JPH1080121A - リニアアクチュエータ - Google Patents

リニアアクチュエータ

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JPH1080121A
JPH1080121A JP25374996A JP25374996A JPH1080121A JP H1080121 A JPH1080121 A JP H1080121A JP 25374996 A JP25374996 A JP 25374996A JP 25374996 A JP25374996 A JP 25374996A JP H1080121 A JPH1080121 A JP H1080121A
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JP
Japan
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magnet
movable body
coil
yoke
linear actuator
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JP25374996A
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English (en)
Inventor
Minoru Yamahara
稔 山原
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明のリニアアクチュエータは、磁束密度
を高め、出力を増大させることができるようにするもの
である。 【解決手段】 本発明は、可動体の各磁石9〜12の着
磁を考慮して、磁束が可動体をその進退方向に通過しな
い1つの閉磁路Aを形成することで、可動体の厚みhを
厚くすることなく磁束密度を高めて、高出力を得るよう
にしたものである。また、可動体4を各コイル5〜8お
よび各磁石9〜12の外側で両持ち支持することで、各
コイル5〜8と各磁石9〜12の空隙を少なくして、高
出力を得るようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
電磁作用により往復運動エネルギーに変換させるもの
で、特に、磁石可動型のリニアアクチュエータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からのリニアアクチュエータとして
は、実開平6−77483号公報に記載されたものがあ
る。
【0003】このリニアアクチュエータは、図4に示す
ように、一対のコイル121,122(第1および第2
コイル)が配置された外側ヨーク111内に、一対のコ
イル123,124(第3および第4コイル)を有する
内側ヨーク118を配置し、これら外側ヨーク111と
内側ヨーク118との間に進退可能に可動体119が配
置されている。また、可動体119には、各コイル12
1〜124に相対する位置に空隙を有してそれぞれ4つ
の磁石125〜128(第1〜第4磁石)が固着されて
いる。そして、各磁石125〜128は、可動体119
を片持ち支持するスピンドル117の軸方向と直交する
方向に可動体119を挟んで同極性の磁極が対向し、且
つスピンドル117の軸方向に異極性の磁極が相対する
ように着磁されている。このように各磁石125〜12
8を着磁すると、外側ヨーク111と可動体119との
間、および内側ヨーク118と可動体119との間で、
磁束が可動体119の上記軸方向に通過する2つの閉磁
路a(磁束ループ)が形成される。
【0004】また、内側ヨーク118は、外側ヨーク1
11を支持する中空円筒部112bに固定されている。
中空円筒部112bは、各磁石125〜128の間隔と
ほぼ等しくして配置された一対のスライド軸受116,
116を介して、スピンドル117に可動体119の相
対的な進退を可能にして軸支されている。
【0005】そして、外側ヨーク111および内側ヨー
ク118の各コイル121〜124に、図4に示すよう
な磁極を発生させるように電流を印加すると、可動体1
19が上記各磁石125〜128が形成する2つの閉磁
路aと印加電流との関係による推力で、スピンドル11
7の軸方向に進退bして出力を発生するようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のリニアアクチュエータでは、各磁石125〜128
