JP2002228501A - 熱式空気流量計 - Google Patents

熱式空気流量計

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JP2002228501A JP2001028406A JP2001028406A JP2002228501A JP 2002228501 A JP2002228501 A JP 2002228501A JP 2001028406 A JP2001028406 A JP 2001028406A JP 2001028406 A JP2001028406 A JP 2001028406A JP 2002228501 A JP2002228501 A JP 2002228501A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度差信号を得る部位に温度補償手段を設ける
ことにより、簡単な構成で正確な双方向の流量計測を行
なうことが可能な熱式空気流量計を実現する。 【解決手段】感温抵抗体Ru1とRd1との接続点は感
温抵抗体Raを介して増幅器Aのマイナス入力端子に接
続され、感温抵抗体Ru1とRd1との接続点は増幅器
Aのプラス入力端子に接続される。感温抵抗体Rd2と
Ru2との接続点は感温抵抗体Raと増幅器Aのマイナ
ス入力端子との間に接続される。感温抵抗体Rfは空気
流温度に依存し且つ発熱抵抗体Rhの熱干渉を受けない
位置に配置され抵抗R1〜R3及び発熱抵抗体Rhとと
もにブリッジ回路を形成している。感温抵抗体Raを接
続し感温抵抗体Ru、Rdの温度係数がRaの1/3程
度となるように抵抗Ru、Rdを設定することで比較点
電位差dVの空気流温度依存性を1/10以下に補償す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車の
内燃機関制御に必要とされるエンジンの吸入空気流量を
計測する装置に係り、特に、吸気脈動により生じる逆流
現象をも正確に計測する双方向の流量検出が可能な熱式
空気流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の空気流量計測装置としては、
例えば、特開平9−318412号公報に開示されたも
のがある。この公報に開示された技術は、吸気温度と一
定の温度差に制御され、空気流中に設置された発熱抵抗
体の上下流に、感温抵抗体を設置し、この上下流に設置
された感温抵抗体の互いの温度差により、双方向の空気
流量を計測する方法である。
【0003】上記開示技術によれば、発熱抵抗体と下流
側感温抵抗体との間にスリットを設けたり、発熱抵抗体
の加熱電流と感温抵抗体の温度差信号を組み合わせたり
することで、流量測定範囲の拡大や流量測定感度の適正
化が行なえることとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては感温抵抗体の温度差を流量計測信号と
して用いる場合、周囲温度による計測誤差が発生するた
め、例えば、感温抵抗体等に印加する基準電圧を周囲温
度に応じて変化させる手段等の、流量計測部とは独立し
た、複雑で大規模な温度補正手段が必要になる。
【0005】また、発熱抵抗体の加熱電流と感温抵抗体
の温度差信号とを組み合わせた場合(発熱抵抗体と感温
抵抗体とによりブリッジ回路を構成し、発熱抵抗体から
の発熱ブリッジ信号と感温抵抗体による温度差ブリッジ
信号とを加算した場合)、周囲温度に対する温度補償効
果は期待できるが、温度差ブリッジ信号に比べ加熱電流
の応答性が極めて速く、発熱ブリッジ信号がノイズ成分
として温度差ブリッジに重畳するため、流量計測信号の
ノイズ成分が多くなり、流量計測精度の低下を招いてし
まう。
【0006】本発明の目的は、温度差信号を得る部位に
温度補償手段を設けることにより、簡単な構成で正確な
双方向の流量計測を行なうことが可能な熱式空気流量計
を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。 (1)熱式空気流量計において、空気流温度と一定の温
度差に制御される発熱抵抗体と、この発熱抵抗体の空気
流上流側及び下流側の熱干渉域に設置され、ブリッジ回
路を形成する1組以上の第1の感温抵抗体と、上記ブリ
ッジ回路の感温抵抗体間の電位を比較すべき2点に接続
され、空気流温度に依存する第2の感温抵抗体とを備
え、上記比較すべき2点の電位差により空気流量を計測
する。
【0008】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記第2の感温抵抗体は、上記ブリッジ回路の辺を構成
する第1の感温抵抗体よりも大きな抵抗温度係数を有す
る。
