JP2002235520A - エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

エンジンのブリーザ装置

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JP2002235520A
JP2002235520A JP2001034295A JP2001034295A JP2002235520A JP 2002235520 A JP2002235520 A JP 2002235520A JP 2001034295 A JP2001034295 A JP 2001034295A JP 2001034295 A JP2001034295 A JP 2001034295A JP 2002235520 A JP2002235520 A JP 2002235520A
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JP
Japan
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gas
breather chamber
blow
chamber
breather
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JP2001034295A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Nishikawa
洋泰 西川
Daisuke Kajita
大輔 梶田
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のブリーザ室では、ブローバイガスがブ
リーザ室内を通過する際に、壁面やろ網にオイルミスト
が付着することを期待する比較的消極的な回収方法であ
ったので、油分除去能力が充分でなかった。 【解決手段】 弁腕室5に構成されブローバイガスが通
過するエンジンのブリーザ室21において、該ブリーザ
室21内を通過するブローバイガスに旋回流を発生させ
るための旋回流発生機構である旋回流発生プレート31
を、ブリーザ室21内に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドの
上方を覆う弁腕室に構成される、エンジンのブリーザ装
置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジンにおいては、シリン
ダヘッドの上方を覆う弁腕カバー内にブリーザ室を設け
て、該ブリーザ室によりオイルミストを含むブローバイ
ガスをガス成分とオイル成分とに分離するように構成し
ている。ブリーザ室は、弁腕ケースの側壁や該弁腕ケー
ス裏面に突設されるリブや、弁腕ケースの裏面に対して
一定間隔を空けて設けられる底板により囲まれた空間で
構成されている。
【0003】該ブリーザ室等により構成されるブリーザ
装置は、ブローバイガスが通過するブリーザ室内のガス
通路の体積変化によりオイル成分が回収されるように構
成したり、ブリーザ室内に配設したろ網によりブローバ
イガス中のオイル分を捕獲するように構成したりしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の如く、ガス通路
の体積変化や、ろ網による捕獲でオイルミストを除去す
るように構成したブリーザ装置は、ブローバイガスがブ
リーザ室内を通過する際に、壁面やろ網にオイルミスト
が付着することを期待する比較的消極的な回収方法であ
り、ブリーザ室内のガス通路が相対的に短かったので、
油分除去能力が充分でなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、弁腕室
に構成されブローバイガスが通過するエンジンのブリー
ザ室において、該ブリーザ室内を通過するブローバイガ
スに旋回流を発生させるための旋回流発生機構を、ブリ
ーザ室内に設けた。
【0006】また、請求項2においては、前記ブリーザ
室内のガス通路を迷路状に形成した。
【0007】また、請求項3においては、弁腕室に構成
されブローバイガスが通過するエンジンのブリーザ室に
