JP2002234204A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JP2002234204A
JP2002234204A JP2001077219A JP2001077219A JP2002234204A JP 2002234204 A JP2002234204 A JP 2002234204A JP 2001077219 A JP2001077219 A JP 2001077219A JP 2001077219 A JP2001077219 A JP 2001077219A JP 2002234204 A JP2002234204 A JP 2002234204A
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Japan
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head
platen
printing
pressing
ribbon
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JP2001077219A
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Katsuhisa Ono
勝久 小野
Nobuyuki Kamiya
信行 神谷
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Sony Corp
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Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高品位な印画画像を得ることができ
るプリンタ装置を実現しようとするものである。 【解決手段】プリンタ装置において、印画時にヘッドを
プラテンに所定の圧接力で圧接する圧接手段と、印画直
後にヘッド及びプラテン間を通過するインクリボンを印
画媒体から剥離するためのリボン剥離手段と、圧接手段
によってヘッドがプラテンに圧接されたとき、リボン剥
離手段を所定の押圧力でプラテンに押圧する押圧手段と
を設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ装置に関
し、例えば印画紙としてロール紙を用いるカラープリン
タ(以下、カラーロールプリンタと呼ぶ)に適用して好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカラーロールプリンタに
おいては、高品位な印画画像を得るためにはプラテンに
対してサーマルヘッドを規定の圧力で圧着する必要があ
り、このような圧着動作を所定の駆動源から圧着機構に
与えられる駆動力に基づいて行うようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるカラ
ーロールプリンタでは、印画直後にサーマルヘッド及び
プラテン間を通過したインクリボンの一部がロール紙に
張り付いた状態にあるため、予めサーマルヘッドの後段
に所定形状の剥離板を取り付けておくようにして、印画
直後のインクリボンをしわ等の不良状態が生じることな
くロール紙から効率良く剥離するようになされている。
【0004】この場合、従来のカラーロールプリンタで
は、サーマルヘッドと剥離版とが一体となって構成され
ているため、当該サーマルヘッドをプラテンに対して常
に規定の圧力で圧着させるには、まずサーマルヘッドを
プラテンに対して位置調整をした後で、剥離板を当該サ
ーマルヘッドを基準としてプラテンに対して位置調整し
なければならず、そのための作業が非常に煩雑となる問
題があった。
【0005】また従来のカラーロールプリンタにおい
て、実際にサーマルヘッドをプラテンに対して位置調整
する機構としては、上述の圧着機構を構成するヘッド保
持部に対してサーマルヘッドを2次元方向に傾斜させな
がら、当該サーマルヘッドのプラテンに対する当たり角
度が0°となるように調整するようなものが一般的に使
用されている。
【0006】ところがヘッド保持部に対してサーマルヘ
ッドの傾斜角度を調整する機構を構築する場合、当該サ
ーマルヘッドの左右両端の突き出し度合いをバランス良
く調整できるような機構でなければならず、そのために
はユーザがサーマルヘッドの左右両端でその調整度合い
を外部から容易に目視確認できるようにする必要があっ
た。
【0007】さらにヘッド保持部に対するサーマルヘッ
ドは、プラテンの回転軸方向及び当該プラテンに対して
近接又は離反する方向の2次元方向にのみ傾斜可能に構
成されたものが一般的である。
【0008】このためプラテンがサーマルヘッドに対し
て、上述の2次元方向に垂直な方向に傾斜している場合
には、当該サーマルヘッドの位置調整を実用上十分に行
い得ず、印画不良を引き起こすおそれがあった。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、高品位な印画画像を得ることができるプリンタ装置
を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、ヘッドをインクリボン及び印画媒
体を介してプラテンに圧接させて、熱転写によりインク
リボンに塗布された染料を所定の印画信号に基づいて印
画媒体に熱転写するようにして、当該印画媒体にカラー
画像を印画するプリンタ装置において、印画時にヘッド
をプラテンに所定の圧接力で圧接する圧接手段と、印画
直後にヘッド及びプラテン間を通過するインクリボンを
印画媒体から剥離するためのリボン剥離手段と、圧接手
段によってヘッドがプラテンに圧接されたとき、リボン
剥離手段を所定の押圧力でプラテンに押圧する押圧手段
とを設けるようにした。
【0011】この結果このプリンタ装置では、リボン剥
離手段をヘッドのプラテンに対する位置出し状態にかか
わらず、当該プラテンに対して直接位置出しすることが
でき、かくして印画直後のインクリボンをしわ等の不良
状態が生じることなくロール紙から効率良く安定して剥
離することができる。
【0012】また本発明においては、ヘッドを印画媒体
を介してプラテンに圧接させて当該印画媒体にカラー画
像を印画するプリンタ装置において、ヘッドを支持し、
必要時に当該ヘッドをプラテンに圧接又は離反させるよ
うに可動するヘッド支持手段と、ヘッド支持手段に取り
付けられ、プラテンに対するヘッドの当たり角度を調整
するための調整手段とを設け、調整手段は、ヘッドの当
たり角度が段階的に割り当てられた複数の物理的な位置
決め状態を選択的に切り換える機構でなるようにした。
