JP2002240644A - 成形天井におけるモジュール化構造 - Google Patents

成形天井におけるモジュール化構造

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JP2002240644A JP2001037581A JP2001037581A JP2002240644A JP 2002240644 A JP2002240644 A JP 2002240644A JP 2001037581 A JP2001037581 A JP 2001037581A JP 2001037581 A JP2001037581 A JP 2001037581A JP 2002240644 A JP2002240644 A JP 2002240644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形天井と成形天井に取り付ける各種アクセ
サリーパーツをモジュール化する成形天井のモジュール
化構造において、カーテンエアバックや各種ハーネス等
の車体ユニットとの干渉を回避でき、ルーフパネルへの
取付作業性を高めたモジュール化構造を提供する。 【解決手段】 アクセサリーパーツにリテーナを介して
クリップを装着し、成形天井にリテーナを取付方向に沿
ってスライド自在に仮保持することにより、ルーフパネ
ルへの成形天井とアクセサリーパーツとのモジュール化
を達成する。そして、リテーナをパネル面直方向にスラ
イドさせて、少ない労力でクリップをルーフパネルの取
付孔に係着することにより取付作業性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、成形天井におけ
るモジュール化構造に関するもので、ルーフパネルの室
内面に成形天井を取り付ける際、成形天井の室内面に装
着されるアシストグリップ、ルームミラーハウジング、
フック等のアクセサリーパーツの同時組付けを円滑な操
作性で可能にした成形天井におけるモジュール化構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、車体のルーフ部には、ルーフパネ
ルの室内側に成形天井が内装され、成形天井の室内側に
は、アシストグリップ、ルームミラー用ブラケット、サ
ンバイザ用ブラケット、フック等の各種アクセサリーパ
ーツが装着される。
【0003】アクセサリーパーツの一例として、急カー
ブ時など、適正な乗車姿勢を維持できるようにルーフ側
縁部に取り付けられるアシストグリップとルーフトリム
をルーフパネルに取り付ける取付構造について、図14
を基に説明すると、成形天井1は、僅かに湾曲したパネ
ル形状に成形され、適度の保形性を有する天井基材1a
の表面にクロス等の表皮材1bを貼着して構成されてい
る。
【0004】そして、成形天井1とアシストグリップ2
をルーフパネル3に取り付けるには、まず、成形天井1
をアシストグリップ2の取付ベース2aとクリップ4で
挟み込み、ビス5で固定する。
【0005】更に、アシストグリップ2を組み付けた成
形天井1をルーフパネル3に位置決めした後、クリップ
4をルーフパネル3の取付孔3aに係着することによ
り、図15に示すように、ルーフパネル3に対して成形
天井1及びアシストグリップ2を一体に組付け固定して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、成形天井
1をアシストグリップ2のベース部2aとクリップ4で
挟み付けた状態でルーフパネル3に同時組付けするとい
うモジュール化構造においては、ルーフパネル3の取付
面に対して車体組付け方向が約45°異なるため、ルー
フパネル3の取付孔3aにクリップ4を挿入しづらく、
作業性を低下させる大きな要因となっている。
【0007】更に、車体ユニット(ハーネス、フィーダ
ー、ブラケット、カーテンエアバック等)がルーフパネ
ル3に装備されている場合には、図14中符号aで示す
部分に設定されることがあるため、天井の取付軌跡でク
リップ4がこれら車体ユニットと干渉し、クリアランス
を充分に確保しなければモジュール化が困難となり、ス
ペース的な制約が大きいという問題点が指摘されてい
る。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、アシストグリップ、フック、ルームミラー
用ブラケット等のアクセサリーパーツを成形天井と一括
して車体側に取り付けることができる成形天井における
