JP2015149904A - 含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤 - Google Patents

含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に対して使用しても安全であり、かつ優れた効果を発揮する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を提供する。【解決手段】ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含有する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含有する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤に関する。
含硫アミノ酸リアーゼは、システインやメチオニンなどの含硫アミノ酸を分解し、硫化水素やメチルメルカプタンを産生する酵素である。硫化水素を産生する酵素としてはシステインデスルフヒドラーゼ等が、メチルメルカプタンを産生する酵素としてメチオニンγリアーゼが報告されている(例えば、非特許文献1など)。
硫化水素は、皮膚粘膜への刺激や、ミトコンドリア内のシトクロムcオキシダーゼを阻害することで生体組織に対して毒性を示す。低濃度の暴露を受けた場合、眼、皮膚、気道粘膜などの障害を起こし、高濃度では、低酸素症、中枢神経系細胞の直接障害を引き起こすほか、肺の酸素分圧が低下し昏倒に至ることが知られている(非特許文献2)。
メチルメルカプタンは、「毒物及び劇物取締法」で毒物に指定されている物質である。低濃度の暴露を受けた場合、眼刺激性を示すほか、高濃度では、中枢神経系や呼吸器に障害を起こすことが知られている(非特許文献3)。
また、硫化水素やメチルメルカプタンは「悪臭防止法」の特定悪臭物質に指定されており、生活環境の保全や健康保護の面からも、硫化水素やメチルメルカプタンの発生の抑制が望まれている。
一方、硫化水素やメチルメルカプタンは比較的安定な物質であるため、化学的吸着や分解による除去が困難とされている。そこで、含硫アミノ酸リアーゼを阻害することで、硫化水素やメチルメルカプタンの発生を抑制する試みがなされている。
例えば、特許文献1には揮発性硫黄化合物生成抑制剤、硫化水素を精製する酵素の抑制剤、及びメチオニンからメチルメルカプタンを生成する酵素の阻害剤が開示されている。
また、特許文献2には、カテキン類を有効成分とした硫化水素産生酵素阻害剤が開示されている。さらに、トマトやアセンヤク抽出物、藍草抽出物および水溶性ブドウ種子抽出物などの植物抽出物やミノルシン酸などを有効成分としたメチルメルカプタン産生酵素阻害剤が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
ところで、ラクトパーオキシダーゼは、乳や唾液中に含まれる酵素である。ラクトパーオキシダーゼは、生体内の組織や体内に幅広く存在するチオシアン酸を過酸化水素の存在下で酸化し、次亜チオシアン酸を生成する。この反応系はラクトパーオキシダーゼシステムと呼ばれている。なお、過酸化水素の発生源としては、グルコースオキシダーゼおよびその基質であるグルコースが利用できることが知られている。
ラクトパーオキシダーゼシステムの利用に関しては、パーオキシダーゼ−チオシアン酸イオン−過酸化水素システムを有する乳酸菌発酵食品の製造法(特許文献7)、ウレアーゼ不活性化阻害物(特許文献8)、二酵素系歯みがき(特許文献9)、口腔内殺菌剤(特許文献10)など様々な用途への応用が開示されている。
特開2008−173441号公報 特開2011−51946号公報 特開2002−3553号公報 特開2013−75860号公報 特許第5089100号公報 特公平4−81417号公報 特開昭62−228224号公報 特許第4382295号公報 特公平4−25924号公報 国際公開第2008/105113号パンフレット
Biochimica et Biophysica Acta. Vol.1794, P.1414−1420, 2009年 国際化学物質簡潔評価文書、No.53硫化水素:ヒトの健康への影響、国立医薬品食品衛生研究所、2007年 The MAK Collection for Occupational Health and Safety. Vol.20, P.218−226, 2012年
特許文献1に記載されている揮発性硫黄化合物生成抑制剤、及び揮発性硫黄化合物を生成する酵素の阻害剤の有効成分は特定のアルデヒド、ウンデセナール、脂環式ケトンなどの香料であり、用途がハウスホールド製品のため、人体に安全に使用できるものではない。
一方、特許文献2〜6に記載されている揮発性硫黄化合物を生成する酵素の阻害剤の有効成分は人体への害が少なく安全に使用できるものである。しかしながら、これらは有効性において必ずしも十分な効果が得られないことや、有効量を配合した場合に特有の味やにおいが生じて嗜好性に難があることなどの問題がある。
このような状況から、人体に対する安全性が高く、日常的に飲食品として摂取でき、且つ効果の高い含硫アミノ酸リアーゼの阻害剤が望まれていた。
したがって、本発明の解決しようとする課題は人体に対して使用しても安全であり、かつ優れた効果を発揮する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、食品として幅広く利用されている乳蛋白質に着目して検討した結果、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼおよびグルコースからなる組成物が、チオシアン酸の存在下において含硫アミノ酸リアーゼの酵素活性を阻害する作用があることを見出し、本発明を完成させるに至った。上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
