式乾燥機やスプレードライ
ヤー等を用いて、乾燥を行ってもよい。以上のような乾
燥装置としては、ナウターミキサー(ホソカワミクロン
社製)、リボコーン(大河原製作所製)、フラッシュジ
ェットドライヤー等が挙げられる。
【0099】製造されたカプセル化粒子の粒度分布を整
えるため、あるいは粗大粒子や微小粒子を除去するため
の分級が必要な場合には、乾燥終了後に、一般的な気流
式分級機を用いて公知慣用の方法で分級を行うことがで
きる。また、カプセル化粒子が水性媒体中に分散してい
る段階で、粒径による沈降性の違いを利用して、カプセ
ル化粒子の水スラリーを遠心分離機により分級する方
法、あるいは液体サイクロン等を用いて分級する方法
等、で行うこともできる。粗大粒子の除去については、
カプセル化粒子の水スラリーを、フィルターや湿式振動
篩いなどで濾過することにより行うことができる。本発
明の方法で製造したカプセル化粒子は粒径が均一である
ため、これらの分級手段を用いずに、また用いたとして
もデカンテーション程度で粒径の揃ったカプセル化粒子
を得ることができる。
【0100】本発明のカプセル化粒子はキャリアと混合
することにより二成分現像剤とする個とができる。キャ
リアとしては、表面を樹脂被覆した磁性キャリアである
ことが好ましい。キャリアのコア剤(磁性キャリア)は
通常の二成分現像方式に用いられる鉄粉、マグネタイ
ト、フェライト等が使用できるが、中でも真比重が低
く、高抵抗であり、環境安定性に優れ、流動性が良好な
フェライト、またはマグネタイトが好適に用いられる。
コア剤の形状は球形、不定形等、特に差し支えなく使用
できるが、球形のコア剤であることが好ましい。平均粒
径は一般的には10〜500μmであるが、高解像度画
像を印刷するためには30〜100μmが好ましい。
【0101】また、これらのコア剤を被覆する被覆樹脂
としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエ
ーテルポリビニルケトン、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、スチレン/アクリル共重合体、オルガノシロキサ
ン結合からなるストレートシリコン樹脂あるいはその変
性品、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹
脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が使用で
きる。これらの中でも、特にシリコーン樹脂、(メタ)
アクリル樹脂が帯電安定性、被膜強度等に優れ、より好
適に使用し得る。
【0102】カプセル化粒子とキャリアからなる現像剤
の帯電特性は、キャリアを被覆する樹脂量、または、キ
ャリアのコア剤の表面をシランカップリング剤等で表面
処理することにより、あるいはカーボンブラック等を被
覆樹脂中に含有させる方法、等により変動を受ける。本
発明で好適に用いられる樹脂被覆キャリアは、コア剤と
してフェライト、あるいはマグネタイトを用い、シリコ
ーン樹脂、(メタ)アクリル樹脂から選ばれる1種以上
の樹脂で被覆され、必要に応じキャリアのコア剤表面を
シランカップリング剤等で表面処理した樹脂被覆磁性キ
ャリアであり、カプセル化粒子の帯電量、帯電量分布、
逆帯電粒子の量は上記の手段により調整することが好ま
しい。
【0103】キャリア芯材表面への樹脂の被覆方法は特
に手段を選ぶものではないが、被覆樹脂の溶液中に浸漬
する浸漬法、被覆樹脂溶液をキャリア芯材表面へ噴霧す
るスプレー法、あるいはキャリアを流動エアーにより浮
遊させた状態で噴霧する流動床法、ニーダーコーター中
でキャリア芯材と被覆樹脂溶液を混合し、溶剤を除去す
るニーダーコーター法などが挙げられる。
【0104】被覆樹脂溶液中に使用される溶剤は被覆樹
脂を溶解するものであれば特に限定されるものではない
が、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエ
チルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が使用
できる。キャリア表面への被覆層の厚さは、通常0.1
〜3.0μmである。
