JP2002229736A - 透明タッチパネルおよびその製造方法 - Google Patents

透明タッチパネルおよびその製造方法

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JP2002229736A
JP2002229736A JP2001022036A JP2001022036A JP2002229736A JP 2002229736 A JP2002229736 A JP 2002229736A JP 2001022036 A JP2001022036 A JP 2001022036A JP 2001022036 A JP2001022036 A JP 2001022036A JP 2002229736 A JP2002229736 A JP 2002229736A
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Satoru Nakao
知 中尾
Masakatsu Nagata
雅克 永田
Satoshi Yamamoto
敏 山本
Munekimi Mizutani
宗幹 水谷
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明タッチパネルのドットスペーサが剥離、
脱落して絶縁不良による誤動作を生じることがなく、耐
久性の向上を図る。 【解決手段】 透明タッチパネル10は、対向平面を平
行にして互いに所定間隔をあけて対向保持された一対の
透明基板11,12を備え、各透明基板11,12の対
向面側の表面にそれぞれ透明導電膜13,14が形成さ
れている。対向保持された透明基板11の表面11aに
は、対向された透明導電膜13,14同士の間隙15を
保持するためのドットスペーサ16が形成されている。
ドットスペーサ16と前記透明基板11との境界面S
は、透明基板11の前記境界面S以外の平滑な表面に比
べて、粗面化されて互いに密着されている。これによ
り、透明基板11とドットスペーサ16との密着性を高
められ、耐久性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明タッチパネルに
関し、特に耐久性を向上させた透明タッチパネルおよび
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】錫添加酸化インジウム(ITO)に代表
される透明導電膜を使用したスイッチ(透明タッチパネ
ル)は、液晶や蛍光表示素子と組み合わせて家電製品、
情報機器等の操作盤として用いられている。透明タッチ
パネルでは、裏面に配した表示素子の表示を切り換えて
一つのスイッチに複数の機能を付与できるため、限定さ
れた面積に多機能な操作盤を配置することができる。同
時に表示の切り換えによって操作の順も分かり易くな
り、初心者にとって取扱が容易になる。
【0003】前記透明タッチパネルは、図9、図10に
示すように、ガラス等の基材1と可撓性を持った基材2
の片面に透明導電膜3,4を形成し、僅かな間隙5を保
持し各基材1,2の透明導電膜3,4を対向させて接合
した構造になっている。各基材1,2の表面は、透明タ
ッチパネルの裏面に配置された表示素子の画面を損なわ
ないように平滑で透明性を高めたものとなっている。そ
して、前記可撓性を持った基材2を指などで押すことに
より基材2を撓ませ、透明導電膜3,4同士を接触させ
てスイッチ動作を行わせるようになっている。
【0004】しかし、前記透明タッチパネルは、繰り返
し接触後の可撓性を持った基材2の劣化や不用意な接触
による誤動作を防止するため、少なくとも片方の透明導
電膜上に多数の微小な絶縁材からなる突起(ドットスペ
ーサ)6が一定の距離をあけて配置されている。このド
ットスペーサ6の存在により長期にわたって透明タッチ
パネルの安定したオンオフのスイッチ動作を維持するこ
とができると共に、ペン入力における高精度な位置検出
を可能にしている。
【0005】前記ドットスペーサ6は、数10μm〜数
100μmの直径と、数μm〜数10μmの高さを持っ
た半球状、円錐状、または円柱状の透明体で、透明導電
膜3を形成した基材1上に印刷法や感光性樹脂を用いた
フォトリソグラフィ法によって形成される。ドットスペ
ーサ6の寸法は、透明タッチパネルを通して表示される
画面の品質を損なわないように、可能な限り小さく、そ
の数も少なくすることが望ましいが、前述した誤動作防