すなわち、本発明はラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含有する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤である。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、チオシアン酸又はその塩の存在下で、高い含硫アミノ酸リアーゼ阻害作用効果を有する。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、有効成分として含有する何れの成分も人体への悪影響は少ないため、安全に人体に使用することができる。
本発明の好ましい形態では、前記含硫アミノ酸リアーゼが硫化水素産生酵素及びメチルメルカプタン産生酵素である。
かかる形態の本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、硫化水素産生酵素及びメチルメルカプタン産生酵素の活性を阻害することで、硫化水素及びメチルメルカプタンの発生を阻害し、高い消臭作用を示す。
本発明の好ましい形態では、前記含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は微生物由来の含硫アミノ酸リアーゼの活性阻害のために用いられる。
微生物が繁殖した環境においては、揮発性硫黄化合物に由来する悪臭が発生する。これは、微生物が含硫アミノ酸リアーゼによって含硫アミノ酸から揮発性硫黄化合物を生成し、放出しているからである。
かかる形態の本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、微生物による揮発性硫黄化合物の産生を阻害し、微生物が繁殖した環境における高い消臭作用を示す。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の好ましい形態では、前記微生物がポリフィロモナス属に属する細菌及び/又はフゾバクテリウム属に属する細菌である。
これらの細菌は揮発性硫黄化合物発生の原因菌として知られている。かかる形態の本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、これらの細菌の含硫アミノ酸リアーゼの活性を阻害することで、高い消臭効果を発揮する。
本発明は、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、前記の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤にもある。
また、本発明は、前記の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を含有する消臭剤にもある。
本発明の消臭剤は、含硫アミノ酸リアーゼの活性を阻害することによって、高い消臭効果を発揮する。
また、本発明は対象物をラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースによって処理することを特徴とする消臭方法にもある。
そして、本発明の消臭方法の好ましい形態では、上述した本発明の消臭剤によって対象物を処理する。
本発明の消臭方法は、含硫アミノ酸リアーゼの活性を阻害することによって、高い消臭効果を発揮する。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、人体に対する安全性が高く、含硫アミノ酸リアーゼ阻害効果に優れる。
また、本発明の消臭剤は、消臭効果に優れる。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。
<1>含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の有効成分は、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースである。以下(1)〜(3)において、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の有効成分のそれぞれについて詳述する。また、以下(4)において、本発明の任意成分について詳述する。
(1)ラクトパーオキシダーゼ
本発明に使用するラクトパーオキシダーゼは、ほ乳類の乳等から得ることができ、例えば、ヒト、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ等の乳等から得ることができる。例えば、特開平5−41981公報(発明の名称:生菌含有液状組成物)に開示された方法のように、乳等未加熱のホエーまたは脱脂乳から、常法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー等)に従って工業的に製造することが好ましい。更に、市販の天然物由来のラクトパーオキシダーゼ(例えばバイオポール社製等)、又は組換え型ラクトパーオキシダーゼ〔例えば、シンらの方法[バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニュケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、第271巻、2000年、p.831−836]によって発現・精製された組換え型ラクトパーオキシダーゼ、又は市販の組換え型ラクトパーオキシダーゼ〕を使用することも可能である。
