JP2002241445A - 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物 - Google Patents

低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002241445A
JP2002241445A JP2001035830A JP2001035830A JP2002241445A JP 2002241445 A JP2002241445 A JP 2002241445A JP 2001035830 A JP2001035830 A JP 2001035830A JP 2001035830 A JP2001035830 A JP 2001035830A JP 2002241445 A JP2002241445 A JP 2002241445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
component
film
crosslinked elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001035830A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Matsumura
陽一 松村
Shigemi Matsumoto
繁美 松本
Norihito Doi
紀人 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001035830A priority Critical patent/JP2002241445A/ja
Publication of JP2002241445A publication Critical patent/JP2002241445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】二次加工の際、低温・高速条件下容易に加工が
出来る、積層品の耐候性・耐溶剤性に優れたフィルム・
シート等にできるメタクリル酸エステル系樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 アクリル酸アルキルエステル及び多官
能性化合物からなる単量体混合物を重合させてなる重量
平均粒子径が700〜2000Åである架橋アクリル酸
エステル系弾性体の存在下に、アクリル酸アルキルエス
テルを重合し、更にメタクリル酸エステルを重合して得
られる樹脂成分からなり、特定のグラフト率を有し、メ
チルエチルケトン可溶分が特定の粘度を有するアクリル
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属、プラスチック
ス、木材等に積層され、切断や折り曲げなど二次加工さ
れる際、特に低温時においてフィルムが外観を損なわず
容易に加工が出来る積層品の耐候性・耐溶剤性に優れた
フィルムあるいはシート等を容易に提供する樹脂組成物
及びそれを成形してなるフィルム更にそのフィルムをラ
ミネートした積層品に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】メタクリ
ル酸エステル系樹脂はプラスチックの中でも特に耐候性
および透明性に優れ、種々の産業分野、たとえばシー
ト、またはフィルム状に成形し、金属、プラスチック、
木材など種々の材料にラミネートして基材の劣化を防止
したり、美観を維持したりする分野等に広く用いられて
いる。
【0003】一方塩ビ鋼板といわれるような鋼板に軟質
塩化ビニルフィルムをラミネートしたものは塩化ビニル
フィルムの光に対する耐久性に心配があり建材等として
使用されることが難しい状況である。
【0004】これらのことよりメタクリル系樹脂のフィ
ルムを鋼板にラミネートして使用しようとする試みがな
されているが、ラミネートした鋼板を加工する際特に低
温高速下では折り曲げたりするとフィルムが応力白化し
たり破れが生じたりして使用できなかった。更に応力白
化、破れを防止する目的で低温での伸びの良いフィルム
が試みられているが、この場合は耐熱性が低くフィルム
がべとついたりブロッキングを生じたり硬度が低下した
りして好ましいものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果架橋弾性体成分(A)
中の多官能性化合物の含有量を特定の範囲にし、その存
在下で重合させる成分を特定することにより金属等に積
層され二次加工される際に低温で高速で折り曲げても応
力白化や破れがなく、かつ耐熱性が高く硬度も高いフィ
ルムを形成しうる樹脂組成物が得られることを見出し本
発明を完成させるに至った。即ち、本発明はアクリル酸
アルキルエステル80〜100重量%とメタクリル酸ア
ルキルエステル0〜20重量%合計100重量%及びこ
れら単量体と共重合しうる1分子あたり2個以上の非共
役2重結合を有する多官能性化合物1.1〜5.0重量
%からなる単量体混合物を共重合させて得られる重量平
均粒子径が700〜2000Åである架橋アクリル酸エ
ステル系弾性体成分(A)25〜50重量部の存在下
に、アクリル酸アルキルエステル100〜45重量%と
メタクリル酸アルキルエステル55〜0重量%からなる
単量体20〜60重量部を重合して得られる樹脂成分
(B)、更にその存在下にアクリル酸エステル0〜30