【0013】この結果このプリンタ装置では、調整手段
において物理的な位置決め状態を選択的に切り換えるよ
うにして、所望の位置決め状態に対応するヘッドの当た
り角度を一義的に決定することができ、かくしてプラテ
ンに対してヘッドの当たり角度のずれを調整する際に、
当該ヘッドの左右両端側で調整のバラツキが生じるのを
容易かつ確実に防止することができる。
【0014】さらに本発明においては、ヘッドを印画媒
体を介してプラテンに圧接させて当該印画媒体にカラー
画像を印画するプリンタ装置において、ヘッドを当該ヘ
ッドの中央端を中心とした3次元方向に移動自在に支持
し、必要時にヘッドをプラテンに圧接又は離反させるよ
うに可動するヘッド支持手段を設けるようにした。
【0015】この結果このプリンタ装置では、ヘッドを
その中央端を中心として可動時のロスが最も少ない一点
支持によって3次元方向に自由に可動させることがで
き、この結果プラテンに対するヘッドの位置決めを安定
して精度良く行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0017】(1)本実施の形態によるカラーロールプ
リンタの構成 図1及び図2において、1は全体として本実施の形態に
よるカラーロールプリンタを示し、筐体2の前面にドア
部3、パワースイッチ4及び排紙トレー5が配設され、
筐体2の後面側に外部接続用の複数のコネクタからなる
コネクタ接続部(図示せず)が配設されている。
【0018】この場合ドア部3においては、その下端部
を中心として回動自在に配設されたドアシャーシ6の前
面側にドアパネル7が取り付けられることにより構成さ
れ、当該ドアパネル7の前面に各種スイッチを有する操
作パネル8と、各種メッセージを表示するための液晶パ
ネル9とがそれぞれ配設されると共に、下端部に排紙口
7Aが形成されている。
【0019】これによりこのカラーロールプリンタ1に
おいては、各種のスイッチ操作や各種メッセージの確認
及びプリント出力の取り出しをその前面において行うこ
とができるようになされている。
【0020】またドアパネル7により覆われるドアシャ
ーシ6の前面側には、ドアパネル7の排紙口7Aと対応
させてロール紙切断用のカッタ機構部10が取り付けら
れると共に、ドアシャーシ6の内側には、ヘッド支持機
構部11により保持されたライン型のサーマルヘッド1
2が配設されている。
【0021】一方、ドア部3により覆い隠される筐体2
内部の前部には、サーマルヘッド12に対応させて、矢
印y方向と平行にプラテン13が回動自在に配置される
と共に、当該プラテン13の近傍には、ロール紙14を
走行駆動するためのグリップローラ15及びピンチロー
ラ16が配設されている。
【0022】また筐体2の内部前部には、左内側面の上
段位置及び中段位置に第1の巻取りリール用係合部17
A及び第1の供給リール用係合部18Aがそれぞれ回動
自在に配設されると共に、これらと対応させて右内側面
の上段位置及び中段位置に第2の巻取りリール用係合部
17B及び第2の供給リール用係合部18Bがそれぞれ
配設されている。
【0023】これによりこのカラーロールプリンタ1に
おいては、これら第1及び第2の巻取りリール用係合部
17A、17B並びに第1及び第2の供給用リール用係
合部18A、18Bによって、インクリボン19の巻取
りリール20及び供給リール21を、プラテン13を高
さ方向の間に挟んで当該プラテン13と平行にかつ回動
自在に保持し得るようになされている。
【0024】さらにプラテン13の下側位置には、その
上端部を中心として回動自在に内部ドア22が配設さ
れ、当該内部ドア22の奥部には、図3に示すように、
下部及び上部にそれぞれ所定径の曲部を有するペーパホ
ルダ23が配設されている。
【0025】そしてこのペーパホルダ23の内側底面近
傍の左右両内側面にはそれぞれ一対の支持ローラ24が
回動自在に配設されており、かくしてこれら支持ローラ
24によって図3のようにロール紙14のロール体(以
下、これをロール紙体14Aと呼ぶ)を回動自在に支持
し得るようになされている。
【0026】また図3からも明らかなように、ペーパホ
ルダ23の外周側には、それぞれペーパホルダ23の下
部前端から下部後端部までと、ペーパホルダ23の背面
部と、ペーパホルダ23の上部後部から上部前端までと
をそれぞれ覆い隠すように下部固定ガイド26、可動ガ
イド27及び上部固定ガイド28がそれぞれ間隙を介し
て配置されている。
【0027】これによりこのカラーロールプリンタ1に
おいては、これらペーパホルダ23並びに下部固定ガイ
ド26、可動ガイド27及び上部固定ガイド28によっ
て、ロール紙体14Aから引き出されたロール紙14
を、当該ロール紙体14Aの後側を通ってグリップロー
ラ15及びピンチローラ16間を介してプラテン13及
びサーマルヘッド12により挟まれる印画位置にまでガ
イドすることができるようになされている。
【0028】このためペーパホルダ23の内側の下部前
端部には、ロール紙体14Aから引き出されたロール紙
14をペーパホルダ23及び下部固定ガイド26間の隙
間の前部開口端(以下、これをロール紙挿入口29と呼
ぶ)にガイドするためのガイドローラ30が回動自在に
配設されると共に、ペーパホルダ23の外周面と、下部
固定ガイド26及び上部固定ガイド28における各ペー
パホルダ23との対向面とには、それぞれ矢印y方向と
平行な回転軸を有する複数のガイドローラ31が回動自
在に配設されており、かくしてロール紙14がロール紙
挿入口29の端部やペーパホルダ23の外周面等と擦れ
ることによってロール紙14の走行に余計な負荷を生じ
させたり、ロール紙14の印画面に傷を生じさせるのを
これらガイドローラ30、31によって未然に防止し得
るようになされている。
【0029】またこれと同様にして、内部ドア22上に
は当該内部ドア22の上端近傍から下端近傍までを覆い
隠すように排紙ガイド32が間隙を介して取り付けられ
ると共に、排紙ガイド32の内部ドア22との対向面に
は矢印y方向と平行な回転軸を有するガイドローラ33
が回転自在に配設されており、かくしてこれら内部ドア
22及び排紙ガイド32によって、印画位置からさらに
送り出されたロール紙14をカッタ機構部10及びドア
パネル7(図1)の排紙口7A(図1)を順次介して筐
体2の外部に排出できるようにガイドし得るようになさ
れている。
【0030】なおこのカラーロールプリンタ1の場合、
後述のようにロール紙14を引き戻しながら印画を行う
ように構成されている。
【0031】このためカラーロールプリンタ1において
は、可動ガイド27がその下端部に矢印y方向と平行に
配設されたシャフト34を中心として回動自在となって
