JP2002238239A - ステーターおよびその製造方法並びにリニアモーター - Google Patents

ステーターおよびその製造方法並びにリニアモーター

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JP2002238239A
JP2002238239A JP2001030079A JP2001030079A JP2002238239A JP 2002238239 A JP2002238239 A JP 2002238239A JP 2001030079 A JP2001030079 A JP 2001030079A JP 2001030079 A JP2001030079 A JP 2001030079A JP 2002238239 A JP2002238239 A JP 2002238239A
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permanent magnet
permanent magnets
magnetic
pipe
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Haruhiko Koike
晴彦 小池
Makoto Takahashi
誠 高橋
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Sigma Technos Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リニアモーターに使用されるステーターにおい
て、磁気ピッチの乱れや永久磁石の破損を起こさず、且
つユーザー等において永久磁石の反跳による大規模な故
障や事故を起こさず、さらには小型化、薄型化、軽量
化、および低コスト化を実現する。 【解決手段】非磁性体の管体1中に柱状形状の永久磁石
2を、互いに同極の磁極が面当たりして対向するように
直列に積層しスペースカラー7を配設する。次にステー
ター作製装置10により、スペースカラー7を介して永
久磁石2とスペースカラー7を非磁性体の管体1中に挿
入し、スペースカラー7と非磁性体の管体1を固定す
る。さらに非磁性体の管体1の端に蓋体8を設置し、非
磁性体の管体1と蓋体8とを溶接等して閉鎖したステー
ターとその製造方法とを発明した。そして、このステー
ターを用いることで、小型化、薄型化、軽量化、および
低コスト化を実現したリニアモーターを作製することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電動機器の動
力として用いられるリニアモーターに使用されるステー
ターおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】直線運動を必要とする各種電動機器の動
力源として、回転式モーターの回転運動を直線運動に変
換するのではなく、リニアモーターを用いて始めから直
線運動を得る方法がある。電動機器の小型化、低コスト
化の要求に伴い、比較的構造が単純で小型化が容易なリ
ニアモーターへの移行が要望されているが、反面、以下
のような問題点もある。
【0003】すなわち、駆動力の強いリニアモーターを
作製するためには、まず、強力な永久磁石を正確に組み
合わせたステーターを作製する必要がある。ところが前
記ステーターにおいて、強力な永久磁石を互いに同極の
磁極が対向するように直列する必要があるため、永久磁
石間の磁気反発力にうち勝って、ステーターとしての形
状を保つために様々な試みがなされてきた。例えば、特
開平10−313566に開示されている、ステーター
の従来例を従来例1として図11に、実施例を従来例2
として図12に示す。
【0004】(従来例1)図11においてステーター1
00は支持部材101および複数の永久磁石102より
構成されている。前述したようにリニアモーターが強い
駆動力を発揮するためには、強力な永久磁石102を用
いる必要があるが、図11に示すように、互いに同極の
磁極が対向するように直列して配列させる必要があるた
め、各々の永久磁石102の間には強い磁気反発力が働
いている。この磁気反発力にうち勝つために、例えば強
力な接着剤を用いて永久磁石102を支持部材101へ
接着固定する方法が採られる。しかし、接着剤が接着力
を発揮するまでの間も、磁気反発力は作用し続けること
から、永久磁石102を支持部材101に固定する治具
等が必要な上、治具等が磁気反発力に少しでも負けれ
ば、永久磁石102の位置ずれの原因となり、ステータ
ーとしての性能低下をもたらす。またステーター完成後
も、何らかの原因で接着部が一部でも破損すると、磁気