重量%とメタクリル酸エステル70〜100重量%から
なる単量体55〜15重量部を重合して得られる樹脂成
分(C)からなり、樹脂成分(B)の架橋弾性体(A)への
グラフト効率が50%以上であり、樹脂成分(B)および
樹脂成分(C)の架橋弾性体(A)へのグラフト率が50〜
150%であり、かつメチルエチルケトン可溶分の還元
粘度が0.2〜0.8dl/gであるアクリル樹脂組成
物(請求項1)、架橋弾性体成分(A)が重量平均粒子径
が400〜800Åの架橋弾性体成分と重量平均粒子径
が1000〜3000Åの架橋弾性体成分とからなりそ
の相加平均が700〜2000Åである請求項1記載の
アクリル系樹脂組成物(請求項2)、ビカット軟化点が
50℃以上であり、かつ0℃での引張り破断伸びが60
%以上である請求項1または2記載のアクリル系樹脂組
成物(請求項3)、請求項1または2または3または4
記載のアクリル系樹脂組成物を成形してなるフィルム
(請求項4)及び請求項4記載のフィルムを金属または
プラスチックまたは木材にラミネートしてなる積層品
(請求項5)に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる架橋弾性体成
分(A)を構成するアクリル酸アルキルエステルは重合反
応性やコストの点よりアルキル基の炭素数が1〜12で
あるものが好ましく、直鎖状でも分岐状でもよい。その
具体例としてはたとえばアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル
等があげられ、これらの単量体は2種以上併用されても
い。
【0007】これらと共重合されうるメタクリル酸アル
キルエステルは重合反応性やコストの点からアルキル基
の炭素数が1〜12であるのが好ましく、直鎖状でも分
岐状でも良い。その具体例としてはメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸ブチル等があげられ、これらの単量体は2種以
上が併用されてもい。
【0008】アクリル酸アルキルエステルとメタクリル
酸アルキルエステルとの割合は前者80〜100重量
%、好ましくは90〜100重量%に対して後者20重
量%以下、好ましくは10重量%以下である。
【0009】アクリル酸アルキルエステルの割合が80
重量%未満になると架橋弾性体成分(A)のゴムとしての
性能が低下しフィルムの伸びが低下し、ラミネート製品
の二次加工時に破れたりして好ましくない。架橋弾性体
成分(A)のガラス転移温度(以下Tgと記述)が高い
と常温以下での衝撃エネルギー吸収の点でも不利であ
り、Tgが0℃以下さらには−10℃以下であることが
好ましい。尚Tgは「ポリマーハンドブック」(J.
Brandrup, Interscience198
9)に記載されている値からFoxの式を用いて算出さ
れる。
【0010】架橋弾性体成分には架橋性の1分子あたり
2個以上の反応性二重結合を有する多官能性単量体が共
重合されている。該多官能性単量体が共重合されている
ため、得られる重合体が架橋重合体となるとともに、未
反応の反応性官能基(二重結合)がグラフト交叉点とな
り、樹脂成分の一定割合がグラフトし架橋弾性体が樹脂
成分中に不連続かつ均一に分散する。
【0011】この目的で用いられる多官能性単量体は重
合性二重結合を2ヶ以上有する化合物で、たとえばアリ
ルメタアクリレート、アリルアクリレート、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリル
フタレート、ジアリルマレート、ジビニルアジペート、
ジビニルベンゼンエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリ
レート、及びこれらに対応するアクリレート類、などを
使用することが出来る。これらの多官能性単量体は2種
以上使用してもよい。
【0012】前記多官能性単量体の割合は架橋弾性体成
分に用いられるアクリル酸アルキルエステル80〜10
0重量%とメタアクリル酸アルキルエステル0〜20重
量%合わせて100重量%に対して1.1〜5重量%で
ある。更に好ましくは1.5〜3.0重量%である。
1.1重量%未満では得られるフィルムの耐熱性が低下
したり、べとついたり、ブロッキングを生じたり、耐溶
剤性が低下したりして好ましくない。5重量%を超える
とフィルムの伸びが低下したり成形性が悪化したりして
好ましくない。
【0013】該架橋弾性体(A)の重量平均粒子径は7
00〜2000Åの範囲で、800〜1800Åが更に
好ましい。700Å未満では伸びが低下したり耐衝撃性
が低下したりする傾向がある。また2000Å以上では
応力白化が起こることがある。 さらには平均粒子径が
400〜800Åの架橋弾性体と平均粒子径が1000
〜3000Åの架橋弾性体を混合しその相加平均を70
0〜2000Åの範囲にすることにより、のび、応力白
化等の特性がより向上する。重量平均粒子径は0.02
%のラテックス濃度で546nmの光による光線透過率
によって決められる。
【0014】本発明に使用される樹脂成分(B)はアク
リル酸エステル100〜45重量%とメタクリル酸エス
テル55重量%以下、とを反応させてなるものである。
より好ましくはアクリル酸エステル90〜55重量%、
メタクリル酸エステル45重量%以下の範囲である。
【0015】アクリル酸アルキルエステル及びメタクリ
ル酸アルキルエステルの具体例は前記該架橋弾性体成分
