JP2002243374A - インタークーラ及びco2冷媒車両用空調装置 - Google Patents
インタークーラ及びco2冷媒車両用空調装置Info
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Abstract
等の狭隘なスペースにも容易に設置可能とする。 【解決手段】 高温高圧状態の冷媒が流される複数の高
温高圧冷媒伝熱管23aと、低温低圧状態の冷媒が流さ
れる複数の低温低圧冷媒伝熱管23bとを交互に積層さ
せる。低温低圧冷媒伝熱管23bの端部を、低温低圧冷
媒ヘッダ部22bに形成された連通路に連通させる。高
温高圧冷媒伝熱管23aの端部を、低温低圧冷媒ヘッダ
部22bを貫通させて高温高圧冷媒ヘッダ部22aに形
成された連通路に連通させる。
Description
びCO2冷媒車両用空調装置に係り、特に、車両への搭
載性を向上させたインタークーラ及びCO2冷媒車両用
空調装置に関するものである。
す構成図である。空調装置本体としてのケーシング50
は、その内空間が車室内へ導入される空気の流路となる
もので、後述するように種々の構成機器を収容してい
る。送風ブロワ51は、内気口52あるいは外気口53
を通じてケーシング50内に空気を導入するものであ
り、この導入された空気はエバポレータ(冷却器)54
を通過する。なお、符号の55は内気口52と外気口5
3との切り換えを行う内外気切換ダンパである。エバポ
レータ54の導入空気の下流側には、エアミックスダン
パ56及びヒータコア(加熱器)57が設けられてい
る。また、図中の符号58,59,60はそれぞれフェ
イス吹出口、フット吹出口、デフロスト吹出口を示して
おり、各吹出口58,59,60は、それぞれがフェイ
スダンパ61,フットダンパ62、デフロストダンパ6
3によって開閉される。なお、各吹出口58,59,6
0は図示しないダクトを介して車室内に通じている。制
御装置64は、送風ブロワ51の制御、各ダンパ55,
56,61,62,63を駆動するためのモータ(不図
示)の制御、さらには後述する圧縮機66のオン・オフ
等の制御を行うものである。
は、内気口52あるいは外気口53より導入した空気
は、その全量がエバポレータ54を通り、後述する冷凍
サイクル65の冷媒と熱交換して冷却される。この後、
ヒータコア57を通過して加熱される空気量はエアミッ
クスダンパ56の開度に応じて分配されるので、所定の
温度に調整されて吹出口58,59,60の少なくとも
1つから車室内に導入される。なお、ヒータコア57に
は、一般的には図示しない内燃機関の駆動源を冷却して
高温となった冷却水が供給されるようになっている。
と、圧縮機66は図示しない駆動源(例えば車両走行用
のエンジン等)から駆動力を得て駆動し、気相状態の冷
媒を圧縮する。ガスクーラ(放熱器)67は、圧縮機6
6で圧縮された冷媒を外気等との間で熱交換して冷却す
る。符号の68は、ガスクーラ67の出口側で冷媒を減
圧して低温低圧の気液2相状態とする絞り装置である。
エバポレータ54は、車室内の空気冷却手段をなす蒸発
器(吸熱器)で、気液2相状態の冷媒は蒸発器内で気化
(蒸発)する際に、車室内空気あるいは車室外空気から
蒸発潜熱を奪って冷却する。そして、圧縮機66,ガス
クーラ67、絞り装置68及びエバポレータ54は冷媒
配管69により直列に接続され、冷媒が状態変化を繰り
返して循環する冷凍サイクルとしての閉回路を構成す
る。ここで用いられる冷媒には、例えばR134aとい
った代替フロン冷媒などがある。このR134aが冷却
器54の内部で蒸発することにより、送風ブロワ51よ
り送られる空気から吸熱し、冷却を行う。なお、圧縮機
66、ガスクーラ67、及び絞り装置68はエンジンル
ーム内などに設置されている。
