JP2002229841A - 情報端末装置、当該装置を動作させるプログラムおよび当該プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

情報端末装置、当該装置を動作させるプログラムおよび当該プログラムを記憶した記憶媒体

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JP2002229841A
JP2002229841A JP2001027564A JP2001027564A JP2002229841A JP 2002229841 A JP2002229841 A JP 2002229841A JP 2001027564 A JP2001027564 A JP 2001027564A JP 2001027564 A JP2001027564 A JP 2001027564A JP 2002229841 A JP2002229841 A JP 2002229841A
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JP2001027564A
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Takeshi Fujita
岳史 藤田
Hitoshi Endo
仁史 遠藤
Yasubumi Fujikawa
泰文 藤川
Nariaki Hatta
斉明 八田
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Sony Global Solutions Inc
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Vision Arts Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より付加価値の高い、ユーザーが多種多様な
情報にアクセスし易い情報提供形態を提供する。さら
に、利用情報や認証情報など、様々な情報交換の場にお
いて、シームレスな情報の授受を実現し、特に、電子商
取引に親和性の高い情報発信環境を提供する。 【解決手段】 情報の記憶手段31、情報画像ファイル
を外部から受け付ける送受信手段33およびこれら各手
段の動作を制御する情報の端末処理手段35を備えた情
報端末装置30であって、端末処理手段35は、情報画
像ファイルから取得した情報発信先のポインタを記憶手
段31aに格納するステップ、情報画像ファイルに基づ
いて取得した関連情報を情報発信先に送る送信情報とし
て記憶手段31bに格納するステップ、格納した送信情
報を格納したポインタにしたがって受け渡すステップ、
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット等
のネットワークを介して情報の発信を行うことに係り、
特に、画像データを用いた情報の発信に関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットに接続された多くのHT
TP(Hyper Text Transfer Protocol)サーバによって
提供されるWWW(World Wide Web)サービスは、イ
ンターネットに接続されたユーザ端末上で実行されるW
ebブラウザ等のHTTP閲覧ソフトウェアを操作する
ことにより容易に利用することができる。
【0003】Webブラウザの操作は、GUI(Graphi
cal User Interface)の導入によって容易になった。ま
た、インターネットに接続されるHTTPサーバも急速
に増加している。これにより、ユーザは、容易に多くの
情報を得ることができるようになり、WWWサービスが
急速に普及した。
【0004】GUIによる操作の改善には、任意の画像
ファイルを用い、当該画像ファイルに対応する画像に所
定の動作、リンク等を関連付けた、いわゆるボタンやア
イコンが知られている。例えば、ショートカットアイコ
ンなどは、OSに依存する形で実現され、ショートカッ
トとして表示するアイコン画像とそのアイコン画像に関
連付けるプログラムなどのリンク先を設定することによ
り作成される。また、Webブラウザにより閲覧できる
Webページにも、画像とリンク先を関連付けたいわゆ
るバナーが用いられている。例えば、所定の商品や情報
等を示す画像に、これらの情報を提供している提供装置
のURL(Uniform Resource Locator)等のアドレスを
対応付けて広告媒体とする利用形態が多い。
【0005】このバナーは、HTML(ハイパーテキス
ト記述言語)ファイル中で、Webページに表示する画
像に用いる画像ファイルの格納先を定義するとともに、
この画像ファイルが表示された領域を選択または指示し
たときにリンクする所定のURL等のアドレスを定義す
ることにより実現される。
【0006】ユーザは、Webブラウザを操作して、バ
ナーを指示(いわゆるクリック)することにより、容易
にリンク先の情報を参照することができるようになって
いる。
【0007】また、上述したバナーを業務用の広告媒体
とするケースにおいては、例えば、バナーのリンク先で
あるWebページで通信販売を行っていたり、Webペ
ージのサービスを受けるためには会員登録などをしなけ
ればならないことがある。このように決済情報の入力や
利用者情報の入力など、様々な情報の入力、すなわちユ
ーザ側からの情報投稿や双方向の情報発信が、現在のネ
ットワーク上で行われるようになってきており、今後さ
らに増加するものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たバナーなどの従来例にあっては、画像ファイルと、実
際のリンク先を示す情報を含むHTMLファイルとが別
個のファイルとして保存されるという構成が必要不可欠
である。したがって、情報提供者は、情報提供先を示す
インデックス情報としてバナーなどが広く利用されるよ
うにするには、多くのWebページでHTMLファイル
の定義を設定するよう依頼しなければならないという不
都合があった。
【0009】一方、ユーザが、興味あるバナーを発見し
た際に、そのバナーの画像をローカルフォルダに向けて
ドラッグ・アンド・ドロップ操作した場合は、そのバナ
ーのリンク先がローカルフォルダにショートカットとし
て保存されるので、ネットワークへの接続を切断した後
でも、そのバナーの情報提供者へアクセスすることは可
能である。しかし、ローカルフォルダに作成されるショ
ートカットは、どのバナーをドロップした場合にも同一
のアイコンで表示され、ファイル名のテキスト表示が異
なるのみである。このため、複数のショートカットがロ
ーカルフォルダに格納されている場合は、目的のサイト
へのショートカットを探し出すのが困難であった。ま
た、ローカルフォルダにショートカットを作成できると
いっても、リンク先のURLが情報として格納されるに
すぎず、付加価値の低いものとなっていた。この点は、
Web上に固定的に表示される広告画像やメールに添付
される広告画像の場合も同様であり、情報を直感的に把
握するための視認性という観点からユーザフレンドリー
な情報提供形態とはいえないという不都合があった。
【0010】また、Webページにおいては、HTML
ファイルでの定義を必要とすることから、ユーザが選択
できる処理はHTMLファイル作成者が設定するリンク
先のブラウザ表示に限られてしまう。このため、情報提
供者側から提供できる画像ファイルを用いたサービス
は、すべてバナーのリンク先へのアクセスという形態を
とるものとなり、ユーザへの多彩なサービスを、情報提
供者側の意図する形態で簡単かつ迅速に提供できないと
いう不都合があった。
【0011】そして、画像ファイルを参照するHTML
ファイルの記述を適宜設定することによって、画像ファ
イルに本来関連付けられているリンク先以外のリンク先
を当該画像ファイルに関連付けることも比較的容易にで
きてしまう。このため、情報提供者側からユーザ側の処
理を定義することはできず、さらには画像ファイルが盗
用される可能性も否定できないという不都合があった。
【0012】加えて、上述した情報入力を行う手段とし
ては、WWWフォーム等、所定の入力表示画面フォーム
の記述内容にしたがって入力することとなる。特に、イ
ンターネット通信販売などの電子商取引では、店頭と異
なり、文字により取引内容を特定することになるので、
入力すべき情報が多くなってしまうという不都合があっ
た。
【0013】なお、2回目の注文であって、情報管理
(セキュリティなど)の変更がない場合には、Cook
ieなどユーザ側の端末装置に記憶させたファイルを利
用して、ユーザがアクセスしたサーバ装置が入力情報の
削減を図るシステムも存在する。しかし、このようなシ
ステムでは、特定のユーザが特定の端末装置を利用した
場合のみに対して有効である。したがって、情報化社会
が発展した今日のように、自己の所有する端末装置以外
にも複数の端末装置をユーザが使いこなす状況において
は、再三にわたり詳細な情報入力が要求されることにな
るという不都合が生じていた。
【0014】
【発明の目的】本発明は、かかる従来技術の有する不都
合を改善し、より付加価値の高い、ユーザが多種多様な
情報にアクセスし易い情報提供形態を提供することを目
的とする。特に、情報提供先とユーザとの間で情報の授
受を容易に行うことができる情報提供形態を実現するこ
とを目的とする。また、画像ファイルの提供者が提供を
希望する情報を、その画像ファイルのユーザに確実に提
供することを目的とする。さらに、画像ファイルの提供
者が、提供を希望する複数の情報を、一つの画像ファイ
ルに基づいて、ユーザに提供できることを目的とする。
【0015】また、画像ファイルに関連付けられた情報
