JP2002242099A - 無塵紙 - Google Patents
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- JP2002242099A JP2002242099A JP2001041532A JP2001041532A JP2002242099A JP 2002242099 A JP2002242099 A JP 2002242099A JP 2001041532 A JP2001041532 A JP 2001041532A JP 2001041532 A JP2001041532 A JP 2001041532A JP 2002242099 A JP2002242099 A JP 2002242099A
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- Japan
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- paper
- pulp
- dust
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 古紙パルプを含むにもかかわらず、発塵
が少なく、インクジェット適性の良い無塵紙を提供す
る。 【解決手段】 天然パルプを主成分とする基紙に樹脂エ
マルジョンを含浸してなる無塵紙において、古紙パルプ
を含有する無塵紙であり、さらに揉み、擦り、破りの各
クリーン度試験において、吸引体積0.02立方フィー
ト中の0.3μm以上の塵の数が揉み、擦り試験は5個
以下、破り試験は10個以下である無塵紙。
が少なく、インクジェット適性の良い無塵紙を提供す
る。 【解決手段】 天然パルプを主成分とする基紙に樹脂エ
マルジョンを含浸してなる無塵紙において、古紙パルプ
を含有する無塵紙であり、さらに揉み、擦り、破りの各
クリーン度試験において、吸引体積0.02立方フィー
ト中の0.3μm以上の塵の数が揉み、擦り試験は5個
以下、破り試験は10個以下である無塵紙。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンルームで使
われる無塵紙に関するものであり、さらに詳しくは古紙
を含有し、発塵性、インクジェット適性に優れる無塵紙
に関する。
われる無塵紙に関するものであり、さらに詳しくは古紙
を含有し、発塵性、インクジェット適性に優れる無塵紙
に関する。
【0002】
【従来の技術】クリーンルーム内では、塵で空気を汚染
しないような無塵紙が使用される。無塵紙に要求される
特性としては、擦ったり、揉んだり、破ったりした時に
塵が発生しないことが最も重要な特性であり、更に、用
途がコピー用紙、フォーム用紙、レポート・メモ用紙、
計測記録紙、伝票などであることから、発塵が少ないこ
とはもちろんのこと、水性ペン、油性ペンによる筆記
性、印刷適性、PPC適性、帯電防止性などが要求され
ることが最新 紙加工便覧(1988年テックタイムス社発
行P979〜984)に記載されている。
しないような無塵紙が使用される。無塵紙に要求される
特性としては、擦ったり、揉んだり、破ったりした時に
塵が発生しないことが最も重要な特性であり、更に、用
途がコピー用紙、フォーム用紙、レポート・メモ用紙、
計測記録紙、伝票などであることから、発塵が少ないこ
とはもちろんのこと、水性ペン、油性ペンによる筆記
性、印刷適性、PPC適性、帯電防止性などが要求され
ることが最新 紙加工便覧(1988年テックタイムス社発
行P979〜984)に記載されている。
【0003】最近は近年のインクジェットプリンタの普
及にともない、無塵紙にもインクジェット適性が要求さ
れている。一般的に無塵紙は発塵を抑えるための樹脂エ
マルジョンを含浸しておりインクジェット用紙のような
インク受容層を設計できないことからインクジェット適
性は劣るものであり、文字や線の滲みの改善が望まれて
いる。
及にともない、無塵紙にもインクジェット適性が要求さ
れている。一般的に無塵紙は発塵を抑えるための樹脂エ
マルジョンを含浸しておりインクジェット用紙のような
インク受容層を設計できないことからインクジェット適
性は劣るものであり、文字や線の滲みの改善が望まれて
いる。
【0004】無塵紙は前記のごとく、主にクリーンルー
ム内で使用されることから、無塵紙を擦ったり、揉んだ
り、破ったりした時に塵が発生しないことが最も重要な
特性である。従って、無塵紙は無機粉体が限りなく少な
いこと、紙粉と言われる微細化したパルプ繊維の脱落が
少ないこと、及びパルプ繊維以外の異物が少ないことが
要求される。従って、無塵紙の原料あるいは原紙では、
発塵の原因となる無機粉体や異物が限りなく少ないこと
が要求され、一般的には本質的に発塵を抑える目的で、
原紙に樹脂エマルジョンを含浸加工し製造される。樹脂