関心が高まっているが、車両用空調装置の冷媒として従
来用いられているR134aといった代替フロンは、地
球温暖化に対して影響を与えることが懸念されている。
このため、このような代替フロン冷媒に代わる物質とし
て、元来自然界に存在する物質、いわゆる自然冷媒を用
いた車両用空調装置の研究が行われている。このような
自然冷媒の候補として、二酸化炭素(CO2)が注目さ
れている。このCO2は、地球温暖化に対する寄与が代
替フロンよりもはるかに小さいだけでなく、可燃性がな
いうえ、基本的には人体に無害である。
た蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、CO2冷凍サイクル
と略す)が提案されている。このCO2冷凍サイクルの
作動は、フロンを使用した従来の蒸気圧縮式冷凍サイク
ルと同様である。すなわち、図10(CO2モリエル線
図)のA−B−C−D−Aで示されるように、圧縮機で
気相状態のCO2を圧縮し(A−B)、この高温圧縮の
気相状態のCO2を放熱器(ガスクーラ)にて冷却する
(B−C)。そして、減圧器(絞り装置)により減圧し
て(C−D)、気液相状態となったCO2を冷却器(エ
バポレータ)で蒸発させて(D−A)、蒸発潜熱を空気
等の外部流体から奪って外部流体を冷却する。
℃と従来の冷媒であるフロンの臨界温度と比べて低いの
で、夏場等外気温の高いときには、放熱器側でのCO2
の温度がCO2の臨界点温度よりも高くなってしまう。
つまり、放熱器出口側においてCO2は凝縮しない(線
分BCが飽和液線SLと交差しない)。また、放熱器出
口側(C点)の状態は、圧縮機の吐出圧力と放熱器出口
側でのCO2温度によって決定され、放熱器出口側での
CO2温度は放熱器の放熱能力と外気温度(制御不可)
とによって決定するので、放熱器出口での温度は、実質
的には制御することができない。従って、放熱器出口側
(C点)の状態は、圧縮機の吐出圧力(放熱器出口側圧
力)を制御することによって制御可能となる。つまり、
夏場等外気温の高いときには、十分な冷却能力(エンタ
ルピ差)を確保するためには、モリエル線図にE−F−
G−H−Eで示されるように、放熱器出口側圧力を高く
する必要がある。そのために、圧縮機の運転圧力は、従
来のフロンを用いた冷凍サイクルに比べて高くする必要
がある。
の運転圧力は、従来のR134(フロン)では3kg/
cm2程度であるのに対して、CO2では40kg/cm
2程度と高くなり、また、運転停止圧力は、R134
(フロン)では15kg/cm 2程度であるのに対し
て、CO2では100kg/cm2程度と高くなる。
冷凍サイクルにおいて、その能力増大要件に対する応答
速度を改善するためには、インタークーラと呼ばれる熱
交換器の設置が有効であることが知られている。このイ
ンタークーラは、ガスクーラ(放熱器)を通過した液冷
媒とエバポレータ(冷却器)を通過した気体冷媒との間
で熱交換を行うように構成された熱交換器(いわゆる向
流型熱交換器)であり、例えば図11に示すように、高
温高圧冷媒流路71と低温低圧冷媒流路72とを2重管
構造にして、多重のトラック(長円)巻きや円形巻きの
立体構造としたインタークーラ70が従来より採用され
ている。
0をCO2冷媒車両用空調装置に採用する場合、その設
置位置は、圧縮機66やガスクーラ67などと同様にエ
ンジンルーム内とするのが一般的である。このため、上
述した従来構造(立体構造)のインタークーラ70で
は、駆動源のエンジンやトランスミッションなど各種の
機器類がぎっしりと配置されたエンジンルーム内に適当
な設置スペースを確保するのが困難な状況にある。換言
すれば、従来のフロン冷媒を使用した車両用空調装置で
は不要のインタークーラ70を設置するためには、立体