【0105】樹脂で被覆されたキャリアは、必要に応じ
て加熱処理される。特に架橋成分を含む樹脂で被覆した
場合、熱架橋反応により皮膜が強化されて、より耐久性
に優れたキャリアとなり好ましい。また、加熱処理をす
ると、その温度条件によりカプセル化粒子と混合した時
の帯電量をコントロール出来る。一般に、加熱温度が高
い程、帯電量は高くなる傾向にある。通常、加熱処理
は、100℃〜300℃の温度で10分〜5時間行われ
る。そして、加熱処理後は、キャリア同士が固着してい
る場合があるので、ストレスをかけてキャリア粒子をほ
ぐすこともある。
【0106】カプセル化粒子と樹脂被覆磁性キャリアと
の重量割合は特に制限されるものではないが、カプセル
化粒子の比重が高いこともあり、通常、現像剤中のカプ
セル化粒子の割合は5〜30重量%、より好ましくは1
0〜25重量%である。5重量%よりも少ないと、帯電
量が高くなり逆帯電粒子数も減少するが、転写量が少な
くなり、好ましくない。また、30重量%よりも多くな
ると摩擦帯電が不十分となり、帯電の立ち上がりの低
下、逆帯電粒子の増加等の傾向が見られるようになるた
め好ましくない。
【0107】本発明のカプセル化粒子を用いて、絶縁性
基体上に電子回路用の配線回路を形成するには、前記カ
プセル化粒子を静電荷像現像用の現像剤として用いて、
絶縁性基体上に電子写真法により配線パターンを印刷す
る。その後、前記配線パターンを高温処理することによ
り、絶縁性樹脂を完全に燃焼・除去して、さらにカプセ
ル化粒子中に包含されていた銅微粒子を焼結させて銅の
配線回路を作製する。この場合、使用する絶縁性基体と
しては、絶縁性であり、難燃性であれば公知の材料を使
用することができるが、例えば、難燃性の樹脂基体、あ
るいはセラミック等の無機質の基体を用いることができ
る。また、板状の基体、あるいはフレキシブルフィルム
の如き可撓性の基体も使用することができる。
【0108】
【実施例】以下、樹脂合成例および実施例を用いて本発
明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。以下において、「部」は「重量部」を表
わし、「水」は「脱イオン水」の意である。
【0109】(絶縁性樹脂の合成例1)メチルエチルケ
トン114部、イソプロピルアルコール12部及び水2
4部を反応容器に入れ80℃に加熱した後、以下のモノ
マーの混合物を、窒素気流中で、一括で仕込み、反応を
開始した。 アクリル酸 54.0部 スチレン 364.8部 アクリル酸ブチル 181.2部 「パーブチルO」 0.6部
【0110】反応開始3時間経過後から1時間おきに、
反応樹脂溶液の約10部をサンプリングし、同量のメチ
ルエチルケトンで希釈し、ガードナー粘度計で粘度を測
定した。粘度がM−Nとなる時点で、メチルエチルケト
ン567部及びイソプロピルアルコール63部から成る
混合溶剤を添加した。この時のモノマー残存率をガスク
ロマトグラフィーにより定量して重合率を計算すると5
1%であった。反応溶液の温度を80℃に加熱した後、
以下に示したモノマーの混合物を1時間かけて滴下し
た。 アクリル酸 54.0部 スチレン 456.6部 アクリル酸ブチル 89.4部 「パーブチルO」 18.0部
【0111】滴下終了後、3時間ごとに3回にわたり
「パーブチルO」(日本油脂製触媒)各2部を添加し、
さらに4時間反応を継続した。反応終了後、この樹脂溶
液を加熱して脱溶剤を行い固形状の樹脂を得た。この樹
脂は2山の分子量分布をもち、その重量平均分子量は1
10、000(ポリスチレン換算ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで測定した値)であり、また、この
2山をピークの境目で区切ると、重量平均分子量が3
4,000と350,000の2つの部分に分割でき、
その比が77対23であった。この樹脂の酸価は70、
ガラス転移温度は60℃であった。以下、この樹脂をR
−1と略記する。
【0112】(絶縁性樹脂の合成例2)メチルエチルケ
トン450部を反応容器に入れ、80℃に加熱した後、
以下に示した割合の混合物を、窒素気流中で、2時間に