エマルジョンとしては、アクリル酸エステル共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、ス
チレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)などが使用される。
ム内で使用されることから、無塵紙を擦ったり、揉んだ
り、破ったりした時に塵が発生しないことが最も重要な
特性である。従って、無塵紙は無機粉体が限りなく少な
いこと、紙粉と言われる微細化したパルプ繊維の脱落が
少ないこと、及びパルプ繊維以外の異物が少ないことが
要求される。従って、無塵紙の原料あるいは原紙では、
発塵の原因となる無機粉体や異物が限りなく少ないこと
が要求され、一般的には本質的に発塵を抑える目的で、
原紙に樹脂エマルジョンを含浸加工し製造される。樹脂
エマルジョンとしては、アクリル酸エステル共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、ス
チレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)などが使用される。
【0005】一方、製紙用原料としての古紙利用は、森
林資源の保護、環境の維持だけでなく、家庭やオフィス
より出される紙ゴミの削減にも役立つ。特に近年では、
OA化の発展によりオフィス古紙が大量に発生し、大部
分が紙ゴミとして捨てられるため、ゴミの埋め立て地不
足が深刻化している、又、CO2の排出量削減の課題か
ら古紙の再利用への関心が高い。無塵紙においても使用
量の増加に伴い、古紙パルプを配合した無塵紙が要求さ
れていた。
林資源の保護、環境の維持だけでなく、家庭やオフィス
より出される紙ゴミの削減にも役立つ。特に近年では、
OA化の発展によりオフィス古紙が大量に発生し、大部
分が紙ゴミとして捨てられるため、ゴミの埋め立て地不
足が深刻化している、又、CO2の排出量削減の課題か
ら古紙の再利用への関心が高い。無塵紙においても使用
量の増加に伴い、古紙パルプを配合した無塵紙が要求さ
れていた。
【0006】しかし、古紙パルプ中には填料に由来する
無機粉体や異物が多く、樹脂エマルジョンの含浸加工に
より発塵を抑制していても、本質的に発塵が無塵紙の原
料に由来するため、無機粉体即ち填料分や異物が多い古
紙原料は使用できないという現状にあった。更に古紙パ
ルプは、パルプ化処理の段階で脱墨や異物の除去などの
あらゆる処理を行うため、発塵の原因となる微細化した
パルプ繊維も多いという欠点があった。従って、現状
で、無塵紙は一度も古紙になっていないパルプを使用し
て製造されている。
無機粉体や異物が多く、樹脂エマルジョンの含浸加工に
より発塵を抑制していても、本質的に発塵が無塵紙の原
料に由来するため、無機粉体即ち填料分や異物が多い古
紙原料は使用できないという現状にあった。更に古紙パ
ルプは、パルプ化処理の段階で脱墨や異物の除去などの
あらゆる処理を行うため、発塵の原因となる微細化した
パルプ繊維も多いという欠点があった。従って、現状
で、無塵紙は一度も古紙になっていないパルプを使用し
て製造されている。
【0007】以上のように、一般OA用紙のように古紙
パルプを含み、今までのように発塵量の少ない無塵紙の
早期開発が望まれていた。
パルプを含み、今までのように発塵量の少ない無塵紙の
早期開発が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、古紙
パルプを含むにもかかわらず、発塵が少なく、又、イン
クジェット適性の良い無塵紙を提供するものである。
パルプを含むにもかかわらず、発塵が少なく、又、イン
クジェット適性の良い無塵紙を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、無塵紙の発塵性と灰分及び微細繊維量につい
て鋭意検討し、更に古紙パルプの選定と無塵紙原料への
古紙パルプ配合について鋭意検討した結果、古紙パルプ
から填料や顔料由来の無機質分と微細繊維とを十分に除
去しすることにより、発塵性を損なわずに古紙パルプを
配合した無塵紙を製造できることを見出した。
状に鑑み、無塵紙の発塵性と灰分及び微細繊維量につい
て鋭意検討し、更に古紙パルプの選定と無塵紙原料への
古紙パルプ配合について鋭意検討した結果、古紙パルプ
から填料や顔料由来の無機質分と微細繊維とを十分に除
去しすることにより、発塵性を損なわずに古紙パルプを
配合した無塵紙を製造できることを見出した。
【0010】本発明者らは、灰分を含む無塵紙から発生
する塵について鋭意検討した結果、塵成分としては灰分
由来の無機質分以外に、チップ材に由来する柔細胞やパ
ルプ化工程及び抄紙原料調成工程にて生成する0.1m
m以下の微細繊維が含まれることを見出した。本発明者