【0009】(3)熱式空気流量計において、空気流温
度と一定の温度差に制御される発熱抵抗体と、この発熱
抵抗体の空気流上流側及び下流側の熱干渉域に設置さ
れ、ブリッジ回路を形成する1組以上の第1の感温抵抗
体と、上記ブリッジ回路の電圧供給点又は基準電位点に
接続され、空気流温度に依存し負の抵抗温度係数を持つ
第2の感温抵抗体とを備え、上記ブリッジ回路の感温抵
抗体間の電位を比較すべき2点を比較することにより、
空気流量を計測する。
【0010】(4)熱式空気流量計において、空気流温
度と一定の温度差に制御される発熱抵抗体と、この発熱
抵抗体の空気流上流側及び下流側の熱干渉域に設置さ
れ、ブリッジ回路を形成する1組以上の感温抵抗体と、
上記ブリッジ回路の電圧供給点又は基準電位点に接続さ
れ、空気流温度に依存し負の抵抗温度係数を持つ半導体
素子とを備え、上記ブリッジ回路の感温抵抗体間の電位
を比較すべき2点を比較することにより、空気流量を計
測する。
【0011】(5)好ましくは、上記(1)、(2)、
(3)、(4)において、発熱抵抗体及び感温抵抗体は
同一基板上に形成されている。
【0012】空気温度と一定の温度差に制御された発熱
抵抗体の上流及び下流に感温抵抗体を配置し、それぞれ
の感温抵抗体を一辺とするブリッジ回路により温度差信
号を得る。ブリッジ回路の比較電位差が吸気温度の上昇
とともに拡大するように、ブリッジ回路の比較電位点を
吸気温度に依存する抵抗で接続する、あるいはブリッジ
回路の電圧供給点又は基準電位点に吸気温度に依存し負
の温度係数を持つ素子を挿入することにより、温度差信
号の温度補償が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1
の実施形態である熱式空気流量計の回路図である。
【0014】図1において、感温抵抗体Rfの一方端
は、抵抗R3及びR2を介して接地されている。また、
感温抵抗体Rfの他方端は、発熱抵抗体Rh及び抵抗R
1を介して接地されている。そして、抵抗R2とR3と
の接続点は、演算増幅器OPの反転入力端子に接続さ
れ、発熱抵抗体Rhと抵抗R1との接続点は、演算増幅
器OPの非反転入力端子に接続される。この演算増幅器
OPの出力端は、感温抵抗体Rfと発熱抵抗体Rhとの
接続点に接続される。
【0015】また、抵抗R4の一方端は、感温抵抗体R
u1、Rd1、抵抗R5を介して接地されている。ま
た、抵抗R4の他方端は、抵抗R6、感温抵抗体Rd
2、Ru2、抵抗R7を介して接地されている。また、
抵抗R4と抵抗R4との接続点には、基準電圧源から基
準電圧Vrefが印加される。
【0016】感温抵抗体Ru1とRd1との接続点は、
感温抵抗体Raを介して増幅器Aのマイナス入力端子に
接続される。また、感温抵抗体Ru1とRd1との接続
点は、増幅器Aのプラス入力端子に接続される。また、
感温抵抗体Rd2とRu2との接続点は、感温抵抗体R
aと増幅器Aのマイナス入力端子との間に接続される。
【0017】感温抵抗体Rfは、空気流温度に依存し且
つ発熱抵抗体Rhの熱干渉を受けない位置に配置され、
抵抗R1〜R3及び発熱抵抗体Rhとともにブリッジ回
路を形成している。
【0018】更に、上記ブリッジ回路の平衡を保つよう
に演算増幅器OPで帰還することにより発熱抵抗体Rh
は空気温度と一定の温度差を保持するように制御され
る。
【0019】以上はヒータ制御部として後述する他の実
施形態についても共通の項目であり、機能・構成等は同
一である。
【0020】感温抵抗体Ru1、Ru2は、発熱抵抗体
Rhの上流側熱干渉域に配置され、感温抵抗体Rd1、
Rd2は、発熱抵抗体Rhの下流側熱干渉域に配され
る。
【0021】感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd
2は、それぞれ固定抵抗R4〜R7とブリッジ回路を形
成している。このブリッジ回路の対辺はそれぞれ上下流
に配された感温抵抗体で構成され、ブリッジ回路の対辺
同士でその構成は上下逆転している。
【0022】この図1に示した回路構成によれば、空気
流が順方向から流れた場合は、発熱抵抗体Rhの上流側
に配置された感温抵抗体Ru1、Ru2が、空気流量に
応じて冷却されるために抵抗値は下がり、発熱抵抗体R
hの下流側に配置された感温抵抗体Rd1、Rd2は、
発熱抵抗体Rhの熱流と空気流との合流を受けるために
温度変化は少なく、よってその抵抗値の増減も少ない。
【0023】その結果、ブリッジ回路の比較点電位差
は、空気流量に応じて増減する。空気流が逆方向から流
れた場合は、上述と逆の現象が起こるためにブリッジ回
路の比較点電位差の大小関係が逆転する。
【0024】故に、ブリッジ回路の比較点電位差により
双方向の空気流量が計測できる。増幅器Aは、上記比較
