JP2002242720A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2002242720A
JP2002242720A JP2001038761A JP2001038761A JP2002242720A JP 2002242720 A JP2002242720 A JP 2002242720A JP 2001038761 A JP2001038761 A JP 2001038761A JP 2001038761 A JP2001038761 A JP 2001038761A JP 2002242720 A JP2002242720 A JP 2002242720A
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JP
Japan
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cooling system
transmission
supercharging pressure
abnormally high
determination threshold
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001038761A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsuzaki
武 松▲崎▼
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Supercharger (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン冷却系や変速機冷却系に異常が発生
した場合、運転条件を適切に変更して安全を確保する。 【解決手段】 エンジン冷却水温TWを第1,第2の判
定閾値TWS1,TWS2と比較し(S10,S1
2)、TWS1≦TW<TWS2の場合、フラグFTW
に第1段階の異常高温を示す“01”をセットし(S1
3)、TW≧TWS2の場合、第2段階の異常高温を示
す“11”をセットする(S14)。次に、ATF油温
TATFを第1,第2の判定閾値TATFS1,TAT
FS2と比較し(S15,S17)、TATFS1≦T
ATF<TATFS2の場合、フラグFATFに第1段
階の異常高温を示す“01”をセットし(S18)、T
ATF≧TATFS2の場合、第2段階の異常高温を示
す“11”をセットする(S19)。そして、フラグF
TW,FATFの値に応じて、過給圧制御特性、変速特
性を変更し、エンジン冷却系や変速機冷却系に異常が発
生した場合にも安全を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却系の異常時に
運転条件を変更して安全性を確保する車両の制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両においては、エ
ンジン冷却水温等により冷却系の異常を監視しており、
冷却系に異常が発生した場合には、通常制御からフェイ
ルセーフ制御に移行する。例えば、特開平9−1704
34号公報には、エンジン冷却系に異常が生じた場合、
電動ファンをフェイルセーフ制御すると共に、警報を発
する技術が開示されており、特開平11−117799
号公報には、エンジン冷却系の異常時、電子スロットル
のスロットル開度を制限することで、エンジン出力を制
限すると共に、エアコンのON(コンプレッサの駆動)
を制限してエンジン負荷を制限する技術が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、過給機
付のエンジンや自動変速機を搭載した車両では、前述の
先行技術に開示されているような対策のみでは不十分で
あり、エンジン冷却系や変速機冷却系に異常が生じた場
合には、過給圧制御、変速制御による運転条件を変更し
てフェイルセーフ制御を行い、エンジン出力の抑制、自
動変速機の作動を制限する必要がある。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、エンジン冷却系や変速機冷却系に異常が発生した場
合、運転条件を適切に変更して安全を確保することので
きる車両の制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、過給機付エンジンを搭載し
た車両の制御装置であって、エンジン冷却水温と判定閾
値とを比較し、エンジン冷却系の異常を診断するエンジ
ン冷却系診断手段と、上記エンジン冷却系診断手段によ
りエンジン冷却系が異常高温状態であると診断されたと
き、上記過給機の過給圧を低下させる過給圧制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、自動変速機を搭載
した車両の制御装置であって、変速機油温と判定閾値と
を比較し、変速機冷却系の異常を診断する変速機冷却系
診断手段と、上記変速機冷却系診断手段により変速機冷
却系が異常高温状態であると診断されたとき、上記自動
変速機の変速パターンを高車速側に変更或いは所定段に
固定する変速制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、過給機付エンジン
及び自動変速機を搭載した車両の制御装置であって、エ
ンジン冷却水温と判定閾値とを比較し、エンジン冷却系
の異常を診断するエンジン冷却系診断手段と、変速機油
温と判定閾値とを比較し、変速機冷却系の異常を診断す
る変速機冷却系診断手段と、上記エンジン冷却系診断手
段によりエンジン冷却系が異常高温状態であると診断さ
れたとき、上記過給機の過給圧を低下させる過給圧制御
手段と、上記変速機冷却系診断手段により変速機冷却系
が異常高温状態であると診断されたとき、上記自動変速
機の変速パターンを高車速側に変更或いは所定段に固定
する変速制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1又は3記
載の発明において、上記エンジン冷却系診断手段は、エ
ンジン冷却水温に対する判定閾値として第1の判定閾値
と該第1の判定閾値よりも高い第2の判定閾値とを用
い、エンジン冷却水温が第1の判定閾値未満のときには
エンジン冷却系は正常と判定し、エンジン冷却水温が第
1の判定閾値以上且つ第2の判定閾値未満のときにはエ
ンジン冷却系は第1段階の異常高温と判定し、エンジン
冷却水温が第2の判定閾値以上のときにはエンジン冷却
系は第2段階の異常高温と判定し、上記過給圧制御手段
は、エンジン冷却系が正常と判定されたときには上記過
給機の過給圧を通常時目標過給圧に制御し、エンジン冷
却系が第1段階の異常高温と判定されたときには上記過
給機の過給圧を通常時目標過給圧よりも低い第1段階の
目標過給圧に制御し、エンジン冷却系が第2段階の異常
高温と判定されたときには上記過給機の過給圧を第1段
階の目標過給圧よりも低い第2段階の目標過給圧に制御
することを特徴とする。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項2又は3記
載の発明において、上記変速機冷却系診断手段は、変速