らは、古紙パルプ中の灰分と、古紙パルプ及び古紙パル
プに配合するバージンパルプ中の0.1mm以下の微細
繊維を減らすことにより発塵性を改良し、古紙パルプ配
合を可能にして発明を完成するに至った。
する塵について鋭意検討した結果、塵成分としては灰分
由来の無機質分以外に、チップ材に由来する柔細胞やパ
ルプ化工程及び抄紙原料調成工程にて生成する0.1m
m以下の微細繊維が含まれることを見出した。本発明者
らは、古紙パルプ中の灰分と、古紙パルプ及び古紙パル
プに配合するバージンパルプ中の0.1mm以下の微細
繊維を減らすことにより発塵性を改良し、古紙パルプ配
合を可能にして発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は次の発明を包含する。 (1)天然パルプを主成分とする基紙に樹脂エマルジョ
ンを含浸してなる無塵紙において、無塵紙の原料として
古紙パルプを含む無塵紙。
ンを含浸してなる無塵紙において、無塵紙の原料として
古紙パルプを含む無塵紙。
【0012】(2)揉み、擦り、破りの各クリーン度試
験において、吸引体積0.02立方フィート中の0.3
μm以上の塵の数が揉み、擦り試験は5個以下、破り試
験は10個以下である(1)記載の無塵紙。
験において、吸引体積0.02立方フィート中の0.3
μm以上の塵の数が揉み、擦り試験は5個以下、破り試
験は10個以下である(1)記載の無塵紙。
【0013】(3)灰分含有率が3.0%以下である
(1)記載の無塵紙。
(1)記載の無塵紙。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明が対象としている古紙とし
ては、新聞紙、チラシ、雑誌、書籍、事務用紙、その他
複写機、OA機器から生じる印刷紙などを含み、本発明
ではこれらの古紙から製造された古紙パルプを使用する
ことができるが、好ましくは、古紙パルプの白色度が高
く、元から灰分が少ないという観点から上白、クリーム
上白、罫白、カードといわれる印刷のない損紙由来の古
紙から製造した古紙パルプが良い。
ては、新聞紙、チラシ、雑誌、書籍、事務用紙、その他
複写機、OA機器から生じる印刷紙などを含み、本発明
ではこれらの古紙から製造された古紙パルプを使用する
ことができるが、好ましくは、古紙パルプの白色度が高
く、元から灰分が少ないという観点から上白、クリーム
上白、罫白、カードといわれる印刷のない損紙由来の古
紙から製造した古紙パルプが良い。
【0015】古紙パルプの配合率としては、完成した無
塵紙の灰分が3.0%以内であれば古紙パルプ配合率に
おいて制限を受けるものではない。無塵紙の灰分が3.
0%よりも多い場合は、明らかに灰分由来と考えられる
塵が発生する。
塵紙の灰分が3.0%以内であれば古紙パルプ配合率に
おいて制限を受けるものではない。無塵紙の灰分が3.
0%よりも多い場合は、明らかに灰分由来と考えられる
塵が発生する。
【0016】一般的に古紙処理の要点は、パルプ繊維以
外の異物をいかに効率良く除去するかにある。古紙中の
異物は大別して三つあり、一つめは、紙製造中工程で原
料に内添して使用される薬品や填料、サイズプレスやコ
ーターで使用される薬品や顔料、二つ目は印刷、加工分
野からくるもので印刷インキ、トナーインキ、熱転写イ
ンキ、製本や製箱工程で使用される接着剤、テープ、フ
ィルム等、三つめはゴミ化からくる随伴物である。これ
らの異物は、テープやフィルムはスクリーン処理により
分離除去し、砂や金属、糊等は比重差を利用したクリー
ナーで分離除去している。インキは、アルカリ薬品を加
え繊維からインキ膜をはがし、界面活性剤に捕集させ繊
維から分離除去する。具体的な除去方法としては泡にイ
ンキ粒子を付着浮上させて除去するフローテーション法
と汚れであるインキを洗い流す洗浄法があり、一般的に
は両者を併用している。又、古紙パルプはゴミやインキ
を除去しただけでは白色度が低いため、所望の白色度に
するために漂白を行っている。
外の異物をいかに効率良く除去するかにある。古紙中の
異物は大別して三つあり、一つめは、紙製造中工程で原
料に内添して使用される薬品や填料、サイズプレスやコ
ーターで使用される薬品や顔料、二つ目は印刷、加工分
野からくるもので印刷インキ、トナーインキ、熱転写イ
ンキ、製本や製箱工程で使用される接着剤、テープ、フ
ィルム等、三つめはゴミ化からくる随伴物である。これ
らの異物は、テープやフィルムはスクリーン処理により
分離除去し、砂や金属、糊等は比重差を利用したクリー
ナーで分離除去している。インキは、アルカリ薬品を加
え繊維からインキ膜をはがし、界面活性剤に捕集させ繊
維から分離除去する。具体的な除去方法としては泡にイ
ンキ粒子を付着浮上させて除去するフローテーション法
と汚れであるインキを洗い流す洗浄法があり、一般的に
は両者を併用している。又、古紙パルプはゴミやインキ
