JP2002231050A - 導電ペースト - Google Patents

導電ペースト

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JP2002231050A
JP2002231050A JP2001020911A JP2001020911A JP2002231050A JP 2002231050 A JP2002231050 A JP 2002231050A JP 2001020911 A JP2001020911 A JP 2001020911A JP 2001020911 A JP2001020911 A JP 2001020911A JP 2002231050 A JP2002231050 A JP 2002231050A
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JP
Japan
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conductive paste
conductive
binder
powder
ratio
Prior art date
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JP2001020911A
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English (en)
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Junichi Kikuchi
純一 菊池
Kuniaki Sato
国昭 佐東
秀次 ▲桑▼島
Hideji Kuwajima
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ビルドアップの多層配線板などの貫通孔又は非
貫通孔への充填性及び導電性に優れる導電ペーストを提
供する。 【解決手段】バインダ及び導電粉を含み、かつ比重が3
〜7.5であり、バインダと導電粉の配合割合が、導電
ペーストの固形分に対して体積比で、バインダ:導電粉
が35:65〜65:35であり、バインダの主成分
が、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂、液状
エポキシ樹脂及びその硬化剤である導電ペースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルドアップ多層
配線板などの層間接続用の貫通孔又は非貫通孔に埋め込
んで使用する導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多層配線板は、加熱加圧による多
層化積層工程を経て製造された多層基板に、層間接続用
の貫通孔又は非貫孔を形成した後、その孔にめっきを行
うか導電ペーストを印刷又は図1に示すように埋め込む
などの方法で製造していた。図1において、1は導電ペ
ースト及び2は銅箔である。
【0003】一般的に孔埋め導電ペーストを用いた層間
接続は、小さい孔でありながら高導電性を必要とするた
め、孔にできる限り導電ペーストを充填し、例えば、図
1に示すように孔にすき間なく埋め込む必要がある。そ
のため従来の孔埋め導電ペーストは導電粉の比率を高く
する必要があるが、導電粉の比率を高くすると導電ペー
ストの粘度が高くなり孔への充填性が低下してしまう。
これに対し粘度を低くし孔への充填性を向上させるため
バインダの比率を増加させると導電性が低下してしまう
という問題点が生じ、また液状エポキシ樹脂をバインダ
の主成分として用いても導電性が低下してしまうという
問題点が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、貫通孔又は非貫通孔への充填性及び導電性に優れる
導電ペーストを提供するものである。請求項2〜10記
載の発明は、貫通孔又は非貫通孔への充填性及び導電性
の向上効果に優れる導電ペーストを提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、バインダ及び
導電粉を含み、かつ比重が3〜7.5である導電ペース
トに関する。また、本発明は、バインダと導電粉の配合
割合が、導電ペーストの固形分に対して体積比で、バイ
ンダ:導電粉が35:65〜65:35である導電ペー
ストに関する。また、本発明は、バインダと導電粉の配
合割合が、導電ペーストの固形分に対して重量比で、バ
インダ:導電粉が5:95〜15:85である導電ペー
ストに関する。
【0006】また、本発明は、バインダの主成分が、ア
ルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂、液状エポキ
シ樹脂及びその硬化剤である導電ペーストに関する。ま