反発力により永久磁石102が反跳し、機器の大規模な
故障や事故につながる危険性がある。
【0005】(従来例2)図12に開示されているステ
ーター110はブラケット111、非磁性体のパイプ1
12、永久磁石113、センター軸114、ナット11
5、キャップ116から構成される、一方、センター軸
114の両端には雄ネジ114−1、114−2が切ら
れ、それぞれブラケット111、ナット115と嵌合す
る。尚、ネジ挿通用の孔111−1はリニアモーターを
機器に実装する際に用いるものである。
【0006】ステーター110はブラケット111、非
磁性体のパイプ112およびキャップ116で構成され
る閉空間の中心部にセンター軸114が貫通し、センタ
ー軸114の一端は雄ネジ114−1となってブラケッ
ト111に固定されている。そしてパイプ112もブラ
ケット111に固定されている。一方、永久磁石113
は筒状形状を有し、パイプ112の内壁とセンター軸1
14に挟み込まれるかたちで、パイプ112の開放端よ
りパイプ112内に挿入される。所望の数の永久磁石1
13の挿入が完了したら、締め付けナット115をセン
ター軸の雄ネジ114−2に嵌合して永久磁石113を
固定する。固定が完了したらキャップ16を被せてステ
ーター110が完成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来例1および
従来例2において、さらに以下のような問題点のあるこ
とが判明した。まず第1の問題点は、リニアモーターに
対し更なる省エネルギー化、高駆動力化が求められ、ス
テーターに対する磁束密度のアップが求められている
が、これに応えるため、より磁束密度の高い永久磁石を
用いようとした際、従来例1では永久磁石102間の磁
気反発力がさらに強くなり、支持部材101への接着固
定がさらに困難になってしまうため、品質の安定を図る
ことが非常に困難となる。そして従来例2においてもパ
イプ112とセンター軸114で構成される空間へ、所
望数の永久磁石113を挿入しようとしても永久磁石1
13間の強い磁気反発力のため困難な作業となり、従来
例1と同様に品質の安定を図ることが困難となる。
【0008】第2の問題点は、従来例2において、永久
磁石113挿入の際に、筒状形状の永久磁石113の内
側面とセンター軸114、特に雄ネジ部114−2とが
摺動すること、および永久磁石の挿入後にナット115
を締め付ける際にも、ナット115の回転により永久磁
石113の対向面同士が摺動して摩耗や破損の可能性が
あることである。永久磁石113が摩耗すると、磁性を
有する粉が永久磁石113の対向面に詰まり、ステータ
ー110の磁気ピッチの乱れや永久磁石113の新たな
破損原因となる。
【0009】第3の問題点は、従来例2において、永久
磁石113をナット115による締め付けで固定してい
るため、作業者間における締め付け力の差やネジピッチ
誤差がステーター110の磁気ピッチの乱れの原因とな
ることである。また誤ってナット115を強く締めすぎ
れば永久磁石113が破損する。更には、ユーザー等が
誤ってナット115やブラケット111を外してしまっ
た場合、永久磁石113が反跳し、大規模な故障や事故
につながる可能性もあることである。
【0010】第4の問題点は、従来例2において、セン
ター軸114の設置が必須の条件であるため、永久磁石
113は筒状形状とならざるを得ない。このため、ステ
ーターの小型化、薄型化に限界がある。すなわち例え
ば、ステーターの細径化を考えた場合、実用的強度を有
するセンター軸114として最も細いものは、現状約3
mmφであり、また実用的に作製できる永久磁石の肉厚
は現状約2mmである。するとこの部分のみで、最低で
も7mmφとなり、これにパイプ112の厚みや設計的
余裕を考慮すると10mmφ以下のステーターを作製す
るのは困難である。さらにセンター軸114の重量が加
算されてしまうため、軽量化も困難である。さらに加え
て、筒状形状の磁石は同容積、同材質の柱状形状の磁石
に比較すると、磁束密度は低くコストも高い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明は上述の背景の
もとでなされたものであり、高い磁束密度を有しなが
ら、安定した品質の磁気ピッチを有し、小型化、薄型化
および軽量化が可能なステーターおよびその作製方法、
並びにこのステーターを用いたリニアモーターを提供す
ることにある。
【0012】第1の発明は、リニアモーター用のステー
ターであって、両端が閉鎖された非磁性体の管体中に、
少なくとも2つ以上の柱状永久磁石が、互いに同極の磁
極を対向して、管体の軸に沿った方向に積層され収納さ
れていることを特徴とするステーターである。
