JP2002241408A - 粒子径分布の狭い球状高分子微粒子の製造方法 - Google Patents

粒子径分布の狭い球状高分子微粒子の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子径分布の狭い球状高分子微粒子の製造方
法を提供する。 【解決手段】円筒状の攪拌槽1内に回転軸10が同心に
設けられ、攪拌槽1より僅かに小径での回転羽根11が
該回転軸10に取付けられるとともに該回転羽根11に
は円筒体の半径方向に小孔12aが多数貫通して設けら
れた多孔円筒部12が外周側に備えられ、該回転羽根1
1の高速回転により被処理液を攪拌槽1の内面に薄膜円
筒状に拡げながら攪拌する高速攪拌機を用い、該高速攪
拌機中へ(A)水を媒体とする連続層と、(B)少なく
とも一個以上の不飽和二重結合を有する化合物及びラジ
カル重合開始剤を含む分散層とを同時に導入し乳化処理
を行い、その乳化物に熱などの活性化エネルギーを与え
ラジカル重合反応をさせる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一個以上の
不飽和二重結合を有する化合物及びラジカル重合開始剤
を含む分散層を水を媒体とする連続層中に乳化し、熱な
どの活性化エネルギーを与えラジカル重合反応をさせ球
状高分子微粒子を製造する方法であって、複雑な工程を
必要とせず粒子径分布の狭い球状高分子微粒子を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用トナーや液晶標示板のキャッ
プ調整剤、コールターカウンターの標準粒子、クロマト
グラフィー等のカラム充填剤、免疫診断用担持体、化粧
品用添加剤、粉体塗料等多くの分野で粒子径分布の均一
な球状高分子微粒子が求められている。従来、このよう
な微粒子を得る方法としては、主に分散重合や懸濁重合
で調整された微粒子を乾式または湿式の分級装置を用い
て分級により粒子径を均一化する方法で行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような方法
では収率が著しく低く、分級された粒子も粒子径分布の
均一性も不充分のものであった。球状高分子微粒子のサ
イズの調整と微粒子の均一性を少しでも向上するため、
種粒子としてスチレン系の単分散微粒子にビニル系モノ
マーを吸収させた後重合させ、出来るだけ単分散性を保
ちながらその粒子径を増大させるシード重合法が知られ
ているが、この方法はミクロンオーダーの粒子径を得る
には吸収、重合という工程を繰り返す必要があり、プロ
セスが煩雑である上、結果として均一な粒子径が得られ
ない問題点があった。
【0004】上記シード重合法の改良されたものとし
て、単分散の種粒子をオリゴマーあるいは有機溶剤で一
旦膨潤させ、続いてモノマーで膨潤させて重合を行う2
段膨潤重合法(ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス;72、225〜240、1985)が開示されてい
る。しかし、この方法にも膨潤助剤のブリードアウトの
問題や、膨潤操作そのものに長時間を要し、生産性に乏
しいという問題がある。
【0005】一方、1段階の重合で重合体微粒子を製造
する方法も提案されており、例えば特開平4−3232
13号には、1種または2種以上のビニル単量体を非水
系溶媒中で、架橋剤の存在下に重合し、平均粒径10μ
m以下の微粒子状の架橋型N−ビニルカルボン酸アミド
樹脂を製造する方法が開示されている。また特開平10
−310603には、非水系溶媒中、ラジカル重合開始
剤を用い単官能ビニル単量体と多官能ビニル単量体とを
共重合する方法において、単量体の総量を基準にして最
低2重量%の高分子分散安定剤、及び酸化還元型化合物
の存在下に重合することを特徴とする粒径分布の狭い微
球状共重合体の製造方法が開示されている。
【0006】しかし特開平4−323213号、特開平
10−310603号のいずれも、非水系溶媒を用いる
球状高分子微粒子の製造方法であり、特殊な有機溶剤を
用いることによる経済性の乏しさ、製造作業の危険性、
有機溶剤の資源浪費の欠点ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる事情に鑑
み検討されたもので、円筒状の攪拌槽1内に回転軸10
が同心に設けられ、攪拌槽1より僅かに小径での回転羽