提供内容の改変や盗用が行われないように、より高い安
全性を担保し、情報の拡散が安心して行われる情報提供
形態を実現することを目的とする。
【0016】さらに、現在のネットワーク上における電
子商取引をはじめとする様々な情報交換や情報公開の手
法として、従来のWWWサービスなどをベースにした情
報交換や情報公開とは異なる形態であってより高度のセ
キュリティを達成した情報提供サービスを実現すること
を目的とする。
【0017】加えて、利用情報や認証情報など、様々な
情報交換の場において、シームレスな情報の授受を実現
することを目的とする。特に、電子商取引に親和性の高
い情報発信環境を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決する手段】先ず、上記目的を達成するため
の基礎技術(IP3テクノロジー)を解説する。
【0019】[生成サーバにおける画像ファイルへの情
報の埋め込み]
【0020】IP3とは、インフォメーション・ピクチ
ャー3の略であり、既存の画像ファイル(*.JPG/*.GIF
など)に、当該ファイルと関連する情報(関連情報)を
埋め込んで配布することを基礎とする。画像ファイルの
画像と関連する情報は、特に画像関連情報という。ま
た、関連情報を埋め込んだ画像ファイル乃至は当該画像
ファイルによって表示される画像を情報画像という。関
連情報としては、例えば、ネットワークも含む広くコ
ンピュータシステム上において,情報の場所を指標する
URL等のポインタ情報、固有の識別情報、プログ
ラムの実体、画像ファイル等の情報ファイル、情報
画像について表示されるメニューの項目(インデック
ス)、上記ポインタから取得した情報を実行するか否
か等の取扱いの指定、情報画像がアクセスされた際に
当該情報画像を管理するコンピュータが実行すべきアク
ション(例えばファイルの更新・削除・失効設定・送信
など)の指定、その他が考えられる。ここで、情報画像
に埋め込まれる関連情報は、一つに限られず、同時に複
数の同種又は異種の関連情報を埋め込むことができる。
画像ファイルのデータストリームにおいて関連情報が埋
め込まれる位置及び埋め込む手法は特に制限されない
が、通常の視覚において画像に影響を与えない位置及び
手法が望ましい。なお、埋め込むという表現を用いた
が、関連情報は、画像ファイルのデータストリームの冒
頭又は末尾に含まれていてもよいし、データストリーム
中に拡散されていてもよい。
【0021】[ユーザへの情報画像の提供]
【0022】生成サーバにおいて生成される情報画像
は、オンラインで又は所定の記録媒体に記録した状態に
よりオフラインで流通させることができる。オンライン
での流通は例えばwebページを通じて、電子メー
ルを搬送媒体として、機器間のピアトゥーピア通信、
双方向テレビによる情報提供、その他によって行われ
る。オフラインでの流通は例えば雑誌に付録されたC
DROM等の記録媒体、記憶部を実装したカード類、
その他を通じて行われる。
【0023】[第1管理領域から第2管理領域への移動
ないしコピー]
【0024】ユーザは、コンピュータの管理領域におい
て、第1の管理領域に管理されている(表示されてい
る)情報画像を第2の管理領域に移動ないしコピーする
ことによって、その情報画像を有効化することができ
る。ここで、第2の管理領域とは、情報画像を取り扱う
特定プロセス(クライアントアプリケーション)の支配
下に置かれる管理領域である。一方、第1の管理領域
は、上記コンピュータに情報画像を取り込んだプロセス
の支配下に置かれる管理領域であり、上述した情報画像
の流通経路に応じて、webブラウザ、電子メールソフ
トウェア、その他の情報取得プロセス、CDROMその
他の記録領域などが該当する。また、ネットワークを介
した遠隔のコンピュータが第1管理領域を持ち,当該コ
ンピュータから第2管理領域を管理する特定プロセスに
直接情報画像が取得される場合もある。この場合は、第
1管理領域を管理するコンピュータと第2管理領域を管
理するコンピュータとの関係はクライアント/サーバの
関係でもよいし、ピアトゥーピアの関係でもよいし、ネ
ットワーク上の共有フォルダを介して情報画像の移動な
いしコピーが行われる関係でもよい。ここで、管理領域
とは、記録媒体上の記憶領域と観念してもよいし、視覚
化されたインタフェースにおいて仕切られた各領域(ウ
ィンドウ等)と観念してもよい。
【0025】情報画像の第1管理領域から第2管理領域
への移動ないしコピーは、ユーザがキーボード、マウス
やタッチパッド等のハードウェアに応じた各種の入力手
段を用い、例えば次の能動的動作を行うことにより、実
現される。表示されている情報画像に対し、第1管理
領域から第2管理領域へのドラッグアンドドロップ操
作、表示されている情報画像に対し、第1管理領域か
ら第2管理領域へのコピーアンドペースト操作、第1
管理領域に表示されている情報画像に対するダブルクリ
ック操作、第1管理領域に管理されている情報画像に
対し,アクセスしたときに表示されるメニュー項目の選
択操作、その他特定の操作である。
【0026】又は、第1管理領域から第2管理領域への
移動ないしコピーは、CPU等の処理手段の動作によ
り、例えば次のように受動的に行われる。処理手段が
特定のプロセスを処理することにより,CDROM等の
メディアのリーダへの挿入を検知し,第1管理領域であ
る当該メディアに記録されている情報画像のうち予め設
定された情報に基づいて情報画像の選別を実行し,選択
した情報画像を第1管理領域である当該メディアから自
動的に読み出し,第2管理領域に移動ないしコピーする
動作、ネットワークを介した遠隔にある第1管理領域
とコネクションを確立した際に,当該コネクションの確
立を第1管理領域側のコンピュータ又は第2管理領域側
のコンピュータが検知し,当該検知した側のコンピュー
タが予め選別された情報画像を送信又は要求し,この結
果第2管理領域側のコンピュータが取得した情報画像を
第2管理領域に移動ないしコピーする動作、その他特定
の動作である。
【0027】[ユーザコンピュータにおける情報画像へ
のアクセス]
【0028】ユーザは第2の管理領域に管理された情報
画像にアクセスすることにより、コンピュータに様々な
振る舞い(アクション)を起こさせることができる。ア
クセスの方法は制限されないが、例えばキーボードやポ
インティングデバイス等の入力手段から次の操作を行う
ことによりアクセスする。クリック操作、クリック
操作により表示されるメニューから項目を選択する操
作、その他特定の操作である。第2の管理領域に管理さ
れた情報画像がアクセスされると、コンピュータは、ア
クセスされた情報画像の関連情報に基づいて所定の動作
(アクション)を実行する。例えば、関連情報に情報取
得のアクションが指定されていれば、同じく関連情報に
含まれる特定の情報のポインタ(URL等)にアクセス
し当該特定の情報を取得する。また、関連情報にテロッ
プ表示が指定されていれば、同じく関連情報に含まれる
テキスト情報をテロップ表示する。また、関連情報にプ
ログラムの実行が指示されていれば、同じく関連情報に
含まれるプログラム又はコンピュータに予め実装されて
いるプログラムを実行する。
【0029】ここで、関連情報の設定に基づくアクショ
ンの一つとして、所定の関連情報を通信手段を介して外
部装置に出力する処理が考えられるが、この際、情報画
像に含まれていた関連情報のみを外部装置に出力する方
法だけでなく、当該関連情報を含んだ情報画像(情報画
像ファイル)として外部装置に出力する方法も考えられ
る。
【0030】[トラッキング処理]
【0031】情報画像は、情報画像の生成装置(生成サ
ーバ、ジェネレーションサーバ)において生成される。
生成装置は、情報画像を生成する際、その情報画像に対
し、ユーザからのアクセスに応じた固有の識別情報を上
記関連情報として埋め込むことが可能である。又は、生
成装置は、情報画像が上述した第1管理領域から第2管
理領域へ移動ないしコピーされた時点で、その操作の報
告をユーザコンピュータから受け、当該アクセスに応じ
た固有の識別情報を上記関連情報としてユーザコンピュ
ータに提供し、情報画像に埋めこませることが可能であ
る。ユーザのアクセスに応じた固有の識別情報は、例え
ば、ユーザ端末に付与されたIPアドレス、固有の
ユーザ端末ID、固有のユーザID、固有のクライ
アントアプリケーションID、アクセス日時、その他
の識別情報である。そして、生成装置は、当該アクセス
に応じた固有の識別情報と、該識別情報を含む情報画像
の識別情報とを関連付けて、データベースに管理する。
このようにすると、情報画像と、その所有ユーザとの対
応関係をCookie等と比べて確実に管理することが
でき、ユーザの嗜好や情報画像の流通経路等を追うこと
が可能である。
【0032】[更新処理]
【0033】ユーザは、第2管理領域に管理されている
情報画像を更新することができる。情報画像の生成装置
は、ユーザが上記第2管理領域にて管理している情報画
像について、ユーザコンピュータから情報画像の更新要
求を受け付ける。ユーザコンピュータは、情報画像の更
新要求に伴って、当該情報画像に埋め込まれた固有の識
別情報を生成装置に送信する。この固有の識別情報を受
信した生成装置は、当該識別情報に予め関連付けて管理
してあった新規の情報画像をユーザコンピュータに送信
し、情報画像を更新させる。この際、更新後の新規な情
報画像には、アクセスに応じた固有の識別情報が新たに
付加され、当該固有の識別情報と、今回更新された情報
画像との対応関係がデータベースに管理される。これに
より、引続き上述したトラッキング動作が可能となって
いる。また、実質的に更新される情報要素は、幾つかの
ケースが考えられ、視覚的な画像部分のみの場合、
関連情報のみの場合、それらの両方の場合、が考えら
れる。
【0034】このような更新動作は、上述したように画
