JP2002234571A - 耐熱ブリスターパック - Google Patents

耐熱ブリスターパック

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JP2002234571A
JP2002234571A JP2001032676A JP2001032676A JP2002234571A JP 2002234571 A JP2002234571 A JP 2002234571A JP 2001032676 A JP2001032676 A JP 2001032676A JP 2001032676 A JP2001032676 A JP 2001032676A JP 2002234571 A JP2002234571 A JP 2002234571A
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acid
resin
sheet
polyester
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JP2001032676A
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Nobuhiro Ide
伸弘 井出
Toshifumi Onishi
敏文 大西
Hiroshi Shimoyama
洋志 下山
Kazuhiro Abe
和洋 阿部
Atsushi Hara
厚 原
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル系シートからなる耐熱性に優れ
たブリスターパックを提供する。 【解決手段】ポリエステル系シートを熱成形と同時、あ
るいは熱成形後に結晶化して得られるブリスターパック
であって、100℃の雰囲気下に10分放置した際の寸
法変化率が10%以下であることを特徴とするブリスタ
ーパック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル系シー
トからなるブリスターパック、詳しくは優れた耐熱性、
耐衝撃性を有するブリスターパックに関する。
【0002】
【従来の技術】主としてポリエチレンテレフタレート樹
脂(以下PETと記す)からなるポリエステル系シート
を成形して得られるブリスターパックは、近年日用品包
装、薬品包装等の種々の用途に用いられている。前記ブ
リスターパックは真空、圧空、圧縮等の成形法によって
容易に成形することができ、また機械的強度、外観等に
優れることが特徴である。
【0003】しかし、PETのガラス転移温度は70℃
近傍であるため、前記ブリスターパックは高温での形状
安定性が悪く、たとえば倉庫での保管、車での運搬の際
に変形してしまうという欠点を有している。
【0004】上記欠点を解決するための方法として、た
とえばガラス転移温度の高いポリエステル系樹脂である
ポリエチレンナフタレート(以下PENと記す)からな
るシートまたはPENをPETにブレンドしたシートか
らなるブリスターパックが検討されている。しかし、P
ENのみからなるシートから得られたブリスターパック
は力学特性、特に耐衝撃性に劣り、またブレンド樹脂か
らなるシートから得られたブリスターパックは、高温で
の形状安定性の改善が十分ではなく、耐熱性に優れてい
るとは言い難いのが事実である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の背景に
基づき、耐熱性を有するブリスターパックを提供するこ
とを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は以下に示す
ものである。 1.ポリエステル系樹脂を含有するシートを熱成形して
得られるブリスターパックであって、100℃の雰囲気
下に10分放置した際の寸法変化率が10%以下である
ことを特徴とするブリスターパック。 2.上記1記載のシートが、固有粘度0.70dL/g
以上を有するポリエステル系樹脂92〜99重量%およ
び他種樹脂1〜8重量%からなる層を少なくとも1層有
することを特徴とするブリスターパック。 3.上記2記載の他種樹脂が、−20℃以下に損失正接
の極大値を示す樹脂であることを特徴とするブリスター
パック。 4.ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレート
であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の
ブリスターパック。 5.座薬ブリスターパックとして用いることを特徴とす
る上記1〜4のいずれかに記載のブリスターパック。
【0007】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明におけるブリスターパックは、主としてポリエステ
ルからなるシートを熱成形して得られるブリスターパッ
クであって、100℃の雰囲気下に10分放置した際の
寸法変化率が10%以下であることを特徴とする。寸法
変化率が10%以上である場合、高温に晒される場所で
放置された場合に、熱変形による形状悪化が著しく、内
容物が変形したり、シールが剥がれたりして実用上好ま
しくない。なお寸法変化率とは、ブリスターパックを1
00℃の雰囲気下に10分放置した際の最大変形場所の