止に必要な透明導電膜3,4の間の間隔を維持するた
め、最小寸法とその配置のピッチには制限がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記透明タッチパネル
の透明導電膜3,4は、前述の通り、ドットスペーサ6
によって支持されているため、そのオンオフのスイッチ
動作(透明導電膜3,4の接触、離脱)の度に、ドット
スペーサ6には過酷な衝撃や変形の応力がもたらされ
る。従来のドットスペーサ6は、図10に示すように、
平滑な基材1上に形成されていたため、下地との密着性
が弱く、長期にわたってスイッチ動作の繰り返しによっ
て下地から剥離してしまう問題があった。ドットスペー
サ6が剥離した個所は対向する透明導電膜3,4の間の
絶縁不良を引き起こし、透明タッチパネルの誤動作に繋
がる。透明タッチパネルは、打鍵耐久試験や筆記耐久試
験によってその寿命が評価されるが、多くの場合、ドッ
トスペーサ6が剥離、脱落してしまうことが、その寿命
を決定していた。
【0007】本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
ので、ドットスペーサが剥離、脱落して絶縁不良による
誤動作を生じることがない、耐久性を向上させた透明タ
ッチパネルおよびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る透明タッチパネルは、対向
保持された透明基板の表面に形成されている透明導電膜
同士を接触させることによってスイッチ動作を行わせる
透明タッチパネルにおいて、前記対向保持された少なく
とも一方の透明基板の表面に、透明導電膜同士の間隙を
保持するためのドットスペーサが形成され、該ドットス
ペーサと前記透明基板の境界面が透明基板の表面に比べ
て粗面化されている構成としたものである。
【0009】この透明タッチパネルにおいては、透明基
板上に形成されたドットスペーサと透明基板との境界面
だけが選択的に粗面化されているので、ドットスペーサ
と透明基板との密着性が高められ、透明タッチパネルを
長期にわたってオンオフのスイッチ動作を繰り返し行っ
てもドットスペーサが下地から剥離、離脱することがな
く、電気的特性や光透過性を損なうこともなく、透明タ
ッチパネルのスイッチ動作を安定して行わせることがで
きると共に、その寿命を格段に向上させることができ
る。
【0010】また、請求項2に係る透明タッチパネルの
製造方法は、透明導電膜を表面に成膜した透明基板上に
おいて少なくともドットスペーサを形成すべき位置に開
口部を有するレジストを形成する工程と、前記開口部に
面する透明基板の表面を粗面化する工程と、前記レジス
トの開口部にドットスペーサを構成するスペーサ構成材
料を充填する手段を用いて、粗面化された透明基板上に
ドットスペーサを形成する工程とを備えた構成としたも
のである。
【0011】この製造方法では、透明基板のドットスペ
ーサを形成すべき表面に対応させて開口部をあけたレジ
ストパターンで透明導電膜を被覆し、レーザー照射やイ
オンエッチング、またはサンドブラスト等の機械加工を
行って、前記開口部に面する透明基板の表面だけを選択
的に粗面化する。この粗面化した透明基板上の部分に開
口部から樹脂等のスペーサ構成材料を充填してドットス
ペーサを形成することにより、透明基板とドットスペー
サとの密着性を高めることができて、透明タッチパネル
の光学的および電気的性能に影響することなく、耐久性
が向上された透明タッチパネルを製造することができ
る。
【0012】また、請求項3に係る透明タッチパネルの
製造方法は、透明導電膜を表面に成膜した透明基板上に
おいて少なくともドットスペーサを形成すべき位置に開
口部を有するレジストを形成する工程と、前記開口部に
面する透明基板の表面を粗面化する工程と、前記レジス
トを除去した後、粗面化した部分にドットスペーサを形
成する手段を用いて、粗面化された透明基板上にドット
スペーサを形成する工程とを備えた構成としたものであ
る。この製造方法では、従来技術である印刷法を用いて
透明基板上にドットスペーサを容易に形成することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る透明タッチパ
ネルの実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1
において、10は本発明の一実施の形態に係る透明タッ
