JP2002239723A - 溶接方法、この方法に用いる溶接装置、その方法により製作される溶接継手および溶接構造物 - Google Patents

溶接方法、この方法に用いる溶接装置、その方法により製作される溶接継手および溶接構造物

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JP2002239723A JP2001042141A JP2001042141A JP2002239723A JP 2002239723 A JP2002239723 A JP 2002239723A JP 2001042141 A JP2001042141 A JP 2001042141A JP 2001042141 A JP2001042141 A JP 2001042141A JP 2002239723 A JP2002239723 A JP 2002239723A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開先側の片側からの溶接で、開先と反対側の
突合わせ面部に隅肉溶接形状の溶接ビードをも、安定的
に形成することができる溶接方法および装置を提供す
る。 【解決手段】 第1の母材1と第2の母材2とを突合せ
溶接する溶接方法において、前記第2の母材2の平坦面
2aに、予め端部に形成したルートフェイス1a及び片
側開先面1bを形成した第1の部材1の前記ルートフェ
イス1aを当接させ、前記第1の母材1と第2の母材2
との当接により形成される開先溶接部に、溶接ワイヤ6
を臨ませ、前記溶接ワイヤ6のアークにより、前記第1
の母材1と第2の母材2との当接部を溶融させ、この溶
融物を溶接側とは反対側に押し出して裏ビードを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、片側開先部を有す
る部材の溶接方法、その溶接方法に用いる溶接装置及び
その方法により得られる溶接継手及び溶接構造物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の鉄骨構造、橋梁、産業機械、建
設機械等のあらゆる溶接構造物においては、溶接継手と
してT字形継手を採用する場合が多い。このT字形継手
は、一般的に一方の部材の面に、他方の部材の片側開先
を突合せて、これらの部材をT字形に配置し、前述した
一方の部材の面と他方の部材の片側開先によって形成さ
れる開先空間にビードを形成し、これらの部材を接合す
るものもであり、この種の公知例として、特開平8−3
32567号公報及び特開平6−23544号公報に記
載された溶接方法がある。
【0003】前者の従来技術は、開先ルート部の溶け落
ちを防止するために、2つの部材によって形成される開
先の裏側に予めビードを設けるものである。また、後者
の従来技術は、溶接金属の突き抜け、未溶着部残留を防
止するために、2つの部材によって形成される開先の背
後に、それぞれ予めビードを設けるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術は、
片側開先を有する一方の部材と片側開先が突合される他
方の部材との接合部での開先ルート部の溶け落ちを防止
するために、前記接合部における反溶接側に、予め裏ビ
ードとなるビードを設けるものである。
【0005】しかしながら、溶接継手構造及び溶接構造
の形状によっては、前述した従来技術に記載されたよう
な、開先部の裏側に、予め裏ビードとなるビードを設け
ることがビードの位置精度やルートギャップの維持な
ど、実際の溶接施工上難しい場合がある。
【0006】本願発明は、その発明者等が、上述の作業
上の制約に基づき、開先部の裏側に、予め裏ビードとな
るビードを設けることなく、開先部の裏側に裏ビードを
形成し得ないかという課題について、鋭意研究を続けた
結果に基づいてなされたものであり、開先の裏側に予め
裏ビードとなるビードを設けることなく、開先側からの
アーク溶接によって、開先側と反対側の突合わせ部に隅
肉溶接形状の溶接ビードを安定的に形成することができ
る溶接方法およびこの溶接方法に用いる溶接装置および
その溶接方法により得られる溶接継手および溶接構造物
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、第1の母材と第2の母
材とを突合せ溶接する溶接方法において、前記第2の母
材の平坦面に、予め端部に形成したルートフェイス及び
片側開先面を形成した第1の母材の前記ルートフェイス
を当接させ、前記第1の母材と第2の母材との当接によ
り形成される開先溶接部に、溶接ワイヤを臨ませ、前記
溶接ワイヤのアークにより、前記第1の母材と第2の母
材との当接部を溶融させ、この溶融物を溶接側とは反対
側に押し出して裏ビードを形成することを特徴とする溶
接方法にある。
【0008】請求項1の発明によれば、開先が設けられ
た第1の母材と平坦面を有する第2の母材との間にある
熱容量の差および溶接ワイヤの溶融によって、開先部の
溶接と共に開先側と反対側の突合わせ部に隅肉溶接形状
のビードを安定的に溶着することができる。すなわち熱
容量の大きな第2の母材側により多くのアークが発生す
るようにすると共に熱容量の小さな開先側は突抜けない
程度に溶融させ溶接ワイヤの溶融によって開先部を埋め
ながら開先と反対側に溶融物を押し出すようにして隅肉
溶接形状のビードをも形成することができる。また、裏
ビード、バッキング材等の付設作業が不要になるので、
その作業性を向上させることができるとともに、製作費
が安価になる。
【0009】請求項2記載の発明は、第1の母材と第2
の母材とを突合せ溶接する溶接方法において、溶接ワイ
ヤからのアークの中心が前記第1の母材に形成した開先
と前記第2の母材の平坦面とが接する接触位置またはそ
の手前近傍に位置する狙い位置で接し、前記アークの方
向が前記第2の母材の平坦面に対し所定の傾斜角度でも
って前記狙い位置を横切る方向に傾けて照射して、前記
第1の母材と第2の母材との当接部を溶融させ、この溶
融物を前記第1の母材の開先側と反対側の面と前記第2
の母材の平坦面との間に隅肉溶接形状の溶接ビードとし
て形成することを特徴とする溶接方法にある。
【0010】請求項2の発明によれば、溶接部への電圧
・電流供給の安定が高まるので、隅肉溶接形状のビード
のさらなる安定形成が可能である。
【0011】請求項3記載の発明は、前記アークを前記
開先溶接部内で前記所定の傾斜角度に維持しながら所定
の振り幅でウィービングさせることを特徴とする請求項
1または請求項2記載の溶接方法にある。
【0012】請求項3の発明によれば、溶接ワイヤのウ
ィービング動作によっても安定的に溶接することができ
る。
【0013】請求項4記載の発明は、前記アークを前記
開先溶接部内で前記所定の傾斜角度をウィービングの中
心位置としこの中心位置を中心として円弧状に所定の振
り角度でウィービングさせることを特徴とする請求項1
または請求項2記載の溶接方法。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
と同様に安定的に溶接することができる。
【0015】請求項5記載の発明は、前記アーク溶接の
電流が直流であることを特徴とする請求項1乃至請求項
4のいずれかに記載の溶接方法にある。
【0016】請求項6記載の発明は、前記アーク溶接の
電流が直流電流とパルス電流を重畳させた電流であるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
の溶接方法にある。
【0017】請求項7記載の発明は、前記アーク溶接の
電流が正弦波電流であることを特徴とする請求項1乃至
請求項4のいずれかに記載の溶接方法にある。
【0018】上述した請求項6乃至請求項7の発明によ
れば、アークの指向性が向上し、何等かの理由で溶接ワ
イヤの狙い位置が若干ずれた場合にもアークの乱れが少
なく、開先と反対側に押し出す溶融物の量が安定するの
で、隅肉溶接形状のビードの形成及び安定した溶接が可
能である。
【0019】請求項8記載の発明は、第1の母材と第2
の母材とを突合せ溶接したT字形溶接継手において、前
記第2の母材の平坦面と、予め端部に形成され、前記平
坦面に当接するルートフェイス及び片側開先面を形成し
た第1の母材との当接部を、前記開先に臨ませた溶接ワ
イヤのアークにより、溶融させ、この溶融物を溶接側と
は反対側に押し出して裏ビードを形成し接合したことを
特徴とするT字形溶接継手にある。
【0020】請求項9記載の発明は、第1の母材と第2
の母材とを突合せ溶接した平板の突合せ溶接継手におい
て、前記第2の母材の端面と、予め端部に形成され、前
記端面に当接するルートフェイス及び片側開先面を形成
した第1の母材との当接部を、前記開先に臨ませた溶接
