JP2002239924A - 研磨フィルム及びその製造方法 - Google Patents

研磨フィルム及びその製造方法

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治 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超微小粒子と樹脂バインダーとからなる研磨
層をプラスチックフィルム上に強固に安定させることが
でき、研磨中の研磨層剥離がなく、より精密で高精度の
表面仕上げ研磨ができる研磨フィルム及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルム1の表面に形成し
た、平均粒径0.01〜1μmの範囲にある粒子と樹脂
バインダーとから成る粒子固定層2、及び粒子固定層2
の表面3に形成した、平均粒径0.001〜10μmの
範囲にあるシリカ粒子と樹脂バインダーとから成る研磨
層4、から構成される研磨フィルム。粒子固定層2の表
面3の平均表面粗度は0.02〜0.22μmの範囲に
あり、この粒子固定層2の表面3に研磨層4が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、金属、セラミック
ス、プラスチックス、ガラス等の表面の研磨に用いられ
る研磨フィルム及びその製造方法に関し、特に、通信用
光ファイバコネクタ、液晶表示用カラーフィルター、光
学レンズ、磁気ディスク基板、半導体ウエハ等のよう
に、表面に高い平滑性が要求される精密部品の表面仕上
げ研磨に用いる研磨フィルム及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】表面に
高い平滑性が要求される通信用光ファイバ、液晶表示用
カラーフィルター、光学レンズ、磁気ディスク基板、半
導体ウエハ等の精密部品は、その表面に不要の傷や突起
があると、精密部品の設計形状から予定される機能及び
性能を発揮し得なくなるため、最終的に行われる表面仕
上げ研磨が、精密部品の機能等を左右する重要な工程と
なっている。
【0003】例えば、通信用光ファイバは、銅線に代わ
る通信用線路として多用されるようになり、通信システ
ムを構成する際に、コネクタによる接続が一般的に行わ
れている。この光ファイバコネクタは、イットリアにア
ルミニウムを添加した部分安定化ジルコニアからなるフ
ェルールのほぼ中央部分を貫通するように単数又は複数
の光ファイバをフェルールに接着固定し、光ファイバの
端部が光ファイバコネクタの端面から必要な長さ(約
0.05〜0.1μm)だけ突出するように構成されて
おり、この光ファイバの端部に傷や突起があり、また端
部が過度に研磨されて変形している(つまり、端部の凹
み量が大きい)と、この光ファイバの端部で光散乱等が
発生し、通信システム全体の伝送特性が設計どおりのも
のとならなくなることから、光ファイバの端部には、高
い平滑性と精度(小さい凹み量)が要求される。
【0004】このように表面に高い平滑性と精度が要求
される通信用光ファイバの端部や他の精密部品の表面の
仕上げ研磨は、砥粒と樹脂バインダーとからなる研磨層
をプラスチックフィルム表面に形成した研磨フィルムを
テープ状又はその他の形状に切断加工したものを使用し
て行われ、砥粒として平均粒径0.001〜0.5μm
の球状の超微小粒子(シリカ粒子)が使用されている
(例えば、特開平11−333731号公報、特開平1
1−333732号公報を参照)。
【0005】精密部品表面の平滑性を高くするために
は、このように超微小粒径の砥粒を使用して精密部品表
面に作用する個々の砥粒の接触面積を小さくすればよい
のであるが、研磨層表面が高い平坦性を有するため、研
磨レート(単位時間当たりの研磨量)が低下し、スルー
プットが低下する、という問題が生じる。そして、この
ように超微小粒径の砥粒を使用して研磨レートを高くす
るためには、研磨層中のシリカ粒子含有量を増加させ
て、被研磨面に接触する単位面積当たりの砥粒数を増加
させればよいのであるが、プラスチックフィルム表面に
接触する研磨層中の樹脂バインダーの接触面積が低下
し、研磨中に研磨層が局所的に剥離することとなり、こ
の剥離した研磨層が精密部品の表面を傷つけてしまい、
精密に仕上げ研磨できない、という問題が生じる。この
研磨中の研磨層剥離を防止するため、従来、プラスチッ
クフィルムとして、予め表面にプライマー処理を施した
ものを使用し、この表面に超微小粒径のシリカ粒子と樹