わたり滴下し、反応を行った。 アクリル酸 9.0部 スチレン 282.0部 アクリル酸ブチル 9.0部 「パーブチルO」 15.0部 ついで、滴下終了してから、3時間毎に3回にわたりパ
ーブチルO各3部を添加し、さらに4時間反応を継続し
た。その後、脱溶剤を行い、固形樹脂を得た。この樹脂
のガラス転移温度は60℃、重量平均分子量は540
0,酸価は19であった。以下、この樹脂をR−2と略
記する。
【0113】(銅微粒子の表面処理)体積平均粒径がそ
れぞれ1.5μm、3.5μm、5.3μmの銅微粒子
を、別々の容器に入れて熱風乾燥機内に置き、100℃
で30分間加熱することで銅微粒子表面の酸化処理を行
った。別に、水/イソプロピルアルコール/アミノシラ
ンカップリング剤(SH6020)(東レダウコーニング社
製)を93/5/2の重量比で調整し、90分間放置し
てシランカップリング剤の加水分解を行ったアミノシラ
ン加水分解溶液を準備した。その後、平均粒子径の異な
る表面の酸化処理を行った銅微粒子のそれぞれを別個
に、銅微粒子と同重量のアミノシラン加水分解溶液中に
浸積した。浸積時間は18時間とし、銅微粒子表面にア
ミノシランを吸着させた。浸漬終了後、吸引濾過等によ
り固液分離を行い、120℃の熱風乾燥機中で2時間の
脱水縮合反応を行い、さらにヘンシェルミキサーにて凝
集物を解砕した後、篩いにより粗大粒子を除去して表面
処理を行った銅微粒子を得た。シランカップリング剤に
よる表面処理を行った銅微粒子をそれぞれC−1、C−
2、C−3として表1中に記す。なお、C−4は、表面
の酸化処理を行ったが、シランカップリング剤による処
理を行っていない粒子である。
【0114】
【表1】表1(銅微粒子の性状) 表1中の銅微粒子の長軸平均径/短軸平均径は、電子顕
微鏡を用いて銅微粒子を撮影し、写真上の銅微粒子10
0個につき、それぞれ長軸径及び短軸径を計測し、その
平均値を求めた。平均円形度は、東亜医用電子(株)製
フロー式粒子像分析装置FPIP―1000を用いて測
定した。体積平均径はコールターマルチサイザー(2)
を用いて測定した。
【0115】(実施例1)R−1樹脂135部とR−2
樹脂15部をメチルエチルケトン278部に溶解した樹
脂溶液(この時の樹脂酸価は65であった)、C−1の
銅微粒子150部、1規定水酸化ナトリウム水溶液2
5.0部、転相促進剤としてイソプロピルアルコール5
4.9部を反応容器に仕込み、樹脂及び水酸化ナトリウ
ムが溶解するまで十分攪拌した後、水120部を加えさ
らに攪拌を行い、温度を30℃に調整した。その後、周
速1.05m/secで攪拌しながら水50部を滴下す
ることによって転相乳化させ、さらに水300部で希釈
し、銅微粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液
を得た。カプセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600
倍)を使い、透過光で観察すると、大部分の粒子は、1
個の銅微粒子が1個の樹脂粒子内に完全にカプセル化さ
れている様子が観察された。次いで、減圧蒸留により有
機溶媒を除去してから、1N塩酸で分散液のPHを3と
した。次いで、遠心分離機で銅微粒子を含有しないカプ
セル化粒子を除去した後、カプセル化粒子を水相から分
離するとともに水洗した。得られたウェットケーキは、
真空乾燥機にて乾燥し、その後エルボージェット(マツ
ボー社製風力式分級機)により微粉と粗粉を分級してカ
プセル化粒子の粉末を得た。
【0116】(実施例2)実施例1における銅微粒子を
C−2とし、転相乳化時に使用する1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液の量を26.3部とする以外は実施例1と同
様に製造を行い、銅微粒子をカプセル化したカプセル化
粒子の分散液を得た。カプセル化粒子の分散液を光学顕
微鏡(600倍)を使い、透過光で観察すると、大部分
の粒子は、1個の銅微粒子が1個の樹脂粒子内に完全に
カプセル化されている様子が観察された。以下、実施例
1と同様の操作を行いカプセル化粒子の粉末を得た。
【0117】(実施例3)R−1樹脂150部をメチル
エチルケトン291部に溶解した樹脂溶液、C−3の銅
微粒子150部、1規定水酸化ナトリウム水溶液28.