を各コイル121〜124に対峙させる構成としている
ので、その間の空隙を小さく磁束密度の低下を防止する
ことができるものの、可動体119を用いて閉磁路a
(磁束ループ)を形成することにより推力を得る構成と
しているため、この閉磁路aの磁束密度が各磁石125
〜128間の磁路と直交する方向の可動体119部分の
厚み(断面積)により制限を受けることとなる。従っ
て、推力を向上させようとして、各磁石125〜128
の磁力を強力なものとしても、可動体119の厚み(断
面積)により磁束密度が定められることになり、出力を
高めることが困難である。
【0007】また、スピンドル117に配置された一対
のスライド軸受116,116の間隔が、可動体119
の左右の各磁石125〜128の間隔にほぼ等しいの
で、各スライド軸受116の寸法公差がそのまま可動体
119の径方向への変位量として伝達されることにな
る。従って、各磁石125〜128と各コイル121〜
124との接触を防止するためには、上記各スライド軸
受116,116の寸法公差分(上記変位量分)に相当
する空隙を必要とするので、空隙が大きくなった分だけ
各閉磁路aを通過する磁束密度の低下を招き、出力を高
めることが困難である。
【0008】本発明のリニアアクチュエータは、このよ
うな問題を解決するためになされたもので、磁束密度を
高め、出力を増大させることができるリニアアクチュエ
ータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記問題
を解決するため、本発明のうち請求項1のリニアアクチ
ュエータでは、外側ヨークと内側ヨークとの間に可動体
を進退可能に設け、前記外側ヨークの内面に第1コイル
と第2コイルを配置するとともに、前記内側ヨークの外
面に前記第1コイルに対向する第3コイルと前記第2コ
イルに対向する第4コイルを配置し、前記可動体の外面
に前記第1コイルに対向する第1磁石と前記第2コイル
に対向する第2磁石を固着し、前記可動体の内面に前記
第3コイルに対向する第3磁石と前記第4コイルに対向
する第4磁石を固着し、前記第1磁石と前記第3磁石の
磁極の方向は前記可動体を挟んで異極性が対向し、且つ
前記第2磁石と前記第4磁石の磁極の方向は前記第1磁
石と前記第3磁石の磁極の方向とは逆方向であって前記
可動体を挟んで異極性が対向し、前記可動体の少なくと
も前記第1磁石と第3磁石が対向する部分及び前記第2
磁石と第4磁石が対向する部分を磁性体で形成したもの
である。このように、互いに対向する第1磁石、第3磁
石と可動体とで一つの磁石体を、互いに対向する第2磁
石、第4磁石とと可動体とで他の磁石体を構成すること
ができるので、これら一対の磁石体で形成される1つの
閉磁路(磁束ループ)は、第1磁石と第3磁石間の可動
体と、第2磁石と第4磁石間の可動体とを、可動体の進
退方向と直交方向に横切り、且つ各ヨークを進退方向に
通過して、ループするように形成される。すなわち、第
1乃至第4磁石と可動体とで構成される一対の磁石体に
より、閉磁路(磁束ループ)を形成することになる。従
って、第1乃至第4磁石の着磁方向を考慮することで、
可動体の厚み(断面積)に起因する磁束の制限を伴うこ
とがない、閉磁路(磁束ループ)を形成でき、閉磁路
(磁束ループ)を通過する磁束密度を高めることができ
る。
【0010】請求項2のリニアアクチュエータでは、外
側ヨークと、前記外側ヨーク内に配置される内側ヨーク
と、前記各ヨークの相対する面の各々に配置されたコイ
ルと、前記各ヨーク間に設けられ前記各コイルに対して
磁束を発生するように取付けられた磁石を有する可動体
を備え、前記磁石で発生する磁束が前記コイルを通過す
ることにより前記可動体を各ヨークに対して相対的に進
退移動させるリニアアクチュエータにおいて、前記可動
体は、前記磁石の進退方向の外側で前記内側ヨークに移
動可能に両端支持されているものである。このように、
可動体を各磁石の外側で両端支持すると、各磁石の間隔
より両端支持の間隔が大きくなり、可動体を内側ヨーク
に移動可能に軸支する部材の寸法公差による可動体の各
磁石における各ヨーク側への変位の影響を少なくして、
各磁石と各コイル間の空隙を小さくできる。また、可動
体が、各磁石の進退方向の外側で内側ヨークに移動可能
