JP2002238236A - 往復動式モータの固定子装着構造 - Google Patents

往復動式モータの固定子装着構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 往復動式モータの固定子に形成される磁束の
漏洩を防止すると共に、該固定子が装着されるモータフ
レームの製作単価を節減し得る、往復動式モータの固定
子装着構造を提供しようとする。 【解決手段】 複数個のアウターコア１０が装着される
アウターコア装着部７０とインナーコア２０が装着され
るインナーコア装着部８０とを備えたモータフレーム
（Ｆ）が形成され、該モータフレーム（Ｆ）のアウター
コア装着部７０及びインナーコア装着部８０中何れか１
つは非磁性体材料により形成され、他の１つは磁性体材
料により形成して往復動式モータの固定子装着構造を構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動式モータの
固定子装着構造に係るもので、詳しくは、往復動式モー
タの固定子に形成される磁束の漏洩を防止すると共に、
前記固定子が装着されるモータフレームの製作費用を節
減し得る、往復動式モータの固定子装着構造に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、往復動式モータとは、立体構造
を有する通常のモータの立体構造の磁束を平面形態に変
形させることで、平面形態の可動部を固定子上に形成さ
れる磁束の変化に従って平面上で直線運動を行うように
したものである。そして、本発明に係る往復動式モータ
は、このような原理を応用してほぼ平面板状の磁石を円
筒状の可動子の外周面に複数個を付着させて直線方向の
往復運動を可能にしたものである。
【０００３】このような従来の往復動式モータにおいて
は、図２及び図３に示したように、中空円筒形のアウタ
ーコア１０及び該アウターコア１０の内部に所定距離離
れて挿入される中空円筒形のインナーコア２０からなる
固定子Ｓと、前記アウターコア１０またはインナーコア
２０の内部に結合される巻線コイル３０と、複数個の永
久磁石４１が装着されて前記アウターコア１０とインナ
ーコア２０間に直線運動可能に挿入された可動子４０
と、を包含して構成されていた。そして、前記アウター
コア１０においては、例えば、所定形状の複数枚の薄板
１１が断面環状を成すように放射状に積層された積層体
により構成されている。
【０００４】且つ、前記巻線コイル３０は、結合時の電
気的な絶縁及び製作の簡便性を図るために、円筒形態の
ボビン５０にコイルが多層巻線されたものを用いる。ま
た、前記インナーコア２０も、所定形状の複数枚の薄板
２１が断面環状を成すように放射状に積層された積層体
により構成されている。更に、前記可動子４０は、中空
円筒状の永久磁石ホルダー４２に複数個の永久磁石４１
が等間隔を有して装着されている。
【０００５】このように構成された従来の往復動式モー
タの動作においては、先ず、巻線コイル３０に電流が印
加されると、該巻線コイル３０の周辺に磁束が形成され
て、固定子Ｓのアウターコア１０及びインナーコア２０
に沿って前記磁束が流れて閉ループを形成する。次い
で、前記アウターコア１０及びインナーコア２０により
形成された磁束と永久磁石４１により形成される磁束と
の相互作用により前記永久磁石４１が軸方向の力を受け
るので、可動子４０は前記アウターコア１０とインナー
コア２０間で軸方向の直線運動を行い、このとき、前記
巻線コイル３０に印加される電流の方向を交互に変化さ
せると、前記可動子４０が直線往復運動を行うようにな
る。
【０００６】また、このような往復動式モータをシステ
ムに利用する場合の従来の往復動式モータの固定子装着
構造においては、図４に示したように、ほぼフランジ状
に形成されたアウターコア装着部６１と、該アウターコ
ア装着部６１の一方端に中空円筒状に水平方向に突成さ
れるインナーコア６２と、からなるモータフレーム６０
が形成され、該モータフレーム６０のアウターコア装着
部６１に前記固定子Ｓのアウターコア１０が装着され、
前記インナーコア２０は前記アウターコア１０の内部に
所定間隔を置いて該アウターコア１０の内周面と前記イ
ンナーコア装着部６２の外周面間に挿入されて装着さ
れ、前記可動子４０が前記アウターコア１０とインナー
コア２０間に挿入されるようになっている。