を除去しただけでは白色度が低いため、所望の白色度に
するために漂白を行っている。
【0017】本発明では、灰分をより多く除去すべく、
前述の一般的な古紙パルプの処理方法を強化することが
望ましい。普通、上質系古紙には10数%以上の多量の
灰分が含まれている。この古紙パルプ中の灰分を除去す
る方法としては、フローテーター、高速ワイヤーベルト
式脱水機(DNTウォッシャー)、ドラム式エキストラ
クターとシックナー、低濃度クリーナー、傾斜スクリュ
ーシックナーとスクリュープレス、マイクロフローテー
ション等の設備の単独あるいは組み合わせで強化して使
用することによって、より多くの灰分を除去し古紙パル
プの灰分率を3.0%以下に抑える事ができる。発塵性
とともに優れたインクジェット適性を持たせるためには
1%以下にすることが好ましい。具体的には、一般的な
使用方法よりも処理濃度を下げる、処理流量を下げる等
の方法により灰分除去を強化すると良い。
前述の一般的な古紙パルプの処理方法を強化することが
望ましい。普通、上質系古紙には10数%以上の多量の
灰分が含まれている。この古紙パルプ中の灰分を除去す
る方法としては、フローテーター、高速ワイヤーベルト
式脱水機(DNTウォッシャー)、ドラム式エキストラ
クターとシックナー、低濃度クリーナー、傾斜スクリュ
ーシックナーとスクリュープレス、マイクロフローテー
ション等の設備の単独あるいは組み合わせで強化して使
用することによって、より多くの灰分を除去し古紙パル
プの灰分率を3.0%以下に抑える事ができる。発塵性
とともに優れたインクジェット適性を持たせるためには
1%以下にすることが好ましい。具体的には、一般的な
使用方法よりも処理濃度を下げる、処理流量を下げる等
の方法により灰分除去を強化すると良い。
【0018】本発明では、更に古紙パルプ中の灰分率を
低くするためには、洗浄ろ液中の灰分の除去を強化す
る。洗浄ろ液中の灰分の除去としては、マイクロフロー
テーション等の加圧浮上装置を使用する。ただし、元か
ら0.1mm以下の微細繊維が少なく、逆に灰分を多く
含む古紙を処理する場合は、原料歩留を考慮して、フラ
クショネーター等の設備によりろ液中のパルプ繊維を分
級回収する必要がある。
低くするためには、洗浄ろ液中の灰分の除去を強化す
る。洗浄ろ液中の灰分の除去としては、マイクロフロー
テーション等の加圧浮上装置を使用する。ただし、元か
ら0.1mm以下の微細繊維が少なく、逆に灰分を多く
含む古紙を処理する場合は、原料歩留を考慮して、フラ
クショネーター等の設備によりろ液中のパルプ繊維を分
級回収する必要がある。
【0019】古紙パルプは、紙製品としての断裁などの
物理的処理や古紙をパルプ化するための薬品処理や機械
的処理を経ているために微細繊維が多く、古紙パルプ中
の0.1mm以下の微細繊維は、数平均で一般的に18
%以上である。一方、従来から無塵紙に使用されている
バージンパルプからなる原料の繊維長は、数平均で7〜
15%であった。
物理的処理や古紙をパルプ化するための薬品処理や機械
的処理を経ているために微細繊維が多く、古紙パルプ中
の0.1mm以下の微細繊維は、数平均で一般的に18
%以上である。一方、従来から無塵紙に使用されている
バージンパルプからなる原料の繊維長は、数平均で7〜
15%であった。
【0020】微細繊維を除去する方法としては、灰分を
除去する方法がそのまま採用でき、特に高速でワイヤー
を回転させワイヤーを介して長繊維原料と微細繊維を分
離することができる高速ワイヤーベルト式脱水機やドラ
ム式エキストラクターとシックナーの使用が好ましい。
従って、灰分と微細繊維の除去を目的としてフローテー
ターで処理した後に処理濃度を下げて高速ワイヤーベル
ト式脱水機で処理し、更にろ液中の灰分と微細繊維の除
去を目的としてマイクロフローテーション等の加圧浮上
装置を組み合わせることにより、大幅に灰分が少なく
0.1mm以下の微細繊維が少ない古紙パルプを製造す
ることが可能である。
除去する方法がそのまま採用でき、特に高速でワイヤー
を回転させワイヤーを介して長繊維原料と微細繊維を分
離することができる高速ワイヤーベルト式脱水機やドラ
ム式エキストラクターとシックナーの使用が好ましい。
従って、灰分と微細繊維の除去を目的としてフローテー
ターで処理した後に処理濃度を下げて高速ワイヤーベル
ト式脱水機で処理し、更にろ液中の灰分と微細繊維の除
去を目的としてマイクロフローテーション等の加圧浮上
装置を組み合わせることにより、大幅に灰分が少なく
0.1mm以下の微細繊維が少ない古紙パルプを製造す
ることが可能である。
【0021】微細繊維除去処理は、古紙パルプ単独、又
は古紙パルプと古紙パルプ以外のバージンパルプを配合
した後のどちらでも良いが、効率的に処理するために
は、古紙パルプとバージンパルプをそれぞれ単独で処理
