JP2000277231A - スパークプラグおよびその製造方法 - Google Patents

スパークプラグおよびその製造方法

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JP2000277231A
JP2000277231A JP2000010149A JP2000010149A JP2000277231A JP 2000277231 A JP2000277231 A JP 2000277231A JP 2000010149 A JP2000010149 A JP 2000010149A JP 2000010149 A JP2000010149 A JP 2000010149A JP 2000277231 A JP2000277231 A JP 2000277231A
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spark plug
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chips
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Koen Hori
恒円 堀
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心電極および/または接地電極に、緩和層
を介してIrを50重量%以上含むIr合金よりなるチ
ップを抵抗溶接してなるスパークプラグにおいて、チッ
プの接合性を向上させ、チップと緩和層との剥離を抑制
する。 【解決手段】 取付金具1に絶縁保持された中心電極3
の先端部3aと、取付金具1に固定された接地電極4の
対向部4aとは放電ギャップ6を隔てて対向する。両部
3a、4aはNi基合金またはFe基合金の少なくとも
一方よりなり、その対向部分にはIrを50重量%以上
含むIr合金よりなるチップ51、52が緩和層61、
62を介して抵抗溶接により接合されており、チップ5
1、52と緩和層61、62との接合界面は曲面形状と
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
等に設置されるスパークプラグに関し、特に、Irを主
成分とするIr合金チップを接地電極や中心電極に設け
たスパークプラグにおけるチップの接合性向上に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、スパークプラグは、取付金具内
に絶縁体を介して絶縁保持された中心電極と、取付金具
に接合された接地電極とを備える。そして、中心電極の
絶縁体から露出した部分と接地電極とを対向させ、この
対向部(火花放電部)に、火花放電が行われる放電ギャ
ップを形成する。さらに、プラグの長寿命、高性能化の
ために、放電ギャップにおいて中心電極および/または
接地電極に、火花放電部電極材としての貴金属よりなる
チップを溶接する。
【0003】チップの構成材料である貴金属としては、
従来より、Pt(白金)を主成分とするPt合金が多く
使用されてきたが、Pt合金では将来のより厳しいエン
ジン仕様に対し、耐消耗性の不足が予想される。そこで
近年、Pt合金よりも高融点であるIr(イリジウム)
を主成分とするIr合金の使用が検討されている。
【0004】ここで、中心電極および/または接地電極
においてチップが接合されるチップ接合部の構成母材
は、通常、Ni(ニッケル)を主成分とするNi基合金
であるが、上記のようにIr合金よりなるチップでは、
Ptを主成分とするPt合金に比べて、Ni基合金との
線膨張係数の差が大きい。そのため、高温の燃焼室内で
使用されるプラグにおいては、チップとチップ接合部と
の接合部分に、温度変化により両者の線膨張差に起因す
る熱応力が発生する。
【0005】従って、このIr合金よりなるチップを直
接チップ接合部に溶接しようとすると、剥離を防止する
ためには、両者の溶融を十分に行うことが可能なレーザ
溶接を用いる必要がある。しかし、一方では、レーザ溶
接は、設備及び製造面等からコストが高いため、レーザ
溶接に比べて、溶接エネルギーは低いがコストの低い抵
抗溶接によって溶接したいという要請がある。
【0006】そこで、従来、安価な抵抗溶接によりIr
合金よりなるチップを溶接するにあたっては、チップと
チップ接合部との間に、両者の中間の線膨張係数を有す
る緩和層を介在させ、それによって上記熱応力を低減さ
せる方法がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の検討によれば、緩和層を用いて安価な抵抗溶接によ