的に大きなスペースを新たに確保する必要が生じるた
め、車両側においてエンジンルーム内のレイアウトを大
幅に変更するなどの対応が必要となる。また、上記のよ
うな2重管構造にあっては、熱交換効率に限度があり、
さらに良好に熱交換を行うことが可能なインタークーラ
が要求されている。
ので、エンジンルーム内に容易に設置することができる
極めて効率の高いインタークーラ及びこのインタークー
ラを備えたCO2冷媒車両用空調装置を提供することを
目的としている。
に、請求項1記載のインタークーラは、高温高圧状態の
冷媒と、低温低圧状態の冷媒とを熱交換させるインター
クーラであって、前記冷媒同士の熱交換が行われる熱交
換部と、該熱交換部の両端が連結されたヘッダとを有
し、前記熱交換部は、前記高温高圧状態の冷媒が流され
る複数の高温高圧冷媒伝熱管と、前記低温低圧状態の冷
媒が流される複数の低温低圧冷媒伝熱管とが交互に積層
されて構成され、これら高温高圧冷媒伝熱管及び低温低
圧冷媒伝熱管は、冷媒が通される複数の冷媒流路が幅方
向へ配列された断面偏平形状に形成されていることを特
徴としている。
熱交換部を構成する高温高圧状態の冷媒が流される高温
高圧冷媒伝熱管及び低温低圧状態の冷媒が流される低温
低圧冷媒伝熱管が、それぞれ冷媒が通される複数の冷媒
流路を幅方向へ配列させた断面偏平形状に形成され、さ
らに、これらが交互に積層されているので、高温高圧状
態の冷媒と低温低圧状態の冷媒とを極めて効率的に熱交
換させることができるとともに、小型化を図ることがで
き、狭隘なエンジンルーム内に配置する際にも有利であ
る。
1記載のインタークーラにおいて、前記ヘッダが、前記
高温高圧冷媒伝熱管の端部が連結された高温高圧冷媒ヘ
ッダ部と、前記低温低圧冷媒伝熱管の端部が連結された
低温低圧冷媒ヘッダ部とを有し、前記高温高圧冷媒ヘッ
ダ部及び前記低温低圧冷媒ヘッダ部には、前記高温高圧
冷媒伝熱管の冷媒流路及び前記低温低圧冷媒伝熱管の冷
媒流路がそれぞれ連通する連通路が形成されていること
を特徴としている。
ッダ部及び低温低圧冷媒ヘッダ部の連通路と、高温高圧
冷媒伝熱管及び低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路とが連通
されているので、高温高圧冷媒ヘッダ部及び低温低圧冷
媒ヘッダ部のそれぞれの連通路を介して、高温高圧冷媒
伝熱管及び低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路への冷媒の送
り込み、送り出しを一括して行うことができる。したが
って、高温高圧冷媒伝熱管及び低温低圧冷媒伝熱管の冷
媒流路への冷媒の送り込み、送り出しを個別に行う構造
と比較して、その構造の簡略化を図ることができ、これ
により、さらなる小型化が可能である。
2記載のインタークーラにおいて、前記低温低圧冷媒ヘ
ッダ部及び前記高温高圧冷媒ヘッダ部が、前記熱交換部
側から順に設けられ、前記高温高圧冷媒伝熱管が、前記
低温低圧冷媒ヘッダ部に貫通していることを特徴として
いる。
冷媒ヘッダ部に貫通させることにより、低温低圧冷媒ヘ
ッダ部及び高温高圧冷媒ヘッダ部を熱交換部側から順に
配設させたので、ヘッダにおける幅寸法を最小限に抑え
ることができ、これにより、小型化とともに薄型化が可
能となり、狭隘なスペースへの設置にさらに有利であ
る。
2記載のインタークーラにおいて、前記高温高圧冷媒ヘ
ッダ部及び前記低温低圧冷媒ヘッダ部が、前記熱交換部
側から順に設けられ、前記低温低圧冷媒伝熱管が、前記
高温高圧冷媒ヘッダ部に貫通していることを特徴として
いる。
媒ヘッダ部に貫通させることにより、高温高圧冷媒ヘッ
ダ部及び低温低圧冷媒ヘッダ部を熱交換部側から順に配
設させたので、ヘッダにおける幅寸法を最小限に抑える