た、本発明は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール
樹脂が、アルコキシ基の炭素数が1〜6のフェノール樹
脂である導電ペーストに関する。また、本発明は、アル
コキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、アルコキシ
化率5〜95%のものである導電ペーストに関する。
【0007】また、本発明は、アルコキシ基含有レゾー
ル型フェノール樹脂が、重量平均分子量が500〜20
0,000である導電ペーストに関する。また、本発明
は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂と液状
エポキシ樹脂の配合割合が、重量比で10:90〜9
0:10である導電ペーストに関する。また、本発明
は、導電粉が、銀、銅、銀被覆銅粉の1種又は2種以上
の混合粉である導電ペーストに関する。さらに、本発明
は、導電粉が、解粒された球状又は略球状導電粉である
導電ペーストに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、導電ペーストの
比重は、3〜7.5、好ましくは3.5〜6.5の範囲
とされ、比重が3未満であると導電粉の比率が低いため
高導電性が得られない。一方、7.5を超えると導電粉
の比率は高いがバインダなどの比率が低くなり、孔への
充填性が低下する。
【0009】導電ペーストの比重を上記の範囲にするた
めには、バインダと導電粉の比率を導電ペーストの固形
分に対して体積比で、バインダ:導電粉が35:65〜
65:35の範囲であることが好ましく、40:60〜
60:40の範囲であることがさらに好ましい。また、
重量比は、導電ペーストの固形分に対して、バインダ:
導電粉が5:95〜15:85の範囲であることが好ま
しく、7:93〜13:87の範囲であることがさらに
好ましい。
【0010】フェノール樹脂を使用した導電ペーストは
エポキシ樹脂を使用した導電ペーストより高い導電性が
得られる。これは硬化収縮量がエポキシ樹脂よりフェノ
ール樹脂の方が大きいため、導電体の体積減少が大きく
導電粉同士の接触面積及び確率が大きくなるためであ
る。
【0011】高導電性が要求される導電ペーストにはフ
ェノール樹脂は不可欠であるが、導電ペーストの粘度が
高くなり孔への充填性が悪くなる。特に小径の孔への充
填性が悪くなるが、アルコキシ基含有レゾール型フェノ
ール樹脂を使用することによりこの問題を解決すること
ができる。
【0012】また、導電ペースト中の含有量を同量とし
て使用した場合、アルコキシ基含有レゾール型フェノー
ル樹脂を使用した導電ペーストはノボラック型、レゾー
ル型等公知のフェノール樹脂を使用した導電ペーストよ
り粘度が低くなり、導電性も同等又は良好になる。
【0013】アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹
脂としては、これを使用した導電ペーストの粘度、孔へ
の充填性及び導電性の点から、特にアルコキシ基の炭素
数が1〜6のレゾール型フェノール樹脂が好ましい。レ
ゾール型フェノール樹脂のアルコキシ化率、即ち全メチ
ロール基のアルコキシ化されている割合は、導電ペース
トの粘度、孔への充填性及び導電性の点から、5〜95
%の範囲が好ましく、10〜85%の範囲がさらに好ま
しい。
【0014】また、レゾール型フェノール樹脂中のアル
コキシ基は、ベンゼン環1個当たりのアルコキシ基が
0.1〜2個の範囲が好ましく、0.3〜1.5個の範
囲がより好ましく、0.5〜1.2個の範囲がさらに好
ましい。なお、アルコキシ化率及びアルコキシ基の数は
核磁気共鳴スペクトル分析に基づいて測定することがで
きる(以下NMR法とする)。
【0015】本発明におけるアルコキシ基含有レゾール
型フェノール樹脂の重量平均分子量は、導電ペーストの
粘度、孔への充填性、ポットライフ、バインンダの硬化
性及び導電性の点から500〜200,000の範囲が
好ましく、700〜120,000の範囲がさらに好ま
しい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン
換算することにより求めることができる。
【0016】アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹
脂と液状エポキシ樹脂の配合割合は、導電性、導電ペー
ストの粘度及び孔への充填性の点から、重量比でアルコ
キシ基含有レゾール型フェノール樹脂:液状エポキシ樹
脂が10:90〜90:10の範囲であることが好まし
く、40:60〜90:10の範囲であることがさらに
好ましい。
【0017】本発明におけるエポキシ樹脂は常温で液状
のものが好ましい。常温で結晶化するものは液状物と混
合することで結晶化を回避できる。本発明における常温
で液状エポキシ樹脂とは、例えば常温で固形のものでも