り、チップを上記Ni基合金よりなるチップ接合部に接
合する方法は、Pt合金では有効であるが、Ir合金で
は、その材料によっては接合部に亀裂、剥離が生じ、最
悪の場合、チップが緩和層から脱落してしまうという問
題が生じる。
【0008】この問題は、チップの耐消耗性を向上させ
るべくIr合金中のIrの重量比を増加させていったと
ころ、Irを50重量%以上含むIr合金よりなるチッ
プ(Ir主成分チップという)において顕著に発生し
た。
【0009】また、Ir合金チップとチップ接合部との
間に緩和層を設置するにあたり、Ir合金の径が大きい
場合(例えばφ1.5mm以上)は、発生する熱応力が
大きくなるため、複数層の緩和層が必要となり材料コス
トが高くなる問題がある。
【0010】本発明は上記問題に鑑み、中心電極および
/または接地電極に、緩和層を介してIrを50重量%
以上含むIr合金よりなるチップを抵抗溶接してなるス
パークプラグにおいて、チップの接合性を向上させ、チ
ップと緩和層との剥離を抑制することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ir主成分チ
ップとチップ接合部を構成する合金との間の中間の線膨
張係数を有する緩和層に対して該Ir主成分チップを接
合するにあたって、接合界面の形状及びチップのサイズ
が接合界面にて発生する熱応力に与える影響等を、鋭意
検討した結果なされたものである。
【0012】ここで、従来の接合界面形状は、図5に示
す様に、円盤状または柱状のチップJ1を用いて抵抗溶
接するため、チップJ1の一部が緩和層J2に埋まり、
平面状の接合界面J3においてエッジ部J4が存在す
る。そして、該エッジ部J4は、もともと抵抗溶接では
接合性の弱い部分である上、また、図5中の矢印に示す
様に、熱応力が作用するため、該エッジ部J4に熱応力
が集中し、ここで剥離が発生しやすいと考えられる。
【0013】そこで、本発明者は、エッジ部が存在しな
いような接合界面の形状とすべく接合界面を曲面形状と
すれば、熱応力が接合界面全体に均一に分散するのでは
ないかと考え、検討を進めた結果、図7に示す様に、接
合界面が平面形状と曲面形状とでは、緩和層に対するチ
ップの剥離率に明確な差があることを実験的に見出し
た。請求項1記載の発明は、この知見に基づいてなされ
たものである。
【0014】即ち、請求項1記載のスパークプラグは、
中心電極(3)および/または接地電極(4)における
チップ接合部(3a、4a)上に、線膨張係数がIr合
金とチップ接合部を構成する合金との間にある緩和層
(61、62)を介して、Ir主成分チップ(51〜5
4)を抵抗溶接により接合するものであって、該チップ
と該緩和層との接合界面を曲面形状としたことを特徴と
している。
【0015】本発明によれば、図7に示す様に、接合界
面が平面形状である従来のものに比べて、チップの接合
性を向上させ、チップと緩和層との剥離を抑制すること
ができる。
【0016】また、チップの体積(サイズ)が大きい
程、接合界面において作用する熱応力は大きくなると考
えられる。本発明者の検討結果を示す図7によれば、チ
ップの径が大きくなる程、即ちチップの体積が大きくな
る程、チップと緩和層との剥離が起こりやすいことが確
認できた。請求項2記載の発明は、チップのサイズを小
さくして熱応力を低減することに着目してなされたもの
である。
【0017】即ち、請求項2記載の発明では、Ir主成
分チップ(53、54)を、1つの緩和層(61、6
2)に対して複数個接合するようにしたことを特徴とし
ており、該チップを複数個とすることで個々のチップサ
イズを小さくし熱応力を低減できるため、チップの接合
性を向上させ、チップと緩和層との剥離を抑制すること
ができる。また、本発明によれば、発生する熱応力を低
減できるため、複数層でなく単層の緩和層で十分であり
材料コストを安価にできる。
【0018】更に、請求項3記載の発明では、チップ接
合部の構成母材は、Ni基合金又はFe基合金の少なく
とも一方よりなることが好ましい。特に、チップ接合部
の構成母材を、例えば、Fe−Cr−Alのような、F
eを主成分とする合金とすることが好ましい。
【0019】このFe基合金は、従来知られているチッ
プ接合部の構成母材であるNi基合金と比して、線膨張
係数がIr合金により近い。そのため、チップ接合部の
構成母材をFe基合金とすることにより、緩和層を介し
てのIr合金よりなるチップとの接合信頼性をさらに向
上させることができる。さらに、Fe基合金は、Ni基
合金と比して、耐熱酸化に優れているため、熱負荷の厳
しいエンジンにも、適用することができるという効果を
得ることができる。