【0013】第2の発明は、リニアモーター用のステー
ターであって、非磁性体の管体中に、少なくとも2つ以
上の永久磁石が、互いに同極の磁極を対向して、管体の
軸に沿った方向に積層され収納されており、前記積層さ
れた永久磁石の、少なくとも一端にスペースカラーが配
設され、前記スペースカラーが前記管体に固定されるこ
とで、前記積層された永久磁石が前記管体中に固定され
ることを特徴とするステーターである。
【0014】第3の発明は、第2の発明に記載のステー
ターであって、前記積層された永久磁石は柱状磁石であ
り、前記積層された永久磁石と前記スペースカラーとは
面当たりすることを特徴とするステーターである。
【0015】第4の発明は、第3の発明に記載のステー
ターであって、前記スペースカラーが固定された前記管
体端面に蓋体を設置して閉鎖した後、前記蓋体を前記管
体に固着させたことを特徴とするステーターである。
【0016】第5の発明は、リニアモーター用のステー
ターの製造方法であって、非磁性体の管体中に、所望の
数の永久磁石を、互いに同極の磁極が対向するように積
層収納する際、一端を閉鎖した前記管体の他端に前記管
体と同様の断面を有する延長ガイドを設置し、前記管体
および前記延長ガイド中へ、前記永久磁石を入れた後に
スペースカラーを入れ、前記スペースカラーを前記延長
ガイド中から前記管体中まで押入した後、前記スペース
カラーを前記管体に固定することを特徴とするステータ
ーの製造方法である。
【0017】第6の発明は、第1から第4の発明のいず
れかに記載のステーターを用いて作製したことを特徴と
するリニアモーターである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
るステーターの模式図の断面図、図2は本発明の一実施
の形態に係るステーター作製方法を示す模式図の上面
図、図3は本発明の一実施の形態に係るステーター作製
方法を示す模式図の側面の断面図、図4は本発明の一実
施の形態に係る非磁性体の蓋部であって、図2における
A矢視図、図5は図4の断面図、図6は本発明の一実施
の形態に係る非磁性体の蓋部であって、図2におけるB
矢視図、図7は図6の断面図、図8は本発明の一実施の
形態に係る延長ガイドの斜視図、図9は本発明の一実施
の形態に係るスペースカラーの斜視図、図10は本発明
の一実施の形態に係るマグネット飛び出し防止シャッタ
ーおよびその動作を表した斜視図である。以下、これら
の図を参照しながら、本発明に係るステーターおよびそ
の作製方法について説明する。尚、図1〜10におい
て、相当する箇所には同一の番号を付して示した。
【0019】まず、図1に示す、本発明の一実施の形態
に係るステーターについて説明する。本発明にかかるス
テーターは非磁性体の管体1(以下、パイプ1と記載す
る。)、永久磁石2、スペースカラー7、非磁性体の蓋
体8(以下、蓋部8と記載する。)、パイプ1と蓋体8
との固着部分3(以下、固着部分3と記載する。)、で
構成されている。まず、パイプ1中には2個以上で所望
の数の永久磁石2が互いに同極を対向させて積層されて
いる。永久磁石2の形状は円形柱状、角形柱状、円筒、
等のものが好ましく使用できるが、円形柱状、角形柱状
磁石の使用がさらに好ましい、何となれば、柱状磁石は
同容量、同材質の円筒磁石と比較して、より磁束密度が
高いこと、磁石同士および磁石とスペースカラー7との
接触面積が大きいこと、より低コストであること、等の
長所を有するからである。尚、図1においては、永久磁
石2の積層体の両端に、スペースカラー7および蓋体8
が配設された例を記載しているが、設計上の要請により
パイプ1の一端は当初より閉鎖しておき、他端にのみス
ペースカラー7、蓋体8、等を配設する構成としてもよ
い。
【0020】スペースカラー7の詳細については後述す
るが、永久磁石2と同様の断面(図9において斜線を付
した部分である。)を有し、自身がパイプ1および蓋体
8に固定されることで、永久磁石2の積層体を力学的、
熱的に保護された状態でパイプ1の中に挿入し固定する
という効果を発揮する。すなわち前述したように、永久
磁石2の積層体をパイプ1に挿入する際にはその磁気反
発力に対抗すため、外部より強い力で押圧しなければな
らないが、永久磁石2の材質は脆いため、磁石の摩耗、
破損を起こす可能性がある。ここで永久磁石2と後述す
る送り機構6との間にスペースカラー7を設けることに
より、押圧力はスペースカラー7の端面全体に分散され
て永久磁石2へ伝達されるので、永久磁石2はスムーズ
にパイプ1へ挿入される。また、パイプ1へ永久磁石2
を挿入し終えた際、スペースカラー7をパイプ1に仮止
めとして固定してしまうことにより、従来の技術と異な
り、永久磁石2に対して何らの回転力も力学的衝撃も与