像又は関連情報の受信側のコンピュータから送信側に更
新要求を出すことによっても行えるが、これに拘わら
ず、サーバ側からブロードキャスト送信される画像,関
連情報又は情報画像をクライアント側で取得し,予め設
定された情報に従って受信情報をフィルタリングし,必
要な情報のみを更新するようにしてもよい。
【0035】[IP3テクノロジーの基本効果]
【0036】IP3テクノロジーの基本的な効果として
は、次が挙げられる。ハードウェアやアプリケーショ
ンの種類を問わず、情報の流通が可能になる。既存の画
像ファイル等のようにハードウェアやアプリケーション
の種類に依存しない形式のファイルに関連情報を埋め込
んで流通させるからである。関連情報の搬送媒体とし
て画像ファイルを選択する場合は、視覚性に優れた情報
管理手法を実現できる。既存の情報ファイルのアイコン
はファイル拡張子に応じて選択されるため同じファイル
拡張子を持つ情報は同一のアイコンで示される。よっ
て、ファイル名又はファイルの内容を確認しなければフ
ァイルを判別できない。一方、関連情報を埋め込んだ情
報画像は、その画像に基づいて当該画像ファイルに内包
された関連情報を比較的容易に把握するこができる。
関連情報と画像とが一体不可分の関係にあり、例えばWe
bページのバナーのように画像とリンク情報とが分離し
た構成ではない。このため、画像情報と関連情報とが常
に一体として流通し、画像情報と関連情報とが分離して
用いられることが無い。このため、上述したトラッキン
グ動作を確実に行うことができるし、また、画像の不正
利用の防止にも効果がある。関連情報は複数を埋め込
むことができるので、情報画像への1回のアクセス動作
により、複数のポインタにアクセスして複数の情報を取
得し、実行すること等が可能である。
【0037】[ハードウェアの具体的利用]
【0038】本発明において、「記憶」「記録」「格
納」「書き込み」等は、例えばメモリ、ハードディスク
等の記憶手段に対し行われる。コンピュータ内で扱われ
るあらゆる情報は記憶手段に格納される。「読み出し」
「リード」「ロード」等も、上記記憶手段より行われ
る。各種情報の処理は、例えばCPU等の処理手段によ
って行われる。「入力」「設定」等は、例えばキーボー
ドやマウス等の入力手段より行われる。「通信」「送
信」「受信」「返信」「転送」等は、例えばモデム等の
通信手段を介して行われる。「表示」は、例えばCRT
ディスプレイ等の表示手段によって行われる。
【0039】以上説明したIP3の様々な基礎技術は、
後述する本発明の課題解決手段及び発明の実施の形態に
も適用できるものであり、本発明が請求する特許の範囲
は、後述する具体的な実施の形態に限定されるものでは
ない。
【0040】これらを踏まえ、以下、本発明における課
題解決手段を説明する。
【0041】前述した目的を達成するため、請求項1に
記載の発明では、情報の記憶手段、情報画像ファイルを
外部から受け付ける送受信手段、およびこれら各手段の
動作を制御する情報の端末処理手段を備えた情報端末装
置を採用する。そして、前記端末処理手段は、情報画像
ファイルから取得した情報発信先のポインタを前記記憶
手段に格納するステップ、前記情報画像ファイルに基づ
いて取得した関連情報を当該情報発信先に送る送信情報
として前記記憶手段に格納するステップ、当該格納した
送信情報を、前記格納したポインタにしたがって受け渡
すステップ、を有する。
【0042】ここで、「情報画像」とは、所定の情報を
埋め込んだ画像をいう。「画像関連情報」とは、情報画
像に埋め込まれた情報をいう。「ポインタ」とは、UR
Lなどのネットワーク上の場所(アドレス)を指標する
ものをいう。
【0043】また、「情報画像ファイルに基づいて取得
した関連情報」とは、画像関連情報のように情報画像か
ら直接的に取得した情報に限られず、情報画像に含まれ
る画像関連情報を用いて特定した情報など間接的に取得
した情報であってもよい。
【0044】本発明によると、情報画像から取得した画
像関連情報を送信情報として用いることにより、情報端
末装置がユーザから入力手段を介して受け付ける送信情
報を減少させることができる。
【0045】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の情報端末装置であって、さらに、前記端末処
理手段は、前記送信情報を受け渡すインターフェースを
呼び込ませるステップと、当該呼び込ませたインターフ
ェースに応じて前記送信情報となる画像関連情報を特定
するステップと、を有する。
【0046】本発明によると、インターフェースに応じ
た入力を行うことにより、迅速な入力が可能となる。
【0047】また、請求項3に記載の発明では、情報の
記憶手段、情報画像ファイルを外部から受け付ける送受
信手段、およびこれら各手段の動作を制御する情報の端
末処理手段を備えた情報端末装置を動作させるためのプ
ログラムを採用する。そして、前記端末処理手段は、情
報画像ファイルから取得した情報発信先のポインタを前
記記憶手段に格納するステップ、前記情報画像ファイル
に基づいて取得した関連情報を当該情報発信先に送る送
信情報として前記記憶手段に格納するステップ、当該格
納した送信情報を、前記格納したポインタにしたがって
受け渡すステップ、を有する。
【0048】本発明によると、情報画像から取得した画
像関連情報を送信情報として用いることにより、情報端
末装置がユーザから入力手段を介して受け付ける送信情
報を減少させることができる。
【0049】また、請求項4に記載の発明では、請求項
3に記載のプログラムであって、さらに、前記端末処理
手段は、前記送信情報を受け渡すインターフェースを呼
び込ませるステップと、当該呼び込ませたインターフェ
ースに応じて前記送信情報となる画像関連情報を特定す
るステップと、を有する。
【0050】本発明によると、インターフェースに応じ
た入力を行うことにより、迅速な入力が可能となる。
【0051】また、請求項5に記載の発明では、情報の
記憶手段、情報画像ファイルを外部から受け付ける送受
信手段、およびこれら各手段の動作を制御する情報の端
末処理手段を備えた情報端末装置において、前記端末処
理手段に、情報画像ファイルから取得した情報発信先の
ポインタを前記記憶手段に格納するステップ、前記情報
画像ファイルに基づいて取得した関連情報を当該情報発
信先に送る送信情報として前記記憶手段に格納するステ
ップ、当該格納した送信情報を、前記格納したポインタ
にしたがって受け渡すステップ、を実行させるためのプ
ログラムを記憶した記憶媒体を採用する。
【0052】本発明によると、情報画像から取得した画
像関連情報を送信情報として用いることにより、情報端
末装置がユーザから入力手段を介して受け付ける送信情
報を減少させることができる。
【0053】また、請求項6に記載の発明では、請求項
5に記載の記憶媒体であって、さらに、端末処理手段
に、前記送信情報を受け渡すインターフェースを呼び込
ませるステップと、当該呼び込ませたインターフェース
に応じて前記送信情報となる画像関連情報を特定するス
テップと、を実行させる。
【0054】本発明によると、インターフェースに応じ
た入力を行うことにより、迅速な入力が可能となる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図6に基づいて説明する。
【0056】[情報提供システムの概要]
【0057】図1は本発明を適用した情報提供システム
の構成を示すブロック図である。
【0058】この情報提供システムは、インターネット
等のネットワーク10を介して接続された情報画像ファ
イル提供サーバ装置20と、情報端末装置30とを有し
ている。なお、この図1では、便宜上、ネットワーク1
0に接続された情報画像ファイル提供サーバ装置20お
よび情報端末装置30を各々1つとして示しているが、
情報画像ファイル提供サーバ装置20および情報端末装
置30の数は特に制約を受けるものではない。また、情
報画像ファイル提供サーバ装置20は、情報画像を生
成、送信する機能と情報画像の履歴などを管理する機能
の双方を備えているが、その機能を分離して異なるサー
バ装置により実現する構成としてもよい。そして、複数
の情報画像ファイル提供サーバ装置で生成される情報画
像を一括して管理する情報画像ファイル管理サーバ装置
を備える構成としてもよい。
【0059】なお、図1において、サーバ装置40は、
WWWサービスを提供するISP(Internet Service P
rovider)などが提供するサーバ装置であり、通信販売
用Webページ、各種情報提供Webページやポータル
サイトなど、ネットワーク10を介して情報端末装置3
0に提供するものである。また、サーバ装置40は、説
明の便宜上1つとしているが、任意の数のサーバ装置4
0がネットワーク10に接続された構成であってもよい
ことはいうまでもない。
【0060】[画像ファイルの構造]
【0061】前述した情報提供システムで取り扱われる
「情報画像」とは、所定の情報を埋め込んだ画像をい
う。以下、本実施形態で取り扱う情報画像の構造につい
て説明する。図2に、情報画像のデータ構造の一実施形
態を示す。
【0062】以下、図2を用いて説明する。情報画像
は、情報画像ファイルのデータストリームの開始を示す
開始部51と、画像の表示データを記述したり配色表を
規定する画像データ部52と、画像の表示に影響を与え
ない情報を記述する注釈部53と、データストリームの
終了を示す終了部54とを含んでいる。例えば、JPE
G画像フォーマットやGIF画像フォーマットがこのよ
うなデータ構造を採用している。ここで、注釈部53に
は、情報画像に関連する画像関連情報が格納される。画
像関連情報とは、情報画像に埋め込まれた情報をいう。
【0063】画像関連情報の例としては、情報画像識別