本発明に使用するラクトパーオキシダーゼは、ほ乳類の乳に由来するものを好適に使用可能である。本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を人体に使用する場合には、その乳が伝統的に飲食用に用いられている牛、羊、山羊などの乳に由来するラクトパーオキシダーゼが好ましく、特に牛乳由来のものが好ましい。これらは歴史的な年月の間、ヒトの飲食に使用されていたために、ヒトに対する安全性が極めて高い水準で担保されているからである。
また、牛乳由来の未加熱のホエーは、乳製品製造の副産物として安定して大量に得ることができるために、本発明に使用するラクトパーオキシダーゼの原料として、特に好適である。
(2)グルコースオキシダーゼ
本発明に使用するグルコースオキシダーゼは、例えば、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)等の微生物の産生する酵素である市販品のグルコースオキシダーゼ(例えば、新日本化学工業社製等)を使用することができる。
(3)グルコース
本発明に使用するグルコースは、例えば、市販品の食品添加物用のグルコース(例えば、日本食品化工社製等)を使用することもできる。
(4)チオシアン酸又はその塩
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、チオシアン酸又はその塩(以下、チオシアン酸等ともいう)の存在下で用いる。本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を、チオシアン酸等が存在する対象に使用する場合には、別途チオシアン酸等を該対象に添加したり、チオシアン酸等を本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤に含有させたりする必要はない。
しかし、チオシアン酸等が存在しない対象に本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を使用する場合には、別途チオシアン酸等を該対象に添加したり、チオシアン酸等を本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤に含有させたりする必要がある。この場合、投与するチオシアン酸としては市販のもの(例えば、Merck Millipore社製)を用いることができる。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の有効成分であるラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースは、水溶媒中で含硫アミノ酸リアーゼの阻害作用を示す。
かかる反応系におけるラクトパーオキシダーゼの濃度は、好ましくは0.1〜500μg/ml、より好ましくは0.5〜300μg/ml、さらに好ましくは1.2〜30μg/mlである。
また、かかる反応系におけるグルコースオキシダーゼの濃度は、好ましくは5〜5000μg/ml、より好ましくは10〜3000μg/ml、さらに好ましくは15〜300μg/mlである。
また、かかる反応系におけるグルコースの濃度は、好ましくは50〜10000μg/ml、より好ましくは100〜5000μg/ml、さらに好ましくは200〜1000μg/mlである。
そして、かかる反応系におけるチオシアン酸等の濃度は、好ましくは0.1〜100mM、より好ましくは0.2〜60mM、さらに好ましくは0.3〜20mMである。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤におけるラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの含有量は、使用時における各成分の濃度(反応系における濃度)が上述の濃度になるように調整することが好ましい。
また、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を使用する際には、使用時におけるチオシアン酸等の濃度が上述の濃度であることが好ましい。したがって、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の使用時のチオシアン酸等の濃度が上述の濃度に満たないときは、別途チオシアン酸等を該使用対象に添加したり、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤にチオシアン酸等を含有させたりすることが好ましい。
本発明において、含硫アミノ酸リアーゼとは、リアーゼ(付加脱離酵素、EC.4.)のうち、炭素硫黄リアーゼ(EC.4.4.)に分類される酵素のことをいい、含硫アミノ酸を分解する酵素のことをいう。含硫アミノ酸リアーゼは大きく分けて硫化水素産生酵素とメチルメルカプタン産生酵素に分類される。
硫化水素産生酵素としてはシステインデスルフドヒドラーゼ(EC.4.4.1.1.)、シスタチオンβ−リアーゼ(EC.4.4.1.8.)、及びメチオニンγリアーゼ(EC.4.4.1.11.)が知られている。
一方、上記メチオニンγリアーゼはメチルメルカプタン産生酵素でもある。
上述したように含硫アミノ酸リアーゼはその酵素反応によって硫化水素又はメチルメルカプタンのような悪臭の原因となる揮発性硫黄化合物を生成する。
したがって、硫化水素産生酵素及びメチルメルカプタン産生酵素の両方の活性を阻害する形態が、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の好ましい実施の形態である。
本発明の好ましい実施形態では、前記含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、微生物由来の含硫アミノ酸リアーゼ活性の阻害のために用いられる。
