JP2002240273A - インクジェット式プリンタ - Google Patents

インクジェット式プリンタ

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JP2002240273A
JP2002240273A JP2001038880A JP2001038880A JP2002240273A JP 2002240273 A JP2002240273 A JP 2002240273A JP 2001038880 A JP2001038880 A JP 2001038880A JP 2001038880 A JP2001038880 A JP 2001038880A JP 2002240273 A JP2002240273 A JP 2002240273A
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Japan
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temperature
ink
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jet printer
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JP2001038880A
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English (en)
Inventor
Hisaki Usui
寿樹 臼井
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱源からの影響を回避して適切な印字ヘッド
の温度補正を実施することができるようにする。 【解決手段】 駆動波形制御部20,位置判断部18,
ラッチ回路77,エンコーダ33,始端位置検出センサ
36とを設ける。位置判断部18において、最大移動位
置と、熱源から影響を受けない所定位置との関係により
印字ヘッド22の温度の検出位置を設定し、エンコーダ
33からの位置情報により印字ヘッド22の現在位置を
監視する。そして、印字ヘッド22が検出位置に到達し
た時には、ラッチ回路77に対する制御信号を生成して
そのタイミングでの温度情報を有効とし、駆動波形制御
部20において、この温度情報と、印字ヘッド22の移
動速度情報とに基づいて印字ヘッド22に対する駆動出
力を決定して駆動波形情報を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を吐出し
て印字を行うようにしたインクジェット式プリンタに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般のインクジェット式プリンタにおい
ては、印字媒体の印字幅方向に往復移動するキャリッジ
を有し、このキャリッジに印字ヘッドとインクカートリ
ッジとが取り付けられている。キャリッジは、キャリッ
ジモータが回転駆動することで往復移動する。また、イ
ンクジェット式プリンタは、紙送りモータを含んだ紙送
り機構を有し、この紙送り機構により印字媒体が所定ピ
ッチで送り出される。印字ヘッドは、印字幅方向に移動
しながら、インクカートリッジからインクの補給を受け
つつ、インクを加圧してインク滴を吐出し、印字媒体に
対して画像や文字を印字する。
【0003】このように動作するインクジェット式プリ
ンタにおいては、印字ヘッドの温度に応じて、すなわち
インクカートリッジの温度に応じてインクの粘度や膨張
率等が変化する。このような場合には、印字品質が変化
するため、印字ヘッドの温度を検出して検出温度に応じ
て印字ヘッドの駆動出力波形や駆動電圧を補正すること
が必要とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、従来のインク
ジェット式プリンタにおいては、印字ヘッドがホームポ
ジション等の移動始端位置にあるときに印字ヘッドの温
度の検出を行うようになっている。
【0005】ところが、一般的なインクジェット式プリ
ンタにおいては、キャリッジの移動範囲の両端側に、発
熱源となる紙送りモータやキャリッジモータ等が配設さ
れているため、この部分の雰囲気温度が高く、移動範囲
の中央部は雰囲気温度が低い。従って、温度検出におい
て高い雰囲気温度が反映されて、検出された温度と実際
の印字ヘッドとの間で温度誤差が生じ、最適な温度補正
を行うことができず、印字品質が低下するおそれがあっ
た。また、検出温度がインクカートリッジのインク残量
管理にも反映されるため、温度誤差が生じると、インク
残量の検出精度が低下する問題点もある。
【0006】本発明は、上述した従来の技術の問題点に
鑑みなされたものであって、その目的は、熱源からの温
度影響を抑制して適切な温度補正を実施することができ
るインクジェット式プリンタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、印字ヘッドの位置を検
出する位置検出手段と、上記位置検出手段の出力に基づ
いて上記印字ヘッドの位置が熱源から離間したタイミン
グを判定する判定手段と、上記判定手段の出力に応じて
温度センサにより検出される検出温度を有効とし、該検
出温度に基づいて上記印字ヘッドの駆動出力を補正する
補正手段とを備えたことを要旨としている。
【0008】このような構成によれば、熱源から離間し
たタイミングで温度検出が行われるため、熱源からの温
