JP2002240110A - プラスチック光学素子の射出成形方法 - Google Patents

プラスチック光学素子の射出成形方法

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JP2002240110A
JP2002240110A JP2001041443A JP2001041443A JP2002240110A JP 2002240110 A JP2002240110 A JP 2002240110A JP 2001041443 A JP2001041443 A JP 2001041443A JP 2001041443 A JP2001041443 A JP 2001041443A JP 2002240110 A JP2002240110 A JP 2002240110A
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molding
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Takuya Kodama
卓弥 児玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形によって成形されるプラスチック光
学素子の光学面の形状精度を向上させるための金型の再
加熱を不要として成形サイクルを短縮する。 【解決手段】 溶融した樹脂を金型のキャビティ内に射
出充填し、冷却した後、金型から取り出してプラスチッ
ク光学素子とする。少なくともゲートがシールするまで
の間、キャビティに充填された樹脂の表面温度をガラス
転移点以上の温度に保った状態で樹脂に保圧を加えるこ
とにより、成形サイクルを短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歪みが少なく面形
状精度が良好なプラスチック光学素子を短い成形サイク
ルで成形することが可能なプラスチック光学素子の射出
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の様々な射出成形機や周辺装置の開
発により、薄肉製品のハイサイクル成形等の様々な付加
価値を有した射出成形方法が可能となっている。例え
ば、光学面の精度を向上させる方法として、特公平6−
53375号公報には、樹脂の軟化点以上に加熱した金
型のキャビティ内に樹脂を射出して冷却した後、金型を
樹脂の軟化点以上に再加熱する方法が記載されている。
また、特公平6−51332号公報には、樹脂をキャビ
ティ内に射出して冷却した後、樹脂の固化温度以上の再
加熱しながら圧縮し、その後、樹脂の熱変形温度以下ま
で冷却する方法が記載されている。
【0003】プラスチック光学素子の場合、光学面の形
状精度を確保することが成形上の大きな課題となってい
る。光学面の形状精度が確保できない主要因は、成形品
の部位によって冷却速度が相違することや成形時の加圧
分布によってキャビティ内部に歪みが生じることに起因
しており、これらの要因が成形品の表面に現れることに
よって形状精度が悪化している。上述した特公平6−5
3375号公報、特公平6−51332号公報に記載さ
れた成形方法では、圧力分布が緩和できるため、成形品
の内部の歪みを抑えることができ、これにより、良好な
形状精度を得ることが可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法は光学面の形状精度を向上させることが可能であ
るが、金型を再加熱して、再度冷却するために、成形サ
イクルが長くなる問題がある。また、これらの方法に限
らず、プリズム等の厚肉のプラスチック光学素子の成形
では、キャビティの内部歪みが発生し易いため、この歪
みを緩和するために金型内部で十分に徐冷する必要があ
る。このため、同様に成形サイクルが長くなっている。
そして、このように成形サイクルが長くなることは、量
産性に欠けると共に、製品コストが高騰する原因とな
る。
【0005】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、良好な形状精度の光学面を有
したプラスチック光学素子を短い成形サイクルで成形す
ることができ、これにより量産性に適合することが可能
なプラスチック光学素子の射出成形方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、溶融した樹脂を金型のキャビテ
ィ内に射出充填し、冷却した後、金型から取り出してプ