ワイヤのアークにより、溶融させ、この溶融物を溶接側
とは反対側に押し出して裏ビードを形成し接合したこと
を特徴とする平板の突合せ溶接継手にある。
【0021】請求項10記載の発明は、複数の板材を突
合せ溶接して形成される箱形構造物において、前記一方
の母材の平坦面と、予め端部に形成され、前記平坦面に
当接するルートフェイス及び片側開先面を形成した他方
の母材との当接部を、前記開先に臨ませた溶接ワイヤの
アークにより、溶融させ、この溶融物を溶接側とは反対
側に押し出して裏ビードを形成し接合したことを特徴と
する箱形構造物にある。
【0022】上述した請求項8乃至請求項10の発明に
よれば、製作費が安価で、製作時間を短縮できる溶接継
手及び箱形構造物を提供することができる。
【0023】請求項11記載の発明は、第1の母材と第
2の母材とを突合せ溶接する溶接装置において、前記第
1の母材と第2の母材との当接した溶接部に形成された
開先内に導入される溶接ワイヤと、前記溶接ワイヤの位
置を制御する制御装置(ロボット本体)と、溶接部に溶
接電力を供給する溶接電源と、前記溶接電源から溶接部
に供給される電圧値が予め設定した第1の設定値を超え
たときに前記溶接ワイヤの狙い位置を前記第2の母材の
平坦面側に近づけるように移動させ、また、実際の電流
値が予め設定した電流設定値を超えたとき又は実際の電
圧値が予め設定した第2の設定値を下回ったときに、前
記溶接ワイヤの狙い位置を前記第1の母材の開先側に近
づけるように移動させる指令を前記制御装置に出力する
制御手段を備えたことを特徴とするアーク溶接装置にあ
る。
【0024】請求項11の発明によれば、片側開先溶接
部を片側からアーク溶接するとき、アークの中心が第2
の母材に対し所定の傾斜角度で正確に位置制御され、開
先側と反対側の突合わせ部に隅肉溶接形状の溶接ビード
をも安定的に形成することができる。
【0025】請求項12記載の発明は、第1の母材と第
2の母材とを突合せ溶接する溶接装置において、前記第
1の母材と第2の母材との当接した溶接部に形成された
開先内に導入される溶接ワイヤと、前記溶接ワイヤの位
置を制御する制御装置(ロボット本体)と、溶接部に溶
接電力を供給する溶接電源と、前記溶接電源から溶接部
に供給される実際の電圧値が予め設定した第1の設定値
を超えたときに前記溶接ワイヤの狙い位置を前記第2の
母材の平坦面側に近づけるように移動させ、また、実際
の電流値が予め設定した電流設定値を超えたとき又は実
際の電圧値が予め設定した第2の設定値を下回ったとき
に、前記溶接ワイヤの狙い位置を前記第1の母材の開先
側に近づけるように移動させる指令を前記制御装置に出
力するとともに、予め入力した平均電流、平均電圧と実
電流値、実電圧値とをそれぞれ比較し、前記予め設定さ
れた設定値になるように電流制御信号及び電圧制御信号
を、前記電源装置に出力する制御手段を備えたことを特
徴とするアーク溶接装置にある。
【0026】請求項12の発明によれば、片側開先溶接
部を片側からアーク溶接するとき、アークの中心が第2
の母材に対し所定の傾斜角度で正確に位置制御され、ま
た平均電圧と平均電流も設定値になるように制御するか
ら、開先側と反対側の突合わせ部に隅肉溶接形状の溶接
ビードをも安定的に形成することができる。
【0027】請求項13記載の発明は、第1の母材と第
2の母材とを突合せ溶接する溶接装置において、溶接ワ
イヤと、それを保持する溶接トーチと、該溶接トーチに
前記溶接ワイヤを送給する送給手段と、前記溶接ワイヤ
を直交する3軸方向に位置制御する位置制御部を備えた
制御装置(ロボット本体)と、溶接部に溶接電力を供給
する溶接電源と、溶接の平均電圧を設定する平均電圧設
定器と、平均電流を設定する平均電流設定器と、突合わ
せ面の片側に開先を有する第1の母材とこの第1の母材
に突合わされその突合わせ面が平坦面である第2の母材
とで形成される開先溶接部に前記溶接ワイヤを向け前記
第1の母材の開先側と反対側の面と前記第2の母材の平
坦面との間に隅肉溶接形状の溶接ビードを形成するため
に、実際の溶接電圧を検出する電圧検出器と、溶接電流
を検出する電流検出器とを設け、前記電圧検出器で検出
された実電圧値と電流検出器で検出された実電流値が入
力され前記実電圧値が予め設定された第1の電圧設定値
を超えたとき前記溶接ワイヤの狙い位置を前記第2の母
材の平坦面側に近づけるように移動させ前記電流検出器
で検出された実電流値が予め設定された電流設定値を超
えたとき又は電圧検出器で検出された実電圧値が予め設
定された第2の電圧設定値を下回ったとき前記ワイヤの
狙い位置を前記第1の母材の開先側に近づけるように移
動させる指令を前記位置制御部に出力するとともに、前
記実電圧値を電圧制御器に出力し前記実電流値を電流制
御器に出力する電力診断部と、前記電流制御器は前記平
均電流設定器から入力された平均電流と前記電力診断部
から入力された実電流値を比較し前記予め設定された設
定値になるように電流制御信号を出力制御器に出力し、
前記電圧制御器は前記平均電圧設定器から入力された平
均電圧と前記電力診断部から入力された実電圧値とを比
較し前記予め設定された設定値になるように電圧制御信
号を出力制御器に出力し、これらの電圧及び電流制御信
号が入力され前記電源装置に電源の出力を制御する電源
制御信号を出力する出力制御器とを、備えることを特徴
とするアーク溶接装置にある。
【0028】請求項13の発明によれば、請求項12記
載の発明と同様に、片側開先溶接部を片側からアーク溶
接するとき、アークの中心が第2の母材に対し所定の傾
斜角度で正確に位置制御され、また平均電圧と平均電流
も設定値になるように制御するから、開先側と反対側の
突合わせ部に隅肉溶接形状の溶接ビードをも安定的に形
成することができる。
【0029】請求項14記載の発明は、パルス電圧のピ
ーク電圧を設定するピーク電圧設定器と、ベース電圧を
設定するベース電圧設定器と、パルス幅を設定するパル
ス時間設定器と、これらピーク電圧設定器とベース電圧
設定器とパルス時間設定器からの各設定値を入力するパ
ルス波形制御器とをさらに有し、前記電力診断部は前記
電圧検出器と前記電流検出器から検出される実電圧値と
実電流値に基づいてその実ピーク電圧値と実ベース電圧
値と実パルス幅を求め前記パルス波形制御器に出力する
手段を含み、前記パルス波形制御器は前記ピーク電圧設
定器・ベース電圧設定器・パルス時間設定器のそれぞれ
から予め入力されたピーク電圧設定値とベース電圧設定
値とパルス時間設定値と前記電力診断部から入力された
実ピーク電圧値と実ベース電圧値と実パルス時間値とを
それぞれ比較し波形制御信号を前記出力制御部に出力
し、前記出力制御器は前記パルス波形制御器から入力さ
れた前記波形制御信号と前記電圧制御器から入力された
電圧制御信号と前記電流制御器から入力された電流制御
信号に基づいて前記電源装置に電源の出力を制御する電
源制御信号を出力する手段を含むことを、特徴とする請
求項13に記載のアーク溶接装置にある。
【0030】請求項14の発明によれば、アーク溶接電
流にパルス電流が用いられるために、アークはより指向
性が高くなりアークの狙い位置およびアークの所定の傾
斜角度がより正確に保たれ、開先部の溶け落ちあるいは
未溶着部が残る等の不具合がなくなることは勿論、開先
と反対側の突合わせ部に隅肉溶接形状の溶接ビードをよ
り安定的に溶着することができる。
【0031】請求項15記載の発明は、溶接電流を正弦
波電流とする正弦波電流形成手段をさらに設け、前記電
力診断部は前記電圧検出器と前記電流検出器から検出さ
れる実電圧値と実電流値に基づいてその実電流波形を求
め前記正弦波電流形成手段に出力する手段を含み、前記
正弦波電流形成手段に予め設定された設定正弦波形と前
記電力診断部から入力された実正弦波形とを比較し波形
制御信号を前記出力制御部に出力し、前記出力制御器は
前記正弦波電流形成手段から入力された前記波形制御信
号と前記電圧制御器から入力された電圧制御信号と前記
電流制御器から入力された電流制御信号に基づいて前記
電源装置に電源の出力を制御する電源制御信号を出力す
る手段を含むことを、特徴とする請求項13に記載のア
ーク溶接装置にある。
【0032】請求項15の発明によれば、請求項14記
載の発明と同様に指向性のよい電流の作用によって、開
先部の溶け落ちあるいは未溶着部が残る等の不具合がな
くなることは勿論、開先と反対側の突合わせ部に隅肉溶
接形状の溶接ビードをより安定的に溶着することができ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図1乃至15を用いて説明する。
【0034】図1乃至図5は、本発明の溶接方法の一実
施の形態を説明するためのもので、図1は、本発明の溶
接方法を適用した片側開先突合わせによるT字形継手の