おり、印画動作時には可動ガイド27が例えば図5のよ
うにシャフト34を中心としてペーパホルダ23から離
反する方向に回転して、ペーパホルダ23及び可動ガイ
ド27間に空間35(図5)を形成することにより、印
画動作時に引き戻したロール紙14をこの空間35内に
弛ませておくことができるようになされている。
【0032】また可動ガイド27の下端部とドアシャー
シ6の下端部とはリンク機構部36を介して連結されて
おり、かくしてドア部3(図1)の開動作に連動させ
て、可動ガイド27を図5のように倒れた状態(以下、
この状態を開状態と呼ぶ)から図3のようにペーパホル
ダ23と間隙を介して対峙した状態(以下、この状態を
閉状態と呼ぶ)に戻すことができるようになされてい
る。
【0033】これによりこのカラーロールプリンタ1に
おいては、図3のようにロール紙体14Aから引き出し
たロール紙14をその先端がロール紙挿入口29からペ
ーパホルダ23及び下部固定ガイド26間の間隙と、ペ
ーパホルダ23及び上部固定ガイド28間の間隙とを順
次介して内部ドア22と当接するまでロール紙挿入口2
9に押し込むようにしてロール紙14をセットする際
に、可動ガイド27におけるペーパホルダ23との対向
面をロール紙14の走行方向のガイドとして機能させ得
るようになされている。
【0034】他方、図4に示すように、筐体2の内部に
は、かかるペーパホルダ23に加えて、上述したカッタ
機構部10、ヘッド支持機構部11及びリンク機構部3
6と共にメカ機構を構成する、ドア部3用の開閉緩衝機
構部38と、可動ガイド27を閉状態にロックする可動
ガイドロック機構部39と、グリップローラ15を回転
駆動するグリップローラ駆動機構部40と、ピンチロー
ラ16をグリップローラ15に圧着又は離反する方向に
移動させるピンチローラ移動機構部41と、インクリボ
ン19を一定のテンションをもたせながら巻き送りする
ための巻取りリール駆動機構部42及び供給リール駆動
機構部43と、ロール紙14をその幅方向の両側から挟
むようにしてロール紙14の斜行を補正するための第1
及び第2の斜行補正板44A、44Bを有する斜行補正
機構部45とがそれぞれメインシャーシ47の所定位置
に配設されるようにして収納されている。また筐体2内
部の後部下側には、このカラーロールプリンタ1全体の
動作制御を司る図示しない制御部が配設されている。
【0035】そしてかかる制御部は、予め与えられた制
御プログラムに従ってメカ機構の各機構部を制御するこ
とにより、このカラーロールプリンタ1全体として各種
動作を実行させるようになされている。
【0036】実際上、制御部は、図3について上述した
ようにロール紙体14Aがその先端を内部ドア22に当
接させた状態にセットされた後ドア部3が閉じられる
と、まずピンチローラ移動機構部41を駆動することに
よりピンチローラ16をロール紙14を介してグリップ
ローラ15に圧着させ、この後可動ガイドロック機構部
39を駆動することにより可動ガイド27(図3)のロ
ックを解除させて可動ガイド27を開状態にさせる。
【0037】なお、このようにピンチローラ16をグリ
ップローラ15に圧着させてから可動ガイド27を閉状
態にさせるのは、ピンチローラ16及びグリップローラ
15によりロール紙14を挟持する前に可動ガイド27
を閉状態とすると、ロール紙14の先端部が自重により
ペーパホルダ23及び開状態の可動ガイド27間の空間
35内に垂れてくるのを防止するためである。
【0038】そして制御部は、この後グリップローラ駆
動機構部40を駆動してロール紙14を排紙方向に走行
させることにより、図5のようにロール紙14の先端部
を所定長さ分だけドアパネルの排紙口7Aを介して外部
に排出させ、この後カッタ機構部10を駆動することに
より、図6のようにかかる排紙口7Aから排出されたロ
ール紙14の先端部を切り離させる。
【0039】このようにして制御部は、ロール紙14を
セットする際に汚れるおそれのある先端部を切り捨てさ
せる。そしてこのカラーロールプリンタ1では、このよ
うにロール紙14の先端部分をカッタ機構部10により
切り離した直後の図6に示す状態が印画動作の初期状態
となる。
【0040】一方、制御部は、この後ドア部3前面の操
作パネル8(図1)に配設された印画開始ボタンが押圧
操作されると、まず斜行補正機構部45を駆動すること
により、ローラ紙14をその幅方向から挟むように第1
及び第2の斜行補正板44A、44Bを移動させると共
に、ピンチローラ移動機構部41を駆動することにより
ピンチローラ16をロール紙14を介してグリップロー
ラ13に圧着させる。
【0041】また制御部は、この後グリップローラ駆動
機構部40を駆動することにより図7のようにロール紙
14をその先端部が印画位置から印画画像の大きさに応
じた長さ分だけ送り出された状態にまで引き戻させると
共に、巻取りリール駆動機構部42を駆動することによ
りインクリボン19を巻取りリール20に巻き取らせて
インクリボン19の頭出しを行わせる。
【0042】続いて制御部は、ヘッド支持機構部11を
駆動することによりサーマルヘッド12をインクリボン
19及びロール紙14を順次介してプラテン13に圧着
させ、この後グリップローラ駆動機構部40及び巻取り
リール駆動機構部42を駆動することにより、ロール紙
14の引き戻しとインクリボン19の巻き取りとを同期
させて行わせながら、供給された印画データ基づく画像
を1ライン分ずつサーマルヘッドにより順次印画させ
る。
【0043】そして制御部は、このようにして1色分の
印画処理を終えると、ヘッド支持機構部11を駆動して
サーマルヘッド12をプラテン13から離反させると共
に、巻取りリール駆動機構部42を駆動してインクリボ
ン19の次の色の頭出しを行わせる。
【0044】さらに制御部は、グリップローラ駆動機構
部40を駆動させてロール紙14を再び印画開始位置に
まで引き戻させた後、ヘッド支持機構部11を駆動して
サーマルヘッド12をインクリボン19及びロール紙1
4を順次介してプラテン13に圧着させ、この後上述と
同様にして残る各色の印画処理を行わせる。
【0045】そして制御部は、このようにして1枚分の
カラー印画処理を終了すると、ヘッド支持機構部11を
駆動することによりサーマルヘッド12をプラテン13
から離反させた後、グリップローラ駆動機構部40を駆
動することによりロール紙14を送らせ、この後図8の
ように所定のタイミングでグリップローラ駆動機構部4
0及びカッタ機構部10を制御することによりロール紙
14の印画が行われた先端部を切り離させる。
【0046】そして制御部は、この後供給された印画デ
ータに基づく全画像を順次ロール紙14し終えるまで上
述の制御処理を繰り返す。
