JP2002238554A - ウレアーゼ不活性化組成物及び飲食品 - Google Patents

ウレアーゼ不活性化組成物及び飲食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過酸化
水素を有効成分とするウレアーゼ不活性化組成物及び飲
食品を提供する。 【解決手段】 パーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過
酸化水素を有効成分とするウレアーゼ不活性化組成物で
あって、パーオキシダーゼがラクトパーオキシダーゼ又
はミエロパーオキシダーゼのいずれかであること、並び
にパーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過酸化水素を有
効成分とするウレアーゼ不活性化飲食品であって、パー
オキシダーゼがラクトパーオキシダーゼ又はミエロパー
オキシダーゼのいずれかであること、チオシアン酸が植
物から供給されること、過酸化水素が微生物によって供
給されること、及び飲食品が発酵乳であることを望まし
い態様としてもいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、尿素の加水分解を
触媒するウレアーゼを不活性化する組成物及び飲食品に
関するものである。さらに詳しくは、本発明は、パーオ
キシダーゼ、チオシアン酸及び過酸化水素を有効成分と
するウレアーゼ不活性化組成物及び飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレアーゼは尿素を加水分解してアンモ
ニアと二酸化炭素を生成する酵素であり、植物や微生物
に広く分布することが知られている。
【0003】ヒトでは肝臓で生成された尿素の約20%
は循環によって腸管に達し、さらに腸管の内部に拡散し
て細菌のウレアーゼによる分解を受け、その結果、アン
モニアが合成される。ヒトの肝性脳症や肝性昏睡は、重
度の肝機能不全状態においてアンモニアを解毒できず、
血中に残存する高レベルのアンモニアによって脳が障害
される疾患である[マイクロバイオロジカル・レビュー
ズ(MicrobiologicalReviews)、第53巻、第85乃至
108頁、1989年]。肝性脳症や肝性昏睡の発病機
構は完全に解明されてはいないが、腸管に存在する尿素
分解性細菌が産生するアンモニアの関与が示唆されてい
る。微生物のウレアーゼによって産生されるアンモニア
は腸内腐敗産物の一種でもあり、多量のアンモニアは宿
主に対して毒性を示し、老化を早める要因になると考え
られている(腸内細菌学、光岡友足編、朝倉書店、第1
02及び401頁、1990年)。
【0004】微生物のウレアーゼは、病原因子および宿
主への定着因子としても機能することが知られている
[マイクロバイオロジカル・レビューズ(Microbiologi
cal Reviews)、第59巻、第451乃至480頁、1
995年]。胃炎や胃潰瘍の原因菌であるヘリコバクタ
ー・ピロリ(Helicobacter pylori)のウレアーゼは、
尿素を分解してアンモニアを発生させることで胃酸を中
和する役割を担っている。乳児のおむつかぶれの原因の
一つには、糞便細菌のウレアーゼが尿中の尿素を分解し
てアンモニアを発生させ、その結果、おむつのpHが上
昇し、糞便中の各種蛋白分解酵素や脂質分解酵素が活性
化されることが明らかにされている[ペディアトリック
・ダーマトロジー(Pediatric Dermatology)、第3
巻、第102乃至106頁、1986年]。さらに、微
生物のウレアーゼは、失禁症の大人のおむつから発生す
る悪臭(アンモニア臭)の原因となることも報告されて
いる[ゲロントロジー(Gerontology)、第30巻、第
261乃至266頁、1984年]。
【0005】従って、ウレアーゼの効率的な不活性化は
健康の維持、感染症の予防に有効であると考えられる。
【0006】特開平8−19595号公報では、植物由
来のウレアーゼ阻害物質からなるアンモニア発生防止剤
(以下、従来技術1と記載する。)が開示されている。
しかし、従来技術1のアンモニア発生防止剤では、食品
や医薬品としての応用例は無く、経口的に摂取すること
による体内のアンモニアの低減効果は一切記載されてい
ない。特開平7−118153号公報では、抗ウレアー
ゼ剤(以下、従来技術2と記載する。)が開示されてい
るが、化学合成された化合物であり、長期間投与の点で
副作用などが問題となっていた。
【0007】このような状況から、少量でウレアーゼを
不活化し、しかも安全で副作用が少ない、日常の食生活
から摂取することが可能なウレアーゼを不活性化する食
品の開発が望まれていた。
【0008】パーオキシダーゼは微生物、植物及び動物
に広く分布する酵素である[H.シーゲルおよびA.シ
ーゲル編、メタル・イオンズ・イン・バイオロジカル・
システムズ(Metal Ions in Biological Systems)、マ
ルセル デッカー、ニューヨーク、第25乃至75頁、
1994年]。補酵素としてヘムを含有するラクトパー
オキシダーゼは、母乳や牛乳など、哺乳類の乳に存在
し、動物の組織や体液に広く含有されるチオシアン酸を
過酸化水素の存在下で酸化して抗菌物質である次亜チオ
シアン酸を生成させる。またミエロパーオキシダーゼ
は、哺乳類の白血球の一種である好中球のアズール顆粒
に含有されており、貪食胞にアズール顆粒が融合して形
成されるファゴリソソームの中で、過酸化水素の酸化力
を利用して塩素イオンから抗菌物質である次亜塩素酸を
生成する。
【0009】ラクトパーオキシダーゼ及びミエロパーオ
キシダーゼの抗菌・抗ウィルスの作用機構として、微生
物の酵素の不活性化が報告されており、例えば、細菌の
呼吸鎖の酵素を不活性化すること[フェムス・マイクロ
バイオロジー・レターズ(FEMS Microbiology Letter
s)、第10巻、第67乃至70頁、1981年]が知
られている。また、ラクトパーオキシダーゼは、解糖系
の酵素であるヘキソキナーゼを不活性化し[バイオキミ
カ・エト・バイオフィジカ・アクタ(Biochimicaet Bio
physica Acta)、第658巻、第238乃至247頁、