【０００７】このように前記モータフレーム６０に装着
される固定子Ｓのアウターコア１０とインナーコア２０
とは、それぞれ分離された状態に構成されるので、前記
固定子Ｓであるアウターコア１０及びインナーコア２０
を経路として形成される磁束は、該磁束の漏洩を防止す
るために、前記モータフレーム６０を非磁性体材料で形
成する必要があった。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】然るに、このような従
来の往復動式モータの固定子装着構造においては、通
常、前記モータフレーム６０をステンレス鋼またはアル
ミニウムなどの非磁性体で製作する必要があるが、前記
ステンレス鋼を用いる場合は材料費が高価で、また、前
記アルミニウムを用いる場合はアルミニウムダイカスト
法により製作するため加工費が高価であるという不都合
な点があった。本発明は、このような従来の課題に鑑み
てなされたもので、往復動式モータの固定子に形成され
る磁束の漏洩を防止すると共に、該固定子が装着される
モータフレームの製作単価を節減し得る、往復動式モー
タの固定子装着構造を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る往復動式モータの固定子装着構造
においては、複数個のアウターコアが装着されるアウタ
ーコア装着部とインナーコアが装着されるインナーコア
装着部とが一体に形成されてモータフレームが構成さ
れ、該モータフレームのアウターコア装着部及びインナ
ーコア装着部中何れか１つは非磁性体材料により形成さ
れ、他の１つは磁性体材料により形成されることを特徴
とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に対
し、図面を用いて説明する。本発明に係る往復動式モー
タの固定子装着構造においては、図１に示したように、
中空円筒形のアウターコア１０及び該アウターコア１０
の内部に所定距離離れて挿入される中空円筒形のインナ
ーコア２０からなる固定子Ｓと、前記アウターコア１０
またはインナーコア２０の内部に結合される巻線コイル
３０と、複数個の永久磁石４１が装着されて前記アウタ
ーコア１０とインナーコア２０間に直線方向運動可能に
挿入される可動子４０と、を備えた往復動式モータの固
定子が構成され、一方端がフランジ状に形成された管状
のインナーコア装着部８０と、該インナーコア装着部８
０のフランジの外周面から連続拡大されるフランジ状の
アウターコア装着部７０と、からモータフレームＦが形
成され、該モータフレームＦの前記インナーコア装着部
８０の外周面に前記インナーコア２０の内周面が嵌合さ
れてフランジ部に当接して装着されるように構成されて
いる。
【００１１】このとき、前記アウターコア装着部７０及
びインナーコア装着部８０中何れか１つは非磁性体材料
により形成され、他の１つは磁性体材料により形成され
る。例えば、前記フレームＦのアウターコア装着部７０
を磁性体材料で、前記インナーコア装着部８０を非磁性
体材料でそれぞれ形成することができるし、反対に、前
記アウターコア装着部７０を非磁性体材料で、前記イン
ナーコア装着部８０を磁性体材料でそれぞれ形成するこ
ともできる。そして、前記アウターコア１０において
は、例えば、所定形状の複数枚の薄板１１が断面環状を
成すように放射状に積層された積層体により構成され
て、前記フレームＦのアウターコア装着部７０に側面が
当接されている。
【００１２】且つ、前記巻線コイル３０は、結合時の電
気的な絶縁及び製作上の簡便性を図るために、円筒形状
のボビン５０にコイルが多層に巻線されたものが用いら
れる。また、前記インナーコア２０も、所定形状の複数
枚の薄板が断面環状を成すように放射状に積層された積
層体により構成されて、前記アウターコア１０の内部に
所定間隔を置いて挿入されると共に前記インナーコア装
着部８０の外周面に嵌合されている。
【００１３】更に、前記可動子４０は、中空円筒状の永
久磁石ホルダー４２の外周面に多数個の永久磁石４１が
等間隔を有して装着されて、前記アウターコア１０の内
周面とインナーコア２０の外周面間に挿入されている。
以下、このように構成された本発明に係る往復動式モー
タの固定子装着構造の動作に対して説明する。先ず、巻
線コイル３０に電流が印加されると、該巻線コイル３０
の周辺に磁束が形成されて、固定子であるアウターコア