ラスチック光学素子とする射出成形方法において、少な
くともゲートがシールするまでの間、前記キャビティに
充填された樹脂の表面温度をガラス転移点以上の温度に
保った状態で樹脂に保圧を加えることを特徴とする。
【0007】このように、キャビティ内の樹脂の表面温
度をガラス転移点以上に保った状態で樹脂に保圧を加え
ることにより、キャビティに加えられる圧力分布を低減
させることができる。このため、再加熱や長い徐冷が不
要となり、成形サイクルを短縮することが可能となる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載のプラス
チック光学素子の射出成形方法であって、前記キャビテ
ィに射出充填される樹脂の充填ピーク圧力が発生する時
点での樹脂の表面温度を、ガラス転移点よりも50℃以
内の高温とすることを特徴とする。
【0009】このように樹脂の充填圧力のピーク時に、
樹脂の表面温度をガラス転移点以上とすることにより、
樹脂の粘性が高くなるため、充填ピーク圧力を抑制する
ことができる。これにより、離型時における光学面の形
状精度の低下を防止することができる。
【0010】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】図3は従来の射出成形を示し、可動側型板
及び固定側型板が型締めされることにより、金型には形
成を樹脂の行うキャビティ6が形成される。このキャビ
ティ6には、スプルー1a、ランナー1b及びゲート1
cからな樹脂流路1が連通している。また、キャビティ
6の周囲には、金型を冷却する温調媒体が循環する媒体
流路4が配置されている。
【0012】図4は従来の成形状態を示し、従来の射出
成形では、金型の温度は成形に用いる樹脂のガラス転移
点以下に設定されているが、スプルー及びランナーから
なる樹脂流路1の形成部分は、溶融樹脂2の流動・充填
に伴い、溶融樹脂2と接触する表面3の温度が樹脂から
の熱伝導により加熱されて瞬間的にガラス転移点を上回
る。そして、媒体流路4内に供給される温調媒体との熱
交換により徐々に設定温度まで冷却される。
【0013】その一方で、樹脂2は金型表面3との接触
によって熱を奪われるため、図4に示すように、表面に
スキン層5を形成しながらキャビティ6に充填される。
そして、キャビティ6内に充填される頃には、スキン層
5が成長しており、金型との接触部分では固化が開始し
ている。キャビティ6への樹脂の充填後、スキン層5は
成長しながら圧力が加えられるため、スキン層5が成長
した固化部分と、未だ溶融状態にある樹脂のキャビティ
中心部7との間に加圧ムラが生じる。この加圧ムラが固
化の進行に伴って内部歪みとして残留する。
【0014】このようにして残留した内部歪みは、樹脂
を金型の内部で十分な時間保持するか、或いは再加熱な
どによりアニールしないと、金型からの取り出しで金型
から解放された際に、成形品の表面の微細な変形として
現れて面精度の劣化要因となる。従って、短いサイクル
で良好な面精度を確保するためには、充填・保圧工程に
おける内部の残留歪みを低減する必要がある。
【0015】図1及び図2は、本発明の作用を説明する
ものである。
【0016】金型11はスプルー12、ランナー13を
介してゲート16からキャビティ14内に溶融樹脂を充
填するようになっている。この場合、キャビティ14は
図示しない複数の光学面を有する入子及び光学面を有さ
ない複数の入子から構成されている。金型11には金型
の温度調整を行う温調媒体が流れる。このため、金型1
1には、温調流路15が形成されている。
【0017】温調流路15は、金型11の光学面を有し
た入子の表面温度がキャビティ14に充填された樹脂か
らの熱伝達によって、その表面温度が樹脂のガラス転移
点を上回り、且つ保圧工程において少なくともゲート1
6がシールするまで、この温度状態が維持されるような
配置設計及び温度設定がなされている。
【0018】これにより保圧工程でキャビティ14に加
えられた圧力は、樹脂の溶融状態で且つキャビティ14
内の樹脂の粘性状態がより均一に近い状態でキャビティ
14の隅々まで伝播される。このため、キャビティ14
への圧力影響がなくなるゲート16のシール以降に固化
層が発生するための加圧分布が極めて小さくなり、キャ
ビティ14内部に残留する応力分布も小さくなる。この
結果として、残留歪みが少ない成形品を得ることができ
る。
【0019】図2は請求項2の作用を説明する特性図で
あり、特性曲線Aがキャビティ14内に充填された樹脂
の温度変化を、特性曲線Bがキャビティ14内の圧力変