情報、情報画像が表示する商品の情報、URL等のポイ
ンタ情報、情報画像が表示されたときの画像名称、情報
画像を閲覧するためのパスワード、情報画像を表示でき
る有効期限、置き換え表示をする場合に用いるサムネイ
ル画像、情報画像の分類を示すカテゴリ、および検索用
キーワードの情報などが挙げられる。ここで、ポインタ
情報毎に、ポインタの内容をメニューに表示する際に使
用する表示名であるコマンド名称、情報端末装置のクラ
イアントソフトウェアが情報画像を受け取った際のデー
タ処理の動作を指定するアクションテーブルなどの付帯
情報を一組として関連付けて構成してもよい。ポインタ
情報に対し付帯的でない場合も含め、アクションが割り
付けられた場合には、例えば、自己の更新、削除、失
効、送信、自己の画像関連情報などの付加情報の受け渡
しなどを行う。また、他の画像フォーマットであって
も、画像の表示に影響を与えない情報の領域を持つフォ
ーマットであれば当該領域に記述することができる。
【0064】また、電子商取引などで使用する認証情報
として情報画像を利用する場合には、画像関連情報を埋
め込む画像ファイルとして人物写真画像を用い、画像関
連情報として個人の氏名、住所、電話番号、クレジット
カード番号、カード有効期限などを埋め込むという構成
も採り得る。
【0065】上述した画像関連情報には必要に応じて暗
号化処理が施される。ここで、暗号化とは、一般に、画
像データなどのデジタルデータとして授受を行う情報
が、通信途中に第三者によるデータの改ざんがされない
ように、または不正入手した第三者が情報に改ざんを加
えた上で頒布しないように、所定の規則にしたがってデ
ータを変換することをいう。そして、この暗号化とは逆
の処理を行い、変換されたデータを元に戻すことを復号
化という。特に、前述した認証情報として画像関連情報
を用いる場合には、セキュリティの面から、暗号化/復
号化プロセスが有効となる。
【0066】そして、暗号化が施された画像関連情報が
画像ファイルのデータストリーム中に埋め込まれ、情報
画像が完成する。
【0067】[情報提供システムの詳細]
【0068】以下、図1にもどり、情報提供システムを
構成する各装置について説明する。
【0069】情報画像ファイル提供サーバ装置20は、
情報の記憶手段21、情報端末装置30との通信手段2
2、およびこれら各手段の動作を制御する情報の処理手
段23を備える。そして、記憶手段21は、画像ファイ
ル記憶領域21aと画像関連情報記憶領域21bとを備
える。
【0070】また、情報端末装置30は、情報の記憶手
段31、情報の表示手段32、外部装置との送受信手段
33、情報の入力手段34およびこれら各手段の動作を
制御する情報の端末処理手段35を備える。そして、記
憶手段31は、ポインタ情報記憶領域31aと送信情報
記憶領域31bを備える。
【0071】そして、サーバ装置40は、情報の記憶手
段21、情報画像ファイル提供サーバ装置20や情報端
末装置30との通信手段22、およびこれら各手段の動
作を制御する情報の処理手段23を備える。
【0072】以下、情報画像ファイル提供サーバ装置2
0および情報端末装置30について詳述する。
【0073】まず、情報画像ファイル提供サーバ装置2
0を詳細に説明する。情報画像ファイル提供サーバ装置
20の処理手段23は、例えばCPU等の演算処理装置
を含むものであり、記憶手段21へのデータの記憶(格
納)処理や記憶手段21からのデータ読み出し(取得)
処理、通信手段22へのデータの出力処理、または通信
手段22からのデータの取得処理など、各種処理を行
う。なお、これらの処理は、例えば単一のCPUにより
実行されるものであってもよいし、複数のCPUによる
分散処理がなされるものであってもよい。
【0074】また、記憶手段21は、例えばRAM、R
OM、HDD等のデータを格納することができる媒体を
備えるものである。特定の一の媒体に限られるものでは
なく、複数の媒体により構成されていてもよい。ここ
で、前述した画像ファイル記憶領域21aおよび画像関
連情報記憶領域21bは記憶手段21の所定の領域に設
けられる。
【0075】加えて、情報画像ファイル提供サーバ装置
20は、オペレーティングシステム(OS)やHTTP
サーバ等のサーバソフトウェアを備え、処理手段23は
それらのソフトウェアを実行することによりサーバ機能
を実現する。なお、複数の情報画像ファイル提供サーバ
装置を備える構成のシステムを用いた場合などには、前
述した画像ファイル記憶領域21aや画像関連情報記憶
領域21bを各サーバ装置に分散または提供する情報の
種別に分けて設ける構成としてもよい。
【0076】また、通信手段22は、情報画像ファイル
提供サーバ装置20をネットワーク10に接続し、この
ネットワーク10を介して情報画像ファイル提供サーバ
装置20と、情報端末装置30やサーバ装置40などと
の間でデータの送信処理および受信処理を可能にするも
のであり、例えばルータなどが挙げられる。
【0077】情報画像ファイル提供サーバ装置20で
は、処理手段23により、OSによる管理下、サーバ装
置全体の制御、ポート情報等に基づき通信処理をTel
net、FTP、HTTP等の所定のサービスに振り分
ける通信制御処理、HTTPサーバ等の処理が並列に実
行されている。
【0078】続いて、情報端末装置30を詳細に説明す
る。情報端末装置30の端末処理手段35は、例えばC
PU等の演算処理装置を含むものであり、記憶手段31
へのデータの記憶処理や記憶手段31からのデータ読み
出し処理、送受信手段33へのデータの出力処理や送受
信手段33からのデータの取得処理、CRTまたはLC
Dディスプレイなどの表示手段32への表示情報の出力
・制御処理、入力手段34からの入力情報の取得処理な
ど、各種処理を行う。なお、これらの処理は、例えば単
一のCPUにより実行されるものであってもよいし、複
数のCPUによる分散処理がなされるものであってもよ
い。
【0079】また、記憶手段31は、例えばRAM、R
OM等のデータを格納することができる媒体を備えるも
のであり、複数の媒体により構成されていてもよいし、
着脱自在なメディアであってもよい。そして、前述した
ポインタ情報記憶領域31aと送信情報記憶領域31b
は、記憶手段31の所定の領域に設けられる。また、記
憶手段31は、WWWサービスの提供を受けるためのW
ebページ閲覧用Webブラウザを実行するためのプロ
グラムを有する。
【0080】送受信手段33は、例えばターミナルアダ
プタやモデムなどの通信装置を介してネットワーク10
に情報端末装置30を接続させるシリアルポートなどの
入出力ポートであり、情報画像ファイル提供サーバ装置
20やサーバ装置40との間でデータの送信や受信を可
能にするものである。
【0081】入力手段34は、例えばキーボード、マウ
スやグライドポイントなどのポインティングデバイス、
カードリーダーなどである。
【0082】また、情報端末装置30でも、上述したサ
ーバ装置と同様に処理手段35により、OSによる管理
下、装置全体の制御、通信制御処理、ユーザからの入力
制御、Webブラウザ等の処理が並列に実行されてい
る。
【0083】なお、情報端末装置30は、いわゆるデス
クトップパソコンやノートパソコンに限られるものでは
なく、PDA(携帯情報端末)であってもよい。
【0084】続いて、サーバ装置40を詳細に説明す
る。サーバ装置40の処理手段43は、例えばCPU等
の演算処理装置を含むものであり、記憶手段41へのデ
ータの記憶(格納)処理や記憶手段41からのデータ読
み出し(取得)処理、通信手段42へのデータの出力処
理、または通信手段42からのデータの取得処理など、
各種処理を行う。なお、これらの処理は、例えば単一の
CPUにより実行されるものであってもよいし、複数の
CPUによる分散処理がなされるものであってもよい。
【0085】また、記憶手段41は、例えばRAM、R
OM、HDD等のデータを格納することができる媒体を
備えるものである。特定の一の媒体に限られるものでは
なく、複数の媒体により構成されていてもよい。加え
て、サーバ装置40は、オペレーティングシステム(O
S)やHTTPサーバ等のサーバソフトウェアを備え
る。
【0086】また、通信手段42は、サーバ装置40を
ネットワーク10に接続し、このネットワーク10を介
してサーバ装置40と、情報画像ファイル提供サーバ装
置20や情報端末装置30などとの間でデータの送信処
理および受信処理を可能にするものであり、例えばルー
タなどが挙げられる。
【0087】サーバ装置40では、処理手段43によ
り、OSによる管理下、サーバ装置全体の制御、ポート
情報等に基づき通信処理をTelnet、FTP、HT
TP等の所定のサービスに振り分ける通信制御処理、H
TTPサーバ等の処理が並列に実行されている。
【0088】[情報端末装置によるアクセス]
【0089】以下、情報端末装置30に展開されるWe
bブラウザと、サーバ装置40や情報画像ファイル提供
サーバ装置20などHTTPサーバとして機能するサー
バ装置の一般的な動作の概要を説明する。ここでは、一
例として情報端末装置30とサーバ装置40とのWWW
サービス情報の授受を説明する。なお、端末処理手段3
5は、Webブラウザのブラウザプログラムを実行する
ことによりWebブラウザの機能を実現し、処理手段2
3は、HTTPサーバプログラムを実行することにより
HTTPサーバの機能を実現する。
【0090】端末処理手段35は、入力インタフェース
である入力手段34を介してユーザから目的とするアド
レス(HTTPサーバが実行されているサーバ装置のホ
スト名を指定する部分と、ファイル名を指定する部分を
有する)を受け付け、記憶手段31の所定の領域に格納
する。そして、端末処理手段35は、格納したアドレス