点電位差を所定の出力特性に変換する調整部である。
【0025】本発明の第1の実施形態では、更に、ブリ
ッジ回路の比較電位点を空気流温度に依存するように配
置された感温抵抗体Raで接続している。感温抵抗体R
a、Ru1、Ru2、Rd1、Rd2は、同程度の抵抗
値及び抵抗温度係数であるが、ブリッジ回路の各辺を構
成する感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2には
固定抵抗R4〜R7が直列接続されているために、ブリ
ッジ回路の各辺の温度係数は見掛け上、感温抵抗体Ra
よりも小さくなる。
【0026】このとき、ブリッジ回路の比較点電位差d
vは次式(1)となる。dV = Vref・(Rd/Ru − 1)
/(2・Rd/Ra+Rd/Ru+1) −−−(1)ただし、R
d1+R5=Rd2+R6=Rd、Ru1+R4=Ru
2+R7=Ruとする。
【0027】ヒータである発熱抵抗体Rhを空気流温度
と一定の温度差に保持することで発熱抵抗体Rhの熱干
渉域の熱伝達特性における空気流温度依存性を補償して
いるが、感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2も
空気流温度に依存することにより感温抵抗体の基準抵抗
値、すなわち温度差が発生していない時の抵抗値が空気
流温度に依存する。
【0028】上記式(1)が示すように、感温抵抗体R
aが無限大すなわち接続されていない場合、Ru及びR
dが空気流温度の増加とともに増大し、空気流の変化に
伴うRd/Ruに狂いが生じ、比較点電位差dVは減少
方向の空気流温度依存性を持つ。
【0029】つまり、感温抵抗体Raが無限大の場合、
上記(1)式は、次式(2)となる。 dV = Vref・(A − 1)/(A+1) −−−(2) ただし、A=Rd/Ru、詳しくは、A=(Rd(Q
0)+dRd)/(Ru(Q0)+dRu)=(R(Q
0)+dRd)/(R(Q0)+dRu)である。
【0030】なお、Rd(Q0)=Ru(Q0)=R
(Q0)=流量Qが0における抵抗値であり、dRd及
びdRuは、流量Qに応じて発生する温度変化による抵
抗変化分である。
【0031】ここで、抵抗値R(Q0)は、周囲温度に
大きく影響され、周囲温度の増加に伴って値が大きくな
る。一方、抵抗変化分dRd及びdRuは、周囲温度に
あまり、影響を受けない。
【0032】従って、上記式において、例えば、室温2
0℃のときの上記Aの値A(20)と80℃のときのA
の値A(80)とを比較すると、A(20)>A(8
0)となり、比較点電位差dvも20℃の場合より80
℃の場合の方が小となる。
【0033】極端な場合を考えると、R(Q0)=∞に
なると、A→1に収束するため、上記式から比較点電位
差dv=0となる。
【0034】このように、感温抵抗体Raが接続されて
いない場合、比較点電位差dVは、温度上昇に対して、
その大きさは減少方向の空気流温度依存性を持つ。
【0035】これに対して、感温抵抗体Raを接続し、
感温抵抗体Ru、Rdの温度係数がRaの1/3程度と
なるように抵抗Ru、Rdを設定することで比較点電位
差dVの空気流温度依存性を1/10以下に補償するこ
とができる。
【0036】つまり、感温抵抗体Raを接続した場合、
上記式(2)は次式(3)となる。 dV = Vref・(A − 1)/(2・B +A+1) −−−(3) ただし、B=Rd/Raである。この場合、抵抗体Ra
の温度係数は、抵抗体Rdの温度係数の3倍程度である
ので、上記Bは、温度上昇に従って、減少することとな
る。このため、上記Bは、比較点電位dvに対して、温
度上昇に従って増加させる方向に作用し、抵抗体Raが
無い場合の温度依存性を相殺するように働く。
【0037】本願発明者等の実験によれば、基準電圧V
refを5Vとして、他の抵抗体を適切な値に設定し、温
度20℃の場合と温度80℃の場合の比較点電位dvを
算出した結果、両者に共に131.8mVとなり、温度
依存性はほぼ0となった。
【0038】したがって、感温抵抗体Raを接続し、感
温抵抗体Ru、Rdの温度係数がRaの1/3程度とな
るように抵抗Ru、Rdを設定することで比較点電位差
dVの空気流温度依存性を1/10以下に補償すること
ができる。
【0039】これは、感温抵抗体Raを付加するという
簡単な回路素子の追加により、空気流温度によって基準
電圧Vrefを変化させることと等価な効果を得ること
ができる。
【0040】つまり、本発明の第1の実施形態によれ
ば、温度差信号を得る部位に温度補償手段を設けること
により、簡単な構成で正確な双方向の流量計測を行なう
ことが可能な熱式空気流量計を実現することができる。
【0041】また、発熱抵抗体Rhと全ての感温抵抗体