化を示す。キャビティ14内に充填された樹脂の粘性が
高過ぎる場合には、キャビティ14内部での充填ピーク
圧力が立ち易く、金型内の光学面を有する入子と樹脂と
の密着力が高まり、金型内部からの取り出し時(離型
時)に成形品に負荷がかかることから面形状精度が悪化
する。請求項2においては、このときにおける樹脂の表
面温度Tをガラス転移点TGに対し、50℃以内の高温
としている。このような高温とすることにより、樹脂の
粘性の増大及びこれに伴う充填ピーク圧力を抑制するこ
とができる。これにより、離型時における光学面の形状
精度の低下を防止することができる。なお、上記温度T
の範囲は、好ましくは20℃、更に好ましくは10℃以
内の高温が良好である。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図5及び図6は
本発明の実施の形態1であり、図5はこの実施の形態に
用いる射出成形用金型を示し、第6図は図5におけるキ
ャビティ21内部の樹脂の表面温度及び内部圧力の変化
を示す。
【0021】図5において、固定側入子22、可動側入
子23及び図示を省略した光学面を形成するスライド入
子によってプリズム形成用のキャビティ21が形成され
ている。キャビティ21にはゲート35が連通してお
り、溶融樹脂はスプルーブッシュ24、ランナー25及
びゲート35を介してキャビティ21内に射出充填され
る。
【0022】固定側取付板26には固定側型板27が取
り付けられ、可動側取付板36には固定側型板27に対
向する可動側型板28が取り付けられている。上述した
スプルーブッシュ24は固定側取付板26から固定側型
板27にかけて挿入されることにより、内部がランナー
25に連通している。
【0023】図示を省略するが、金型の温度調整を行う
温調媒体の温調流路は、固定側取付板26、固定側型板
27及び可動側型板28に配置されるのに加えて、固定
側入子22及び可動側入子23にも配置されており、こ
れにより、温調媒体は、固定側取付板26、固定側型板
27及び可動側型板28を流動すると共に、固定側型板
27及び可動側型板28を介して固定側入子22及び可
動側入子23にも流動する。なお、固定側型板27及び
固定側入子22、可動側型板28及び可動側入子23の
温調流路の接続部分は、それぞれ図示を省略したシール
リングによってシーリングされて温調媒体が漏れ出ない
ようになっている。
【0024】また、可動側入子23には、その温度をモ
ニターする熱電対32が挿入されている。この熱電対3
2の先端は、パーティングラインから10mm離れた位
置となるように設定されている。さらに、固定側入子2
2には、接触式熱電対33及び圧力センサー34が挿入
されている。接触式熱電対33はキャビティ21に充填
されたときの溶融樹脂の表面温度をモニターし、圧力セ
ンサー34はキャビティ21に充填されたときの溶融樹
脂の圧力をモニターする。
【0025】この実施の形態において、成形用の樹脂と
しては、ガラス転移点Tgが138℃の非晶性ポリオレ
フィン系樹脂を使用している。これに対し、可動側入子
23の熱電対32は、成形時の可動側入子23の平均温
度が131.5℃に温調されるようにモニターしてい
る。
【0026】図6はこの実施の形態の成形方法であり、
特性曲線A1はキャビティ21内に充填された樹脂の温
度変化を、特性曲線B1はキャビティ21内の圧力変化
を示す。
【0027】図6に示すように、溶融樹脂の射出開始か
らゲートがシールされるまでに約6秒を要し、この6秒
の間における樹脂の表面温度はガラス転移点(Tg=1
38℃)を上回った状態となっており、この6秒の間、
樹脂に保圧が加えられている。また、キャビティ21の
内圧のピークが発生する際の温度はガラス転移点より1
0℃高い、148℃となるように温調されている。
【0028】このようにして成形された成形品を、成形
サイクル120秒で取り出した際の光学面の形状精度は
極めて良好となっていた。一方、ゲートシール時には、
樹脂の表面温度がガラス転移点を2℃程度下回るように
温調設定した条件、具体的には固定側入子22及び可動
側入子23に温調媒体を供給しないで、可動側入子23
の温度が同等になるように温調設定した成形条件では、
光学面を同程度の形状精度とするために倍近い成形サイ
クルが必要となった。従って、この実施の形態では、成
形サイクルが50%近く短縮されている。
【0029】(実施の形態2)図7〜図9は、本発明の
実施の形態2であり、図7はこの実施の形態2に用いる
射出成形用金型を、図8は図7における金型各部の成形