【0047】このようにしてこのカラーロールプリンタ
1においては供給される印画データに基づく画像を順次
ロール紙14に印画する。
【0048】(2)メカ機構におけるヘッド支持機構部
11の構成 (2−1)リボン剥離部57の位置決め機構 ヘッド支持機構部11においては、図9に示すように、
ドア部3(図2、図4)の内部筐体にヘッド駆動軸50
が回転自在に支持され、当該ヘッド駆動軸50の一端に
取り付けられたギア機構51を介してヘッドモータ52
の出力軸52Aが掛合されている。
【0049】ヘッド駆動軸50には、一対のカム53
A、53Bが当該ヘッド駆動軸50をカム軸として所定
位置に固着され、ヘッドモータ52の駆動に応じてヘッ
ド駆動軸50と各カム53A、53Bとが一体に回転し
得るようになされている。
【0050】またドア部3の内部筐体には、ヘッド支持
軸54がヘッド駆動軸50と平行関係を保って回転自在
に支持されており、当該ヘッド支持軸54の中央位置を
支持中心として、ヘッド部55が3次元方向に可動自在
に取り付けられている。
【0051】このヘッド部55は、図10に示すよう
に、ヒートシンク56の前部の下面側にライン型のサー
マルヘッド12が取り付けられることにより構成されて
いる。またヘッド支持軸54には、ヘッド部55の回転
を規制するためのリボン剥離部57が回転自在に取り付
けられている。
【0052】このリボン剥離部57は、ヘッド部55の
前面に対応した板形状のブレード57Aと、一端が当該
ブレード57Aの両端に固定されると共に他端がヘッド
支持軸54に対して回転自在に保持された一対のアーム
部57B、57Cとから構成されている。
【0053】このリボン剥離部57の各アーム部57
B、57Cには、それぞれ外側からヘッド支持軸54に
介挿されたトーションばね58A、58B(図11)の
一端が取り付けられており、当該トーションばね58
A、58Bの他端は、ドア部3の内部筐体に枢支された
シャフト60(図2)に当接保持されている。
【0054】さらにヘッド支持軸54には第1及び第2
のヘッド加圧部59A、59Bが回転自在に取り付けら
れている。これら第1及び第2のヘッド加圧部59A、
59Bは、それぞれ後端部に下方向に突出するレバー5
9AL、59BLを有し、当該レバー59AL、59B
Lを後方向に押すことによって、ヘッド支持軸54を中
心として回転させてその前部においてヘッド部55を押
し出した状態に保持し得る一方、この力を解除すること
によって当該押し出した状態を解除することができるよ
うになされている。
【0055】かくしてヘッド支持機構部11において
は、ヘッドモータ52(図9)を回転駆動させてギア機
構51を介してヘッド駆動軸50を一体にカム53A、
53Bを回転させたときに、当該カム53A、53Bの
最大径の円弧部でなる周側面の有効部位において、第1
及び第2のヘッド加圧部59A、59Bを前方向に押す
ことにより、プラテン13から離反した状態に保持され
ているヘッド部55を、ヘッド支持軸54を回転中心と
してプラテン13に圧接することができるようになされ
ている。
【0056】本実施の形態の場合、ヘッド部55がプラ
テン13に圧接されたときに、図11に示すように、リ
ボン剥離部57の各アーム部57B、57Cとシャフト
60(図2)との間に各トーションばね58A、58B
の付勢力に応じた押圧力が生じていることにより、図1
2に示すように、リボン剥離部57のブレード57Aの
両端が、プラテン13の両端に取り付けられているベア
リング61A、61Bにそれぞれ当接押圧させることが
できる。
【0057】これによりヘッド部55のプラテン13に
対する圧接状態にかかわらず、リボン剥離部57のブレ
ード57Aのみをプラテン13に対して位置ずれするこ
となく当接させることができ、ロール紙14に対してイ
ンクリボン19にしわが生じたり剥離不良が生じるのを
未然に回避しながら、安定してインクリボン19をロー
ル紙14から剥離させることができる。
【0058】なお実際上、ヘッド支持機構部11におい
ては、図10及び図13に示すように、ヘッド部55の
サーマルヘッド12に、例えばプラスチック等の樹脂材
から略板形状の保護カバー69が当該サーマルヘッド1
2を覆うように取り付けられており、サーマルヘッド1
2の外部環境からの保護のみならず、インクリボン19
の通過経路の一部としてガイドの役割も果たすようにな
されている。
【0059】(2−2)サーマルヘッド12の位置出し
調整機構 図13に示すように、ヘッド部55におけるヒートシン
ク56の両端には、それぞれヘッド支持軸54と垂直な
側板56A、56Bが一体成形され、当該各側板56
A、56Bの前側下端部にはそれぞれ所定形状の切欠き
56AX、56BXが段状に形成され、当該切欠き56
AX、56BXの中央には軸穴56AH、56BHが穿
設されている。
【0060】これら各切欠き56AX、56BXの軸穴
56AH、56BHに、金属材からなる偏平カム70
A、70Bの中心に植立された軸棒70AS、70BS
を差し込むようにして、当該偏平カム70A、70Bを
軸穴56AH、56BHに対して回転自在に保持するよ
うになされている。
【0061】また各側板56A、56Bの上端部には、
略L字形状の金属材からなるヘッド位置決め板71A、
71Bの一方の腕部71AM、71BMが固定保持さ
れ、当該ヘッド位置決め板71A、71Bの他方の腕部
71AN、71BNが側板56A、56Bの前端部とほ
ぼ接触するように対向して位置合わせされている。すな
わちヘッド位置決め板71A、71Bは、側板56A、
56Bの上端部に固定保持された一方の腕部71AM、
71BMを固定端として、他方の腕部71AN、71B
Nが押圧された方向と逆の付勢力を発生するような板ば
ねの役割を果たしている。
【0062】そして各側板56A、56Bに回転自在に
保持されている偏平カム70A、70Bは、その輪郭面
がヘッド位置決め板71A、71Bの腕部71AN、7
1BNに当接押圧され、当該偏平カム70A、70Bの
軸中心からの距離に比例して、ヘッド位置決め板71
A、71Bの腕部71AN、71BNをプラテン13に
対して近接し又は離反する方向に傾斜させるようになさ
れている。
【0063】この偏平カム70A、70Bは、図14
(A)に示すように、軸棒70AS、70BSの回転中
心を中心に所定間隔で、輪郭面のほぼ半分にそれぞれ凹
形状の第1〜第7の切込みC1〜C7が形成されると共
に、当該第1〜第7の切込みC1〜C7と回転中心を介
して対向する位置には、それぞれ半球形状の第1〜第7
の窪みH1〜H7が形成されている。
【0064】さらに偏平カム70A、70Bの表面に
は、所定形状のスリット溝70AT、70BTが形成さ