寸法から算出するものであり、変形のない場合0%とな
る。
【0008】本発明のブリスターパックは、真空成形、
圧空成形、真空圧空成形、雄型アシスト付き真空成形、
プレス成形等によって成形される。
【0009】本発明のブリスターパックは、成形時、も
しくは成形後の後処理において結晶化させることによっ
て高温時の寸法安定性、すなわち耐熱性を発現しうる。
まず成形時に結晶化させるには、たとえば180℃程度
の高温に加熱した金型を用いて成形する方法が挙げられ
る。成形時間、結晶化時間は、ブリスターパックの結晶
化度が20%ないし50%、より好ましくは20%ない
し40%になるように適宜設定される。ブリスターパッ
クの結晶化度が20%に満たない場合得られたブリスタ
ーパックの寸法変化率は大きく、また50%を超える場
合、得られたブリスターパックはもろくなるため好まし
くない。結晶化を速やかに行うために、ポリエステル樹
脂に結晶核剤を混入することが好ましい。結晶核剤とし
ては、タルク、マイカなどの無機系核剤でも良いし、後
述する他の樹脂(ポリオレフィン等)を結晶核剤として
も良い。
【0010】また、成形後の後処理によって結晶化させ
る場合、たとえば、あらかじめ熱成形した結晶化度の低
いブリスターパックを雄型に固定した後に、熱風オーブ
ン中での熱処理、加熱したオイル中への浸漬、加熱した
金属板あるいは雌型の接触、赤外線ヒーターによる加熱
等を行う。あるいは加熱した雄型による熱処理でもよ
い。熱処理温度および時間は、特に限定はしないが、好
適な範囲は前項に準じる。なお、熱処理前のブリスター
パックの結晶化度は概ね20%以下であるが、5%〜2
0%の間であることが好ましい。結晶化度が5%より小
さい場合、熱処理後に得られるブリスターパックの耐熱
性が劣る場合がしばしばあり、20%より大きい場合に
は熱処理後に得られるブリスターパックの形状が劣るこ
とがあり得る。
【0011】結晶化度の低いブリスターパックの雄型へ
の固定は、熱成形直後のブリスターパック寸法と熱処理
後のブリスターパック寸法との差が、10%以内となる
ように行うことが好ましい。固定はたとえば雌金型、金
属リング等によって行うが、その方法は適宜選択でき
る。熱処理前後のブリスターパック寸法の差が10%を
超える場合、形状のひずみが大きくなり、実用上好まし
くない。
【0012】本発明におけるブリスターパックに用いら
れるポリエステル系樹脂は、たとえばPET、ポリプロ
ピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、
ポリブチレンナフタレート、液晶性ポリエステルである
が、特に好ましくは、PETである。
【0013】本発明のポリエステル系シートに用いられ
るポリエステル系樹脂は、その固有粘度が0.70dL
/g以上、好ましくは0.80dL/g以上である。固
有粘度が0.70dL/g以下である場合、得られたシ
ートおよびそのブリスターパックは機械的強度に劣り、
またブリスターパック成形時のシート予熱工程でシート
垂れ下がりによる操業不良発生が起こりやすいため、好
ましくない。
【0014】本発明におけるポリエステル系樹脂は、そ
の酸成分の一部として、主たる酸成分以外の芳香族ジカ
ルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸を
用いても良い。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸、ヒドロキシ安息香酸、ジフェニルジカルボン酸、
ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホン
ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3,
5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸などが挙げられる。脂環族ジカルボ
ン酸としてはシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸
としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、水添
ダイマー酸などが挙げられる。これらは樹脂の融点およ
び結晶性を大きく低下させない範囲で用いられ、その量
は全酸成分の20モル%未満、好ましくは10モル%未
満である。
【0015】本発明におけるポリエステル系樹脂は、そ
のグリコール成分の一部として他種のグリコールすなわ
ち炭素数が1〜25のアルキレングリコールを用いるこ
とができる。例えばジエチレングリコール、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロバンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジメチ
ロールヘプタン、ジメチロールペンタン、トリシクロデ
カンジメタノール、ビスフェノールXのエチレンオキサ
イド誘導体(XはA,S,F)などである。これらのグ
リコールは各種特性のバランスにより適切な組み合わせ
で用いられるが、ポリマー中の主となるエステル単位の
結晶性を妨げないことが前提であるため、その共重合量
は全グリコール成分の20モル%以下であることが望ま
しい。
【0016】本発明におけるポリエステル系樹脂は、少
