JP2002235288A - 天然繊維製品に昇華性染料で捺染をする方法 - Google Patents

天然繊維製品に昇華性染料で捺染をする方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇華性染料を使用した転写捺染を、天然繊維
製品にも効率よく適用できる方法を提供する。 【解決手段】 MEK及びトルエンに不溶性であるが、
芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶であ
る、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリ
エステル樹脂を、芳香族系エーテル及び芳香族系アルコ
ールからなる群から選ばれる溶媒に溶解し、その溶液
を、水に分散させ、得られた水性分散液を、天然繊維製
品に付着させ、乾燥した後、前記天然繊維製品の前記樹
脂が付着した面に、昇華性染料で模様を表した転写紙の
模様面を合わせ、加熱し、前記模様を転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華性染料で、天
然繊維製品を捺染する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】精密な捺染模様を、一品製作的に布帛に
表す方法として、昇華性染料を使用した転写捺染法を使
用することが知られているが、この方法は、天然繊維製
品には実用化できないとされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
転写捺染法を、天然繊維製品にも効率よく適用できる方
法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、MEK
(メチルエチルケトン)及びトルエンに不溶性である
が、芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶
である、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトの
ポリエステル樹脂を、芳香族系エーテル及び芳香族系ア
ルコールからなる群から選ばれる溶媒に溶解し、その溶
液を、水に分散させ、得られた水性分散液を、天然繊維
製品に付着させ、乾燥した後、前記天然繊維製品の前記
樹脂が付着した面に、昇華性染料で模様を表した転写紙
の模様面を合わせ、加熱し、前記模様を転写するという
方法で、天然繊維製品に、風合良く、鮮明な捺染模様を
表すことができること見いだし、本発明を完成した。
【0005】前記溶媒としては、前記ポリエステル樹脂
を溶解する芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールが
いずれも使用できるが、通常、炭素数7〜10の芳香族
系エーテル又は芳香族系アルコールを使用するのが好ま
しく、特にアニソール又はベンジルアルコールを使用す
るのが好ましい。
【0006】なお、本発明を適用できる天然繊維製品
は、捺染する面の少なくとも一部に天然繊維を有するも
のであればよく、綿布、絹布、麻布、羊毛布、皮革及び
木材からなる群から選ばれるもの、又はそれらの複合
品、それらと他の繊維やフィルム等との複合品等をいず
れも含むものである。
【0007】本発明は、別の方法として、MEK及びト
ルエンに不溶性であるが、芳香族系エーテル又は芳香族
系アルコールには可溶である、ガラス転移点が0℃以下
であるホットメルトのポリエステル樹脂の水分散液に、
昇華性染料を混入して得た染色組成物を、天然繊維製品
に捺染し、熱処理するという方法でも、天然繊維製品に
昇華性染料による捺染を可能とする。
【0008】なお、本発明では、前記染色組成物をも、
発明の対象とするが、この組成物には、ポリエステル樹
脂の架橋剤を添加混合するのが好ましい。架橋剤の添加
により、ポリエステル樹脂の融点が80〜130℃とい
うように低く、ホットメルト接着剤として非常に扱い易
いものでありながら、熱処理後は、耐熱性あるものとし
て、耐洗濯性や各種堅牢度に優れた製品を得ることが可
能となる。架橋剤としては、熱処理でブロック剤が遊離
して、イソシアネート基が活性化するブロックイソシア
ネート等の使用が好ましい。また、染色組成物には、通
常の捺染糊やインクジェット捺染用のインク等に添加さ
れる種々の添加剤が含まれてもよい。
【0009】更に、本発明は昇華性染料で転写捺染する
のに適した天然繊維製品をも、発明の対象とするが、こ
の製品は、MEK及びトルエンに不溶性であるが、芳香
族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶である、
ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリエス
テル樹脂を、天然繊維製品の表面に付着したものであ
り、ポリエステル樹脂の付着量は固形分で1〜5g/m
2 程度であればよく、特に2〜3g/m2 程度であるの
が好ましい。布帛等の天然繊維製品にポリエステル樹脂
分散液をパディング処理する場合には、該樹脂の付着量
は、通常、固形分で0.2〜5重量%程度でよく、1〜3
重量%程度であるのが好ましい。
【0010】この場合にも、前記ポリエステル樹脂は、
ブロックイソシアネート等の架橋剤と共に使用されるの
が好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用できる樹脂は、いわ
ゆる有機溶剤不溶型として市販されるホットメルトポリ
エステル樹脂で、ガラス転移点が0℃以下であるもので
あればよく、特に−5℃以下であるのが好ましい。ガラ
ス転移点が高くなると風合いのよい製品を得難くなる。
また、ポリエステル樹脂の融点は80〜140℃程度で
あるのが好ましい。
【0012】かかるポリエステル樹脂としては、例え
ば、東洋紡株式会社の商品名「バイロン」タイプや旭化
成株式会社の「ハーディック」タイプ等に含まれる有機
溶剤難溶性のホットメルトポリエステル樹脂が使用でき
る。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を示す。 実施例1 東洋紡株式会社から商品名「バイロンGA−6400」
で市販される、ガラス転移点−20℃(示差走査熱量分
析−DSC−による)、融点86℃であるポリエステル
樹脂(1,4−ブタンジオールとテレフタル酸の重縮合
体で、MEK及びトルエンに不溶)をアニソールに溶解