モジュール化構造において、車体パネルに装備される車
体ユニットとの干渉が回避できるとともに、アクセサリ
ーパーツの円滑な取付作業性が期待できる成形天井にお
けるモジュール化構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明は、車体のルーフパネルの室内面に装着さ
れる成形天井並びに各種アクセサリーパーツをルーフパ
ネルに一体に組み付ける成形天井におけるモジュール化
構造であって、前記アクセサリーパーツの取付座面にリ
テーナが装着され、このリテーナの先端面には、クリッ
プが装備され、上記リテーナを成形天井の取付用開口に
取付方向に沿ってスライド自在な状態で仮保持して、成
形天井をルーフパネルの室内面に取り付けた後、アクセ
サリーパーツのリテーナをパネル側に押し込んで、ルー
フパネルに対して成形天井並びにアクセサリーパーツを
クリップを介して一体的に固定することを特徴とする。
【0010】ここで、成形天井は、軽量で適度の保形性
並びに良好な手触り感、外観見栄えを備えることが望ま
しいことから、発泡樹脂板、繊維板等の成形基材の表面
にクロス、不織布等の表皮を貼付したものが好ましい。
【0011】更に、アクセサリーパーツとしては、アシ
ストグリップ、ルームランプ用ブラケット、ルームミラ
ー用ブラケット、サンバイザ用ホルダ、フック等が挙げ
られる。
【0012】そして、請求項1に記載の発明によれば、
アクセサリーパーツの取付台座の取付面に装着されてい
るリテーナが取付方向にスライド自在であり、通常は自
重により下に下がっているため、ルーフパネルに取り付
ける際、車体ユニットとの干渉が回避できる。
【0013】更に、クリップをルーフパネルの取付孔に
挿入する際、リテーナを面直方向に挿入できるため、成
形天井の弾力性に左右されることなく、精度の良い取り
付けが期待できる。
【0014】また、リテーナがストローク機構のブラケ
ットだけでなく、ルーフパネル組付け時におけるアシス
トブラケットの台座と同様の機能があるため、ルーフパ
ネル側のブラケットを廃止できる。
【0015】次に、本願発明の別の実施形態は、アクセ
サリーパーツに装着されるリテーナには、成形天井の開
口、あるいは成形天井裏面に装着される樹脂製ブラケッ
トの開口に対して仮保持状態を維持する仮保持手段が設
けられていることを特徴とする。
【0016】ここで、成形天井にアクセサリーパーツを
仮保持させる機能は、成形天井とアクセサリーパーツと
のモジュール化を図るために重要な要件であり、まず、
アクセサリーパーツの取付台座に装着させる樹脂製のリ
テーナに成形天井の開口縁部、あるいは成形天井裏面の
ブラケットの開口縁部のいずれかに弾接するバネ片を設
けて、バネ片の弾性作用により、アクセサリーパーツを
仮保持させても良く、また、リテーナの下面に取り付け
られるクリップに羽根片や係合フランジを設けるように
しても良い。
【0017】また、成形天井を表面と裏面から挟み付け
るようにリテーナを上下2分割体とし、各2ピースのフ
ランジにより、成形天井を表裏から挟み付けるようにし
てアクセサリーパーツを保持するようにしても良く、ま
た、成形天井の開口縁部と干渉するフランジを薄肉状に
形成して、リテーナ先端面の挿入フランジとこのフラン
ジとで成形天井を表裏面側から挟み込んで、アクセサリ
ーパーツを仮保持しても良い。
【0018】更に、成形天井の裏面に組み付けられる樹
脂製ブラケットに、バネ片を設けるか、あるいは樹脂製
ブラケットのフランジに孔を設け、リテーナから突起等
を嵌合可能にリテーナと樹脂製ブラケットを組み付ける
ようにして、アクセサリーパーツを仮保持させるように
しても良い。
【0019】そして、上述した実施形態によれば、アク
セサリーパーツを成形天井の取付箇所に仮保持手段を介
して確実に装着できるため、成形天井をルーフパネルに
対して一人作業で簡単かつ迅速に取り付けることができ
る。
【0020】次いで、本願発明の更に別の実施形態は、
アクセサリーパーツを仮保持した成形天井をルーフパネ
ルに取り付ける際、成形天井裏面に装着した樹脂製ブラ
ケットに対してアクセサリーパーツの取付座面に装着さ
れたリテーナが取付方向に沿ってスライド動作する際の
ガイド機構が設けられていることを特徴とする。
【0021】ここで、リテーナのスライド動作をガイド
するように、樹脂製ブラケットには、リテーナの外周に
ボスや縦壁状のリブ等、ガイド機能を持つものであれば
形状を限定するものではない。
【0022】そして、この実施形態によれば、アクセサ