機油温に対する判定閾値として第1の判定閾値と該第1
の判定閾値よりも高い第2の判定閾値とを用い、変速機
油温が第1の判定閾値未満のときには変速機冷却系は正
常と判定し、変速機油温が第1の判定閾値以上且つ第2
の判定閾値未満のときには変速機冷却系は第1段階の異
常高温と判定し、変速機油温が第2の判定閾値以上のと
きには変速機冷却系は第2段階の異常高温と判定し、上
記変速制御手段は、変速機冷却系が正常と判定されたと
きには上記自動変速機を通常時変速パターンで変速制御
し、変速機冷却系が第1段階の異常高温と判定されたと
きには上記自動変速機を通常時変速パターンよりも高車
速側にずらして変速制御し、変速機冷却系が第2段階の
異常高温と判定されたときには上記自動変速機を全域に
おいて所定の変速段に固定することを特徴とする。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明は、過給機
付エンジンのエンジン冷却水温と判定閾値とを比較して
エンジン冷却系の異常を診断し、エンジン冷却系が異常
高温状態であると診断されたときには過給機の過給圧を
低下させることで、エンジン出力を制限して異常高温状
態を解消し、安全を確保する。
【0011】請求項2記載の発明は、自動変速機の変速
機油温と判定閾値とを比較して変速機冷却系の異常を診
断し、変速機冷却系が異常高温状態であると診断された
ときには自動変速機の変速パターンを高車速側に変更或
いは所定段に固定することで、自動変速機の作動を制限
して異常高温状態を解消し、安全を確保する。
【0012】請求項3記載の発明は、過給機付エンジン
のエンジン冷却水温と判定閾値とを比較してエンジン冷
却系の異常を診断すると共に、自動変速機の変速機油温
と判定閾値とを比較して変速機冷却系の異常を診断す
る。そして、エンジン冷却系が異常高温状態であると診
断されたときには過給機の過給圧を低下させることで、
エンジン出力を制限して異常高温状態を解消し、安全を
確保する。また、変速機冷却系が異常高温状態であると
診断されたときには自動変速機の変速パターンを高車速
側に変更或いは所定段に固定することで、自動変速機の
作動を制限して異常高温状態を解消し、安全を確保す
る。
【0013】その際、請求項4記載の発明は、エンジン
冷却水温に対する判定閾値として第1の判定閾値と該第
1の判定閾値よりも高い第2の判定閾値とを用い、エン
ジン冷却水温が第1の判定閾値未満のときにはエンジン
冷却系は正常と判定し、エンジン冷却水温が第1の判定
閾値以上且つ第2の判定閾値未満のときにはエンジン冷
却系は第1段階の異常高温と判定し、エンジン冷却水温
が第2の判定閾値以上のときにはエンジン冷却系は第2
段階の異常高温と判定する。そして、エンジン冷却系が
正常と判定されたときには過給機の過給圧を通常時目標
過給圧に制御し、エンジン冷却系が第1段階の異常高温
と判定されたときには過給機の過給圧を通常時目標過給
圧よりも低い第1段階の目標過給圧に制御し、エンジン
冷却系が第2段階の異常高温と判定されたときには過給
機の過給圧を第1段階の目標過給圧よりも低い第2段階
の目標過給圧に制御することで、エンジン出力を抑制し
て異常高温状態を解消する制御を段階的に強化し、過給
圧の低下によるエンジン出力性能の低下を最小限に抑え
つつ、エンジン冷却系の異常高温を解消する。
【0014】また、請求項5記載の発明は、変速機油温
に対する判定閾値として第1の判定閾値と該第1の判定
閾値よりも高い第2の判定閾値とを用い、変速機油温が
第1の判定閾値未満のときには変速機冷却系は正常と判
定し、変速機油温が第1の判定閾値以上且つ第2の判定
閾値未満のときには変速機冷却系は第1段階の異常高温
と判定し、変速機油温が第2の判定閾値以上のときには
変速機冷却系は第2段階の異常高温と判定する。そし
て、変速機冷却系が正常と判定されたときには自動変速
機を通常時変速パターンで変速制御し、変速機冷却系が
第1段階の異常高温と判定されたときには自動変速機を
通常時変速パターンよりも高車速側にずらして変速制御
し、変速機冷却系が第2段階の異常高温と判定されたと
きには自動変速機を全域において所定の変速段に固定す
ることで、自動変速機の作動を制限して異常高温を解消
するための制御を段階的に強化し、運転性能の悪化を最
小限に留めつつ、異常高温状態を解消する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図11は本発明の実施の一
形態に係わり、図1はエンジン制御系の全体図、図2は
電子制御系の回路構成図、図3は冷却系異常診断ルーチ
ンのフローチャート、図4は変速制御ルーチンのフロー
チャート、図5はノーマル時変速パターンを示す説明
図、図6はATF油温異常上昇時変速パターンを示す説
明図、図7及び図8は過給圧制御ルーチンのフローチャ
ート、図9は目標過給圧の関係を示す説明図、図10は
P分テーブル及びI分テーブルの説明図、図11は過給
圧フィードバック制御状態の説明図である。
【0016】図1において、符号1は、過給機付エンジ
ン(以下、「エンジン」と略記する)であり、本形態に
おいては、水平対向式4気筒ガソリンエンジンを示す。
エンジン1のシリンダブロック2の左右バンクには、そ
れぞれシリンダヘッド3を備え、燃焼室4、吸気ポート
5、排気ポート6、点火プラグ7、動弁機構8等が設け
られている。
【0017】エンジン1の排気系として、各排気ポート
6に連通する排気マニホルド9により排気が合流され、
排気マニホルド9に排気管10が接続される。そして、
排気管10に、過給機の一例であるターボ過給機11の
タービン11aが介装され、その下流に、第1触媒12
a、第2触媒12b、マフラ13が配設されて大気に開
放される。
【0018】一方、吸気系としては、エアクリーナ15
に接続し、レゾネータチャンバ16を介装した吸気管1
7がターボ過給機11のコンプレッサ11bに連通さ
れ、このコンプレッサ11bからの吸気管18がインタ
ークーラ19に連通される。そして、インタークーラ1
9からスロットル弁20を有するスロットルボディ21
を介してチャンバ22に連通され、チャンバ22から吸
気マニホルド23を介して左右バンクの各気筒の吸気ポ
ート5に連通されている。
【0019】また、スロットル弁20をバイパスしてレ
ゾネータチャンバ16と吸気マニホルド23とを連通す
るバイパス通路24に、アイドル制御弁(ISC弁)2
5と負圧で開く逆止弁26とが設けられ、アイドル時や
減速時に吸入空気量を制御するようになっている。更
に、吸気マニホルド23の各気筒における吸気ポート5
直上流にインジェクタ27が配設され、シリンダヘッド
3の各気筒毎に配設される各点火プラグ7に、イグナイ
タ28aを内蔵するイグニッションコイル28が接続さ
れている。
【0020】ここで、排気制御系について説明する。タ
ーボ過給機11は、タービン11aに導入する排気のエ
ネルギによりコンプレッサ11bが回転駆動され、空気
を吸入、加圧して過給するものであり、タービン11a
側に、ダイヤフラム式アクチュエータからなるウェスト
ゲート弁作動用アクチュエータ29を備えたウェストゲ
ート弁30が設けられている。ウェストゲート弁作動用
アクチュエータ29は、ダイヤフラムにより2室に仕切
られ、一方が過給圧制御用デューティソレノイド弁D.