5部、転相促進剤としてイソプロピルアルコール60.
0部を反応容器に仕込み、樹脂及び水酸化ナトリウムが
溶解するまで十分攪拌した後、水120部を加えさらに
攪拌を行い、温度を30℃に調整した。その後、周速
1.05m/secで攪拌しながら水50部を滴下する
ことによって転相乳化させ、さらに水300部で希釈
し、銅微粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液
を得た。カプセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600
倍)を使い、カプセル化の状態を透過光で観察すると、
複数の銅微粒子が樹脂粒子内に完全にカプセル化されて
いる様子が観察された。以下、実施例1と同様の操作を
行いカプセル化粒子の粉末を得た。
【0118】(実施例4)R−1樹脂150部をメチル
エチルケトン291部に溶解した溶液に、C−2の銅微
粒子300部、「TETRAD−X」(三菱瓦斯化学工
業製のN,N,N’、N’ーテトラグリシジル−m−キ
シレンジアミン;グリシジル基平均官能基数4,グリシ
ジル基当量100g/eq)7.5部、1規定水酸化ナ
トリウム水溶液28.5部、転相促進剤としてイソプロ
ピルアルコールの60部を反応容器に仕込み、水120
部を加えさらに十分攪拌を行い、温度を30℃に調整し
た。その後、周速1.05m/secで攪拌しながら水
50部を滴下することによって転相乳化させ、さらに水
300部で希釈し、銀粒子をカプセル化したカプセル化
粒子の分散液を得た。カプセル化粒子の水スラリーを光
学顕微鏡(600倍)を使い、カプセル化の状態を透過
光で観察すると、複数の銅微粒子が樹脂粒子内に完全に
カプセル化されていた。次いで、減圧蒸留により有機溶
剤を除去してから、攪拌しながら70℃にて4時間架橋
反応を行った。冷却後、1N塩酸を加えて、液媒体のP
Hを3としてから、遠心分離機で銀カプセル化粒子を水
層から分離するとともに水洗し、凍結乾燥機にて乾燥す
ることによりカプセル化粒子の粉末を得た。
【0119】(実施例5)実施例1において転相乳化時
に使用する1規定水酸化ナトリウム水溶液の量を27.
5部とする以外は実施例1と同様に製造を行い、銅微粒
子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を得た。カ
プセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600倍)を使
い、透過光で観察すると、大部分の粒子は、1個の銅微
粒子が1個の樹脂粒子内に完全にカプセル化されている
様子が観察された。以下、実施例1と同様の操作を行い
カプセル化粒子の粉末を得た。
【0120】(実施例6)実施例1における銅微粒子を
C−4とする以外は実施例1と同様に製造を行い、銅微
粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を得た。
カプセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600倍)を使
い、透過光で観察すると、大部分の粒子は、1個の銅微
粒子が1個の樹脂粒子内にカプセル化されている様子が
観察されたが、銅微粒子表面が露出している粒子も少量
観察された。以下、実施例1と同様の操作を行いカプセ
ル化粒子の粉末を得た。
【0121】(実施例7)R−1樹脂135部とR−2
樹脂15部をメチルエチルケトン278部に溶解した樹
脂溶液(この時の樹脂酸価は65であった)、C−2の
銅微粒子150部、1規定水酸化ナトリウム水溶液2
6.5部、転相促進剤としてイソプロピルアルコール5
4.9部を反応容器に仕込み、樹脂及び水酸化ナトリウ
ムが溶解するまで十分攪拌した後、水120部を加えさ
らに攪拌を行い、温度を30℃に調整する。その後、周
速1.05m/secで攪拌しながら水50部を滴下す
ることによって転相乳化させた。さらに水100部で希
釈し、攪拌翼の周速を1.50m/secに上げて微粒
子同士を凝集させて少量の不定形粒子を発生させた。そ
の後、水200部を加えて希釈し、銅微粒子をカプセル
化したカプセル化粒子の分散液を得た。カプセル化粒子
の分散液を光学顕微鏡(600倍)を使い、透過光で観
察すると、2〜3個の銅微粒子が1個の樹脂粒子内にカ
プセル化されている様子が観察された。以下、実施例1
と同様の操作を行いカプセル化粒子の粉末を得た。
【0122】(比較例1)R−1樹脂135部、R−2
樹脂15部とC−1の銅微粒子400部を二軸混練押し
出し機で混練し、さらにこれを粉砕し分級して、銅微粒
子をカプセル化した不定形のカプセル化粒子を得た。こ
のカプセル化粒子を光学顕微鏡(600倍)を使い、透
過光で観察すると、すべての粒子において銅微粒子がカ
プセル化粒子の表面に露出しているのが観察された。
【0123】(比較例2)実施例1において転相乳化時
に使用する1規定水酸化ナトリウム水溶液の量を28.