リーパーツを仮保持した成形天井をルーフパネルに対し
て装着した後、ルーフパネルの取付孔内にクリップを係
着するように、アクセサリーパーツの取付台座に装着し
たリテーナをパネル側に押し込めば、樹脂製ブラケット
の収容スペース内でリテーナがスライド方向に良好にガ
イドされ、過度の取付応力を必要とすることなく、クリ
ップの取付孔への係着作業を簡単に完了させることがで
きる。
【0023】更に、本願発明の更に別の実施形態は、ア
クセサリーパーツがアシストグリップであり、アシスト
グリップの両端に設定されている取付座面に装着される
リテーナの先端面に脱落防止用のストッパーフランジが
形成され、該ストッパーフランジの外側に延長部が設け
られるとともに、内側に切欠き部が形成されていること
を特徴とする。
【0024】そして、この実施形態によれば、アシスト
グリップの片側を成形天井の開口内に挿入した後、アシ
ストグリップを撓ませて、反対側を成形天井の開口内に
差し込めば、アシストグリップの撓み力がストッパーフ
ランジの外側の延長部に作用するため、アシストグリッ
プを成形天井側に確実に保持できる。
【0025】また、ストッパーフランジの内側にガイド
用傾斜面を形成しておけば、アシストグリップを成形天
井に仮止めする作業がやり易い。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る成形天井にお
けるモジュール化構造の実施形態について、添付図面を
参照しながら詳細に説明する。
【0027】図1は本発明に係るモジュール化を採用し
た成形天井を裏面側から見た斜視図、図2乃至図6はア
クセサリーパーツとしてアシストグリップと成形天井を
ルーフパネルに取り付けるモジュール化構造の第1実施
形態を示すもので、図2,図3は成形天井にアシストグ
リップを仮保持した状態を示す各断面図、図4,図5は
成形天井、アシストグリップを車体パネルに取り付けた
状態を示す各断面図、図6はリテーナを示す側面図であ
る。
【0028】また、図7乃至図12は本発明に係るモジ
ュール化におけるアシストグリップの仮保持手段のバリ
エーションを示す各説明図、図13は本発明に係るモジ
ュール化構造におけるリテーナとブラケットとのガイド
機構の各バリエーションを示す説明図である。
【0029】図1において、成形天井10は、ルーフパ
ネルの形状に略等しく、やや湾曲状に成形され、フロン
ト縁部には、サンバイザ11のブラケット12やホルダ
13及びルームミラー用ブラケット14が装着され、成
形天井10の側縁部には、アシストグリップ20(一箇
所のみ図示)が装着される。そして、成形天井10をパ
ネルに取り付ける際、上述した各部品(アクセサリーパ
ーツ)をパネルに同時に組付け固定されるいわゆるモジ
ュール化が採用されている。
【0030】図2乃至図6は、本発明の第1実施形態を
示すもので、成形天井10とアシストグリップ20との
間のモジュール化構造に適用した具体例を示す。
【0031】すなわち、成形天井10は、この実施形態
では、PPO(ポリフェニレンオキシド)基材10aの
表面にクロスからなる表皮材10bが貼付されており、
アシストグリップ20を取り付けるための矩形状の開口
15が開設されている。
【0032】そして、この成形天井10の裏面には、P
P(ポリプロピレン)樹脂等の射出成形体からなるサイ
ドブラケット30が固定されている。このサイドブラケ
ット30は、成形天井10の取付用開口15に略等しい
開口31が設けられており、取付用ボス32を成形天井
の図示しない取付孔内に挿入した後、先端を超音波溶着
加工によりカシメ加工することにより、成形天井10の
裏面に固定される。このサイドブラケット30は、成形
天井10とルーフパネル40との間のスペーサ機能及び
補強機能を備えている。
【0033】次いで、アシストグリップ20の取付部の
構成について説明すると、アシストグリップ20は、金
属芯金21の周囲を感触の良好な樹脂被覆22で被包し
て構成されており、樹脂成形体からなる取付台座23が
金属芯金21の端末に差し込まれており、この取付台座
23の下面にポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂(ポリ
アミド樹脂)等、比較的弾性に富む樹脂からなるリテー
ナ50が取り付けられている。更に、取付台座23の取
付孔23aやリテーナ50の取付孔50aを挿通させた
ビス24を介してクリップ60が一体化されている。
尚、ビス24の取付部を隠すようにキャップ25がビス