ことができ、これにより、小型化とともに薄型化が可能
となり、狭隘なスペースへの設置にさらに有利である。
2〜4のいずれか1項記載のインタークーラにおいて、
前記高温高圧冷媒ヘッダ部及び前記低温低圧冷媒ヘッダ
部が一体化されていることを特徴としている。
低圧ヘッダ部とを一体構造としたので、構造の簡略化、
部品点数の削減を図ることができ、コスト低減及びさら
なるコンパクト化を図ることができる。
1〜5のいずれか1項記載のインタークーラにおいて、
前記低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路が、前記高温高圧冷
媒伝熱管の前記冷媒流路よりも大径に形成されているこ
とを特徴としている。
た冷媒流路の径が、高温高圧冷媒伝熱管に形成された冷
媒流路よりも大きく形成されているので、圧力の異なる
冷媒同士の熱交換のバランスが改善され、良好な熱交換
を行うことが可能となる。
1〜6のいずれか1項記載のインタークーラにおいて、
前記低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路が、前記高温高圧冷
媒伝熱管の前記冷媒流路よりも多く形成されていること
を特徴としている。つまり、低温低圧冷媒伝熱管の冷媒
流路が、高温高圧冷媒伝熱管の冷媒流路よりも多く形成
されているので、圧力の異なる冷媒同士の熱交換のバラ
ンスが改善され、良好な熱交換を行うことが可能とな
る。
1〜7のいずれか1項記載のインタークーラにおいて、
前記高温高圧冷媒伝熱管及び前記低温低圧冷媒伝熱管
に、前記冷媒がそれぞれ逆方向へ流されることを特徴と
している。
低圧冷媒伝熱管に、それぞれ逆方向へ冷媒を流す向流型
であるので、冷媒同士の熱交換性を大幅に向上させるこ
とができる。
は、ケーシング内に導入した空気を冷却する冷却器がC
O2を冷媒とする冷凍サイクルの一部を構成するCO2冷
媒車両用空調装置において、前記冷凍サイクルに、請求
項1〜8のいずれか1項記載のインタークーラが設けら
れていることを特徴としている。
れ、しかも冷媒同士の熱交換性に優れたインタークーラ
を用いているので、例えば、自動車等の車両のエンジン
ルームなどの狭隘な設置場所への組み込み作業性を大幅
に向上させることができるとともに、冷凍サイクルの能
力増大要件に対する応答速度を効率良く改善することが
でき、冷凍サイクルの能力を向上させることができる。
ラ及びCO2冷媒車両用空調装置の実施形態例を、図面
に基づいて説明する。図1に示すものは、CO2冷凍サ
イクルを適用した車両用空調装置であり、図中の符号1
は気相状態のCO2を圧縮する圧縮機である。圧縮機1
は、図示しない駆動源(例えば内燃機関エンジン等)か
ら駆動力を得て駆動する。符号の2は圧縮機1で圧縮さ
れたCO2を外気等との間で熱交換して冷却するガスク
ーラ(放熱器)であり、符号の3は後述するインターク
ーラ7出口側の配管に設けられた圧力制御弁である。こ
の圧力制御弁3は、ガスクーラ2出口側において後述す
る感温筒11により検知されたCO2温度(冷媒温度)
に応じてガスクーラ2出口側圧力(本例ではインターク
ーラ7出口側の高サイド圧力)を制御する。なお、圧力
制御弁3は高圧力を制御するとともに減圧器を兼ねたも
のであり、CO2冷媒は、この圧力制御弁3により減圧
されて低温低圧の気液2相状態のCO2となり、さらに
絞り抵抗4a(絞り手段)により減圧される。
(冷却器)として機能するエバポレータ(蒸発器)で、
気液2相状態のCO2はエバポレータ4内で気化(蒸
発)する際に、車室内空気から蒸発潜熱を奪って車室内
空気を冷却する。符号の5は液体冷媒5aを貯留する液
溜容器であり、この液溜容器5にはエバポレータ4出口
側の配管6が上下に貫通しており、液溜容器5内の液体