(Ra、Rf、Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)が同
一プロセスで作成することが可能であるため、例えば、
同一の半導体基板に形成が可能であり、製造工程も簡略
化でき、回路規模も小さくすることができる。
【0042】図2は、本発明の第2の実施形態である熱
式空気流量計の回路図である。この図2の例と図1の例
との相違点は、図2の例においては、図1の例の抵抗体
R4、R5、R6、R7、R8が省略され、抵抗体Ra
に代えて抵抗体Rbが接続されている点である。
【0043】感温抵抗体Rbは空気流温度に依存するよ
うに配されており、ブリッジ回路の比較電位点に接続さ
れている。感温抵抗体Rbの温度係数は他の感温抵抗体
よりも3倍程度高いものを使用することで上記実施形態
と同様に温度補償される。
【0044】例えば、感温抵抗体Rbは白金を材料とす
る温度センサを空気流中に設置し、他の感温抵抗体は半
導体基板上に形成したポリシリコン抵抗体を利用する、
又は感温抵抗体Rbも同一基板上に形成するが、不純物
拡散濃度を変えることにより温度係数を変えることが考
えられる。
【0045】特に、同一基板上に形成する場合、感温抵
抗体Rbと他の感温抵抗体との比を管理しやすく量産性
が良い。
【0046】更に、感温抵抗体Rbと直列に固定抵抗を
挿入することで、感温抵抗体Rbの見掛け上の温度係数
を操作でき、温度補償の度合いを調整することが容易で
ある。
【0047】上述した本発明の第2の実施形態において
も、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0048】図3は本発明の第3の実施形態である熱式
空気流量計の回路図である。この図3の例と図2の例と
の相違点は、図3の例においては、感温抵抗体Ru1と
Rd2との接続点は感温抵抗体抵抗体Rcを介して基準
電圧Vrefの電圧源に接続され、感温抵抗体Ru1とR
d1の接続点は、増幅器Aのプラス入力端子にのみ接続
され、感温抵抗体Rd2とRu2との接続点は、増幅器
Aのマイナス入力端子にのみ接続される点である。
【0049】感温抵抗体Rcは空気流温度に依存するよ
うに配置されており、ブリッジ回路の電圧供給点に接続
されている。感温抵抗体Rcは半導体材料等を用いて負
の温度係数を持つように作成されている。
【0050】本発明の第3の実施形態によれば、空気流
温度の上昇とともに感温抵抗体Rcでの電圧降下が減少
するため、ブリッジ回路に供給される電圧が増加する。
結果として、ブリッジ回路の比較電位差の減少を補償す
るように作用する。
【0051】この第3の実施形態においても、第1の実
施形態と同様な効果を得ることができる。
【0052】この第3の実施形態の効果は、図4に示す
ように感温抵抗体RcをダイオードDに置き換えても同
様に得ることができる。特に、図4の例ではダイオード
Dを直列に数個接続したり、固定抵抗を直列に挿入する
ことで容易に温度係数の値を設定することができる。
【0053】図5は、図1に示した第1の実施形態にお
ける発熱抵抗体、感温抵抗体を同一の半導体基板B上に
形成した時の構成図である。
【0054】上述の通り、発熱抵抗体Rhの近傍上下流
に感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2を配置し
ている。特に、C部は半導体基板Bを薄肉化した部分で
あり、発熱抵抗体Rhからの熱伝導を抑え熱伝達による
熱干渉領域を形作っている。
【0055】感温抵抗体Rf、Raは発熱抵抗体Rhか
ら十分離れた位置の半導体基板Bの厚肉部分で且つ、熱
流の影響を受けない様に下流を避けて配置されている。
【0056】これにより、感温抵抗体Rf,Raは空気
流温度の検出が可能となる。
【0057】本発明の特徴は、いずれの実施形態におい
ても回路的に単純且つ簡単である。また、空気流量計測
の主たる温度差ブリッジ部に直接働きかけ、基準電圧源
Vrefを操作する必要が無く、例えば基準電圧源Vr
efに被測定対象である空気温度がモニタできない状況
でも温度補償が行なえる。
【0058】更に、基準電圧源Vrefによる流量信号
(比較点電位差)dVのレシオメトリック性が維持され
るので、本発明による熱式空気流量計の信号をA/D変
換器で読み取る際に基準電圧を共通化することでインタ
ーフェースの誤差を低減することができる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、温度差信号を得る部位
に温度補償手段を設けることにより、簡単な構成で正確
な双方向の流量計測を行なうことが可能な熱式空気流量
計を実現することができる。
【0060】また、自動車エンジン等に吸入され逆流を