根11が該回転軸10に取付けられるとともに該回転羽
根11が円筒体に半径方向の小孔12aを多数貫通して
設けられた多孔円筒部12を外周側に備えられ、該回転
羽根11の高速回転により被処理液を攪拌槽1の内面に
薄膜円筒状に拡げながら攪拌する高速攪拌機を用い、該
高速攪拌機中へ(A)水を媒体とする連続層と、(B)
少なくとも一個以上の不飽和二重結合を有する化合物及
びラジカル重合開始剤を含む分散層とを同時に導入し乳
化処理を行い、その乳化物に熱などの活性化エネルギー
を与えラジカル重合反応をさせる事を特徴とする粒子径
分布の狭い球状高分子微粒子の製造方法である。
【0008】
【作用】本発明において用いる高速攪拌機は、筒状の攪
拌槽内に回転軸を同心に設け、攪拌槽より僅かに小径の
回転羽根を該回転軸に取付けられるとともに該回転羽根
は円筒体に半径方向の小孔を多数貫通して設けた多孔円
筒部が外周側に備えられており、回転羽根の高速回転に
より被乳化処理を受ける連続層である水媒体と、分散層
となる少なくとも一個以上の不飽和二重結合を有する化
合物及びラジカル重合開始剤を含む有機液を攪拌槽の内
面に薄膜円筒状に拡げながら攪拌できる。
【0009】この手段によれば、攪拌槽内の被乳化処理
液は、回転羽根の多孔円筒部の内周面及び外周面に連れ
られて旋回し、遠心力で薄膜円筒状を保持しながら、攪
拌槽及び回転羽根との速度差で攪拌作用を受ける。更に
小孔内に流入する被乳化処理液は、強い遠心力を受け
て、多孔円筒部と攪拌槽内面との間の被乳化処理液内に
放射状に噴出し、攪拌作用を助長する。
【0010】 〔発明の詳細な説明〕以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1において、1は円筒形断面を
もつ攪拌槽、2は外槽で、両槽1,2間に冷却水室3が
形成され、該冷却水室3に冷却水が流入管4から供給さ
れ、攪拌で生じる摩擦熱を吸収して図外の流出管から排
出される。攪拌槽1の底部には、弁5a,6aをもつ供
給管5,6が接続されて各々、連続層と分散層の供給に
使用されるが、バッチ生産の乳化処理の場合は乳化処理
液の排出にも使用される。
【0011】攪拌槽1の上部には、堰板7が載置され、
その上に上部容器8が取付けられ、これに流出管9が接
続されている。該上部容器8は、蓋8a、冷却水室8b
を有し、乳化処理を連続的に行う時に用いられ、この場
合は、堰板7として、その内径が図示のものより大きい
ものに交換され、連続層と分散層を各々を供給管5,6
から連続供給し、攪拌後の乳化処理液が堰板7を越えて
連続的に流出するように扱う。前記冷却水室8bは、水
路に冷却水室3と並列に接続されている。
【0012】回転軸10は、前記蓋8aを気密に貫通し
て攪拌槽1と同心に設置され、上部に設けたモータで高
速駆動される。そして、該回転軸10の下端には回転羽
根11が固着されている。
【0013】回転羽根11は、図2の中の(A)(B)
(C)に示すように、外周側の多孔円筒部12をアーム
13でボス14と一体にしたもので、該多孔円筒部12
は、アーム13が連設されている部分以外の円筒状部分
に、無数の小孔12aを半径方向に穿設して構成され、
アーム13には適数の連通孔13aが設けられている。
【0014】図1で攪拌槽1の内径Dは、例えば80m
mであり、回転羽根11の外径φは、該内径Dより僅か
に小径の76mm又は74mm程度に設定されている。
したがって両部の間隙Sは、2mm又は3mmである。
また、多孔円筒部12の高さは55mm、厚さは3m
m、小孔12aの径は3mmである。そして、回転羽根
11は、周速5 〜100m/sec又は必要に応じてそ
れ以上の高速度で駆動される。なお、これらの数値は、
一例を示す数値であり、適宜変更できるものである。
【0015】被乳化処理液Lは、回転羽根11の高速回
転によって円周方向に付勢されて回転し、該回転によっ
て生じる遠心力によって、攪拌槽1の内面に薄膜円筒状
に密着しながら回転するから、該被乳化処理液Lは、そ
の表面と攪拌槽1の内面との速度差によるずれによって
攪拌作用を受け、含有する成分が微粒乳化化される。更
に小孔12a内に流入した被乳化処理液は、該小孔の内
面によって強い回転力を受けるから遠心力も大きく、該
小孔12a内から間隙S内に流入して圧力を上昇させる
と共に該間隙S内の被乳化処理液の流れを乱すことによ
り攪拌作用を助長させる。
【0016】本発明の円筒羽根は、多孔円筒型として示