することが望ましい。又、バージンパルプについては、
元から柔細胞が少なくパルプ化工程で微細繊維の生成の
少ないチップ材の選定や、一度抄き上げ処理をされ微細
繊維除去工程を経ている抄上げパルプあるいはドライパ
ルプを選定することにより、微細繊維量をコントロール
することができる。
は古紙パルプと古紙パルプ以外のバージンパルプを配合
した後のどちらでも良いが、効率的に処理するために
は、古紙パルプとバージンパルプをそれぞれ単独で処理
することが望ましい。又、バージンパルプについては、
元から柔細胞が少なくパルプ化工程で微細繊維の生成の
少ないチップ材の選定や、一度抄き上げ処理をされ微細
繊維除去工程を経ている抄上げパルプあるいはドライパ
ルプを選定することにより、微細繊維量をコントロール
することができる。
【0022】バージンパルプとしては、広葉樹、針葉樹
の木材パルプに加え、マニラ麻、楮、三椏、雁皮などの
非木材パルプ等の天然パルプ、ナイロン、レーヨン、ポ
リエステル、ポリビニルアルコール等の合成繊維を使用
することができるが、使用する古紙パルプの特性を考慮
し、地合及びコストの面から選定する必要があり、一般
的には広葉樹と針葉樹の混合使用が好ましい。本発明に
おいては、古紙パルプ以外のこれらの原料に何等制限さ
れるものではない。又、通常、地合改善のため、叩解機
によりカナダ標準ろ水度(CSF)300〜500ml
に叩解調成し使用することが一般的だが、叩解機及びろ
水度により限定を受けるもでのはない。本発明では、古
紙パルプの配合は叩解前あるいは後のどちらでも良い。
又、抄紙方法としては、公知のあらゆる抄紙方法が採用
でき、限定を受けるものではない。
の木材パルプに加え、マニラ麻、楮、三椏、雁皮などの
非木材パルプ等の天然パルプ、ナイロン、レーヨン、ポ
リエステル、ポリビニルアルコール等の合成繊維を使用
することができるが、使用する古紙パルプの特性を考慮
し、地合及びコストの面から選定する必要があり、一般
的には広葉樹と針葉樹の混合使用が好ましい。本発明に
おいては、古紙パルプ以外のこれらの原料に何等制限さ
れるものではない。又、通常、地合改善のため、叩解機
によりカナダ標準ろ水度(CSF)300〜500ml
に叩解調成し使用することが一般的だが、叩解機及びろ
水度により限定を受けるもでのはない。本発明では、古
紙パルプの配合は叩解前あるいは後のどちらでも良い。
又、抄紙方法としては、公知のあらゆる抄紙方法が採用
でき、限定を受けるものではない。
【0023】本発明の無塵紙は、古紙パルプ配合後の灰
分率との兼ね合いもあるが、不透明度を高める目的で発
塵性が許される範囲で、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の填料を
内添することができる。
分率との兼ね合いもあるが、不透明度を高める目的で発
塵性が許される範囲で、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の填料を
内添することができる。
【0024】本発明において、抄紙時の内添薬品として
は、樹脂エマルジョンの含浸のためにある程度の湿潤紙
力が必要になるため、ポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂、尿素/ホル
マリン樹脂等の湿潤紙力増強剤を使用する。又、湿潤紙
力増強剤の他に、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コール、澱粉、カチオン化澱粉等の乾燥紙力増強剤を併
用することができ、何等制限されるものではないが、薬
品歩留の向上、薬品硬化速度の向上の効果によって、湿
潤紙力増強剤の添加量を削減することが可能になるた
め、カチオン系の湿潤紙力増強剤とアニオン系の乾燥紙
力増強剤の併用が好ましい。
は、樹脂エマルジョンの含浸のためにある程度の湿潤紙
力が必要になるため、ポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂、尿素/ホル
マリン樹脂等の湿潤紙力増強剤を使用する。又、湿潤紙
力増強剤の他に、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コール、澱粉、カチオン化澱粉等の乾燥紙力増強剤を併
用することができ、何等制限されるものではないが、薬
品歩留の向上、薬品硬化速度の向上の効果によって、湿
潤紙力増強剤の添加量を削減することが可能になるた
め、カチオン系の湿潤紙力増強剤とアニオン系の乾燥紙
力増強剤の併用が好ましい。
【0025】本発明において含浸に使用する樹脂エマル
ジョンはアクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体(NBR)、スチレン−ブタジ