度影響を抑制して適切な温度補正を実施することが可能
になり、印字品質の向上を実現できるとともに、インク
の残量管理を有効に行うことができる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のインクジェット式プリンタにおいて、上記温度セン
サと上記補正手段との間に配され、上記温度センサから
の検出信号を一時的に保持する信号保持手段を備えたこ
と要旨としている。
【0010】このような構成によれば、温度センサから
の検出信号を一時的に保持して、その検出信号のデータ
をソフトウェア上都合のよいタイミングで処理すること
ができる。このため、ソフトウェア処理の負担を軽減す
ることができ、装置全体としてコストの低減を図ること
が可能となる。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のインクジェット式プリンタにおいて、上記
補正手段は、上記印字ヘッドが印字動作をしない位置に
到達したタイミングで上記印字ヘッドに対する駆動出力
を補正することを要旨としている。
【0012】このような構成によれば、印字ヘッドが印
字動作をしない位置に到達したタイミングで駆動出力を
補正するため、印字品質の低下を防止することが可能に
なるとともに、印字動作をしないところで駆動出力を補
正するため、ソフトウェアの負担を軽くすることができ
る。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
に記載のインクジェット式プリンタにおいて、上記補正
手段は、上記印字ヘッドの移動速度に基づいて上記印字
ヘッドに対する駆動出力を補正することを要旨としてい
る。
【0014】このような構成によれば、印字ヘッドの温
度と移動速度とに基づいて印字ヘッドに対する駆動出力
を補正するため、より確実に印字品質を維持できる。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
に記載のインクジェット式プリンタにおいて、上記判定
手段は、熱源から影響を受けない所定位置を越えて上記
印字ヘッドが移動する場合には、上記位置検出手段の出
力により示される上記印字ヘッドの位置が所定位置に到
達した時に温度検出に適すると判定することを要旨とし
ている。
【0016】このような構成によれば、熱源からの影響
を受けにくい所定位置で温度検出することができるよう
になり、適切な温度補正が実施できる。
【0017】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
に記載のインクジェット式プリンタにおいて、上記判定
手段は、熱源から影響を受けない所定位置を越えないで
上記印字ヘッドが移動する場合には、上記位置検出手段
の出力により示される上記印字ヘッドの位置が所定位置
に最も近接した時に温度検出に適すると判定することを
要旨としている。
【0018】このような構成によれば、印字幅が狭く、
印字ヘッドが所定位置に達しない場合でも、印字ヘッド
の印字移動範囲の中で熱源からの影響を受けにくい位置
で温度検出することができるようになり、適切な温度補
正が実施できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0020】図1及び図3に示すように、この実施の形
態のインクジェット式プリンタは、印字ヘッド22及び
インクカートリッジCを搭載可能である。そして、この
実施の形態のインクジェット式プリンタは、ガイド部材
83に移動自在に取り付けられたキャリッジ84と、駆
動プーリー85と従動プーリー86との間に掛け渡され
るとともに、キャリッジ84に接続されたタイミングベ
ルト87と、駆動プーリー85を回転させるキャリッジ
モータ(以下、CRモータという)32と、キャリッジ
84の位置を判断するキャリッジエンコーダ(以下、C
Rエンコーダという)33と、キャリッジセンサ(以
下、CRセンサという)34とを備えている。そして、
CRモータ32の作動により、印字媒体としての印字紙
Pの幅方向に沿ってキャリッジ84を往復移動させる。
即ち、印字ヘッド22が主走査方向に沿って移動される
ように、キャリッジ84を移動させる。
【0021】位置検出手段としての始端位置検出センサ
36は、キャリッジ84の移動始端位置に対応して配設
されている。従って、キャリッジ84が移動始端位置に
ある場合には、始端位置検出センサ36において検出信
号が生成されて出力される。この実施形態においては、
移動始端位置はホームポジションであり、キャリッジ8
4は印字中でも所定時間が経過すると、フラッシングの
ためにホームポジションに復帰する。
【0022】なお、キャリッジ84を走査方向へ移動を
駆動させるための機構は、例示したタイミングベルト8
7を用いたものの他、キャリッジ84を主走査方向に移
動させ得る機構であれば、例えばラックとピニオンを用
いる等、他の構成のものでもよい。
【0023】次に、この実施の形態のインクジェット式
プリンタの電気的構成を説明する。図1に示すように、
この実施の形態のプリンタはプリンタコントローラ11
とプリンタエンジン12とから概略構成してある。
【0024】プリンタコントローラ11は、外部インタ
ーフェース13(以下、外部I/F13という)と、各
種データを一時的に記憶するRAM14と、制御プログ
ラム等を記憶したROM15と、CPU16、印字制御
部17、位置判断部18を含むモータ制御部19及び駆
動波形制御部20等を備えた判定手段及び補正手段とし