され、高さが55mmである。そして、攪拌槽1内に
は、膜厚tが18mmになる量の被乳化処理液が供給さ
れ、回転羽根は周速5〜100m/secで駆動され
る。本発明の製造方法であれば、この回転羽根の周速を
変更する事により球状高分子微粒子の粒子径を0.1〜
20μm程度の範囲で任意に設計できる。周速を決める
事により、乳化重合から懸濁重合、分散重合までの粒子
径の範囲をカバーでき、様々な機能性粒子の設計が可能
である。
【0017】上記のように得られた乳化処理物を引き続
きラジカル重合処理を行うが、その方法としては一般的
な重合法でよい。具体的には目的に応じて当業者に容易
に選択されるものである。例えば、乳化物の一部を反応
釜に仕込み昇温せしめ重合反応させ、次いで残りの乳化
物を滴下し、滴下終了後なお更に反応温度に保って熟成
を行わせた後、これを冷却することによって所望の反応
生成物を得ることができる。もちろん上記乳化物を反応
釜に一括して仕込み重合する方法も適用できる。反応温
度はラジカル重合開始剤に応じて設定すればよい。無
論、重合過程中、粒子同士の凝集を避け、あるいは新粒
子の発生を抑制するため、例えば撹拌をできるだけゆっ
くりしたりする等の工夫が必要である。得られた重合物
の粒子径は、モノマーとポリマーと密度変化の関係で乳
化物と比較して並行的に若干小さくはなるだけなので、
反応条件をさえうまく設定できれば均一な単分散性は変
わらない。
【0018】次に本発明中の水を媒体とする連続層につ
いては、水を主成分として用いる。水については工業用
水、水道用水、イオン交換水、蒸留水等、いずれも使用
でき、特に限定されるものではなく水単独を連続層とし
て用いても良いし、乳化処理後の乳化液の安定化のため
に界面活性剤や保護コロイドを水に溶解して用いてもよ
い。界面活性剤としては公知のアニオン、ノニオン、カ
チオン界面活性剤のいずれも単独でも、ノニオンとアニ
オンを併用しない限りは混合併用でも使用できる。保護
コロイドとしてもポリビニルアルコールや繊維素系また
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の加水分解水溶
液等の公知のものを利用できる。水に対するこれら界面
活性剤や保護コロイドの添加量としては0〜30重量部
であり、より好ましくは0.05〜10重量部である。
【0019】次に本発明中の分散層となる少なくとも一
個以上の不飽和二重結合を有する化合物及びラジカル重
合開始剤について述べる。少なくとも一個以上の不飽和
二重結合を有する化合物については不飽和二重結合を一
個以上含む化合物で有ればいずれでも使用できる。例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン
等の芳香族ビニル化合物;メタクリル酸等の不飽和カル
ボン酸類;アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステ
ル類、クロトン酸エステル類、イタコン酸エステル類、
マレイン酸エステル類、フマール酸エステル類等の不飽
和カルボン酸エステル類;酢酸ビニル等のビニルエステ
ル類;塩化ビニル等のハロゲン化ビニル化合物等のビニ
ル化合物類等や二重結合を含むシリコン化合物であるγ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシ
プロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ンおよびビニルトリエトキシシラン等である。アクリル
酸、メタクリル酸、アクリルアミド類;メタクリルアミ
ド類等のようなモノマー、ポリマー共に水易溶性または
親水性のものは単独では用いられないが、他の水難溶性
のモノマーと混合使用して高分子化後には水不溶の球状
高分子微粒子とできるように他のモノマーとの混合物と
しては使用できる。これら少なくとも一個以上の不飽和
二重結合を有する化合物については1種または2種以上
使用される。
【0020】ラジカル重合開始剤としても従来公知のも
のを使用することができ、特に限定されないが、好まし
くはアゾ化合物、過酸化物等から選ばれる少なくとも1
種の化合物である。上記したラジカル重合開始剤の量
は、特に限定されないが、多量に使用すると発熱量が多
くなって反応の制御が困難となり、一方、少量使用の場
合にはラジカル重合が進行しない場合があるので、不飽
和二重結合を有する化合物の重量に対して、好ましくは