れており、ユーザがマイナスドライバ等を用いて、偏平
カム70A、70Bを軸棒70AS、70BSを中心と
して自由に回転し得るようになされている。
【0065】さらに各側板56A、56Bの後側には直
線状の段部56AY、56BYが形成され、当該段部5
6AY、56BYと切欠き56AX、56BXとを跨ぐ
所定位置には、全体として略円盤形状のプラスチック材
からなるカムロック部72A、72Bが取り付けられて
いる。
【0066】このカムロック部72A、72Bは、図1
4(B)に示すように、全体として略円盤形状でなる
が、実際には中央に断面D形状の突条部72AT、72
BTを有する略S字形状に湾曲した部材でなり、その一
端又は他端が側板56A、56Bの段部56AY、56
BYに形成された溝56AYG、56BYGに保持され
ると共に、突条部72AT、72BTが切欠き56A
X、56BXの内壁面と偏平カム70A、70Bの切込
みC1〜C7との間に挟持されるように取り付けられて
いる。
【0067】このカムロック部72A、72Bは、断面
D形状でなる突条部72AT、72BTが180°回転
するごとに、偏平カム70A、70Bの切込みC1〜C
7に嵌合し又は非嵌合することによって、偏平カム70
A、70Bの回転をロックし又は解放し得るようになさ
れている。
【0068】実際に偏平カム70A、70Bにおいて、
第1〜第7の窪みH1〜H7における回転中心からの距
離は、第1及び第7の切込みC1〜C7がカムロック部
72A、72Bの突条部72AT、72BTと嵌合する
位置を基準として、いずれの回転方向からも順次0.1
〔mm〕ずつ長くなり、第4の切込みC4のとき最大値
を得るように予め設定されている。
【0069】このようにヘッド部55では、両側板56
A、56Bに保持された偏平カム70A、70Bを所望
方向に回転させながら、第1〜第7の窪みH1〜H7の
うち所望の窪みに応じた所望位置に位置決めすることに
より、当該窪みに対して一義的に偏平カム70A、70
Bの角度位置を決定することができるようになされてい
る。
【0070】例えば図15では、図13に示す偏平カム
70A、70B及びカムロック部72A、72Bの位置
状態を基準とした場合において、カムロック部72A、
72Bを180°回転させて偏平カム70A、70Bの
回転を解放しておき、この状態で偏平カム70A、70
Bを左回りに窪みを2目盛り分回転させた状態を表して
いる。この結果、偏平カム70A、70Bの回転中心か
らの距離は、図13に示す基準位置よりも0.2〔m
m〕だけ外方向(図では右方向)に長くなる。
【0071】また図16では、偏平カム70A、70B
を図13に示す基準位置から右回りに窪みを3目盛り分
回転させた後に、カムロック部72A、72Bを180
°回転させて偏平カム70A、70Bの回転をロックし
た状態を表している。この結果、偏平カム70A、70
Bの回転中心からの距離は、図13に示す基準位置より
も0.3〔mm〕だけ内方向(図では左方向)に短くな
る。
【0072】かくしてヘッド部55では、偏平カム70
A、70Bの回転中心からの距離に比例して、ヘッド位
置決め板71A、71Bを前方に突き出し又は後方に引
き戻すことができるようになされている。
【0073】なお偏平カム70A、70Bは、互いに面
対称となるように形成され、カムロック部72A、72
Bに同一の第1〜第7の切込みC1〜C7を位置決めし
たときに、同じ長さだけヘッド位置決め板71A、71
Bが前方に突き出すようになされている。
【0074】本実施の形態の場合、図9、図12及び図
13に示すように、プラテン13の両端には、上述した
リボン剥離部57のブレード57Aの両端と当接するた
めのベアリング61A、61Bに加えて、当該ベアリン
グ61A、61Bの内側に隣接してそれぞれベアリング
73A、73Bが同軸中心で取り付けられている。
【0075】かくしてヘッド部55をヘッド支持軸54
を回転中心としてプラテン13に圧接したとき、当該ヘ
ッド部55では、両側板56A、56Bに保持された偏
平カム70A、70Bの輪郭面がそれぞれヘッド位置決
め板71A、71Bを介して、プラテン13の両端に取
り付けられたベアリング73A、73Bに当接押圧され
る。
【0076】従ってプラテン13に対してヘッド部55
のサーマルヘッド12の当たり角度がずれている場合で
あっても、偏平カム70A、70Bをそれぞれ所望の角
度位置となるように第1〜第7の窪みH1〜H7を目視
確認しながら回転させて位置決めすることができ、ユー
ザにとって容易に当該当たり角度のずれを調整すること
ができる。
【0077】(2−3)ヘッド部55の3次元調心機構 また本実施の形態においては、図17〜図19に示すよ
うに、ヘッド部55におけるヒートシンク56の下端中
央位置には、略U字形状でなる厚みが約1.5〔mm〕
の支点軸受部56Fが前面側に突出形成されると共に、
当該支点軸受部56Fを中心として所定間隔だけ離れた
位置には、それぞれ所定形状のばね保持部56SA、5
6SBが前面側に突出形成されている。
【0078】またヘッド支持軸54には、一端に鍔部7
5Gが形成されている略円筒形状のスリーブ75がスラ
イド自在に介挿されており、当該スリーブ75の鍔部7
5Gがヘッド支持軸54の中央位置に固定保持されてい
るEリング76に当接されると共に、当該スリーブ75
の筒体部75Pが支点軸受部56Fによって保持されて
いる。
【0079】そしてヘッド支持軸54に介挿したコイル
ばね77を、その一端がスリーブ75の筒体部75Pに
被さるようにした状態で、当該ヘッド支持軸54の中央
位置から所定距離だけ離れた位置にEリング78を取り
付けて、当該コイルばね77を圧縮することにより、支
点軸受部56Fの一側端及び他側端間をスリーブ75の
鍔部75G及びコイルばね77によって所定の押圧力で
挟持することができるようになされている。
【0080】このようにしてヘッド部55は、支点軸受
部56Fを可動中心として、ヘッド支持軸54の軸方向
を矢印a方向に沿ってコイルばね77の付勢力の範囲内
で移動することができる。
【0081】またヘッド支持軸54には、ヒートシンク
56の各ばね保持部56SA、56SBに対応してそれ
ぞれねじ溝(図示せず)が穿設された切欠き部54C
A、54CBが形成されており、当該ねじ溝にはそれぞ
れねじ79A、79Bが螺着されている。
【0082】ここでヘッド部55を支点軸受部56Fを
可動中心としてヘッド支持軸54に係合させたとき、ヒ
ートシンク56から突出する各ばね保持部56SA、5
6SBは、それぞれヘッド支持軸54の切欠き部54C
A、54CBと対向することから、当該ばね保持部56
SA、56SB及び切欠き部54CA、54CB間にコ