1981年]、ミエロパーオキシダーゼは、インフルエ
ンザ・ウィルスのシアリダーゼを不活性化することが明
らかにされている[ジャーナル・オブ・インフェクシャ
ス・ディシージーズ(Journal of Infectious Disease
s)、第164巻、第8乃至14頁、1991年]。
【0010】これらパーオキシダーゼは、パーオキシダ
ーゼ、チオシアン酸および過酸化水素からなる反応系に
よって様々な効果を発揮している。例えばパーオキシダ
ーゼ−チオシアン酸イオン及び又はハロゲノイオン−過
酸化水素系を含む乳酸菌発酵食品の製造法(特開昭62
−228224号公報)、二酵素系歯みがき(特公平4
−25924号公報)、殺菌剤組成物(特開平1−61
427号公報)など、すでに多様な用途への応用が開示
されている。
【0011】しかしながら、これらパーオキシダーゼ、
チオシアン酸および過酸化水素からなる反応系がウレア
ーゼを不活性化させるという報告は未だなされていな
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ヒトの
健康及び感染症におけるウレアーゼとの因果関係、及び
その重要性に注目し、安全性且つ経済性の観点から天然
に存在する安価な物質でウレアーゼを不活性化する方法
について鋭意研究を行っていたところ、パーオキシダー
ゼ、チオシアン酸および過酸化水素の反応系によるウレ
アーゼの不活性化機構を発見した。その結果、パーオキ
シダーゼ、チオシアン酸および過酸化水素のいずれか一
つ又は二つの組み合わせでは、ウレアーゼを不活性化す
る効果は確認されなかったにもかかわらず、三つを組み
合わせた系により、ウレアーゼを効果的に不活性化させ
る性質を見出し、この発明を完成させた。
【0013】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、安全性に優れ、効果的にウレアーゼを不活性化す
るウレアーゼ不活性化組成物及び飲食品を提供すること
を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第一の発明は、パーオキシダーゼ、チオシアン酸及
び過酸化水素を有効成分とするウレアーゼ不活性化組成
物である。
【0015】前記課題を解決する本発明の第一の発明に
おける望ましい態様は、パーオキシダーゼがラクトパー
オキシダーゼ又はミエロパーオキシダーゼのいずれかで
あることである。
【0016】前記課題を解決する本発明の第二の発明
は、パーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過酸化水素を
有効成分とするウレアーゼ不活性化飲食品である。
【0017】前記課題を解決する本発明の第二の発明に
おける第一の望ましい態様は、パーオキシダーゼがラク
トパーオキシダーゼ又はミエロパーオキシダーゼのいず
れかであることである。
【0018】前記課題を解決する本発明の第二の発明に
おける第二の望ましい態様は、チオシアン酸が植物から
供給されることである。
【0019】前記課題を解決する本発明の第二の発明に
おける第三の望ましい態様は、過酸化水素が微生物によ
って産生されること、及び該微生物が乳酸菌であること
である。
【0020】前記課題を解決する本発明の第二の発明に
おける第四の望ましい態様は、飲食品が発酵乳であるこ
とである。次に、本発明について具体的に説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】本明細書において百分率(%)
は、特に断りのない限り重量による表示である。また、
特に低い濃度の表示には百万分率(ppm)を用いる。
【0022】本発明に使用されるパーオキシダーゼは、
哺乳類のヘム・パーオキシダーゼであれば、どのような
動物の体液や組織から分離されたものでも可能である
が、中でもラクトパーオキシダーゼ及びミエロパーオキ
シダーゼが好ましく、特に牛乳から分離されたラクトパ
ーオキシダーゼが最も安価に得られるので好適である。
【0023】ラクトパーオキシダーゼの製造は、例えば
生菌含有液状組成物(特開平5−41981公報)に開
示された方法のように未加熱のホエーまたは脱脂乳から
工業的に製造することが好ましく、更に、市販の天然物
由来のラクトパーオキシダーゼ、又は組換え型ラクトパ
ーオキシダーゼ{例えば、シンらの方法[バイオケミカ
ル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニュ
ケーションズ(Biochemical and Biophysical Research
Communications)、第271巻、第831乃至836
頁、2000年]によって発現・精製された組換え型ラ
クトパーオキシダーゼ、又は市販の組換え型ラクトパー
オキシダーゼ}を使用することも可能である。
【0024】ミエロパーオキシダーゼは、例えばモリタ
らの方法[ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Jo
urnal of Biochemistry)、第99巻、第761乃至7
70頁、1986年]によって、血液中の好中球から精
製されたミエロパーオキシダーゼが好ましいが、更に、
市販の天然物由来のミエロパーオキシダーゼ、又は組換
え型ミエロパーオキシダーゼ{例えば、シンらの方法
[バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサー
チ・コミュニュケーションズ(Biochemical andBiophys
ical Research Communications)、第271巻、第83
1乃至836頁、2000年]によって発現・精製され
た組換え型ミエロパーオキシダーゼ、又は市販の組換え
型ミエロパーオキシダーゼ}を使用することも可能であ
る。
【0025】本発明に使用されるチオシアン酸には、チ
オシアン酸の薬学的に許容される塩類、哺乳類の乳に含
有されるチオシアン酸、並びにキャベツ、ブロッコリ
ー、カリフラワー、及びカブ等の1種又は2種以上から
選択される野菜に含有されるチオシアン酸など、様々な
形態のチオシアン酸を利用することが可能である。尚、
食品への使用に関しては、安全性の面を考慮すると、チ