【0020】更に、請求項4記載の発明では、チップ
(53、54)と緩和層(61、62)との接合界面を
曲面形状としており、上記複数チップの効果に加えて請
求項1記載の発明と同様の作用効果が発揮されるから、
チップの接合性をより向上させることができる。
【0021】また、請求項5記載の発明では、請求項2
に記載のスパークプラグにおいて、チップ(53、5
4)を、その一側の円形面が緩和層(61、62)との
接合界面を構成する溶接前の直径を1.5mm以下の円
盤形状としたことを特徴としている。本発明では、接合
界面は、従来と同様、平面形状となるが、チップの溶接
前の直径を1.5mm以下とすることで、より高いレベ
ルで剥離を抑制することができる(図7参照)。
【0022】また、請求項6記載の発明では、チップ
(51〜54)と緩和層(61、62)との接合界面を
曲面形状とした請求項1及び請求項4記載のスパークプ
ラグにおいて、該チップの溶接前の直径を2.0mm以
下とすることを特徴としており、より高いレベルで剥離
を抑制することができる(図7参照)。
【0023】ここで、請求項7記載の発明のように、請
求項5及び請求項6におけるチップ(51〜54)の溶
接前の直径は0.1mm以上であることが好ましい。該
直径が0.1mmよりも小さいと、耐消耗性が不足する
恐れがある。
【0024】また、請求項8記載の発明では、請求項1
または請求項4のスパークプラグにおいて、チップ(5
1、52)を、その最大外径の部分が緩和層(61、6
2)またはチップ接合部(3a、4a)に埋め込まれた
ものとしたことを特徴としている。それによれば、チッ
プの径に関係なく、万一チップと緩和層との界面に剥離
が生じたとしても、チップの脱落を防止でき、好まし
い。
【0025】また、請求項9の発明のように、チップ
(51〜54)は、Rh、Pt、Ru、PdおよびWの
うち少なくとも1種が添加されたものにできる。
【0026】また、請求項10記載の発明は、請求項1
または4に記載のスパークプラグを製造する方法であっ
て、チップ(51〜54)の素材としてIrを50重量
%以上含むIr合金よりなる球形状の球体(70)を用
意し、チップ接合部(3a、4a)に緩和層(61、6
2)を介して該球体を抵抗溶接することを特徴としてい
る。それによって、チップと緩和層との接合界面を適切
に曲面形状とすることができる。
【0027】なお、上記した括弧内の符号は、後述する
実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例であ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
図に示す実施形態について説明する。本実施形態は例え
ばコージェネレーション、ガス圧送用ポンプ、自動車等
に用いられる内燃機関の点火栓として適用される。図1
は、本実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成
を示す半断面図である。
【0029】スパークプラグ100は、円筒形状の取付
金具(ハウジング)1を有しており、この取付金具1
は、図示しないエンジンブロックに固定するための取付
ネジ部1aを備えている。取付金具1の内部には、アル
ミナセラミック(Al2 3 )等からなる絶縁体2が固
定されており、この絶縁体2の先端部2aは、取付金具
1から露出するように設けられている。
【0030】中心電極3は絶縁体2の軸孔2bに固定さ
れ、絶縁体2を介して取付金具1に絶縁保持されてお
り、図1に示す様に、中心電極3の先端部3aは絶縁体
2の先端部2aから露出するように設けられている。こ
の中心電極3は、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属
材料、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れ
た金属材料により構成された円柱体をなす。
【0031】接地電極4は、取付金具1の一端に溶接に
より固定され、途中で略L字に曲げられて、溶接部分と
は反対の対向部4aにおいて中心電極3の先端部3aと
放電ギャップ6を隔てて対向している。この接地電極4
も、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材が
Ni基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料に
より構成されている。ここで、図2に図1における両電
極3、4の対向部を拡大した説明図を示す。なお、図2
では両電極3、4の部分のみ断面として示してある。