に両端支持されているので、ストロークが大きくなって
も、これを安定して支持させることができる。
【0011】請求項3のリニアアクチュエータでは、請
求項2のものに、前記外側ヨークは、一端側を前記内側
ヨークに固定的に取付けられ、他端側を前記可動体に相
対的な移動を可能にして支持されているものである。こ
れにより、外側ヨークは可動体の進退を許容しつつ、内
側ヨークに固定して両持支持されることになるので、外
側ヨークの位置を内側ヨークで規定することができ、前
記空隙の精度を向上させることができる。
【0012】請求項4のリニアアクチュエータでは、請
求項2記載のものに、前記内側ヨークに配置されたコイ
ルに接続されるリード線を、この内側ヨーク内を貫通し
て外部に延設されているものである。これにより、可動
体を内側ヨークに対して両端支持としても、リード線を
可動体の可動部分と干衝させることなく、内側ヨーク内
を通して外部電源と接続させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のリニアアクチュエ
ータについて、図面を参照して説明する。図1は本発明
のリニアアクチュエータの構成を示す模式図、図2は本
発明のリニアアクチュエータの構成を示す断面図、図3
は本発明のリニアアクチュエータを船舶のガバナ装置に
適用した模式図である。
【0014】図1において、リニアアクチュエータ1
は、一対の第1コイル5及び第2コイル6を有する外側
ヨーク2と、外側ヨーク2内に同心に配置され一対の第
3コイル7及び第4コイル8を有する内側ヨーク3と、
各ヨーク2,3の間で同心に配置された可動体4と、可
動体4に固着された4つの磁石(第1〜第4磁石9〜1
2)とを主要部として構成されている。
【0015】次に、外側ヨーク2は円筒形状の磁性体で
あって、この内部に円柱状で磁性体の内側ヨーク3を相
対するように配置している。外側ヨーク2の内周面に
は、その軸方向に巻き方向の異なる一対の第1コイル5
及び第2コイル6が配置されている。内側ヨーク3の外
周面には、その軸方向に巻き方向の異なる一対の第3コ
イル7及び第4コイル8が配置されている。
【0016】可動体4は、円筒形状の磁性体であって、
外側ヨーク2の内周面および内側ヨーク3の外周面との
間に同一の間隔を有して配置されている。このように、
可動体4を全長に亘って磁性体で構成することで、1つ
の材料で構成を簡素化しつつ強度を確保することができ
る。
【0017】また、可動体4の外周面には、第1磁石9
及び第2磁石10が固着され、可動体4の内周面には、
第3磁石11及び第4磁石12が固着されている。第1
乃至第4磁石9〜12は必要に応じて周方向に分割され
た2個以上の部位で円筒形状にされるものである。そし
て、第1磁石9と第2磁石10は、外側ヨーク2の第1
コイル5と第2コイル6の各々に空隙tを有して相対す
るように、この内周面を可動体4の外周面に接着剤等に
より固着されている。また、第3磁石11と第4磁石1
2は、内側ヨーク3の第3コイル7と第4コイル8の各
々に空隙t’を有して相対するように、且つ可動体4を
挟んで第1磁石9と第2磁石10の各々に対向するよう
に、この外周面を可動体4の内周面に接着剤等で固着さ
れている。
【0018】これにより、第1乃至第4磁石9〜12を
円筒形状にすると、その内周面又は外周面で可動体4に
対する固着面積を多くとることができるので、可動体4
に対して取付強度を高めることが可能となる。従って、
上記のように可動体4が進退されたときに伝播される振
動や外部から受ける振動等により、第1乃至第4磁石9
〜12が可動体4から脱落することを防止できる。
【0019】また、第1乃至第4磁石9〜12は、可動
体4の進退方向に直交する方向(以下、単に「直交方
向」という)に着磁されている。可動体4の上記直交方
向に対向する第1磁石9と第3磁石11、および第2磁
石10と第4磁石12は、可動体4を挟んで異極性の磁
極が対向し、また、可動体4の進退方向(以下、単に
「進退方向」という)に相対する第1磁石9と第2磁石
10、および第3磁石11と第4磁石12も異極性の磁
極が相対するように着磁されている。具体的には、例え
ば、磁石9,11の外周側をS極に、内周側をN極に着
磁するとともに、磁石10,12の外周側をN極に、内
周側をS極に着磁する。
【0020】これにより、上記直交方向で対向する磁石