常温で液状のエポキシ樹脂と混合することで常温で安定
して液状となるものも含む。なお本発明において常温と
は温度が約25℃を示すものを意味する。
【0018】エポキシ樹脂は公知のものが用いられ、分
子量中にエポキシ基を2個以上含有する化合物、例えば
ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノー
ルF、ノボラック、クレゾールノボラック類とエピクロ
ルヒドリンとの反応により得られるポリグリシジルエー
テル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、
ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂
やジグリシジルヒダントイン等の複素環式エポキシ、ビ
ニルシクロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタンジ
エンジオキサイド、アリサイクリックジエポキシアジペ
イトのような脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
【0019】必要に応じて可撓性付与剤が用いられる。
可撓性付与剤は公知の物でよく、分子量中にエポキシ基
を1個だけ有する化合物、例えばnーブチルグリシジル
エーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチ
レンオキサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエー
テル、ブチルフェニルグリシジルエーテル等のような通
常のエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂
及び可撓性付与剤は、単独又は2種以上を混合して用い
ることができる。
【0020】バインダに添加される硬化剤としては、例
えばメンセンジアミン、イソフオロンジアミン、メタフ
ェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、メチレンジアニリン等のアミン
類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の酸無
水物、イミダゾール、ジシアンジアミド等の化合物系硬
化剤、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂等の樹
脂系硬化剤が用いられるが、必要に応じて、潜在性アミ
ン硬化剤等の硬化剤と併用して用いてもよく、また3級
アミン、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テ
トラフェニルホスフェニルボレート等といった一般にエ
ポキシ樹脂とフェノール樹脂との硬化促進剤として知ら
れている化合物を添加してもよい。
【0021】これらの硬化剤の含有量は、導電ペースト
硬化物のガラス転移点(Tg)の点でエポキシ樹脂10
0重量部に対して0.1〜20重量部の範囲であること
が好ましく、1〜10重量部の範囲であることがさらに
好ましい。
【0022】本発明に用いられるバインダには、上記の
材料以外に必要に応じてチキソ剤、カップリング剤、消
泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤等を添加して均一に
混合して得られる。必要に応じて添加されるチキソ剤、
カップリング剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤
等の含有量は、導電ペーストに対して0.01〜1重量
%の範囲であることが好ましく、0.03〜0.5重量
%の範囲であることがさらに好ましい。
【0023】導電粉は、銀、銅、銀被覆銅粉等の1種又
は2種以上の混合粉を用いることが好ましく、これらの
粒径は小さいほど好ましい。例えば平均粒径が0.1〜
20μmの範囲の粉体が好ましく、0.5〜10μmの
範囲の粉体がさらに好ましい。
【0024】導電粉は接触点が少ないと抵抗が高くなり
易い。導電粒子同士の接触面積を大きくして高導電性を
得るには、導電粉に衝撃を与えて粒子の形状を扁平状に
変形することが好ましいが、扁平状導電粉を使用した導
電ペーストは、略球状導電粉を使用した導電ペーストよ
りも粘度が高くなり、孔への充填性が低下する。このた
め作業性及び導電ペーストを孔に埋め込んだときの孔の
Y軸方向の導電性という点から略球状導電粉を使用した
導電ペーストを用いることが好ましい。略球状導電粉と
しては、アスペクト比が1〜1.5及び長径の平均粒径
が0.1〜20μmの導電粉を用いることが好ましく、
アスペクト比が1〜1.3及び長径の平均粒径が0.5
〜10μmの導電粉を用いることがさらに好ましい。
【0025】本発明で用いられる導電粉は、導電粉同士
の凝集を解きほぐす解粒処理を行った導電粉を用いるこ