【0032】図2に示す様に、中心電極3の先端部3a
には、Irを50重量%以上含むIr合金よりなるチッ
プ(放電層)51が、層状の緩和層61を介して抵抗溶
接により固定され、一方、接地電極4の対向部4aに
は、同じくIrを50重量%以上含むIr合金よりなる
チップ(放電層)52が、層状の緩和層62を介して抵
抗溶接により固定されており、両チップ51、52の隙
間(例えば約1mm)が上記の放電ギャップ6をなす。
【0033】ここで、図3はチップ51、52接合部分
の断面図を示し、両電極3、4共に、チップの接合断面
は図3に示す同一構成である。チップ接合部である中心
電極3の先端部3a及び接地電極4の対向部4aは、共
にNi基合金であり、本例ではインコネル(登録商標)
としている。また、両緩和層61、62は、線膨張係数
がチップ51、52を構成するIr合金とチップ接合部
3a、4aの構成母材であるNi基合金との間の範囲に
ある材料からなる。
【0034】ここで、緩和層61、62は、本例では厚
さが0.2〜0.6mmの円盤状の層とでき、また、上
記の線膨張係数の関係に加えて、ヤング率が上記Ir合
金及び上記Ni基合金よりも小さいものとすることが好
ましい。これは、上記の線膨張係数の関係とすること
で、熱応力緩和作用を確保でき、さらに、上記ヤング率
の関係とすることで、接合部分の熱応力吸収が効率的に
なされ、両方の効果によって、高レベルでの熱応力緩和
が可能となり、抵抗溶接によるチップの接合性を向上さ
せることができるためである。
【0035】両チップ51、52は、溶接前のチップ径
(球体70の直径)が本例では0.1mm以上2.0m
m以下としている。また、両チップ51、52の一部が
緩和層61、62にめり込んでおり、両チップ51、5
2における緩和層61、62との接合界面は曲面形状と
なっている。
【0036】ここで、チップ51、52を構成するIr
を50重量%以上含むIr合金としては、Ir50重量
%以上に対してRh(ロジウム)、Pt、Ru(ルテニ
ウム)、Pd(パラジウム)およびW(タングステン)
のうち少なくとも1種が添加されたものを用いることが
でき、本例ではIr−10Rh合金(Irが90重量
%、Rh10重量%のもの)を採用できる。
【0037】そして、本例のように、Ni基合金である
インコネル(登録商標)からなるチップ接合部3a、4
a及びIr−10Rh合金からなるチップ51、52に
対する緩和層61、62としては、Pt−20Ir(P
tが80重量%、Irが20重量%の意味、以下の合金
も同様に表記)、Pt−20Ir−2Ni、Pt−10
Ni等のPt系合金を採用できる。
【0038】このようなチップ接合部3a、4a、チッ
プ51、52、及び緩和層61、62の接合は、図4に
示す様に、チップ51、52の素材としてIrを50重
量%以上含むIr合金よりなる球形状の球体70を用意
し、チップ接合部3a、4aに緩和層61、62を介し
て球体70を抵抗溶接することにより可能である。溶接
条件は、例えば、加圧力が30kg、電流値が1200
A、サイクル数が10サイクルとできる。ここで、加圧
は球体70に対して図4の上方から行うため、加圧部分
は溶接後の状態において平面となる。
【0039】次に、チップと緩和層との接合界面を曲面
形状した効果について述べる。該曲面形状は、接合界面
を曲面形状とすれば熱応力が接合界面全体に均一に分散
するのではないかと考え、円盤状のチップJ1を用いて
接合界面を平面形状とした場合(図5参照)と本例のよ
うに接合界面を曲面形状とした場合とで、緩和層に対す
るチップの剥離率を検討した結果に基づくものである。
【0040】その一検討例を示す。図5に示すチップJ
1(厚さt=0.3mm)及び図3に示す本例のチップ
51、52としてIr−10Rh合金を用い、緩和層J
2及び61、62としてPt−20Ir−2Niを用い
た。テストは、6気筒2000ccエンジンで実施し、
運転条件はアイドル状態(例えば約300℃)で1分保
持、スロットル全開状態(例えば約900℃で)600
0rpm、1分保持の繰り返しを100時間行った。
【0041】このテスト後、図6(a)及び(b)に示
す剥離率を調べた。剥離率は、各チップJ1、51、5
2について溶接後のチップ径K1、K2に対する剥離長
さの比、(B1 +B2 )/K1、(C1 +C2 )/K2
に100をかけたものである。この剥離率(%)と溶接
前のチップ径(単位:mm)との関係を図7に示す。な
お、図7中、図5に示すチップJ1を円盤形状チップ、
本例のチップ51、52を球形状チップとして示してあ
る。
【0042】図7からわかるように、接合界面が平面形
状と曲面形状とでは、緩和層に対するチップの剥離率に