エン共重合体(SBR)、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)などが使用できる。
ジョンはアクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体(NBR)、スチレン−ブタジ
エン共重合体(SBR)、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)などが使用できる。
【0026】樹脂エマルジョンの含浸量は含浸前の基紙
100重量部に対して、8〜20重量部であり、好まし
くは10〜15重量部である。含浸量が8%未満では発
塵を抑える効果が十分ではなく、20%を超えて含浸し
ても発塵を抑える効果は変わらない。樹脂の含浸方法
は、オンマシンでのサイズプレス、スプレーによる塗工
やオフマシンでのディッピング含浸、各種コーティング
マシンなどがあるが、これらに限定されない。
100重量部に対して、8〜20重量部であり、好まし
くは10〜15重量部である。含浸量が8%未満では発
塵を抑える効果が十分ではなく、20%を超えて含浸し
ても発塵を抑える効果は変わらない。樹脂の含浸方法
は、オンマシンでのサイズプレス、スプレーによる塗工
やオフマシンでのディッピング含浸、各種コーティング
マシンなどがあるが、これらに限定されない。
【0027】本発明の無塵紙は、古紙パルプが配合され
ていてもインクジェット適性が良いという特徴を有す
る。一般的に古紙パルプは、古紙のパルプ化によって繊
維形態が不揃いであり微細繊維が多いため、インクジェ
ットプリンタのインクの吸収には不適当である。本発明
の無塵紙では、古紙パルプでも高速ワイヤーベルト式脱
水機処理の強化等の微細繊維除去処理によって微細繊維
が除去され、無塵紙の紙層において均一な空隙構造の形
成が可能になるためインクの吸収が均一に速やかに行わ
れフェザリングが生じない、即ちインクジェット適性が
優れる。
ていてもインクジェット適性が良いという特徴を有す
る。一般的に古紙パルプは、古紙のパルプ化によって繊
維形態が不揃いであり微細繊維が多いため、インクジェ
ットプリンタのインクの吸収には不適当である。本発明
の無塵紙では、古紙パルプでも高速ワイヤーベルト式脱
水機処理の強化等の微細繊維除去処理によって微細繊維
が除去され、無塵紙の紙層において均一な空隙構造の形
成が可能になるためインクの吸収が均一に速やかに行わ
れフェザリングが生じない、即ちインクジェット適性が
優れる。
【0028】本発明で用いた灰分、0.1mm以下の繊
維の割合、発塵性、インクジェット適性の評価方法は以
下の通りである。
維の割合、発塵性、インクジェット適性の評価方法は以
下の通りである。
【0029】(灰分)JIS P8128「紙及び板紙の
灰分測定方法」に従って測定を行った。 (0.1mm以下の繊維の割合)本発明者等は、繊維長
の測定に当たり、インクジェット印字適性及び発塵性に
重要な影響を及ぼす微細繊維の量を把握するために、数
平均繊維長分布を採用した。数平均繊維長を測定するに
当たり、本発明では市販の繊維長分布測定機(商標:F
iberLab 、Kajaani社製)を用いた。本
測定機は、JAPAN TAPPI No.52で規定さ
れた光学的自動計測法の装置であり、繊維の偏向特性を
利用して、さまざまなフラクションにおける繊維の長さ
と本数を計測する。数平均繊維長、長さ加重平均繊維
長、及び重さ加重平均繊維長が求められる。
灰分測定方法」に従って測定を行った。 (0.1mm以下の繊維の割合)本発明者等は、繊維長
の測定に当たり、インクジェット印字適性及び発塵性に
重要な影響を及ぼす微細繊維の量を把握するために、数
平均繊維長分布を採用した。数平均繊維長を測定するに
当たり、本発明では市販の繊維長分布測定機(商標:F
iberLab 、Kajaani社製)を用いた。本
測定機は、JAPAN TAPPI No.52で規定さ
れた光学的自動計測法の装置であり、繊維の偏向特性を
利用して、さまざまなフラクションにおける繊維の長さ
と本数を計測する。数平均繊維長、長さ加重平均繊維
長、及び重さ加重平均繊維長が求められる。
【0030】(クリーン度試験)試験片をクリーンベン
チ内で、揉んだとき、擦ったとき、引裂いたときの3パ
ターンの発塵量を測定した。試験条件を以下に記す。そ
れぞれの試験条件で発生する塵を吸引管で集め、光散乱
型微粒子計数計(リオン製、KC−14)で、吸引体積
0.02立方フィート(ft3)中の0.3μm以上の
塵の数を記録した。揉み、擦り試験は5個/0.02立
方フィート以下、破り試験は10個/0.02立方フィ
ート以下であれば発塵性が実用レベルの低さであるとい
える。 <揉み試験>A4サイズ(29.7×21cm)の試験
片を5秒毎に1回、2分間揉む。 <擦り試験>直径14cmの円型と10cm角に切った