おいて、該ブリーザ室内のガス通路に絞り部を設けた。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明のブリーザ装置を示す正面断面図、
図2は旋回流発生プレートを示す平面図、図3は同じく
側面図、図4は旋回流発生プレートを示す平面の別実施
例を示す平面図、図5は同じく側面図、図6はブリーザ
室の第二実施例を示す裏面図、図7は同じく正面断面
図、図8はブリーザ室内の通路を絞るためのプラグを示
す斜視図、図9はブリーザ室内の通路端部を閉塞するた
めのプラグを示す正面断面図、図10は図9におけるプ
ラグにより通路を絞った状態を示す正面断面図である。
【0009】本発明のブリーザ装置について説明する。
図1には、吸排気弁の上端部、プッシュロッドの上端
部、弁腕、及び燃料噴射弁等が内装される弁腕室5を構
成する、弁腕ケース2を示している。弁腕ケース2内に
は、該弁腕ケース2の壁面から突出するリブ2aにより
囲まれて形成される第一ブリーザ室21aが形成されて
いる。弁腕ケース2の上面には圧力制御室3が付設され
ており、該圧力制御室3内下部には第二ブリーザ室21
bが形成されている。該第一ブリーザ室21aと第二ブ
リーザ室21bとでブリーザ室21が形成されている。
該第一ブリーザ室21a及び第二ブリーザ室21bは、
略円筒形状に形成されている。
【0010】圧力制御室3においては、第二ブリーザ室
21bと接続されるガス通路3aが形成され、該ガス通
路3aと第二ブリーザ室21bとの間に圧力制御用ダイ
ヤフラム6が介装されている。ガス通路3aと第二ブリ
ーザ室21bとの間の連通は、通常は該ダイヤフラム6
の弁体6aにより分断されており、第二ブリーザ室21
b内の圧力が一定圧以上になると、ダイヤフラム6が押
圧されて上方移動し、弁体6aが開弁して、ガス通路3
aと第二ブリーザ室21bとが連通するように構成され
ている。
【0011】そして、弁腕室5内のブローバイガスが第
一ブリーザ室21aの下端から該第一ブリーザ室21a
内に侵入すると、該第一ブリーザ室21aからさらに第
二ブリーザ室21bに侵入し、該第二ブリーザ室21b
内にてオイル成分を除去され、その後ダイヤフラム6を
開弁して、オイル成分を除去されたブローバイガスがガ
ス通路3aを通過するように構成されている。
【0012】次に、オイルミストを含んだブローバイガ
スからオイル成分を除去する機構について説明する。前
記第一ブリーザ室21aと第二ブリーザ室21bとの間
には、図2、図3に示す旋回流発生プレート31が介装
されている。
【0013】旋回流発生プレート31は略円板状部材に
より構成され、該略円板状部材における半径方向の途中
部に縦壁31aが立設されている。縦壁31aは、円周
方向に沿って一定角度θの範囲に形成されている。該縦
壁31a下端部の外周側には、開口部31dが形成され
るとともに、底板31bが配設されている。底板31b
の反開口部31d側端部には、縦壁31aよりも高さを
低く形成された端部壁31cが立設されている。また、
開口部31dの反底板31b側端部には、縦壁31aと
略同じ高さに形成される閉壁31eが立設されている。
【0014】第一ブリーザ室21aに侵入したブローバ
イガスは、旋回流発生プレート31の開口部31dを通
じて第二ブリーザ室21b内に侵入するが、開口部31
dから侵入したブローバイガスは、底板31b配設部分
の経路を、縦壁31aの外周面に沿って円周方向の端部
壁31c側へ流れる。ブローバイガスが底板31b配設
部分の端部まで達すると、該ブローバイガスは端部壁3
1cに衝突して、その進行方向が斜上方へ変更される。
その後、ブローバイガスは第二ブリーザ室21bの内周
面に沿って、該第二ブリーザ室21b内を流れる。
【0015】即ち、旋回流発生プレート31の縦壁31
a、底板31b及び端部壁31cによって、その流れを
円周方向に規制されたブローバイガスは、第二ブリーザ
室21b内で該第二ブリーザ室21bの内周面に沿って
流れる旋回流となる。ブローバイガスが旋回流となって
第二ブリーザ室21b内を流れることにより、該ブロー
バイガスに含まれるオイルミストは、遠心力によりブロ
ーバイガスから分離されて、第二ブリーザ室21b内周
面に付着することとなる。そして、オイル成分が分離さ
れたブローバイガスが、ダイヤフラム6を開弁してガス