とが好ましい。解粒処理を行った導電粉は、解粒処理を
行わない凝集したままの導電粉よりも、かさ密度が高い
ため小径の孔へ充填する導電粉として好ましい。導電粉
を解粒する方法については特に制限はないが、例えば凝
集している導電粉及び直径が0.5mmのジルコニアボ
ール1kgをボールミル容器内に投入し、2時間程度回
転させることにより解粒することができる。
【0026】耐マイグレーション性及び高導電性が要求
される場合、銀被覆銅粉のみ又は銀粉との混合粉を使用
することが好ましい。銀被覆銅粉は表面に一部銅が露出
することによりマイグレーションを抑制する効果が得ら
れる。なお、本発明における平均粒径は、レーザー散乱
型粒度分布測定装置により測定することができる。本発
明においては、前記装置としてマスターサイザー(マル
バン社製)を使用して測定した。
【0027】また、本発明におけるアスペクト比とは、
導電粉の粒子の長径と短径の比率(長径/短径)をい
う。本発明においては、粘度の低い硬化性樹脂中に導電
粉の粒子をよく混合し、静置して粒子を沈降させると共
にそのまま樹脂を硬化させ、得られた硬化物を垂直方向
に切断し、その切断面に現れる粒子の形状を電子顕微鏡
で拡大して観察し、少なくとも100の粒子について一
つ一つの粒子の長径/短径を求め、それらの平均値をも
ってアスペクト比とする。
【0028】ここで、短径とは前記切断面に現れる粒子
について、その粒子の外側に接する二つの平行線の組み
合わせ粒子を挟むように選択し、それらの組み合わせの
うち最短間隔になる二つの平行線の距離である。一方、
長径とは、前記短径を決する平行線に直角方向の二つの
平行線であって、粒子の外側に接する二つの平行線の組
み合わせのうち、最長間隔になる二つの平行線の距離で
ある。これらの四つの線で形成される長方形は、粒子が
ちょうどその中に納まる大きさとなる。なお、本発明に
おいて行った具体的方法については後述する。
【0029】本発明の導電ペーストには必要に応じて溶
剤を使用することができる。含有させる溶剤は1種又は
必要に応じて2種以上の溶剤を混合した溶剤を使用し、
溶剤の含有量は導電性ペーストの粘度、孔への充填性か
ら導電ペーストに対し2〜10重量%の範囲が好まし
く、2〜7.5重量%の範囲がさらに好ましい。上記に
用いられる溶剤としては、エチルカルビトール、ブチル
カルビトール、ベンジルアルコール、ブチルカルビトー
ルアセテート等が挙げられる。
【0030】本発明の導電ペーストは、上記のバイン
ダ、導電粉及び必要に応じて添加されるチキソ剤、カッ
プリング剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤等と
共に、らいかい機、ニーダー、三本ロール等で均一に混
合、分散して得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 ブトキシ基含有レゾール型フェノール樹脂(当社試作
品、ブトキシ化率65%重量平均分子量1,200)4
5重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ(株)製、商品名エポコート827)50重
量部及び2−フェニル−4−メチル−イミダゾール(四
国化成(株)製、商品名キュアゾール2P4MZ)5重
量部を均一に混合してバインダとした。 なお、フェノール樹脂とエポキシ樹脂の割合は、重量比
でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が47.4:52.6
であった。
【0032】次にアトマイズ法で作製した平均粒径5.
1μmの球状銅粉(日本アトマイズ加工(株)製、商品
名SFR−Cu)を希塩酸及び純水で洗浄した後、水1リ
ットルあたりAgCN 80g及びNaCN75gを含
むめっき溶液で球状銅粉に対して銀の量が18重量%に
なるように置換めっきを行い、水洗,乾燥して銀めっき銅
粉を得た。
【0033】この後、2リットルのボールミル容器内に
上記で得た銀めっき銅粉750g及び直径が5mmのジ
ルコニアボール3kgを投入し、40分間回転させて、ア
スペクト比が平均1.3及び長径の平均粒径5.5μm
の略球状銀めっき銅粉を得た。得られた略球状銀めっき
銅粉の粒子を5個取り出し、走査型オージェ電子分光分
析装置で定量分析して銅の露出面積について調べたとこ
ろ10〜50%の範囲で平均が20%であった。
【0034】上記で得たバインダ50gに上記で得た略
球状銀めっき銅粉450g及び溶剤としてエチルカルビ
トール15gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで
均一に混合、分散して導電ペーストを得た。 得られた導電ペーストの比重は5.2及び粘度は750
dPa・sであった。粘度測定には、ブルックフィール
ド社製の粘度計HBT型を使用した。なお、バインダと
導電粉の割合は、体積比でバインダ:導電粉が46.