ての制御部21と、クロック信号を発生する発振回路3
9と、印字ヘッド22へ供給するための駆動信号を発生
する駆動信号発生部24と、駆動信号や印字データに基
づいて展開されたドットパターン(ビットマップデー
タ)等をプリンタエンジン12に送信する内部インター
フェース37(以下、内部I/F37という)とを備え
ている。
【0025】前記外部I/F13は、例えば、キャラク
タコード、グラフィック関数、イメージデータ等によっ
て構成される印字データを、ホストコンピュータ38
(以下、PCという)等から受信する。また、この外部
I/F13を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレ
ッジ(ACK)が、PC38に対して出力される。
【0026】RAM14は、受信バッファ14A、中間
バッファ14B、出力バッファ14Cを備えるととも
に、ワークメモリとして機能する。そして、受信バッフ
ァ14Aは外部I/F13を介して受信された印字デー
タを一時的に記憶し、中間バッファ14Bは印字制御部
17が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッフ
ァ14Cはドットパターンデータを記憶する。このドッ
トパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)す
ることにより得られる印字データによって構成してあ
る。
【0027】また、ROM15には各種データ処理を行
わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、
フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてあ
る。
【0028】印字制御部17は、受信バッファ14A内
の印字データを読み出すとともに、この印字データを変
換して得た中間コードデータを中間バッファ14Bに記
憶させる。また、中間バッファ14Bから読み出した中
間コードデータを解析し、ROM15に記憶されている
フォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、中
間コードデータをドットパターンデータに展開する。そ
して、印字制御部17は、ドットパターンデータに対し
て必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパ
ターンデータを出力バッファ14Cに記憶させる。
【0029】そして、印字ヘッド22の1回の主走査で
印字可能な1行分のドットパターンデータが得られたな
らば、この1行分のドットパターンデータは、出力バッ
ファ14Cから内部I/F37を通じて印字ヘッド22
に出力される。また、出力バッファ14Cから1行分の
ドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間
コードデータは中間バッファ14Bから消去され、次の
中間コードデータについての処理が行われる。
【0030】駆動信号発生部24は、駆動信号発生手段
として機能するものである。なお、この駆動信号発生部
24は、ロジック信号によって構成することもできる
し、CPU、ROM、RAM等によって構成した制御回
路によって構成することもできる。
【0031】前記プリンタエンジン12は、紙送り機構
31と、キャリッジ機構35と、始端位置検出センサ3
6と、印字ヘッド22とを含んで構成してある。すなわ
ち、プリンタエンジン12は、ペーパーフィード(以
下、PFという)モータ28により紙送りし、その送り
量を検知するPFエンコーダ29及びPFセンサ30を
含む紙送り機構31と、前記CRモータ32によりキャ
リッジ84が動き、その移動位置を検知するCRエンコ
ーダ33及びCRセンサ34を含む前述したキャリッジ
機構35と、キャリッジ84のホームポジションを検知
する始端位置検出センサ36とを備えている。
【0032】前記紙送り機構31は、PFモータ28
と、PFエンコーダ29と、PFセンサ30と、紙送り
ローラ(図示しない)等から構成してあり、図2に示す
ように、印字紙P(印字印字媒体の一種)を印字ヘッド
22の印字動作に連動させて順次送り出す。即ち、この
紙送り機構31は、印字紙Pを副走査方向である送り方
向に移動させる。また、紙送り量は、PFエンコーダ2
9とPFセンサ30により制御される。
【0033】印字ヘッド22は、温度センサ25と、そ
の温度センサ25からの検出信号をデジタル信号に変換
するA/D変換回路26及びその変換データを記憶する
メモリ26aを備えた温度センサ制御部27とを備えて
いる。ここで、温度センサ25は、温度検出手段として
機能するものであり、本実施形態では、印字ヘッド22
の近傍、すなわちキャリッジ84上に配置されて印字ヘ
ッド22の周囲温度を検出する。そして、温度センサ2
5の検出信号が、温度センサ制御部27に供給される。
この温度情報は、内部I/F37を介して駆動波形制御
部20に供給される。温度センサ制御部27は、位置判
断部18からの制御信号(LAT2)に応じて、温度セ
ンサ25からの検出信号を読み取り、その信号をA/D
変換回路26で温度情報とし、それをメモリ26aへ記
憶する。
【0034】この印字ヘッド22は、シフトレジスタ7
6、信号保持手段としてのラッチ回路77、レベルシフ
タ68、スイッチ69及び圧電振動子46等を備えてい
る。さらに、図2に示すように、これらのシフトレジス
タ76、ラッチ回路77、レベルシフタ68、スイッチ