24の締付け作業後、取付台座23に嵌着されて取付部
の体裁を整えている。
【0034】尚、リテーナ50の下面には、アシストグ
リップ20を成形天井10に仮保持させる際に脱落を防
止するためのストッパーフランジ51が形成されてい
る。
【0035】次いで、アシストグリップ20と成形天井
10のモジュール化構造について説明すると、図2,図
3に示すように、アシストグリップ20の取付台座23
にリテーナ50及びクリップ60をビス24により一体
化した後、クリップ60の先端側から成形天井10の取
付用開口15内に挿入するが、このとき、リテーナ50
のストッパーフランジ51の長さが成形天井10の裏面
に固着されているサイドブラケット30の開口31の長
さよりも若干長く設定されているため、リテーナ50の
ストッパーフランジ51をサイドブラケット30内に挿
入した後は、アシストグリップ20は成形天井10から
脱落することがなく、成形天井10に対してアシストグ
リップ20を確実に仮保持できる。
【0036】従って、ルーフパネル40の取付孔41の
近傍部分に車体ユニット(ハーネス、フィーダー、ブラ
ケット、カーテンエアバック等)42が位置しても、ア
シストグリップ20は自重によりリテーナ50のほとん
どの部分が車室内に臨んでいるため、車体ユニット42
と干渉することがなく、アシストグリップ20をモジュ
ール化した成形天井10をルーフパネル40に簡単に一
人作業で位置決めでき、図示しない固定手段により成形
天井10を簡単にルーフパネル40に取り付けることが
できる。
【0037】このとき、リテーナ50のストッパーフラ
ンジ51が外側に偏位して設けられていれば、すなわ
ち、外側に延長部51aが延長され、内側に切欠き51
bが切欠されていれば、アシストグリップ20を成形天
井10に仮装着する際、内側に向けて撓ませれば装着作
業がやり易く、かつ、アシストグリップ20を仮装着し
た後は、反発力が外側に向くため、アシストグリップ2
0を成形天井10に確実に保持できる。
【0038】その後、図4,図5に示すように、アシス
トグリップ20の取付台座23をルーフパネル40側に
略45°の傾斜角度(パネルと面直方向)で押し込め
ば、リテーナ50がパネル面直方向にスライドして、リ
テーナ50に取り付けられているクリップ60がルーフ
パネル40の取付孔41内に簡単かつ確実に係着固定さ
れる。
【0039】従って、車体ユニット42の干渉を有効に
避けることができ、かつルーフパネル40の面直方向に
取付力を作用させることができ、簡単かつ精度良くアシ
ストグリップ20をルーフパネル40に対して取付固定
できる。
【0040】更に、アシストグリップ20を成形天井1
0に仮保持するときは、リテーナ50の両側面に設けた
バネ片52が成形天井10の取付用開口15の縁部と弾
接してアシストグリップ20を成形天井10にスナップ
フィット式に仮保持できる。
【0041】従って、成形天井10を取り付けた後は、
アシストグリップ20の取付台座23をルーフパネル4
0側に押し込めば、リテーナ50の両側面に設けたバネ
片52が弾性変形しつつリテーナ50はサイドブラケッ
ト30の収容スペース内でガイド用ボス33に沿ってス
ライドして、クリップ60がパネル40の取付孔41内
に係着することにより、簡単かつ確実にアシストグリッ
プ20をルーフパネル40に取付固定することができ
る。
【0042】そして、この実施形態によれば、リテーナ
50の両側面にスナップフィット式に嵌合するバネ片5
2を形成したため、アシストグリップ20の仮保持状態
においてガタツクことがなく、モジュール化した成形天
井10の取付作業性が向上するという利点がある。
【0043】尚、図6に示すように、リテーナ50にお
けるストッパーフランジ51の内側にガイド用傾斜面5
1cを形成しておけば、リテーナ50を成形天井10の
開口15内に挿入する作業が円滑に行なえる。
【0044】図7(a)〜(d)は、バネ片52の変形
例を示すもので、(a)吊りバネタイプ門型爪52a、
(b)羽根変形バネ片52b、(c)門型爪52c、
(d)ボッチ52dをリテーナ50の両側面に形成して
も、バネ片52と同様の作用効果が得られる。
【0045】更に、リテーナ50にバネ片52を形成す
るのではなく、クリップ60に図8(a)に示すよう
に、羽根片61、あるいは図8(b)に示すように、嵌
合フランジ62を形成しても良く、羽根片61や嵌合フ
ランジ62の弾性作用により、アシストグリップ20を
成形天井10に確実に仮保持でき、かつ取付時は、弾性