イルばね80A、80Bを圧縮して介挿するようになさ
れている。
【0083】このときコイルばね80A、80Bの一端
は、ばね保持部56SA、56SBに形成されている円
柱状の突起に嵌合すると共に、当該コイルばね80A、
80Bの他端は、切欠き部54CA、54CBに螺着さ
れたねじ79A、79Bの露出部分に嵌合するようにな
されている。
【0084】この結果、ヘッド部55がばね保持部56
SA、56SB及び切欠き部54CA、54CB間に介
挿されているコイルばね80A、80Bの圧縮方向に対
して垂直な方向に位置ずれするように外力が加わった場
合でも、支点軸受部56Fを可動中心として当該圧縮方
向をZ軸としたときのXY平面上を自由に可動すること
ができる。
【0085】さらにヘッド支持軸54において、中央位
置に対してコイルばね77が介挿されている側の端部か
ら所定距離だけ離れた位置には、Eリング82が取り付
けられ、当該Eリング82及び内部筐体の一側面間で圧
縮するようにコイルばね81が介挿されている。
【0086】これによりヘッド部55は、支点軸受部5
6Fを可動中心として、ヘッド支持軸54の軸方向を矢
印a方向と逆方向に沿ってコイルばね81の付勢力の範
囲内で移動することができる。
【0087】かくしてヘッド部55は、ヘッド支持軸5
4に対して支点軸受部56Fを可動中心として、プラテ
ン13の軸方向及び当該プラテン13に対して近接又は
離反する方向の2次元方向にのみならず、当該2次元方
向に垂直な方向にも傾斜させることができる。
【0088】(3)本実施の形態による動作及び効果 以上の構成において、このカラーロールプリンタ1で
は、ヘッド支持機構部11は、初期時、ヘッド部55を
プラテン13に対して浮いた状態に保持する一方、印画
モード時には、まずヘッド部55を前方向に移動させる
ことにより、当該ヘッド部55のサーマルヘッド12を
プラテン13に圧接させるようにしてプラテン13に対
するヘッド部55の位置決めを行う。
【0089】そしてヘッド支持機構部11では、ヘッド
部55がプラテン13に圧接されたとき、リボン剥離部
57がシャフト60からトーションばね58A、58B
の付勢力に応じた押圧力を受けて、ヘッド支持軸54を
回転中心として当該プラテン13に近接する方向に押圧
されることにより、当該リボン剥離部57のブレード5
7Aの両端をプラテン13の両端に取り付けられたベア
リング61A、61Bに当接押圧させることができる。
【0090】かくしてヘッド支持機構部11において、
リボン剥離部57は、プラテン13に圧接されたヘッド
部55の位置出し状態にかかわらず、当該ヘッド部55
とは独立してヘッド支持軸54を回転中心としてプラテ
ン13に対して直接位置出しすることができ、この結
果、印画直後のインクリボン19をしわ等の不良状態が
生じることなくロール紙14から効率良く安定して剥離
することができる。
【0091】またヘッド支持機構部11では、ヘッド部
55のサーマルヘッド12がプラテン13に圧接された
状態にあるとき、当該ヘッド部55のヒートシンク56
における両側板に保持された偏平カム70A、70Bの
輪郭面がそれぞれヘッド位置決め板71A、71Bを介
して、プラテン13の両端に取り付けられたベアリング
73A、73Bに当接押圧される。
【0092】かくしてヘッド支持機構部11において、
プラテン13に対してヘッド部55のサーマルヘッド1
2の当たり角度がずれている場合には、ユーザは各偏平
カム70A、70Bをそれぞれ所望方向に回転させなが
ら、第1〜第7の窪みH1〜H7のうち所望の窪みに応
じた所望位置に位置決めすることにより、当該当たり角
度のずれを調整することができる。
【0093】この場合ユーザは偏平カム70A、70B
を回転させる前に、対応するカムロック部72A、72
Bを回転させて偏平カム70A、70Bの回転を解放し
ておき、当該偏平カム70A、70Bを第1〜第7の窪
みC1〜C7を目視確認しながら所望の窪みを所定の基
準位置に合わせた後、カムロック部を180°回転させ
て当該偏平カム70A、70Bの回転をロックすること
により、当該窪みに対応する切込みがカムロック部72
A、72Bの突条部72AT、72BTに嵌合される。
【0094】これによりユーザは第1〜第7の窪みC1
〜C7を目盛りとして目視確認しながら、第1〜第7の
窪みC1〜C7のうち選択した所望の窪みを位置合わせ
するだけで、当該窪みに対して一義的に偏平カム70
A、70Bの角度位置を決定することができ、この結
果、ユーザが偏平カム70A、70Bの角度位置をアナ
ログ的に手動で調整する場合と異なり、左右両方の偏平
カム70A、70Bを調整する際にバラツキが生じるの
を確実に防止することができる。
【0095】さらにヘッド支持機構部11では、ヘッド
部55のヒートシンク56から突出された支点軸受部5
6Fを、ヘッド支持軸54の中央位置でその軸方向に沿
ってコイルばね77及び81の付勢力の範囲内で可動で
きるように、当該ヘッド支持軸54に対する可動中心と
して保持させた後、ヒートシンク56から突出された一
対のばね保持部56SA、56SBと、これらに対向す
るヘッド支持軸54に螺着されたねじ79A、79Bと
の間に、それぞれコイルばね80A、80Bを圧縮して
介挿させるようにして、ヘッド部55をヘッド支持軸5
4に取り付ける。
【0096】これによりヘッド部55は、その支点軸受
部56Fをヘッド支持軸54に対する可動中心として、
プラテン13の軸方向及び当該プラテン13に対して近
接又は離反する方向の2次元方向にのみならず、当該2
次元方向に垂直な方向にも傾斜させることができ、この
結果、ヘッド部55をその支点軸受部56Fを可動中心
として3次元方向に自由に可動させることができる。
【0097】以上の構成によれば、このカラーロールプ
リンタ1のヘッド支持機構部11において、ヘッド支持
軸54を回転中心として、リボン剥離部57及びヘッド
部55を互いに独立して回転可能に保持させた機構を構
築すると共に、プラテン13の両端にリボン剥離部57
を当接保持するためのベアリング61A、61Bを取り
付けておき、プラテン13に対する位置出しをリボン剥
離部57とヘッド部55とで別々に行い得るようにした
ことにより、リボン剥離部57をヘッド部55のプラテ
ン13に対する位置出し状態にかかわらず、当該プラテ
ン13に対して直接位置出しすることができ、この結
果、印画直後のインクリボン19をしわ等の不良状態が
生じることなくロール紙14から効率良く安定して剥離
することができ、かくして高品位な印画画像を得ること
ができる。
【0098】またこのカラーロールプリンタ1のヘッド
支持機構部11において、ヘッド部55のヒートシンク