9,11と可動体4とで一つの磁石体を、磁石10,1
2と可動体4とで他の磁石体を構成することができるの
で、これら一対の磁石体で形成される1つの閉磁路A
(磁束ループ)は、磁石9と11間の可動体4と、磁石
10と12間の可動体4を上記直交方向に横切り、且つ
各ヨーク2,3を進退方向に通過して、反時計方向にル
ープするように形成される。すなわち、第1乃至第4磁
石9〜12と可動体4とで構成される一対の磁石体によ
り、閉磁路A(磁束ループ)を形成することになる。こ
のように、第1乃至第4磁石9〜12の着磁方向を考慮
することで、可動体4の厚みh(断面積)に起因する磁
束の制限を伴うことがない、閉磁路A(磁束ループ)を
形成でき、閉磁路A(磁束ループ)を通過する磁束密度
を高めることができる。
【0021】上記のように第1乃至第4磁石9〜12で
形成される閉磁路A(磁束ループ)を通過する磁束密度
を高めた状態で、各ヨーク2,3のコイル5と7、コイ
ル6と8とが、図1に示すように、同極を発生するよう
に電流を印加(コイル5,7を図1の紙面から飛び出す
方向に、コイル6,8を図1の紙面に向かう方向に電流
を印加する)すると、各コイル5〜8には図1の右側に
向かう推力が作用する。このとき、上記に示したよう
に、閉磁路A(磁束ループ)を通過する磁束の制限を伴
うことがないので、各コイル5〜8に作用する推力も、
従来技術に比して、強力なものとなる。これにより、各
ヨーク2,3が固定状態にあると、可動体4が各コイル
5〜8の推力による反作用を受けて、図1に左側に進出
され、高出力を発生させることができる。また、各コイ
ル5〜8に対して上記とは逆向きの電流を印加(コイル
5,7を図1の紙面に向かう方向に、コイル6,8を図
1の紙面から飛び出す方向に電流を印加する)すると、
各コイル5〜8には図1の左側に向かう推力が作用し
て、この推力による反作用により可動体4が図1の右側
に退避される。
【0022】尚、第1乃至第4磁石9〜12で形成され
る閉磁路A(磁束ループ)は、可動体4を上記直交方向
から通過するようにしているので、可動体4全体を磁性
体で製作する必要はなく、各磁石9〜12が固着される
部分のみを磁性体により製作したものであってもよい。
これにより、可動体4が、各磁石9〜12が固着されな
い部分を比較的軽いアルミニウム材(非磁性体)等で製
作することができ、可動体4の重量を軽減して、進退の
応答性を向上できる。
【0023】次に、可動体4の支持機構と、外側ヨーク
2の固定機構とについて説明する。図1において、可動
体4は、各ヨーク2,3の各コイル5〜8および各磁石
9〜12に対して上記進退方向に突出するように延びて
いる。また、可動体4の両端には、非磁性体(アルミニ
ウム材)からなる支持板15,16が嵌め込まれて内側
ヨーク3を収納する状態で閉塞されている。そして、可
動体4は各支持板15,16、摺動部材17,18(す
べり軸受)を介して、内側ヨーク3から突出するガイド
軸19に進退可能に軸支されている。また、支持板15
には、ガイド軸19に摺動部材17を介して進退可能に
された筒部材20が連結されている。
【0024】これにより、上記のように可動体4を、各
ヨーク2,3の各コイル5〜8及び可動体4の各磁石9
〜12より、上記進退方向の外側に位置して両端支持す
ると、各磁石9と10又は11と12の間隔より、各摺
動部材17,18の間隔が大きくなる。従って、可動体
4の各磁石9〜12と各コイル5〜8とが相対する部分
における、各摺動部材17,18の寸法公差に起因する
可動体4の径方向の変位の影響を少なくすることがで
き、可動体4の進退を許容するための上記空隙t,t’
(各磁石9〜12と各コイル5〜8との空隙)を最小限
にすることができる。また、可動体4が、その進退方向
の外側で内側ヨーク3に進退可能に両端支持されている
ので、可動体4の全長が大きくなっても、これを安定し
て支持させることができ、必要なストロークを確保する
ことができる。
【0025】このように、可動体4を、各コイル5〜8
および各磁石9〜12の上記進退方向の外側で進退自在
に両端支持することで、各コイル5〜8と各磁石9〜1
2との空隙t,t’を小さくできるので、必要なストロ
ークを確保しつつ、各磁石9〜12とコイル5〜8の間
を通過する磁束の低下を招くことなく、磁束密度を高め
て出力を増大させることができる。
【0026】一方、外側ヨーク2は、可動体4より上記