えることなく、これを固定することができる。もちろ
ん、スペースカラー7のパイプ1への固定を強固なもの
として、仮止めではなく本固定としてしまう構成を採る
ことも可能である。
【0021】さらに、パイプ1へスペースカラー7を固
定した後、パイプ1の閉鎖に万全を期すべく、パイプ1
の開放端に非磁性体の蓋体8を設けるのも好ましい構成
である。蓋体8の詳細については後述するが、パイプ1
と蓋体8との固定をさらに強固にするため、両者の接合
部に溶接による固着部分3を設けるのも好ましい構成で
ある。ここで、固着部分3とスペースカラー7とがパイ
プ1を挟んで接していれば、溶接に伴う熱が永久磁石2
へ伝わるのを抑制することができる。
【0022】次に、図2、3に示すステーター作製に係
る装置10について説明する。ステーター作製装置10
は定盤11上に、適宜な数のクランプホルダー(本実施
例においてはクランプホルダーA12、同B13の2個
を使用)、マグネット飛び出し防止シャッター9(以
下、シャッター9と記載する。)、延長ガイド4、適宜
な数のホルダー(本実施例においてはホルダーA14、
同B15、同C16の3個を使用)、およびアクチュエ
ーター5を一直線上に配置固定したものである。尚、パ
イプ1は一端をシャッター9に当接するようにクランプ
ホルダーA12、同B13にて定盤11に固定され、延
長ガイド4も一端をシャッター9に当接するようにホル
ダーにて定盤11に固定される。一方、アクチュエータ
ー5には、スペースカラー7および永久磁石2を順次シ
ャッター9の位置まで挿入するための、棒状の送り機構
6が設置されている。
【0023】クランプホルダーおよびホルダーの設置
数、延長ガイドの長さ、送り機構の長さ、アクチュエー
ターのストローク長は、作製目的であるステーターのサ
イズ、使用永久磁石の磁力の強さ、等により適宜設定す
る。このステーター作製装置10へ、パイプ1を前記ク
ランプホルダーA12、同B13を用いて固定する。こ
のとき、パイプ1の一端はシャッター9に当接させる。
パイプ1の固定が完了したら、パイプ1の開放端に後述
する非磁性体の蓋部8を固定する。
【0024】次に、図4〜7に示す蓋部8について説明
する。図4〜7に示すように蓋部8は、パイプ1と嵌合
した後、上部蓋部21と下部蓋部22とを適宜の数のボ
ルト23(本実施の形態においては6本である。)で締
め付け、パイプ1の開放端を閉鎖するものである。材質
は非磁性で強度があるアルミニウム、銅、ステンレス、
等が好ましい。
【0025】次に、図8A、Bに示す延長ガイド4につ
いて説明する。延長ガイド4はシャッター9を挟んでパ
イプ1に連続した形で設置され、非磁性体のステンレス
等の材料で作られる。そして延長ガイド4とパイプ1と
の断面は一致するように作製する。パイプ1の断面が円
なら図8Aに示す円状ガイド、パイプ1の断面が方形な
ら図8Bに示す角状ガイド、という具合に適宜ガイドを
設定する。延長ガイド4の長さは、パイプ1へ挿入され
る永久磁石2の数および磁力により適宜決定される。す
なわち、前述したようにパイプ1内において永久磁石2
は互いに同極を対向させて積層されるので、多大な磁気
反発力が発生する。そこで延長ガイド4を設置すること
で、永久磁石2は互いに適度な間隔をあけて位置するこ
とが出来るため、延長ガイドの開放端より永久磁石2お
よびスペースカラー7を挿入する際、永久磁石2が反跳
することによる作業性の悪化や事故の発生を防ぐことが
出来る。つまり延長ガイド4の長さは、永久磁石2が反
跳を起こさない長さに設定すればよい。
【0026】次に、図9に示すスペースカラー7につい
て説明する。スペースカラー7は永久磁石2と同様の断
面(図9において斜線を付した部分である。)を有し、
永久磁石2が円柱型なら円柱タイプA、角柱型ならその
形状により、例えば角柱タイプB、角柱タイプCを用い
る。スペースカラー7の材質としては、永久磁石2の磁
気反発力に対抗して、これをパイプ1内に固定し得る強
度を有する、金属、樹脂、セラミック等が使用可能だ
が、後述する蓋体8の接合に溶接を用いる場合は金属を
用いることが好ましい。また金属を用いる場合は、磁気
ピッチの乱れを最小にするために非磁性体の使用が好ま
しく、具体例としてはアルミニウム、銅、等が好まし
い。スペースカラー7は、積層される永久磁石2の一端
または両端に設置された形でパイプ1の開放端側に挿入
される。またスペースカラー7には、前述したようにパ
イプ1への固定のため、ビス24が嵌合するビス穴25
が例えば4箇所穿たれている。もちろん、スペースカラ
ー7のパイプ1への固定は、圧着、接着、等の方法を用
いることとしてもよい。
【0027】次に、図10に示すシャッター9について