試験片を用意する。円形の試験片を円盤に貼り付け、回
転数500rpmで回転させる。10cm角の試験片を
回転する円盤に貼り付けた試験片と接触させ、2分間擦
りつける。 <破り試験>A4サイズの試験片2枚を用意し、長さ2
1cmの片を20mm間隔で20mm分破る。1枚で9
カ所破るので合計18カ所の切れ目を2分間で引き裂
く。
チ内で、揉んだとき、擦ったとき、引裂いたときの3パ
ターンの発塵量を測定した。試験条件を以下に記す。そ
れぞれの試験条件で発生する塵を吸引管で集め、光散乱
型微粒子計数計(リオン製、KC−14)で、吸引体積
0.02立方フィート(ft3)中の0.3μm以上の
塵の数を記録した。揉み、擦り試験は5個/0.02立
方フィート以下、破り試験は10個/0.02立方フィ
ート以下であれば発塵性が実用レベルの低さであるとい
える。 <揉み試験>A4サイズ(29.7×21cm)の試験
片を5秒毎に1回、2分間揉む。 <擦り試験>直径14cmの円型と10cm角に切った
試験片を用意する。円形の試験片を円盤に貼り付け、回
転数500rpmで回転させる。10cm角の試験片を
回転する円盤に貼り付けた試験片と接触させ、2分間擦
りつける。 <破り試験>A4サイズの試験片2枚を用意し、長さ2
1cmの片を20mm間隔で20mm分破る。1枚で9
カ所破るので合計18カ所の切れ目を2分間で引き裂
く。
【0031】(インクジェット適性)A4サイズに断裁
した無塵紙にインクジェットプリンタ(EPSON M
J−3000CU)で、約3cm角のべた塗り、及び大
きさを変えた文字パターンを黒とカラーで印字し、べた
塗り部分の濃淡ムラと文字印字部分の滲みの状態を評価
した。総合的に5段階で評価とし、点数が高い程インク
の滲みがなく良好であることを示す。
した無塵紙にインクジェットプリンタ(EPSON M
J−3000CU)で、約3cm角のべた塗り、及び大
きさを変えた文字パターンを黒とカラーで印字し、べた
塗り部分の濃淡ムラと文字印字部分の滲みの状態を評価
した。総合的に5段階で評価とし、点数が高い程インク
の滲みがなく良好であることを示す。
【0032】本発明を下記実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例において表示する%は、
特記のないかぎり固形分重量%を示す。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例において表示する%は、
特記のないかぎり固形分重量%を示す。
【0033】実施例1〜4 上質古紙の灰分除去処理を強化して古紙パルプA(灰分
1.5%、微細繊維の割合12%)を得た。又、針葉樹
クラフトパルプ20%と広葉樹晒クラフトパルプ80%
を400mlCSFまで叩解し高速ワイヤーベルト式脱
水機 DNTウォッシャー(石川島産業機械製)で処理
してバージンパルプC(灰分0%、微細繊維の割合7
%)を得た。古紙パルプA:バージンパルプCの配合率
を10:90(実施例1)、30:70(実施例2)、
50:50(実施例3)、70:30(実施例4)とし
て配合し0.1mm以下の微細繊維量を測定した後湿潤
紙力増強剤AF−255(荒川化学工業社製、ポリアミ
ドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂)を対パルプ0.
1%、ポリストロン117(荒川化学工業社製、ポリア
クリルアミド系紙力剤)を対パルプ0.03%添加し、
通常に抄紙して、64g/m2の原紙を得た。得られた
原紙の灰分を測定した。これらの原紙に樹脂エマルジョ
ンAM−277(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エ
ステル樹脂)50%と樹脂エマルジョンAM−507S
G(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステル樹脂)
50%を配合したディッピング含浸機にて含浸量が9g
/m2になるように含浸し無塵紙を得た。この無塵紙の
発塵性、インクジェット適性の測定を行った。結果を表
1に示す。
1.5%、微細繊維の割合12%)を得た。又、針葉樹
クラフトパルプ20%と広葉樹晒クラフトパルプ80%
を400mlCSFまで叩解し高速ワイヤーベルト式脱
水機 DNTウォッシャー(石川島産業機械製)で処理
してバージンパルプC(灰分0%、微細繊維の割合7
%)を得た。古紙パルプA:バージンパルプCの配合率
を10:90(実施例1)、30:70(実施例2)、
50:50(実施例3)、70:30(実施例4)とし
て配合し0.1mm以下の微細繊維量を測定した後湿潤
紙力増強剤AF−255(荒川化学工業社製、ポリアミ
ドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂)を対パルプ0.