を利用して、仮保持状態からパネル固定状態にスムーズ
に移行できる。
【0046】次いで、本発明に係るモジュール化構造の
第2実施形態乃至第6実施形態について、図9乃至図1
3を基に説明する。
【0047】まず、図9に示すように、本願の第2実施
形態において、リテーナ50を2ピース体50A,50
Bのスライドタイプで構成しても良く、その場合、一方
側のピース体50Aに形成するストッパーフランジ51
は、成形天井10の裏面側に位置し、他方側のピース体
50Bのフランジ53は、成形天井10の表面側に位置
し、両フランジ51,53により成形天井10を表裏側
から挟み付けることにより、アシストグリップ20を確
実に仮保持状態とすることができ、成形天井10をルー
フパネル40に取り付けた後、アシストグリップ20の
取付台座23をパネル側に押し込めば、一方側のピース
体50Aがサイドブラケット30内をスライドして、ク
リップ60がルーフパネル40の取付孔41内に確実に
係着して、アシストグリップ20を取り付けることがで
きる。
【0048】同様の方法で、図10に示すように、第3
実施形態において、リテーナ50の側面に破断用フラン
ジ54を形成して、ストッパーフランジ51が成形天井
10の裏面側に位置し、破断用フランジ54が成形天井
10の表面側に位置して、両フランジ51,54により
成形天井10を表面側から挟み込んでアシストグリップ
20を仮保持状態としても良く、この場合は、アシスト
グリップ20の取付台座23をパネル側に押し込めば、
破断用フランジ54が破断して、リテーナ50はサイド
ブラケット30内をスライド動作して、クリップ60が
ルーフパネル40の取付孔41内に係着することによ
り、アシストグリップ20の取り付けが完了する。
【0049】更に、図11に示すものは、第4実施形態
であり、サイドブラケット30にバネ片34が形成され
ており、成形天井10とサイドブラケット30のバネ片
34によりリテーナ50のストッパーフランジ51が仮
保持されており、成形天井10をルーフパネル40に取
り付けた後、アシストグリップ20の取付台座23をル
ーフパネル40側に押し込めば、サイドブラケット30
のバネ片34が撓み変形して、リテーナ50は取付方向
に沿ってスライドして、クリップ60がルーフパネル4
0の取付孔41に係着することにより、アシストグリッ
プ20の取り付けが完了する。
【0050】これと同様に第5実施形態は、図12
(a),(b)に示すように、リテーナ50のストッパ
ーフランジ51に係合片55を形成し、サイドブラケッ
ト30に係合片55と係合する係合部35を設け、両者
の係合作用により、アシストグリップ20を成形天井1
0に仮保持状態としても良く、成形天井10をルーフパ
ネル40に取り付けた後、アシストグリップ20の取付
台座23をルーフパネル40側に押し込めば、係合片5
5と係合部35の係着が解除され、リテーナ50が取付
方向にスライド動作して、クリップ60がルーフパネル
40の取付孔41内に係着することにより、アシストグ
リップ20を確実に取り付けることができる。
【0051】このように、リテーナ50、クリップ6
0、あるいはサイドブラケット30にアシストグリップ
20の仮保持手段を設けることで、成形天井10に対し
てアシストグリップ20の仮保持状態をスナップフィッ
ト式に維持でき、成形天井10のモジュール取付時、ア
シストグリップ20がグラツクことがなく、組付け作業
性を良好に維持できる。尚、仮保持手段をどこに設ける
かは適宜選択できる。
【0052】次に、図13は、リテーナ50とサイドブ
ラケット30との関係を示す本願の第6実施形態であ
り、上述したガイド用ボス33に替えて、(a)〜
(h)に示すように、リテーナ50のスライド時におけ
るガイド機能を持つものであれば、形状等を限定するも
のではない。
【0053】例えば、図13(a)に示すように、リテ
ーナ50の4隅に切欠き56を設け、これに対応して4
隅部に角柱状のガイド用ボス36を対応させても良く、
図13(b),(c)に示すように、切欠き56と角柱
状のガイド用ボス36の設置箇所を変更しても良い。
【0054】また、図13(d)に示すように、リテー
ナ50の4辺に沿ってプレート状のガイド壁37を設け
ても良く、このガイド壁37は、図13(e),(f)
のように断続的に設けても良い。
【0055】尚、図13(g)のように、リテーナ50
の中空部57にガイド壁37をガイドさせるようにして
も良く、図13(h)のように、形状を十字状ガイド用