進退方向に突出して延びている。外側ヨーク2の両端に
は、非磁性体(例えば、アルミニウム材)からなる支持
板21,22が嵌め込められて、内側ヨーク3,可動体
4を収納する状態で閉塞されている。そして、外側ヨー
ク2の左端は支持板21を筒部材20に摺動部材23
(すべり軸受)を介して軸支されている。更に、外側ヨ
ーク2の右端は、支持板22を介して内側ヨーク3のガ
イド軸19に固定されている。これにより、外側ヨーク
2は可動体4の進退を許容しつつ、両持支持されること
になるので、外側ヨーク2の各コイル5,6と可動体4
の各磁石9,10の位置を内側ヨーク3で規定すること
ができる。
【0027】次に、上記のような構成を有するリニアア
クチュエータ1の具体的な構成を図2に示す。尚、図2
において、図1と同一の符号は同一の構成を有するの
で、その詳細な説明は省略する。
【0028】図2において、外側ヨーク2の各コイル
5,6とは、非磁性体(例えば、アルミニウム材)のコ
イルボビン30を介して配置されている。また、内側コ
イル3の各コイル7,8は、この間に非磁性体の仕切り
板31を介して配置されていると共に、各コイル7,8
の両端側が非磁性体(例えば、アルミニウム材)の止め
板32で抜け止めされている。
【0029】これにより、各コイル7,8の端部側を非
磁性体が支持することとなるので、可動体4の進退移動
の際に各磁石11,12と各コイル7,8の端部側の支
持部材とが互いに吸引されることを防止でき、可動体4
を安定して進退させることが可能となる。
【0030】外側ヨーク2の各コイル5,6は、外側ヨ
ーク2に形成されたリード孔内を通るリード線を介して
図示しない電源に接続されている。また、各コイル5,
6と支持板21,22の間には、各コイル5,6の取付
位置を決定するための非磁性体(例えば、アルミニウム
材)からなる円筒部材40が配置されている。
【0031】内側ヨーク3の各コイル7,8は、内側ヨ
ーク3内に形成されたリード通路33を介して外側ヨー
ク2の支持板22に取付けられたコネクタ34に接続さ
れている。尚、コネクタ34は上記の電源に接続されて
いる。このように、各コイル7,8のリード線を、内側
ヨーク3のリード通路33を介してコネクタ34(電
源)に接続すると、可動体4を両持ち支持して進退可能
にしても、可動体4接触することなく各コイル7,8を
容易にコネクタ34に接続させることができる。
【0032】一方、第1乃至第4磁石9〜12は、各支
持板15,16との間に非磁性体(例えば、アルミニウ
ム材)からなる円筒部材35,36を介して、可動体4
の外周面および内周面のそれぞれに接着剤等により固着
されている。これにより、各磁石9〜12を可動体4の
進退移動に伴う衝撃が発生しても、位置づれを生じさせ
ることなく、保持させることが可能となる。
【0033】可動体4の筒部材20は、外側ヨーク2の
支持板21を貫通して外側に延びており、この先端に連
結ねじ部41が形成されている。
【0034】次に、上記のように構成されるリニアアク
チュエータ1を、高出力(重負荷)と大きなストローク
を必要する船舶のガバナ装置に適用した例を、図3に基
づいて説明する。
【0035】図3において、50は所定気筒数(例え
ば、8〜12気筒)の船舶用エンジンであって、各気筒
を構成するピストンの往復移動で回転されるスクリュウ
51に連結されている。船舶用エンジン50には、その
気筒数に対応して複数の燃料噴射ポンプ52が接続され
ている。各燃料噴射ポンプ52は船体に回転自在に軸支
されたコモンロッド53に複数のポンプ用リンクレバー
54を介して連結されている。コモンロッド53の一端
側には上記で示したリニアアクチュエータ1が連結され
ている。リニアアクチュエータ1とコンモンロッド53
とは、連結ねじ部41に接続されたガバナ用リンクレバ
ー55で連結されている。
【0036】また、リニアアクチュエータ1は、船舶を
操縦する者の運転指令を受けるコントローラ60に接続
されている。コントローラ60は船舶用エンジン50の
実測回転数を検出する検出器56(例えば、パルスエン
コーダ)から検出信号を入力して、上記運転指令に基づ
く設定回転数に制御すべく、リニアアクチュエータ1に
制御信号を出力するものである。そして、コントローラ
60から制御信号が出力されると、リニアアクチュエー
タ1は上記で示したように、各コイル5〜8に電流を印