SOLに連通する圧力室を形成し、他方がウェストゲー
ト弁30を閉方向に付勢するスプリングを収納すると共
にダイヤフラムとウェストゲート弁30とを連設するロ
ッドが延出されるスプリング室を形成しており、スプリ
ング室が大気に解放されている。
【0021】また、過給圧制御用デューティソレノイド
弁D.SOLは、ウェストゲート弁作動用アクチュエー
タ29の圧力室に連通するポートと、コンプレッサ11
b下流の吸気管18に連通するポートと、レゾネータチ
ャンバ16に連通するポートとを有する電磁三方弁であ
り、後述するエンジン制御用の電子制御装置50(図2
参照)から出力される制御信号のデューティ比に応じて
レゾネータチャンバ16に連通するポートの弁開度が調
節され、レゾネータチャンバ16側の圧力とコンプレッ
サ11b下流側の圧力とが調圧されてウェストゲート弁
作動用アクチュエータ29の圧力室に制御圧が供給さ
れ、ウェストゲート弁30の開度が調節されて過給圧が
制御される。本形態では、過給圧制御用デューティソレ
ノイド弁D.SOLに出力されるデューティ信号のデュ
ーティ比が小さくなるほど、制御圧が高められてウェス
トゲート弁30の開度を増して過給圧を低下させ、ま
た、デューティ比が大きくなるほど、リーク量の増大に
より制御圧を低下させ、ウェストゲート弁30の開度を
減じて過給圧を上昇させる。
【0022】次に、各種のセンサについて説明する。ス
ロットル弁20下流の吸気マニホルド23に、スロット
ル弁20下流の吸気管圧力(吸気マニホルド23内の吸
気圧)と大気圧とを切換えるための吸気管圧力/大気圧
切換ソレノイド弁34を介して絶対圧センサ33が接続
されている。また、シリンダブロック2にノックセンサ
35が取付けられると共に、左右両バンクを連通する冷
却水通路36に冷却水温センサ37が臨まされ、各バン
クの排気マニホルド9が合流する合流部にO2センサ3
8が配設されている。更に、スロットル弁20に、スロ
ットル開度を検出するスロットル開度センサ40aとス
ロットル弁20の全閉でONするアイドルスイッチ40
bとを内蔵したスロットルセンサ40が連設され、エア
クリーナ15の直下流に吸入空気量センサ41が配設さ
れている。
【0023】また、エンジン1のクランクシャフト42
にクランクロータ43が軸着され、このクランクロータ
43の外周に電磁ピックアップ等からなるクランク角セ
ンサ44が対設されている。さらに、動弁機構8におけ
るカムシャフト45に連設するカムロータ46に、電磁
ピックアップ等からなる気筒判別センサ47が対設され
ている。クランク角センサ44、気筒判別センサ47
は、それぞれクランクロータ43、カムロータ46に所
定間隔毎に形成された突起をエンジン運転に伴い検出
し、クランクパルス、気筒判別パルスを出力する。そし
て、以下のエンジン制御用の電子制御装置50におい
て、クランクパルスの間隔時間(突起の検出間隔)から
エンジン回転数を算出すると共に、点火時期及び燃料噴
射時期等を演算し、更に、クランクパルス及び気筒判別
パルスの入力パターンから気筒判別を行う。
【0024】エンジン制御用の電子制御装置(ECU)
50は、前述の各種センサ・スイッチ類からの信号を処
理して各種アクチュエータ類に対する制御量を演算し、
燃料噴射制御、過給圧制御、点火時期制御、アイドル回
転数制御等を行うものである。図2に示すように、EC
U50は、CPU51、ROM52、RAM53、バッ
クアップRAM54、シリアルインターフェース(SC
I)55、カウンタ・タイマ群56、及びI/Oインタ
ーフェース57がバスラインを介して互いに接続される
マイクロコンピュータを中心として構成され、各部に安
定化電源を供給する定電圧回路58、I/Oインターフ
ェース57に接続される駆動回路59及びA/D変換器
60等の周辺回路が内蔵されている。
【0025】尚、カウンタ・タイマ群56は、フリーラ
ンカウンタ、気筒判別センサ信号(気筒判別パルス)の
入力計数用カウンタ等の各種カウンタ、燃料噴射用タイ
マ、点火用タイマ、定期割り込みを発生させるための定
期割り込み用タイマ、クランク角センサ信号(クランク
パルス)の入力間隔計時用タイマ、エンジン始動後の経
過時間を計時する始動後時間計時用タイマ、及びシステ
ム異常監視用のウオッチドッグタイマ等の各種タイマを
便宜上総称するものであり、その他、各種のソフトウエ
アカウンタ・タイマが用いられる。
【0026】定電圧回路58は、2回路のリレー接点を
有する電源リレー61の第1のリレー接点を介してバッ
テリ62に接続されている。電源リレー61は、そのリ
レーコイルの一端が接地され、リレーコイルの他端が駆
動回路59に接続されている。尚、電源リレー61の第
2のリレー接点には、バッテリ62から各アクチュエー
タに電源を供給するための電源線が接続されている。
【0027】また、バッテリ62には、イグニッション
スイッチ63の一端が接続され、このイグニッションス
イッチ63の他端がI/Oインターフェース57の入力
ポートに接続されている。また、定電圧回路58は、直
接、バッテリ62に接続されており、イグニッションス
イッチ63のONが検出されて電源リレー61の接点が
閉になると、ECU50内の各部へ電源を供給する一
方、イグニッションスイッチ63のON,OFFに拘ら
ず、常時、バックアップRAM54にバックアップ用の
電源を供給する。
【0028】また、I/Oインターフェース57の入力
ポートには、アイドルスイッチ40b、ノックセンサ3
5、クランク角センサ44、気筒判別センサ47、車速
を検出するための車速センサ48等が接続され、更に、