冷媒5aと配管6内の液体冷媒とが熱交換される構成に
なっている。液溜容器5の配管6の貫通部は、液溜容器
5内が密閉空間となるようにシール(不図示)されてい
る。また、液溜容器5の底部は、連通管5bにより、圧
力制御弁3および絞り抵抗4a間の配管6に連通してい
る。
した高温高圧の液体冷媒とエバポレータ4を通過した低
温低圧の気体冷媒との間で熱交換を行う向流型熱交換器
であり、このインタークーラ7は、CO2冷凍サイクル
の能力増大要件に対する応答速度を改善する機能を有す
るものである。なお、インタークーラ7の構成および設
置位置については、後に詳細に説明する。そして、圧縮
機1、ガスクーラ2、インタークーラ7、圧力制御弁
3、絞り抵抗4aおよびエバポレータ4は、それぞれが
配管6によって接続されて、閉回路(CO2冷凍サイク
ル)を形成している。なお、符号の8は圧縮機1から吐
出された冷媒ガスより潤滑油を捕集するオイルセパレー
タであり、捕集された潤滑油は油戻し管9を通って圧縮
機1内に戻される。
細に説明する。図2及び図3に示すように、このインタ
ークーラ7は、熱交換が行われる向流型熱交換部(熱交
換部)21と、この向流型熱交換部21の両端部に設け
られたヘッダ22とを有している。向流型熱交換部21
は、複数の伝熱管23を積層させた構造とされている。
これら伝熱管23は、図4に示すように、断面偏平形状
に形成されたもので、その内部には、複数の冷媒流路2
4が幅方向へ配列されて形成されている。
れる高温高圧冷媒伝熱管23aと、低温低圧冷媒が流さ
れる低温低圧冷媒伝熱管23bとに区別されており、こ
れら高温高圧冷媒伝熱管23a及び低温低圧冷媒伝熱管
23bが交互に積層された構造とされて、それぞれロー
付けによって一体化されている。上記のように構成され
た向流型熱交換部21は、その両端部がヘッダ22に連
結されている。なお、高温高圧冷媒伝熱管23a及び低
温低圧冷媒伝熱管23bを1本ずつ交互に積層している
が、複数本ずつ例えば2本ずつ交互に積層しても良い。
2は、それぞれ長手方向にわたって連通路31が形成さ
れた高温高圧冷媒ヘッダ部22a及び低温低圧冷媒ヘッ
ダ部22bとから構成されており、低温低圧冷媒ヘッダ
部22b及び高温高圧冷媒ヘッダ部22aが向流型熱交
換部21側から順に設けられている。低温低圧冷媒伝熱
管23bは、その端部が低温低圧冷媒ヘッダ部22bの
連通路31内にて開口され、また、高温高圧冷媒伝熱管
23aは、その端部が、低温低圧冷媒ヘッダ部22bを
貫通し、高温高圧冷媒ヘッダ部22aの連通管31内に
て開口されている。
路31は、その幅寸法が伝熱管23の幅寸法よりも十分
に大きくされており、したがって、この低温低圧冷媒ヘ
ッダ部22bの連通路31は、貫通された高温高圧冷媒
伝熱管23aによって閉鎖されることなく、その両側部
に長手方向へわたる流路が確保されるようになってい
る。また、各ヘッダ22と伝熱管23との連結箇所は、
それぞれロー付けによって固定されてシールされてい
る。
ーラ2から送り出された高温高圧冷媒が、一端側のヘッ
ダ22の高温高圧冷媒ヘッダ部22aから、その連通路
31へ送り込まれ、その後、この連通路31からそれぞ
れの高温高圧冷媒伝熱管23aの冷媒流路24を通過し
て、他端側の高温高圧冷媒ヘッダ部22aの連通路31
へ送り出され、この他端側の高温高圧冷媒ヘッダ部22
aに接続された配管6を介して圧力制御弁3へ送り出さ
れるようになっている。
溜容器5内を通された低温低圧冷媒は、他端側のヘッダ
22の低温低圧冷媒ヘッダ部22bから、その連通路3
1へ送り込まれ、その後、この連通路31からそれぞれ
の低温低圧冷媒伝熱管23bの冷媒流路24を通過し
て、一端側の低温低圧冷媒ヘッダ部22bの連通路31
へ送り出され、この一端側の低温低圧冷媒ヘッダ部22