69及び圧電振動子46は、それぞれ、印字ヘッド22
の各ノズル開口63毎に設けたシフトレジスタ素子76
A〜76N、ラッチ素子77A〜77N、レベルシフタ
素子68A〜68N、スイッチ素子69A〜69N、圧
電振動子46A〜46Nから構成してあり、シフトレジ
スタ76、ラッチ回路77、レベルシフタ68、スイッ
チ69、圧電振動子46の順で電気的に接続してある。
【0035】なお、これらのシフトレジスタ76、ラッ
チ回路77、レベルシフタ68及びスイッチ69は、駆
動パルス生成手段として機能し、駆動信号発生部24が
発生した駆動信号、即ち、吐出駆動信号等から駆動パル
スを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に圧電振動
子46に印加されるパルス信号のことである。
【0036】印字ヘッド22は、図4に示すように、ア
クチュエータユニット41と、流路ユニット42とから
概略構成してある。なお、この印字ヘッド22の説明に
おいて、便宜上、図の下側を前方側、図の上側を後方側
ということにする。
【0037】まず、アクチュエータユニット41につい
て説明する。このアクチュエータユニットは41は、第
1の蓋部材43、スペーサ部材44、第2の蓋部材4
5、圧電振動子46等から構成してある。
【0038】なお、この圧電振動子46は、圧力発生素
子として機能するものであり、たわみ振動モード(d3
3モード)の圧電振動子を例示してある。このたわみ振
動モードの圧電振動子46は、充電により収縮して容積
を少なくするように圧力発生室47(より詳しくは、圧
力発生室47を区画する部分)を変形させ、放電により
伸張して容積を増やすように圧力発生室47を変形させ
るものである。
【0039】第1の蓋部材43は、厚さが6マイクロメ
ートル程度の弾性を有するセラミックの薄板であり、本
実施形態では、ジルコニア(ZrO)の薄板によって構
成してある。そして、この第1の蓋部材43の裏面に
は、圧電振動子46の一方の電極を構成する共通電極4
8を形成し、この共通電極48に積層した状態で圧電振
動子46を固定する。共通電極48側とは反対側となる
圧電振動子46の裏面には、圧電振動子46の他方の電
極を構成する駆動電極49を設ける。これらの共通電極
48及び駆動電極49は、金(Au)等の比較的柔らか
い導電性金属層によって構成してある。
【0040】スペーサ部材44は、圧力発生室47を形
成するのに適した厚さのセラミック板、例えば、厚さが
100マイクロメートル程度の板状のジルコニアによっ
て構成してあり、圧力発生室47となる通孔を開設して
ある。
【0041】第2の蓋部材45は、図4における左側
(以下、同図の説明において同様)に、供給側連通孔5
0を形成するための通孔を開設し、右側に第1連通孔5
1を形成するための通孔を開設したセラミック部材であ
り、例えば、板状のジルコニアによって構成する。ここ
で、供給側連通孔50はインク供給口52(後述)と圧
力発生室47とを連通するための孔であり、第1ノズル
連通孔51は圧力発生室47とノズル開口53とを連通
するための孔である。
【0042】そして、スペーサ部材44の裏面に第1の
蓋部材43を、前面に第2の蓋部材45をそれぞれ配置
して第1の蓋部材43と第2の蓋部材45とでスペーサ
部材44を挟んで一体化し、アクチュエータユニット4
1を構成する。
【0043】このように構成されたアクチュエータユニ
ット41では、圧力発生室47の後面が第1の蓋部材4
3によって区画され、前面が第2の蓋部材45によって
区画される。そして、この圧力発生室47には、供給側
連通孔50及び第1ノズル連通孔51が連通している。
なお、これらの第1の蓋部材43、第2の蓋部材45及
びスペーサ部材44は、粘土状のセラミック部材を所定
の形状に成形し、それを積層して焼成することにより接
着剤を使用することなく一体化してある。
【0044】次に、流路ユニット42について説明す
る。この流路ユニット42は、インク供給口形成基板5
6、インク室形成基板57及びノズルプレート58等か
ら構成してある。
【0045】インク供給口形成基板56は、左側にイン
ク供給口52となる通孔を開設し、右側に第1のノズル
連通孔51となる通孔を開設した板状部材である。な
お、このインク供給口形成基板56は、アクチュエータ
ユニット41を固定する固定基板としても機能する。
【0046】インク室形成基板57は、中央部にインク
室59を形成する通孔を開設するとともに、右側に第2
ノズル連通孔60となる通孔を開設した板状部材であ
る。この第2ノズル連通孔60は、上記した第1ノズル
連通孔51の直径よりも小さく、ノズル開口53の後端
の直径よりも大きい直径に開設した通孔である。
【0047】ノズルプレート58は、右側に多数(例え
ば、48個)のノズル開口53を副走査方向に沿って開
設した薄い板状部材であり、例えば、ステンレス板によ
って構成してある。このノズル開口53は、ドット形成
密度に対応した所定のピッチで開設してある。このノズ
ルプレート58の前面には、インク滴の吐出を補助する
ために、高い撥水性を備えた撥水処理部61を設けてあ
る。この撥水処理部61は、撥水性を有する金属材料を
ノズルプレート58の前面側にメッキすることにより形
成される。
【0048】そして、インク室形成基板57の前面部に
ノズルプレート58を、裏面側にインク供給口形成基板
56をそれぞれ配置する。また、インク室形成基板57
とノズルプレート58との間、及び、インク室形成基板