含硫アミノ酸リアーゼをコードする遺伝子は微生物において広く分布している。そして、含硫アミノ酸リアーゼを有する微生物は揮発性硫黄化合物を産生することで悪臭を発生させる。かかる形態の本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、微生物が原因である揮発性硫黄化合物の発生を防止し、高い防臭効果を発揮する。
ここで微生物とは、肉眼でその存在が判別できず、顕微鏡などによって観察できる程度以下の大きさの生物を指す。微生物には、真正細菌、古細菌のみならず、真核生物(藻類、原生生物、菌類、粘菌)や、ワムシのようなごく小型の動物も含まれる。
本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤の好ましい実施形態では、前記含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、ポルフィロモナス属に属する細菌及び/又はフソバクテリウム属に属する細菌に由来する含硫アミノ酸リアーゼの活性の阻害のために用いられる。
これらの細菌は揮発性硫黄化合物に由来する悪臭を発生する原因菌として代表的なものである。かかる実施形態の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、これらの細菌の含硫アミノ酸リアーゼの活性を阻害することで、高い消臭効果を有する。
<2>消臭剤
本発明は、上述の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を含有し、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる消臭剤にも関する。
排水、排水設備(排水口や排水溝)、排泄物、生ごみ、生乾きの衣類等は、繁殖した微生物によって産生される揮発性硫黄化合物に由来する悪臭を放つことがある。
本発明の消臭剤は、上述のような悪臭の発生源に使用することによって、微生物の含硫アミノ酸リアーゼを阻害し、揮発性硫黄化合物の産生を抑制することで消臭効果を発揮する。
上述のとおり、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、項目<1>で説明した各成分の濃度範囲において高い含硫アミノ酸リアーゼ阻害作用を発揮する。そのため、本発明の消臭剤を使用した際の各成分の濃度が上述の濃度範囲内になることが好ましい。
すなわち、本発明の消臭剤は、使用時におけるラクトパーオキシダーゼの濃度が、好ましくは0.1〜500μg/ml、より好ましくは0.5〜300μg/ml、さらに好ましくは1.2〜30μg/ml、グルコースオキシダーゼの濃度が、好ましくは5〜5000μg/ml、より好ましくは10〜3000μg/ml、さらに好ましくは15〜300μg/ml、グルコースの濃度が、好ましくは50〜10000μg/ml、より好ましくは100〜5000μg/ml、さらに好ましくは200〜1000μg/mlとなるように使用される形態であることが好ましい。
また、本発明の消臭剤は、好ましくは0.1〜100mM、より好ましくは0.2〜60mM、さらに好ましくは0.3〜20mMの濃度のチオシアン酸等の存在下で用いることが好ましい。本発明の消臭剤の使用時におけるチオシアン酸等の濃度が上記の濃度未満となる場合は、別途チオシアン酸等を該使用対象に添加したり、本発明の消臭剤にチオシアン酸等を含有させたりすることが好ましい。
本発明の消臭剤は、水溶液組成物の形態としてもよいし、固形組成物の形態としてもよい。
水溶液組成物の形態とすれば、スプレーボトルなどに充填して使用対象に散布するような使用態様が可能となる。
また、固形組成物の形態とすれば、排水などの水溶液に投入し、該水溶液中で溶解させることで消臭効果を発揮させることができる。かかる場合には、本発明の消臭剤をタブレット形状に成形することが好ましい。
<3>消臭方法
本発明は対象物をラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースによって処理することを特徴とする消臭方法にもある。
上述のとおり、本発明の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤は、項目<1>で説明した各成分の濃度範囲において高い含硫アミノ酸リアーゼ阻害作用を発揮する。そのため、本発明の消臭方法においては、対象物を処理する際のラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの各濃度が該項目で説明した濃度範囲内であることが好ましい。
対象物をラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースによって処理する際にチオシアン酸等の濃度が該項目で説明した濃度範囲を下回る場合には、別途チオシアン酸等を対象物に添加することが好ましい。
本発明の消臭方法において、対象物をラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースによって処理する時間は、好ましくは1分から1時間、より好ましくは5分から45分、さらに好ましくは10分から30分である。
本発明の消臭方法においては、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの各成分を対象物に順次添加する形態としても良いし、各成分を含む混合物、すなわち本発明の消臭剤を対象物に添加するようにしても良い。
対象物が固形物である場合には、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの各成分は水溶液組成物の形態で対象物に付着させる。かかる場合には、該水溶液組成物をスプレーボトルなどに充填して対象物に噴霧することが好ましい。