オシアン酸は植物から供給されることが好ましく、特に
野菜を磨り潰す又はミキサーなどで粉砕することなどに
よって液状化して調製された野菜汁を使用してウレアー
ゼ不活性化飲食品を製造することが特に好ましい。
【0026】本発明に使用される過酸化水素は、試薬の
過酸化水素及び過酸化水素塩、並びに低い酸化還元電位
を持つため酸素分子を還元することによって過酸化水素
の発生源となるヒドロキシヒドロキノン等のポリフェノ
ール、並びにグルコースオキシダーゼ及びキサンチンオ
キシダーゼ等のオキシダーゼとその基質であるグルコー
ス及びキサンチン等から生成される過酸化水素、並びに
ラクトバシルス(Lactobacillus)及びストレプトコッ
カス(Streptococcus)等が産生する過酸化水素など、
パーオキシダーゼが基質として利用できる過酸化水素で
あればよいが、食品への使用に関しては、安全性の面を
考慮すると、過酸化水素は乳酸菌から供給されることが
好ましい。
【0027】パーオキシダーゼ、過酸化水素およびチオ
シアン酸の反応系によるウレアーゼの不活性化の効果を
調べるために使用するウレアーゼは、植物由来のウレア
ーゼ、及び微生物由来のウレアーゼ等を使用することが
可能である。
【0028】本発明のウレアーゼ不活性化組成物は、ウ
レアーゼが触媒する尿素の加水分解によって発生するア
ンモニアを低減する目的で、おむつの吸収剤に添加した
り、トイレやペットの消臭剤に添加して、製品として製
造することが可能である。
【0029】本発明のウレアーゼ不活性化飲食品は、ウ
レアーゼが触媒する尿素の加水分解によって発生するア
ンモニアが原因で起こると考えられる健康へのリスク、
感染症、悪臭発生など、体内のアンモニアを低減させる
目的で摂取することが可能であり、例えば、加工乳、コ
ーヒー飲料、及び流動食などの液状食品、並びにヨーグ
ルト(プレーンヨーグルト、フルーツヨーグルト、ハー
ドヨーグルト、ドリンクヨーグルト、フローズンヨーグ
ルト)を中心とした発酵乳などのペースト状及びゲル状
の食品で行われることを望ましい態様としている。
【0030】尚、本発明のウレアーゼ不活性化組成物及
び飲食品を製造するにあたっては、本発明の有効成分の
供給源の如何に関わらず、ウレアーゼの残存活性が50
%以下となるような効果を示すことが好ましい。植物由
来のウレアーゼを不活性化するためには、パーオキシダ
ーゼが0.13ppm以上、チオシアン酸が1.2pp
m以上、及び過酸化水素が0.31ppm以上含有する
ことが望ましく、また、微生物由来のウレアーゼを不活
性化するためには、パーオキシダーゼが0.06ppm
以上、チオシアン酸が1.2ppm以上、及び過酸化水
素が0.63ppm以上含有することが望ましいが、ウ
レアーゼ不活性化組成物及び飲食品を製造するにあたっ
ては、パーオキシダーゼが0.13ppm以上、チオシ
アン酸が1.2ppm以上、及び過酸化水素が0.63
ppm以上含有することが特に望ましい。次に試験例を
示して本発明を詳細に説明する。
【0031】試験例1 この試験は、パーオキシダーゼ、チオシアン酸および過
酸化水素を含む組成物による、植物由来のウレアーゼに
対する不活性化作用を調べるために行った。 (1)試料の調製 植物由来のウレアーゼであるナタ豆ウレアーゼ、パーオ
キシダーゼ、チオシアン酸、及び過酸化水素の各試料は
以下のとおり調製した。
【0032】即ち、植物由来のウレアーゼは、ナタ豆か
ら精製されたウレアーゼ(和光純薬社製。以下、ナタ豆
ウレアーゼ溶液と記載する。)を100ミリ単位/ml
の濃度となるように、50ミリモルリン酸緩衝液(pH
6.6)に溶解して調製した。パーオキシダーゼは、精
製ウシラクトパーオキシダーゼ(シグマ社製。以下、ラ
クトパーオキシダーゼ溶液と記載する。)を、160p
pmの濃度になるように50ミリモルリン酸緩衝液(p
H6.6)に溶解してラクトパーオキシダーゼ溶液と
し、また、ヒトミエロパーオキシダーゼ(アテンズ・リ
サーチ・アンド・テクノロジー社製。以下、ミエロパー
オキシダーゼ溶液と記載する。)を160ppmの濃度
になるように50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.6)
に溶解してミエロパーオキシダーゼ溶液として調製し
た。チオシアン酸は、チオシアン酸ナトリウムを500
ppmの濃度になるように溶解して、チオシアン酸ナト
リウム溶液を調製した。過酸化水素は、200ppmの
濃度になるように、50ミリモルリン酸緩衝液(pH
6.6)に溶解して調製した。
【0033】(2)試験方法 12穴マイクロタイタープレート(ファルコン社製)
に、ナタ豆ウレアーゼ溶液を0.2ml添加し、次に、
ラクトパーオキシダーゼ溶液を0.1ml、チオシアン
酸ナトリウム溶液を0.2mlおよび50ミリモルリン
酸緩衝液(pH6.6)1.3mlをそれぞれ添加し、
試験群1aとした。これとは別に、試験群1aのラクト
パーオキシダーゼ溶液の代わりに、ミエロパーオキシダ
ーゼ溶液を0.1mlを添加して行った試験を試験群1
bとした。次に、マイクロタイタープレートを37℃で
10分間予備的に加温し、最後に、過酸化水素溶液を
0.2ml添加した。この溶液の最終容量は2mlであ
り、8ppmのパーオキシダーゼ、50ppmのチオシ
アン酸ナトリウム、及び20ppmの過酸化水素を含
む。尚、対照試験として、パーオキシダーゼ、チオシア
ン酸、過酸化水素のいずれの成分も添加していない条件
である、試験群1aのラクトパーオキシダーゼ溶液、試
験群1bのミエロパーオキシダーゼ溶液、チオシアン酸
ナトリウム溶液、及び過酸化水素溶液を、すべて50ミ
リモルリン酸緩衝液(pH6.6)に変更して添加した
条件で、同様の試験を行って、対照試験群1とした。各
溶液を添加してから1時間経過した時点で、10ミリモ
ルアジ化ナトリウム溶液を2ml混合することによって
パーオキシダーゼ反応を停止した。この溶液に残存した
ウレアーゼ活性を、タケベらの方法[ケミカル・アンド
・ファーマシューティカル・ブレティン(Chemical and
Pharmaceutical Bulletin)、第36巻、第693乃至
699頁、1988年]に従って測定した。ウレアーゼ