チパネルである。この透明タッチパネル10は、対向平
面を平行にして互いに所定間隔をあけて対向保持された
一対の透明基板11,12を備えており、各透明基板1
1,12の対向面側の表面にそれぞれ透明導電膜13,
14が形成されている。そして、対向保持された透明基
板11,12のうちの一方(図1の例では透明基板1
1)の表面には、対向された透明導電膜13,14同士
の間隙15を保持するためのドットスペーサ16が形成
されている。該ドットスペーサ16と前記透明基板11
との境界面Sは、透明基板11の前記境界面S以外の平
滑な表面11aに比べて粗面化されている。
【0014】前記ドットスペーサ16は、半球状に形成
されているが、円錐状、円柱状、その他の形状に形成す
ることができる。また、前記境界面Sは、透明基板11
側の接着面11bがその頂部11cを前記平滑な表面1
1aに面一にした微少な凹凸に形成され、ドットスペー
サ16側の接着面16aが前記接着面11bに合致する
凹凸に形成されて、互いに隙間なく密着されている。し
かし、透明基板11の粗面化の加工方法、例えば、サン
ドブラスト加工によって、透明基板11の接着面は、図
3に示すように、凹凸面の頂部11dが平滑な平面11
aより下位になるように抉られた接着面11eとなる場
合があり、この場合には、それに密着されるようにドッ
トスペーサ16の接着面が形成される。
【0015】前記透明タッチパネル10においては、可
撓性を有する透明基板(可撓性基板)12を指等で押し
て対向保持された透明基板11,12の表面に形成され
た透明導電膜13,14同士を接触させることによって
オンオフのスイッチ動作を行わせるようになっている
が、透明基板11上に形成されたドットスペーサ16と
透明基板11との境界面Sが粗面化されているので、ド
ットスペーサ16と透明基板11との密着性が高められ
ており、透明タッチパネルを長期にわたってスイッチ動
作を繰り返し行っても、ドットスペーサ16が下地(接
着面11c,11e)から剥離、離脱することがない。
【0016】前記透明基板11は、ドットスペーサ16
を形成する表面だけを選択的に粗面化することにより、
電気的特性や光透過性を損なうことなく、ドットスペー
サ16の透明基板11に対する密着性を改善することが
できる。前記粗面化によって密着性を高めたドットスペ
ーサ16は、打鍵耐久試験や筆記耐久試験に対して平滑
な透明基板上に形成したドットスペーサに比べて格段に
長寿命となり、透明タッチパネル10のスイッチ動作を
安定して行わせることができる。
【0017】次に、本発明に係る透明タッチパネル10
の製造方法の実施の形態について図4〜図8を参照して
説明する。第1の実施の形態に係る透明タッチパネル1
0の製造方法は、透明導電膜13,14を表面に成膜し
た透明基板11,12上において少なくともドットスペ
ーサ16を形成すべき位置に開口部Hを有するレジスト
17を形成する(レジスト形成工程)。次に、レジスト
17の開口部Hに面する透明基板11(12)の表面を
粗面化する(粗面化加工工程)。この後に、前記レジス
ト17の開口部Hにドットスペーサ16を構成する樹脂
材料を充填する手段を用いて、粗面化された透明基板1
1(12)上にドットスペーサ16を形成する(スペー
サ形成工程)ことを特徴としている。
【0018】以下に、上記製造方法の実施例を具体的に
説明する。先ず、図4(A)に示すような透明導電膜1
3としてのITO膜13aを形成した透明基板11であ
るガラス基板11Gの表面(ITO膜13aの表面)
に、厚さ15μmのフィルム状のフォトレジスト(レジ
スト)17を、ロールラミネータを用いて接着した(図
4(B)参照)。この後に、前記フィルム状のフォトレ
ジスト17に対してパターン露光、現像を行い、ドット
スペーサ16を形成するスペーサパターン部18および
外周絶縁層を形成する絶縁層パターン部19のレジスト
を除去して、ガラス基板11G上のドットスペーサ16
を形成すべき位置と外周絶縁層を形成すべき位置に、前
記開口部Hとしてのレジストパターン20を有するフォ
トレジスト17を形成した(図4(C)参照)。
【0019】図5に示すように、前記スペーサパターン
部18は、直径80μmのドットスペーサ16に対応す
るドットスペーサ形成部18aを、前記ガラス基板11
Gの縦方向Aと横方向Bに所定のピッチで複数個整列し
て配列したものである。前記ドットスペーサ形成部18
aの配列形状は、上記に限らず、千鳥状配置やその他の
配列形状であってもよい。