また、対象物が水溶液である場合にはラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを固形組成物の形態として対象物に投入することが好ましい。かかる場合には、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの各成分をタブレット形状に成形したものを用いることが好ましい。
<試験例1>
本試験は、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼおよびグルコースを含む組成物による、含硫アミノ酸リアーゼ阻害作用を調べるために行った。
(1)試料の調製
ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液、グルコース溶液および含硫アミノ酸リアーゼ溶液を以下の通り調製した。
ラクトパーオキシダーゼ(DOMO社製)を0.2mg/mlになるように、ヒトの唾液と同じレベルの0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)に溶解し、ラクトパーオキシダーゼ溶液とした。
グルコースオキシダーゼ(新日本化学工業社製)を2.5mg/mlになるように、0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)に溶解し、グルコースオキシダーゼ溶液とした。
グルコース(ナカライテスク社製)を2.8mg/mlになるように、0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)に溶解し、グルコース溶液とした。
含硫アミノ酸リアーゼ溶液の調製は、Itoらの方法(Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry.,Vol.72, P.2411−2414, 2008年)を参考にした。
詳しくは、0.1%酵母抽出物、5mg/lヘミンおよび1mg/lメナジオンを添加したトリプチケースソイブロスにポリフィロモナス・ジンジバリスATCC53978(P.G菌)、又はフゾバクテリウム・ヌクレアタム(F.N菌)を植菌し、1日間、37℃、嫌気条件(二酸化炭素10%、水素5%、窒素85%)で培養した。培養液を3,000rpm、15分間、4℃で遠心分離して培地成分を除去し、回収した菌体は40mMリン酸緩衝液(pH7.7)で洗浄後、再度遠心分離し、40mMリン酸緩衝液(pH7.7)に懸濁した。
この懸濁液をマルチビーズショッカー(安井器械社製)で菌体破砕し(運転条件:2,500rpm、30秒運転、30秒休止、3サイクル)、16,000rpm、0℃、30分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上清は、Pierce BCA Protein Assay Kit(Thermo社)でタンパク濃度を定量し、1.5mg protein/mlになるように40mMリン酸緩衝液(pH7.7)で希釈し、含硫アミノ酸リアーゼ溶液とした。
以下の(2)で述べる方法で含硫アミノ酸リアーゼ溶液のリアーゼ活性を測定したところ、硫化水素産生酵素活性は2.8nmol/min/mg(P.G菌の菌体破砕物中の蛋白質あたり)、75.9nmol/min/mg(F.N菌の菌体破砕物中の蛋白質あたり)、メチルメルカプタン産生酵素活性は13.3nmol/min/mg(P.G菌の菌体破砕物中の蛋白質あたり)、44.1nmol/min/mg(F.N菌の菌体破砕物中の蛋白質あたり)であった。
なお、本発明において、硫化水素産生酵素活性は、菌体破砕物中の蛋白質あたり、単位時間(分)あたりのピルビン酸産生量(nmol)としての値である。また、メチルメルカプタン産生酵素活性は、菌体破砕物中の蛋白質あたり、単位時間(分)あたりのα−ケト酪酸産生量(nmol)としての値である。
(2)試験方法
硫化水素産生酵素は、システインを基質として硫化水素、ピルビン酸およびアンモニアを生成する。メチルメルカプタン産生酵素は、メチオニンを基質としてメチルメルカプタン、α−ケト酪酸およびアンモニアを生成する。反応生成物のうち、比較的安定であるピルビン酸およびα−ケト酪酸の生成量を測定し、硫化水素産生酵素とメチルメルカプタン産生酵素の活性を調べた。
ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液およびグルコース溶液を、0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)中に、反応系で表1の濃度になるように混合し、試験試料1および対照試料1〜4を調製した。
試験試料1および対照試料1〜4について各々340μlに、含硫アミノ酸リアーゼ溶液40μlと5mMピリドキサール−5’−リン酸4μlを添加し、37℃で10分間又は30分間インキュベートした。
その後、10mMアジ化ナトリウム4μlを添加して、ラクトパーオキシダーゼシステムの反応を停止した。その後、333mM L−システイン溶液12μl、または333mM L−メチオニン溶液12μlを添加し、37℃、90分のインキュベート後、4.5%トリクロロ酢酸200μlを添加して含硫アミノ酸リアーゼの反応を停止し、3,000×g、4℃、10分間遠心分離して、上清を回収した。
96穴マイクロプレートに、上清100μlおよび0.05% 3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)溶液100μlを添加し、50℃でインキュベートした。インキュベートを開始してから30分後に、335nmにて吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線からピルビン酸量またはα−ケト酪酸量を求めた。