活性は、パーオキシダーゼ、チオシアン酸、過酸化水素
のいずれの成分も添加していない条件でインキュベート
した場合の活性に対する残存活性として求め、試験を3
回実施して平均値を計算した。
【0034】(3)試験結果 この試験の結果は表1に示すとおりである。表1は、パ
ーオキシダーゼ、チオシアン酸、過酸化水素を含む組成
物のナタ豆由来のウレアーゼに対する作用を示した表で
ある。8ppmパーオキシダーゼ、20ppm過酸化水
素および50ppmチオシアン酸から構成される試験群
1a及び試験群1bは、ナタ豆由来のウレアーゼの残存
活性を完全に消失させた。ウレアーゼ活性は、アジ化ナ
トリウムを添加することによってパーオキシダーゼ反応
を停止した後に測定したため、ウレアーゼは不活性化さ
れたことが判明した。更に、パーオキシダーゼ、チオシ
アン酸、過酸化水素を含む組成物を含有しない対照試験
群1は、ウレアーゼの不活性化が認められなかったこと
から、ウレアーゼの不活性化には、パーオキシダーゼ、
チオシアン酸、過酸化水素を含む組成物が必須であり、
その際、パーオキシダーゼはラクトパーオキシダーゼ又
はミエロパーオキシダーゼのいずれにおいても、ウレア
ーゼを不活性化させることが判明した。
【0035】
【表1】
【0036】試験例2 この試験は、パーオキシダーゼ、チオシアン酸および過
酸化水素を含む組成物による、微生物由来のウレアーゼ
に対する不活性化作用を調べるために行った。 (1)試料の調製 微生物由来のウレアーゼは以下のとおり調製した。即
ち、ヘリコバクター・ピロリ菌ATCC43504株は
ヤマザキらの方法[ジャーナル・オブ・インフェクショ
ン・アンド・ケモセラピー(Journal of Infection and
Chemotherapy)、第3巻、第85乃至89頁、199
7年]に従って培養し、6000×g、15分間、5℃
の条件で遠心分離することによってヘリコバクター・ピ
ロリ菌体画分を回収し、更に菌体に50ミリモルのリン
酸緩衝液(pH6.6)を加えて懸濁した。このとき、
菌体懸濁液に含有されるウレアーゼの活性は54.5ミ
リ単位/mlであり、これをヘリコバクター・ピロリ菌
由来のウレアーゼ溶液(以下、ピロリ菌ウレアーゼ溶液
と記載する。)とした。
【0037】また、ラクトパーオキシダーゼ溶液、ミエ
ロパーオキシダーゼ溶液、チオシアン酸ナトリウム溶
液、及び過酸化水素溶液については、試験例1と同様に
試料を調製した。
【0038】(2)試験方法 この試験は、試験例1の試験群1a及び試験群1bのナ
タ豆ウレアーゼ溶液をピロリ菌ウレアーゼ溶液に変更し
た以外は、同様の方法によって試験を行い、試験群1a
及び試験群1b に対応する試験群を、それぞれ試験群
2a及び試験群2b とした。また、対照試験は対照試
験群1と同様に行い、対照試験群2とした。
【0039】(3)試験結果 この試験の結果は表2に示すとおりである。表2は、パ
ーオキシダーゼ、チオシアン酸、過酸化水素を含む組成
物の微生物由来のウレアーゼに対する作用を示した表で
ある。その結果、試験群2a及び試験群2bは、ヘリコ
バクター・ピロリ菌由来のウレアーゼの残存活性を完全
に消失させた。更に、パーオキシダーゼ、チオシアン
酸、過酸化水素を含む組成物を含有しない対照試験群2
は、ウレアーゼの不活性化が認められなかった。
【0040】従って、パーオキシダーゼ、チオシアン
酸、過酸化水素を含む組成物は、微生物由来のウレアー
ゼに対して不活性化の作用を示すことが判明した。
【0041】
【表2】
【0042】試験例3 この試験は、ラクトパーオキシダーゼの濃度と植物由来
のウレアーゼの不活性化効果との関係を調べるために行
った。 (1)試料の調製 パーオキシダーゼとして、ラクトパーオキシダーゼを使
用し、ラクトパーオキシダーゼの濃度が、160、2
0、10、5、2.6、1.2、0.6及び0.3pp
mとなるように50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.
6)を使用して希釈した溶液を調製し、それぞれ試料1
a、試料1b、試料1c、試料1d、試料1e、試料1
f、試料1g、及び試料1hとした。植物由来のウレア
ーゼ溶液として用いるナタ豆ウレアーゼ溶液、チオシア
ン酸ナトリウム溶液、及び過酸化水素溶液は、試験例1
と同様の濃度にそれぞれ調製した。
【0043】(2)試験方法 この試験は、試験例1の試験群1aのラクトパーオキシ
ダーゼ溶液を試料1a乃至試料1hに変更した以外は同
様の方法で行い、試料1a乃至試料1hを用いた試験群
をそれぞれ試験群3a乃至試験群3hとした。試験群3
a乃至試験群3hのラクトパーオキシダーゼの最終濃度
は、それぞれ8、1、0.5、0.25、0.13、
0.06、0.03、及び0.016ppmである。ま
た、対照試験は、試料1aを50ミリモルリン酸緩衝液
(pH6.6)に変更して同様に試験を行い、対照試験
群3とした。
【0044】(3)試験結果 この試験の結果は表3に示すとおりである。表3はラク
トパーオキシダーゼの濃度による植物由来のウレアーゼ
の不活性化の割合を示す表である。その結果、植物由来
のウレアーゼを不活性化する好ましい活性である、ウレ
アーゼ残存活性が50%以下となる活性を得るために
は、ラクトパーオキシダーゼの濃度は0.13ppmで
あればよいと考えられる。
【0045】
【表3】
【0046】試験例4 この試験は、ラクトパーオキシダーゼの濃度と微生物由
来のウレアーゼの不活性化効果との関係を調べるために
行った。 (1)試料の調製 試験例3の試料1a乃至試料1hを使用し、さらに微生
物由来のウレアーゼ溶液は、試験例2のピロリ菌ウレア
ーゼ溶液と同様に調製した。チオシアン酸ナトリウム溶
液及び過酸化水素溶液は、試験例1と同様に調製した。
【0047】(2)試験方法 この試験は、試験例3のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ
菌ウレアーゼ溶液に変更した以外は試験例3と同様に試
験を行い、試料1a乃至試料1hを用いた試験群をそれ
ぞれ試験群4a乃至試験群4hとした。また、対照試験
は、試料1aを50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.