量に限って三官能以上のポリカルボン酸やポリオール成
分を含むこともできる。例えば無水トリメリット酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、無水ピロメリット酸、ペンタエリスリ
トール、5−ヒドロキシイソフタル酸などを3モル%以
下使用できる。
【0017】本発明におけるポリエステル系樹脂は、少
量に限って二官能性のポリエーテル成分を含むこともで
きる。例えばPTMG、エチレンオキサイド変成PTM
Gなどを10重量%以下使用できる。また、p−フェニ
ルフェノール、ベンジルオキシ安息香酸、ナフタレンモ
ノカルボン酸、ポリエチレングリコールモノメチレンエ
ーテル等の化合物も10重量%以下使用できる。
【0018】本発明におけるポリエステル系シートに含
有される他種樹脂とは、ポリエステル系シート成形およ
びブリスターパック成形の際に著しい熱分解を示すもの
でない限り特に限定しない。例えばポリオレフィン系、
ポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系、シリ
コーン系、ポリアクリル系の樹脂およびエラストマーが
好適に用いられる。
【0019】上記他種樹脂のシート中での分散径は10
μm以下であることが好ましい。分散径が10μmより
大きい場合、得られたシートからなるブリスターパック
は耐衝撃性に劣ることがある。
【0020】本発明におけるポリエステル系シートに含
有される樹脂は、−20℃以下に損失正接の極大値を示
す樹脂であることが好ましい。たとえばポリオレフィン
系樹脂、ポリエステル系エラストマー、非晶ポリエステ
ル系樹脂、スチレン系エラストマー、シリコーン系エラ
ストマー、アクリル系樹脂およびそれらの複合体がその
例として挙げられる。
【0021】前述のポリオレフィン系樹脂としては、例
えば高密度ポリエチレン、分岐低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、(変
性)ポリプロピレン、(無水)マレイン酸変性ポリエチ
レン、水素添加エチレンブテン共重合体、酢酸ビニル−
エチレン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、メタクリル酸グリ
シジル−エチレン共重合体、メタクリル酸グリシジル−
アクリル酸エチル−エチレン共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体の金属塩、エチレン−メタクリル酸共重
合体の金属塩およびそれらの変成体などが挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、二種以上を併用しても
良い。好ましくは線状低密度ポリエチレン、超低密度ポ
リエチレン、マレイン酸変性ポリエチレン、水素添加エ
チレンブテン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン共
重合体、メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル−
エチレン共重合体である。
【0022】前述のポリエステル系エラストマーとして
は、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと記す)
とポリアルキレングリコール(例えばオキシテトラメチ
レングリコールからなるもの)、PBTと脂肪族系ポリ
エステル(例えばポリカプロラクトン、ポリブチレンア
ジペート)からなるもの、PETとポリアルキレングリ
コールからなるもの、PETと脂肪族系ポリエステルか
らなるもの、PETと水素添加ダイマー酸/ジオールか
らなるものが例として挙げられるが、これらに限定する
わけではない。
【0023】前述の非晶ポリエステル系樹脂は、前述の
酸成分、グリコール成分からなるものから選ばれる。特
に主たる酸成分が、テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、セバシン酸、アジピン酸、ダイマー酸のいずれか
およびそれらの混合物であり、主たるグリコール成分
が、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ジエチレングリコール、ダイマージオールのいずれかお
よびそれらの混合物であるものが好ましく用いられる。
【0024】前述のスチレン系エラストマーとしては、
スチレンエチレン共重合体、スチレンエチレンブテン共
重合体、スチレンエチレンブテン共重合体の水素添加
物、スチレンブタジエン共重合体、スチレンブタジエン
共重合体の水素添加物等、およびこれらの酸およびエポ
キシ変成体が例として挙げられる。
【0025】前述のアクリル系樹脂としては、例えばポ
リメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリ
ブチルアクリレート等およびそれらの共重合体が挙げら
れる。さらに、これらの樹脂の複合体として、例えばシ
リコーン−アクリル系樹脂からなるコア・シェル型ゴ
ム、ポリオレフィン−アクリル系樹脂からなるコア・シ
ェル型ゴム、ポリブタジエン−アクリル系樹脂からなる
コア・シェル型ゴム等が挙げられる。
【0026】上記の他種樹脂の添加量は、1〜10重量
%、好ましくは3〜7重量%である。1重量%より少な