0.01〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜5重
量%の範囲である。ラジカル重合開始剤は不飽和二重結
合を有する化合物に溶解するものが多いため、予め本発
明の乳化処理の前に不飽和二重結合を有する化合物中に
溶解した後、水媒体の連続層と乳化処理する事が好まし
く現実的であるが、水溶解性のラジカル重合開始剤につ
いては予め水媒体の連続層に溶解後、乳化処理に用いて
もよい。
【0021】更に上記ラジカル重合開始剤は、必要に応
じて還元剤と組み合わせ、レドックス系重合開始剤とす
ることが可能である。レドックス系重合開始剤を用いる
ことで、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に
重合時間の短縮が期待できる。重合温度は、重合開始剤
の最低のラジカル生成温度以上であればよいが、通常は
40〜90℃の範囲が用いられ、好ましくは60〜85
℃である。
【0022】本発明の(A)水を媒体とする連続層と、
(B)少なくとも一個以上の不飽和二重結合を有する化
合物及びラジカル重合開始剤を含む分散層の比率につい
ても特に限定されるものではないが、重量比として
(A):(B)=100:1〜200の間であれば乳化
処理可能である。また、本発明の粒子径分布の狭い球状
高分子微粒子を着色したい場合は着色剤を用いても良
い。着色剤としては、染料や顔料などの従来公知の着色
剤が使用できるが不飽和二重結合を有する化合物に溶
解、または分散し易いものが現実的で有効である。ま
た、二重結合基を有している着色剤であればラジカル重
合する際に、高分子微粒子マトリックス中により強固に
化学結合するため より好ましい。また本発明の粒子径
分布の狭い球状高分子微粒子の製造方法においては消泡
剤、防腐剤等をする事もできる。これら消泡剤、防腐剤
等も特に限定されるものではなく公知の一般的なものが
使用できる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について詳細に説明す
る。但し、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
【実施例1】81%純度のジビニルベンゼンモノマー3
00重量部、スチレンモノマー100重量部の混合物
に、触媒として過酸化ベンゾイルを8.0重量部を添加
し、均一に混合し分散相とした。一方、イオン交換水3
600重量部に、ドデシル硫酸ナトリウム7.2重量部
を添加し、連続層とした。次に、本発明に関わる乳化処
理方法である図1の冷却水供給管4から水道水を冷却室
3と8bに導入、排出する事(冷却水排出管は図示せず)
により、乳化処理層である撹拌層1の冷却を続ける。次
に回転軸10をモーター駆動(図示せず)により回転羽
根11の周速が20m/秒となるように回転させなが
ら、供給管5から連続層を、供給管6から分散層を、各
々ギアポンプを使用して重量比で連続層:分散層=10
0:20となるように連続層は1分間当たり500g、
連続層は1分間当たり100gの割合で乳化処理撹拌層
1へ供給した。供給開始直後より乳化液排出管9から安
定に乳化処理された乳化処理液を排出し、この乳化処理
液をステンレス容器に受けた。こうして得られた安定な
乳化処理液の700重量部を、温度センサや窒素導入
管、撹拌装置を装着した内容積1リットルの円筒型セパ
ラブルフラスコに移し、下記の条件で重合を行い反応を
完結させた。窒素置換 1時間、反応温度 75±2℃、
反応時間 8時間。高分子微粒子の状態観察について
は、光学顕微鏡(ニコン製、OPTIPHOT)及び粒
度分布測定装置(セイシン企業製、LMS−30)を用
いて行った。実施例1の平均粒子径は4.8μmであり
下図に示すように粒子径分布の狭い球状高分子微粒子が
得られた。
【0024】
【実施例2】実施例1の分散層中のモノマー混合物を8
1%純度のジビニルベンゼンモノマー200重量部、ス
チレンモノマー200重量部の混合物に変更した事以外
は、実施例1と同様に行った。実施例2の平均粒子径は
4.9μmであり下図に示すように粒子径分布の狭い球
状高分子微粒子が得られた。周速が実施例1と同じため
平均粒子径は似ているものが得られた。
【0025】
【実施例3】実施例1の回転羽根11の周速を20m/
秒ではなく15m/秒の回転に変更した事以外は実施例
1と同様に行った。実施例3の平均粒子径は7.4μm