6)に変更して同様に試験を行い、対照試験群4とし
た。
【0048】(3)試験結果 この試験の結果は表4に示すとおりである。表4はラク
トパーオキシダーゼの濃度による微生物由来のウレアー
ゼの不活性化の割合を示す表である。その結果、微生物
由来のウレアーゼを不活性化する好ましい活性である、
ウレアーゼ残存活性が50%以下となる活性を得るため
には、ラクトパーオキシダーゼの濃度は0.06ppm
であればよいと考えられる。
【0049】
【表4】
【0050】試験例5 この試験は、チオシアン酸の濃度と植物由来のウレアー
ゼの不活性化効果との濃度の関係を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 チオシアン酸としてチオシアン酸ナトリウムを用いて、
チオシアン酸の濃度が500、125、63、31、1
6、7.8、及び3.9ppmとなるように50ミリモ
ルリン酸緩衝液(pH6.6)を使用して希釈した溶液
を調製し、それぞれ試料2a、試料2b、試料2c、試
料2d、試料2e、試料2f、及び試料2gとした。植
物由来のウレアーゼ溶液として使用するナタ豆ウレアー
ゼ溶液、ラクトパーオキシダーゼ溶液、及び過酸化水素
溶液は、試験例1と同様に調製した。
【0051】(2)試験方法 この試験は、試験例1の試験群1aのチオシアン酸ナト
リウム溶液を試料2a乃至試料2gに変更した以外は同
様の方法で行い、試料2a乃至試料2gを用いた試験群
をそれぞれ試験群5a乃至試験群5gとした。試験群5
a乃至試験群5gのチオシアン酸の最終濃度は、それぞ
れ50、12.5、6.3、3.1、1.6、0.7
8、及び0.39ppmである。また、対照試験は、試
料2aを50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.6)に変
更して同様に試験を行い、対照試験群5とした。
【0052】(3)試験結果 この試験の結果は表5に示すとおりである。表5はチオ
シアン酸の濃度による植物由来のウレアーゼの不活性化
の割合を示す表である。その結果、植物由来のウレアー
ゼを不活性化する好ましい活性である、ウレアーゼ残存
活性が50%以下となる活性を得るためには、チオシア
ン酸の濃度は1.6ppmであればよいと考えられる。
【0053】
【表5】
【0054】試験例6 この試験は、チオシアン酸の濃度と微生物由来のウレア
ーゼの不活性化効果との濃度の関係を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 試験例5の試料2a乃至試料2gを使用し、さらに微生
物由来のウレアーゼ溶液は、試験例2のピロリ菌ウレア
ーゼ溶液と同様に調製した。ラクトパーオキシダーゼ溶
液及び過酸化水素溶液は、試験例1と同様に調製した。
【0055】(2)試験方法 この試験は、試験例5のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ
菌ウレアーゼ溶液に変更した以外は試験例5と同様に試
験を行い、試料2a乃至試料2gを用いた試験群をそれ
ぞれ試験群6a乃至試験群6gとした。また、対照試験
は、試料2aを50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.
6)に変更して同様に試験を行い、対照試験群6とし
た。
【0056】(3)試験結果 この試験の結果は表6に示すとおりである。表6はチオ
シアン酸の濃度による微生物由来のウレアーゼの不活性
化の割合を示す表である。その結果、微生物由来のウレ
アーゼを不活性化する好ましい活性である、ウレアーゼ
残存活性が50%以下となる活性を得るためには、チオ
シアン酸の濃度は1.6ppmであればよいと考えられ
る。
【0057】
【表6】
【0058】試験例7 この試験は、過酸化水素の濃度と植物由来のウレアーゼ
の不活性化効果との関係を調べるために行った。 (1)試料の調製 過酸化水素の濃度が50、25、12.5、6.3、
3.1、1.6、及び0.8ppmとなるように50ミ
リモルリン酸緩衝液(pH6.6)を使用して希釈した
溶液を調製し、それぞれ試料3a、試料3b、試料3
c、試料3d、試料3e、試料3f、及び試料3gとし
た。植物由来のウレアーゼ溶液として使用するナタ豆ウ
レアーゼ溶液、ラクトパーオキシダーゼ溶液、及びチオ
シアン酸ナトリウム溶液は、試験例1と同様に調製し
た。
【0059】(2)試験方法 この試験は、試験例1の試験群1aの過酸化水素溶液を
試料3a乃至試料3gに変更した以外は同様の方法で行
い、試料3a乃至試料3gを用いた試験群をそれぞれ試
験群7a乃至試験群7gとした。試験群7a乃至試験群
7gの過酸化水素の最終濃度は、それぞれ20、2.
5、1.25、0.63、0.31、0.16、及び
0.08ppmである。また、対照試験は、試料3aを
50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.6)に変更して同
様に試験を行い、対照試験群7とした。
【0060】(3)試験結果 この試験の結果は表7に示すとおりである。表7は過酸
化水素の濃度による植物由来のウレアーゼの不活性化の
割合を示す表である。その結果、植物由来のウレアーゼ
を不活性化する好ましい活性である、ウレアーゼ残存活
性が50%以下となる活性を得るためには、過酸化水素
の濃度は0.31ppmであればよいと考えられる。
【0061】
【表7】
【0062】試験例8 この試験は、過酸化水素の濃度と微生物由来のウレアー
ゼの不活性化効果との関係を調べるために行った。 (1)試料の調製 試験例7の試料3a乃至試料3gを使用し、さらに微生
物由来のウレアーゼ溶液は、試験例2のピロリ菌ウレア
ーゼ溶液と同様に調製した。ラクトパーオキシダーゼ溶
液及びチオシアン酸ナトリウム溶液は、試験例1と同様
に調製した。
【0063】(2)試験方法 この試験は、試験例7のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ
菌ウレアーゼ溶液に変更した以外は試験例7と同様に試
験を行い、試料3a乃至試料3gを用いた試験群をそれ
ぞれ試験群8a乃至試験群8gとした。また、対照試験
は、試料3aを50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.