断面図、図2は、本発明の溶接方法により溶接されたT
字形継手の斜視図、図3乃至図5は、本発明の溶接方法
による溶接ビードの形成過程を説明するためのT字形継
手の断面図である。
【0035】図1において、1は第1の母材で、この第
1の母材はその突合わせ端部にルートフェイス1aを有
するようにレ型開先形成面1bが設けられている。2は
第2の母材で、この第2の母材は第1の母材1のルート
フェイス1aと接触する平坦面2aを有しており、第1
の母材1とによりT字形継手を形成する。5は溶接トー
チ、6は溶接トーチ5に保持された不図示の送給手段に
よって送給される溶接ワイヤである。
【0036】この図1において、Rfはルートフェイス
1aの厚さ方向の寸法、P1は第1の母材1の開先1b
の端部と第2の母材2の平坦面2aとの接する接触位
置、P2はアーク中心の狙い位置、dは接触位置P1か
らアーク中心の狙い位置P2までの距離を示す。
【0037】θは開先角度、δはアーク(溶接ワイヤ)
の中心と第2の母材2の平坦面2aとの所定の傾斜角
度、Aはアークの中心線を示す。
【0038】次に、本発明の溶接方法を、母材が鋼材で
あるT字形継手に適用した場合の一例を具体的に説明す
る。ルートフェイス1aの寸法Rfは1mm、ルートギ
ャップは0mm(ルートフェイスが接触状態)、開先角
度θは45度とし、溶接装置によりCO2アーク溶接を
行った。溶接条件は、平均電流310A、平均電圧33
V、移動速度35〜40cm/minである。
【0039】以上の条件の下で、ワイヤ(アーク中心)
の狙い位置P2を接触位置P1から0〜3mm、第2の
母材2はほぼ水平に置いてその平坦面2aとワイヤ6の
なす所定の傾斜角度δを15〜35度としたとき、第1
の母材1の開先と反対側1cと第2の母材2の平坦面2
aとの突合わせ部に2〜8mmの隅肉溶接形状のビード
を安定的に溶着することができた。
【0040】その溶接結果を図2に示す。この図2にお
いて、B4は母材1の開先と反対側の面1cと母材2の
平坦面2aとの間に溶着された隅肉溶接形状の溶接ビー
ド、B5は母材2の平坦面2aを溶融しながら最凝固し
たビード、B6は溶接ワイヤ6自身の溶融とが加わって
前記溶接ビードB4を形成した後の開先側のビードであ
る。
【0041】なお、上記の具体的な数値は、母材の板
厚、突合わせ部の形状等種々の条件が考慮されて決定さ
れる。
【0042】ここで、上述した本発明の溶接方法による
T字形継手の溶接ビードの形成過程を図3乃至図5を用
いて説明する。図3は、溶接開始前のワイヤ設定状態を
示すもので、ワイヤ6の狙い位置P2を、開先1bの端
部と平坦面2aの接触位置P1に対し溶接方向側に少し
離れた位置に設定し、ワイヤ6の方向を熱容量の大きい
母材2の平坦面2aに対し所定の傾斜角度δ傾斜させて
開先部に対向させた状態を示す。
【0043】図4は、図3に示したように開先部に対す
るワイヤ6の位置関係を設定した後に溶接を始めた状態
を示し、ワイヤ6は平坦面2a側に向いているため、熱
容量の小さな開先1bの端部より平坦面2a側により多
く入熱するので、両母材をバランス良く溶融しながらま
たワイヤ6自身の溶融も加わって溶融プールが形成され
る。その結果、熱容量の小さな開先1bを有する母材1
側は溶融域が母材1の裏側1cに達する。
【0044】図5は、さらに溶接が進んだときの状態を
示すもので、溶融プールがアーク力や溶融プール内の対
流などにより、反溶接側、即ち第1の母材1の裏側に押
し出され、さらに表面張力などの働きにより開先内から
母材裏側まで一体となった溶融プールが形成され、それ
らが再凝固して図2に示したようなビードB4,B5、
B6即ちT継手の初層部が形成される。
【0045】なお、上記の溶接状態は、開先部の初層の
溶接であり、開先の大きさにもよるが開先部におけるそ
の他残りの部分の溶接は従来同様に行うことができるの
で、その説明は省略する。
【0046】ここで、さらに本発明の溶接方法の具体的
な一例を記載する。溶接はCO2アーク溶接、ルートフ
ェイス1mm、ルートギャップ0mm、開先角度45
度、平均電流310A、平均電圧33V、溶接速度35
cm/min、ワイヤ狙い位置P2は接触点P1から2
mmの位置、傾斜角度δは25度の条件で、片側開先T
字形継手を開先側から溶接した結果、開先溶接部に未溶
着部が残ることなく開先側と反対側の突合わせ部に、縦
方向(母材1側)の脚長7mm、横方向(母材2側)の
脚長5mmの隅肉溶接形状のビードをも溶着することが
できた。
【0047】以上のように、本発明の溶接方法の実施の
形態によれば、開先が設けられた第1の母材と平坦面を
有する第2の母材との間にある熱容量の差および溶接ワ
イヤの溶融によって、開先部の溶接と共に開先側と反対
側の突合わせ部に隅肉溶接形状のビードを安定的に溶着
することができる。すなわち、熱容量の大きな第2の母
材側により多くのアークが発生する(アークの熱が伝わ
る)ようにすると共に、熱容量の小さな開先側は突抜け
ない程度に開先の裏側まで全体的に溶融させ、さらに溶
接ワイヤの溶融によって開先部を埋めながら開先と反対
側に溶融物を押し出すようにして隅肉溶接形状のビード
をも形成することができる。その他の開先部にさらに溶
接部分がある場合には、これまでと同様の方法で溶接す
れば、所望のT字形継手を形成することがでる。
【0048】したがって、本発明の溶接方法によれば、
箱型の溶接構造物の内側にも、突合わせ継手部の外側の
片側に開先を設け、開先側からアーク溶接するだけで、
開先と反対側の内部に隅肉溶接形状の溶接ビードを溶着
することができるので、強度を維持した継手を製作する
ことができるとともに、裏ビードを得るためのビード付
設作業が不要となり、溶接作業の効率を著しく向上させ
ることができる。
【0049】さらに、開先と反対側から溶接が出来ない
ような継手部を持ちそのために溶接母材の板厚を厚くせ
ざるを得なかった構造物においても、片側からの溶接だ
けで開先溶接部に未溶着部が残らずに反対側にも隅肉溶
接形状の溶接ができるので、構造物の強度を下げること
なく、母材の板厚の低減を図ることができる。
【0050】次に、本発明の溶接方法により板厚の異な
る2つの板材を突合わせ溶接する一例を図6及び図7を
用いて説明する。図6及び図7は、板厚の違った板材の
厚さ部分同士を突合わせ溶接する溶接部の断面図を示
し、図6は両板材の片側面を同一面にして突合せた場合
の例を示すものであり、図7は両板材の片側面を平行に
しかつ両板材のうち薄い方の板材を厚い方の板材の板厚
の中央近くに配置して突合せた場合の例を示したもので
ある。
【0051】図6において、1’は第1の母材としての
板材、2’は板材1’より板厚の厚い第2の母材として
の板材、1’aは母材1’のルートフェイス、1’bは
母材1’の突合わせ部の片側に設けられた開先、1’c
は母材1'の開先1’bと反対側の面、2’aは母材
2’の平坦面を示す。
【0052】この図6に示す突合わせ溶接継手において
も、溶接トーチ5およびワイヤ6の狙い位置や開先との
関係等を、前述した図1に示すように条件設定すれば、
開先側からの片側溶接であっても、継手部にB4’の溶
接ビードを溶着することができ、継手を形成することが
できる。
【0053】図7についても、上述した図6に示す例と
同様であり、溶接継手としての開先側の最終的な溶接ビ
ード形状が変わるだけであるので、その説明は省略する
が、この場合も開先側の片側から溶接するだけで、板材
の厚さ方向の中心線が一致して力の伝達がバランス良く
伝わる継手として形成することができる。
【0054】次に、本発明の溶接方法によって溶接可能
な開先形状の変形例を、図8及び図9を用いて説明す
る。図8及び図9は、T字形継手の突合わせ部の他の例
を示す断面図である。図8は第1の母材1にJ型の開先
1b1を設けた例であり、図9は複数の直線で開先1b
2を形成した例である。これらの場合、いずれも所望の
ルートフェイスを設けてあり、この他のレ型開先以外の
開先形状でも、前述のレ型開先の場合と同様に片側から
の溶接で開先側と反対側に隅肉溶接形状の溶接ビードを
形成することができる。
【0055】次に、本発明の溶接方法を構成するところ
の溶接ワイヤをウィービング(揺動)させる方法の例
を、それぞれ図10及び図11を用いて説明する。
【0056】図10は本発明の溶接方法を構成するウィ
ービング(揺動)方法の一例を示すもので、この図10
において前図に付した符号と同一の符号は同一部分であ
るので、その説明は省略する。この例においては、溶接
トーチ5に保持され不図示の送給手段により送給される
溶接ワイヤ6は、狙い位置P2に向いて母材2の平坦面
2aとの傾斜角度δに保持されている。
【0057】ウィービングは、溶接ワイヤ6がその傾斜
角度δを保ちながら矢印50の方向に所定の振幅で揺動
するように溶接トーチ5を駆動制御する。この揺動の振