A/D変換器60を介して、スロットル開度センサ40
a、吸入空気量センサ41、絶対圧センサ33、冷却水
温センサ37、O2センサ38等が接続されると共にバ
ッテリ電圧VBが入力されてモニタされる。また、I/
Oインターフェース57の出力ポートには、ISC弁2
5、インジェクタ27、過給圧制御用デューティソレノ
イド弁D.SOL、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド
弁34、電源リレー61のリレーコイルが駆動回路59
を介して接続されると共に、イグナイタ28aが接続さ
れている。
【0029】一方、符号70は、自動変速機制御用の電
子制御装置(TCU)であり、エンジン制御用のECU
50と同様、マイクロコンピュータを中心として構成さ
れ、エンジン制御用のECU50にSCI55を介して
互いにデータ交換可能に接続されている。本形態では、
エンジン1の出力軸に連設される自動変速機系として、
インペラとタービンとを係合するためのロックアップク
ラッチ75を備えたトルクコンバータ76に、前進・後
退の切換や変速切り換えを行うための各種油圧クラッチ
や各種油圧ブレーキ等からなるクラッチ機構部とプラネ
タリーギヤ等からなる主変速機構部とを備えた自動変速
機80が連設されており、この自動変速機80に、各機
構部へのライン圧やパイロット圧を制御する各種コント
ロール弁を一体的に形成した油圧制御部85が連設され
ている。
【0030】TCU70には、ECU50と共用するス
ロットル開度センサ40a、冷却水温センサ37、及び
車速センサ48が接続されると共に、タービン回転数を
検出するためのタービン回転センサ71、自動変速機油
(ATF)の油温を検出するためのATF油温センサ7
2、ブレーキ操作によってONするブレーキスイッチ7
3、図示しないセレクト機構部の操作位置に応じてON
するインヒビタスイッチ74等が接続されており、油圧
制御部85を介して、ロックアップクラッチ75の締結
・スリップ・解放を制御すると共に、自動変速機80の
変速制御を行う。
【0031】また、エンジン制御用のECU50では、
ROM52に記憶されている制御プログラムに従って、
I/Oインターフェース57を介して入力されるセンサ
・スイッチ類からの検出信号、及びバッテリ電圧等をC
PU51で処理するとともに、SCI55を介して自動
変速機制御用のTCU70から変速機のギヤ位置やロッ
クアップクラッチ75の制御データ等を受信し、これら
の受信データ、RAM53に格納される各種データ、及
びバックアップRAM54に格納されている各種学習値
データ、ROM52に記憶されている固定データ等に基
づき、燃料噴射量や点火時期等を演算し、燃料噴射制
御、点火時期制御、過給圧制御、アイドル回転数制御等
のエンジン制御を行う。
【0032】以上の電子制御系においては、ECU50
或いはTCU70においてエンジン冷却系及び変速機冷
却系の状態を自己診断し、その診断結果に応じてECU
50による過給圧制御、TCU70による変速制御を変
更する。すなわち、エンジン冷却系が異常高温状態であ
ると診断したときには、ECU50による過給圧制御の
制御条件を変更して過給圧を低下させ、また、変速機冷
却系が異常高温状態であると診断したときには、TCU
70による自動変速機の変速パターンを高車速側に変更
或いは所定段に固定してフェイルセーフ制御を行い、エ
ンジンのオーバーヒートや自動変速機の異常温度上昇に
よる不具合を未然に回避し、安全性を確保する。
【0033】すなわち、ECU50或いはTCU70に
より、本発明に係るエンジン冷却系診断手段、変速機冷
却系診断手段としての機能を実現すると共に、ECU5
0により本発明に係る過給圧制御手段としての機能を実
現し、TCU70により本発明に係る変速制御手段とし
ての機能を実現する。以下、ECU50及びTCU70
のフェイルセーフ制御に係る処理について、図3,4,
7,8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0034】図3は、システムに電源が投入されてイニ
シャライズされた後、所定周期(所定時間)毎に実行さ
れる冷却系の異常診断ルーチンであり、ECU50又は
TCU70において実行される。このルーチンでは、先
ず、ステップS10で、エンジンの冷却水温TWが第1
の冷却水温判定閾値TWS1以上になっているか否かを
調べる。第1の冷却水温判定閾値TWS1は、後述する
第2の冷却水温判定閾値TWS2と共に、エンジン冷却
系の異常高温を判定するための判定閾値(TWS1<T
WS2)であり、例えば、TWS1=105°C、TW
S2=120°Cである。
【0035】そして、TW<TWS1の場合には、エン
ジン冷却系は正常であると判断し、ステップS10から
ステップS11へ進んで、エンジン冷却系の状態を3段
階で評価するための2ビットのフラグであるエンジン冷
却水温異常上昇フラグFTWをクリアして正常状態を示
す値“00”とし、ステップS15へ進む。また、TW
≧TWS1の場合には、ステップS10からステップS
12へ進み、冷却水温TWが第2の冷却水温判定閾値T
WS2以上か否かを調べる。
【0036】その結果、ステップS12において、TW
<TWS2(TWS1≦TW<TWS2)の場合には、
ステップS13でエンジン冷却水温異常上昇フラグFT
Wに、第1段階の異常高温状態であることを示す値“0
1”をセットしてステップS15へ進み、TW≧TWS
2の場合、ステップS14でエンジン冷却水温異常上昇
フラグFTWに、第2段階の異常高温状態であることを