加して、可動体4を進退移動させることで出力を与え
る。これにより、リニアアクチュエータ1からの出力に
伴って、ガバナ用リンク55を介してコモンロッド53
が正逆回転する。そして、コモンロッド53に連結され
た各ポンプ用リンクレバー54を進退させて、各燃料噴
射ポンプ52のプランジャ(図示しない)を回転させ、
燃料の噴射量を一斉に調整することで、燃料噴射を制御
しつつ船舶用エンジン50の実測回転数を運転指令に基
づく設定回転数にするものである。
【0037】このように、船舶のガバナ装置は、船舶用
エンジン50の気筒数に応じた各燃料ポンプ52の燃料
の噴射量を一斉に調整させるために、大きな出力(負
荷)と可動体4の大きなストロークを必要とするが、本
発明のリニアアクチュエータ1を船舶のガバナ装置に適
用すれば、上記に説明したように、高出力と必要なスト
ロークを得ることができ、各燃料噴射ポンプ52を一斉
に調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リニアアクチュエータの構成を示す模式図であ
る。
【図2】リニアアクチュエーアの具体的な構成を示す断
面図である。
【図3】リニアアクチュエータを船舶のガバナ装置に適
用した模式図である。
【図4】従来技術のリニアアクチュエータの構成を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 リニアアクチュエータ 2 外側ヨーク 3 内側ヨーク 4 可動体 5 第1コイル 6 第2コイル 7 第3コイル 8 第4コイル 9 第1磁石 10 第2磁石 11 第3磁石 12 第4磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側ヨークと内側ヨークとの間に可動体
    を進退可能に設け、前記外側ヨークの内面に第1コイル
    と第2コイルを配置するとともに、 前記内側ヨークの外面に前記第1コイルに対向する第3
    コイルと前記第2コイルに対向する第4コイルを配置
    し、 前記可動体の外面に前記第1コイルに対向する第1磁石
    と前記第2コイルに対向する第2磁石を固着し、前記可
    動体の内面に前記第3コイルに対向する第3磁石と前記
    第4コイルに対向する第4磁石を固着し、 前記第1磁石と前記第3磁石の磁極の方向は前記可動体
    を挟んで異極性が対向し、且つ前記第2磁石と前記第4
    磁石の磁極の方向は前記第1磁石と前記第3磁石の磁極
    の方向とは逆方向であって前記可動体を挟んで異極性が
    対向し、 前記可動体の少なくとも前記第1磁石と第3磁石が対向
    する部分及び前記第2磁石と第4磁石が対向する部分を
    磁性体で形成したことを特徴とするリニアアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 外側ヨークと、前記外側ヨーク内に配置
    される内側ヨークと、前記各ヨークの相対する面の各々
    に配置されたコイルと、前記各ヨーク間に設けられ前記
    各コイルに対して磁束を発生するように取付けられた磁
    石を有する可動体を備え、前記磁石で発生する磁束が前
    記コイルを通過することにより前記可動体を各ヨークに
    対して相対的に進退移動させるリニアアクチュエータに
    おいて、 前記可動体は、前記磁石の進退方向の外側で前記内側ヨ
    ークに移動可能に両端支持されていることを特徴とする
    リニアアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記外側ヨークは、一端側を前記内側ヨ
    ークに固定的に取付けられ、他端側を前記可動体に相対
    的な移動を可能にして支持されていることを特徴とする
    請求項2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記内側ヨークに配置されたコイルに接
    続されるリード線を、この内側ヨーク内を貫通して外部
    に延設されていることを特徴とする請求項2記載のリニ
    アアクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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