6)に変更して同様に試験を行い、対照試験群8とし
た。
【0064】(3)試験結果 この試験の結果は表8に示すとおりである。表8は過酸
化水素の濃度による微生物由来のウレアーゼの不活性化
の割合を示す表である。その結果、微生物由来のウレア
ーゼを不活性化する好ましい活性である、ウレアーゼ残
存活性が50%以下となる活性を得るためには、過酸化
水素の濃度は0.63ppmであればよいと考えられ
る。
【0065】
【表8】
【0066】参考例1 キャベツ1kgを家庭用ミキサーにかけ、粉砕して得ら
れた液体を濾紙で濾過することによって野菜汁を作成し
た。この野菜汁のチオシアン酸濃度をバスらの方法[イ
ンディアン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー・アン
ド・ファーマコロジー(Indian Journal of Physiology
and Pharmacology)、第30巻、第241乃至247
頁、1986年]を用いて測定したところ、48ppm
であった。
【0067】試験例9 この試験は、植物由来のウレアーゼの不活性化におけ
る、植物由来のチオシアン酸供給能を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 参考例1の野菜汁に、50ミリモルリン酸緩衝液(pH
6.6)を添加して、40、20、10、5、及び2.
5%野菜汁を調製し、それぞれ試料4a、試料4b、試
料4c、試料4d、及び試料4eとした。また、植物由
来のウレアーゼ溶液として使用するナタ豆ウレアーゼ溶
液、ラクトパーオキシダーゼ溶液、及び過酸化水素溶液
は、試験例1と同様に調製した。
【0068】(2)試験方法 この試験は、試験例1の試験群1aの方法と同様に行
い、試料4a乃至試料4eを使用する試験群をそれぞれ
試験群9a乃至試験群9eとした。具体的な試験方法は
以下のとおりである。即ち、12穴マイクロタイタープ
レート(ファルコン社製)に、試料4a乃至試料4eを
それぞれ1ml添加し、次いで、ナタ豆ウレアーゼ溶液
を0.2ml、ラクトパーオキシダーゼ溶液を0.1m
l添加した。更に、50ミリモルリン酸緩衝液(pH
6.6)を0.5ml添加した後、マイクロタイタープ
レートを37℃で10分間予備的に加温して、最後に、
過酸化水素溶液を0.2ml添加した。この反応系にお
ける試験群9a乃至試験群9eの野菜汁の最終濃度は、
それぞれ20、10、5、2.5、及び1.3%であ
る。各溶液を添加してから1時間経過した時点で、10
ミリモルアジ化ナトリウム溶液を2ml混合することに
よってパーオキシダーゼ反応を停止して、残存したウレ
アーゼ活性を測定した。また、対照試験は、試料4a乃
至試料4eの代わりに、50ミリモルリン酸緩衝液(p
H6.6)を1ml添加して、同様の試験を行って対照
試験群9とした。
【0069】(3)試験結果 この試験の結果は表9に示すとおりである。表9は、野
菜汁に含まれるチオシアン酸による植物由来のウレアー
ゼの不活性化の割合を示す表である。その結果、チオシ
アン酸の代わりに野菜汁を添加すると、植物由来のウレ
アーゼは不活性化されることが確認された。従って、チ
オシアン酸の供給源として植物を利用することが可能で
あると判明した。また、植物由来のウレアーゼを不活性
化する好ましい活性である、ウレアーゼ残存活性が50
%以下となる活性を得るためには、チオシアン酸の供給
源として植物を利用した場合、2.5%以上の野菜汁を
含有し、その際のチオシアン酸の濃度は1.2ppm以
上であればよいと考えられる。
【0070】
【表9】
【0071】試験例10 この試験は、微生物由来のウレアーゼの不活性化におけ
る、植物由来のチオシアン酸供給能を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 微生物由来のウレアーゼとして使用するピロリ菌ウレア
ーゼ溶液は、試験例2と同様に調製した。また、試験例
9のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ菌ウレアーゼ溶液に
変更した以外は、すべて試験例9で用いる試料を同様に
調製した。
【0072】(2)試験方法 この試験は、試験例9のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ
菌ウレアーゼ溶液に変更した以外は同様に行い、試料4
a乃至試料4eを使用する試験群をそれぞれ試験群10
a乃至試験群10eとした。また、対照試験として、対
照試験群9のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ菌ウレアー
ゼ溶液に変更した以外は同様に試験を行って、対照試験
群10とした。
【0073】(3)試験結果 この試験の結果は表10に示すとおりである。表10
は、野菜汁に含まれるチオシアン酸による微生物由来の
ウレアーゼの不活性化の割合を示す表である。その結
果、チオシアン酸の代わりに野菜汁を添加すると、微生
物由来のウレアーゼは不活性化されることが確認され
た。従って、チオシアン酸の供給源として植物を利用す
ることが可能であると判明した。また、微生物由来のウ
レアーゼを不活性化する好ましい活性である、ウレアー
ゼ残存活性が50%以下となる活性を得るためには、チ
オシアン酸の供給源として植物を利用した場合、2.5
%以上の野菜汁を含有し、その際のチオシアン酸の濃度
は1.2ppm以上であればよいと考えられる。
【0074】
【表10】
【0075】試験例11 この試験は、植物由来のウレアーゼの不活性化におけ
る、乳酸菌由来の過酸化水素供給能を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 乳酸菌は、市販のラクトバシラス・ブルガリカス(Lact
obacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)を使用し
た。乳酸菌を、2%乳糖を添加したMRS培地(ディフ
コ社製)に接種して42℃で12時間培養し、6000
×g、15分間、5℃の条件で遠心分離することによっ
て乳酸菌を回収し、4%グルコースを含む50ミリモル
リン酸緩衝液(pH6.6)に、109/mlになるよ
うに懸濁して、試料5aとした。更に、試料5aを、4
%グルコースを含む50ミリモルリン酸緩衝液(pH
6.6)を108、107、及び106/mlとなるよう
に希釈して、それぞれ試料5b、試料5c、及び試料5
dとした。尚、乳酸菌の菌数は、乳酸菌懸濁液を生理食
塩水で10倍ずつ希釈し、BCP加プレートカウント寒
天培地(栄研化学社製)に混釈して37℃で3日間培養
して、形成されるコロニーを数えることによって測定し
た。また、植物由来のウレアーゼ溶液として使用するナ
タ豆ウレアーゼ溶液、ラクトパーオキシダーゼ溶液、及
びチオシアン酸ナトリウム溶液は、試験例1と同様に調
製した。
【0076】(2)試験方法 試料5a乃至試料5dを使用する試験群をそれぞれ試験
群11a乃至試験群11dとして、以下の試験方法のと
おり試験を行った。即ち、12穴マイクロタイタープレ
ート(ファルコン社製)に、ナタ豆ウレアーゼ溶液を
0.2ml添加し、次に、ラクトパーオキシダーゼ溶液
を0.1ml、チオシアン酸ナトリウム溶液を0.2m
lおよび50ミリモルリン酸緩衝液(pH6.6)1.
