JP2002237366A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JP2002237366A
JP2002237366A JP2001032473A JP2001032473A JP2002237366A JP 2002237366 A JP2002237366 A JP 2002237366A JP 2001032473 A JP2001032473 A JP 2001032473A JP 2001032473 A JP2001032473 A JP 2001032473A JP 2002237366 A JP2002237366 A JP 2002237366A
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伸 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心電極と接地電極の火花放電部に貴金属チ
ップを接合してなるスパークプラグにおいて、着火性能
を確保しつつ、特に、接地電極側の放電部位の消耗を抑
制できるようにする。 【解決手段】 接地電極側チップ60は、接地電極40
から中心電極側チップ50と対向する方向へ突出して延
びる円柱状の複数個の突出部61を有しており、各々の
突出部61の直径dが0.3mm以上1.0mm以下で
あり、各々の突出部61の先端部と中心電極側チップ5
0との間に放電ギャップが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心電極と接地電
極の火花放電部に貴金属チップを接合してなるスパーク
プラグに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスパークプラグは、高着火性を
確保するために、中心電極と接地電極の火花放電部に細
径化された貴金属チップを接合してなるものであり、そ
のようなスパークプラグとしては、特開昭52−362
37号公報や特開昭61−45583号公報に記載のも
のが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスパークプラグにおいては、放電部位が細径である
ため、放電による貴金属チップの消耗が大きくなり、妥
当な寿命を得にくいという問題がある。
【0004】この問題は、特に、接地電極側において顕
著である。これは、一般的に接地電極が燃焼室の中央側
に中心電極よりも突出して配置されることから、放電部
位の温度が中心電極側よりも上昇し、消耗に対して不利
となるためである。単純には、放電部位の消耗を抑制す
るために、放電部位(チップ)を太くすればよいが、そ
れでは、着火性能が低下してしまう。
【0005】そこで、本発明は上記問題に鑑み、中心電
極と接地電極の火花放電部に貴金属チップを接合してな
るスパークプラグにおいて、着火性能を確保しつつ、特
に、接地電極側の放電部位の消耗を抑制できるようにす
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、取付金具(10)と、
この取付金具内に収納され、一端部(31)が取付金具
の一端部(11)から露出する中心電極(30)と、中
心電極の一端部に接合された貴金属よりなる中心電極側
チップ(50)と、取付金具の一端部に固定されて中心
電極の一端部と対向する接地電極(40)と、接地電極
の中心電極との対向部(42)に接合され、中心電極側
チップと放電ギャップを介して対向する貴金属よりなる
接地電極側チップ(60)とを備えるスパークプラグに
おいて、接地電極側チップは、接地電極から中心電極側
チップと対向する方向へ突出して延びる柱状の複数個の
突出部(61)を有しており、各々の突出部の軸直交断
面積が0.1mm2以上0.8mm2以下であり、各々の
突出部の先端部と中心電極側チップとの間に放電ギャッ
プが形成されていることを特徴としている。
【0007】本発明のスパークプラグによれば、接地電
極が、軸直交断面積が0.1mm2以上0.8mm2以下
である柱状をなす複数個の突出部を有し、接地電極側の
放電部を複数個設けた構成とすることができるため、各
放電部における飛び火回数を減少させることができる。
【0008】ここで、突出部の軸直交断面積が0.8m
2より大であると火炎核が接地電極側チップに当たっ
て成長が阻害されやすくなり、着火性が低下する。ま
た、突出部の軸直交断面積が0.1mm2未満である
と、接地電極側チップの突出部が細すぎて熱引きが悪化
し、接地電極側チップ自身が高温となり、酸化消耗に弱
くなるため、実用的ではない。
【0009】よって、本発明によれば、着火性能を確保
しつつ、特に、接地電極側の放電部位の消耗を抑制でき
るスパークプラグを提供することができる。ここで、接
地電極側チップ(60)における各々の突出部(61)
が円柱状であるとき、その直径(d)は0.3mm以上
1.0mm未満のものを採用することができる(請求項
2の発明)。
【0010】また、請求項3に記載の発明では、接地電
極側チップ(60)における円柱状の各々の突出部(6
1)の直径(d)が0.3mm以上0.5mm以下であ
り、各々の突出部の間隔(H)が0.5mm以上3mm
以下であることを特徴としている。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、接地電
極側チップ(60)における円柱状の各々の突出部(6
1)の直径(d)が0.5mmよりも大きく1.0mm
以下であり、各々の突出部の間隔(H)が0.7mm以
上3mm以下であることを特徴としている。
【0012】これらは、本発明者等の実験検討の結果得
られたものであり、上記したような各突出部の直径と突
出部間隔との関係を設定することにより、放電により発
生する火炎核が、接地電極側の各突出部に阻害されるこ
となく成長できるため、高い着火性能を適切に確保する
ことができる。
【0013】また、請求項5に記載の発明では、接地電
極側チップ(60)における各々の突出部(61)の接
地電極(40)からの突出長さ(L)が0.3mm以上
1.5mm未満であることを特徴としている。それによ
り、より高い着火性を確保することができる。
【0014】上記突出長さが0.3mm未満であると接
地電極自体が中心電極側チップに近づきすぎて火炎核の
成長が阻害されやすくなる。また、上記突出長さが1.