脂バインダーとからなる研磨層(シリカ粒子:樹脂バイ
ンダー=1:99〜99:1)を形成していた。例え
ば、上記の特開平11−333731号公報及び特開平
11−333732号公報に記載の研磨フィルムでは、
プラスチックフィルムとして、表面にコロナ放電処理、
オゾンガス処理等のプライマー処理を施したポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリイミ
ド等のフィルム、又は塩化ビニル・酢酸ビニル系、ポリ
ウレタン系、ポリエステル系等の樹脂からなる層(プラ
イマー層)を表面に形成するプライマー処理を施したフ
ィルムを使用し、このフィルム表面に超微小粒子(シリ
カ粒子)と樹脂バインダーとからなる研磨層を形成して
いる。
【0006】しかし、このようにプライマー処理を施し
たプラスチックフィルムの表面は平坦であり、この平坦
な表面に超微小粒子と樹脂バインダーとからなる研磨層
を形成しても、プラスチックフィルムと研磨層との間の
接着を十分に強固に安定させることができず、研磨中に
剥離した研磨層が精密部品表面を傷つけてしまい、精密
に仕上げ研磨できない、という問題が生じている。
【0007】したがって、本発明の課題は、超微小粒子
と樹脂バインダーとからなる研磨層をプラスチックフィ
ルム上に強固に安定させることができ、研磨中の研磨層
剥離がなく、より精密で高精度の表面仕上げ研磨ができ
る研磨フィルム及びその製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成する本発
明の研磨フィルムは、プラスチックフィルム、このプラ
スチックフィルムの表面に形成した、平均粒径0.01
〜1μmの範囲にある粒子と樹脂バインダーとから成る
粒子固定層、及びこの粒子固定層の表面に形成した、平
均粒径0.001〜10μmの範囲にあるシリカ粒子と
樹脂バインダーとから成る研磨層、から構成され、粒子
固定層の表面の平均表面粗度が0.02〜0.22μm
の範囲にあり、この粒子固定層の表面に研磨層を形成す
ることを特徴とする。
【0009】この平均表面粗度0.02〜0.22μm
の粒子固定層は、樹脂バインダーと溶剤との混合液中に
平均粒径0.01〜1μmの範囲にある粒子を分散させ
た塗料をプラスチックフィルムの表面に塗布し、乾燥さ
せることによってプラスチックフィルムの表面に形成さ
れる。
【0010】本発明の研磨フィルムは、この粒子固定層
の表面に、樹脂バインダーと溶剤との混合液中に平均粒
径0.001〜10μmの範囲にあるシリカ粒子を分散
させた塗料を塗布し、乾燥させて、粒子固定層の表面に
研磨層を形成することによって製造される。好適に、シ
ロキサン結合をもつオリゴマーからなる樹脂バインダー
を使用し、この塗料を粒子固定層の表面に塗布し乾燥さ
せた後、さらに熱処理して、研磨層の表面に、研磨中に
発生した研磨クズを取り込むための網状クラックを形成
する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の研磨フィルムは、図1
(a)に示すように、プラスチックフィルム1と、この
プラスチックフィルム1の表面に形成した粒子固定層2
と、この粒子固定層の表面3に形成した研磨層4とから
構成され、粒子固定層2の表面3の平均表面粗度は、
0.02〜0.22μmの範囲にある。好適に、本発明
の研磨フィルムは、研磨層4の表面に、研磨中に発生し
た研磨クズを取り込むための網状クラック5が形成され
る(図1(b)を参照)。
【0012】プラスチックフィルム1としては、高い引
張強度を有し、耐熱性と耐薬品性に優れた既知の可撓性
プラスチックフィルムが使用され、例えば、厚さ約20
〜150μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエステル、ポリプロピレン等のフィルムが使
用できる。また、このプラスチックフィルム1として、
粒子固定層2との接着性を高くするために、表面に既知
のプライマー処理が施されたものを使用できる。
【0013】粒子固定層2は、樹脂バインダーと溶剤と
の混合液中に粒子を分散させた塗料をプラスチックフィ
ルム1の表面に塗布し、乾燥(溶剤を蒸発)させて、プ
ラスチックフィルム1の表面に形成される。
【0014】この粒子固定層2の厚さは2〜15μmの
範囲にあり、薄すぎると、研磨中に研磨層4を固定した
ままの状態で脱落する恐れがあり、厚すぎると、研磨フ
ィルムが撓んだときに研磨層4の表面に引張応力が働