57とインク供給口形成基板56との間に接着層62,
62をそれぞれ挟んで、インク供給口形成基板56、イ
ンク室形成基板57及びノズルプレート58を一体化し
て、流路ユニット42を構成する。なお、上記した接着
層62には、熱溶着フィルムや接着剤等、任意の接着手
段を用いることができる。
【0049】このようにして構成された流路ユニット4
2では、インク供給口形成基板56とノズルプレート5
8との間にインク室59が区画される。このインク室5
9は、インク供給口52と連通するとともに、図示しな
いインク供給通路に連通している。なお、このインク供
給通路は、インクカートリッジCに溜められたインクを
インク室59に供給するための通路である。また、流路
ユニット42の右側では、第2のノズル連通孔60を介
してノズル開口53と第1ノズル連通孔51が連通す
る。
【0050】そして、この流路ユニット42と上記した
アクチュエータユニット41とを、熱溶着フィルムや接
着剤等の接着層62によって接着して、一体化すると印
字ヘッド22となる。
【0051】この印字ヘッド22では、流路ユニット4
2側のインク室59とアクチュエータユニット41側の
供給側連通孔50とがインク供給口52を通じて連通し
ている。そして、第2の蓋部材45における右側の通孔
とインク供給口形成基板56における右側の通孔とが連
通して第1ノズル連通孔51を形成する。このため、イ
ンク室59から圧力発生室47を通ってノズル開口55
に至る一連のインク流路が形成される。そして、圧力発
生室47の容積を変化させることにより、ノズル開口5
3からインク滴が吐出される。
【0052】簡単に説明すると、圧電振動子46を充電
すると圧電振動子46は縮んで第1の蓋部材43が変形
し、この第1の蓋部材43の変形に伴って圧力発生室4
7が収縮する。一方、充電された圧電振動子46を放電
すると、圧電振動子46が伸長して第1の蓋部材43が
戻り方向に変形して圧力発生室47を膨張させる。そし
て、圧力発生室47を一旦膨張させた後に急激に収縮さ
せると圧力発生室47内におけるインク圧力が上昇し、
ノズル開口53からインク滴が吐出する。
【0053】このインク滴の吐出においては、図5に示
すような駆動波形を示す電圧が圧電振動子46に供給さ
れる。ここで、電圧Vbはプリンタ通電時における定常
電圧である。まず、インク滴の吐出速度を上げるため
に、時間T1の間、下がり勾配P1の電圧が付与され
て、圧力発生室が膨張され、インクメニスカスが引き込
まれる。次いで、時間T2を経て、時間T3の間、電圧
Vaまで急激な上がり勾配P2の電圧が付与されて、圧
力発生室が収縮され、インク滴が吐出される。そして、
吐出終了後、時間T4を経て、時間T5の間、定常電圧
Vbまで下がり勾配P3の電圧が付与されて、圧力発生
室が膨張され、圧力発生室47等の内部のインクの振動
が減衰される。
【0054】また、インク滴が吐出されない程度に圧力
発生室47を膨張・圧縮させると、ノズル開口63付近
のインクを攪拌することができ、当該部分におけるイン
ク粘度の増加を防止できる。
【0055】次に、このような電気的構成を有する印字
ヘッド22の制御について説明する。最初に、制御部2
1は、発振回路39からのクロック信号(CK)に同期
させて、ドットパターンデータを構成する印字データ
(SI)の内、最上位ビットのデータを出力バッファ1
4Cからシリアル伝送させ、順次シフトレジスタ素子7
6A〜77Nにセットさせる。
【0056】全ノズル開口63分の印字データがシフト
レジスタ素子76A〜76Nにセットされたならば、制
御部21は、所定のタイミングでラッチ回路77、即
ち、ラッチ素子77A〜77Nへラッチ信号(LAT)
を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ素子77
A〜77Nは、シフトレジスタ素子76A〜76Nにセ
ットされた印字データをラッチする。このラッチされた
印字データは、電圧増幅器であるレベルシフタ68、即
ち、レベルシフタ素子68A〜68Nに供給される。各
レベルシフタ素子68A〜68Nは、印字データが例え
ば「1」の場合に、スイッチ69が駆動可能な電圧値、
例えば、数十ボルトまでこの印字データを昇圧する。そ
して、この昇圧された印字データはスイッチ69、即
ち、スイッチ素子69A〜69Nに印加され、スイッチ
素子69A〜69Nは、当該印字データにより接続状態
になる。なお、印字データが例えば「0」の場合には、
対応する各レベルシフタ素子68A〜68Nは昇圧を行
わない。
【0057】そして、各スイッチ素子69A〜69Nに
は、駆動信号発生部24からの吐出駆動信号(COM)
が印加されているので、スイッチ素子69A〜69Nが
接続状態になる。このことにより、このスイッチ素子7
9A〜79Nに接続された圧電振動子46A〜46Nに
吐出駆動信号が印加される。
【0058】最上位ビットのデータに基づいて吐出駆動
信号を印加させたならば、続いて、制御部21は、1ビ
ット下位のデータをシリアル伝送させてシフトレジスタ
素子76A〜76Nにセットする。シフトレジスタ素子
76A〜76Nにデータがセットされたならば、ラッチ
信号によりセットされたデータをラッチさせ、吐出駆動
信号を圧電振動子46A〜46Nに印加させる。以降
は、1ビットずつ印字データを下位ビットにシフトしな
がら最下位ビットまで同様の動作を繰り返し行う。
【0059】このように、印字データによって圧電振動
子46に吐出駆動信号を印加するか否かを制御すること
ができる。例えば、印字データが「1」の期間において