5mm以上であると、接地電極側チップの突出部が長す
ぎて熱引きが悪化し、接地電極側チップ自身が高温とな
り、酸化消耗に弱くなるため、実用的ではない。
【0015】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
図に示す実施形態について説明する。図1は本発明の第
1実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成を示
す半断面図である。また、図2(a)は、本発明の要部
を示すもので、スパークプラグ100における火花放電
部近傍の拡大図であり、図2(b)は図2(a)を右側
からみた図である。
【0017】このスパークプラグ100は、自動車用エ
ンジンの点火栓等に適用されるものであり、該エンジン
の燃焼室を区画形成するエンジンヘッド(図示せず)に
設けられたネジ穴に挿入されて固定されるようになって
いる。
【0018】スパークプラグ100は、導電性の鉄鋼材
料(例えば低炭素鋼等)等よりなる筒形状の取付金具1
0を有しており、この取付金具10は、図示しないエン
ジンブロックに固定するための取付ネジ部10aを備え
ている。取付金具10の内部には、アルミナセラミック
(Al23)等からなる絶縁体20が固定されており、
この絶縁体20の一端部21は、取付金具10の一端部
11から露出するように設けられている。
【0019】絶縁体20の軸孔22には中心電極30が
固定されており、この中心電極30は取付金具10に対
して絶縁保持されている。中心電極30は、例えば、内
材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基
合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構
成された円柱体で、図2に示すように、その細径化され
た一端部31が、絶縁体20の一端部21から露出して
延びるように設けられている。
【0020】一方、接地電極40は、本例では柱状(例
えば角柱)をなし、その一端部41にて取付金具10の
一端部11に溶接により固定され、途中で曲げられて、
その他端部42側が中心電極30の一端部31と対向す
るように延びている。
【0021】また、中心電極30の一端部31には、貴
金属よりなる中心電極側チップ50が、レーザ溶接や抵
抗溶接等により接合されている。本例では、中心電極側
チップ50は、中心電極30の軸K2と同一方向に延び
る円柱状をなすものである。
【0022】一方、接地電極40における中心電極30
との対向部(本例では、接地電極40の他端部42の端
面(他端面)43)には、貴金属よりなる円柱状の複数
個(本例では2個)の接地電極側チップ60が接合され
ており、この接地電極側チップ60は、その先端面が中
心電極側チップ50の先端面と放電ギャップを介して対
向している。
【0023】そして、各接地電極側チップ60は、接地
電極40の他端面43から中心電極側チップ50と対向
する方向へ突出して延びる円柱状の突出部(図2中の長
さLの部分)61を有しており、各々の突出部61の先
端部と中心電極側チップ50との間に放電ギャップが形
成されている。本例では、各突出部61の軸K1と中心
電極側チップ50の軸(中心電極30の軸)K2とが平
行となっている。
【0024】ここで、中心電極側チップ50は、柱状、
円板状等にすることができるが、本例では、直径Dがφ
0.3mm以上φ1.0mm以下の円柱としている。ま
た、円柱状の接地電極側チップ60は、直径がφ0.3
mm以上φ1.0mm以下である。従って、接地電極側
チップ60における各突出部61の直径dもφ0.3m
m以上φ1.0mm以下(軸直交断面積でいうと、0.