1%、ポリストロン117(荒川化学工業社製、ポリア
クリルアミド系紙力剤)を対パルプ0.03%添加し、
通常に抄紙して、64g/m2の原紙を得た。得られた
原紙の灰分を測定した。これらの原紙に樹脂エマルジョ
ンAM−277(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エ
ステル樹脂)50%と樹脂エマルジョンAM−507S
G(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステル樹脂)
50%を配合したディッピング含浸機にて含浸量が9g
/m2になるように含浸し無塵紙を得た。この無塵紙の
発塵性、インクジェット適性の測定を行った。結果を表
1に示す。
【0034】実施例5〜6 古紙パルプAの替わりに灰分除去処理を強化せずに製造
した上質古紙パルプB(灰分3.9%、微細繊維の割合
19%)と、針葉樹クラフトパルプ20%と広葉樹晒ク
ラフトパルプ80%を400mlCSFまで叩解し高速
ワイヤーベルト式脱水機DNTウォッシャー(石川島産
業機械製)で処理していないバージンパルプD(灰分0
%、微細繊維の割合10%)から、古紙パルプB:バー
ジンパルプDの配合率を10:90(実施例5)、3
0:70(実施例6)とした以外は実施例1〜4と同様
に抄紙、クリーン紙製造、評価を行った。結果を表1に
示す。
した上質古紙パルプB(灰分3.9%、微細繊維の割合
19%)と、針葉樹クラフトパルプ20%と広葉樹晒ク
ラフトパルプ80%を400mlCSFまで叩解し高速
ワイヤーベルト式脱水機DNTウォッシャー(石川島産
業機械製)で処理していないバージンパルプD(灰分0
%、微細繊維の割合10%)から、古紙パルプB:バー
ジンパルプDの配合率を10:90(実施例5)、3
0:70(実施例6)とした以外は実施例1〜4と同様
に抄紙、クリーン紙製造、評価を行った。結果を表1に
示す。
【0035】実施例7 古紙パルプAを100%とした以外は実施例1〜4と同
様に64g/m2の原紙を抄紙し、樹脂エマルジョンA
M−277(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステ
ル樹脂)50%と樹脂エマルジョンAM−507SG
(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステル樹脂)5
0%を配合した樹脂エマルジョンをディッピング含浸機
にて含浸量が13g/m2になるように含浸し無塵紙を
得た。この無塵紙の発塵性、インクジェット適性の測定
を行った。結果を表1に示す。
様に64g/m2の原紙を抄紙し、樹脂エマルジョンA
M−277(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステ
ル樹脂)50%と樹脂エマルジョンAM−507SG
(昭和高分子株式会社製、アクリル酸エステル樹脂)5
0%を配合した樹脂エマルジョンをディッピング含浸機
にて含浸量が13g/m2になるように含浸し無塵紙を
得た。この無塵紙の発塵性、インクジェット適性の測定
を行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例8 古紙パルプBとバージンパルプDから、古紙パルプB:
バージンパルプDの配合率を50:50(実施例8)と
し、含浸樹脂量を13g/m2になるようにした以外は
実施例5〜6と同様にして無塵紙を得た。結果を表1に
示す。
バージンパルプDの配合率を50:50(実施例8)と
し、含浸樹脂量を13g/m2になるようにした以外は
実施例5〜6と同様にして無塵紙を得た。結果を表1に
示す。
【0037】実施例9 古紙パルプBとバージンパルプDから、古紙パルプB:
バージンパルプDの配合率を50:50(実施例9)と
し、含浸樹脂を発塵性抑制効果の高い低Tgの樹脂エマ
ルジョンAM−277(昭和高分子株式会社製、アクリ
ル酸エステル樹脂)単独で含浸した以外は実施例5〜6
と同様にして無塵紙を得た。この無塵紙の発塵性、イン
クジェット適性の測定を行った。結果を表1に示す。
バージンパルプDの配合率を50:50(実施例9)と
し、含浸樹脂を発塵性抑制効果の高い低Tgの樹脂エマ
ルジョンAM−277(昭和高分子株式会社製、アクリ
ル酸エステル樹脂)単独で含浸した以外は実施例5〜6
と同様にして無塵紙を得た。この無塵紙の発塵性、イン
クジェット適性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0038】比較例1 バージンパルプDを使用して実施例1〜4と同様の方法
で無塵紙を製造した。この無塵紙の発塵性、インクジェ
ット適性の測定を行った。結果を表1に示す。
で無塵紙を製造した。この無塵紙の発塵性、インクジェ
ット適性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、実施例1〜9で
得られる無塵紙は古紙パルプを使用しても、発塵性とイ
ンクジェット適性が比較例と同様のレベルであった。
得られる無塵紙は古紙パルプを使用しても、発塵性とイ
ンクジェット適性が比較例と同様のレベルであった。
【0041】
【発明の効果】前述したごとく、本発明の無塵紙は、従
来まで発塵性が悪化するという観点から配合できなかっ
た古紙パルプを配合しているにも拘わらず、発塵性とイ
ンクジェット適性が良好であり、環境保護に貢献すると
いう効果を奏する。
来まで発塵性が悪化するという観点から配合できなかっ
た古紙パルプを配合しているにも拘わらず、発塵性とイ
ンクジェット適性が良好であり、環境保護に貢献すると
いう効果を奏する。
Claims (2)
- 【請求項1】天然パルプを主成分とする基紙に樹脂エマ
ルジョンを含浸してなる無塵紙において、古紙パルプを
含有することを特徴とする無塵紙。 - 【請求項2】揉み、擦り、破りの各クリーン度試験にお
いて、吸引体積0.02立方フィート中の0.3μm以
上の塵の数が揉み、擦り試験は5個以下、破り試験は1
0個以下であることを特徴とする請求項1記載の無塵
紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001041532A JP2002242099A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 無塵紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001041532A JP2002242099A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 無塵紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002242099A true JP2002242099A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18903965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001041532A Pending JP2002242099A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 無塵紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002242099A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010248638A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 低発塵紙 |
-
2001
- 2001-02-19 JP JP2001041532A patent/JP2002242099A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010248638A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 低発塵紙 |
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