3mlをそれぞれ添加した。次に、マイクロタイタープ
レートを37℃で10分間予備的に加温し、最後に、試
料5a乃至試料5dをそれぞれ0.2ml添加した。こ
の反応系における、試験群11a乃至試験群11dの乳
酸菌の最終含量は、それぞれ108、107、106、及
び105/mlである。各溶液を添加してから1時間経
過した時点で、10ミリモルアジ化ナトリウム溶液を2
ml混合することによってパーオキシダーゼ反応を停止
して、残存したウレアーゼ活性を測定した。また、対照
試験は、試料5a乃至試料5dの代わりに、50ミリモ
ルリン酸緩衝液(pH6.6)を0.2ml添加して、
同様の試験を行って対照試験群11とした。
【0077】(3)試験結果 この試験の結果は表11に示すとおりである。表11
は、乳酸菌が産生する過酸化水素による植物由来のウレ
アーゼの不活性化の割合を示す表である。その結果、乳
酸菌が産生する過酸化水素によって、植物由来のウレア
ーゼは不活性化されることが確認された。従って、過酸
化水素の供給源として乳酸菌を利用することが可能であ
ると判明した。また、植物由来のウレアーゼを不活性化
する好ましい活性である、ウレアーゼ残存活性が50%
以下となる活性を得るためには、過酸化水素の供給源と
して乳酸菌を利用した場合、106/ml以上の乳酸菌
を含有すればよいと考えられる。
【0078】
【表11】
【0079】試験例12 この試験は、微生物由来のウレアーゼの不活性化におけ
る、乳酸菌由来の過酸化水素供給能を調べるために行っ
た。 (1)試料の調製 微生物由来のウレアーゼとして使用するピロリ菌ウレア
ーゼ溶液は、試験例2と同様に調製した。また、試験例
11のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ菌ウレアーゼ溶液
に変更した以外は、すべて試験例11で用いる試料を同
様に調製した。
【0080】(2)試験方法 この試験は、試験例11のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロ
リ菌ウレアーゼ溶液に変更した以外は同様に行い、試料
5a乃至試料5dを使用する試験群をそれぞれ試験群1
2a乃至試験群12dとした。また、対照試験として、
対照試験群11のナタ豆ウレアーゼ溶液をピロリ菌ウレ
アーゼ溶液に変更した以外は同様に試験を行って、対照
試験群12とした。
【0081】(3)試験結果 この試験の結果は表12に示すとおりである。表12
は、乳酸菌が産生する過酸化水素による微生物由来のウ
レアーゼの不活性化の割合を示す表である。その結果、
乳酸菌が産生する過酸化水素によって、微生物由来のウ
レアーゼは不活性化されることが確認された。従って、
過酸化水素の供給源として乳酸菌を利用することが可能
であると判明した。また、微生物由来のウレアーゼを不
活性化する好ましい活性である、ウレアーゼ残存活性が
50%以下となる活性を得るためには、過酸化水素の供
給源として乳酸菌を利用した場合、107/ml以上の
乳酸菌を含有すればよいと考えられる。
【0082】
【表12】
【0083】試験例13 この試験は、乳酸菌を使用して、発酵乳を製造した際の
発酵乳中の過酸化水素濃度を測定するために行った。
【0084】即ち、乳脂肪含量3.5%、無脂乳固形分
含量9.2%の生乳10kgを均質化し、90〜92℃
で10分間加熱殺菌した。約42℃に冷却し、スタータ
ーとして市販のストレプトコッカス・サーモフィルス
(Streptococcus thermophilus)およびラクトバシラス
・ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp. b
ulgaricus)の牛乳カルチャーをそれぞれ100gずつ
添加した。発酵タンク内で充分に攪拌し、42〜45℃
で4時間静置して発酵させた。この発酵乳を攪拌しなが
ら5〜8℃に冷却し、次いでホモゲナイザーで均質化す
ることによって均質化発酵乳を得た。
【0085】この発酵乳の過酸化水素濃度をギリランド
の方法[ジャーナル・オブ・デイリー・サイエンス(Jo
urnal of Dairy Science)、第52巻、第321乃至3
24頁、1969年]で測定したところ、1.4ppm
であった。
【0086】試験例14 この試験は、本発明のウレアーゼ不活性化飲食品のウレ
アーゼ不活性化の効果、及びアンモニア濃度への影響を
検討するために行った。 (1) 試料の調製 実施例1の(2)と同様の製造方法により製造したドリ
ンクヨーグルトを試験試料とした。また、実施例1の
(2)に記載の製造方法において、ラクトパーオキシダ
ーゼ溶液および野菜汁の代わりに50ミリモルリン酸緩
衝液(pH6.6)を添加して製造したドリンクヨーグ
ルトを対照試料とした。
【0087】(2) 試験方法 4週齢のBALB/C雌性マウス(日本エス・エル・シ
ー社から購入)を10匹ずつ2群に分けて糞食防止ネッ
トを配設したケージに入れ、固形飼料で一週間馴化飼育
した。次に、水の代わりに試験試料を無菌パック(ムサ
シ社製)から一週間自由摂取させて飼育したマウスを試
験試料群とした。また、試験試料の代わりに対照試料を
摂取させて飼育したマウスを対照試料群とした。飼育終
了後、各群のマウスを解剖して盲腸を摘出した。盲腸の
内容物の重量を測定して、その10倍量の50ミリモル
リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)を添加して均質
化した。該均質化盲腸内容物の一部を、リングらの方法
[ジャーナル・オブ・ニュートリション(Journal of N
utrition)、第124巻、第18乃至23頁、1994
年]に従って抽出し、試験例1の試験群1aの方法を参
考にしてウレアーゼ活性を測定した。ウレアーゼの活性
は、1分当たり1マイクロモルの尿素を分解する量を1
単位とし、蛋白質1mg当たりの単位数で表した。ま
た、該均質化盲腸内容物の残りの一部について、アンモ
ニアテスト・ワコー(和光純薬社製)を使用してアンモ
ニア含量を測定した。
【0088】(3) 試験結果 この試験の結果は、表13に示すとおりである。表13
は、試験試料及び対照試料を摂取したマウスのウレアー
ゼ活性及びアンモニア濃度の変化を示した表である。そ