いと耐衝撃性改善効果が充分ではなく、10重量%より
多いと耐熱性の低下、外観の低下等の悪影響が現れるた
め好ましくない。
【0027】損失正接が極大値を示す温度は引っ張り強
制振動型動的粘弾性測定装置、あるいは回転型動的粘弾
性測定装置によって測定される値である。
【0028】本発明のブリスターパックに用いられるポ
リエステル系シートには、公知の任意の結晶核剤、例え
ばタルク、カオリン、シリカ等の無機核剤、およびPB
Tオリゴマー、安息香酸ナトリウム、ステアリン酸ナト
リウム、高重合度PET粉砕物等の有機核剤などを添加
することができる。結晶核剤の添加量は5重量%以下で
あり、核剤の種類に応じて適宜設定される。
【0029】本発明のブリスターパックに用いられるポ
リエステル系シートには、目的に応じて種々の重合体あ
るいは添加剤を配合して組成物を得ることができる。重
合体としては、例えばポリアミド系重合体、ポリアクリ
ル系重合体、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹
脂などが挙げられる。添加剤としては、公知のヒンダー
ドフェノール系、硫黄系、燐系、アミン系の酸化防止
剤、ヒンダードアミン系、トリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリチル系等の
光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物等の分子調整
剤、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、カル
ボジイミド系化合物等の反応基を有する化合物、金属不
活性剤、有機及び無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌
剤、蛍光増白剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機及び
無機系の顔料、染料などを添加することができる。
【0030】本発明のブリスターパックに用いられるポ
リエステル系シートは、二層以上からなるものであって
もよい。本明細書に記載される範囲の異なる組成からな
る層、あるいは、核剤を含むPET、イソフタル酸共重
合PET、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重
合した非晶ポリエステル樹脂、ポリエチレンナフタレー
ト系樹脂等からなる層が、多層とする際の例として挙げ
られる。
【0031】本発明のブリスターパックに用いられるポ
リエステル系シートには、水蒸気、酸素等の透過を妨げ
るガスバリア層を、ラミネートまたは共押出しによって
付与することもできる。ガスバリア層の例としては、ポ
リ塩化ビニリデン層、ポリ塩化ビニル/ビニリデン共重
合体層、EVOH層、メタキシリレンジアミン系(共重
合)ポリアミド層、ポリエチレンナフタレート系(共重
合)ポリエステル層等が挙げられる。
【0032】本発明のブリスターパックは、公知のブリ
スター包装機を用いて包装体とする。その際、成形体自
身を二つ折りにして接着、二つの成形体を接着、紙、樹
脂シート、金属箔等との接着を行う。
【0033】本発明のブリスターパックおよび/または
ポリエステル系シートには、必要に応じて成形前または
成形後に接着層を設ける。接着層としては特に限定はし
ないが、ポリエステル系のヒートシール層、あるいは公
知の任意の接着剤が例としてあげられる。
【0034】本発明のブリスターパックは各種品目の包
装に用いることができる。特に高温条件下において不定
型となる品目、例えば人間の体温付近で溶融する座薬の
容器として、その寸法安定性のために好適に用いられ
る。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳述するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。主な物性値の測定法は次の通りである。 (1) IV:フェノール/テトラクロロエタン=60
/40(重量比)の混合溶媒を用いて温度30℃にて測
定した。
【0036】(2)損失正接が極大値を示す温度:引っ
張り強制振動型動的粘弾性測定装置(UBM社製Rhe
ogel−E4000)、または回転型動的粘弾性測定
装置(レオメトリクス社SR−200)を用い、−15
0℃から2℃/分で昇温しながら11Hzにおいて測定
したときの損失正接(tanδ)が極大を示す温度とし
た。極大値が二つ以上存在する場合には、より低温側の
極大値を示す温度とした。以下Txと示す。
【0037】(3)寸法変化率:ブリスターパックを1
00℃の雰囲気下に10分間放置し、その前後の寸法変
化を測定した。最も変形の激しかった位置から寸法変化
率を算出した。寸法変化率は、以下の測定方法によって
算出する値である。すなわち、ブリスターパックに図1
に凹部が1箇所だけのブリスターパックの測定例として
示したように、0.8〜1.2cmの直線を描き(凹部
中央の平行線1本、凹部を横断する線2本、凹部の平坦
部左右合計6本(縦線と斜めの線の角度は45度以下の
範囲で平坦部に描ける最大の角度とする)、凹部上下合
計6本(横線と斜めの線の角度は45度以下の範囲で平
坦部に描ける最大の角度とする))、その長さを投影顕