を読み出し、そのアドレスに指定されたホスト名に対応
するHTTPサーバに対してファイル名を含む接続要求
を送信する。
【0091】以下、指定されたホストがサーバ装置40
であるとして説明する。この場合には、その接続要求が
端末処理手段35により通信制御処理として、ネットワ
ーク10を介して目的とするサーバ装置40へ送信され
る。サーバ装置40内に設けられた処理手段43は、通
信手段42を介して、サーバ装置40内に展開されてい
るHTTPサーバに接続要求を受け渡す。
【0092】接続要求を受け付けると、サーバ装置40
内の処理手段43により実現されるHTTPサーバは、
接続要求中のファイル名に対応するデータを記憶手段4
1の所定の領域から読み出し、情報端末装置30に向け
て送信する。情報端末装置30に送信されるファイル
は、一般的に、HTML(ハイパーテキスト記述言語)
に従って文字の表示、画像の表示、他のファイルへのリ
ンク等が記述されている。
【0093】端末処理手段35は、ネットワーク10、
送受信手段33を介してHTTPサーバから送信された
HTML形式のファイルを受け付け、受け付けたファイ
ルを情報端末装置30内で展開されているWebブラウ
ザに受け付けられる。Webブラウザにしたがい、端末
処理手段35は、このHTML形式のファイルの記述に
従って表示画面データを生成し、生成した表示画面デー
タをOSに供給する。そして、OSの制御下、端末処理
手段35は、Webブラウザに割り当てたウィンドウ内
の画像として、Webブラウザから供給された表示画面
データを表示手段32に表示させる。
【0094】ここで、例えばHTTPサーバから供給さ
れたファイル中で、画像データのファイル名と共に画像
の表示が指示されている場合には、端末処理手段35
は、HTTPサーバにそのファイル名に対応する画像デ
ータの送信要求を送受信手段33を介して送信する。
【0095】このような送信要求を受け付けた処理手段
43は、HTTPサーバは、要求されたファイル名の画
像データを記憶手段41から読み出し、通信手段42を
介して情報端末装置30のWebブラウザに送信する。
この画像データを受信した端末処理手段35は、受信し
た画像データを画面中の所定位置に表示される画像デー
タとした上でWebブラウザに供給する。これにより、
OSの制御下、端末処理手段35はWebブラウザにし
たがい、ウィンドウ内の所定位置に、受信した画像デー
タを展開し、画像を表示する。以上が、情報端末装置3
0において端末処理手段35が実現するWebブラウザ
及びサーバ装置40内で処理手段43が実現するHTT
Pサーバの一般的な動作である。
【0096】[情報提供システムの動作]
【0097】以下、本実施形態の情報提供システムの動
作について説明する。
【0098】まず、情報画像ファイル提供サーバ装置2
0の動作について説明する。
【0099】情報画像ファイル提供サーバ装置20の処
理手段23は、画像関連情報記憶領域21bから画像関
連情報を読み出し、さらに、所定の暗号化手順記憶領域
から暗号化手順を読み出す。
【0100】そして、読み出した暗号化手順にしたが
い、読み出した画像関連情報に対して暗号化を施し、こ
の暗号化を施した画像関連情報を画像ファイル記憶領域
21aから読み出した画像ファイルに埋め込み、情報画
像を作成する。
【0101】より具体的には、処理手段23は、情報端
末装置30またはサーバ装置40からの送信要求の対象
となった情報画像に埋め込む画像関連情報を画像関連情
報記憶領域21bから読み出す。なお、埋め込む画像関
連情報は、情報画像作成にともない情報端末装置30側
から提供を受けてもよい。例えば、個人情報などを受け
付けて情報画像を作成してもよい。
【0102】そして、画像関連情報に施す暗号化手順を
記憶手段21の所定の領域から読み出す。処理手段23
は、読み出した暗号化手順にしたがって暗号化を画像関
連情報に対して施す。その後、暗号化を施した画像関連
情報を、対象となる画像ファイルに埋め込む。ここで、
暗号化処理は、すべての画像関連情報に対して行う必要
はなく、画像関連情報に必要とされるセキュリティの程
度に応じたものであればよい。ただし、前述したような
個人情報を画像関連情報として取り扱う場合には、必須
の処理とすることが望ましい。
【0103】以上の手順により、情報画像ファイル提供
サーバ装置20において、情報画像が生成される。
【0104】ここで、画像関連情報を情報画像に埋め込
むときに、画像関連情報に暗号化処理を施すが、その暗
号化手順(アルゴリズムなど)は所定の期間を置いて更
新するようになっている。そのため、情報画像ファイル
提供サーバ装置20の暗号化手順が更新された場合は、
情報端末装置30の復号化手順(アルゴリズムなど)も
更新された暗号化手順に適合するように更新する必要が
ある。
【0105】以下、更新にともなう処理について説明す
る。情報画像ファイル提供サーバ装置20の処理手段2
3は、情報端末装置30に格納されている復号化手順の
バージョンを情報端末装置30の端末装置識別情報毎に
記憶手段21の所定の領域に格納する。そして、情報画
像ファイル提供サーバ装置20において画像関連情報の
暗号化手順を更新した場合は、処理手段23は、格納し
たすべての情報端末装置30の端末装置識別情報にフラ
グを立てる。その後、情報画像ファイル提供サーバ装置
20にアクセスしてきた情報端末装置30を監視し、対
応するログなどにフラグが立っている場合には、処理手
段23は新しい暗号化手順に対応した復号化手順をアク
セスしてきた情報端末装置30に送信する。そして、端
末処理手段35は、送信された復号化手順を送受信手段
33を介して受信し、受信した復号化手順を記憶手段3
1の所定の領域に格納し、更新処理とする。そして、更
新を完了した情報端末装置30について上述したフラグ
を解除する処理を行う。
【0106】[識別情報の生成]
【0107】なお、前述した画像関連情報のうち、情報
画像識別情報については、以下のように生成され、生成
履歴(生成ログ)は情報画像ファイル提供サーバ装置2
0の記憶手段21の所定の領域に格納される。
【0108】情報画像ファイル提供サーバ装置20は、
上述した情報画像の生成に際し、情報画像を識別するた
めの情報画像識別情報を生成する。情報画像識別情報と
しては、生成された情報画像に固有の情報画像固有識別
情報であるユニークID、情報画像が表す画像毎に割り
当てられた表示画像識別情報である画像固有のIDなど
が挙げられる。ただし、上述したIDを必ず備える必要
はなく、いずれか一つであっても目的とする識別用途に
応じたものであればよい。また、調査や経路管理をする
観点からは、少なくとも情報画像固有識別情報を備えれ
ばよい。
【0109】この情報画像固有識別情報を付加する処理
は、例えば、情報画像ファイル提供サーバ装置20に格
納されたHTTPサーバの拡張プログラム(いわゆるプ
ラグイン)として実装される。そして、この情報画像固
有識別情報は、このプログラムにしたがった処理手段2
3により、情報画像ファイル提供サーバ装置20が情報
画像を送信する際に生成される。処理手段23は、ユー
ザなどからのアクセス時の条件に応じてユニークな識別
情報を付与する。そして、前述した暗号化を施した後に
情報画像に埋め込む。それとともに、処理手段23は、
個々の情報画像固有識別情報を他の情報と関連付けて、
記憶手段21の所定の領域に記録する。
【0110】情報画像固有識別情報は、個々のアクセス
に対して固有の情報であれば足りるため、例えば、ユー
ザが操作している情報端末装置30のIPアドレス、ユ
ーザ毎あるいは情報端末装置30毎に付与された端末装
置識別情報などの固有の識別情報に基づいて生成するこ
とができる。
【0111】また、情報画像固有識別情報として、情報
画像ファイル提供サーバ装置20に対するアクセス日時
そのものを用いてもよい。例えば、情報画像ファイル提
供サーバ装置20に対する2つ以上のアクセスが同時に
処理されることがない場合には、アクセス日時のみで個
々のアクセスを特定する情報たり得る。したがって、こ
のような場合には、アクセス日時を情報画像固有識別情
報として情報画像に付加しても、個々の情報画像を識別
することができる。
【0112】上述したように、アクセス日時を情報画像
識別情報として用いた場合には、HTTPサーバの機能
として、ユーザからのアクセスログ(ユーザアクセス自
体のログおよび履歴ログから構成される)を記録する機
能が実装されており、このアクセスログには、HTTP
サーバを利用しているユーザの情報端末装置30のIP
アドレス、アクセス日時等を記録しておくことができる
ようになっているため、このアクセスログを参照するこ
とにより、情報画像に付加されたアクセス日時に対応す
るIPアドレスを得ることができる。したがって、容易
に画像データにアクセスしてきたユーザのIPアドレス
を特定することができる。
【0113】[情報端末装置における復号化]
【0114】次に、情報端末装置30の情報画像受信時
の動作について説明する。
【0115】情報端末装置30の端末処理手段35は、
送受信手段33を介して復号化手順に応じた暗号化を施
した画像関連情報を埋め込まれた情報画像ファイルを受
信し、記憶手段31の所定の領域に格納された復号化手
順を読み出し、読み出した復号化手順にしたがい、画像
関連情報に対して復号化を施し、復号化した画像関連情
報を表示手段32に表示する。
【0116】より具体的には、端末処理手段35は、送
受信手段33を介して情報画像ファイル提供サーバ装置
20が生成した情報画像を受信し、記憶手段31の所定
の領域に格納する。そして、記憶手段31の所定の領域
から復号化手順を読み出し、記憶手段31の所定の領域
に格納する。ここで、復号化手順は、前述した情報画像
ファイル提供サーバ装置20が備える暗号化手順に応じ