56における両側板に偏平カム70A、70Bを保持さ
せると共に当該偏平カム70A、70Bの輪郭面に板ば
ねでなるヘッド位置決め板71A、71Bを当接させた
機構を構築すると共に、プラテン13の両端にヘッド位
置決め板71A、71Bを当接保持するためのベアリン
グ73A、73Bを取り付けておき、各偏平カム70
A、70Bを目盛りに相当する複数の窪みC1〜C7の
うち所望の窪みに応じた所望位置に位置決めするように
回転させることによって、当該各偏平カム70A、70
Bの角度位置を一義的に決定させるようにしたことによ
り、プラテン13に対してヘッド部55のサーマルヘッ
ド12の当たり角度のずれを調整する際に、左右両方の
偏平カム70A、70Bを容易に調整し得ると共に、当
該各偏平カム70A、70Bに調整のバラツキが生じる
のを確実に防止することができ、かくして高品位な印画
画像を得ることができる。
【0099】さらにこのカラーロールプリンタ1のヘッ
ド支持機構部11において、ヘッド部55を、その支点
軸受部56Fをヘッド支持軸54に対する可動中心とし
て、プラテン13の軸方向及び当該プラテン13に対し
て近接又は離反する方向の2次元方向にのみならず、当
該2次元方向に垂直な方向にも傾斜できるように構成し
たことにより、ヘッド部55をその支点軸受部56Fを
可動中心として可動時のロスが最も少ない一点支持によ
って3次元方向に自由に可動させることができ、この結
果プラテン13に対するサーマルヘッド12の位置決め
を安定して精度良く行い得、かくして高品位な印画画像
を得ることができる。
【0100】(4)他の実施の形態 なお上述のように本実施の形態においては、印画時にサ
ーマルヘッド12をプラテン13に所定の圧接力で圧接
する圧接手段としてヘッド支持機構部11を適用し、印
画直後にサーマルヘッド12及びプラテン13間を通過
するインクリボン19をロール紙(印画媒体)14から
剥離するためのリボン剥離手段としてリボン剥離部57
を適用し、ヘッド支持機構部11によってサーマルヘッ
ド12がプラテン13に圧接されたとき、リボン剥離部
57を所定の押圧力でプラテン13に押圧するようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、プラ
テン13に対する位置出しをリボン剥離部57とヘッド
部55とで別々に行うことができれば、圧接手段及びリ
ボン剥離手段の構成としては、この他種々の構成のもの
を広く適用することができる。
【0101】この場合、ヘッド支持機構部11におい
て、ヘッド支持軸(所定軸)54を同軸中心としてリボ
ン剥離部57及びヘッド部55を回転自在に支持する要
にしておき、ヘッド支持機構部11の圧接力に応じて、
リボン剥離部57及びプラテン13間に押圧力を発生さ
せる押圧手段を、リボン剥離部57に取り付けられたト
ーションばね58A、58Bとシャフト60とから構成
したが、これ以外にも、リボン剥離部57及びヘッド部
55を互いに独立してプラテン13に押圧させることが
できれば、この他種々の構成に広く適用することができ
る。
【0102】また上述のように本実施の形態において
は、サーマルヘッド12を支持し、必要時に当該サーマ
ルヘッド12をプラテン13に圧接又は離反させるよう
に可動するヘッド支持手段を、ヘッド支持機構部11か
ら構成し、当該ヘッド支持機構部11に取り付けられ、
プラテン13に対するサーマルヘッド12の当たり角度
を調整するための調整手段を、ヘッド部55のヒートシ
ンク56における両側板に保持された偏平カム70A、
70Bと、これらに係合するカムロック部72A、72
Bと、当該偏平カム70A、70Bの輪郭面に当接させ
たヘッド位置決め板71A、71Bとから構成するよう
にした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
ヘッド支持手段及び調整手段の構成としては、この他種
々の構成のものを広く適用することができる。
【0103】また調整手段としては、偏平カム70A、
70B及びカムロック部72A、72Bの組み合わせ以
外にも、サーマルヘッド12の当たり角度が段階的に割
り当てられた複数の物理的な位置決め状態を選択的に切
り換える機構であれば、この他種々の構成のものを広く
適用することができる。
【0104】さらに上述のように本実施の形態において
は、ヘッド部55を当該ヘッド部55の支点軸受部(中
央端)56Fを中心とした3次元方向に移動自在に支持
し、必要時にヘッド部55をプラテン13に圧接又は離
反させるように可動するヘッド支持手段を、ヘッド支持
機構部11から構成するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、ヘッド支持手段としてはこ
の他種々の構成のものを広く適用することができる。
【0105】かかるヘッド支持手段として、ヘッド部5
5の支点軸受部(中央端)56F、軸方向に移動自在に
支持するヘッド支持軸(支持軸)54と、相対向するヘ
ッド部55及びヘッド支持軸54間に介挿され、支点軸
受部(中央端)56Fを中心として、軸方向及び対向方
向から形成される2次元方向のみならず、当該2次元方
向に垂直な方向にもそれぞれ移動自在なコイルばね(移
動手段)80A,80Bとから構成するようにしたが、
これ以外にも種々の構成のものを広く適用することがで
きる。
【0106】さらに上述のように本実施の形態において
は、本発明を熱転写型のカラーロールプリンタ1に適用
するようにした場合ついて述べたが、本発明はこれに限
らず、要はヘッド(本実施の形態ではサーマルヘッド1
2)をプラテン13に圧接させて印画を行うプリンタ装
置であれば、この他種々のプリンタ装置に広く適用する
ことができる。
【0107】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、プリンタ
装置において、印画時にヘッドをプラテンに所定の圧接
力で圧接する圧接手段と、印画直後にヘッド及びプラテ
ン間を通過するインクリボンを印画媒体から剥離するた
めのリボン剥離手段と、圧接手段によってヘッドがプラ
テンに圧接されたとき、リボン剥離手段を所定の押圧力
でプラテンに押圧する押圧手段とを設けるようにしたこ
とにより、印画直後のインクリボンをしわ等の不良状態
が生じることなくロール紙から効率良く安定して剥離す
ることができ、かくして高品位な印画画像を得ることが
できるプリンタ装置を実現できる。
【0108】また本発明によれば、ヘッドを印画媒体を
介してプラテンに圧接させて当該印画媒体にカラー画像
を印画するプリンタ装置において、ヘッドを支持し、必
要時に当該ヘッドをプラテンに圧接又は離反させるよう
に可動するヘッド支持手段と、ヘッド支持手段に取り付