【0020】本実施例では、レジストパターン20の形
成にフォトリソグラフィ技術を用いたが、スクリーン印
刷等の手段で最初からガラス基板11Gの所定の表面だ
けをレジスト17で被覆(マスキング)することもでき
る。ただし、直径100μm以下のドットスペーサ16
に対応するドットスペーサ形成部18aを有するレジス
トパターン20の形成には解像度の点でフォトレジスト
を使用することが望ましい。
【0021】次に、レジストパターン20を形成したI
TO膜付きのガラス基板11Gに、10〜20μmのア
ルミナ粒子を用いてサンドブラスト加工を行って、ガラ
ス基板11Gにおけるドットスペーサ16および外周絶
縁層を形成すべき前記開口部Hに面する表面(ドットス
ペーサ接着面11eおよび外周絶縁層形成面11fに対
応する面)を粗面化した(図4(D)参照)。前記アル
ミナの粒子は、ドットスペーサ16の直径に対応して選
定し、ドットスペーサ16が前記直径よりさらに小さい
場合には、レジストパターン20の精度を維持するため
により細かい粒子を用いる。
【0022】前記サンドブラスト加工の終了後は、ガラ
ス基板11Gを十分に濯ぎ、クリーンオーブン中で乾燥
させた。サンドブラスト加工を行ったガラス基板11G
におけるドットスペーサ接着面(スペーサ形成面)11
e(図3も参照)および外周絶縁層形成面11fの表面
粗さは、Rmaxで0.5〜2μmであった。サンドブ
ラスト加工前の鏡面研磨されたガラス基板11Gの表面
粗さがRmaxで0.02〜0.05μmであったのに
比べ、10倍以上の凹凸を持った粗面が得られた。
【0023】次に、前記ドットスペーサ16を構成する
材料(スペーサ構成材料)およびガラス基板11Gに外
周絶縁樹脂層21を構成する材料として2液混合タイプ
のエポキシ樹脂(樹脂材料)Pを、レジスト17上から
塗布してスペーサパターン部18と絶縁層パターン部1
9の開口部Hに充填した(図4(E)参照)。塗布工程
には、印刷装置とスキージを用いる方法、またはダイコ
ータを用いる方法を採用することができる。さらに、真
空中でエポキシ樹脂Pを塗布することにより、スペーサ
パターン部18と絶縁層パターン部19の開口部Hへ気
泡を発生させることなくエポキシ樹脂Pを充填し、ドッ
トスペーサ16の形状を再現性良く形成することもでき
る。
【0024】前記スペーサパターン部18と絶縁層パタ
ーン部19の開口部Hに充填したエポキシ樹脂Pを乾燥
させた後に、ガラス基板11Gをレジスト剥離液に浸漬
してレジスト17を除去した(図4(F)参照)。さら
に、ガラス基板11Gを純水を用いて十分に濯いだ後1
50℃に加熱したオーブ中でエポキシ樹脂Pを硬化させ
た(図4(G)参照)。
【0025】本実施例でドットスペーサ16と外周絶縁
層21を構成する材料として使用したエポキシ樹脂Pの
代わりに、ポリエチレン、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、シリコン樹脂等の樹脂材料やゴムあるいは無機材
料、さらに、これらの混合物等を用いることもできる。
樹脂の硬化方法も、樹脂の種類により室温硬化、加熱硬
化、赤外線硬化、紫外線硬化等の適用し得るものが異な
るため、使用するレジストの種類も考慮して選択する。
【0026】最後に、ドットスペーサ16および外周絶
縁層21を形成したガラス基板11Gに、その両側に沿
った位置でITO膜13aに接続された銀回路22,該
銀回路22の周縁を絶縁する絶縁樹脂層23、異方導電
樹脂24および粘着剤25を順次印刷、硬化させた(図
4(H)、図4(I)および図5参照)。
【0027】次に、前記と同様の製造工程を経て、可撓
性を有する透明基板(可撓性基板)12として表面に透
明導電膜14であるITO膜14aを形成した、2軸延
伸された厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)のフィルム(PETフィルム)12aを用
い、該PETフィルム12a上に外周絶縁層26、銀回
路27、および絶縁樹脂層28を形成した(図6(A)
〜図6(D)および図7参照)。この後に、前記ガラス
基板11GとPETフィルム12aとを互いの絶縁樹脂
層23,28側を対向させて、前記粘着剤25により貼
り合わせることにより透明タッチパネル10を作製し
た。
【0028】なお、可撓性基板12としては、PETフ
ィルム12a以外にもポリカーボネート(PC)やポリ
エーテルサルフォン(PES)、または薄厚化したガラ