たものが格納されている。なお、復号化のための具体的
な手順や手法を取り扱うプログラムは、復号化手順と同
様に記憶手段31の所定の領域に格納されている。その
後、端末処理手段35は、格納した復号化手順にしたが
って画像関連情報に対して復号化処理を行った後、復号
化を施した画像関連情報をRAMなどの記憶手段31の
所定の領域に格納する。画像関連情報の表示要求があっ
たときに表示手段32に表示させる。
【0117】ここで、復号化を施した画像関連情報の取
り扱いとして、復号化された画像関連情報を、対応する
情報画像と関連付けて記憶手段31の所定の領域に格納
しておき、必要に応じてその領域から読み出す構成とし
てもよいし、暗号化が施された情報画像とは別に、復号
化された画像関連情報を埋め込んだ情報画像を記憶手段
31に記憶し、利用する構成としてもよい。ただし、復
号化した画像関連情報を記憶手段31に格納する構成を
採用した場合には、情報端末装置30に対して外部装置
から復号化した情報画像の送信要求がなされたときなど
は、復号化した情報画像ではなく暗号化されたままの情
報画像を送信するように制限をかける構成とする。
【0118】そして、画像関連情報の暗号化によるセキ
ュリティの観点から、複数の情報画像ファイル提供サー
バ装置20を備えた情報提供システムの場合には、各情
報画像ファイル提供サーバ装置20毎に異なるデコード
(Decode)用のキーを受け渡したり、情報画像の更新
時、復号化プログラムの更新時、もしくは情報画像を取
り扱うクライアントソフトウェアの更新時に、復号化用
のキーをあわせて更新することが望ましい。
【0119】[情報端末装置における情報画像の操作]
【0120】以下、上述した情報端末装置における情報
画像の操作について、各処理ごとに説明する。
【0121】情報端末装置30の端末処理手段35は、
記憶手段31の所定の領域に格納されたクライアントソ
フトウェアプログラムの実行により、情報画像を扱うた
めの管理領域を実現し、この管理領域において情報画像
に対して処理を行う。このクライアントソフトウェア
は、前述した復号化のためのプログラムをモジュールな
どの形で一体に備える。ただし、一体に備えることは必
須ではなく、個々のプログラムが独立したものであっ
て、連動する構成としてもよい。
【0122】このクライアントソフトウェアにしたがっ
て、端末処理手段35が実現する処理には、例えば、情
報画像ファイルの保存、削除、更新等を行う管理が含ま
れ、さらに、上述のように情報画像の画像関連情報とし
てURL等の情報が付加されている場合には、この情報
に従って実行する処理が含まれる。
【0123】以下、クライアントソフトウェアに基づく
各処理の詳細を説明する。
【0124】図3に、情報端末装置30の表示手段32
に構成される表示画面の一実施形態を示す。ここで、端
末処理手段35は、情報画像を表示する第一の管理領域
として、OSおよびWebブラウザにしたがって割り当
てられたウィンドウ61を表示制御する。このウィンド
ウ61には、例えばサーバ装置40に格納されたWeb
ページであるインターネット通信販売のための商品カタ
ログなどが表示される。このような場合には、この商品
カタログに用いられる画像には、情報画像ファイル提供
サーバ装置20へのリンクが設定される。
【0125】また、端末処理手段35は、情報画像を管
理する第二の管理領域として、クライアントソフトウェ
アにしたがって割り当てられたウィンドウ62を表示制
御する。ただし、表示手段32上において操作されるこ
とは必須ではなく、管理領域はRAMなどの記憶手段3
1内にのみ確保されるものであってよく、ユーザから視
認されることを必ずしも要しない。
【0126】端末処理手段35は、ウィンドウ61から
ウィンドウ62に対して、情報画像として提供を受けた
い画像64を受け渡す操作、いわゆるドラッグアンドド
ロップ操作などに基づき、入力手段34を介して処理命
令を受け付ける。この処理命令により、端末処理手段3
5は、情報画像ファイル生成サーバ装置10から情報画
像の供給を受ける処理へと移行する。
【0127】詳細には、ユーザが入力手段34を操作す
ることにより、マウスポインタ63をWebブラウザの
ウィンドウ61内に表示されている画像64の表示位置
に一致させ、ボタンなどを押して確定する。さらに、マ
ウスポインタ63をウィンドウ62上に移動させ、解除
する操作をすることにより、入力手段34から情報画像
を特定するための情報と情報画像を取得するための処理
を指示する情報が入力されることとなる。この入力され
た情報に基づき、端末処理手段35は、情報画像ファイ
ル提供サーバ装置20に対して送信要求する情報画像6
4を特定し、この情報画像を情報端末装置30に送信す
るよう要求する。そして、この要求を受けた処理手段2
3は、前述したように画像関連情報を埋め込んだ情報画
像を生成し、通信手段22を介して送信する。そして、
端末処理手段35は、情報画像ファイル提供サーバ装置
20から情報画像が送信された情報画像ファイルを受け
付け、受け付けた情報画像を表示手段32の表示画面上
のマウスポインタ63がある位置に表示させる。
【0128】そして、上述のドラッグアンドドロップ動
作によって、情報画像が供給された際に、端末処理手段
35が記憶手段31の所定の領域に情報画像を保存す
る。同様に、ユーザから入力手段34を介して削除指示
情報を受け付けた場合には、その指示情報に基づき、端
末処理手段35は、選択された情報画像ファイルを上述
の記憶手段31の所定の領域から削除する。
【0129】以上の説明では、ユーザのドラッグアンド
ドロップ操作という能動的な行為に基づいて、第二の管
理領域62に情報画像を受け渡す処理を行う形態とした
が、受け渡しの形態はこれに限られるものではない。例
えば、ウィンドウ61またはウィンドウ62に設けられ
たメニューを操作することにより登録などの処理が行わ
れてもよいし、CD−ROM等のメディアをハードウェ
アが受け入れたことを感知して自動的に情報画像を受け
付けるといった受動的な形態であってもよい。また、ネ
ットワーク1に接続されたサーバ装置から送られてくる
メールやメッセージなどのサーバ装置からのアクション
に基づき、フィルタリング処理を介して自動登録する構
成としてもよい。
【0130】なお、端末処理手段35は、情報画像ファ
イルが供給される際に、前述した情報画像ファイルに含
まれた画像関連情報の復号化を試み、復号化された画像
関連情報のデータ構造が正常であるかチェックする機能
を備えている。そして、復号化後のデータ構造が正常で
なければ、情報画像ファイルの他の装置への供給を禁止
する。これにより、不正に改変された情報画像ファイル
の供給を防止することができる。また、不正な情報画像
ファイルの判定は、情報画像に付加された情報画像固有
識別情報に基づいて行ってもよい。
【0131】[画像関連情報の選択]
【0132】情報端末装置30において、情報画像ファ
イルに記録された画像関連情報を利用する方法について
説明する。
【0133】図4は、メニュー選択により画像関連情報
を利用する場合の一実施形態を示した概略図である。ユ
ーザは、マウス34(ポインティングデバイス)を操作
し、マウスポインタ63をクライアントソフトウェアの
ウィンドウ62に供給された情報画像65に重ねる。次
に、ユーザは、マウス34の右ボタンをクリックする。
端末処理手段35は、このクリックを検知し、情報画像
65から取得した画像関連情報を記録手段31の所定の
領域から読み出し、メニュー表示データを生成する。例
えば、画像関連情報として得られた「コマンド名称」を
メニュー項目として用いたメニュー66を、表示手段3
2の表示画面上で情報画像65の近傍に表示する。
【0134】次に、端末処理手段35は、ユーザによる
マウスポインタ63の移動を検知し、選択されたメニュ
ー項目を特定する。そして、端末処理手段35は、マウ
ス34の左ボタンのクリックなどによる指示情報を受け
付け、一つのメニュー項目を選択決定する。この選択
が、例えば、所定のWebページの表示を意味する場合
には、対応するポインタ情報をWebブラウザ61に受
け渡し、そのポインタ情報にしたがってアクセスするよ
う指示するなど、所定の処理を行う。また、商品購入を
意味する場合には、商品購入用の登録フォームが格納さ
れたポインタへのアクセス処理が行われる。
【0135】以上の説明では、マウスのクリックにより
メニューを開き、その項目を選択する形態を採用した
が、これに限られるものではない。例えば、キーボード
の特殊キーやショートカットキーへの割付による選択命
令の受け付けや、ウィンドウのコマンドメニューを用い
た選択・実行命令の受け付けという形態もとり得る。
【0136】なお、情報画像の供給を情報画像ファイル
提供サーバ装置20から受けた際に前述した復号化を行
わない場合には、画像関連情報を利用する際に復号化が
行われる。
【0137】[情報端末装置からの情報発信処理]
【0138】次に、情報画像から提供される画像関連情
報に基づくアクセス先への情報発信について説明する。
図5に、情報端末装置30から情報発信を行うときの表
示手段32に表示される表示画面の構造図の一例を示
す。
【0139】以下、情報端末装置30において、第二の
管理領域62に配されている情報画像65を用いた情報
発信の一実施形態として、情報端末装置30の動作につ
いて説明する。
【0140】情報端末装置30の端末処理手段35は、
情報画像ファイル65から取得した情報発信先のポイン
タを記憶手段31に格納し、情報画像ファイル65また
は67に基づいて取得した関連情報を、その情報発信先
に送る送信情報として記憶手段31に格納し、格納した
送信情報を、格納したポインタにしたがって受け渡す。
【0141】より詳細には、端末処理手段35は、情報
端末装置30と外部装置との間で情報の授受、すなわち