1:53.9及び重量比で10:90であった。
【0035】次に、上記で得た導電ペーストを用いて、
予め172℃でプレシュリンクさせたポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に図2に示すテストパターンを印
刷し、大気中で90℃20分間予備乾燥し、その後17
0℃で1時間加熱処理を行い配線板を得た。得られた配
線板の特性を評価した結果、導体の比抵抗は1.3μΩ
・mであった。
【0036】一方、銅箔18μmが接着された厚さが5
5μmの銅箔張り接着フィルム(日立化成工業(株)
製、商品名MCF−3000E)にレーザを用いて図3
に示すように直径が0.15mm及び0.1mmの非貫
通孔を設け、その非貫通孔に上記で得た導電ペーストを
充填した。その後、断面を観察した結果、直径が0.1
5mm及び0.1mmの非貫通孔に導電ペーストがボイ
ド無く完全に埋め込められていることが確認できた。
【0037】なお、本実施例におけるアスペクト比の具
体的測定法を以下に示す。低粘度のエポキシ樹脂(ビュ
ーラー社製)の主剤(No.10−8130)8gと硬
化剤(No.10−8132)2gを混合し、ここへ導
電粉2gを混合して良く分散させ、そのまま30℃で真
空脱泡した後、10時間30℃で静置して粒子を沈降さ
せ硬化させた。その後、得られた硬化物を垂直方向に切断
し、切断面を電子顕微鏡で1000倍に拡大して切断面
に現れた150個の粒子について長径/短径を求め、そ
れらの平均値をもって、アスペクト比とした。
【0038】実施例2 メトキシ基含有レゾール型フェノール樹脂(当社試作品
メトキシ化率80%重量平均分子量1,100)60
重量部、実施例1で用いたビスフェノールA型エポキシ
樹脂35重量部及び実施例1で用いた2−フェニル−4
−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバイ
ンダとした。 なお、フェノール樹脂とエポキシ樹脂の割合は、重量比
でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が63.2:36.8
であった。
【0039】次に、上記で得たバインダ40gに実施例
1で得た略球状銀めっき銅粉460g及び溶剤としてエ
チルカルビトール15gを加えて撹拌らいかい機及び三
本ロールで均一に混合分散して導電ペーストを得た。 以下、実施例1と同様の方法で、得られた導電ペースト
の比重及び粘度を測定した結果、比重は5.3及び粘度
は780dPa・sであった。なお、バインダと導電粉
の割合は、体積比でバインダ:導電粉が40.1:5
9.9及び重量比で8:92であった。
【0040】次に、実施例1と同様の工程を経て配線板
を作製し、特性を評価した結果、導体の比抵抗は1.2
μΩ・mであり、また直径が0.15mm及び0.1m
mの非貫通孔に導電ペーストがボイド無く完全に埋め込
められていることが確認できた。
【0041】比較例1 実施例1で得たバインダ15gに実施例1で得た略球状
銀めっき銅粉485g及び溶剤としてエチルカルビトー
ル15gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一
に混合、分散して導電ペーストを得た。 以下、実施例1と同様の方法で、得られた導電ペースト
の比重及び粘度を測定した結果、比重は7.8及び粘度
は5110dPa・sであった。なお、バインダと導電
粉の割合は、体積比でバインダ:導電粉が19.2:8
0.8及び重量比で3:97であった。
【0042】次に実施例1と同様の工程を経て配線板を
作製し、特性を評価した結果、粘度が高いため適正な導
体が得られず測定ができなかった。また直径が0.15
mm及び0.1mmの非貫通孔の壁面と導電ペースト間
にすき間が生じると共にボイドが発生していた。
【0043】比較例2 実施例1で得たバインダ100gに実施例1で得た略球
状銀めっき銅粉400g及び溶剤としてエチルカルビト
ール15gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均
一に混合、分散して導電ペーストを得た。 以下、実施例1と同様の方法で、得られた導電ペースト
の比重及び粘度を測定した結果、比重は2.8及び粘度
は390dPa・sであった。なお、バインダと導電粉
の割合は、体積比でバインダ:導電粉が65.8:3
4.1及び重量比で20:80であった。
【0044】次に、実施例1と同様の工程を経て配線板
を作製し、特性を評価した結果、導体の比抵抗は10.