5部とする以外は実施例1と同様に製造を行い、銅微粒
子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液を得た。カ
プセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600倍)を使
い、透過光で観察すると、大部分の粒子は、個々の粒子
に分散しているが樹脂層は薄く、判別は困難であった。
以下、実施例1と同様の操作を行いカプセル化粒子の粉
末を得た。
【0124】(比較例3)実施例1において転相乳化時
に使用する1規定水酸化ナトリウム水溶液の量を23.
5部とし、転相促進剤としてイソプロピルアルコールの
量を60.0部とする以外は実施例1と同様に製造を行
い、銅微粒子をカプセル化したカプセル化粒子の分散液
を得た。カプセル化粒子の分散液を光学顕微鏡(600
倍)を使い、透過光で観察すると、大部分の粒子は、1
個の銅微粒子が1個の樹脂粒子内に完全にカプセル化さ
れている様子が観察された。以下、実施例1と同様の操
作を行いカプセル化粒子の粉末を得た。
【0125】実施例1〜7、比較例1〜3の各カプセル
化粒子の物性値を表2にまとめた。
【0126】
【表2】
【0127】表2中の各物性値は以下の方法で測定し
た。 (樹脂量)カプセル化粒子中の絶縁性樹脂の量であり、
堀場製作所製「炭素分析装置EMIA−110」で測定
した炭素量を基に以下の手順にて導き出した値である。 (1)検量線作成用サンプルの作製 以下、4点の検量線作成用サンプルを作成した。 銅微粒子0.5g(樹脂量:0重量%) 銅微粒子/樹脂=0.025g/0.475g(樹脂
量:5重量%) 銅微粒子/樹脂=0.050g/0.450g(樹脂
量:10重量%) 銅微粒子/樹脂=0.075g/0.425g(樹脂
量:15重量%) (2)炭素量の測定条件 試料重量:0.5g 燃焼温度:1250℃ 測定時間:30秒 測定温度:25℃ 測定湿度:60% 上記条件で検量線作成用サンプルの炭素量を測定した。 (3)検量線の作成 測定値(炭素量)に対し、樹脂量(重量%)をプロット
して検量線を作成した(図2)。 (4)各実施例及び比較例のカプセル化粒子中の樹脂量 カプセル化粒子中の樹脂量は上記の測定条件で炭素量を
測定し、作成した検量線を基に求めた。 (粒径・粒度分布)コールターベックマン社のコールタ
ーマルチサイザー2を用いて測定した。D 50は50
%体積平均径であり、DV50/DN50は50%体積
平均径を50%個数平均径で除した値である。また、G
SDは、84%体積平均粒径(DV8 )と16%体積
平均粒径(DV16)との比(DV84/DV16)の
平方根である。 (円形度分布)東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分
析装置FPIP―1000を用いて測定した。 (銅イオン溶出指数)本発明における具体的な銅イオン
溶出指数の測定方法を以下に記載する。0.01N(2
5℃)の塩酸水溶液100gと乾燥されたカプセル化粒
子10gを300mlのガラスビーカーに入れ、更に乳
化剤0.05g(NL-250:第一工業製薬(株)社製のノ
ニオン型乳化剤)を添加して、液温を25℃に保持した
まま、200rpmの速度で攪拌しながら、PHの変化
を測定する。なお、PHの測定は堀場製作所(株)社製
のPH測定装置 F-22で行った。
【0128】(疎水性シリカの外添)実施例、比較例の
各カプセル化粒子100部に対し、クラリアント社製の
シリコーンオイル処理された疎水性シリカ(H-1018)
0.5部をヘンシェルミキサーで外添した。
【0129】(現像剤の作製)実施例、比較例の各カプ
セル化粒子に上記製法で疎水性シリカを外添したサンプ
ルを用いて現像剤を作製した。現像剤の作製条件は次の
通りである。 ・混合容器:容積250mlのポリプロピレン製 ・混合条件:ボールミルで120rpm、混合時間30
分間 キャリアは、コア剤がマンガンフェライト、被覆樹脂が
ジメチルシリコン樹脂、コア剤表面をアミノシランカッ
プリング剤で処理した粒径60ミクロンのキャリアを使
用した。カプセル化粒子/キャリアの配合比率は、カプ