示す値“11”をセットしてステップS15へ進む。
【0037】ステップS15では、ATF油温TATF
が第1のATF油温判定閾値TATFS1以上か否かを
調べる。第1のATF油温判定閾値TATFS1は、後
述する第2のATF油温判定閾値TATFS2と共に、
変速機冷却系の異常高温を判定するための判定閾値(T
ATFS1<TATFS2)であり、例えば、TATF
S1=120°C、TATFS2=140°Cである。
【0038】そして、TATF<TATFS1の場合に
は、変速機冷却系は正常であると判断し、ステップS1
5からステップS16へ進んで、変速機冷却系の状態を
3段階で評価するための2ビットのフラグであるATF
油温異常上昇フラグFATFを“00”(正常)にクリ
アしてルーチンを抜ける。また、TATF≧TATFS
1の場合には、ステップS15からステップS17へ進
み、ATF油温TATFが第2のATF油温判定閾値T
ATFS2以上か否かを調べる。
【0039】その結果、ステップS17において、TA
TF<TATFS2(TATFS1≦TATF<TAT
FS2)の場合には、ステップS18でATF油温異常
上昇フラグFATFに、第1段階の異常高温状態である
ことを示す値“01”をセットしてルーチンを抜け、T
ATF≧TATFS2の場合、ステップS19でATF
油温異常上昇フラグFATFに、第2段階の異常高温状
態であることを示す値“11”をセットしてルーチンを
抜ける。
【0040】以上のエンジン冷却水温異常上昇フラグF
TW、ATF油温異常上昇フラグFATFは、それぞ
れ、図7及び図8に示すECU50の過給圧制御ルーチ
ン、図4に示すTCU70の変速制御ルーチンにおいて
参照される。そして、エンジン冷却系の異常高温時に
は、ターボ過給機11による過給圧を低下させ、変速機
冷却系の異常高温時には、自動変速機の変速特性を変更
する。
【0041】先ず、TCU70における変速制御につい
て説明する。図4の変速制御ルーチンでは、ステップS
50でATF油温異常上昇フラグFATFを参照し、変
速機冷却系が正常か否かを調べる。その結果、FATF
=00であり、変速機冷却系は正常である場合には、ス
テップS50からステップS51へ進んで、通常の変速
特性を定めるノーマル変速特性マップMPNORを選択
する。図5に示すように、ノーマル変速特性マップMP
NORによる変速パターンは、1速←→2速、2速←→
3速、3速←→4速のアップシフト(図中、実線で示
す)及びダウンシフト(図中、破線で示す)の変速線が
車速とスロットル開度とをパラメータとして予め設定さ
れている。
【0042】また、ステップS50においてFATF≠
00であり、何らかの異常がある場合には、ステップS
52へ進んでATF油温異常上昇フラグFATF=01
であるか否か、すなわち第1段階の異常高温状態である
か否かを調べる。そして、FATF=01であり、第1
段階の異常高温の場合、ステップS52からステップS
53へ進んでATF油温異常上昇時変速特性マップMP
ABNを選択する。ATF油温異常上昇時変速特性マッ
プMPABNによる変速パターンは、図6に示すよう
に、ノーマル時に対して高車速側にずらした変速パター
ンに設定されており、車速の上昇・低下に対してアップ
シフト・ダウンシフトの頻度を減少させてATFの異常
高温状態を解消させる。
【0043】また、ステップS52において、FATF
≠01の場合、すなわちFATF=11の第2段階の異
常高温である場合には、ステップS52からステップS
54へ進んで全域を3速に固定する変速特性とし、第3
段階の異常高温時には、アップシフト・ダウンシフトを
禁止する。そして、ステップS51,S53,S54の
何れかで変速特性を選択した後、ステップS55へ進
み、選択された変速特性マップに基づいて変速制御を行
い、ルーチンを抜ける。
【0044】これにより、変速機冷却系が異常高温とな
った場合には、異常高温の状態に応じて変速パターンを
正常時よりも高速側に変更ないし所定段に固定し、自動
変速機の作動を制限して異常高温を解消するための制御
を段階的に強化するため、運転性能の悪化を最小限に留
めつつ、異常高温状態を解消することができる。
【0045】次に、ECU50による図7及び図8の過
給圧制御ルーチンについて説明する。このルーチンで
は、先ず、ステップS100で、エンジン冷却水温異常
上昇フラグFTWを参照し、エンジン冷却系が正常か否
かを調べる。その結果、FTW=00であり、エンジン
冷却系は正常である場合には、ステップS100からス
テップS101へ進んで通常時の目標過給圧を定めるノ
ーマル目標過給圧テーブルTBLNORを選択し、FA
TF≠00であり、何らかの異常がある場合には、ステ
ップS100からステップS102へ進む。
【0046】ステップS102では、エンジン冷却水温
異常上昇フラグFTW=01であるか否か、すなわち第
1段階の異常高温状態であるか否かを調べる。その結
果、ステップS102において、FTW=01であり、
第1段階の異常高温の場合、ステップS103へ進んで
第1段階の異常高温に対応する第1段階の目標過給圧を
与える第1の水温異常上昇時目標過給圧テーブルTBL
ABN1を選択し、FTW≠01の場合、すなわちFT
W=11の第2段階の異常高温である場合には、ステッ
プS10へ進んで第2段階の異常高温に対応する第2段
階の目標過給圧を与える第2の水温異常上昇時目標過給
圧テーブルTBLABN2を選択する。そして、エンジ
ン冷却水温異常上昇フラグFTWに応じて目標過給圧テ
ーブルを選択した後は、ステップS105へ進み、エン