き、研磨層からシリカ粒子が脱落する恐れがある。
【0015】粒子固定層2に使用される樹脂バインダー
としては、研磨フィルムの製造に一般的に使用されるポ
リウレタン系、ポリエステル系等の既知の樹脂バインダ
ーが使用できる。溶剤としては、メチルエチルケトン等
が使用される。また、樹脂バインダーと溶剤との混合液
にイソシアネート系の硬化剤を添加してもよい。
【0016】粒子固定層2に使用される粒子としては、
研磨フィルムに一般的に使用されるシリカ粒子が使用さ
れ、例えば、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、緑色炭
化珪素等の粒子が使用される。好適には、緑色炭化珪素
が使用される。ここで、粒子固定層2の平均表面粗度を
上記の範囲のものとするため、粒子の平均粒径は0.0
05〜10μm、好適には0.001〜10μmの範囲
にあるものが使用される。
【0017】また、粒子と樹脂バインダーとの混合割合
(粒子:樹脂バインダー)は、1:99〜99:1の範
囲にある。
【0018】研磨層4は、樹脂バインダーと溶剤との混
合液中に平均粒径0.001〜10μmの範囲にあるシ
リカ粒子を分散させた塗料を粒子固定層2の表面3に塗
布し、乾燥(溶剤を蒸発)させて形成される。
【0019】研磨層4に使用する樹脂バインダーとして
は、粒子固定層2に使用したものと同様に、研磨フィル
ムの製造に一般的に使用されるポリウレタン系、ポリエ
ステル系等の既知の樹脂バインダーが使用できるが、好
適に、ポリウレタン系、ポリエステル系等のシロキサン
結合をもつオリゴマーからなる樹脂バインダーが使用さ
れ、塗料の乾燥後、さらに熱処理を行って、研磨層4の
表面に、図1(b)に示すような網状クラック5を形成
する。これは、研磨中に発生した研磨クズをこの網状ク
ラック5内に取り込むことで、研磨クズによる被研磨物
表面の傷つけを防止するためである。シリカ粒子と樹脂
バインダーの混合割合(シリカ粒子:樹脂バインダー)
は、1:99〜99:1の範囲にある。
【0020】<実施例> ポリウレタン系の樹脂バイン
ダーとメチルエチルケトン等の溶剤との混合液にイソシ
アネート系の硬化剤を添加したものに平均粒径0.5μ
mの緑色炭化珪素粒子を分散して調製した塗料(緑色炭
化珪素粒子:樹脂バインダー=76:24)を、厚さ7
5μmのPETフィルムの表面にロールコート法にて一
様に塗布し、これを加熱乾燥して溶剤を蒸発し、樹脂バ
インダーを硬化させてPETフィルム表面に粒子固定層
(厚さ11.4μm)を形成した。この粒子固定層表面
の平均表面粗度は0.13μmであった。なお、PET
フィルムとしては、PETフィルム表面に粒子固定層を
強固に固定するため、PETとポリエステル系樹脂とを
一緒に押出した後に延伸加工したもの、すなわちプライ
マー処理が施されているものを使用した。
【0021】次に、シロキサン結合をもつオリゴマーか
らなる樹脂バインダー(商品名:グラスカ、JSR株式
会社)とメチルエチルケトン等の溶剤との混合液にイソ
シアネート系の硬化剤を添加したものに平均粒径0.0
2μmのシリカ粒子(商品名:IPA−ST、日産化学
工業株式会社)を分散(シリカ粒子:樹脂バインダー=
78:22)して塗料を調製し、この塗料を0.5μm
のフィルターを通してろ過した後、約20℃の雰囲気中
で上記の粒子固定層表面にリバースコート法にて一様に
塗布し、加熱乾燥した後、さらに100℃の雰囲気中で
16時間熱処理して、研磨層(厚さ7.9μm)を形成
した。この研磨層表面には、図1(b)に示すような網
状クラック5が形成された。この網状クラック5によっ
て区画される多角形状の区域6の平均表面粗度は0.3
3μmであった。
【0022】<比較例> 上記実施例との比較のため、
粒子固定層を介さずに、上記実施例で使用したプラスチ
ックフィルム(表面に予めプライマー処理が施されてい
る)の表面に直接、上記実施例と同様の研磨層を形成し
た研磨フィルムを製造した。
【0023】比較例の研磨フィルムは、上記実施例と同
様に、シロキサン結合をもつオリゴマーからなる樹脂バ
インダー(商品名:グラスカ、JSR株式会社)とメチ
ルエチルケトン等の溶剤との混合液にイソシアネート系
の硬化剤を添加したものに平均粒径0.02μmのシリ
カ粒子(商品名:IPA−ST、日産化学工業株式会
社)を分散(シリカ粒子:樹脂バインダー=78:2
2)して塗料を調製し、この塗料を0.5μmのフィル
ターを通してろ過した後、約20℃の雰囲気中で上記実