スを用いることができる。前記実施例においては、ガラ
ス基板11G側のみにドットスペーサ16を形成する場
合について示したが、ガラス基板11Gと可撓性基板1
2の両側に、または可撓性基板12側のみにドットスペ
ーサ16を形成することもできる。樹脂製の可撓性基板
12の側に本発明の製造方法を適用してドットスペーサ
16を形成する場合には、脆性材料の加工法であるサン
ドブラスト加工は適用できないため、レーザー光やイオ
ンの照射、または酸やアルカリ、有機溶剤を用いて侵食
する方法を用いる。
【0029】次に、第2の実施の形態に係る透明タッチ
パネル10の製造方法は、第1の実施の形態に係る透明
タッチパネル10の製造方法と同様にレジスト形成工程
を行った後に、前記レジスト17の開口部Hに面する透
明基板11の表面を粗面化する(粗面化工程)。次に、
前記レジスト17を除去した後、粗面化した部分にドッ
トスペーサを形成する手段を用いて、粗面化した透明基
板11上にドットスペーサ16を形成する(スペーサ形
成工程)ことを特徴としている。
【0030】以下に、この製造方法の実施例を図8を参
照して具体的に説明する。先ず、第1の実施の形態にお
ける実施例の製造工程と同様にして、ガラス基板11G
の表面(ITO膜13aの表面)にレジストパターン2
0を形成したレジスト17でマスキングを行い(図8
(A〜図8(C)参照)、ガラス基板11Gにおけるド
ットスペーサ16および外周絶縁層21を形成すべき所
要の表面(ドットスペーサ接着面11eおよび外周絶縁
層形成面11fに対応する面)を粗面化加工した(図8
(D)参照)後に、レジスト17を剥離、除去した(図
8(E)参照)。次に、粗面化加工した面11e,11
fに樹脂を印刷し、硬化することによって、ドットスペ
ーサ16および外縁絶縁層21を形成した(図8(F)
参照)。
【0031】以後は、第1の実施の形態における実施例
の製造工程(図4(H)、図4(I))と同様な製造工
程(図8(G)、図8(H)を経て透明タッチパネル1
0を作製する。本実施例では、ドットスペーサ16の直
径が100μm以下の寸法になると、正確なアライメン
トが難しくなるが、従来技術である印刷法によってドッ
トスペーサ16を形成できる利点がある。
【0032】本発明による透明タッチパネル10と透明
基板11の表面11aに粗面化加工を施さなかった従来
の透明タッチパネル(比較サンプル)について、打鍵耐
久試験および筆記試験を実施したところ、打鍵回数10
0万回後において従来の比較サンプルは10台中1台に
ドットスペーサの剥離に起因する絶縁不良が現れたが、
本発明の透明タッチパネルには絶縁不良の発生はなかっ
た。また、100万文字の筆記耐久試験後でも、従来の
比較サンプルでは10台中5台について同様の絶縁不良
が発生したが、本発明の透明タッチパネル10では10
台とも絶縁不良の発生はなく正常に動作した。
【0033】一方、透明基板11に形成したドットスペ
ーサ16について粘着テープを用いた引き剥がし試験を
試みたところ、本発明のように透明基板11とドットス
ペーサ16との境界面Sを粗面化した構造をもつドット
スペーサ16では剥離は皆無であったが、透明基板11
の平滑な表面11a上に直接ドットスペーサ16を形成
した比較サンプルでは剥離するものが見られた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような優れた効果が奏される。 請求項1に係る透明
タッチパネルによれば、ドットスペーサと透明基板との
接着面が粗面化されていることにより、透明基板に対す
るドットスペーサの密着強度が高まり、打鍵および筆記
耐久試験によって評価される透明タッチパネルの耐久性
(寿命)を著しく向上させることができる。また、透明
基板の粗面化加工をドットスペーサの接着面に限定する
ことにより、表示素子の視認性や位置認識精度など透明
タッチパネルの光学特性および電気特性には殆ど影響を
与えることはない。
【0035】請求項2に係る透明タッチパネルの製造方
法によれば、フォトグラフィまたは印刷で形成したレジ
ストを粗面化加工のマスキングとして用いることによ
り、ドットスペーサの形成面だけを選択的に確実に粗面
化することができる。さらに、粗面化加工のマスキング
をドットスペーサの形成にも同時に用いることにより、
透明基板表面におけるドットスペーサの接着面と粗面化
加工面とを正確に一致させることができるため、前記の