bに接続された配管6を介して圧縮機1へ送り出される
ようになっている。
温低圧冷媒がそれぞれインタークーラ7の高温高圧冷媒
伝熱管23a及び低温低圧冷媒伝熱管23bを逆向きに
流されることにより、これら高温高圧冷媒伝熱管23a
と低温低圧冷媒伝熱管23bとの間にて熱交換が行われ
る。つまり、ガスクーラ2から送り出される高温高圧冷
媒の熱が低温低圧冷媒に伝達されることにより、上記圧
縮式冷凍サイクルの能力増大要件に対する応答速度が改
善される。
によれば、冷媒同士の熱交換が行われる向流型熱交換部
21を構成する高温高圧状態の冷媒が流される高温高圧
冷媒伝熱管23a及び低温低圧状態の冷媒が流される低
温低圧冷媒伝熱管23bが、それぞれ冷媒が通される複
数の冷媒流路24を幅方向へ配列させた断面偏平形状に
形成され、さらに、これらが交互に積層されているの
で、高温高圧状態の冷媒と低温低圧状態の冷媒とを極め
て効率的に熱交換させることができるとともに、小型化
を図ることができ、狭隘なエンジンルーム内に配置する
際にも有利である。
媒ヘッダ部22a及び低温低圧冷媒ヘッダ部22bの連
通路31と、高温高圧冷媒伝熱管23a及び低温低圧冷
媒伝熱管23bの冷媒流路24とが連通されているの
で、高温高圧冷媒ヘッダ部22a及び低温低圧冷媒ヘッ
ダ部22bのそれぞれの連通路31を介して、高温高圧
冷媒伝熱管23a及び低温低圧冷媒伝熱管23bの冷媒
流路24への冷媒の送り込み、送り出しを一括して行う
ことができる。したがって、高温高圧冷媒伝熱管23a
及び低温低圧冷媒伝熱管23bの冷媒流路24への冷媒
の送り込み、送り出しを個別に行う構造と比較して、そ
の構造の簡略化を図ることができ、これにより、さらな
る小型化が可能である。
温低圧冷媒ヘッダ部22bに貫通させることにより、高
温低圧冷媒ヘッダ部22a及び低温低圧冷媒ヘッダ部2
2bを向流型熱交換部21側から順に配設させたので、
ヘッダ22における幅寸法を最小限に抑えることがで
き、これにより、小型化とともに薄型化が可能となり、
狭隘なスペースへの設置にさらに有利である。なお、低
温低圧冷媒伝熱管23bを高温高圧冷媒ヘッダ部22a
に貫通させて、高温高圧冷媒ヘッダ部22a及び低温低
圧冷媒ヘッダ部22bを向流型熱交換部21側から順に
配設させても良く、この場合も、ヘッダ22における幅
寸法を最小限に抑え、小型化とともに薄型化を図ること
ができる。
高圧冷媒伝熱管23a及び低温低圧冷媒伝熱管23b
に、それぞれ逆方向へ冷媒を流す向流型であるので、冷
媒同士の熱交換性を大幅に向上させることができる。そ
して、上記構造のインタークーラ7を備えたCO2冷媒
車両用空調装置によれば、小型化、構造の簡略化が図ら
れ、しかも冷媒同士の熱交換性に優れたインタークーラ
7を用いているので、例えば、自動車等の車両のエンジ
ンルームなどの狭隘な設置場所への組み込み作業性を大
幅に向上させることができるとともに、冷凍サイクルの
能力増大要件に対する応答速度を効率良く改善すること
ができ、冷凍サイクルの能力を向上させることができ
る。
ヘッダ22を、高温高圧冷媒ヘッダ部22aと低温低圧
冷媒ヘッダ部22bとに分割した構造としたが、図7に
示すように、高温高圧冷媒ヘッダ部22aと低温低圧冷
媒ヘッダ部22bとを一体化させても良く、このように
すると、部品点数の削減が図れ、コスト低減及びさらな
るコンパクト化を図ることができる。
型熱交換部21を有するインタークーラ7である。この
インタークーラ7では、向流型熱交換部21を構成する
低温低圧冷媒伝熱管23bに形成された冷媒流路24の
径が、高温高圧冷媒伝熱管23aに形成された冷媒流路
24aよりも大きく形成されている。つまり、高温高圧
冷媒伝熱管23aの冷媒流路24に対して、流される冷