明確な差がある。実用上は剥離率は約25%以内であれ
ば良いのであるが、接合界面が曲面形状である本例のチ
ップ51、52は、接合界面が平面形状である円盤形状
チップJ1に比べて、チップ径が大きくなっても剥離が
抑制されている。
【0043】即ち、チップと緩和層との接合界面を曲面
形状とすることにより、チップの接合性を向上させ、チ
ップと緩和層との剥離を抑制できることがわかる。ま
た、図7からわかるように、チップと緩和層との接合界
面を曲面形状とした場合、溶接前のチップ径を2.0m
m以下(より好ましくは1.5mm以下)とすることに
より、より高いレベルで剥離を抑制することができる。
【0044】ところで、本例では、チップ51、52に
ついて球体70を用いて抵抗溶接することにより、上記
図4に示す様に、球体70は加圧により該加圧部分が平
面に変形し、放電部の面積が増大されるという効果もあ
る。一方、上記図5に示す様な円盤状チップJ1では、
球体の場合のような加圧変形による放電部面積の増大
は、それほど期待できない。図8は、この放電部面積の
増大効果を示す図である。
【0045】図8は、チップJ1、51、52について
上記検討例と同様の材質のものを用い、チップJ1の溶
接前の直径及び球体70の直径(図中共にチップ径、単
位mmとして示す)と溶接後のチップにおける放電部面
積(放電ギャップに面した部分の面積、単位mm2 )と
の関係を示したものである。なお、図8中、図7と同様
に、図5に示すチップJ1を円盤形状チップ、本例のチ
ップ51、52を球形状チップとして示してある。
【0046】図8から本例における放電部面積の増大効
果が確認できた。図8によれば、球体70の直径が0.
1mmよりも小さいと放電部面積が殆ど0に近くなって
しまい、好ましくない。従って、より小さい耐消耗性を
確保するためには、球体70の直径が0.1mm以上で
あることが好ましい。
【0047】(第2実施形態)ところで、上記第1実施
形態では、1つの緩和層61、62に1つのチップ5
1、52を抵抗溶接する際に、球体70を用いることに
より緩和層61、62との接合界面を曲面形状とした形
態について述べた。ここにおいて、チップの体積(サイ
ズ)が大きい程、接合界面において作用する熱応力は大
きくなると考えられる。例えば上記図7によれば、チッ
プ径が大きくなる程即ちチップの体積が大きくなる程、
チップと緩和層との剥離が起こりやすいことがわかる。
【0048】本実施形態は、チップのサイズを小さくし
て熱応力を低減することに着目してなされたものであ
り、図9に示す様に、1つの緩和層62に対して複数個
のチップ53、54を接合するようにしたものである。
なお、図9(a)、(b)は、対向する中心電極3側か
らみた接地電極4側の構成について示したもので、中心
電極3側の緩和層61に対しても複数個のチップ53、
54を同様に設けた構成にできる。また、図9中、
(c)及び(d)は(a)のA−A断面を示す。
【0049】ここで、チップ53、54は、上記第1実
施形態と同様の材質とできる。本実施形態では、チップ
を複数個とすることで、個々のチップサイズを小さくす
ることができ、熱応力を低減できるため、チップの接合
性を向上させ、チップと緩和層との剥離を抑制すること
ができる。また、発生する熱応力を低減できるため、複
数層でなく単層の緩和層で十分であり、材料コストを安
価にできる。
【0050】従って、本実施形態における複数個のチッ
プと緩和層との接合界面は、図9(c)に示す様に曲面
形状でもよいし、図9(d)に示す様に平面形状でもよ
い。なお、図9(c)、(d)ではチップ53と緩和層
62との場合を示してあるが、チップ54と緩和層62
との場合、さらにはチップ53、54と中心電極3側の
緩和層61との場合も同様である。
【0051】曲面形状の場合はチップ素材として複数個
の球体を用い、平面形状の場合はチップ素材として複数
個の円盤を用い、上記第1実施形態と同様の抵抗溶接を
行うことにより、接合可能である。
【0052】接合界面が曲面形状の場合は、チップ5
3、54の構成は上記第1実施形態におけるチップ5
1、52と同様でよく、複数チップとしたことによる効
果に加えて、上記第1実施形態と同様の作用効果が発揮
されるから、チップの接合性をより向上させることがで
きる。
【0053】また、接合界面が平面形状、即ちチップ5
3、54が円盤形状の場合は、チップ53、54の溶接
前のチップ径は1.5mm以下とすることが好ましい。
これは、上記図7からわかるように、円盤形状チップに
おける溶接前のチップ径を1.5mm以下とすることで
剥離率を実用レベルである25%以下にできる、という
知見に基づくものである。なお、図7からわかるよう