9μΩ・mと実施例1よりかなり高い値となった。一
方、直径が0.15mm及び0.1mmの穴に導電ペー
ストがボイド無く完全に埋め込められていることが確認
できた。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の導電ペーストは、貫通孔
又は非貫通孔への充填性及び導電性に優れる。請求項2
〜10記載の導電ペーストは、貫通孔又は非貫通孔への
充填性及び導電性の向上効果に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層プリント配線板の層間接続用の非貫通穴に
導電ペーストを埋め込んだ状態を示す断面図である。
【図2】ポリエチレンテレフタレートフィルム上にテス
トパターンを形成した状態を示す平面図である。
【図3】銅箔張り接着フィルムに形成した非貫通孔の断
面図である。
【符号の説明】
1 導電ペースト 2 銅箔 3 テストパターン 4 ポリエチレンテレフタレートフィルム 5 非貫通穴 6 接着フィルム 7 銅箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/00 H01B 1/00 C H05K 1/09 H05K 1/09 D (72)発明者 ▲桑▼島 秀次 茨城県ひたちなか市大字足崎字西原1380番 地1 日立化成工業株式会社山崎事業所内 Fターム(参考) 4E351 AA01 AA06 BB01 BB24 BB31 CC11 DD01 DD52 DD58 EE15 EE16 GG06 GG11 4J038 DA002 DA041 DA042 DA142 DB061 DB062 DB071 DB072 DH002 GA02 HA066 JA42 JB04 JB07 JB14 JB32 JC13 KA03 KA08 KA12 KA20 MA09 MA14 NA20 NA23 NA24 PA19 PB09 PC08 5G301 DA03 DA06 DA55 DA57 DD01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダ及び導電粉を含み、かつ比重が3
    〜7.5である導電ペースト。
  2. 【請求項2】バインダと導電粉の配合割合が、導電ペー
    ストの固形分に対して体積比で、バインダ:導電粉が3
    5:65〜65:35である請求項1記載の導電ペース
    ト。
  3. 【請求項3】バインダと導電粉の配合割合が、導電ペー
    ストの固形分に対して重量比で、バインダ:導電粉が
    5:95〜15:85である請求項1又は2載の導電ペ
    ースト。
  4. 【請求項4】バインダの主成分が、アルコキシ基含有レ
    ゾール型フェノール樹脂、液状エポキシ樹脂及びその硬
    化剤である請求項1、2又は3記載の導電ペースト。
  5. 【請求項5】 アルコキシ基含有レゾール型フェノール
    樹脂が、アルコキシ基の炭素数が1〜6のフェノール樹
    脂である請求項1、2、3又は4記載の導電ペースト。
  6. 【請求項6】アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹
    脂が、アルコキシ化率5〜95%のものである請求項
    1、2、3、4又は5記載の導電ペースト。
  7. 【請求項7】 アルコキシ基含有レゾール型フェノール
    樹脂が、重量平均分子量が500〜200,000であ
    る請求項1、2、3、4、5又は6記載の導電ペース
    ト。
  8. 【請求項8】アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹
    脂と液状エポキシ樹脂の配合割合が、重量比で10:9
    0〜90:10である請求項1、2、3、4、5、6又
    は7記載の導電ペースト。
  9. 【請求項9】導電粉が、銀、銅、銀被覆銅粉の1種又は
    2種以上の混合粉である請求項1、2、3、4、5、
    6、7又は8記載の導電ペースト。
  10. 【請求項10】導電粉が、解粒された球状又は略球状導
    電粉である請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は
    9記載の導電ペースト。
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