説明する。シャッター9は、非磁性材料のステンレス、
アルミニウム、銅等で作製されたシャッター板31とシ
ャッターガイド32から構成され、シャッター板31に
はシャッター孔33が穿たれている。シャッター板31
を上げた状態において、永久磁石2はパイプ1と延長ガ
イド4との間を自由に移動できる。シャッター板31を
下げた状態において、永久磁石2はシャッター9を越え
て移動することはできなくなるが、シャッター孔33が
穿たれているので、この状態でも前記送り機構6は、ス
ペースカラー7を通じて永久磁石2を押圧し続けること
ができる。
【0028】以上説明したステーター作製装置10、ス
ペースカラー7、蓋部8、延長ガイド4、等を用いて本
発明に係るステーターを作製する方法について説明す
る。パイプ1をクランプホルダーA12、B13にて固
定した後、パイプ1の開放端に蓋部8を嵌合させ、ボル
ト23を締め付けて開放端を閉鎖する。次に、延長ガイ
ド4の開放端よりまずスペースカラー7を挿入し、その
後、所望の数の永久磁石2を順次挿入していく。永久磁
石2の挿入が完了したら最後に再度スペースカラー7を
挿入する。スペースカラー7の挿入が終わったら、アク
チュエーター5を作動させ、送り機構6により、永久磁
石2とスペースカラー7をシャッター9の位置まで押圧
する。ここで、ビス24をビス穴25に嵌合させて、ス
ペースカラー7をパイプ1に固定する。あるいはここ
で、パイプ1とスペースカラー7とを圧着または接着し
て固定する構成としてもよい。パイプ1とスペースカラ
ー7との固定完了後、シャッター9を外し、前記蓋部8
を設置しビス23を締め付けて端部を完全に閉鎖する。
【0029】但しここで、ステーターの設計により、永
久磁石2の磁気反発力がそれ程大きくない場合は、この
シャッター9を省いてステーターを作製することとして
も良い。さらに異なる実施の形態として、蓋部8に、ス
ペースカラー7や永久磁石2は通過できないが、送り機
構7は貫通できる径の穴を穿っておき、アクチュエータ
ー5および送り機構6でスペースカラー7や永久磁石2
を押圧したまま、シャッター9を外して蓋部8をパイプ
1に設置する構成としても良い。以上の構成を採ること
で、パイプ1と延長ガイド4の中に安定に位置している
スペースカラー7や永久磁石2を、アクチュエータ9を
用いることで、常に、同じ押圧力、同じ挿入距離をもっ
てスムーズにパイプ1内に挿入できることとなり、ステ
ーターの品質の向上と安定に大きく寄与するものであ
る。
【0030】パイプ1の両端の閉鎖が完了したら、ステ
ーター作製装置10より外し、パイプ1と蓋部8の接合
部を溶接、接着または圧着により固着して固着部分3と
し、ステーターを不用意に分解することを不能とするよ
うに封止することが好ましい。この構成を採ることによ
り、ユーザーにおける、前記ステーターの不用意な分解
による大規模な故障や事故の発生を未然に防ぐことがで
きる。
【0031】上記のようにして作製されたステーターは
さらに下記のような優れた点を有している。 1.永久磁石2同士の間、および永久磁石2とスペース
カラー7との間の接触面は全て面当たりとなるため、永
久磁石2を押圧する際、送り機構6の力が分散され、磁
石同士または磁石とパイプ1との摩耗が起こらないため
磁石粉が発生せず、磁場が安定すると同時に、永久磁石
2の破損や隙間が生じない。 2.パイプ1内に挿入されるのは、スペースカラー7を
除けば、全て永久磁石2であるため、単位体積当たり、
および単位重量当たりの磁力を最大限利用することがで
きるので、小型化、薄型化、軽量化、および低コスト化
が一挙に実現できる。 3.永久磁石2の形状は従来技術に比較して自由に選べ
るので、設計の自由度が増すとともに、低コスト形状の
永久磁石を用いることで、さらにコストの低減を図るこ
ともできる。すなわち例えば、2mmφの円柱型永久磁
石を用いれば、設計的余裕を考慮しても、5mmφ以下
のステーターを容易に作成可能である。 4.ステーター作製作業の機械化により、作製途中にお
ける永久磁石2の反跳による事故の可能性を削除できる
ので、作業に熟練を必要としなくなり、且つ作製された
ステーターの品質が安定する。
【0032】そして本発明に係るステーターを用いてリ
ニアモーターを作製すれば、設計の自由度が高く、且つ
強力な駆動力を有しながら小型化、薄型化、軽量化、お
よび低コスト化を一挙に実現し、さらに耐久性と安全性
の高いリニアモーターを作製することができる。
【0033】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、非磁性
体の管体中に柱状形状の永久磁石を、互いに同極の磁極
が対向するように直列に積層し、さらに非磁性体の管体
の端部を分解不能に閉鎖するステーターを発明したこと