に、溶接前のチップ径は1.0mm以下とすることがよ
り好ましい。
【0054】ここで、上記図8からわかるように、放電
面積を確保するためには円盤形状チップの場合も溶接前
のチップ径が0.1mm以上であることが好ましい。
【0055】なお、本実施形態では、中心電極3側の複
数のチップと接地電極4側の複数のチップとを対向させ
ることは勿論であり、個々の対向するチップの間で放電
ギャップ6が形成され、放電が起こる。そして、チップ
を複数個設けているから、耐消耗性が向上される。
【0056】以上、各実施形態について述べてきたが、
これら実施形態によれば、レーザ溶接に比べて安価な抵
抗溶接での接合が可能となり、Ir合金チップを有する
低コストかつ高信頼性であるプラグを得ることができ
る。さらに、接合性向上により、プラグ交換時間の大幅
拡大が可能となり、プラグの長寿命化が図れる。また、
上記実施形態は、熱負荷の厳しい環境で使用されるスパ
ークプラグに用いて好適である。
【0057】(他の実施形態)なお、中心電極及び接地
電極のうち少なくとも一方が上記各実施形態に示したチ
ップ構成であってもよい。
【0058】また、図10に示す第1変形例の様に、緩
和層(Pt合金等)61、62を薄くするとともに、通
常の抵抗溶接条件よりも強い圧力及び電流条件で抵抗溶
接を行うことにより、球状のチップ(Ir合金等)5
1、52を緩和層61、62とともに、チップ接合部3
a、4a内へめり込ませるようにしても良い。それによ
り、接合部が万一剥離したとしても、チップの脱落を防
止することができる。
【0059】さらに、図10においては、チップ51、
52は、その最大外径の部分が緩和層61、62ととも
にチップ接合部3a、4aに埋め込まれたものとなって
いる。これにより、チップ51、52の径に関係なく、
万一、チップ51、52と緩和層61、62との界面に
剥離が生じたとしても、チップ51、52は、チップ接
合部3a、4aに引っかかった状態となるため、脱落を
防止できる。なお、図11に示す第2変形例の様に、チ
ップ51、52を、その最大外径の部分が緩和層61、
62に埋め込んだ構成であっても、同様の効果が得られ
ることは勿論である。
【0060】また、チップ51、52の形状は、図12
に示す第3変形例の様に、緩和層61、62から突出し
た部位に、突起が形成されたものであっても良い。この
形状は、抵抗溶接に用いる加圧治具として、該突起に対
応した凹部が形成されたものを用いれば、形成すること
が可能である。そして、これら図10〜図12に示す各
変形例は、上記第1及び第2実施形態のいずれにも適用
可能である。
【0061】また、上記実施形態においては、チップ接
合部の構成母材をNi基合金とした場合について説明し
た。しかしながら、本発明は、これに限定されるもので
はなく、チップ接合部の構成母材をFe基合金としても
良い。チップ接合部の構成母材をFe基合金とすること
により、従来のNi基合金よりなるチップ接合部より
も、線膨張係数をよりIrに近くさせることことがで
き、緩和層を介してのIrチップの接合部への接合性を
向上させることができる。
【0062】さらにまた、Fe基合金とすることによ
り、耐熱・耐酸化性に優れるという、Fe基合金による
特有の効果を得ることができる。また、Fe基合金を採
用することによる接合信頼性向上により、プラグ交換時
間の大幅拡大が可能となり、プラグの長寿命化が図れ
る。以上のように、本実施形態も、熱負荷の厳しい環境
で使用されるスパークプラグに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスパークプラグの
全体構成を示す半断面図である。
【図2】図1中の中心電極と接地電極との対向部を拡大
した説明図である。
【図3】上記第1実施形態におけるチップ接合部分の拡
大断面図である。
【図4】本発明に係るスパークプラグの製造方法を表す
説明図である。
【図5】従来のスパークプラグにおけるチップ接合部分
の拡大断面図である。
【図6】緩和層からのチップの剥離率を定義する図であ
る。
【図7】上記剥離率とチップ径との関係を示す図であ
る。
【図8】上記第1実施形態におけるチップの放電部面積
の増大効果を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図10】本発明の第1変形例を示す図である。
【図11】本発明の第2変形例を示す図である。
【図12】本発明の第3変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…取付金具、3…中心電極、3a…中心電極の先端