1mm2以上0.8mm2以下)である。
【0025】また、接地電極側チップ60における各突
出部61の直径dが0.3mm以上0.5mm以下であ
るとき、各突出部61の間隔(突出部間隔)Hは0.5
mm以上3mm以下であり、各突出部61の直径dが
0.5mmよりも大きく1.0mm以下であるとき、突
出部間隔Hは0.7mm以上3mm以下であることが好
ましい。
【0026】また、接地電極側チップ60における各突
出部61の接地電極40(接地電極40の他端面43)
からの突出長さLは、0.3mm以上1.5mm未満で
あることが好ましい。
【0027】また、中心電極側チップ50及び接地電極
側チップ60の材質としては、Pt(白金)−Ir(イ
リジウム)、Pt−Rh(ロジウム)、Pt−Ni(ニ
ッケル)、Pt−Pd(パラジウム)、Ir−Y(イッ
トリウム)、Ir−Rh等の合金のいずれか1種を採用
することができる。
【0028】このようなスパークプラグ100において
は、接地電極側チップ60の各突出部61の先端部と中
心電極側チップ50との間に形成された放電ギャップに
おいて放電し、燃焼室内の混合気に着火させる。着火
後、放電ギャップに形成された火炎核は、成長してい
き、燃焼室内にて燃焼が行われるようになっている。
【0029】ところで、本実施形態によれば、接地電極
側チップ60を、接地電極40から中心電極側チップ5
0と対向する方向へ突出して延びる直径dが0.3mm
以上1.0mm以下である円柱状の複数個の突出部61
を有するものとし、各突出部61の先端部と中心電極側
チップ50との間に放電ギャップを形成したことを主た
る特徴としている。
【0030】それによれば、接地電極40が、直径dが
0.3mm以上1.0mm以下である円柱状をなす複数
個の突出部61を有し、接地電極40側において高着火
性を確保すべく細径化された放電部を複数個設けた構成
とすることができる。そのため、各放電部における飛び
火回数を減少させることができ、着火性能を確保しつ
つ、特に、接地電極側の放電部位の消耗を抑制すること
ができる。
【0031】ここで、突出部61の直径dが1.0mm
(軸直交断面積では0.8mm2)より大であると火炎
核が突出部61に当たって成長が阻害されやすくなり、
着火性が低下する。また、突出部61の直径dが0.3
mm(軸直交断面積では0.1mm2)未満であると、
突出部61が細すぎて熱引きが悪化し、接地電極側チッ
プ60自身が高温となり、酸化消耗に弱くなるため、実
用的ではない。
【0032】また、本実施形態では、接地電極側チップ
60における各突出部61の直径dが0.3mm以上
0.5mm以下であるとき、上記突出部間隔Hが0.5
mm以上3mm以下であり、各突出部61の直径dが
0.5mmよりも大きく1.0mm以下であるとき、突
出部間隔Hが0.7mm以上3mm以下であることを特
徴としている。
【0033】このような各突出部61の直径dと突出部
間隔Hとの関係を設定することにより、放電により発生
する火炎核が、接地電極側の各突出部に阻害されること
なく成長できるため、高い着火性能を適切に確保するこ
とができる。
【0034】また、本実施形態では、接地電極側チップ
60における各々の突出部61の接地電極40(接地電
極40の他端面43)からの突出長さLが0.3mm以
上1.5mm未満であることを特徴としている。それに
より、より高い着火性を確保することができる。
【0035】これらの本実施形態の効果について、図3
〜図6を用いて具体的に説明する。スパークプラグ10
0において、取付ネジ部10aのネジ径を14mm、各
チップ50、60をIr−Rh合金の円柱体とし、各チ
ップ50、60の各電極30、40への接合をレーザ溶
接にて行ったものについて、着火性能評価試験及び接地
電極40の放電部(突出部61)の消耗性試験を行っ
た。
【0036】ここで、着火性能評価試験は、エンジンと
して1800cc、4気筒のものを用い、評価条件はア
イドリング、評価特性値は、着火限界A/F(失火しな
いような最も薄い混合気の空気/燃料比、リーン限界A
/F)を用いた。また、上記消耗性試験は、エンジンと
して2000cc、6気筒のものを用い、評価条件はW
OT5600rpm(スロットル全開)、100時間に
て行った。
【0037】まず、図3中に示す様に、スパークプラグ
100において、接地電極40の他端部42に接地電極
側チップ60を1個設けたもの(比較例)、2個設けた
もの、3個設けたもの、4個設けたものを作製し、接地
放電部(突出部61)の数を変えたサンプルを作製し
た。なお、3個以上の場合、図3中に示す様に、チップ
60を接地電極40の他端部42の厚さ方向の側面44