通路3a内を通過する。
【0016】このように、旋回流発生プレート31を用
いて、ブリーザ室21内を通過するブローバイガスに旋
回流を発生させるための旋回流発生機構を、該ブリーザ
室21内に設けてブリーザ装置を構成することにより、
ブローバイガスに含まれるオイルミストが、遠心力によ
りブローバイガスから積極的に分離されることとなり、
ブローバイガスからの油分離機能を向上させることがで
きる。尚、第二ブリーザ室21b内周面に付着したオイ
ル成分は、旋回流発生プレート31上に流下して、該旋
回流発生プレート31に形成される滴下孔31fから、
下方へ滴下する。
【0017】また、旋回流発生プレート31は、次のよ
うに構成することもできる。即ち、図4、図5に示す旋
回流発生プレート32の如く、円板状部材の外周部に切
り込みを入れ、斜上方へ屈曲して形成した案内部32a
を複数設けた構成としてもよい。この場合は、案内部3
2a下方の開口部32bを通じて第二ブリーザ室21b
内に侵入するブローバイガスは、該案内板32aにより
その流れを案内され、第二ブリーザ室21b内への侵入
後には、該第二ブリーザ室21bの内周面に沿って流れ
る旋回流となる。
【0018】また、ブローバイガスの油分離機能を向上
させる構成としては、次のような構成をとることもでき
る。即ち、図6、図7に示す弁腕ケース42において
は、リブ42aにより囲まれた空間がブリーザ室45と
して構成されている。ブリーザ室45内においては、複
数の仕切壁42b・42b・・・が形成され、これによ
り、互いに連通する第一ガス通路45a、第二ガス通路
45b、旋回室45c、排出室45d、及び出口通路4
5eが形成されている。
【0019】第一ガス通路45a及び第二ガス通路45
bは、略直線状の折り返し形状に形成され、旋回室45
cは略円筒形状に形成され、排出室45dは平面視にお
いて旋回室45cの略中央部に配置されており、該第一
ガス通路45a、第二ガス通路45b、旋回室45c、
排出室45d、及び出口通路45eで、全体的に迷路状
の通路が形成されている。
【0020】ブローバイガスは、導入口45fからブリ
ーザ室45内に侵入し、まず、第一ガス通路45a及び
第二ガス通路45bを順に通過する。第一ガス通路45
a及び第二ガス通路45bは折り返し形状に配置されて
いるので、スペース的にあまり余裕がないブリーザ室4
5内で通路長さを長く確保することができ、ブローバイ
ガスは、この長い第一・第二ガス通路45a・45bを
通過する間に、オイルミストが該ガス通路45a・45
bの壁面に付着して、オイル成分が除去される。
【0021】第一・第二ガス通路45a・45bを通過
したブローバイガスは、旋回室45c内に導かれる。略
円筒形状に形成される旋回室45c内では、ブローバイ
ガスは、内周面に沿って流れる旋回流となり、該旋回室
45c内を流れる間に、オイルミストが遠心力によりブ
ローバイガスから分離されて、内周面に付着する。この
ように、ブローバイガスは、該旋回室45c内を流れた
後、第一・第二ガス通路45a・45b及び旋回室45
c内にてオイル成分を除去された後、排出室45dに侵
入し、出口通路45eを通じてブリーザ室45外部へ排
出される。
【0022】この場合、ブローバイガスが通過する第一
・第二ガス通路45a・45b等の通路は迷路状に形成
されて、小さなスペース内でその通路長を長く確保され
ており、旋回室45cにおいては、旋回流が発生して遠
心力により積極的にオイル成分が除去されるので、ブリ
ーザ室45は高い油分離機能を具備している。
【0023】また、ブリーザ室45の出口通路45eに
おける出口側端部には、図8に示す如くの、開口面積が
通路断面積よりも小さく形成された開口部48aを具備
するプラグ48が設けられている。このように、出口通
路45eにプラグ48を設けることで、該プラグ48に
よりブリーザ室45内からブリーザ室45外部へ出て行
くブローバイガス量が制限されることとなる。
【0024】従って、例えば出口通路45eを、エンジ
ンの吸気側に直結してブローバイガスを吸気還元するよ
うに構成した場合に、吸気側の負圧によりブリーザ室4
5内のブローバイガスが急激に吸気側へ吸い出されるこ
とを防止して、オイルミストを含んだブローバイガスが
吸気側へ吸い出されることを防止することができる。