(A)にかかげたものが使用できる。アクリル酸エステ
ルが45重量%未満では得られるフィルムの伸びが低下
して好ましくない。Tgとしては10℃以下が好まし
い。
【0016】樹脂成分(B)の架橋弾性体成分(A)に
対するグラフト効率は55%以上が好ましくより好まし
くは60%以上である。55%以下ではフィルムの伸び
が低下したり、耐熱性、硬度が低下して好ましくない。
樹脂成分(B)の架橋弾性体成分(A)に対するグラフ
ト効率は次のように定められる。 グラフト効率={(架橋弾性体成分存在下で樹脂成分
(B)重合後の重合体重量−架橋弾性体重量)/樹脂成
分(B)使用単量体重量}×100。
【0017】本発明に使用される樹脂成分(C)はアク
リル酸エステル30重量%以下とメタクリル酸エステル
70重量%以上とを重合させてなるものである。さらに
好ましくはアクリル酸エステル20重量%以下とメタク
リル酸エステル80重量%以上の範囲である。アクリル
酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル
は前記該架橋弾性体成分(A)でかかげたものが使用で
きる。アクリル酸エステルが30重量%を超えると得ら
れるフィルムの耐熱性が低下したり硬度が低下したりし
て好ましくない。Tgとしては40℃以上が好ましい。
【0018】本発明のメタクリル系樹脂組成物における
(A)(B)(C)の割合は所望される特性により決め
ることが出来るが、(A)は25〜50重量部が好まし
い。25重量部未満では伸び、耐衝撃性が低下して好ま
しくなく、50重量部を超えると成形加工性、耐熱性、
硬度が低下して好ましくない。(B)に用いられる単量
体は20〜60重量部である。好ましくは15〜50重
量部の範囲である。20重量部未満では伸び、耐衝撃性
が低下して好ましくなく、60重量部を超えると耐熱
性、硬度が低下して好ましくない。(C)に用いられる
単量体は15〜55重量部である。15重量部未満では
耐熱性、硬度が低下して好ましくなく、55重量部を超
えると伸びが低下したり応力白化して好ましくない。
(B)と(C)の(A)へのグラフト率は50〜150
%である。好ましくは70〜150%である。グラフト
率が50%未満ではフィルムの伸びが低下したり表面が
不均一になったりしてして好ましくない。150%を超
えると成形加工性が低下したりして好ましくない。グラ
フト率は次の通り定義される。 グラフト率(%)={(架橋弾性体成分存在下樹脂成分
(B)と(C)重合後の重合体重量−架橋弾性体成分の
重量)/架橋弾性体成分の重量}×100。
【0019】本発明のアクリル系樹脂組成物のメチルエ
チルケトン可溶分の還元粘度は0.2〜0.8dl/g
(N,N−ジメチルホルムアミド溶液、30℃測定)の
範囲が好ましい。0.2dl/g未満では伸びが低下し
たり耐薬品、耐溶剤性が低下したりして好ましくなく、
0.8dl/gを超えると成形加工性が低下して好まし
くない。
【0020】本発明のアクリル系樹脂組成物の製造方法
は特に限定されない。公知の乳化重合法、乳化-懸濁重
合、懸濁重合、塊状重合が適用可能であるが、乳化重合
法が特に好ましい。
【0021】前記乳化重合法においては通常の重合開始
剤が使用される。具体的には例えば過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウムなどの無機過酸化物や、クメンハイドロ
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機
過酸化物、更にアゾビスイソブチロニトリルなどの油溶
性開始剤も使用される。これらは単独または2種以上組
み合わせ用いられる。これらの開始剤は亜硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒド
スルフォキシレート、アスコルビン酸、ヒドロキシアセ
トン酸、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄とエチレンジアミン四
酢酸2ナトリウムの錯体などの還元剤と組み合わせた通
常のレドックス型開始剤として使用してもよい。
【0022】前記乳化重合に使用される界面活性剤にも
特に限定はなく、通常の乳化重合用の界面活性剤であれ
ば使用することが出来る。具体的には例えばアルキル硫
酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム、ラウリル
硫酸ナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤や、アルキ
ルフェノール類、脂肪族アルコール類とプロピレンオキ
サイド、エチレンオキサイドとの反応生成物などの非イ
オン性界面活性剤などが示される。これらの界面活性剤
は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。更に
要すれば、アルキルアミン塩等の陽イオン性界面活性剤
を使用してもよい。
【0023】このような共重合により得られる重合体ラ
テックスから通常の凝固と洗浄により、またはスプレ
ー、凍結などによる処理により樹脂組成物が分離、回収
される。
【0024】本発明のアクリル酸エステル系樹脂組成物
は、特にフィルムとして有用であり、例えば通常の溶融
押出し法であるインフレーション法やTダイ押出し法あ
るいはカレンダー法、さらには溶液キャスト法等により