にも設けて良い。
【0038】図3中のグラフは、接地電極側チップ60
(つまり突出部61)の数の異なる各サンプルについ
て、上記消耗性試験を行い、時間(Hr)と中心電極側
チップ50から接地放電部(突出部61)までの最短距
離の変化(mm)との関係を求めたものである。なお、
各突出部61の直径dは0.4mm、上記突出部間隔H
は1.0mm、上記突出長さLは1.0mmとし、ま
た、中心電極側チップ60は直径Dが0.4mmの円柱
とした。
【0039】上記最短距離の変化が時間と共に少ないほ
ど、接地放電部(突出部61)の消耗が少ない。よっ
て、図3からわかるように、接地放電部(突出部61)
の数が2個以上であれば、1個の場合に比べて、大幅に
消耗性を向上させることができ、プラグの耐久性を確保
できている。これは、上述したように、放電部を複数個
設けることにより、各放電部における飛び火回数を減少
させることができ、消耗を抑制できるためである。
【0040】また、円柱状の接地電極側チップ60にお
いて、各突出部61の直径d、上記突出長さLを種々変
えたものを作製し、上記着火性能試験を行った。その結
果を図4に示す。なお、このとき、上記突出部間隔Hは
1.0mm、中心電極側チップ60は直径Dが0.4m
mの円柱とした。
【0041】図4では、各突出部61の直径d(mm)
を変えて、突出長さL(mm)を横軸、着火限界A/F
を縦軸として示してある。図4からわかるように、突出
長さLが0.3mm以上、且つ、1個の突出部(接地放
電部)61の直径dがφ1.0mm以下のとき、高い着
火性を確保できている。
【0042】これは、突出長さLが0.3mm未満であ
ると接地電極40の他端部42側が中心電極側チップ5
0に近づきすぎて火炎核の成長が阻害されやすくなるこ
と、及び、接地電極側チップ60の突出部61の直径d
がφ1.0mmより大であると火炎核が突出部61に当
たって成長が阻害されやすくなることのためである。
【0043】ただし、突出長さLが1.5mm以上であ
ると、突出部61が長すぎて熱引きが悪化し、また、個
々の突出部61の直径dがφ0.3mm未満であると、
突出部61が細すぎて熱引きが悪化し、接地電極側チッ
プ60自身が高温となり、酸化消耗に弱くなるため、実
用的ではない。
【0044】従って、本実施形態では、接地電極側チッ
プ60における円柱状の各突出部61は、直径dがφ
0.3mm以上φ1.0mm以下とし、突出長さLは
0.3mm以上1.5mm未満としている。なお、好ま
しい範囲は、突出部61の直径dがφ0.4mm以上φ
1.0mm以下、突出長さLが0.5mm以上1.0m
m以下である。それにより、より高い着火性を確保する
ことができる。
【0045】ここで、円柱状(円板状も含む)の中心電
極側チップ50について、直径Dを種々変えたものを作
製し、上記着火性能試験を行った結果も、合わせて示し
ておく。なお、このとき、突出部61の直径dはφ0.
4mm、上記突出長さLは1.0mmとした。その結果
を、中心電極側チップ50の直径D(中心チップ径φ
D)と着火限界A/Fとの関係として図5に示す。
【0046】図5からわかるように、中心電極側チップ
50の直径Dがφ1.0mm以下であると、着火性が良
好となっている。これは、中心電極側チップ50の直径
Dがφ1.0mm以下であると火炎核が中心電極側チッ
プ50に当たりにくく、火炎核の成長が阻害されにくい
(火炎核の冷却効果が小さい)ためである。
【0047】ただし、中心電極側チップ50の直径Dが
φ0.3mm未満であると、中心電極側チップ50が細
すぎて熱引きが悪化し、中心電極側チップ50自身が高
温となり、酸化消耗に弱くなるため、実用的ではない。
よって、中心電極側チップ50は、直径Dがφ0.3m
m以上φ1.0mm以下の円柱とすることが好ましい。
【0048】次に、円柱状の接地電極側チップ60にお
いて、各突出部61の直径d、上記突出部間隔Hを種々
変えたものを作製し、上記着火性能試験を行った。その
結果を図6に示す。なお、このとき、上記突出長さLは
1.0mm、中心電極側チップ60は直径Dが0.4m
mの円柱とした。また、接地電極40は厚さ1.6m
m、幅2.8mmの断面サイズを有する角柱を用いた。
【0049】図6では、各突出部61の直径d(mm)
を変えて、突出部間隔H(mm)を横軸、着火限界A/
Fを縦軸として示してある。図6からわかるように、各
突出部61の直径dが0.3mm以上0.5mm以下で
あるとき、突出部間隔Hが0.5mm以上であり、各突
出部61の直径dが0.5mmよりも大きく1.0mm
以下であるとき、突出部間隔Hが0.7mm以上であれ