1ショットの温度変化を、図9は図7におけるキャビテ
ィ41内部の樹脂の表面温度及び内部圧力の変化を示
す。
【0030】図7において、光学面を有する固定側入子
42及び光学面を有する可動側入子43レンズ形成用の
キャビティ41が形成されている。キャビティ41には
ゲート49が連通しており、溶融樹脂はスプルーブッシ
ュ44、ランナー45及びゲート49を介してキャビテ
ィ41内に射出されて充填される。
【0031】固定側取付板46には固定側型板47が取
り付けられ、可動側取付板56には固定側型板47に対
向する可動側型板48が取り付けられている。スプルー
ブッシュ44は固定側取付板46から固定側型板47に
かけて挿入されることにより、内部がランナー45に連
通している。
【0032】図示を省略するが、金型の温度調整を行う
温調媒体の温調流路は、固定側取付板46、固定側型板
47及び可動側型板48に配置されるのに加えて、固定
側入子42及び可動側入子43にも配置されており、こ
れにより、温調媒体は、固定側取付板46、固定側型板
47及び可動側型板48を流動すると共に、固定側型板
47及び可動側型板48を介して固定側入子42及び可
動側入子43にも流動する。固定側型板47及び固定側
入子42、可動側型板48及び可動側入子43の温調流
路の接続部分は、それぞれ図示を省略したシールリング
によってシーリングされて温調媒体が漏れ出ないように
なっている。
【0033】可動側入子43には、その温度をモニター
する熱電対52が挿入されている。この熱電対52の先
端は、パーティングラインから10mm離れた位置とな
るように設定されている。また、固定側入子42には、
接触式熱電対53及び圧力センサー54が挿入されてい
る。接触式熱電対53はキャビティ41に充填されたと
きの溶融樹脂の表面温度をモニターし、圧力センサー5
4はキャビティ41に充填されたときの溶融樹脂の圧力
をモニターする。
【0034】この実施の形態において、成形用の樹脂と
しては、ガラス転移点Tgが138℃の非晶性ポリオレ
フィン系樹脂を使用している。これに対し、可動側入子
43の熱電対52は、成形時の可動側入子43の平均温
度が130.5℃に温調されるようにモニターしてい
る。
【0035】図8は上記条件で溶融樹脂がキャビティ4
1内に充填されたときの温度変化を示す。溶融樹脂がキ
ャビティ41内に充填されたときの成形1ショットの金
型各部の温度は、充填直後に1〜2℃前後上昇し、その
後収束するように変化するが、固体側入子42及び可動
側入子43では、バラツキがほとんどなく、130.5
℃となっている。また、スプルーブッシュ44では、こ
れより低い125℃となっている。
【0036】図9において、特性曲線A2はキャビティ
41内に充填された樹脂の温度変化を、特性曲線B2は
キャビティ41内の圧力変化を示している。同図に示す
ように、溶融樹脂の射出開始からゲートがシールされる
までに約4.5秒を要し、この4.5秒の間における樹
脂の表面温度はガラス転移点(Tg=138℃)を上回
った状態となっており、この4.5秒の間、樹脂に保圧
が加えられている。また、キャビティ41の内圧のピー
クが発生する際の温度はガラス転移点より9℃高い、1
47℃となるように温調されている。
【0037】このようにして成形された成形品を、成形
サイクル70秒で金型から取り出した際の光学面の形状
精度は極めて良好となっていた。これに対し、固定側入
子42及び可動側入子43への温調媒体の供給を停止
し、固定側型板47及び可動側型板48への温調媒体の
供給だけで固定側入子42及び可動側入子43の温度を
同じ130。50Cになるように条件設定した成形で
は、成形サイクルを50%延長しても同等レベルの面形
状精度を得ることができなかった。これは同じ入子温度
にするために、固定側型板47及び可動側型板48に対
する温調の設定温度を上げる必要があり、その分、スプ
ルーブッシュ44の温度が80℃上昇し、これにより固
定側入子42及び可動側入子43と樹脂との間の密着力
が高まり、離型時の光学面の形状精度が悪化したためで
ある
【0038】(実施の形態3)この実施の形態では、図
5に示す実施の形態1の金型を用い、ガラス転移点Tg
が110℃のポリメチルメタクリレート樹脂の成形を行
った。この実施の形態では、先端が可動側入子23のパ
ーティングラインより10mm離れた位置となるように
挿入された熱電対32のモニター値で成形時の平均温度
が106℃となるように温調した。
【0039】図10は上記成形条件で充填されたときの