ボス38にしても良い。
【0056】上述した実施形態は、成形天井10とアシ
ストグリップ20のモジュール化構造について説明した
が、成形天井10に対してサンバイザ用ブラケット、ホ
ルダ、あるいはルームミラー用ブラケット等のモジュー
ル化構造について適用することも可能であり、成形天井
10の室内側に装着されるアクセサリーパーツ全般に適
用できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る成形天
井におけるモジュール化構造は、アクセサリーパーツの
取付台座に設けたリテーナを成形天井の取付用開口、あ
るいは取付用開口裏面側のサイドブラケットの開口に取
付方向にスライド自在となるように挿入し、アクセサリ
ーパーツを成形天井に対して仮保持状態とした後、成形
天井をルーフパネルに取り付け、その後、リテーナをパ
ネルの面直方向に押し込んでクリップ止めするというも
のであるから、クリップが成形天井から裏面側に突出す
ることがないため、車体ユニットとの干渉を有効に回避
できるとともに、一人作業でルーフパネルに対して成形
天井並びに各種アクセサリーパーツを確実かつ簡単に取
り付けることができ、取付作業性を向上させることがで
きるという効果を有する。
【0058】更に、リテーナ、クリップ、あるいはサイ
ドブラケットのいずれかにスナップフィット方式を用い
たアクセサリーパーツの仮保持手段を付与すれば、アク
セサリーパーツを成形天井に仮保持した状態ではアクセ
サリーパーツはガタツクことがないため、取付作業性が
向上するという効果を有する。
【0059】また、アクセサリーパーツに装着されるリ
テーナと成形天井裏面のサイドブラケットとの間にリテ
ーナのスライド方向に沿うガイド機構を設ければ、ルー
フパネルに対して成形天井を取り付けた後、アクセサリ
ーパーツの取付座をルーフパネル側に押し込む際、この
押込み力が忠実にクリップに伝達され、ルーフパネルに
対するアクセサリーパーツの取付作業性を向上させるこ
とができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモジュール化構造における成形天
井を裏面側から見た斜視図である。
【図2】本発明に係るモジュール化構造の第1実施形態
におけるアシストグリップの仮保持状態を示す説明図で
ある。
【図3】図2に示すモジュール化構造におけるアシスト
グリップの仮保持状態を示す断面図である。
【図4】図2に示すモジュール化構造におけるアシスト
グリップのパネル取付時の状態を示す説明図である。
【図5】図2に示すモジュール化構造におけるアシスト
グリップのパネル取付時の状態を示す断面図である。
【図6】図2に示すモジュール化構造に使用するリテー
ナの側面図である。
【図7】本発明に係るモジュール化構造の第1実施形態
におけるリテーナの変形例を示す各説明図である。
【図8】本発明に係るモジュール化構造の第1実施形態
におけるクリップの変形例を示す説明図である。
【図9】本発明に係るモジュール化構造の第2実施形態
を示す説明図である。
【図10】本発明に係るモジュール化構造における第3
実施形態を示す説明図である。
【図11】本発明に係るモジュール化構造における第4
実施形態を示す説明図である。
【図12】本発明に係るモジュール化構造の第5実施形
態を示す説明図である。
【図13】本発明に係るモジュール化構造における第6
実施形態であり、リテーナとサイドブラケットとのガイ
ド機構の各変形例を示す説明図である。
【図14】従来のモジュール化天井におけるパネル取付
前の状態を示す説明図である。
【図15】従来のモジュール化天井におけるパネル取付
時の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 成形天井 15 取付用開口 20 アシストグリップ 23 取付台座 24 ビス 25 装飾キャップ 30 サイドブラケット 31 取付用開口 32 取付用ボス 33 ガイド用ボス 34 バネ片 35 係合部 36 角柱状のガイド用ボス 37 ガイド壁 38 十字状ガイド用ボス 40 ルーフパネル 41 取付孔 42 車体ユニット 50 リテーナ 51 ストッパーフランジ 52 バネ片 53 フランジ 54 破断用フランジ 55 係合片 56 切欠き 57 中空部 60 クリップ 61 羽根片 62 嵌合フランジ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体のルーフパネルの室内面に装着され