１０及びインナーコア２０に沿って前記磁束が流れて閉
ループを形成する。
【００１４】次いで、前記アウターコア１０及びインナ
ーコア２０により形成された磁束と永久磁石４１により
形成される磁束との相互作用により前記永久磁石４１が
軸方向の力を受けるので、可動子４０はアウターコア１
０とインナーコア２０間で軸方向の直線運動を行う。ま
た、このとき、前記巻線コイル３０に印加される電流の
方向を交互に変化させると、前記可動子４０が直線往復
運動を行うようになる。このとき、前記モータフレーム
Ｆのアウターコア装着部７０及びインナーコア装着部８
０中何れか１つは非磁性体材料により形成され、他の１
つは磁性体材料により形成されているので、固定子Ｓに
形成される磁束の漏洩が防止される。
【００１５】詳しくは、前記モータフレームＦのアウタ
ーコア装着部７０が鋼材で形成されて前記インナーコア
装着部８０はアルミニウムで形成された場合、前記固定
子Ｓのアウターコア１０に流れる磁束は前記アウターコ
ア装着部７０に一緒に流れるが、前記磁束が前記インナ
ーコア２０に流れる場合は、該インナーコア２０の装着
されるインナーコア装着部８０が非磁性体材料により形
成されているため、磁束の漏洩が防止される。即ち、本
発明に係る往復動式モータの固定子装着構造において
は、往復動式モータのモータフレームＦを非磁性体材料
及び磁性体材料により構成するため、非磁性体材料の使
用量を低減して製造費用を節減することができる。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る往復
動式モータの固定子装着構造においては、往復動式モー
タのモータフレーム側への磁束漏洩を防止することで磁
束の損失を最小化し、モータの出力を向上させると共
に、材料費及び製作費を節減し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る往復動式モータの固定子装着構造
を示した縦断面図である。
【図２】従来の往復動式モータを示した縦断面図であ
る。
【図３】従来の往復動式モータを示した側面図である。
【図４】従来の往復動式モータのモータフレーム周辺の
構造を示した断面図である。
【符号の説明】
１０…アウターコア ２０…インナーコア ３０…巻線コイル ４０…可動子 ４１…永久磁石 ５０…ボビン ７０…アウターコア装着部 ８０…インナーコア装着部 Ｆ…モータフレーム Ｓ…固定子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホン エオン ピョ 大韓民国，ソウル，ヤンチョン−グ，シン ジュン−ドン，モクドン アパートメント 1118−1206 Ｆターム(参考） 5H002 AA07 AB04 AB05 AC06 AC07 AE00 5H605 AA07 AA08 BB05 CC01 CC02 CC10 EA06 EA07 GG16 5H633 BB03 GG02 GG09 GG12 HH16 HH18 HH24 JB09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 往復動式モータのモータフレームに固定
    子のアウターコア及びインナーコアをそれぞれ装着する
    構造であって、 複数個のアウターコアが装着されるアウターコア装着部
    とインナーコアが装着されるインナーコア装着部とが一
    体に形成されてモータフレームが構成され、 前記モータフレームのアウターコア装着部及びインナー
    コア装着部中何れか１つは非磁性体材料により形成さ
    れ、他の１つは磁性体材料により形成されることを特徴
    とする往復動式モータの固定子装着構造。
  2. 【請求項２】 前記モータフレームのアウターコア装着
    部は磁性体材料により形成され、前記インナーコア装着
    部は非磁性体材料により形成されることを特徴とする請
    求項１記載の往復動式モータの固定子装着構造。
  3. 【請求項３】 前記モータフレームのアウターコア装着
    部は非磁性体材料により形成され、前記インナーコア装
    着部は磁性体材料により形成されることを特徴とする請
    求項１記載の往復動式モータの固定子装着構造。
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