良好に加工される。フィルムの厚みは5〜500μmが
適当であり10〜300μmが好ましい。
【0025】本発明のアクリル酸エステル系樹脂組成物
には着色のための無機または有機系の顔料、染料、熱や
光に対する安定性を更に向上させるための坑酸化剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、抗菌・脱臭剤な
どを単独または、2種以上組み合わせて添加してもよ
い。
【0026】また必要に応じ、メタクリル系樹脂(PM
MA)、ポリ塩化ビニル、AS樹脂、PET樹脂、PB
T樹脂を配合することも可能である。ブレンドの方法は
特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
【0027】また必要に応じて公知の方法により成形フ
ィルム表面の光沢を低減させることができる。たとえば
無機充填剤又は架橋性高分子粒子を混練する方法、エポ
キシ基含有モノマーを共重合する方法、極性基を有する
直鎖状重合体を使用する方法等で実施することができ
る。
【0028】成形フィルムは各種接着剤を用いて金属、
プラスチックス、木材等にラミネートすることができ
る。またプラスチックスについては加熱圧着あるいは共
押し出しによってラミネートすることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を示すが本発明を限定するもの
ではない。尚、特に断りがない限り実施例及び比較例の
部は重量部、%は重量%を表す。尚、実施例及び比較例
中の測定、評価は、次の条件・方法により行なった。 (1)架橋弾性体(A)の平均粒子径:0.02%のラ
テックス濃度に希釈した試料について546nmの波長
で光線透過率より求めた。 (2)グラフト効率:(B)の重合の終了したものを塩
析・凝固し樹脂成分を得てサンプルとした。サンプルを
メチルエチルケトンに溶解させ、不溶分と可溶分とに分
離し、不溶分を架橋弾性体とグラフト分として次式によ
り求めた。 グラフト効率(%)={(ゴム・グラフト分の重量−架
橋弾性体(A)の重量)/ 混合物(b)の重量}×1
00 (3)グラフト率:組成物(D)をメチルエチルケトン
に溶解させ不溶分と可溶分とを分離し、不溶分を架橋弾
性体とグラフト分として次式により算出した。 グラフト率(%)={(ゴム・グラフト分の重量−架橋
弾性体(A)の重量)/ 架橋弾性体(A)の重量}×
100 (4)還元粘度:メチルエチルケトン可溶分を0.3%
N,N−ジメチルホルムアミド溶液で測定した。 (5)フィルム表面性:目視により次の基準で判定し
た。
【0030】 ○ 表面が均一でフィッシュ・アイ認められず良好 △ 表面が不均一で、ヤケ、フィッシュ・アイ等が認め
られる × 表面が不均一で、ヤケ、フィッシュ・アイ等が著し
い (6)ビカット軟化点:フィルムをプレスし3[mm]
厚みの試験片を作成しISO R−306に準拠して1
kg荷重で測定した。 (7)伸び:フィルムをオートグラフによりJIS1号
ダンベルに打ち抜き、0℃で引張スピード1000mm
/分で測定した。 (8)耐溶剤性:フィルムを23℃で5時間エチルアル
コールに浸積後室温で乾燥し表面を観察し次の基準で判
定した。
【0031】 ○ フィルム表面に変化が認められない × フィルム表面に白化・溶解等の変化が認められる (9)白化/割れ:フィルムを0.5mm厚さの鋼板に
接着剤で貼合せたサンプルをフィルム外側にして0℃で
180℃折り曲げて観察し次の基準で判定した。
【0032】 白化;○ 白化が認められない × 白化が認められる 割れ;○ 割れが認められない × 割れが認められる。
【0033】実施例1 攪拌機つき8l重合装置に以下の物質を仕込んだ。
【0034】 脱イオン水 200部 ソディウムジオクチルスルフォサクシネート 0.15部 エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.001部 硫酸第一鉄 0.00025部 重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない
状態とした後、内温を40℃にし、表1の混合物(a−
1)を仕込み、10分間攪拌後ソディウムホルムアルデ
ヒドスルフォキシレート0.11部を仕込み、重合を開
始させた。1時間後の重合転化率は98%であった。1
時間後より表1の混合物(a−2)を10部/時間の割
合で連続的に添加し、添加終了後、更に1時間重合を継
続し架橋弾性体(A)を得た。重合転化率は99.5%
であった。その後ソディウムジオクチルスルフォサクシ
ネート0.25部を仕込んだ後、内温を80℃にし、表
1の混合物(b)を10部/時間の割合で連続的に添加
し、更に1時間重合を継続し、樹脂成分(B)を得た。
重合転化率は99%、グラフト効率は70%であった。
さらにその後、表1の混合物(C)を10部/時間の割
合で連続的に添加し、更に1時間重合を継続し、樹脂成
分(C)を経てアクリル系樹脂組成物(D)を得た。重
合転化率は99.0%、グラフト率は110%であり、
MEK可溶分の還元粘度は0.36dl/gであった。
得られたラテックスを酢酸カルシウムで塩析、凝固し、
水洗、乾燥して樹脂粉末を得た。得られた樹脂粉末10
0重量部に対し、紫外線吸収剤としてチヌヴィン234
(チバスペシャルティーケミカルス社製)1.0部、及