微鏡にて正確に測定する。次いで、100℃のオーブン
中にその試料を10分間放置する。その後、直線の長さ
を再び測定する。以上の操作の後に、以下の式に基づい
て計算される値を寸法変化率と定義する。 寸法変化率(%、絶対値)=(熱処理前の長さ−熱処理
後の長さ)/熱処理前の長さ×100 (但し、図1のように、凹部が連続して配置されている
場合は、凹部左右の線は凹部の間の1箇所でかまわな
い。また、凹部上下でどちらかの平坦部が存在しない場
合は1箇所でかまわないものとする)
【0038】(4)耐衝撃性:得られたブリスターパッ
クを鉄板上に置き、0℃雰囲気下20cmの高さから1
00gの鉄球を落とし、割れるか否かを評価した。
【0039】使用した各種樹脂は次の通りである。 PET:東洋紡績社製IV=1.00g/dLのPET
樹脂 ポリエチレン:日本ポリケム(株)社製線状低密度ポリ
エチレン ノバテックLL (Tx<−20℃) スチレン系エラストマー:JSR(株)社製ダイナロン
1320P(Tx<−20℃) ポリエステル系エラストマー:東洋紡社製ペルプレン
(Tx<−20℃) コア・シェル型ゴム:三菱レイヨン(株)社製 メタブ
レンS2001(Tx<−20℃)
【0040】実施例1〜4および比較例1〜3 上記の各樹脂を用いて、自家製シーティング機にて0.
2mm厚みのシートを得た。なお、シート成形時のバレ
ル温度は全て290℃とした。次にこのシートを用い
て、三和興業社製真空圧空成形機TVP−33型にて図
2に示す形状のブリスターパックを得た。一部のブリス
ターパックに関しては、同形状の雄木型に固定した後2
20℃の熱風オーブンで5分間の熱処理を行った。得ら
れたブリスターパックについて、前述の評価法に基づき
ポリオレフィン系樹脂の寸法変化率、耐衝撃性について
評価した。以上を表1にまとめて示す。
【0041】
【表1】
【0042】表中の数字は各成分の重量%を表す。ま
た、タルクは、樹脂の総量に対する重量部として示し
た。耐衝撃性はブリスターパックの割れたものを×、割
れなかったものを○とした。
【0043】表1より、実施例1〜4のブリスターパッ
クは、加熱の際に変形せず、かつ優れた耐衝撃性を示し
ていることがわかる。参考例1〜2は収縮変形に問題は
なかったが耐衝撃性が低かった。比較例1は、収縮変形
の点で問題があることが明らかである。
【0044】
【発明の効果】以上特定のポリマーからなるシートから
得られた本発明のブリスターパックは、優れた耐熱性、
耐衝撃性を有しており、産業界に寄与すること大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のブリスターパック
【図2】 寸法変化率測定の際の直線記入の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 67/02 (C08L 67/02 101:00) 101:00) (72)発明者 阿部 和洋 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 原 厚 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3E067 AA11 BA33A BB14A CA17 FB02 FC01 3E086 AD07 BA02 BA04 BA15 BB41 BB85 CA28 4F071 AA02 AA15 AA43 AA45 AA46 AA75 AA80 AA88 AH04 BA01 BB03 BB06 BC01 BC07 4J002 AA012 BB032 BP012 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CF172 FD040 FD070 FD200 GG00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系樹脂を含有するシートを
    熱成形して得られるブリスターパックであって、100
    ℃の雰囲気下に10分放置した際の寸法変化率が10%
    以下であることを特徴とするブリスターパック。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシートが、固有粘度0.
    70dL/g以上を有するポリエステル系樹脂92〜9
    9重量%およびポリエステル系樹脂以外の樹脂1〜8重
    量%からなる層を少なくとも1層有することを特徴とす
    るブリスターパック。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のポリエステル系樹脂以外
    の樹脂が、−20℃以下に損失正接の極大値を示す樹脂
    であることを特徴とするブリスターパック。
  4. 【請求項4】 ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレ
    フタレートであることを特徴とする請求項2または3に
    記載のブリスターパック。
  5. 【請求項5】 座薬ブリスターパックとして用いること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブリスタ
    ーパック。
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