はスイッチ69が接続状態となるので、吐出駆動信号を
圧電振動子46に供給することができる。また、印字デ
ータが「0」の期間においてはスイッチ69が非接続状
態となるので、圧電振動子46への吐出駆動信号の供給
は遮断される。なお、この印字データが「0」の期間に
おいて、圧電振動子46は直前の電荷(電位)を保持す
るので、直前の変位状態が維持される。
【0060】一方、始端位置検出センサ36がキャリッ
ジ84のホームポジションを検出したときに、CRモー
タ32に取り付けられているエンコーダ33の検出信号
がI/F回路37を介して位置情報とされ、位置判断部
18に供給される。また、始端位置検出センサ36の検
出信号が内部I/F37を介してキャリッジ84が移動
始端位置に復帰したことを示す情報として駆動波形制御
部20に供給される。これと同時に、内部I/F37を
介して制御信号LAT2が出力され、温度センサ制御部
27のメモリ26aから温度情報が内部I/F37を介
して駆動波形制御部20へ読み出される。
【0061】位置判断部18には、熱源(CRモータ3
2及びPFモータ35)から最も影響を受けない所定位
置Pt の情報が予め保持されている。位置判断部18
は、印字幅(ライン幅)に応じて決定される移動終端で
ある最大移動位置PMと、前記所定位置Pt との関係に
より、印字ヘッド22の温度の検出位置を設定する。そ
して、印字ヘッド22が検出位置に到達した時には、位
置判断部18から制御信号が送られ、この制御信号を供
給する。
【0062】駆動波形制御部20は、位置判断部18に
より規定される検出位置での温度情報と、印字ヘッド2
2の移動速度情報とに基づいて印字ヘッド22に対する
駆動出力を決定し、駆動波形情報を生成する。そして、
始端位置検出センサ36により印字ヘッド22が始端位
置に復帰したことが検出されると、そのタイミングで駆
動波形制御部20は、駆動波形情報を印字ヘッド22に
供給する。ヘッド駆動出力生成回路26は、駆動波形制
御部20からの駆動波形情報に基づいて印字ヘッド22
に対する駆動出力を生成し、この駆動出力を印字ヘッド
22に供給する。
【0063】制御部21は、印字命令が発生した場合に
は、印字動作の開始に先立って、印字幅に応じた最大移
動位置PMを示す情報や、印字モードに応じた印字ヘッ
ド22の移動速度に関する移動速度情報等を生成する。
制御部21において生成された最大移動位置PMを示す
情報が位置判断部18に供給され、また、制御部21に
おいて生成された移動速度情報が駆動波形制御部20に
供給される。
【0064】そして、制御部21は、制御情報を生成
し、この制御情報に基づいて印字動作を実行する。そし
て、モータ制御部19において、制御部21からの制御
情報に基づいてPFモータ28に対する駆動出力が生成
されるとともに、CRモータ32に対する駆動出力が生
成される。従って、印字動作時には、印字用紙が紙送り
機構31により所定ピッチで送り出されるとともに、印
字ヘッド22が設定された印字モードに応じた移動速度
で印字幅方向で往復移動する。
【0065】この印字動作中においては、位置判断部1
8と、温度センサ制御部27とが上述したように機能す
る。このため、印字ヘッド22が検出位置に到達したタ
イミングでの温度情報が有効とされて、この有効となっ
た温度情報と、移動速度情報とに基づいて印字ヘッド2
2に対する駆動出力の補正がキャリッジ始端位置におい
てなされる。
【0066】前記制御部21は、印字動作中において
は、印字データにより各走査において吐出されたインク
吐出量を推定し、その推定量を逐次インク残量から減算
してインク残量を計数する。
【0067】図5〜図11を用いてこの実施形態の動作
についてさらに詳細に説明する。
【0068】先ず、図10に示すステップS1におい
て、例えば、ホストコンピュータ38から制御命令及び
印字データを受信すると、温度センサ制御部27のメモ
リ26aに検出温度データがすでに存在しているか否
か、メモリ26aに検出温度データが取り込まれてから
一定時間以上経過していないか否かがが判別される(ス
テップS2)。この判別において検出温度データがすで
に存在している場合、あるいは一定時間以上経過してい
ない場合には、検出温度及びキャリッジ84の移動速度
に基づいて、駆動波形制御部20により印字ヘッド22
の駆動出力が決定される(ステップS3)。そして、決
定された駆動出力によりすでに存在している駆動波形の
補正が実行される(ステップS4)。
【0069】すなわち、温度に応じて、インク粘度は変
化し、低温時にはインク粘度が高く、高温時にはインク
粘度が低い。このため、低温時には、インク滴のインク
量が減少し、高温時にはインク滴のインク量が増加す
る。従って、図6(a)〜(c)に示すように、低温時
には、インク滴を吐出するための電圧Vaを高くし、高
温時には低くして、適切なインク量を吐出させる。ま
た、低温時には、電圧Vaを上げるため、インク滴速度
が速くなり、不安定吐出となる。高温時には、電圧Va
を下げるため、インク滴が遅くなり、不安定吐出とな
る。このため、図7(a)〜(c)に示すように、低温
時には、時間T1を長くして、インク滴の速度を適切に
低下させ、高温時には時間T1を短くしてインク滴速度
を適切に増加させる。これにより、すべての環境下で適
切なインク量とインク速度を設定できるため、安定した
画質を得られる。また、インク残量検出の精度も向上す
る。
【0070】同様に、図8(a)〜(c)に示すよう
に、低温時は電圧Vbを下げてインク滴の速度を適切に