の結果、対照試料群では52ミリ単位/mgのウレアー
ゼ活性と10.6ミリモルのアンモニアが検出された。
このウレアーゼ活性は、腸内細菌に由来し、ウレアーゼ
による尿素の分解でアンモニアが生成されたと考えられ
る。一方、試験試料群では、24ミリ単位/mgのウレ
アーゼ活性と8.7ミリモルのアンモニアが検出され、
対照試料群に比して、ウレアーゼ活性及びアンモニア濃
度が効果的に抑制された。従って、本発明のウレアーゼ
不活性化飲食品は、ウレアーゼ活性及びアンモニア濃度
の低減に有効であることが判明した。
【0089】
【表13】
【0090】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0091】
【実施例】実施例1 (1)ラクトパーオキシダーゼの製造 未加熱のホエー1000kgを、10リットルのCM−
セファデックスC−50(ファルマシア社製)を充填し
たカラムに通液した。次いで水100kgでセファデッ
クスゲルを洗浄し、0.3モル食塩を含む20ミリモル
リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)20リットルを
通液し、セファデックス樹脂に吸着したラクトパーオキ
シダーゼを溶出した。溶出液を分画分子量10,000
の限外濾過膜(旭化成社製)で濃縮して脱塩した。得ら
れた濃縮液約1リットルをメンブランカートリッジ(ナ
ルゲン社製)で無菌濾過し、凍結乾燥して粉末状の無菌
ラクトパーオキシダーゼ40gを得た。
【0092】このラクトパーオキシダーゼ標品を、アク
リルアミド濃度が10〜20%のSDS−ポリアクリル
アミドゲルを用いて電気泳動を行い、クマシーブリリア
ントブルーR250(シグマ社製)で染色して、画像処
理装置(アトー社製)で分析したところ、純度は約50
%であった。
【0093】(2)パーオキシダーゼ、チオシアン酸お
よび過酸化水素を含有するドリンクヨーグルトの製造 乳脂肪含量3.5%、無脂乳固形分含量9.2%の生乳
10kgを均質化し、90〜92℃で10分間加熱殺菌
した。約42℃に冷却し、スターターとして市販のスト
レプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus ther
mophilus)およびラクトバシラス・ブルガリカス(Lact
obacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)の牛乳カ
ルチャーをそれぞれ100gずつ添加した。発酵タンク
内で充分に攪拌し、42〜45℃で4時間静置して発酵
させた。この発酵乳を攪拌しながら5〜8℃に冷却し、
次いでホモゲナイザーで均質化することによって均質化
発酵乳を調製した。
【0094】次に、17%のグラニュウ糖(東洋精糖社
製)液5kgにペクチン(三栄源FFI社製)60gを
添加して、90〜92℃で10分間殺菌した後、5〜8
℃に冷却して糖液を調製した。また、キャベツ3kgを
家庭用ミキサーにかけて濾紙(ワットマン社製)で濾過
し、90〜92℃で10分間殺菌した後、5〜8℃に冷
却して野菜汁900gを調製した。更に、前記(1)で
製造したラクトパーオキシダーゼ0.8gを水40gに
溶解し、メンブラン・フィルター(ミリポア社製)で無
菌濾過してラクトパーオキシダーゼ溶液を得た。
【0095】これらの方法で調製した均質化発酵乳、糖
液、野菜汁、及びラクトパーオキシダーゼ溶液のそれぞ
れ全量をタンク内で十分に混合し、100gずつ紙容器
に充填した後、密封してドリンクヨーグルト100個を
製造した。
【0096】
【発明の効果】以上記載したとおり、本発明はパーオキ
シダーゼ、チオシアン酸および過酸化水素を有効成分と
するウレアーゼ不活性化組成物及び飲食品に関するもの
であり、本発明により奏される効果は次のとおりであ
る。 (1)天然に存在する物質から構成されるため、副作用
がなく、安全性が高い。 (2)植物及び微生物由来のウレアーゼを効果的に不活
性化する。 (3)ウレアーゼが触媒する尿素の加水分解によって発
生するアンモニアを効果的に低減する。 (4)アンモニアが原因で起こる健康へのリスクや悪臭
発生などの局面で摂取することによって、健康の維持に
効果的である。
フロントページの続き (72)発明者 山内 恒治 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 新 光一郎 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社栄養科学研究所内 Fターム(参考) 4B001 AC21 AC25 AC31 EC05 4B018 LB07 LB08 MD01 MD53 MD71 MD86 MD90 ME02 ME09 MF02 4B050 CC07 DD07 DD11 FF05E FF09E KK01 LL02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過
    酸化水素を有効成分とするウレアーゼ不活性化組成物。
  2. 【請求項2】 パーオキシダーゼがラクトパーオキシダ
    ーゼ又はミエロパーオキシダーゼのいずれかである請求
    項1に記載のウレアーゼ不活性化組成物。
  3. 【請求項3】 パーオキシダーゼ、チオシアン酸及び過
    酸化水素を有効成分とするウレアーゼ不活性化飲食品。
  4. 【請求項4】 パーオキシダーゼがラクトパーオキシダ
    ーゼ又はミエロパーオキシダーゼのいずれかである請求
    項3に記載のウレアーゼ不活性化飲食品。
  5. 【請求項5】 チオシアン酸が植物から供給される請求
    項3又は請求項4に記載のウレアーゼ不活性化飲食品。
  6. 【請求項6】 過酸化水素が微生物によって産生される
    請求項3乃至請求項5のいずれかに記載のウレアーゼ不
    活性化飲食品。
  7. 【請求項7】 微生物が乳酸菌である請求項6に記載の
    ウレアーゼ不活性化飲食品。
  8. 【請求項8】 飲食品が発酵乳である請求項3乃至請求
    項7のいずれかに記載のウレアーゼ不活性化飲食品。
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