ば、高い着火性能を確保できている。
【0050】これは、上述したように、突出部間隔Hを
広く取ることにより、放電により放電ギャップにて発生
する火炎核が、接地電極側の各突出部に阻害されること
なく成長できるためである。ただし、本発明者等の検討
によれば、突出部間隔Hが3mmよりも大きくなると、
放電ギャップ(火花ギャップ)が拡大しすぎてしまい、
初期の要求電圧を維持することができなくなる。
【0051】従って、高い着火性能を適切に確保するた
めには、各突出部61の直径dが0.3mm以上0.5
mm以下であるとき、突出部間隔Hが0.5mm以上3
mm以下であり、各突出部61の直径dが0.5mmよ
りも大きく1.0mm以下であるとき、突出部間隔Hが
0.7mm以上3mm以下であることが好ましい。
【0052】以上、述べてきたように、本第1実施形態
によれば、接地電極側チップ60を、接地電極40から
中心電極側チップ50と対向する方向へ突出して延びる
直径dが0.3mm以上1.0mm以下である円柱状の
複数個の突出部61を有するものとし、各突出部を接地
電極側の放電部とすることにより、着火性能を確保しつ
つ、接地電極側の放電部位の消耗を抑制できるスパーク
プラグ100を提供することができる。
【0053】そして、上記した突出部間隔H、突出長さ
L等の寸法を規定することにより、より高い着火性を実
現することができる。
【0054】なお、本実施形態において、接地電極側チ
ップ60は、接地電極40の中心電極30との対向部
(すなわち他端部42)に接合されるが、当該他端部4
2における接合箇所は、上記図2に示す様に他端部42
の端面43でも良いし、図7〜図9に示す様であっても
良い。なお、図7〜図9の各々は、上記図2と同じ視点
から形状を示したもので、(a)は図2(a)と同方向
から見た図、(b)は(a)の右側から見た図である。
【0055】まず、図7に示す様に、当該接合箇所は、
他端部42の厚さ方向の側面44でも良い。この場合、
突出長さLは、当該厚さ方向の側面44から突出する長
さである。また、当該接合箇所は、図8に示す様に、他
端部42の幅方向の側面45でも良い。この場合、突出
長さLは、当該幅方向の側面45から中心電極側チップ
50の側へチップ60がはみ出して突出する長さであ
る。
【0056】また、図9に示す様に、他端部42の端面
43や側面44、45に接地電極側チップ60を接合す
れば、突出部61を多数設ける場合に有利である。ま
た、突出部61の数が増加すれば、上記図3に示したよ
うに、消耗性を更に向上させることができる。
【0057】また、上記した本実施形態の各例では、各
突出部61の軸K1は、中心電極側チップ50の軸(中
心電極30の軸)K2に対して平行となっているが、図
10に示す様に、各突出部61の軸K1と中心電極側チ
ップ50の軸K2とが平行ではなく、交差またはねじれ
の位置関係にあっても良い。さらには、図示しないが、
これら両軸K1、K2が直角の関係にあっても良い。
【0058】また、上記した本実施形態の各例では、接
地電極40は、一端部41にて取付金具10に固定され
た一端部41と他端部42との間に曲がり部を有してい
たが、図11に示す様に、両端部41、42の間に曲が
り部が無く、真っ直ぐなものであっても良い。
【0059】(第2実施形態)本発明の第2実施形態に
係るスパークプラグの要部(火花放電部近傍)を、上記
図2と同じ視点から図12に示す。上記第1実施形態で
は、接地電極40に複数個の接地電極側チップ60を設
けることにより、接地電極側チップ60が複数個の突出
部61を有する構成を実現したが、本実施形態では、図
12に示す様に、1個の接地電極側チップ60を略U字
形状に形成し、その曲がり部にて接地電極40の他端面
43に接合することにより、2個の突出部61を形成し
ている。この場合も、上記第1実施形態と同様の作用効
果を奏する。
【0060】(他の実施形態)本発明の他の実施形態を
以下に示す。図13は、接地電極40の形状を改良した
変形例を示す説明図であり、(b)は図2(a)と同方
向から見た図、(a)は(b)の上視図である。図13
に示す様に、接地電極40は、その他端部(中心電極3
0との対向部)42側の端面43に向かうに連れテーパ
状に細くなっていることが好ましい。このような形状と
すれば、火炎核と接触する接地電極40の面積を小さく
することができ、より着火性を向上させることができ
る。
【0061】また、上記各実施形態における接地電極側
チップ60は円柱状であるが、その軸と直交する方向の
断面(軸直交断面)の形状は、図14に示す様に、
(a)正方形、(b)長方形、(c)菱形、(d)三角
形、(e)楕円等であってもよい。要は、当該軸直交断