部、4…接地電極、4a…接地電極の対向部、51、5
2、53、54…チップ、61、62…緩和層、70…
球体。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極(3)と、 前記中心電極(3)を絶縁保持する取付金具(1)と、 前記取付金具に固定され、前記中心電極に放電ギャップ
    を隔てて対向する接地電極(4)とを備え、 前記両電極の対向部において、前記中心電極および/ま
    たは前記接地電極にIrを50重量%以上含むIr合金
    よりなるチップ(51〜54)が固定されており、 前記チップは、前記中心電極および/または前記接地電
    極のうち前記チップが接合されるチップ接合部(3a、
    4a)上に、緩和層(61、62)を介して抵抗溶接に
    より接合されており、 前記緩和層は、線膨張係数が前記Ir合金と前記チップ
    接合部を構成する合金との間の範囲にある材料から構成
    されており、 前記チップと前記緩和層との接合界面は曲面形状となっ
    ていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 中心電極(3)と、 前記中心電極(3)を絶縁保持する取付金具(1)と、 前記取付金具に固定され、前記中心電極に放電ギャップ
    を隔てて対向する接地電極(4)とを備え、 前記両電極の対向部において、前記中心電極および/ま
    たは前記接地電極にIrを50重量%以上含むIr合金
    よりなるチップ(53、54)が固定されており、 前記チップは、前記中心電極および/または前記接地電
    極のうち前記チップが接合されるチップ接合部(3a、
    4a)上に、緩和層(61、62)を介して抵抗溶接に
    より接合されており、 前記緩和層は、線膨張係数が前記Ir合金と前記チップ
    接合部を構成する合金との間の範囲にある材料から構成
    されており、 前記チップは、1つの前記緩和層に対して複数個接合さ
    れていることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記チップ接合部の構成母材は、Ni基
    合金又はFe基合金の少なくとも一方よりなることを特
    徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記チップ(53、54)と前記緩和層
    (61、62)との接合界面は曲面形状となっているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記チップ(53、54)は、溶接前の
    直径が1.5mm以下である円盤形状をなすとともに、
    その一側の円形面が前記緩和層(61、62)との接合
    界面を構成しているものであることを特徴とする請求項
    2に記載のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記チップ(51〜54)は、溶接前の
    直径が2.0mm以下であることを特徴とする請求項1
    または4に記載のスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記チップ(51〜54)は、溶接前の
    直径が0.1mm以上であることを特徴とする請求項5
    または6に記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記チップ(51、52)は、その最大
    外径の部分が前記緩和層(61、62)または前記チッ
    プ接合部(3a、4a)に埋め込まれたものとなってい
    ることを特徴とする請求項1または4に記載のスパーク
    プラグ。
  9. 【請求項9】 前記チップ(51〜54)は、Rh、P
    t、Ru、PdおよびWのうち少なくとも1種が添加さ
    れているものであることを特徴とする請求項1ないし8
    のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  10. 【請求項10】 請求項1または4に記載のスパークプ
    ラグを製造する方法であって、 前記チップ(51〜54)の素材としてIrを50重量
    %以上含むIr合金よりなる球形状の球体(70)を用
    意し、前記チップ接合部(3a、4a)に前記緩和層
    (61、62)を介して前記球体を抵抗溶接することを
    特徴とするスパークプラグの製造方法。
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