施例と同一の厚さ75μmのPETフィルムの表面にリ
バースコート法にて一様に塗布し、加熱乾燥した後、さ
らに100℃の雰囲気中で16時間熱処理して、厚さ
8.0μmの研磨層を形成した。この研磨層表面には、
上記実施例と同様の網状クラックが形成された。この網
状クラックによって区画される多角形状の区域の平均表
面粗度は0.3μmであった。
【0024】<比較試験1> 研磨後の光ファイバコネ
クタ端面の凹み量について、上記実施例及び比較例のそ
れぞれの研磨フィルムを使用して、図4に示すように、
通信用光ファイバ(ガラス)11を貫通接着固定したフ
ェルール(ジルコニウム)12から構成される光ファイ
バコネクタ10の端面の仕上げ研磨を行った。
【0025】ここで、光ファイバコネクタ10として
は、ダイヤモンド粒子を含有する研磨液と不織布パッド
とを使用して、その端面に予め粗研磨を施したものを使
用した。なお、図2に示す凹み量の測定は、エヌ・ティ
・ティ・アドバンステクノロジ社製の測定機(製品番号
ACCIS NC−3005)を使用して行った。
【0026】比較試験1の仕上げ研磨は、図4に示すよ
うに、弾性パッド13を貼り付けた回転盤14上に研磨
フィルム15を貼り付け、光ファイバコネクタ10の端
面を所定の押付圧力にて研磨フィルム15の表面に押し
付け、回転盤14を回転させることによって行われた。
【0027】光ファイバコネクタ端面の仕上げ研磨は、
下記の表1に示す研磨条件で行った。
【表1】
【0028】<比較試験結果1> 実施例の研磨フィル
ムを使用すると、フェルール(ジルコニウム)に固定し
た光ファイバ(ガラス)の端部の凹み量は、0.003
μmであり、その断面形状は、図2(a)に示すよう
に、フェルールから光ファイバ端部にかけて連続的に滑
らかに仕上げ研磨され、精密で高精度の仕上げ研磨がで
きた。対照的に、比較例の研磨フィルムを使用すると、
フェルールに固定した光ファイバ端部の凹み量は、0.
024μm(上記実施例の場合の8倍)であり、その断
面形状は、図2(b)に示すように、フェルールと光フ
ァイバ端部との接続部分がえぐられるように光ファイバ
の端部が削られ、連続的に滑らかに仕上げ研磨されず、
光ファイバの端部が大きく変形し、精密で高精度の仕上
げ研磨ができなかった。
【0029】<比較試験2> 研磨フィルムの耐久性
(研磨層剥離)について、上記実施例及び比較例のそれ
ぞれの研磨フィルムを使用し、図4に示す回転盤14上
の弾性パッド13に貼り付けた研磨フィルム15の表面
に、光ファイバコネクタ10に代えて、金属棒(材質:
ステンレス鋼、太さ2.5mm)の端面を所定の押付圧
力にて押し付け、回転盤14を回転させて比較試験し
た。比較試験2は、上記の表1に示す研磨条件で行っ
た。研磨後のそれぞれの研磨フィルム表面の状態を光学
顕微鏡を使用して観察した(図3(a)及び(b)を参
照)。
【0030】<比較試験結果2> 図3(a)の光学顕
微鏡写真に示されるように、研磨後の実施例の研磨フィ
ルム表面には、研磨層の剥離がみられず、粒子固定層を
介して研磨層をプラスチックフィルム表面に強固に安定
させることができた。対照的に、図3(b)の光学顕微
鏡写真に示されるように、研磨後の比較例の研磨フィル
ム表面には、研磨層の剥離がみられ、研磨層をプラスチ
ックフィルム表面に強固に安定させることができなかっ
た(図3(b)の矢印Aで示す左側の部分は、研磨層が
剥離し、プラスチックフィルム表面が露出し、プラスチ
ックフィルム表面に研磨クズが散在しており、矢印Bで
示す右側の部分は、研磨に使用されなかった未使用の研
磨層の部分である)。
【0031】
【発明の効果】本発明が以上のように構成されるので、
超微小粒子と樹脂バインダーとからなる研磨層をプラス
チックフィルム表面に強固に安定させることができ、研
磨中の研磨層剥離がなく、より精密で高精度の表面仕上
げ研磨ができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の研磨フィルムの断面図
であり、図1(b)は、実施例の研磨フィルムの研磨層
表面の部分拡大図である。
【図2】図2(a)は、比較試験1において、実施例の
研磨フィルムを使用して光ファイバコネクタ端面を研磨
した後の光ファイバコネクタ端面の状態を示し、図2
(b)は、比較試験1において、比較例の研磨フィルム
を使用して光ファイバコネクタ端面を研磨した後の光フ
ァイバコネクタ端面の状態を示す。