で、磁気ピッチの乱れや永久磁石の破損が起こらず、且
つユーザー等において大規模な故障や事故につながる可
能性がなく、さらには設計の自由度が高く、低コストを
図ることのできるステーターを製造することができるよ
うになった。またこのステーターを用いれば、同様の長
所を有するリニアモーターを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るステーターの模式
図の断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るステーター作製方
法を示す模式図の上面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るステーター作製方
法を示す模式図の側面の断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る非磁性体の蓋部で
あって、図2におけるA矢視図である。
【図5】図4の断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る非磁性体の蓋部で
あって、図2におけるB矢視図である。
【図7】図6の断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る延長ガイドの斜視
図である。但し、Aは円状ガイド、Bは角状ガイドの一
例である。
【図9】本発明の一実施の形態に係るスペースカラーの
斜視図である。但し、Aは円柱タイプ、B、Cは角柱タ
イプの一例である。
【図10】本発明の一実施の形態に係るマグネット飛び
出し防止シャッターの動作を表した斜視図である。
【図11】ステーターの従来例1の斜視図である。
【図12】ステーターの従来例2の断面図である。
【符号の説明】
1.非磁性体の管体 2.永久磁石 3.非磁性体の管体と非磁性体の蓋部との固着部分 4.延長ガイド 5.アクチュエーター 6.送り機構 7.スペースカラー 8.非磁性体の蓋部 9.シャッター 10.ステーター作製装置 11.定盤 12.クランプホルダーA 13.クランプホルダーB 14.ホルダーA 15.ホルダーB 16.ホルダーC

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアモーター用のステーターであっ
    て、 両端が閉鎖された非磁性体の管体中に、少なくとも2つ
    以上の柱状永久磁石が、互いに同極の磁極を対向して、
    管体の軸に沿った方向に積層され収納されていることを
    特徴とするステーター。
  2. 【請求項2】 リニアモーター用のステーターであっ
    て、 非磁性体の管体中に、少なくとも2つ以上の永久磁石
    が、互いに同極の磁極を対向して、管体の軸に沿った方
    向に積層され収納されており、 前記積層された永久磁石の、少なくとも一端にスペース
    カラーが配設され、 前記スペースカラーが前記管体に固定されることで、前
    記積層された永久磁石が前記管体中に固定されることを
    特徴とするステーター。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のステーターであって、 前記積層された永久磁石は柱状磁石であり、前記積層さ
    れた永久磁石と前記スペースカラーとは面当たりするこ
    とを特徴とするステーター。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載のステーターで
    あって、 前記スペースカラーが固定された前記管体端面に蓋体を
    設置して閉鎖した後、前記蓋体を前記管体に固着させた
    ことを特徴とするステーター。
  5. 【請求項5】 リニアモーター用のステーターの製造方
    法であって、 非磁性体の管体中に、所望の数の永久磁石を、互いに同
    極の磁極が対向するように積層収納する際、 一端を閉鎖した前記管体の他端に前記管体と同様の断面
    を有する延長ガイドを設置し、 前記管体および前記延長ガイド中へ、前記永久磁石を入
    れた後にスペースカラーを入れ、前記スペースカラーを
    前記延長ガイド中から前記管体中まで押入した後、前記
    スペースカラーを前記管体に固定することを特徴とする
    ステーターの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のいずれかに記載のステ
    ーターを用いて作製したことを特徴とするリニアモータ
    ー。
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