幅・周波数は母材1の板厚や開先の大きさ等により決定
される。
【0058】このように、溶接ワイヤ6をウィービング
させることによっても、アークの方向は、絶えず所定の
傾斜角度δを持って熱容量の大きな母材2の平坦面2a
側に多く向いたまま揺動されるため、溶融プールが押し
出されるような作用によって開先の裏側にビードB4を
溶着させることができ、開先角度が大きめなものでも、
効率よく溶接することができる。
【0059】また、図10の矢印60で示すように、溶
接ワイヤ6をその軸線方向にウィービングさせることも
できる。この場合もアーク力等により、溶融プールを開
先部の裏側に押し出すような作用によって開先の裏側に
ビードB4を溶着させることができる。
【0060】図11は本発明の溶接方法を構成するウィ
ービング(揺動)方法の他の例を示すもので、この図1
1において前図に付した符号と同一の符号は同一部分で
あるので、その説明は省略する。この例は所定の傾斜角
度δを中心線として、溶接ワイヤ6の先端が円弧状にα
度振れるように溶接トーチ5を駆動制御するものであ
る。
【0061】次に、本発明の溶接方法によって製作され
る溶接構造物の一例を、図12乃至図15を用いて説明
する。
【0062】図12は、本発明の溶接方法によって製作
される溶接構造物を備える油圧ショベルを示すもので、
この図12において、70は走行体、71は走行体70
上に旋回可能に設けた旋回体、72は旋回体71を旋回
させるための旋回装置で、この旋回装置72は走行体7
0に対し旋回体71を360度旋回させることができ
る。走行体70は走行用トラックフレームと、これに設
けた駆動輪と遊動輪とそれらに巻きかけられた履帯等を
備え、油圧ショベルを走行させることができる。
【0063】旋回体71は不図示の旋回フレームを有
し、エンジンや油圧ポンプなどの各種油圧機器および運
転室73等が備えられている。旋回フレームには運転者
が運転室73に備えられた操作装置を操作することによ
って走行体70や後述の作業装置80などを駆動するこ
とができる。
【0064】作業装置80は旋回体71に俯仰動可能に
設けたブーム74とこのブーム74を駆動するブームシ
リンダ75と、ブーム74に回動可能に取り付けられた
アーム76と、このアーム76を駆動するアームシリン
ダ77と、アーム76に取り付けられたバケット78
と、このバケット78を駆動するバケットシリンダ79
などから概略構成されている。
【0065】上記の油圧ショベルを構成する前記トラッ
クフレームや旋回フレームさらにブーム74、アーム7
6等の構成体は、T字形継手を始めとする溶接継手を組
み合わせて構成した溶接構造物として製作されており、
その断面形状が略箱型である場合が多いため、その裏側
に裏ビード、裏当材等の付設を行うことが難しいが、本
発明においては、この点を解決することができる。
【0066】そこで、本発明による溶接構造物の例を図
13及び図14を用いて説明する。図13は、図12に
示すXIII−XIII矢視からブーム74の断面をみたもの
で、この図13において、ブーム74は、上板74a
、左右の側板74b、74b及び下板74cとで構成
されており、ルートフェイスを残し外側に開先を設けた
側板74bを、平坦面を有する下板74cに突合わせ、
前述した図1に示す本発明の溶接方法を用いて開先側か
ら溶接作業を行うだけで、側板74bと下板74cの開
先部に溶接74gを形成することができると共に、側板
74bの内側と下板74cとの間に隅肉溶接形状の溶接
ビードB74をも溶着させることができる。
【0067】このようにバッキング材や溶け落ち突抜け
等の防止用ビードを設ける必要がなく、さらに側板に内
側を溶接するための作業者進入用の穴などを設ける必要
もなく、構造物の外側からだけの溶接作業によって構造
物の内側まで溶接された箱型溶接構造物を製作すること
ができる。
【0068】なお、上板74aと側板74bとの溶接に
も、本発明を適用できることは明らかでありその説明は
省略するが、側板74bと74bとの間に溶接トーチ等
が入り十分なスペースが確保できる場合には、従来と同
じように、上板74aに外側に開先を設けた側板74b
を突合わせて、外側から開先隅肉溶接を行い、開先と反
対側の内側から隅肉溶接を行ってもよい。
【0069】図14は図12のXIV−XIV矢視からアーム
76の断面をみたもので、この図14において、アーム
76は、箱型構造物を構成するプレス等で形成したコ字
状部材76aと、他の一辺を構成する板状部材76cと
で構成され、ルートフェイスを残し外側に開先を設けた
部材76aを、平坦面を有する下板76cに突合わせ、
前述した図1に示す本発明の溶接方法を用いて開先側か
ら溶接をするだけで、部材76aの突合わせ部と下板7
6cの開先部に溶接76gを形成することができると共
に、部材76aの突合わせ部の内側と下板76cとの間
に隅肉溶接形状の溶接ビードB76をも溶着させること
ができる。
【0070】このように図14に示すような溶接構造物
においても、バッキング材や溶け落ち突抜け等の防止用
ビードを設ける必要がなく、さらに側板に内側を溶接す
るための作業者進入用の穴などを設ける必要もなく、外
側からだけの溶接で内側まで溶接された、箱型溶接構造
物が作成できる。
【0071】次に、本発明による溶接継手の例を図15
を用いて説明する。
【0072】図15は図12の符号XVで示すブーム74
の上板同士の突合わせ部を拡大して示すもので、この突
合わせ部を構成する板厚の異なる平板同士の突合わせ継
手は、ブーム74の上板となる板厚の厚い部材74a’
と、同じく板厚の薄い部材74a”とからなり、両部材
は図で下面が同一面となるようにその端部が突合わされ
ており、部材74a”には開先74kが設けられてい
る。またこの例では板圧の厚い部材74a’は強度的に
極端な変化が起こらないようにするために、板厚の薄い
部材74a”との突合わせ部に向かって例えばT1とT
2で示す間に傾斜面が設けられている。
【0073】この図15に示す溶接継手は、図6で説明
した本発明すなわち、部材74a’の突合わせ部の平坦
面に対し所定の傾斜角度でアークを発生させるように開
先74k側から溶接することによって、部材74a’の
突合わせ端面と部材74a”の図で上面との間に隅肉状
のビードB74’をも形成することがができる。
【0074】次に、本発明のアーク溶接装置の一実施の
形態を、図16乃至図20を用いて説明する。なおこれ
らの図において、前述した符号と同符号のものは同一部
分または相当する部分であるので、その説明を省略す
る。
【0075】図16は、本発明によるアーク溶接装置の
一実施の形態の構成を示すもので、この図16におい
て、1は第1の母材で、その突合せ側端部にはレ型開先
が形成されている。2は第2の母材で突合わせ部に平坦
面を有する。
【0076】3は旋回動が可能なロボット本体、3Aは
ロボット本体3に設けた平行リンク部、3Bは平行リン
ク部3Aに設けたロボットアーム、4はロボット制御装
置で、このロボット制御装置4は指令信号を出力してロ
ボットアーム3Bを図に示す少なくとも互いに直交する
X、Y、Zの3軸方向に駆動制御する。
【0077】ロボット制御装置4は、種々の制御設定値
等を入力・記憶するための入力部4Aと、ロボットアー
ム3Bの位置・姿勢制御のための位置制御部4Bと、溶
接速度を制御するための速度制御部4C等とから構成さ
れている。
【0078】5はロボットアーム3Bの先端に設けた溶
接トーチ、6は溶接トーチ5に保持された溶接ワイヤ、
8は溶接ワイヤ6をトーチ5を介して送給するための送
給装置である。7Aおよび7Bは溶接電力を供給するた
めのケーブルで、その一方はロボットに備えられた送給
装置8側で溶接ワイヤ6に、他方は溶接母材1または2
に接続されている。
【0079】9は溶接電源で、この溶接電源9はケーブ
ル7Aおよび7Bにより溶接ワイヤ6と母材1または2
に接続される。10は電圧検出器で、この電圧検出器1
0は溶接電源9から溶接ワイヤ6に供給される溶接電流
の電圧を検出する。11は電流検出器で、この電流検出
器11は溶接電源9から溶接ワイヤ6に供給される溶接
電流を検出する。
【0080】12は平均電圧設定器で、この平均電圧設
定器12は溶接ワイヤ6に供給すべき平均電圧値を設定
する。13は電圧制御器で、この電圧制御器13は平均
電圧設定器12に設定された平均電圧と電圧検出器10
で検出された電圧が後述の電力診断部23を介して入力
された実平均電圧値とを比較して、電圧制御信号を出力
する。
【0081】14は平均電流設定器で、この平均電流設
定器14は溶接ワイヤ6に供給すべき平均電流値を設定
する。15は電流制御器で、この電流制御器15は平均
電圧設定器14に設定された平均電流と電流検出器11
で検出された電流が後述の電力診断部23を介して入力