    る成形天井並びに各種アクセサリーパーツをルーフパネ
    ルに一体に組み付ける成形天井におけるモジュール化構
    造であって、前記アクセサリーパーツの取付座面にリテ
    ーナが装着され、このリテーナの先端面には、クリップ
    が装備され、上記リテーナを成形天井の取付用開口に取
    付方向に沿ってスライド自在な状態で仮保持して、成形
    天井をルーフパネルの室内面に取り付けた後、アクセサ
    リーパーツのリテーナをパネル側に押し込んで、ルーフ
    パネルに対して成形天井並びにアクセサリーパーツをク
    リップを介して一体的に固定することを特徴とする成形
    天井におけるモジュール化構造。
  2. 【請求項2】 アクセサリーパーツに装着されるリテー
    ナには、成形天井の開口、あるいは成形天井裏面に装着
    される樹脂製ブラケットの開口に対して仮保持状態を維
    持する仮保持手段が設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の成形天井におけるモジュール化構造。
  3. 【請求項3】 前記仮保持手段は、リテーナの外側面に
    設けられ、成形天井開口縁部に弾接するバネ片であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の成形天井におけるモジ
    ュール化構造。
  4. 【請求項4】 前記仮保持手段は、リテーナの下面に装
    着されるクリップに設けられ、成形天井開口縁部と弾接
    する羽根片であることを特徴とする請求項2に記載の成
    形天井におけるモジュール化構造。
  5. 【請求項5】 アクセサリーパーツの取付座面に装着さ
    れるリテーナは、2ピース体から構成され、各ピース体
    のフランジにより、成形天井を挟み込んで仮保持状態を
    維持することを特徴とする請求項2に記載の成形天井に
    おけるモジュール化構造。
  6. 【請求項6】 アクセサリーパーツの取付座面に装着さ
    れるリテーナの外周に成形天井の開口縁部と干渉する薄
    肉フランジを設け、この薄肉フランジの干渉作用によ
    り、アクセサリーパーツの仮保持状態を維持することを
    特徴とする請求項2に記載の成形天井におけるモジュー
    ル化構造。
  7. 【請求項7】 成形天井のアクセサリーパーツ取付用開
    口の裏面に装着される樹脂製ブラケットにリテーナに対
    する仮保持手段が設けられていることを特徴とする請求
    項2に記載の成形天井におけるモジュール化構造。
  8. 【請求項8】 アクセサリーパーツを仮保持した成形天
    井をルーフパネルに取り付ける際、成形天井裏面に装着
    した樹脂製ブラケットに対してアクセサリーパーツの取
    付座面に装着されたリテーナが取付方向に沿ってスライ
    ド動作する際のガイド機構が設けられていることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載の成形天井にお
    けるモジュール化構造。
  9. 【請求項9】 アクセサリーパーツがアシストグリップ
    であり、アシストグリップの両端に設定されている取付
    座面に装着されるリテーナの先端面に脱落防止用のスト
    ッパーフランジが形成され、該ストッパーフランジの外
    側に延長部が設けられるとともに、内側に切欠き部が形
    成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    かに記載の成形天井におけるモジュール化構造。
  10. 【請求項10】 ストッパーフランジの内側に形成され
    る切欠き部には、ガイド用傾斜面が設けられていること
    を特徴とする請求項9に記載の成形天井におけるモジュ
    ール化構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022244622A1 (ja) * 2021-05-21 2022-11-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 ルーフ内装部材、内装部材付ルーフモジュール、ルーフモジュール及び内装部材付ルーフモジュールの製造方法

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