媒が気液二相であるために圧損が大きい低温低圧冷媒伝
熱管23bの冷媒流路24の径を大きくしたので、熱交
換のバランスが改善され、良好な熱交換を行うことが可
能となる。
路24を、高温高圧冷媒伝熱管23aの冷媒流路24よ
りも多く形成しても、圧力の異なる冷媒同士の熱交換の
バランスを改善して、良好な熱交換を行うことを可能と
することができる。
変形例ではいずれもCO2冷媒を使用するものとして説
明したが、本発明は上述した実施形態及び変形例に限定
されるものではなく、たとえばCO2冷媒のように臨界
温度が低い他の冷媒を用いたものへの適用も可能であ
る。
車両用空調装置によれば、下記の効果を得ることができ
る。請求項1記載のインタークーラによれば、冷媒同士
の熱交換が行われる熱交換部を構成する高温高圧状態の
冷媒が流される高温高圧冷媒伝熱管及び低温低圧状態の
冷媒が流される低温低圧冷媒伝熱管が、それぞれ冷媒が
通される複数の冷媒流路を幅方向へ配列させた断面偏平
形状に形成され、さらに、これらが交互に積層されてい
るので、高温高圧状態の冷媒と低温低圧状態の冷媒とを
極めて効率的に熱交換させることができるとともに、小
型化を図ることができ、狭隘なエンジンルーム内に配置
する際にも有利である。
ヘッダを構成する高温高圧冷媒ヘッダ部及び低温低圧冷
媒ヘッダ部の連通路と、高温高圧冷媒伝熱管及び低温低
圧冷媒伝熱管の冷媒流路とが連通されているので、高温
高圧冷媒ヘッダ部及び低温低圧冷媒ヘッダ部のそれぞれ
の連通路を介して、高温高圧冷媒伝熱管及び低温低圧冷
媒伝熱管の冷媒流路への冷媒の送り込み、送り出しを一
括して行うことができる。したがって、高温高圧冷媒伝
熱管及び低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路への冷媒の送り
込み、送り出しを個別に行う構造と比較して、その構造
の簡略化を図ることができ、これにより、さらなる小型
化が可能である。
高温高圧冷媒伝熱管を低温低圧冷媒ヘッダ部に貫通させ
ることにより、低温低圧冷媒ヘッダ部及び高温高圧冷媒
ヘッダ部を熱交換部側から順に配設させたので、ヘッダ
における幅寸法を最小限に抑えることができ、これによ
り、小型化とともに薄型化が可能となり、狭隘なスペー
スへの設置にさらに有利である。
低温低圧冷媒伝熱管を高温高圧冷媒ヘッダ部に貫通させ
ることにより、高温高圧冷媒ヘッダ部及び低温低圧冷媒
ヘッダ部を熱交換部側から順に配設させたので、ヘッダ
における幅寸法を最小限に抑えることができ、これによ
り、小型化とともに薄型化が可能となり、狭隘なスペー
スへの設置にさらに有利である。
高温高圧冷媒ヘッダ部と低温低圧ヘッダ部とを一体構造
としたので、構造の簡略化、部品点数の削減を図ること
ができ、コスト低減及びさらなるコンパクト化を図るこ
とができる。
低温低圧冷媒伝熱管に形成された冷媒流路の径が、高温
高圧冷媒伝熱管に形成された冷媒流路よりも大きく形成
されているので、圧力の異なる冷媒同士の熱交換のバラ
ンスが改善され、良好な熱交換を行うことが可能とな
る。
低温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路が、高温高圧冷媒伝熱管
の冷媒流路よりも多く形成されているので、圧力の異な
る冷媒同士の熱交換のバランスが改善され、良好な熱交
換を行うことが可能となる。
高温高圧冷媒伝熱管及び低温低圧冷媒伝熱管に、それぞ
れ逆方向へ冷媒を流す向流型であるので、冷媒同士の熱
交換性を大幅に向上させることができる。
によれば、小型化、構造の簡略化が図られ、しかも冷媒
同士の熱交換性に優れたインタークーラを用いているの
で、例えば、自動車等の車両のエンジンルームなどの狭
隘な設置場所への組み込み作業性を大幅に向上させるこ
とができるとともに、冷凍サイクルの能力増大要件に対