された実平均電流値とを比較して、電流制御信号を出力
する。
【0082】22は出力制御器で、この出力制御器22
は電圧制御器13からの電圧制御信号と電流制御器15
からの電流制御信号が入力され、それらの制御信号に基
づいて、溶接電源9から供給されるべき電力を制御する
ための制御信号を出力する。
【0083】23は電力診断装置で、この電力診断装置
23は入力部23Aと、比較部23Bと、出力部23C
とから構成されている。入力部23Aは、平均電圧設定
器12で設定される平均電圧より高い電圧の第1の電圧
設定値と平均電圧設定器12で設定される平均電圧より
低い電圧の第2の電圧設定値や、平均電流設定器14で
設定される平均電流より高い電流の電流設定値を設定す
る。
【0084】比較部23Bは、電圧検出器10から入力
される実電圧値と前記第1および第2の電圧設定値とを
比較し、後述の位置制御信号をロボット制御装置4に出
力するとともに、電流検出器11から入力される実電流
値と前記電流設定値とを比較し、位置制御信号をロボッ
ト制御装置4に出力する機能を備えている。
【0085】出力部23Cは、電圧検出器10や電流検
出器11から検出された実電圧値および実電流値をそれ
ぞれ電圧制御器13および電流制御器15に出力する機
能を有する。
【0086】そして本発明のアーク溶接装置は、上記各
制御装置やロボット等のこれら全体を制御するコンピュ
ータ等により構成されている。
【0087】次に、上述した本発明のアーク溶接装置の
一実施の形態の動作を説明する。
【0088】図16において、溶接トーチ5はロボット
アーム3Bに取り付けられており、溶接ワイヤ6は溶接
トーチ5に保持されながら溶接トーチ5の先端より所定
の長さ突き出ており、ワイヤ送給装置8によって送られ
るようになっている。そこで、図1に示したように、溶
接ワイヤ6は開先が形成された母材1と平坦面を有する
母材2との突合わせ部で形成される開先溶接部の開先側
に所定の傾斜角度δ傾けられて、かつ所定の狙い位置に
向けて対向される。これはロボット制御装置4の入力部
4Aおよび位置制御部4Bによって行われる。また、移
動経路や溶接速度は入力部4Aから速度制御部4Cに与
えられ、それに基づいて図面上垂直方向に移動させられ
る。
【0089】また、電力診断装置23の入力部23Aか
らは、予め第1および第2の電圧設定値と電流設定値が
入力され、比較部23Bに記憶される。
【0090】このように設定した状態で、初層のアーク
溶接を開始する。溶接が始まると、電圧検出器10およ
び電流検出器11はそれぞれケーブル7Aの実電圧値お
よび実電流値を検出する。溶接中にロボットの振動や母
材の位置ずれなどで溶接ワイヤ6が例えば母材1の開先
側に寄りすぎると、熱容量の小さい開先の端部が溶け落
ちてしまい溶接ビードを置くことができなくなる。端部
が溶け落ちるとアークが母材の裏に抜けてしまい、実電
圧値が高くなる。すると、電力診断装置23の比較部2
3Bでは予め入力された第1および第2の電圧設定値と
実電圧値とが比較され、実電圧値が第1の電圧設定値を
超えると、溶接ワイヤ6を第2の母材2側に移動するよ
うに位置制御信号をロボット3の位置制御部4Bに出力
し、溶接ワイヤ6は母材1の開先側から第2の母材2側
近づくように移動修正される。
【0091】これとは反対に、溶接ワイヤ6と母材との
相対的位置関係が設定位置に対し母材2側に寄ってしま
った場合、開先側への入熱が少なくなり溶接ビードが裏
側に押し出されなくなり、手前側にビードが溜まってく
る。すると、溶接ワイヤ6の突き出し長さが短くなるの
で、実電圧値は下がり実電流値は高くなる現象が起こ
る。
【0092】したがって、比較部23Bは予め入力され
ている電圧設定値と実電圧値を比較し、実電圧値が第2
の電圧設定値を下回ったとき、溶接ワイヤ6を開先側に
移動するように位置制御信号を位置制御部4Bに指令
し、溶接ワイヤ6は開先側に移動修正させられる。
【0093】あるいは、電流検出器11によって実電流
値が検出されているので、比較器23Bは予め入力され
ている電流設定値と実電流値を比較し、実電流値が電流
設定値を超えた場合、溶接ワイヤ6を開先側に移動する
ように位置制御信号を位置制御部4Bに指令し、溶接ワ
イヤ6は開先側に移動修正させるようにしてもよい。
【0094】一方、電力診断装置23の出力部23C
は、電圧検出器10および電流検出器11から検出され
た実電圧値および実電流値を、それぞれ電圧制御器13
および電流制御器15に出力する。
【0095】電圧制御器13では、予め設定されている
平均電圧値と実電圧値を比較し、実電圧値が平均電圧に
なるように電圧制御指令信号を出力制御部22に出力す
る。また、電流制御器15は、予め設定されている平均
電流値と実電流値を比較し、実電流値が平均電流になる
ように電流制御指令信号を出力制御部22に出力する。
【0096】出力制御部22は、入力された電圧制御指
令信号と電流制御指令信号に基づいて、溶接電源9から
供給する電圧と電流を調整する制御信号を溶接電源9に
出力し、供給電力が設定値になるように調整される。
【0097】このように、溶接ワイヤ6と母材との位置
関係を設定値に移動修正しながら、また平均電圧と平均
電流も設定値になるように修正しながら溶接されるの
で、開先側からの溶接だけで、開先側と反対側の突合わ
せ部に隅肉溶接形状の溶接ビードを溶着しながら、しか
も突合わせ部に未溶着部のない安定した溶接を行うこと
ができる。
【0098】次に、本発明の溶接装置によって溶接ワイ
ヤ6をウィービングしながら溶接する例を説明する。ウ
ィービングは、図10で説明したように、溶接トーチ5
および溶接ワイヤ6の姿勢を所定の傾斜角度δ傾けた状
態で、矢印50または矢印60で示す例のように所定の
振り幅で揺動させるか、あるいは図11で説明したよう
に、溶接ワイヤ6を傾斜角度δを中心にして円弧状に首
振り揺動させることが可能であるが、このウィービング
動作は、ロボット3の入力部4Aからの予め入力された
入力信号に基づいて位置制御部4Bが制御され、この位
置制御部4Bからの制御信号がロボットに伝えられて、
所定のウィービングを行うことができる。
【0099】ここで、ウィービングの制御方法を図17
及び図18を用いて説明する。
【0100】図17は前述した平行移動形式のウィービ
ング動作を説明する説明図であり、図18はウィービン
グ位置と溶接ワイヤ6に発生する溶接電圧との関係を示
す特性図で、この特性図は図17に示すように、溶接ト
ーチ5および溶接ワイヤ6を母材2の平坦面2aに所定
の傾斜角度δ傾け、狙い位置P2に向けたときをウィー
ビングの振り幅の中心L0とし、母材1の開先側にL1
位置まで母材2側にL2位置まで振った場合の、ウィー
ビング位置(時間)とワイヤ6に発生する溶接電圧との
関係を示す。
【0101】ここでは説明を簡単にするため、所定の傾
斜角度δは母材1のレ型開先角度の1/2とした。図1
8における実線で示す特性線は、図17に示したウィー
ビングの中心が狙い位置P2に向かう位置とした場合を
示し、点線で示す特性線は、溶接ワイヤ6の傾斜角度は
前記レ型開先角度の1/2のままδとし、溶接ワイヤ6
の狙い位置を開先端部が母材2の平坦面2aに接する接
触位置P1とした位置をウィービングの中心線(L0’
とする、不図示以下同様)とし、開先側に(L1’)母
材2側に(L2’)振った(L1’=L2’)場合のウ
ィービング位置(時間)と溶接ワイヤ6に発生する溶接
電圧との関係を示す。
【0102】まず、図17に示すように狙い位置をP1
としてウィービングした場合を説明する。ウィービング
の中心線(L0’)が接触位置P1点に向いていると
き、溶接ワイヤ6の先端から母材までの距離が相対的に
一番長いため、溶接電圧は図18の点線で示すように高
くなる。その後、仮に開先側に振っていくと、溶接ワイ
ヤ6の先端と母材との距離が次第に近づくため、電圧は
図18の点線に示すように徐々に下がっていき、開先側
に最も近づいたL1’位置で最低となる。次に、母材2
側に戻りだすと、再度電圧は図18の点線に示すように
徐々に上がりながら振りの中心線位置Lo’で再び最高
電圧となり、母材2側に最も近づいた位置L2’で電圧
は最低となり、これが繰返される。
【0103】次に、図17に示すように溶接ワイヤ6の
狙い位置をP2とし傾斜角度をδとした位置をウィービ
ングの中心線L0とし開先側に位置L1まで母材2側に
位置L2まで振ったときのウィービング動作を説明す
る。
【0104】この場合、図18に示す中心線L0位置で
は、電圧は溶接ワイヤ6の先端と母材との距離は最大で
ないので、その距離に相当する電圧値を示し、その後開
先側への移動に伴い電圧値は図18の実線で示すように
徐々に大きくなり、溶接ワイヤ6が接触点P1に向かっ
たとき最大電圧となる。そして位置L1まではだんだん