低下させ、高温時には電圧Vbを上げてインク滴速度を
適切に増加させる。これにより同様な効果が得られる。
【0071】一方、印字のモードに応じて、キャリッジ
速度が変化するため、キャリッジ84に搭載されている
温度センサ25は、キャリッジ速度に応じて冷却効果が
異なる。このため、適切な速度検出を行うことができな
い。すなわち、キャリッジ84の速度が増加するのに従
って、温度センサ25の検出温度が低くなる。従って、
図9に示すように、キャリッジ84の速度が増加するの
にともなって、検出温度に対してあらかじめ定められた
オフセット値を加えて適切な温度に補正できるようにす
る。これにより、印字品質の劣化防止や、インク残量の
検出精度の向上を達成できる。なお、この実施形態で
は、オフセットにより検出温度を補正したが、計算等か
ら算出しても、同様な効果が得られる。
【0072】また、制御部21において、生成された駆
動波形情報に基づいてインク吐出量が推定され、その情
報が図示しないメモリに記憶される。
【0073】一方、前記ステップS2における判別にお
いて、メモリ26aに検出温度データが存在していない
場合、あるいはメモリ26aに検出温度データが取り込
まれてから一定時間以上経過している場合には、温度セ
ンサ25による温度検出モードに入る。
【0074】次いで、制御部21において、印字動作の
開始に先立って印字幅を示す情報に基づき印字ヘッド2
2の最大移動位置PMの割り出しがなされ(ステップS
6)、最大移動位置PMを示す情報がモータ制御部19
に供給される。次に、制御部21において、印字ヘッド
22の移動速度の割り出しがなされ(ステップS7)、
移動速度情報が駆動波形制御部20に供給される。
【0075】位置判断部18は、予め記憶されている最
も熱源から影響を受けない所定位置Pt と、最大移動位
置PMとを比較し、最大移動位置PMが所定位置Pt を
越えているか否かを判定する(ステップS8)。最大移
動位置PMが所定位置Pt を越えている場合には、ステ
ップS9に移行し、印字ヘッド22の温度の検出位置が
Pt に設定される。一方、最大移動位置PMが所定位置
Pt を越えず、最大移動位置PMの手前である場合に
は、ステップS10に移行し、印字ヘッド22の温度の
検出位置がPMに設定される。
【0076】図11(a)(b)は、印字ヘッド22の
温度の検出位置の設定の具体例を示す説明図である。図
11(a)(b)においてPSで示されるのが印字ヘッ
ド22の移動位置であり、PEで示されるのが印字ヘッ
ド22の移動終端位置である。最も熱源から影響を受け
ない所定位置Pt が、例えば、始端位置PSと終端位置
PEの略々中央であったと想定する。この場合におい
て、図11(a)に示すように印字ヘッド22が所定位
置Pt を越えて最大移動位置PMまで移動する必要のあ
る印字幅の場合には、所定位置Pt が温度の検出位置と
なる。また、図11(b)に示すように印字ヘッド22
が所定位置Pt を越えないで最大移動位置PMまでの移
動で十分な印字幅の場合には、最大移動位置PMが温度
の検出位置となる。
【0077】このように印字幅と、最も熱源から影響を
受けない所定位置Pt との関係により温度の検出位置が
設定されると、印字動作が開始される(ステップS1
1)。印字動作が開始されると、位置判断部18は、エ
ンコーダ33からの出力により生成された位置情報によ
り印字ヘッド22の現在位置を監視し、検出位置に到達
したか否かを判定する(ステップS12)。印字ヘッド
22が検出位置に到達すると、ステップS13に移行す
る。ステップS13に移行すると、位置判断部18にお
いて、ラッチ回路77に対する制御信号が生成され、こ
の制御信号により温度センサ25の検出出力に基づいて
生成された温度データがラッチ回路77により一時的に
保持される。従って、印字ヘッド22が検出位置に到達
したタイミングでの温度情報のみが有効となる。
【0078】次いで、制御部21は、一走査分のデータ
の処理が終了したか否か、すなわち一走査分の印字が終
了したか否かが判定される(ステップS14)。終了し
た場合には、ラッチされた温度データが前記メモリ26
aに転送されるとともに、ステップS15に進行する。
そこで、記録動作が継続されると判断される場合には、
ステップS1に戻る。そして、メモリ26aに転送され
た温度データにより次走査における印字ヘッド22の駆
動出力の設定が可能になる。
【0079】このため、最適な条件に設定された駆動出
力で印字領域全域にわたって画像または文字の印字が行
われ、印字品質の劣化が防止される。また、印字動作が
継続される間において、各走査において吐出されたと推
定されるインク吐出量が逐次インク残量から減算され、
その時点でのインク残量が精度良く把握される。
【0080】この実施形態によれば、以下の効果を奏す
る。
【0081】・印字ヘッド22が熱源から離れた所定の
検出位置に到達したタイミングでの検出温度のみが有効
とされて、この有効となった検出温度と、印字ヘッド2
2の移動速度とに基づいて印字ヘッド22に対する駆動
出力の補正がなされる。このため、熱源からの影響を回
避して最適な補正を行うことができる。従って、最適な
条件に設定された駆動出力により印字がなされるため、
印字品質の高いレベルで維持できるとともに、その駆動
出力に応じてインク残量の管理を行うことができ、精度
良くインク残量を把握できる。
【0082】・温度センサ25の検出出力から生成され
た温度情報を一時的に保持して、印字ヘッド22の印字