セル化粒子の重量比率が10〜20重量%の範囲内で最
適な帯電量となる量を各実施例、比較例のカプセル化粒
子で選択した。
【0130】(帯電特性の測定)E−SPARTアナラ
イザーを用いて実施例1〜7、及び比較例1〜3の現像
剤中に含まれるカプセル化粒子の帯電量、帯電量分布の
標準偏差、逆帯電粒子の割合を測定した。測定条件は以
下の通りである。 ・E−SPARTアナライザーの測定条件: ・ブロー圧:0.02MPa ・カウント粒子数:3000個 ・電極間電位差:100V また、E−SPARTアナライザーでの測定結果の計算
処理に必要なカプセル化粒子の真比重値は以下の通りに
求めた。 ・カプセル化粒子の真比重値:カプセル化粒子は樹脂量
により真比重が変わるため次の方法で真比重を求めた。
カプセル化粒子5gをとり、10mmφの成型器に入
れ、圧力を約20MPaで圧縮成型を行い、その重量を
精秤する(A)。10mlのメスシリンダーに5mlの
水を入れ、その中に成形品をいれ、体積の増加分から、
該成型品の体積を求める(B)。真比重は、A/Bで得
られる。
【0131】(現像剤の画像評価)実施例、比較例で得
られた外添済み樹脂粒子とキャリアからなる現像剤をリ
コー社製二成分複写機(MF−530)に充填して、配
線パターンの印刷を行い、その印刷画像の評価を行っ
た。印刷画像の評価は、エッジの再現性、カブリ、細線
再現性を評価した。 (エッジ再現性)エッジ再現性は、印刷後焼成したとき
の導体界面の平滑性を示すもので、エッジの乱れた印刷
画像では導体を形成したときの高周波領域の抵抗値が高
くなるため好ましくない。エッジがきれいに再現されて
いるものを○、やや乱れのあるものを△、著しく乱れて
いるものを×で示した。
【0132】(カブリ)カブリが多いと配線回路を形成
したときに短絡する可能性がある。カブリが少なく、短
絡の可能性がないものを○、カブリがややおおいものを
△、カブリが多く、短絡の可能性があるものを×とし
た。
【0133】(細線再現性)細線再現性は、配線パター
ンの解像度を示すもので、細線再現性の劣るものは導通
しなくなる可能性があるため好ましくない。細線がきれ
いに再現されているものを○、やや乱れがあるものを
△、著しく乱れがあるものを×とした。
【0134】(充填状態)実施例、比較例の各カプセル
化粒子を用いて絶縁性無機質基体(セラミックシート)
上に配線パターンを印刷した後に、これを切断し、その
断面をSEMで観察した。カプセル化粒子の充填状態が
良好なものを○、やや劣るものを△、劣るものを×とし
た。
【0135】(配線回路の作製)上記の外添済みカプセ
ル化粒子を用いて、エプソン社製のLP−1800(非
磁性一成分現像方式)で絶縁性無機質基体(セラミック
シート)上に配線パターンを印刷し、150℃にてカプ
セル化粒子の表面の被覆樹脂が軟化して粒子同士が融着
する程度に10分間の加熱を行った。このカプセル化粒
子同士が軽度に融着した配線パターン上に同様の配線パ
ターンを印刷し、再度、150℃で10分間の加熱を行
い、新規に印刷された配線パターンの融着を行った。以
上の工程によりカプセル化粒子による配線パターンが積
層されたセラミックシートを、還元雰囲気下で、0.5
℃/分の昇温速度で900℃まで昇温し、同温度で2時
間保持して絶縁性樹脂の燃焼・除去及び銅微粒子の焼結
を行った。
【0136】(導通路の状態)上記の工程で作製したシ
ートを切断し、断面をSEMで観察した結果、銅微粒子
が緻密に積層されているものを◎、小さな空隙が若干認
められるものを○、大きな空隙が若干認められるものを
△、大小の空隙が認められるものを×とした。
【0137】実施例1〜7、比較例1〜3の各カプセル
化粒子の評価結果を表3にまとめた。
【0138】
【表3】
【0139】
【発明の効果】本発明によれば、静電記録方式、あるい
は電子写真方式により高密度かつ高精細な配線パターン
の印刷が可能な優れた現像特性を有する静電荷像現像用
カプセル化粒子を提供することができる。また、本発明
静電荷像現像用カプセル化粒子によれば、配線パターン
を印刷する際に高密度の充填が可能となり、印刷された
配線パターンを焼結して絶縁性樹脂を完全に燃焼させた