電圧が下がり、その後、母材2側に移動されると、再度
接触位置P1で最大電圧値になり、今度は母材2側にだ
んだん近づくため、位置L2で最低電圧となり、これが
繰返される。
【0105】これらの溶接ワイヤの位置と電圧値との関
係は、開先形状と狙い位置と傾斜角度等の設定条件に応
じて、実験または計算にて求めることができる。それら
の値は、予め電力診断装置23の入力部23Aから比較
部23Bに設定される。
【0106】ここで、上記のウィービングのための溶接
トーチ5の位置制御は、前記ロボット制御装置4の入力
部4Aから位置制御部4Bに予め設定される。また、溶
接電圧は前述の電圧検出器10によって検出され、この
検出値に基づく実電圧値や実平均電圧値が比較部23B
で求められる。比較部23Bは、実電圧値と設定された
平均電圧値との比較により、実際の狙い位置が正しいか
どうかを判断し、ずれが生じているときは、ロボット制
御装置4の位置制御部4Bに位置制御信号を出力し、狙
い位置が設定値になるように制御される。
【0107】また、電圧検出器10の検出値に基づいて
電力診断装置23の比較部23Bによって実平均電圧値
V0が求められ、その値は出力部23Cを介して電圧制
御部13に出力され、前述のように実電圧値が予め設定
された平均電圧値になるように出力制御部22に指令信
号を出力し、電圧が調整される。
【0108】図19は本発明の溶接装置の他の実施の形
態を示すもので、この図において、図16と同符号のも
のは同一部分である。この実施の形態は、溶接電流にパ
ルス状の電流を重畳させるように構成したもので、図1
9において、16はパルス電流のピーク電圧を設定する
ピーク電圧設定器、17はパルス電流のベース電圧を設
定するベース電圧設定器、18はパルス電流のパルス幅
を設定するパルス時間設定器である。19はパルス波形
制御器で、このパルス波形制御器19はピーク電圧設定
器16とベース電圧設定器17およびパルス時間設定器
18に接続され、それらから入力されるピーク電圧、ベ
ース電圧およびパルス時間とに基づいて、所望の基本と
なるパルス波形を生成する。
【0109】22’は出力制御器で、この出力制御器2
2’は前記電圧制御器13と電流制御器15およびパル
ス波形制御器19から入力される制御信号に基づいて溶
接電源9から出力される溶接電力を制御する。
【0110】23’は電力診断装置で、この電力診断装
置23’は入力部23A’と、比較部23B’と、出力
部23C’等とから構成されている。入力部23A’
は、平均電圧設定器12で設定される平均電圧より高い
電圧の第1の電圧設定値と平均電圧設定器12で設定さ
れる平均電圧電圧より低い電圧の第2の電圧設定値およ
び平均電流設定器14で設定される平均電流より高い電
流の電流設定値を設定する。
【0111】比較部23B’は、電圧検出器10から入
力される実電圧値と前記第1および第2の電圧設定値と
を比較し、後述の位置制御信号をロボット制御装置4に
出力するとともに、電流検出器11から入力される実電
流値と前記電流設定値とを比較し、位置制御信号をロボ
ット制御装置4に出力する機能を備えている。
【0112】また、比較部23B’には、電圧検出器1
0と電流検出器11から検出されたそれぞれの検出値に
基づいて、実平均電圧値と実平均電流値に加えパルス電
流の実ピーク電流値(または電圧値)と実ベース電流
(または電圧)値およびパルスの実時間(幅)を求める
機能が備えられている。
【0113】出力部23C’からは、実平均電圧値と実
平均電流値はそれぞれ電圧制御器13と電流制御器15
に出力され、実ピーク電流値と実ベース電流値およびパ
ルス幅の実時間はパルス波形制御器19に出力されるよ
うに構成されている。
【0114】そして本発明のアーク溶接装置は、上記各
制御装置やロボット等のこれら全体を制御するコンピュ
ータ等により構成されている。
【0115】次に、上述した本発明の溶接装置の他の実
施の形態の動作を説明する。
【0116】図19において、ピーク電圧設定器16と
ベース電圧設定器17およびパルス時間設定器18から
それぞれの設定値が入力されると、パルス波形制御器1
9でパルス波形が生成される。その波形制御信号は出力
制御部22’に出力される。出力制御部22’は電圧制
御器13からの平均電圧制御信号と電流制御器15から
の平均電流制御信号とパルス波形制御器19からのパル
ス波形制御信号とに基づいて、所望の波形の電力が電源
装置9から供給されるように、電源装置9を制御する。
【0117】ここで、パルス波形の設定は、溶接に用い
る電源装置9の特性に応じて、電流・電圧のどちらかま
たは両方により設定する。
【0118】次に、前述した電源装置9によって生成さ
れるパルス波形の一例を図20を用いて説明する。図2
0は電源装置9によって生成されるパルス電流の波形図
で、この図の横軸は時間を、縦軸は電流を示す。
【0119】図20において、Apはピーク電流、Ab
はベース電流、Tpはパルスの幅、即ちパルス時間を示
す。Aaは平均電流値を示し、この平均電流値Aaは前
記平均電流設定器14で設定されるものであり、これら
の設定値Ap,Ab,TpおよびAaに基づいて、パル
スのベース電流の幅すなわち時間Tbが前記出力制御器
22によって求められ、直流電流にパルス波形が重畳さ
れた波形が出力制御信号として電源装置9に与えられ
る。
【0120】パルス電流波形の例を図20を用い具体的
な数値で説明する。図20中の実線で示す波形において
は、ピーク電流Apは400A、ベース電流Abは20
0Aおよびパルス幅Tpは例えば1/50secとして
与えられ、さらに平均電流設定器14から与えられる平
均電流値Aa=300Aに基づいて、ベース電流の幅T
bを求めたもの(この場合Tb=Tp=1/50se
c)として示したものである。このように直流電流にパ
ルス状の電流を重畳して得られたパルス電流を溶接電流
として使用すると、アークの指向性が直流のみの電流に
比べ高まり、本発明のワイヤの狙い位置に、より正確に
アークを発生させることができ、より安定した片側開先
のアーク溶接が可能になる。
【0121】図20において、二点鎖線で示す波形は、
実線で示す波形に対し、ピーク電流をさらに100A上
げAp’(=500A)、パルス幅を実線の場合の1/
2にしたもので、平均電流Aaおよびベース電流Abを
実線と同じくそれぞれ300Aおよび200Aのままと
したときのパルス波形を示したものである。この場合、
ベース電流Ab(200A)と平均電流Aa(300
A)は実線で示す波形と同じとしたから、パルスの周期
が実線で示す波形では(Tp+Tb)に対し、二点鎖線
で示す波形の場合の周期は((Tp×1/2)+T
b))と短くなる。このことをデューティで表すと、実
線で示す波形の場合、Tp/(Tp+Tb)=(1/5
0)/(1/50+1/50)=1/2に対し、二点鎖
線で示す波形の場合は、Tp’/(Tp’+Tb’)=
(1/50×1/2)/((1/50×1/2)+1/
50)=1/3となる。
【0122】図20において、破線で示す波形は、実線
で示す波形に対し、ピーク電流Apとベース電流Abお
よび平均電流Aaを実線と同じくそれぞれ400A、2
00Aおよび300Aのままとし、パルス幅Tp”を実
線で示す波形の場合の1/2にしたときのパルス波形を
示したものである。この場合、ベース電流幅Tb”はT
p”と等しくなり、デューティは実線で示す波形の場合
と同じ1/2である。
【0123】このように図20において、パルス波形に
ついていくつかの例を提示したが、パルス波形のデュー
ティを小さくした方が、アークの指向性は向上する。
【0124】しかしながら、溶接の平均電流、パルスの
ピーク電流およびベース電流等は、種々の溶接条件等が
関係し、溶接アークの溶滴移行やアークの安定性等か
ら、本発明における平均電流は、300A前後、ベース
電流は300A未満(マイナスも含む)、ピーク電流は
350〜500A程度のところが、実用的な数値であ
る。
【0125】このように、前述の図16で説明したアー
ク溶接装置に加え、溶接電流にパルス電流を使用し、そ
のパルス電流をも予め設定した設定値になるように制御
することによって、アークの指向性が高まり、アークの
狙い位置をより正確に捕らえることができ、開先側から
の溶接だけで、開先側と反対側の突合わせ部に隅肉溶接
形状の溶接ビードを溶着しながら、しかも突合わせ部に
未溶着部のない安定した溶接を行うことができる。
【0126】さらに、図示は省略するが、図19に示す
実施の形態におけるピーク電圧設定器16、ベース電圧
設定器17、パルス時間設定器18およびパルス波形制
御器19を、正弦波電流設定器に置き換えることも可能
である。この場合、溶接電流に正弦波電流を用いること
ができるので、上述の実施の形態と同様にアークの指向