双方向で送信情報を受け渡すインターフェースとして、
第一の管理領域61にWWWフォームなどを呼び込む。
ここで、端末処理手段35は、サーバ装置40からHT
MLファイルなどの形式で送信された表示制御情報に基
づき、WWWフォームとして所定の構造の表示画面を表
示手段32に構成する。
【0142】そして、端末処理手段35は、WWWフォ
ームに入力された情報を受け付けるWebサイトなどの
情報発信先のポインタ情報をポインタ情報記憶領域31
aに格納する。また端末処理手段35は、WWWフォー
ムにより要求される情報発信内容について、前述した表
示制御情報などに基づき特定する。
【0143】続いて、端末処理手段35は、特定した情
報発信内容に一致する送信情報を、情報画像65から取
得した画像関連情報より抽出することにより入手し、送
信情報記憶領域31bに格納する。
【0144】その後、端末処理手段35は、送信情報記
憶領域31bに格納された送信情報を読み出し、先に格
納したポインタ情報に基づき、該当する情報発信先に読
み出した送信情報を受け渡す。
【0145】ここで、ポインタ情報は、第一の管理領域
61に展開されたWWWフォームを指すものに限られ
ず、直接にサーバ装置40に設けられたWebサイト
(Webページ)を指す場合もある。なお、外部へ送信
情報を発信する場合には、送受信手段33を介すること
となる。
【0146】また、送信情報として画像関連情報から抽
出される情報は、商品名、価格、グレードなど、ユーザ
が一般に情報画像を取り扱う際に情報提供者側がユーザ
に視認させたい情報だけでなく、通常の情報画像の取り
扱いにおいて表示対象とする必要のない、型番などの商
品番号や商品管理に用いるバーコード番号、または情報
画像の情報画像識別情報などが挙げられる。
【0147】電子商取引における他の送信情報として
は、購入を希望する商品の数量や、購入者の氏名、住
所、商品の送付先、クレジットカードの番号などがあ
る。これらの情報は、入力手段34を介して端末処理手
段35が受け付け、送信情報としてRAM等の記憶手段
31の所定の領域(場合によっては送信情報記憶領域3
1bなど)に格納した上で、情報発信先に受け渡す。
【0148】なお、個人情報の送信手法の他の形態とし
ては、例えば、情報画像ファイル提供サーバ装置20
が、情報端末装置30のクライアントソフトウェアのダ
ウンロード時に、個人情報を登録させるなどして、記憶
手段21の所定の領域に有している場合には、後述する
情報画像の履歴情報などを辿ることにより、情報画像フ
ァイル提供サーバ装置20から取得する構成としてもよ
い。
【0149】具体的には、端末処理手段35は、情報画
像から取得した情報画像識別情報に基づいて、当該情報
画像識別情報を有する情報画像の生成を要求したクライ
アントソフトウェアのクライアントIDを付与されたユ
ーザの個人情報を要求する。当該要求を受けた情報画像
ファイル提供サーバ装置20の処理手段23は、送信さ
れた情報画像識別情報に基づき、記憶手段21の所定の
領域に記憶した履歴情報を参照し、当該情報画像の生成
要求をし、供給を受けたクライアントソフトウェアのク
ライアントIDを特定する。その後、処理手段23は、
特定したクライアントIDに基づき登録された個人情報
をさらに呼び出し、呼び出した個人情報を通信手段22
を介して情報端末装置30へ送信する。そして、送信さ
れた個人情報を受信した端末処理手段35は、その個人
情報を用いて送信情報を作成した後、前述したポインタ
情報に基づき情報発信先に提供する。
【0150】なお、クライアントソフトウェアなどが、
情報画像識別情報とクライアントIDとを関連付けて記
憶させたデータベースを記憶手段31の所定の領域に備
える構成として、端末処理手段35が、情報画像から取
得した情報画像識別情報に基づきクライアントIDを取
得する構成とするか、あるいは、端末処理手段35がク
ライアントソフトウェアのクライアントIDを直接取得
する構成にするなどして、クライアントIDを情報画像
ファイル提供サーバ装置20に送信し、登録された個人
情報を取得するようにしてもよい。
【0151】また、他の個人情報の提供形態としては、
個人情報を画像関連情報として埋め込んだ情報画像67
を作成しておき、第二の管理領域62の管理下において
おく。その上で、個人情報の入力が必要になった場合に
は、例えば、その情報画像67を情報画像65の上にド
ラッグ・アンド・ドロップするなどの操作を行う。端末
処理手段35は、入力手段34を介して情報画像67の
画像関連情報を用いるべき旨の指示を受け付けた場合に
は、情報画像67から取得した個人情報を送信情報とし
て送信情報記憶領域31bに格納し、前述したポインタ
情報に基づき情報発信先に提供する。
【0152】ここで、第一の管理領域61にWWWフォ
ームが展開されている場合には、個人情報を取り扱うの
で、図5に示したように送信を許可する旨の送信ボタン
68、送信内容をキャンセルする旨のキャンセルボタン
69を設けた構成とすることが望ましい。
【0153】なお、情報画像から取得した画像関連情報
の情報発信の形態としては、上述したような入力手段3
4からの実行命令などを受け付ける形態だけに限られる
ものではなく、情報画像に記憶されたアクションコマン
ドなどの画像関連情報に基づき、そのアクションを選択
することにより必要とする情報の抽出、送信などが自動
的に行われる構成としてもよい。
【0154】また、情報発信の際の画像関連情報の送信
は、画像関連情報単位で送信する形態以外に、情報発信
先が要求する場合には情報画像を送信する形態も採用し
得る。
【0155】以上説明したように、情報画像に埋め込ま
れた画像関連情報に基づいて送信情報を取得する構成を
採用することにより、情報画像を用いたユーザは煩雑な
入力操作から解放され、また、ユーザに求める情報入力
数を少なくできる。したがって、情報端末装置がユーザ
から入力手段を介して受け付ける送信情報を減少させる
ことができる。
【0156】また、情報画像に画像関連情報埋め込み、
情報画像が表す画像そのものに情報の内容を示す画像を
用いることができるため、情報発信や情報投稿に必要と
される関連情報を情報画像の形で一つにまとめることが
でき、認識性と利便性の高い情報提供の形態を実現でき
る。
【0157】そして、本来利用者の視認性が必要とされ
ない関連情報などについては、内部情報として秘匿状態
にすることができるので、例えば、商品購入者にとって
重要な情報を表示情報とし、商品販売・流通業者にとっ
て重要な情報であって商品購入者には必要のない商品番
号などの情報を画像関連情報とすることができる。これ
により、電子商取引に必要な情報は備えながらも、ユー
ザフレンドリーな形でユーザにとって必要な情報だけを
選択的に提供することが可能となる。
【0158】なお、以上説明した実施形態では、電子商
取引を例としたが、B2B、B2C、C2Cの場におい
て利用情報の交換、様々な認証情報の交換などに限られ
るものではなく、必要とされている情報の交換や投稿な
ど、情報発信、特に双方向的な情報発信の場において利
用することが可能である。
【0159】[情報画像の履歴管理]
【0160】続いて、情報画像の履歴管理について説明
する。なお、前述した、情報端末装置30において実行
される情報画像を取り扱うクライアントソフトウェアに
は、ユーザ毎あるいは情報端末装置30毎に固有の識別
情報(端末装置識別情報:クライアントID)が付与さ
れている。
【0161】以下、履歴管理における情報画像ファイル
提供サーバ装置20および情報端末装置30の動作につ
いて説明する。
【0162】情報画像ファイル提供サーバ装置20の処
理手段23は、通信手段22を介して、端末装置識別情
報として情報端末装置30のクライアントソフトウェア
の識別情報を取得するとともに、OSやサーバソフトウ
ェアを介してユーザのアクセス状況を示す情報を取得す
る。そして、処理手段23は、取得した端末装置識別情
報およびアクセス状況を示す情報を記憶手段11の所定
の領域に格納する。さらに、処理手段23は、情報端末
装置30のクライアントソフトウェアが取り扱う情報画
像の情報画像識別情報を、情報端末装置30から通信手
段22を介して取得し、記憶手段21の所定の領域に格
納する。続いて、処理手段23は、格納した情報画像識
別情報、端末装置識別情報、およびユーザのアクセス状
況を示す情報の対応関係を示すテーブル(生成ログ)を
作成し、作成した生成ログを記憶手段21の所定の領域
に記録する。この生成ログは、図6(a)に示したよう
に、アクセス元のIPアドレス、情報端末装置30がア
クセスしたサーバソフトウェアが動作しているホスト
名、アクセス日時、情報画像のファイル名、情報画像識
別情報等を含むものである。
【0163】これにより、生成ログを参照すれば、情報
画像に付加された情報画像識別情報と端末装置識別情
報、およびアクセス元IPアドレス、アクセス日時等の
ユーザのアクセス状況を示す情報を得ることができる。
したがって、ユーザのアクセス状況等の調査を比較的容
易に行うことができ、情報画像のネットワーク10にお
ける流通状態などの振る舞いを追跡する、すなわちトラ
ッキングすることもできる。
【0164】また、画像データの更新は、保存されてい
る画像データを、そのときの最新のものに更新するため
に行う。この更新処理は、例えばユーザからの指示に従
って実行してもよいし、画像データのファイルに記録さ
れている作成日等の情報に基づいて実行してもよい。さ
らには、所定間隔毎に自動的に実行するようにしてもよ
い。
【0165】端末処理手段35は、更新しようとする情
報画像から取得した情報画像識別情報に基づき、情報画
像ファイル提供サーバ装置20に情報画像の更新要求を
送信する。ここで、端末処理手段35は、更新要求とと