ジン回転数NE、スロットル開度THVに基づいて、選
択された目標過給圧テーブルを補間計算付で参照し、目
標過給圧TPTAGTを設定する(TPTAGT←TB
L(NE,THV))。
【0047】図9に示すように、ノーマル目標過給圧テ
ーブルTBLNORによる目標過給圧(図中の実線で示
す)に対し、図中に破線で示す第1の水温異常上昇時目
標過給圧テーブルTBLABN1による第1段階の異常
高温に対応する目標過給圧は、エンジン中高回転域での
過給圧をノーマル時よりも低下させる特性に設定されて
おり、エンジン冷却系が異常高温状態になった場合のエ
ンジン出力を抑えて異常高温状態を解消させる。また、
図9中に一点鎖線で示す第2の水温異常上昇時目標過給
圧テーブルTBLABN2による第2段階の異常高温に
対応する目標過給圧は、第1段階の異常に対応する目標
過給圧よりもエンジン低回転側から過給圧を更に低下さ
せる特性に設定され、第1段階の異常高温時よりも更に
エンジン出力を抑制する。
【0048】その後、ステップS106へ進み、目標過
給圧TPTAGTと絶対圧センサ33によって検出した
吸気管圧力(実過給圧)Pとの偏差ΔPを求め(ΔP←
TPTAGT−P)、ステップS107で偏差ΔPの絶
対値|ΔP|と不感帯を与える設定値PSとを比較し、
実過給圧Pが図11に示す過給圧のPI制御における不
感帯の範囲内にあるかを調べる。
【0049】その結果、|ΔP|<PSであり、実過給
圧Pが目標過給圧TPTAGTに対する不感帯の範囲内
にあるときには、ステップS107からステップS10
8へ進んでPI制御における積分定数DIを0とすると
ともに(DI←0)、ステップS109で比例定数DP
を0とする(DP←0)。そして、ステップS127
で、過給圧制御用デューティソレノイド弁D.SOLに
対する制御駆動信号のデューティ比DUTYを、前回ル
ーチン実行時に求めた旧値に今回のルーチンで設定した
積分定数DI及び比例定数DPを加算して新たな値で設
定し(DUTY←DUTY+DI+DP)、ステップS
128でデューティ比DUTYをセットしてルーチンを
抜ける。
【0050】一方、ステップS107において|ΔP|
≧PSであり、実過給圧Pが不感帯の範囲外のときに
は、ステップS107からステップS110へ進み、実
過給圧Pと目標過給圧TPTAGTとを比較して、目標
過給圧TPTAGTに対する実過給圧Pの大小関係を調
べる。そして、P>TPTAGTであり、不感帯の範囲
外で実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高いと
きには、ステップS110からステップS111以降へ
進み、ステップS112ないしステップS117でデュ
ーティ比減の処理を行い、実過給圧Pを低下させる。
【0051】このデューティ比減の処理では、先ず、ス
テップS111で、目標過給圧TPTAGTに対する実
過給圧Pの大小関係が反転し、且つ実過給圧Pが不感帯
の範囲外へ逸脱した初回を判別するための反転初回判別
フラグFDの値を参照する。この反転初回判別フラグF
Dは、P>TPTAGTでFD=0のとき、実過給圧P
が目標過給圧TPTAGTよりも高くなった後、初めて
不感帯を逸脱したことを示し、デューティ比減の処理に
よりFD=1にセットされる。
【0052】従って、ステップS111においてFD=
0、すなわち実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTより
高くなった後、今回初めて不感帯を逸脱したときには
(P≧TPTAGT+PS)、ステップS112へ進
み、偏差の絶対値|ΔP|に基づいて図10(a)に示
すP分テーブルを参照し、偏差の絶対値|ΔP|の増加
に応じて段階的に大きくなる比例定数減分値PDOWN
を設定する。そして、ステップS113で、比例定数減
分値PDOWNにマイナスの符号を付けてスキップ補正
の比例定数DPとし(DP←−PDOWN)、ステップ
S114で積分定数DIを0にし(DI←0)、ステッ
プS118で反転初回判別フラグFDをセットした後
(FD←1)、前述のステップS127で新たなデュー
ティ比DUTYを設定し、ステップS128でデューテ
ィ比DUTYをセットしてルーチンを抜ける。
【0053】また、ステップS111においてFD=1
であり、既にデューティ比DUTYのスキップ補正によ
る減少が行われているときには、ステップS111から
ステップS115へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づ
いて図10(b)に示すI分テーブルを参照し、積分定
数減分値IDOWNを設定する。積分定数減算値IDO
WNは、図10(b)に示すように、前述の比例定数減
分値PDOWNと同様、偏差の絶対値|ΔP|の増加に
応じて段階的に大きくなるものの、その増加の度合は、
比例定数減分値PDOWNより小さく設定される。次い
で、ステップS115からステップS116へ進み、積
分定数減分値IDOWNにマイナスの符号を付けて積分
定数DIとし(DI←−IDOWN)、ステップS11
7で比例定数DPを0にし(DP←0)、前述のステッ
プS118で反転初回判別フラグFDをセットした後
(FD←1)、前述のステップS127で新たなデュー
ティ比DUTYを設定し、ステップS128でデューテ
ィ比DUTYをセットしてルーチンを抜ける。
【0054】一方、ステップS110でP≦TPTAG
Tであり、不感帯の範囲外で実過給圧Pが目標過給圧T
PTAGTよりも低いときには、ステップS110から
ステップS119へ進み、ステップS120ないしステ