性を向上させることができる。その結果、前述した実施
の形態と同様な溶接が可能である。
【0127】以上説明したように、本発明によれば、レ
形、J形など一方傾斜開先が形成された継手での片側溶
接において、従来では裏当材や接合に寄与しないビード
を伴わなければ不可能であった裏波ビード生成を、裏当
材などを一切用いることなく出来るようになる。これに
より、内部溶接作業に多大な時間を要していた箱型構造
物の製作コストを大幅に低減出来るし、トーチ進入が困
難で内部溶接が不可能であった構造物では開先両側に脚
長が着くことにより、大幅な強度向上あるいは逆に母材
の板厚等を不必要に厚くすることなく強度を維持するこ
とができる等多大な効果を奏する。
【0128】また、突合わせ継手において、開先側と反
対の裏側からも溶接を行っていたような溶接構造であっ
ても、本発明によれば片側から溶接するだけでよいの
で、効率よく溶接工数の低減が図れる。
【0129】また、さらに溶接構造物の設計の多様化な
らびに効率化等多大な効果を奏する。
【0130】
【発明の効果】以上に述べた如く、本発明の溶接方法に
よれば、、開先が設けられた第1の母材と平坦面を有す
る第2の母材との間にある熱容量の差および溶接ワイヤ
の溶融によって、開先部の溶接と共に開先側と反対側の
突合わせ部に隅肉溶接形状のビードを安定的に溶着する
ことができる。すなわち熱容量の大きな第2の母材側に
より多くのアークが発生するようにすると共に熱容量の
小さな開先側は溶け落ちない程度に溶融させ溶接ワイヤ
の溶融によって開先部を埋めながら開先と反対側に溶融
物を押し出すようにして隅肉溶接形状のビードをも形成
することができる。その結果、裏ビード付設のための作
業が不要になり、その作業性を著しく向上させることが
できる。
【0131】また、本発明の溶接継手及び溶接構造物に
よれば、製作費が安価で製作時間も短縮できるので、こ
れらを組込む製品の生産性を向上させることができる。
【0132】さらに、本発明の溶接装置によれば、ワイ
ヤの狙い位置を精度良く制御できるため、母材の外側の
少なくとも一個所に前記片側開先部を設けて外側からだ
けの溶接でもって、反対側に隅肉形状の溶接ビードをも
溶着されるように製作された溶接継手及び閉断面構造物
等を提供することができるので、その生産性を著しく向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法によるT字形継手の溶接方法
を説明する溶接部の断面図である。
【図2】本発明の溶接方法により溶接されたT字形継手
を示す斜視図である。
【図3】本発明の溶接方法による溶接ビードの形成初期
過程を説明するための説明図である。
【図4】本発明の溶接方法による溶接ビードの形成中期
過程を説明するための説明図である。
【図5】本発明の溶接方法による溶接ビードの形成終期
過程を説明するための説明図である。
【図6】本発明の溶接方法による板厚の異なる板材の突
合わせ溶接方法の一実施の形態を説明する溶接部の断面
図である。
【図7】本発明の溶接方法による板厚の異なる板材の突
合わせ溶接方法の他の実施の形態を説明する溶接部の断
面図である。
【図8】本発明の溶接方法によって溶接可能な開先形状
の一変形例を示すT字形継手の突合わせ部の断面図であ
る。
【図9】本発明の溶接方法によって溶接可能な開先形状
の他の変形例を示すT字形継手の突合わせ部の断面図で
ある。
【図10】本発明の溶接方法に用いられるウィービング
方法の一例を説明するための説明図である。
【図11】本発明の溶接方法に用いられるウィービング
方法の他の例を説明するための説明図である。
【図12】本発明の溶接方法により製作された溶接構造
物を備えた油圧ショベルの正面図である。
【図13】図12に示す油圧ショベルのブームをXIII−
XIII矢視から見た拡大断面図である。
【図14】図12に示す油圧ショベルのアームをXIV−X
IV矢視から見た拡大断面図である。
【図15】図12中の符号XVで示す油圧ショベルのブー
ムの板厚の異なる平板同士の突合わせ継手部を拡大して
示す断面図である。
【図16】本発明のアーク溶接装置の一実施の形態を示
す構成図である。
【図17】本発明の溶接装置の一実施の形態に用いられ
るウィービング動作の一例を示す説明図である。
【図18】本発明の溶接装置の一実施の形態におけるウ
ィービング位置と溶接ワイヤに発生する溶接電圧との関
係を示す特性図である。
【図19】本発明のアーク溶接装置の他の実施の形態を
示す構成図である。
【図20】図19に示す本発明のアーク溶接装置の他の
実施の形態に用いるパルス電流の波形図である。
【符号の説明】
1,1’ 第1の母材 1a,1’a ルートフェイス 1b,1’b,1b1、1b2 開先 1c,1’c 母材1の開先と反対
側の面 2,2’ 第2の母材 2a,2’a 母材2の平坦面 3 ロボット本体 4 ロボット制御装置 5 溶接トーチ 6 溶接ワイヤ 7A,7B ケーブル 8 ワイヤ送給装置 9 溶接電源 10 電圧検出装置 11 電流検出装置 12 平均電圧設定器 13 電圧制御器 14 平均電流設定器 15 電流制御器 16 ピーク電圧設定器 17 ベース電圧設定器 18 パルス時間設定器 19 パルス波形制御器 22 出力制御部 23 電力診断部 74 ブーム 76 アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 9/173 B23K 9/173 C (72)発明者 三柳 直毅 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 山本 光 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 平川 学 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB06 DA01 DA05 DE04 DF04 4E081 AA15 BA40 CA07 DA10 DA12 DA18 DA62 DA81 EA24 FA14 YB01 YR10 YX03 YY02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶接
    する溶接方法において、前記第2の母材の平坦面に、予
    め端部に形成したルートフェイス及び片側開先面を形成
    した第1の母材の前記ルートフェイスを当接させ、前記
    第1の母材と第2の母材との当接により形成される開先
    溶接部に、溶接ワイヤを臨ませ、前記溶接ワイヤのアー
    クにより、前記第1の母材と第2の母材との当接部を溶
    融させ、この溶融物を溶接側とは反対側に押し出して裏
    ビードを形成することを特徴とする溶接方法。
  2. 【請求項2】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶接
    する溶接方法において、溶接ワイヤからのアークの中心
    が前記第1の母材に形成した開先と前記第2の母材の平
    坦面とが接する接触位置またはその手前近傍に位置する
    狙い位置で接し、前記アークの方向が前記第2の母材の
    平坦面に対し所定の傾斜角度でもって前記狙い位置を横
    切る方向に傾けて照射して、前記第1の母材と第2の母
    材との当接部を溶融させ、この溶融物を前記第1の母材
    の開先側と反対側の面と前記第2の母材の平坦面との間
    に隅肉溶接形状の溶接ビードとして形成することを特徴
    とする溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記アークを前記開先溶接部内で前記所
    定の傾斜角度に維持しながら所定の振り幅でウィービン
    グさせることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の溶接方法。
  4. 【請求項4】 前記アークを前記開先溶接部内で前記所
    定の傾斜角度をウィービングの中心位置としこの中心位
    置を中心として円弧状に所定の振り角度でウィービング
    させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    溶接方法。
  5. 【請求項5】 前記アーク溶接の電流が直流であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    溶接方法。
  6. 【請求項6】 前記アーク溶接の電流が直流電流とパル
    ス電流を重畳させた電流であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4のいずれかに記載の溶接方法。