ように透明タッチパネルの光学特性や電気特性に与える
影響を最小限に抑え、耐久性に優れた透明タッチパネル
を容易に製造することができる。請求項3に係る透明タ
ッチパネルの製造方法によれば、従来技術である印刷法
を用いて透明基板上にドットスペーサを容易に形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る透明タッチパネルの一実施の形
態を示す断面図である。
【図2】 同じくドットスペーサ接着部の拡大断面図で
ある。
【図3】 同じく透明基板におけるドットスペーサ接着
面の粗面化加工部の拡大断面図である。
【図4】 本発明に係る透明タッチパネルの製造方法の
第1の実施の形態におけるガラス基板側の製造工程を示
す断面図である。
【図5】 同じくガラス基板側の製造工程を示す平面図
(図4(H)のX矢視図)である。
【図6】 同じく可撓性基板側の製造工程を示す断面図
である。
【図7】 同じく可撓性基板側の製造工程を示す平面図
(図6(C)のY矢視図)である。
【図8】 本発明に係る透明タッチパネルの製造方法の
第2の実施の形態におけるガラス基板側の製造工程を示
す断面図である。
【図9】 従来の透明タッチパネルの断面図である。
【図10】 同じくドットスペーサ接着部の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1,10・・・透明タッチパネル、11・・・透明基
板、11a・・・表面、11e・・・ドットスペーサ接
着面(スペーサ形成面)、11G・・・ガラス基板、1
2・・・透明基板(可撓性基板)、12a・・・PET
フィルム、13,14・・・透明導電膜、13a,14
a・・・ITO膜、16・・・ドットスペーサ、17・
・・フォトレジスト(レジスト)、18・・・スペーサ
パターン部、19・・・絶縁層パターン部、20・・・
レジストパターン、21,26・・・外周絶縁層、2
2,27・・・銀回路、23,28・・・絶縁樹脂層、
H・・・開口部、P・・・エポキシ樹脂(樹脂材料)、
S・・・境界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 (72)発明者 水谷 宗幹 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 Fターム(参考) 5B087 AA04 CC13 CC18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向保持された透明基板(11,12)
    の表面に形成されている透明導電膜(13,14)同士
    を接触させることによってスイッチ動作を行わせる透明
    タッチパネルにおいて、前記対向保持された少なくとも
    一方の透明基板の表面(11a)に、透明導電膜同士の
    間隙(15)を保持するためのドットスペーサ(16)
    が形成され、該ドットスペーサと前記透明基板の境界面
    (S)が透明基板の表面に比べて粗面化されていること
    を特徴とする透明タッチパネル。
  2. 【請求項2】 透明導電膜(13,14)を表面に成膜
    した透明基板(11,12)上において少なくともドッ
    トスペーサ(16)を形成すべき位置に開口部(H)を
    有するレジスト(17)を形成する工程と、前記開口部
    に面する透明基板の表面(11a)を粗面化する工程
    と、前記レジストの開口部にドットスペーサを構成する
    スペーサ構成材料を充填する手段を用いて、粗面化され
    た透明基板上にドットスペーサを形成する工程とを備え
    たことを特徴とする透明タッチパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 透明導電膜(13,14)を表面に成膜
    した透明基板(11,12)上において少なくともドッ
    トスペーサ16を形成すべき位置に開口部(H)を有す
    るレジスト(17)を形成する工程と、前記開口部に面
    する透明基板の表面(11a)を粗面化する工程と、前
    記レジストを除去した後、粗面化した部分にドットスペ
    ーサを形成する手段を用いて、粗面化された透明基板上
    にドットスペーサを形成する工程とを備えたことを特徴
    とする透明タッチパネルの製造方法。
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