する応答速度を効率良く改善することができ、冷凍サイ
クルの能力を向上させることができる。
ラを備えたCO2冷凍サイクルの構成図である。
及び構造を説明するインタークーラの正面図である。
及び構造を説明するインタークーラの平面図である。
する向流型熱交換部の構造を説明する向流型熱交換部の
断面図である。
及び構造を説明するヘッダの一部を断面視した側面図で
ある。
及び構造を説明するヘッダの平断面図である。
するヘッダの他の例を説明するヘッダの平断面図であ
る。
する他の向流型熱交換部の断面図である。
ある。
は斜視図、(b)は2重管構造を示す断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 高温高圧状態の冷媒と、低温低圧状態の
冷媒とを熱交換させるインタークーラであって、 前記冷媒同士の熱交換が行われる熱交換部と、該熱交換
部の両端が連結されたヘッダとを有し、 前記熱交換部は、前記高温高圧状態の冷媒が流される複
数の高温高圧冷媒伝熱管と、前記低温低圧状態の冷媒が
流される複数の低温低圧冷媒伝熱管とが交互に積層され
て構成され、 これら高温高圧冷媒伝熱管及び低温低圧冷媒伝熱管は、
冷媒が通される複数の冷媒流路が幅方向へ配列された断
面偏平形状に形成されていることを特徴とするインター
クーラ。 - 【請求項2】 前記ヘッダは、前記高温高圧冷媒伝熱管
の端部が連結された高温高圧冷媒ヘッダ部と、前記低温
低圧冷媒伝熱管の端部が連結された低温低圧冷媒ヘッダ
部とを有し、 前記高温高圧冷媒ヘッダ部及び前記低温低圧冷媒ヘッダ
部には、前記高温高圧冷媒伝熱管の冷媒流路及び前記低
温低圧冷媒伝熱管の冷媒流路がそれぞれ連通する連通路
が形成されていることを特徴とする請求項1記載のイン
タークーラ。 - 【請求項3】 前記低温低圧冷媒ヘッダ部及び前記高温
高圧冷媒ヘッダ部が、前記熱交換部側から順に設けら
れ、前記高温高圧冷媒伝熱管が、前記低温低圧冷媒ヘッ
ダ部に貫通していることを特徴とする請求項2記載のイ
ンタークーラ。 - 【請求項4】 前記高温高圧冷媒ヘッダ部及び前記低温
低圧冷媒ヘッダ部が、前記熱交換部側から順に設けら
れ、前記低温低圧冷媒伝熱管が、前記高温高圧冷媒ヘッ
ダ部に貫通していることを特徴とする請求項2記載のイ
ンタークーラ。 - 【請求項5】 前記高温高圧冷媒ヘッダ部及び前記低温
低圧冷媒ヘッダ部が一体化されていることを特徴とする
請求項2〜4のいずれか1項記載のインタークーラ。 - 【請求項6】 前記低温低圧冷媒伝熱管は、その冷媒流
路が、前記高温高圧冷媒伝熱管の前記冷媒流路よりも大
径に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか1項記載のインタークーラ。 - 【請求項7】 前記低温低圧冷媒伝熱管は、その冷媒流
路が、前記高温高圧冷媒伝熱管の前記冷媒流路よりも多
く形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいず
れか1項記載のインタークーラ。 - 【請求項8】 前記高温高圧冷媒伝熱管及び前記低温低
圧冷媒伝熱管には、前記冷媒がそれぞれ逆方向へ流され
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の
インタークーラ。 - 【請求項9】 ケーシング内に導入した空気を冷却する
冷却器がCO2を冷媒とする冷凍サイクルの一部を構成
するCO2冷媒車両用空調装置において、 前記冷凍サイクルに、請求項1〜8のいずれか1項記載
のインタークーラが設けられていることを特徴とするC
O2冷媒車両用空調装置。
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