ップS125でデューティ比増の処理を行い、実過給圧
Pを上昇させる。
【0055】このデューティ比増の処理では、ステップ
S119で反転初回判別フラグFDの値を参照し、FD
=1であり、実過給圧Pが目標過給圧TPTAGTより
も高い状態から低い状態に移行し、今回初めて不感帯を
逸脱したときには(P≦TPTAGT−PS)、ステッ
プS120へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づきP分
テーブルを参照して、偏差の絶対値|ΔP|の増加に応
じて段階的に大きくなる比例定数増分値PUP(図10
(a)参照)を設定する。そして、ステップS121
で、比例定数増分値PUPをスキップ補正の比例定数D
Pとし(DP←PUP)、ステップS122で積分定数
DIを0にし(DI←0)、ステップS126で反転初
回判別フラグFDをクリアした後(FD←0)、前述の
ステップS127で新たなデューティ比DUTYを設定
し、ステップS128でデューティ比DUTYをセット
してルーチンを抜ける。
【0056】また、ステップS119においてFD=0
であり、既にデューティ比DUTYのスキップ補正によ
る増加が行われているときには、ステップS119から
ステップS123へ進み、偏差の絶対値|ΔP|に基づ
きI分テーブルを参照して積分定数増分値IUP(図1
0(b)参照)を設定する。そして、ステップS124
へ進んで積分定数増分値IUPを積分定数DIとし(D
I←IUP)、ステップS125で比例定数DPを0に
し(DP←0)、ステップS126で反転初回判別フラ
グFDをクリアした後(FD←0)、前述のステップS
127で新たなデューティ比DUTYを設定し、ステッ
プS128でデューティ比DUTYをセットしてルーチ
ンを抜ける。尚、積分定数増分値IUPは、前述の比例
定数増分値PUPと同様、偏差の絶対値|ΔP|の増加
に応じて段階的に大きくなるものの、その増加の度合は
比例定数増分値PUPより小さく設定される。
【0057】すなわち、図11に示すように、実過給圧
Pと目標過給圧TPTAGTとの大小関係が反転し、実
過給圧Pが目標過給圧TPTAGTよりも高い状態で不
感帯を逸脱すると(P≧TPTAGT+PS)、先ず、
過給圧制御用デューティソレノイド弁D.SOLに対す
る制御駆動信号のデューティ比DUTYを比例定数DP
だけ一度に減少させ、ウェストゲート弁30の弁開度を
所定量大きくして過給圧を低下させる。更に、その後の
ルーチン実行時、未だ同様に、実過給圧Pが不感帯を逸
脱しているときには、ルーチン実行毎すなわち演算周期
毎にデューティ比DUTYを積分定数DIづつ漸次的に
減少させることでウェストゲート弁30の弁開度を少量
づつ大きくし、過給圧が目標過給圧TPTAGTに収束
するよう制御する。
【0058】次に、実過給圧Pが目標過給圧TPTAG
Tよりも高い状態から低い状態に移行し、実過給圧Pが
目標過給圧TPTAGTよりも低い状態で不感帯を逸脱
すると(P≦TPTAGT−PS)、先ず、過給圧制御
用デューティソレノイド弁D.SOLのデューティ比D
UTYをスキップ補正量DPだけ一度に増加させ、ウェ
ストゲート弁30の弁開度を所定量小さくすることでウ
ェストゲート弁30による排気リリーフ量を減少させ、
過給圧を上昇させる。その後のルーチン実行時、未だ同
様に、実過給圧Pが不感帯を逸脱しているときには、ル
ーチン実行毎すなわち演算周期毎にデューティ比DUT
Yを積分補正量DIづつ漸次的に増加させ、ウェストゲ
ート弁30の弁開度を少量づつ更に減少させて過給圧が
目標過給圧TPTAGTに収束するよう制御する。
【0059】その際、エンジン冷却系が異常高温となっ
た場合には、異常高温の状態に応じて過給圧を低下さ
せ、エンジン出力を抑制して異常高温状態を解消する制
御を段階的に強化するため、過給圧の低下によるエンジ
ン出力性能の低下を最小限に抑えつつ、エンジン冷却系
の異常高温を解消することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジン冷却系や変速機冷却系に異常が発生した場合に
も、運転条件を適切に変更して安全を確保することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン制御系の全体図
【図2】電子制御系の回路構成図
【図3】冷却系異常診断ルーチンのフローチャート
【図4】変速制御ルーチンのフローチャート
【図5】ノーマル時変速パターンを示す説明図
【図6】ATF油温異常上昇時変速パターンを示す説明
【図7】過給圧制御ルーチンのフローチャート
【図8】過給圧制御ルーチンのフローチャート(続き)
【図9】目標過給圧の関係を示す説明図
【図10】P分テーブル及びI分テーブルの説明図
【図11】過給圧フィードバック制御状態の説明図
【符号の説明】
1 過給機付エンジン 11 ターボ過給機(過給機) 50,70 電子制御装置(エンジン冷却系診断手段、
変速機冷却系診断手段、過給圧制御手段、変速制御手
段) 80 自動変速機 TW エンジン冷却水温 TWS1 第1の冷却水温判定閾値(第1の判定閾値) TWS2 第2の冷却水温判定閾値(第2の判定閾値) TATF ATF油温(変速機油温) TATFS1 第1のATF油温判定閾値(第1の判定
閾値) TATFS2 第2のATF油温判定閾値(第2の判定