び酸化防止剤としてイルガノックス1077(チバスペ
シャルティーケミカルス社製)0.3部を配合し、ベン
ト式押出機で220℃で押出し、ペレットを得た。得ら
れたペレットをTダイ押し出し機でダイス温度240℃
で成形し100μm厚みのフィルムを得た。このフィル
ムを用いて種々の特性を評価した。
【0035】実施例2、3、4、5、および比較例1、
2、3、4、5 実施例1と同様にして表1に示す混合物を仕込みパウダ
ーを得て同様に評価した。
【0036】実施例6 実施例2と実施例3で得たパウダーを1:1の比率でブ
レンドし同様に評価した。
【0037】実施例7 実施例5と比較例5で得たパウダーを1:1の比率でブ
レンドし同様に評価した。
【0038】
【表1】 略号はそれぞれ下記の物質を表す。 OSA:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム BA :アクリル酸ブチル MMA:メタクリル酸メチル MEK:メチルエチルケトン AlMA:アリルメタアクリレート CHP:キュメンハイドロパーオキサイド tDM:ターシャリードデシルメルカプタン
【0039】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物のフィルムは金属等
に積層され、2次加工される際、特に低温での応力白
化、割れ等発生することなく容易に加工でき、ブロッキ
ングも発生せず、かつ耐溶剤性にも優れていることがわ
かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA33 AA77 BC01 4F100 AB01B AK01B AK25A AL04A AL05A AP00B BA02 DE01A EJ05A GB07 JA04A JB07 JB12A JK08A JL01 JL09 YY00A 4J026 AA45 AC15 AC31 AC33 BA27 BB02 FA07 GA01 GA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸アルキルエステル80〜10
    0重量%とメタクリル酸アルキルエステル0〜20重量
    %合計100重量%及びこれら単量体と共重合しうる1
    分子あたり2個以上の非共役2重結合を有する多官能性
    化合物1.1〜5.0重量%からなる単量体混合物を共
    重合させて得られる重量平均粒子径が700〜2000
    Åである架橋アクリル酸エステル系弾性体成分(A)2
    5〜50重量部の存在下に、アクリル酸アルキルエステ
    ル100〜45重量%とメタクリル酸アルキルエステル
    55〜0重量%からなる単量体20〜60重量部を重合
    して得られる樹脂成分(B)、更にその存在下にアクリ
    ル酸エステル0〜30重量%とメタクリル酸エステル7
    0〜100重量%からなる単量体55〜15重量部を重
    合して得られる樹脂成分(C)からなり、樹脂成分(B)
    の架橋弾性体(A)へのグラフト効率が50%以上であ
    り、樹脂成分(B)および樹脂成分(C)の架橋弾性体(A)
    へのグラフト率が50〜150%であり、かつメチルエ
    チルケトン可溶分の還元粘度が0.2〜0.8dl/g
    であるアクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 架橋弾性体成分(A)が重量平均粒子径が
    400〜800Åの架橋弾性体成分と重量平均粒子径が
    1000〜3000Åの架橋弾性体成分とからなりその
    相加平均が700〜2000Åである請求項1記載のア
    クリル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ビカット軟化点が50℃以上であり、か
    つ0℃での引張り破断伸びが60%以上である請求項1
    または2記載のアクリル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3または4記載
    のアクリル系樹脂組成物を成形してなるフィルム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のフィルムを金属またはプ
    ラスチックまたは木材にラミネートしてなる積層品。
JP2001035830A 2001-02-13 2001-02-13 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物 Pending JP2002241445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035830A JP2002241445A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035830A JP2002241445A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002241445A true JP2002241445A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18899216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001035830A Pending JP2002241445A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002241445A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063238A1 (ja) 2003-01-10 2004-07-29 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. 多層構造重合体及び樹脂組成物、並びに、アクリル樹脂フィルム状物、アクリル樹脂積層フィルム、光硬化性アクリル樹脂フィルム又はシート、積層フィルム又はシート、及び、これを積層した積層成形品