けられ、プラテンに対するヘッドの当たり角度を調整す
るための調整手段とを設けるようにしたことにより、調
整手段において物理的な位置決め状態を選択的に切り換
えるようにして、所望の位置決め状態に対応するヘッド
の当たり角度を一義的に決定することができ、プラテン
13に対してヘッドの当たり角度のずれを調整する際
に、当該ヘッドの左右両端側で調整のバラツキが生じる
のを容易かつ確実に防止することができ、かくして高品
位な印画画像を得ることができるプリンタ装置を実現で
きる。
【0109】さらに本発明によれば、ヘッドを印画媒体
を介してプラテンに圧接させて当該印画媒体にカラー画
像を印画するプリンタ装置において、ヘッドを当該ヘッ
ドの中央端を中心とした3次元方向に移動自在に支持
し、必要時にヘッドをプラテンに圧接又は離反させるよ
うに可動するヘッド支持手段を設けるようにしたことに
より、ヘッドをその中央端を中心として可動時のロスが
最も少ない一点支持によって3次元方向に自由に可動さ
せることができ、この結果プラテンに対するヘッドの位
置決めを安定して精度良く行うことができ、かくして高
品位な印画画像を得ることができるプリンタ装置を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるカラーロールプリンタの構
成を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態によるカラーロールプリンタの構
成を示す斜視図である。
【図3】ロール紙の走行路の説明に供する略線図であ
る。
【図4】ロール紙及びインクリボンのセットの仕方の説
明に供する略線図である。
【図5】ロール紙及びインクリボンのセットの仕方の説
明に供する略線図である。
【図6】ロール紙及びインクリボンのセットの仕方の説
明に供する略線図である。
【図7】カラーロールプリンタの内部構成を示す斜視図
である。
【図8】カラーロールプリンタの初期動作の説明に供す
る略線図である。
【図9】ヘッド支持機構部の構成を示す略線的な斜視図
である。
【図10】ヘッド部の構成を示す分解斜視図である。
【図11】ヘッド部の構成を示す部分的な側面図であ
る。
【図12】リボン剥離部のプラテンに対する位置決め状
態の説明に供する部分的な側面図である。
【図13】サーマルヘッドの位置出し調整機構の説明に
供する部分的な側面図である。
【図14】偏平カム及びカムロック部の説明に供する略
線的な平面図である。
【図15】サーマルヘッドの位置出し状態の説明に供す
る部分的な側面図である。
【図16】サーマルヘッドの位置出し状態の説明に供す
る部分的な側面図である。
【図17】ヘッド部の3次元調心機構の説明に供する部
分的な平面図である。
【図18】ヘッド部の3次元調心機構の説明に供する部
分的な平面図である。
【図19】ヘッド部の3次元調心機構の説明に供する部
分的な側面図である。
【符号の説明】
1……カラーロールプリンタ、2……筐体、3……ドア
部、11……ヘッド支持機構部、12……サーマルヘッ
ド、13……プラテン、14……ロール紙、19……イ
ンクリボン、50……ヘッド駆動軸、52……ヘッドモ
ータ、54……ヘッド支持軸、55……ヘッド部、56
……ヒートシンク、56A、56B……側板、56F…
…支点軸受部、56SA、56SB……ばね保持部、5
7……リボン剥離部、60……シャフト、61A、61
B、73A、73B……ベアリング、70A、70B…
…偏平カム、71A、71B……ヘッド位置決め板、C
1〜C7……第1〜第7の切込み、H1〜H7……第1
〜第7の窪み、72A、72B……カムロック部、7
7、80A、80B、81……コイルばね。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドをインクリボン及び印画媒体を介し
    てプラテンに圧接させて、熱転写により上記インクリボ
    ンに塗布された染料を所定の印画信号に基づいて上記印
    画媒体に熱転写するようにして、当該印画媒体にカラー
    画像を印画するプリンタ装置において、 印画時に上記ヘッドを上記プラテンに所定の圧接力で圧
    接する圧接手段と、 上記印画直後に上記ヘッド及び上記プラテン間を通過す
    る上記インクリボンを上記印画媒体から剥離するための
    リボン剥離手段と、 上記圧接手段によって上記ヘッドが上記プラテンに圧接
    されたとき、上記リボン剥離手段を所定の押圧力で上記
    プラテンに押圧する押圧手段とを具えることを特徴とす
    るプリンタ装置。
  2. 【請求項2】上記圧接手段は、所定軸を同軸中心として
    上記ヘッド及び上記リボン剥離手段を回転自在に支持
    し、 上記押圧手段は、上記圧接手段の上記圧接力に応じて、
    上記リボン剥離手段及び上記プラテン間に上記押圧力を
    発生することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装
    置。
  3. 【請求項3】ヘッドを印画媒体を介してプラテンに圧接
    させて当該印画媒体にカラー画像を印画するプリンタ装
    置において、 上記ヘッドを支持し、必要時に当該ヘッドを上記プラテ
    ンに圧接又は離反させるように可動するヘッド支持手段
    と、 上記ヘッド支持手段に取り付けられ、上記プラテンに対
    する上記ヘッドの当たり角度を調整するための調整手段
    とを具え、上記調整手段は、上記ヘッドの当たり角度が
    段階的に割り当てられた複数の物理的な位置決め状態を
    選択的に切り換える機構でなることを特徴とするプリン
    タ装置。
  4. 【請求項4】ヘッドを印画媒体を介してプラテンに圧接
    させて当該印画媒体にカラー画像を印画するプリンタ装
    置において、 上記ヘッドを当該ヘッドの中央端を中心とした3次元方
    向に移動自在に支持し、必要時に上記ヘッドを上記プラ
    テンに圧接又は離反させるように可動するヘッド支持手
    段を具えることを特徴とするプリンタ装置。
  5. 【請求項5】上記ヘッド支持手段は、 上記ヘッドの中央端を、軸方向に移動自在に支持する支
    持軸と、 相対向する上記ヘッド及び上記支持軸間に介挿され、上
    記ヘッドの中央端を中心として、上記軸方向及び上記対
    向方向から形成される2次元方向のみならず、当該2次
    元方向に垂直な方向にもそれぞれ移動自在な移動手段と
    を具えることを特徴とする請求項4に記載のプリンタ装
    置。
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