閾値) TPTAGT 目標過給圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/22 301 F02D 41/22 301D 3J552 45/00 312 45/00 312Q 314 314Q 345 345Z 360 360D F16H 61/12 F16H 61/12 // F16H 59:08 59:08 59:72 59:72 Fターム(参考) 3G005 EA05 EA16 FA23 FA28 GA03 GB28 GC05 GD27 JA12 3G084 BA08 BA32 DA27 DA37 EA11 EB09 EB22 FA05 FA06 FA10 FA20 FA33 3G092 AA01 AA18 DB03 EA02 EA09 EC10 FA38 HA06Z HE01Z HE08Z HF11Z HF21Z 3G093 AA05 AB02 BA04 DA01 DA05 DA06 DB05 DB09 EA14 EB03 FA04 FA10 FB02 3G301 HA01 HA11 JA32 LA00 NA08 NC04 ND01 NE06 NE17 PA11Z PE01Z PE08Z PF01Z PF07Z 3J552 MA02 MA12 NB04 PA61 PB01 RA27 SB03 SB25 SB27 TA06 UA08 VA32Z VA48W VA48X VA74W VA74Y VB01Z VB16Z VC01Z VC03Z VC05Z VC07Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過給機付エンジンを搭載した車両の制御
    装置であって、 エンジン冷却水温と判定閾値とを比較し、エンジン冷却
    系の異常を診断するエンジン冷却系診断手段と、 上記エンジン冷却系診断手段によりエンジン冷却系が異
    常高温状態であると診断されたとき、上記過給機の過給
    圧を低下させる過給圧制御手段とを備えたことを特徴と
    する車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 自動変速機を搭載した車両の制御装置で
    あって、 変速機油温と判定閾値とを比較し、変速機冷却系の異常
    を診断する変速機冷却系診断手段と、 上記変速機冷却系診断手段により変速機冷却系が異常高
    温状態であると診断されたとき、上記自動変速機の変速
    パターンを高車速側に変更或いは所定段に固定する変速
    制御手段とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 過給機付エンジン及び自動変速機を搭載
    した車両の制御装置であって、 エンジン冷却水温と判定閾値とを比較し、エンジン冷却
    系の異常を診断するエンジン冷却系診断手段と、 変速機油温と判定閾値とを比較し、変速機冷却系の異常
    を診断する変速機冷却系診断手段と、 上記エンジン冷却系診断手段によりエンジン冷却系が異
    常高温状態であると診断されたとき、上記過給機の過給
    圧を低下させる過給圧制御手段と、 上記変速機冷却系診断手段により変速機冷却系が異常高
    温状態であると診断されたとき、上記自動変速機の変速
    パターンを高車速側に変更或いは所定段に固定する変速
    制御手段とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記エンジン冷却系診断手段は、 エンジン冷却水温に対する判定閾値として第1の判定閾
    値と該第1の判定閾値よりも高い第2の判定閾値とを用
    い、エンジン冷却水温が第1の判定閾値未満のときには
    エンジン冷却系は正常と判定し、エンジン冷却水温が第
    1の判定閾値以上且つ第2の判定閾値未満のときにはエ
    ンジン冷却系は第1段階の異常高温と判定し、エンジン
    冷却水温が第2の判定閾値以上のときにはエンジン冷却
    系は第2段階の異常高温と判定し、 上記過給圧制御手段は、 エンジン冷却系が正常と判定されたときには上記過給機
    の過給圧を通常時目標過給圧に制御し、エンジン冷却系
    が第1段階の異常高温と判定されたときには上記過給機
    の過給圧を通常時目標過給圧よりも低い第1段階の目標
    過給圧に制御し、エンジン冷却系が第2段階の異常高温
    と判定されたときには上記過給機の過給圧を第1段階の
    目標過給圧よりも低い第2段階の目標過給圧に制御する
    ことを特徴とする請求項1又は3記載の車両の制御装
    置。
  5. 【請求項5】 上記変速機冷却系診断手段は、 変速機油温に対する判定閾値として第1の判定閾値と該
    第1の判定閾値よりも高い第2の判定閾値とを用い、変
    速機油温が第1の判定閾値未満のときには変速機冷却系
    は正常と判定し、変速機油温が第1の判定閾値以上且つ
    第2の判定閾値未満のときには変速機冷却系は第1段階
    の異常高温と判定し、変速機油温が第2の判定閾値以上
    のときには変速機冷却系は第2段階の異常高温と判定
    し、 上記変速制御手段は、 変速機冷却系が正常と判定されたときには上記自動変速
    機を通常時変速パターンで変速制御し、変速機冷却系が
    第1段階の異常高温と判定されたときには上記自動変速
    機を通常時変速パターンよりも高車速側にずらして変速
    制御し、変速機冷却系が第2段階の異常高温と判定され
    たときには上記自動変速機を全域において所定の変速段
    に固定することを特徴とする請求項2又は3記載の車両
    の制御装置。
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