キャビティ21内部の樹脂の表面温度及び内部圧力の変
化であり、特性曲線A3はキャビティ21内に充填され
た樹脂の温度変化を、特性曲線B3はキャビティ21内
の圧力変化を示す。
【0040】図10に示すように、溶融樹脂の射出開始
からゲートがシールされるまでに約5秒を要し、この5
秒の間における樹脂の表面温度はガラス転移点(Tg=
110℃)を上回った状態となっており、この5秒の
間、樹脂に保圧が加えられている。また、キャビティ2
1の内圧のピークが発生する際の温度はガラス転移点よ
り8℃高い、116℃となっている。
【0041】このようにして成形された成形品を、成形
サイクル100秒で取り出した際の光学面の形状精度は
極めて良好となっていた。これに対し、ゲートシール時
には、樹脂の表面温度がガラス転移点を1℃程度下回る
ように温調設定した条件、具体的には固定側入子22及
び可動側入子23に温調媒体を供給しないで、可動側入
子23の温度が同等になるように温調設定した成形条件
では、光学面を同程度の形状精度とするために倍近い成
形サイクルが必要となった。従って、この実施の形態で
は、成形サイクルが45%近く短縮されている。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、キャビティ内
の樹脂の表面温度をガラス転移点以上に保った状態で樹
脂に保圧を加えて圧力分布を低減させるため、再加熱や
長い徐冷が不要となり、成形サイクルを短縮することが
できる。
【0043】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様な効果を有するのに加えて、樹脂の充填圧力のピ
ーク時に樹脂の表面温度をガラス転移点以上として、充
填ピーク圧力を抑制するため、離型時における光学面の
形状精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される金型の断面図である。
【図2】本発明の方法を説明する特性図である。
【図3】従来の方法に用いる金型の断面図である。
【図4】従来の方法によるキャビティ内での樹脂の挙動
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1及び3に用いる金型の断
面図である。
【図6】実施の形態1の成形条件を示す特性図である。
【図7】実施の形態2に用いる金型の断面図である。
【図8】実施の形態2の成形における金型各部の温度変
化を示す特性図である。
【図9】実施の形態2の成形条件を示す特性図である。
【図10】実施の形態3の成形条件を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
21 41 キャビティ 35 49 ゲート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した樹脂を金型のキャビティ内に射
    出充填し、冷却した後、金型から取り出してプラスチッ
    ク光学素子とする射出成形方法において、 少なくともゲートがシールするまでの間、前記キャビテ
    ィに充填された樹脂の表面温度をガラス転移点以上の温
    度に保った状態で樹脂に保圧を加えることを特徴とする
    プラスチック光学素子の射出成形方法。
  2. 【請求項2】 前記キャビティに射出充填される樹脂の
    充填ピーク圧力が発生する時点での樹脂の表面温度を、
    ガラス転移点よりも50℃以内の高温とすることを特徴
    とする請求項1記載のプラスチック光学素子の射出成形
    方法。
JP2001041443A 2001-02-19 2001-02-19 プラスチック光学素子の射出成形方法 Withdrawn JP2002240110A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006044245A (ja) * 2004-06-29 2006-02-16 Konica Minolta Opto Inc 射出成形用金型及び射出成形方法
JP2006044244A (ja) * 2004-06-29 2006-02-16 Konica Minolta Opto Inc 射出成形用金型及び射出成形方法
JP2006044247A (ja) * 2004-06-29 2006-02-16 Konica Minolta Opto Inc 射出成形用金型及び射出成形方法

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