試験は2回、測定は4回実施して、平均値を計算した。酵素の残存活性は、下記計算式によって算出し、残存活性が50%以下となるような効果を示した場合に有効であると判断した。
残存活性(%)=試料の酵素活性/未処理の酵素活性×100
未処理の酵素活性の測定は、試料に代えて0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)を使用して行った。
(3)試験結果
表2と表3にポリフィロモナス・ジンジバリス(P.G菌)及びフゾバクテリウム・ヌクレアタム(F.N菌)の硫化水素産生酵素に対する阻害効果の結果を示し、表4と表5にP.G菌及びF.N菌のメチルメルカプタン産生酵素に対する阻害効果の結果を示す。
20μg/mlラクトパーオキシダーゼ、250μg/mlグルコースオキシダーゼ、および280μg/mlグルコースからなる試験試料1は、P.G菌の硫化水素産生酵素の残存活性を、処理時間10分において35.5%に低下させ、処理時間30分において12.9%に低下させ、未処理との間に有意差がみられた(表2)。
また、試験試料1は、F.N菌の硫化水素産生酵素の残存活性を、処理時間10分において65.3%に低下させ、処理時間30分において49.5%に低下させ、未処理との間に有意差がみられた(表3)。
一方、ラクトパーオキシダーゼ(対照試料1)、グルコースオキシダーゼ(対照試料2)またはグルコース(対照試料3)のいずれかでは、P.G菌及びF.N菌において硫化水素産生酵素の阻害効果はみられなかった。さらに、グルコースオキシダーゼおよびグルコースからなる対照試料4では過酸化水素が発生するが、P.G菌及びF.N菌における硫化水素産生酵素の阻害効果はみられなかった。
したがって、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼおよびグルコースを含む組成物が、硫化水素産生酵素を阻害することが明らかとなった。
次に、P.G菌及びF.N菌のメチルメルカプタン産生酵素に対する阻害効果の結果を表4及び表5に示す。
試験試料1は、P.G菌のメチルメルカプタン産生酵素の残存活性を、処理時間10分において17.9%に低下させ、処理時間30分において17.0%に低下させ、未処理との間に有意差がみられた(表4)。
また、試験試料1は、F.N菌のメチルメルカプタン産生酵素の残存活性を、処理時間10分において6.2%に低下させ、処理時間30分において1.0%に低下させ、未処理との間に有意差がみられた(表5)。
一方、ラクトパーオキシダーゼ(対照試料1)、グルコースオキシダーゼ(対照試料2)、グルコース(対照試料3)のいずれかはP.G菌及びF.N菌のメチルメルカプタン産生酵素に対する阻害効果は認められなかった(表4及び5)。また、グルコースオキシダーゼとグルコースの組み合わせ(対照試料4)は、F.N菌のメチルメルカプタン産生酵素に対する阻害効果を示したが、P.G菌のメチルメルカプタン産生酵素には阻害効果を示さなかった(表4及び5)。
したがって、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースを含む組成物が、メチルメルカプタン産生酵素を阻害することが明らかとなった。
なお、本試験例では、ラクトパーオキシダーゼシステムの基質として0.66mMチオシアン酸ナトリウムを試料の溶媒に添加した。これはヒトの唾液に含まれるものと同程度の濃度のため、本発明品を飲食品として使用する場合には、唾液をチオシアン酸の供給源として利用できる。
<試験例2>
本試験は、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースおよびチオシアン酸を含む組成物による、含硫アミノ酸リアーゼを発生源とした硫化水素およびメチルメルカプタンの産生抑制効果を調べるために行った。
(1)試料の調製
試験例1と同様に、ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液、グルコース溶液および含硫アミノ酸リアーゼ溶液(P.G菌)を調製した。
(2)試験方法
ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液およびグルコース溶液を、0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)中に、ラクトパーオキシダーゼ反応系で表1の濃度になるように混合し、試験試料1を調製した。
15mlの試験管に、試験試料1を340μl、含硫アミノ酸リアーゼ溶液を40μlおよび5mMピリドキサール−5’−リン酸を4μlそれぞれ添加し、37℃で30分間インキュベートした。
その後、10mMアジ化ナトリウム4μlを添加して、ラクトパーオキシダーゼシステム反応を停止させた。反応後の各試料に、333mM L−システイン溶液12μlまたは333mM L−メチオニン溶液12μlを添加した後、ゴム栓で密封し、37℃、10分間インキュベートした。
ここへ3Mリン酸溶液200μlを添加し、硫化水素またはメチルメルカプタン産生反応を停止した。これを37℃、10分間インキュベート後、ヘッドスペースのガスをシリンジで1ml採取した。
このようにして採取したガスにおける硫化水素およびメチルメルカプタンの濃度の測定は、オーラルクロマ(ABILIT社)を用いた。試験は2回実施して、平均値を計算した。
なお、コントロールとして、試験試料1に代えて0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)を使用した。
(3)試験結果