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063238A1 (ja) 2003-01-10 2004-07-29 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. 多層構造重合体及び樹脂組成物、並びに、アクリル樹脂フィルム状物、アクリル樹脂積層フィルム、光硬化性アクリル樹脂フィルム又はシート、積層フィルム又はシート、及び、これを積層した積層成形品
US7781062B2 (en) 2003-01-10 2010-08-24 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Multilayer structure polymer and resin composition together with acrylic resin film material, acrylic resin laminate film, photocurable acrylic resin film or sheet, laminate film or sheet and laminate molding obtained by laminating thereof
US8137803B2 (en) 2003-01-10 2012-03-20 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Multilayer structure polymer and resin composition together with acrylic resin film material, acrylic resin laminate film, photocurable acrylic resin film or sheet, laminate film or sheet and laminate molding obtained by laminating thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7999032B2 (en) Methacrylic resin composition
WO2005095478A1 (ja) メタクリル系樹脂組成物、メタクリル系樹脂フィルムおよび該フィルム積層塩化ビニル系成形体
JP3664575B2 (ja) メタクリル酸エステル系樹脂組成物及びそれを成形してなるフィルム
JP4291994B2 (ja) アクリルフィルムおよびその積層品
CA1333944C (en) Methacrylic acid ester resin composition
JP4291993B2 (ja) アクリルフィルムおよびその積層品
JPS6377963A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPWO2015133153A1 (ja) メタクリル系樹脂組成物
JP2002241445A (ja) 低温加工特性に優れるアクリル系樹脂組成物
JP2514949B2 (ja) メタクリル酸エステル系樹脂組成物を押出成形したフィルム
JP3342082B2 (ja) アクリル系軟質多層構造樹脂および樹脂組成物
JP3946979B2 (ja) 低温加工特性、耐擦り傷性に優れるメタクリル系樹脂組成物
WO2004035683A1 (ja) アクリルフィルムおよびその積層品
JP4923501B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物からなる成形品
JP3686525B2 (ja) 耐折曲白化性に優れた艶消し熱可塑性樹脂組成物及びフィルム
JP4836362B2 (ja) アクリルフィルムおよびその積層品
JP2003327633A (ja) メタクリル系樹脂組成物
JP2004331866A (ja) 低温加工特性および耐擦り傷性に優れる熱可塑性樹脂組成物
US7015282B1 (en) Impact additive of the core/shell type for thermoplastic polymers
JPH0466903B2 (ja)
JP3784480B2 (ja) ゴム粒子、それを用いた多層構造重合体粒子および該重合体粒子の樹脂組成物
JP2010037429A (ja) 自動車用フィルム
JP2004204188A (ja) 低温加工特性、耐擦り傷性に優れるメタクリル系樹脂組成物
JPH06122827A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0583578B2 (ja)