面積が0.1mm2以上0.8mm2以下、すなわち上記
した円柱状の場合の直径d0.3mm〜1.0mm相当
の範囲にあれば、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスパークプラグの
全体構成を示す半断面図である。
【図2】図1に示すスパークプラグにおける火花放電部
近傍の拡大構成図である。
【図3】接地電極チップの突出部の数を変えたときの消
耗性について調べた結果を示す図である。
【図4】突出部の直径dを変えて突出長さLと着火限界
A/Fとの関係を調べた結果を示す図である。
【図5】中心電極側チップの直径Dと着火限界A/Fと
の関係を調べた結果を示す図である。
【図6】突出部の直径dを変えて突出部間隔Hと着火限
界A/Fとの関係を調べた結果を示す図である。
【図7】接地電極側チップを接地電極の他端部の厚さ方
向の側面に接合した例を示す図である。
【図8】接地電極側チップを接地電極の他端部の幅方向
の側面に接合した例を示す図である。
【図9】接地電極側チップを接地電極の他端部に3個接
合した例を示す図である。
【図10】各突出部の軸と中心電極側チップの軸とが交
差またはねじれの位置関係にある例を示す図である。
【図11】接地電極の形状を真っ直ぐなものとした例を
示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るスパークプラグ
における火花放電部近傍の拡大構成図である。
【図13】接地電極における中心電極との対向部をその
端面に向かうに連れテーパ状に細くした例を示す図であ
る。
【図14】柱状の接地電極側チップの種々の軸直交断面
形状を示す図である。
【符号の説明】
10…取付金具、11…取付金具の一端部、30…中心
電極、31…中心電極の一端部、40…接地電極、42
…接地電極の他端部、50…中心電極側チップ、60…
接地電極側チップ、61…突出部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付金具(10)と、 この取付金具内に収納され、一端部(31)が前記取付
    金具の一端部(11)から露出する中心電極(30)
    と、 前記中心電極の一端部に接合された貴金属よりなる中心
    電極側チップ(50)と、 前記取付金具の一端部に固定されて前記中心電極の一端
    部と対向する接地電極(40)と、 前記接地電極の前記中心電極との対向部(42)に接合
    され、前記中心電極側チップと放電ギャップを介して対
    向する貴金属よりなる接地電極側チップ(60)とを備
    えるスパークプラグにおいて、 前記接地電極側チップは、前記接地電極から前記中心電
    極側チップと対向する方向へ突出して延びる柱状の複数
    個の突出部(61)を有しており、 各々の前記突出部の軸直交断面積が0.1mm2以上
    0.8mm2以下であり、 各々の前記突出部の先端部と前記中心電極側チップとの
    間に前記放電ギャップが形成されていることを特徴とす
    るスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記接地電極側チップ(60)における
    各々の前記突出部(61)は円柱状であり、その直径
    (d)が0.3mm以上1.0mm未満であることを特
    徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記接地電極側チップ(60)における
    各々の前記突出部(61)の直径(d)は、0.3mm
    以上0.5mm以下であり、 各々の前記突出部の間隔(H)が、0.5mm以上3m
    m以下であることを特徴とする請求項2に記載のスパー
    クプラグ。
  4. 【請求項4】 前記接地電極側チップ(60)における
    各々の前記突出部(61)の直径(d)は、0.5mm
    よりも大きく1.0mm以下であり、 各々の前記突出部の間隔(H)が、0.7mm以上3m
    m以下であることを特徴とする請求項2に記載のスパー
    クプラグ。
  5. 【請求項5】 前記接地電極側チップ(60)における
    各々の前記突出部(61)の前記接地電極(40)から
    の突出長さ(L)は、0.3mm以上1.5mm未満で
    あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つ
    に記載のスパークプラグ。
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