もに端末装置識別情報を情報画像ファイル提供サーバ装
置20へ送信する。
【0166】なお、更新時に情報画像識別情報のみを送
信するのではなく、情報画像ファイル全体のデータを送
信し、情報画像ファイル提供サーバ装置20側で受け取
ったデータに基づいて情報画像識別情報を取得するよう
にしてもよい。
【0167】更新要求を受けた情報画像ファイル提供サ
ーバ装置20の処理手段23は、更新要求がなされた情
報画像を生成する。このとき、ユーザからのアクセス状
況に応じた新たな情報画像識別情報を生成し、情報画像
に付加する。そして、処理手段23は、通信手段22を
介して情報端末装置30へ新たに生成された情報画像を
送信する。
【0168】この送信を受けた情報端末装置の端末処理
手段35は、クライアントソフトウェアにより実現され
る第二の管理領域に配された情報画像を更新する。
【0169】そして、情報画像ファイル提供サーバ装置
20の処理手段23は、情報端末装置30から送信され
た端末装置識別情報、およびOSおよびサーバソフトウ
ェアを介してユーザのアクセス状況を示す情報を取得
し、情報画像識別情報とユーザのアクセス状況を示す情
報の対応関係を示すテーブル(更新ログ)を作成する。
そして、処理手段23は、作成した更新ログを前述した
生成ログとは別に記憶手段21の所定の領域に記録す
る。
【0170】この更新ログの構造を図6(b)に示す。
生成ログと同様に、アクセス元のIPアドレス、新たに
識別情報が付加された場合にはその処理を行ったサーバ
装置のホスト名、アクセス日時(更新日時)、画像デー
タのファイル名、情報画像識別情報等を含む他、元の識
別情報を生成した情報画像ファイル提供サーバ装置20
を特定するための情報(提供サーバID)、ユーザある
いは当該ユーザが使用している情報端末装置30を特定
するためのクライアントID等をも含むものである。
【0171】これにより、この更新ログを参照すれば、
上述の生成ログによって得られるユーザのアクセス状況
に加えて、画像データの更新、ユーザあるいは情報端末
装置30を特定するための情報が得られる。すなわち、
情報画像の更新状況等を通してユーザの趣向等の調査を
も比較的容易に行うことができる。
【0172】また、更新ログを参照することにより、画
像データに付加された識別情報に対応するユーザあるい
は情報端末装置30を特定するための情報が得られるた
め、画像データの入手経路等をより正確に特定すること
ができる。
【0173】以上説明した情報画像が提供され、その情
報画像を生成し、管理するシステムや情報端末装置が提
供されることにより、企業内イントラネットにおける情
報利用、企業間あるいは企業と消費者間での電子商取引
上における利用や個人情報を管理する手段としての利用
などにおいて、有効かつ安全に情報画像を情報提供媒体
として活用できるネットワークが実現できる。
【0174】また、情報画像に、ユーザのアクセス状況
に応じた固有の情報画像識別情報などを付加しておくこ
とにより、情報画像が盗用されても、上述の生成ログを
参照して情報画像の入手経路等を比較的容易に特定する
ことができる。このため、情報画像の盗用の抑止に効果
がある。加えて、従来のCookie等を使用した調査
と比較して、識別情報を確実に保持させることができ、
調査結果の信頼性を向上させることができる。
【0175】さらに、情報画像を広告媒体として利用す
ることにより、広告主はユーザの嗜好について、従来と
比較してより信頼性の高い調査結果を得ることができ、
この調査結果を用いることにより、各ユーザ個人のニー
ズに的確に対応したワン・トゥ・ワンのサービスを提供
することが可能となる。
【0176】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、請求項1、請求項3および請求
項5に記載の発明は、情報画像から取得した画像関連情
報を送信情報として用いることにより、情報端末装置が
ユーザから入力手段を介して受け付ける送信情報を減少
させることができる。
【0177】また、請求項2、請求項4および請求項6
に記載の発明は、インターフェースに応じた入力を行う
ことにより、迅速な入力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る情報提供システムの構成を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明に係る情報画像のデータ構造を示す概
略図である。
【図3】 情報端末装置の表示手段に表示される表示画
面の構成図である。
【図4】 情報端末装置の表示手段に表示される表示画
面の構成図である。
【図5】 情報端末装置の表示手段に表示される表示画
面の構成図である。
【図6】 履歴情報のテーブルの一例を示す図である。
図6(a)は生成ログを示し、図6(b)は更新ログを
示す。
【符号の説明】
10 ネットワーク 20 情報画像ファイル提供サーバ 21 記憶手段 21a 画像ファイル記憶領域 21b 画像関連情報記憶領域 22 通信手段 30 情報端末装置 31 記憶手段 31a ポインタ情報記憶領域 31b 送信情報記憶領域 32 表示手段 33 送受信手段 34 入力手段 35 端末処理手段 40 サーバ装置 41 記憶手段 42 通信手段 43 処理手段 51 開始部 52 画像データ部 53 注釈部 54 終了部 61 ウィンドウ(第一の管理領域) 62 ウィンドウ(第二の管理領域) 63 マウスポインタ 64 画像 65 情報画像 66 メニュー 67 情報画像 68 送信ボタン 69 キャンセルボタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 仁史 東京都品川区東五反田一丁目六番三号 東 京建物五反田ビル ヴィジョンアーツ株式 会社内 (72)発明者 藤川 泰文 東京都品川区東五反田一丁目六番三号 東 京建物五反田ビル ヴィジョンアーツ株式 会社内 (72)発明者 八田 斉明 東京都品川区東五反田一丁目六番三号 東 京建物五反田ビル ヴィジョンアーツ株式 会社内 Fターム(参考) 5B082 AA13 EA01 HA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記憶手段、情報画像ファイルを外
    部から受け付ける送受信手段、およびこれら各手段の動
    作を制御する情報の端末処理手段を備えた情報端末装置
    であって、 前記端末処理手段は、 a)情報画像ファイルから取得した情報発信先のポイン
    タを前記記憶手段に格納するステップ、 b)前記情報画像ファイルに基づいて取得した関連情報
    を当該情報発信先に送る送信情報として前記記憶手段に
    格納するステップ、 c)当該格納した送信情報を、前記格納したポインタに
    したがって受け渡すステップ、 を有することを特徴とする情報端末装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報端末装置であっ
    て、さらに、前記端末処理手段は、 前記送信情報を受け渡すインターフェースを呼び込ませ
    るステップと、 当該呼び込ませたインターフェースに応じて前記送信情
    報となる画像関連情報を特定するステップと、を有する
    ことを特徴とする情報端末装置。
  3. 【請求項3】 情報の記憶手段、情報画像ファイルを外
    部から受け付ける送受信手段、およびこれら各手段の動
    作を制御する情報の端末処理手段を備えた情報端末装置
    を動作させるためのプログラムであって、 前記端末処理手段は、 a)情報画像ファイルから取得した情報発信先のポイン
    タを前記記憶手段に格納するステップ、 b)前記情報画像ファイルに基づいて取得した関連情報
    を当該情報発信先に送る送信情報として前記記憶手段に
    格納するステップ、 c)当該格納した送信情報を、前記格納したポインタに
    したがって受け渡すステップ、 を有することを特徴とする情報端末装置を動作させるた
    めのプログラム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプログラムであって、
    さらに、前記端末処理手段は、 前記送信情報を受け渡すインターフェースを呼び込ませ
    るステップと、 当該呼び込ませたインターフェースに応じて前記送信情
    報となる画像関連情報を特定するステップと、を有する
    ことを特徴とする情報端末装置を動作させるプログラ
    ム。
  5. 【請求項5】 情報の記憶手段、情報画像ファイルを外
    部から受け付ける送受信手段、およびこれら各手段の動
    作を制御する情報の端末処理手段を備えた情報端末装置
    において、 前記端末処理手段に、 a)情報画像ファイルから取得した情報発信先のポイン
    タを前記記憶手段に格納するステップ、 b)前記情報画像ファイルに基づいて取得した関連情報
    を当該情報発信先に送る送信情報として前記記憶手段に
    格納するステップ、 c)当該格納した送信情報を、前記格納したポインタに
    したがって受け渡すステップ、を実行させるためのプロ
    グラムを記憶した記憶媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の記憶媒体であって、さ
    らに、端末処理手段に、 前記送信情報を受け渡すインターフェースを呼び込ませ
    るステップと、 当該呼び込ませたインターフェースに応じて前記送信情
    報となる画像関連情報を特定するステップと、を実行さ
    せるプログラムを記憶した記憶媒体。
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