処理を行わないタイミングで温度情報を処理することが
できるため、ソフトウェア処理の負担を軽減することが
でき、装置全体としてコストの低減を図ることが可能と
なる。
【0083】この発明は、以下のような態様で具体化し
てもよい。
【0084】・上述した実施形態においては、始端位置
検出センサ36の出力を用いて補正を行うように構成し
たが、エンコーダ33から生成される位置情報に応じて
補正を実施するように構成すること。この場合には、印
字ヘッド22が印字動作をしない位置に到達したタイミ
ングで印字ヘッド22に対する駆動出力を補正すれば良
く、始端位置以外の例えば終端側において補正を行うよ
うにすることも可能である。
【0085】・上述した実施例においては、温度の検出
位置をエンコーダで行っているが、例えば始端位置検出
センサとステッピングモータなどの組み合わせで検出で
きるように構成すること。
【0086】・さらに、上述した実施形態においては、
温度センサ25と駆動波形制御部20との間にラッチ回
路77を設けたが、ラッチ回路77を設けずに、温度セ
ンサ25とI/F回路37との間にサンプルホールド回
路等を設けること。
【0087】・印字ヘッド22に対する駆動出力の補正
を検出された温度信号のみに基づいて行うように構成す
ること。
【0088】・ 上述した実施形態においては、印字中
に温度検出を行うようにしたが、非印字中、例えば給紙
時や待機時に温度検出を行っても同様な効果が得られ
る。また、上述した実施形態では駆動波形の補正を1走
査ごとに実行したが、数走査ごとやページごとに補正し
ても同様な効果が得られる。
【0089】
【発明の効果】以上、実施形態で例示したように、本発
明においては、印字ヘッドが熱源から離れた所定の検出
位置に到達したタイミングでの検出温度が有効とされ
て、この有効となった検出温度を用いて処理がなされ
る。このため、熱源からの影響が回避され、適切な温度
補正がなされて、良好な印字品質を得ることができると
ともに、インク残量管理を高精度で実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の電気的構成を示すブロック図。
【図2】印字ヘッドの圧電素子を駆動する電気的構成を
示すブロック図。
【図3】全体構成を示す斜視図。
【図4】印字ヘッドを示す拡大断面図。
【図5】印字ヘッドに与えられる駆動波形を示す線図。
【図6】温度に応じた駆動波形の補正内容を示す線図。
【図7】同じく温度に応じた駆動波形の補正内容を示す
線図。
【図8】同じく温度に応じた駆動波形の補正内容を示す
線図。
【図9】キャリッジ速度に応じた補正内容を示す表。
【図10】動作を示すフローチャート。
【図11】印字範囲と温度検出位置とを示す線図。
【符号の説明】
21 判定手段及び補正手段としての制御部 22 印字ヘッド 36 位置検出手段としての始端位置検出センサ 77 信号保持手段としてのラッチ回路 84 キャリッジ P 印字媒体としての印字紙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字媒体上を移動しながらインク滴を吐
    出する印字ヘッドと、該印字ヘッドの温度を検出する温
    度センサとを有するインクジェット式プリンタにおい
    て、 上記印字ヘッドの位置を検出する位置検出手段と、 上記位置検出手段の出力に基づいて上記印字ヘッドの位
    置が熱源から離間したタイミングを判定する判定手段
    と、 上記判定手段の出力に応じて上記温度センサにより検出
    される検出温度を有効とし、該検出温度に基づいて上記
    印字ヘッドの駆動出力を補正する補正手段とを備えたこ
    とを特徴とするインクジェット式プリンタ。
  2. 【請求項2】 上記温度センサと上記補正手段との間に
    配され、上記温度センサからの検出信号を一時的に保持
    する信号保持手段を備えたことを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット式プリンタ。
  3. 【請求項3】 上記補正手段は、上記印字ヘッドが印字
    動作をしない位置に到達したタイミングで上記印字ヘッ
    ドに対する駆動出力を補正することを特徴とする請求項
    1または2に記載のインクジェット式プリンタ。
  4. 【請求項4】 上記補正手段は、上記印字ヘッドの移動
    速度に基づいて上記印字ヘッドに対する駆動出力を補正
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    インクジェット式プリンタ。
  5. 【請求項5】 上記判定手段は、熱源から影響を受けな
    い所定位置を越えて上記印字ヘッドが移動する場合に
    は、印字ヘッドの位置が所定位置に到達した時に温度検
    出に適すると判定することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のインクジェット式プリンタ。
  6. 【請求項6】 上記判定手段は、熱源から影響を受けな
    い所定位置を越えないで上記印字ヘッドが移動する場合
    には、印字ヘッドの位置が所定位置に最も近接した時に
    温度検出に適すると判定することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のインクジェット式プリンタ。
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