硫化水素およびメチルメルカプタンの産生抑制効果の結果を表6に示す。ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼおよびグルコースからなる試験試料1は、コントロールに比べて、硫化水素およびメチルメルカプタンの産生を10%以下に顕著に抑制した(表6)。
以上の結果から、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースを含む組成物が、硫化水素産生酵素およびメチルメルカプタン産生酵素を阻害することで、人体には好ましくない硫化水素やメチルメルカプタンの産生を抑制することが明らかとなった。
<試験例3>
本試験は、ラクトパーオキシダーゼの濃度と含硫アミノ酸リアーゼに対する阻害作用との関係を調べるために行った。
(1)試料の調製
試験例1と同様に、ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液、グルコース溶液および含硫アミノ酸リアーゼ溶液を調製した。
(2)方法
ラクトパーオキシダーゼ溶液、グルコースオキシダーゼ溶液およびグルコース溶液を、0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)中で混合し、ラクトパーオキシダーゼ濃度が20、10、5、1.2、0.3、0.08および0.02μg/mlになるように試験試料2a〜2gを調製した。グルコースオキシダーゼおよびグルコースの濃度は、試験試料1と同様にした。
本試験は、試験例1の試験試料1および対照試料1〜4を試験試料2a〜2gに変更した以外は、試験例1と同様に試験を行った。なお、本試験例においてはP.G菌由来の含硫アミノ酸リアーゼ溶液を使用した。
(3)試験結果
この試験の結果を表7と表8に示す。表7は、ラクトパーオキシダーゼの濃度と硫化水素産生酵素に対する阻害効果の関係を示す表である。その結果、硫化水素産生酵素を阻害する好ましい活性、すなわち、硫化水素産生酵素の残存活性が50%以下となる活性を得るためには、ラクトパーオキシダーゼの濃度は1.2μg/ml以上であればよいと考えられる。
表8は、ラクトパーオキシダーゼの濃度とメチルメルカプタン産生酵素に対する阻害効果の関係を示す表である。その結果、メチルメルカプタン産生酵素を阻害する好ましい活性、すなわち、メチルメルカプタン産生酵素の残存活性が50%以下となる活性を得るためには、ラクトパーオキシダーゼの濃度は1.2μg/ml以上であればよいと考えられる。

<実施例>
次に実施例を示して本発明品を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤(タブレット)
ラクトパーオキシダーゼ(DOMO社製)5g、グルコースオキシダーゼ(新日本化学社製)62.5g、グルコース(日本食品化工社製)70g、ポリデキストロース(光洋商会社製)250g、クエン酸(扶桑化学工業社製)30g、エリスリトール(三菱化学フーズ社製)200g、キシリトール(三菱商事フードテック社製)60g、還元麦芽糖水飴(三菱商事フードテック社製)188.5g、微結晶セルロース(旭化成ケミカルズ社製)100g、レモンフレーバー(長谷川香料社製)10g、微粉末シリカ(富士シリシア化学社製)4g、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬)20gの割合で含有する原料混合物を打錠して、1錠あたり1gからなるタブレット形態の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を製造した。
<実施例2>
消臭剤
ラクトパーオキシダーゼ(DOMO社製)5g、グルコースオキシダーゼ(新日本化学社製)62.5g、グルコース(日本食品化工社製)70g、チオシアン酸ナトリウム(Merck Millipore社製)0.05g、および水862.45gを混合し、消臭剤を製造した。
当該消臭剤を前記試験例2と同様の方法で使用したところ、硫化水素やメチルメルカプタンのガスの産生を効果的に抑制することができ、消臭剤として利用することができた。
本発明は、硫化水素産生酵素阻害剤、メチルメルカプタン産生酵素阻害剤、および消臭剤に応用できる。

Claims (6)

  1. ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含有する含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。
  2. 前記含硫アミノ酸リアーゼが硫化水素産生酵素及びメチルメルカプタン産生酵素である、請求項1に記載の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。
  3. 微生物由来の含硫アミノ酸リアーゼの活性阻害のために用いられる、請求項1又は2に記載の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。
  4. 前記微生物がポルフィロモナス属に属する細菌及び/又はフソバクテリウム属に属する細菌である、請求項3に記載の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。
  5. チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる請求項1〜4のいずれか一項に記載の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤。
  6. 請求項5に記載の含硫アミノ酸リアーゼ阻害剤を含有する消臭剤。
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