【0025】また、例えば、該ブリーザ室45を汎用エ
ンジンに用いて、回転数の仕様の相違等により吸気側の
負圧が変わった場合には、プラグ48を、開口部48a
の開口面積を変化させたものに取り替えるだけで、弁腕
室の内圧を調整し、仕様変更に対応することが可能とな
って、低コスト化を図ることができる。
【0026】また、排出室45d側の出口通路45eの
一端は、プラグ49を挿入して閉塞されているが、該プ
ラグ49の挿入代を変化させることでも、該出口通路4
5eを絞るとともに、出口通路45eの通路断面積の絞
り度合いを変化させることができる。例えば、図9に示
す状態よりも、図10に示す如くプラグ49を深くまで
挿入することで、出口通路45eの通路断面積の絞り度
合いを大きくすることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、ブリーザ室内を通過するブローバイガスに旋回流を
発生させるための旋回流発生機構を、ブリーザ室内に設
けてブリーザ装置を構成したので、ブローバイガスに含
まれるオイルミストが、旋回流によって発生する遠心力
により、ブローバイガスから積極的に分離されることと
なり、ブローバイガスからの油分の分離機能を向上させ
ることができる。
【0028】さらに、請求項2記載の如く、前記ブリー
ザ室内のガス通路を迷路状に形成したので、スペース的
に制限があるブリーザ室内に形成される、ブローバイガ
スが通過するガス通路の通路長を、小スペースで長く確
保することができ、高い油分離機能の向上を図ることが
できる。
【0029】さらに、請求項3記載の如く、弁腕室に構
成されブローバイガスが通過するエンジンのブリーザ室
において、該ブリーザ室内のガス通路に絞り部を設けた
ので、例えば、ブリーザ室をエンジンの吸気側に直結し
てブローバイガスを吸気還元するように構成した場合
に、吸気側の負圧によりブリーザ室内のブローバイガス
が急激に吸気側へ吸い出されることを防止し、オイルミ
ストを含んだブローバイガスが吸気側へ吸い出されるこ
とを防止することができる。また、例えば、該ブリーザ
装置を汎用エンジンに用いて、回転数の仕様の相違等に
より吸気側の負圧が変わった場合には、該絞り部を、絞
り度合いを変化させたものに取り替えるだけで、弁腕室
の内圧を調整し、仕様変更に対応することが可能となっ
て、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブリーザ装置を示す正面断面図であ
る。
【図2】旋回流発生プレートを示す平面図である。
【図3】同じく側面図である。
【図4】旋回流発生プレートを示す平面の別実施例を示
す平面図である。
【図5】同じく側面図である。
【図6】ブリーザ室の第二実施例を示す裏面図である。
【図7】同じく正面断面図である。
【図8】ブリーザ室内の通路を絞るためのプラグを示す
斜視図である。
【図9】ブリーザ室内の通路端部を閉塞するためのプラ
グを示す正面断面図である。
【図10】図9におけるプラグにより通路を絞った状態
を示す正面断面図である。
【符号の説明】
2 弁腕ケース 2a リブ 5 弁腕室 21 ブリーザ室 31 旋回流発生プレート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁腕室に構成されブローバイガスが通過
    するエンジンのブリーザ室において、該ブリーザ室内を
    通過するブローバイガスに旋回流を発生させるための旋
    回流発生機構を、ブリーザ室内に設けたことを特徴とす
    るエンジンのブリーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記ブリーザ室内のガス通路を迷路状に
    形成したことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの
    ブリーザ装置。
  3. 【請求項3】 弁腕室に構成されブローバイガスが通過
    するエンジンのブリーザ室において、該ブリーザ室内の
    ガス通路に絞り部を設けたことを特徴とするエンジンの
    ブリーザ装置。
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