  7. 【請求項7】 前記アーク溶接の電流が正弦波電流であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載の溶接方法。
  8. 【請求項8】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶接
    したT字形溶接継手において、前記第2の母材の平坦面
    と、予め端部に形成され、前記平坦面に当接するルート
    フェイス及び片側開先面を形成した第1の母材との当接
    部を、前記開先に臨ませた溶接ワイヤのアークにより、
    溶融させ、この溶融物を溶接側とは反対側に押し出して
    裏ビードを形成し接合したことを特徴とするT字形溶接
    継手。
  9. 【請求項9】第1の母材と第2の母材とを突合せ溶接し
    た平板の突合せ溶接継手において、前記第2の母材の端
    面と、予め端部に形成され、前記端面に当接するルート
    フェイス及び片側開先面を形成した第1の母材との当接
    部を、前記開先に臨ませた溶接ワイヤのアークにより、
    溶融させ、この溶融物を溶接側とは反対側に押し出して
    裏ビードを形成し接合したことを特徴とする平板の突合
    せ溶接継手。
  10. 【請求項10】 複数の板材を突合せ溶接して形成され
    る箱形構造物において、前記一方の母材の平坦面と、予
    め端部に形成され、前記平坦面に当接するルートフェイ
    ス及び片側開先面を形成した他方の母材との当接部を、
    前記開先に臨ませた溶接ワイヤのアークにより、溶融さ
    せ、この溶融物を溶接側とは反対側に押し出して裏ビー
    ドを形成し接合したことを特徴とする箱形構造物。
  11. 【請求項11】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶
    接する溶接装置において、前記第1の母材と第2の母材
    との当接した溶接部に形成された開先内に導入される溶
    接ワイヤと、前記溶接ワイヤの位置を制御する制御装置
    (ロボット本体)と、溶接部に溶接電力を供給する溶接
    電源と、前記溶接電源から溶接部に供給される実際の電
    圧値が予め設定した第1の設定値を超えたときに前記溶
    接ワイヤの狙い位置を前記第2の母材の平坦面側に近づ
    けるように移動させ、また、実際の電流値が予め設定し
    た電流設定値を超えたとき又は実際の電圧値が予め設定
    した第2の設定値を下回ったときに、前記溶接ワイヤの
    狙い位置を前記第1の母材の開先側に近づけるように移
    動させる指令を前記制御装置に出力する制御手段を備え
    たことを特徴とするアーク溶接装置。
  12. 【請求項12】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶
    接する溶接装置において、前記第1の母材と第2の母材
    との当接した溶接部に形成された開先内に導入される溶
    接ワイヤと、前記溶接ワイヤの位置を制御する制御装置
    (ロボット本体)と、溶接部に溶接電力を供給する溶接
    電源と、前記溶接電源から溶接部に供給される実際の電
    圧値が予め設定した第1の設定値を超えたときに前記溶
    接ワイヤの狙い位置を前記第2の母材の平坦面側に近づ
    けるように移動させ、また、実際の電流値が予め設定し
    た電流設定値を超えたとき又は実際の電圧値が予め設定
    した第2の設定値を下回ったときに、前記溶接ワイヤの
    狙い位置を前記第1の母材の開先側に近づけるように移
    動させる指令を前記制御装置に出力するとともに、予め
    入力した平均電流、平均電圧と実電流値、実電圧値とを
    それぞれ比較し、前記予め設定された設定値になるよう
    に電流制御信号及び電圧制御信号を、前記電源装置に出
    力する制御手段を備えたことを特徴とするアーク溶接装
    置。
  13. 【請求項13】 第1の母材と第2の母材とを突合せ溶
    接する溶接装置において、溶接ワイヤと、それを保持す
    る溶接トーチと、該溶接トーチに前記溶接ワイヤを送給
    する送給手段と、前記溶接ワイヤを直交する3軸方向に
    位置制御する位置制御部を備えた制御装置(ロボット本
    体)と、溶接部に溶接電力を供給する溶接電源と、溶接
    の平均電圧を設定する平均電圧設定器と、平均電流を設
    定する平均電流設定器と、突合わせ面の片側に開先を有
    する第1の母材とこの第1の母材に突合わされその突合
    わせ面が平坦面である第2の母材とで形成される開先溶
    接部に前記溶接ワイヤを向け前記第1の母材の開先側と
    反対側の面と前記第2の母材の平坦面との間に隅肉溶接
    形状の溶接ビードを形成するために、実際の溶接電圧を
    検出する電圧検出器と、溶接電流を検出する電流検出器
    とを設け、前記電圧検出器で検出された実電圧値と電流
    検出器で検出された実電流値が入力され前記実電圧値が
    予め設定された第1の電圧設定値を超えたとき前記溶接
    ワイヤの狙い位置を前記第2の母材の平坦面側に近づけ
    るように移動させ前記電流検出器で検出された実電流値
    が予め設定された電流設定値を超えたとき又は電圧検出
    器で検出された実電圧値が予め設定された第2の電圧設
    定値を下回ったとき前記ワイヤの狙い位置を前記第1の
    母材の開先側に近づけるように移動させる指令を前記位
    置制御部に出力するとともに、前記実電圧値を電圧制御
    器に出力し前記実電流値を電流制御器に出力する電力診
    断部と、前記電流制御器は前記平均電流設定器から入力
    された平均電流と前記電力診断部から入力された実電流
    値を比較し前記予め設定された設定値になるように電流
    制御信号を出力制御器に出力し、前記電圧制御器は前記
    平均電圧設定器から入力された平均電圧と前記電力診断
    部から入力された実電圧値とを比較し前記予め設定され
    た設定値になるように電圧制御信号を出力制御器に出力
    し、これらの電圧及び電流制御信号が入力され前記電源
    装置に電源の出力を制御する電源制御信号を出力する出
    力制御器とを、備えることを特徴とするアーク溶接装
    置。
  14. 【請求項14】 パルス電圧のピーク電圧を設定するピ
    ーク電圧設定器と、ベース電圧を設定するベース電圧設
    定器と、パルス幅を設定するパルス時間設定器と、これ
    らピーク電圧設定器とベース電圧設定器とパルス時間設
    定器からの各設定値を入力するパルス波形制御器とをさ
    らに有し、前記電力診断部は前記電圧検出器と前記電流
    検出器から検出される実電圧値と実電流値に基づいてそ
    の実ピーク電圧値と実ベース電圧値と実パルス幅を求め
    前記パルス波形制御器に出力する手段を含み、前記パル
    ス波形制御器は前記ピーク電圧設定器・ベース電圧設定
    器・パルス時間設定器のそれぞれから予め入力されたピ
    ーク電圧設定値とベース電圧設定値とパルス時間設定値
    と前記電力診断部から入力された実ピーク電圧値と実ベ
    ース電圧値と実パルス時間値とをそれぞれ比較し波形制
    御信号を前記出力制御部に出力し、前記出力制御器は前
    記パルス波形制御器から入力された前記波形制御信号と
    前記電圧制御器から入力された電圧制御信号と前記電流
    制御器から入力された電流制御信号に基づいて前記電源
    装置に電源の出力を制御する電源制御信号を出力する手
    段を含むことを、特徴とする請求項13に記載のアーク
    溶接装置。
  15. 【請求項15】 溶接電流を正弦波電流とする正弦波電
    流形成手段をさらに設け、前記電力診断部は前記電圧検
    出器と前記電流検出器から検出される実電圧値と実電流
    値に基づいてその実電流波形を求め前記正弦波電流形成
    手段に出力する手段を含み、前記正弦波電流形成手段に
    予め設定された設定正弦波形と前記電力診断部から入力
    された実正弦波形とを比較し波形制御信号を前記出力制
    御部に出力し、前記出力制御器は前記正弦波電流形成手
    段から入力された前記波形制御信号と前記電圧制御器か
    ら入力された電圧制御信号と前記電流制御器から入力さ
    れた電流制御信号に基づいて前記電源装置に電源の出力
    を制御する電源制御信号を出力する手段を含むことを、
    特徴とする請求項13に記載のアーク溶接装置。
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