際に、銅微粒子が最密充填して、空隙や欠陥等のない高
精度、かつ低抵抗の導電性パターンを形成することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅イオン溶出指数の定義を示す図。
【図2】炭素量から樹脂量を求めるための検量線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 雨谷 信二 埼玉県さいたま市南浦和1−4−1−604 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA12 AA15 AA29 CA04 CA26 CB06 EA01 EA05 EA07 EA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性樹脂で銅微粒子がカプセル化され
    た球形の静電荷像現像用カプセル化粒子であって、前記
    静電荷像現像用カプセル化粒子の銅イオン溶出指数が3
    0〜100である球形の静電荷像現像用カプセル化粒
    子。
  2. 【請求項2】 前記静電荷像現像用カプセル化粒子中に
    含有される、円形度0.98〜1.00の範囲に含まれ
    る粒子の割合が80個数%以上であり、且つ円形度0.
    95以下の粒子の割合が6個数%以下である請求項1記
    載の静電荷像現像用カプセル化粒子。
  3. 【請求項3】 前記静電荷像現像用カプセル化粒子全体
    に占める前記絶縁性樹脂の量が3〜20重量%である請
    求項1又は2いずれか1項に記載の静電荷像現像用カプ
    セル化粒子。
  4. 【請求項4】 前記静電荷像現像用カプセル化粒子の5
    0%体積平均粒径(DV50)と50%個数平均粒径
    (DN50)との比(DV50/DN50)が1.25
    以下であり、84%体積平均粒径(DV84)と16%
    体積平均粒径(DV16)との比(DV84
    V16)の平方根が1.30以下である請求項1、2
    又は3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用カプセル
    化粒子。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性樹脂の酸価が10〜150で
    ある請求項1記載の静電荷像現像用カプセル化粒子。
  6. 【請求項6】 前記銅微粒子が含窒素シランカップリン
    グ剤で処理されている請求項1記載の静電荷像現像用カ
    プセル化粒子。
  7. 【請求項7】 前記静電荷像現像用カプセル化粒子の帯
    電量の絶対値が|1.3〜3.0|(femtoC/10μm)
    であり、帯電量分布の標準偏差が2.5以下であり、且
    つ同極性に帯電する前記静電荷像現像用カプセル化粒子
    の含有量が95個数%以上である請求項1記載の静電荷
    像現像用カプセル化粒子。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の静電荷像現像用カプセル
    化粒子を用いて絶縁性基体上に配線パターンを印刷し、
    その後、前記静電荷像現像用カプセル化粒子中に含まれ
    る前記絶縁性樹脂を燃焼させ、除去することにより、前
    記静電荷像現像用カプセル化粒子中に含まれる銅微粒子
    からなる配線回路を形成することを特徴とする配線回路
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069167A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Shuho:Kk 印刷または塗布画像作成方法、およびそれによる、印刷または塗布画像体
US20210189141A1 (en) * 2018-02-01 2021-06-24 Gauzy Ltd. Inorganic pigments for use in liquid crystal devices

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