【図3】図3(a)は、比較試験2において、金属棒を
研磨した後の実施例の研磨フィルムの表面の状態を示す
光学顕微鏡写真(400倍)であり、図3(b)は、比
較試験2において、金属棒を研磨した後の比較例の研磨
フィルムの表面の状態を示す光学顕微鏡写真(400
倍)である。
【図4】図4は、比較試験1において、研磨装置に装着
した光ファイバコネクタの端面の仕上げ研磨の状態を示
す断面略図である。
【符号の説明】
1・・・プラスチックフィルム 2・・・粒子固定層 3・・・粒子固定層表面 4・・・研磨層 5・・・網状クラック 6・・・区域 10・・・光ファイバコネクタ 11・・・通信用光ファイバ 12・・・フェルール 13・・・弾性パッド 14・・・回転盤 15・・・研磨フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24D 11/04 B24D 11/04 (72)発明者 馬場 哲也 東京都昭島市武蔵野三丁目4番1号日本ミ クロコーティング株式会社内 (72)発明者 村田 治 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号エヌ・ ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会 社内 Fターム(参考) 3C063 AA03 AB07 BA24 BA31 BB01 BB07 BC03 BG01 BG08 CC16 EE26 EE28 FF30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルム、このプラスチック
    フィルムの表面に形成した、平均粒径0.01〜1μm
    の範囲にある粒子と樹脂バインダーとから成る粒子固定
    層、及び前記粒子固定層の表面に形成した、平均粒径
    0.001〜10μmの範囲にあるシリカ粒子と樹脂バ
    インダーとから成る研磨層、から成る研磨フィルムであ
    って、 前記粒子固定層の表面の平均表面粗度が0.02〜0.
    22μmの範囲にあり、この粒子固定層の表面に前記研
    磨層が形成される、研磨フィルム。
  2. 【請求項2】プラスチックフィルム、このプラスチック
    フィルムの表面に形成した、平均粒径0.01〜1μm
    の範囲にある粒子と樹脂バインダーとから成る粒子固定
    層、及び前記粒子固定層の表面に形成した、平均粒径
    0.001〜10μmの範囲にあるシリカ粒子とシロキ
    サン結合をもつオリゴマーからなる樹脂バインダーとか
    ら成る研磨層、から成る研磨フィルムであって、 前記粒子固定層の表面の平均表面粗度が0.02〜0.
    22μmの範囲にあり、この粒子固定層の表面に前記研
    磨層が形成される、光ファイバコネクタ端面の研磨に用
    いる研磨フィルム。
  3. 【請求項3】 研磨フィルムの製造方法であって、 樹脂バインダーと溶剤との混合液中に平均粒径0.01
    〜1μmの範囲にある粒子を分散させた塗料をプラスチ
    ックフィルムの表面に塗布し、乾燥させて、前記プラス
    チックフィルムの表面に平均表面粗度0.02〜0.2
    2μmの粒子固定層を形成する工程、及び樹脂バインダ
    ーと溶剤との混合液中に平均粒径0.001〜10μm
    の範囲にあるシリカ粒子を分散させた塗料を前記粒子固
    定層の表面に塗布し、乾燥させて、前記粒子固定層の表
    面に研磨層を形成する工程、から成る製造方法。
  4. 【請求項4】 光ファイバコネクタ端面の研磨に用いる
    研磨フィルムの製造方法であって、 樹脂バインダーと溶剤との混合液中に平均粒径0.01
    〜1μmの範囲にある粒子を分散させた塗料をプラスチ
    ックフィルムの表面に塗布し、乾燥させて、前記プラス
    チックフィルムの表面に平均表面粗度0.02〜0.2
    2μmの粒子固定層を形成する工程、及びシロキサン結
    合をもつオリゴマーからなる樹脂バインダーと溶剤との
    混合液中に平均粒径0.001〜10μmの範囲にある
    シリカ粒子を分散させた塗料を前記粒子固定層の表面に
    塗布し、乾燥させた後に熱処理を行って、前記粒子固定
    層の表面に、表面に網状クラックを形成した研磨層を形
    成する工程、から成る製造方法。
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