し、30重量%アニソール溶液65重量部を製造し、こ
れを、水22重量部、ポバールの10%水溶液13重量
部、架橋剤(ブロックイソシアネート−カタリストRB
O−2)0.05重量部を混合し、更に水を添加して全
量を100重量部とした。このようにして得たポリエス
テル樹脂分散液を10倍に希釈し、綿布にパディング処
理し、乾燥、熱処理して、ポリエステル樹脂を固形分で
約1.5重量%の割合で付着した処理布を得た。
【0014】実施例1で得られた処理布に、昇華性染料
で緻密な花柄模様を印刷した転写紙の印刷面を当て、1
70℃〜200℃で3分加熱し、花柄模様を処理布に転
写した。得られた製品の状態は下記の通りであった。実
施例1の製品は、柔軟性及びドレープ性に優れ、風合い
のよいもので、鮮明な転写捺染がなされた。また、この
製品の染色堅牢度は、耐光(JIS−L−0842)、
洗濯(JIS−L−0844)、汗(JIS−L−08
46)、磨耗(JIS−L−0849)のいずれにおい
ても、4級以上であり、また、JIS−L−0217の
耐洗濯性及び耐ドライクリーニング性試験結果も4〜5
級と非常に良好であった。
【0015】比較例1 実施例1で使用したポリエステル樹脂を、乳化剤を用い
て水分散液としたものを、綿布にパディング処理し、ポ
リエステル樹脂を固形分で約1.5重量%の割合で付着さ
せ、乾燥した。この製品に実施例1と同様の転写捺染を
実施した。得られた製品は、実施例1とほぼ同等の染色
効果を示したが、耐洗濯性及び耐ドライクリーニング性
が2級程度と非常に悪く、実用性のないものとなった。
また、加工残液に沈殿が見られ、安定性にも問題があっ
た。
【0016】比較例2 実施例1で使用したポリエステル樹脂を、アクリルアミ
ドで高圧乳化分散して得た水分散液を、綿布にパディン
グ処理し、ポリエステル樹脂を固形分で約1.5重量%の
割合で付着させ、乾燥した。この方法では、製品の風合
いが非常に悪くなり、加工残液にも沈殿がみられ、安定
した処理ができなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明では、綿布や絹布等の天然繊維製
品に、昇華性染料(主に分散染料)による染色を可能と
するため、一品製作的な複雑な図柄をも、昇華性染料を
使用した転写捺染で、天然繊維製品に非常に操作性よく
安価に表すことができる。しかも、捺染した製品は染色
堅牢度に優れ、耐洗濯性や耐ドライクリーニング性にも
優れた結果を示すものとなる。また、本発明では、昇華
性染料を含有するポリエステル樹脂水分散液として捺染
組成物を調製でき、これを使用することにより、従来昇
華性染料を適用し難い天然繊維製品に、昇華性染料を用
いて鮮明な捺染を可能とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 3/14 D06P 3/14 B 3/32 3/32 A 3/60 3/60 C D06Q 1/12 D06Q 1/12 Fターム(参考) 3B154 AA01 AA20 AB19 AB31 AB40 BA09 BA14 BA60 BB02 BB12 BB38 BB45 BD01 BD14 BD18 BD20 BE06 BF30 DA08 DA13 4H057 AA02 BA08 CA03 CB08 DA01 DA21 DA24 GA05 4L049 AA04 AB11 BA16 BA22 BA39 DA23 DA26 DA30 FA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MEK及びトルエンに不溶性であるが、
    芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶であ
    る、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリ
    エステル樹脂を、芳香族系エーテル及び芳香族系アルコ
    ールからなる群から選ばれる溶媒に溶解し、その溶液
    を、水に分散させ、得られた水性分散液を、天然繊維製
    品に付着させ、乾燥した後、前記天然繊維製品の前記樹
    脂が付着した面に、昇華性染料で模様を表した転写紙の
    模様面を合わせ、加熱し、前記模様を転写することを特
    徴とする天然繊維製品に昇華性染料で捺染をする方法。
  2. 【請求項2】 前記溶媒が、アニソール又はベンジルア
    ルコールである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記天然繊維製品が、綿布、絹布、麻
    布、羊毛布、皮革及び木材からなる群から選ばれるもの
    である請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 MEK及びトルエンに不溶性であるが、
    芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶であ
    る、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリ
    エステル樹脂の水分散液に、昇華性染料を混入して得た
    染色組成物を、天然繊維製品に捺染し、熱処理すること
    を特徴とする天然繊維製品に昇華性染料で捺染をする方
    法。
  5. 【請求項5】 MEK及びトルエンに不溶性であるが、
    芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶であ
    る、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリ
    エステル樹脂の水分散液に、昇華性染料を混入してなる
    ことを特徴とする、天然繊維製品に昇華性染料で捺染を
    するのに適した染色組成物。
  6. 【請求項6】 前記水分散液に、前記ポリエステル樹脂
    に対する架橋剤が添加混合されている請求項5の染色組
    成物。
  7. 【請求項7】 MEK及びトルエンに不溶性であるが、
    芳香族系エーテル又は芳香族系アルコールには可溶であ
    る、ガラス転移点が0℃以下であるホットメルトのポリ
    エステル樹脂を、天然繊維製品の表面に付着しているこ
    とを特徴とする、昇華性染料で転写捺染するのに適した
    天然繊維製品。
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