であり周速を遅くする事で平均粒子径を大きい方へコン
トロールできた。これも下図に示すように粒子径分布の
狭い球状高分子微粒子が得られた。
【0026】
【実施例4】実施例1の回転羽根11の周速を20m/
秒ではなく25m/秒の回転に変更した事以外は実施例
1と同様に行った。実施例4の平均粒子径は3.5μm
であり周速を速くする事で平均粒子径を小さい方へコン
トロールできた。これも下図に示すように粒子径分布の
狭い球状高分子微粒子が得られた。
【0027】(比較例1)81%純度のジビニルベンゼ
ンモノマー300重量部、スチレンモノマー100重量
部の混合物に、触媒として過酸化ベンゾイルを8.0重
量部を添加し、均一に混合し分散相とした。一方、イオ
ン交換水3600重量部に、ドデシル硫酸ナトリウム
7.2重量部を添加し、連続層とした。連続層を8リッ
トルのステンレス容器に入れ刃型回転羽根を取り付けた
実験用ディスパ型高速撹拌機(関西ペイント製FEQ−
F)を用い毎分1000回転以上の撹拌をしながら、上記分
散層を一括添加し30分撹拌を続け強制乳化処理した。
こうして得られた乳化処理液の700重量部を、実施例
1と同じように温度センサや窒素導入管、撹拌装置を装
着した内容積1リットルの円筒型セパラブルフラスコに
移し、窒素置換 1時間、反応温度 75±2℃、反応時
間 8時間のラジカル重合条件で高分子微粒子を得た。
下図の光学顕微鏡写真から粒子径分布の一部が観察され
るが約0.5〜100μm程度に大きくばらついた高分
子粒子が得られただけであった。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の手段によれば、円筒体に多数の小孔を穿設した簡単
な構造で、単に分散層と連続層を供給しさえすれば、優
れた攪拌乳化作用を奏させることができ、操作も極めて
簡単である。
【0029】本発明の手段によれば、一個以上の不飽和
二重結合を有する化合物及びラジカル重合開始剤を含む
分散層を、水を媒体として用いた連続層中に乳化するに
際し、乳化処理後のO/W乳化物の粒子径を複雑な工程
を必要とせず所望の粒子径直径0.1〜20μm程度の
間で任意の粒子径分布にコントロールする事が可能なば
かりでなく、乳化処理時間が極めて短時間ですむという
特徴があり、更に、この乳化処理を行った後、熱などの
活性化エネルギーを与えラジカル重合反応をさせる事に
より粒子径分布の狭い球状高分子微粒子を連続的に多量
に製造することができる。
【符号の説明】
1 攪拌槽 3,8b 冷却水室 5,6 供給管 7 堰板 10 回転軸 11 回転羽根 12 多孔円筒部 12a 小孔 L 被乳化処理液 S 間隙 t 膜厚 13 アーム 13a連通孔
【図面の簡単な説明】
【図1】 高速攪拌機の縦断面図
【図2】 回転羽根の断面図、平面図及び側面図
【図3】 実施例1の光学顕微鏡写真
【図4】 実施例2の光学顕微鏡写真
【図5】 実施例3の光学顕微鏡写真
【図6】 実施例4の光学顕微鏡写真
【図7】 比較例1の光学顕微鏡写真
【図8】 実施例1の粒子径分布
【図9】 実施例2の粒子径分布
【図10】実施例3の粒子径分布
【図11】実施例4の粒子径分布

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の攪拌槽1内に回転軸10が同心
    に設けられ、攪拌槽1より僅かに小径での回転羽根11
    が該回転軸10に取付けられるとともに該回転羽根11
    には円筒体の半径方向に小孔12aが多数貫通して設け
    られた多孔円筒部12が外周側に備えられ、該回転羽根
    11の高速回転により被処理液を攪拌槽1の内面に薄膜
    円筒状に拡げながら攪拌する高速攪拌機を用い、該高速
    攪拌機中へ(A)水を媒体とする連続層と、(B)少な
    くとも一個以上の不飽和二重結合を有する化合物及びラ
    ジカル重合開始剤を含む分散層とを同時に導入し乳化処
    理を行い、その乳化物に熱などの活性化エネルギーを与
    えラジカル重合反応をさせる事を特徴とする粒子径分布
    の狭い球状高分子微粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法で製造した粒子径分布の
    狭い球状高分子微粒子。
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