伴うような脈動流下における、双方向の空気流量測定で
の温度補償が簡単に行なえるため、空気流量計の全体回
路構成を単純化・簡素化でき、コスト低減・誤差要因の
低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である熱式空気流量計
の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である熱式空気流量計
の回路図である。
【図3】本発明の第3の実施形態である熱式空気流量計
の回路図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の変形例の回路図であ
る。
【図5】第1の実施形態における発熱抵抗体、感温抵抗
体を同一の半導体基板B上に形成した時の構成図であ
る。
【符号の説明】
A 増幅器 B 半導体基板 C 薄肉部 OP 演算増幅器 R1、R2、R3 抵抗体 R4、R5 抵抗体 R6、R7 抵抗体 Ra、Rb、Rc 感温抵抗体 Rd1、Rd2 感温抵抗体 Rf、Rh 感温抵抗体 Ru1、Ru2 感温抵抗体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月20日(2001.4.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、抵抗R4の一方端は、感温抵抗体R
u1、Rd1、抵抗R5を介して接地されている。ま
た、抵抗R4の他方端は、抵抗R6、感温抵抗体Rd
2、Ru2、抵抗R7を介して接地されている。また、
抵抗R4と抵抗Rとの接続点には、基準電圧源から基
準電圧Vrefが印加される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】図3は本発明の第3の実施形態である熱式
空気流量計の回路図である。この図3の例と図2の例と
の相違点は、図3の例においては、感温抵抗体Ru1と
Rd2との接続点は感温抵抗体Rcを介して基準電圧V
refの電圧源に接続され、感温抵抗体Ru1とRd1の
接続点は、増幅器Aのプラス入力端子にのみ接続され、
感温抵抗体Rd2とRu2との接続点は、増幅器Aのマ
イナス入力端子にのみ接続される点である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 A 増幅器 B 半導体基板 C 薄肉部 OP 演算増幅器 R1、R2、R3 抵抗体 R4、R5 抵抗体 R6、R7 抵抗体 Ra、Rb、Rc 感温抵抗体 Rd1、Rd2 感温抵抗体 R 感温抵抗体 Ru1、Ru2 感温抵抗体Rh 発熱抵抗体
フロントページの続き (72)発明者 中田 圭一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 2F035 AA02 EA05 EA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気流温度と一定の温度差に制御される発
    熱抵抗体と、 この発熱抵抗体の空気流上流側及び下流側の熱干渉域に
    設置され、ブリッジ回路を形成する1組以上の第1の感
    温抵抗体と、 上記ブリッジ回路の感温抵抗体間の電位を比較すべき2
    点に接続され、空気流温度に依存する第2の感温抵抗体
    と、 を備え、上記比較すべき2点の電位差により空気流量を
    計測することを特徴とする熱式空気流量計。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱式空気流量計において、
    上記第2の感温抵抗体は、上記ブリッジ回路の辺を構成
    する第1の感温抵抗体よりも大きな抵抗温度係数を有す
    ることを特徴とする熱式空気流量計。
  3. 【請求項3】空気流温度と一定の温度差に制御される発
    熱抵抗体と、 この発熱抵抗体の空気流上流側及び下流側の熱干渉域に
    設置され、ブリッジ回路を形成する1組以上の第1の感
    温抵抗体と、 上記ブリッジ回路の電圧供給点又は基準電位点に接続さ
    れ、空気流温度に依存し負の抵抗温度係数を持つ第2の
    感温抵抗体と、 を備え、上記ブリッジ回路の感温抵抗体間の電位を比較
    すべき2点を比較することにより、空気流量を計測する
    ことを特徴とする熱式空気流量計。
  4. 【請求項4】空気流温度と一定の温度差に制御される発
    熱抵抗体と、 この発熱抵抗体の空気流上流側及び下流側の熱干渉域に
    設置され、ブリッジ回路を形成する1組以上の感温抵抗
    体と、 上記ブリッジ回路の電圧供給点又は基準電位点に接続さ
    れ、空気流温度に依存し負の抵抗温度係数を持つ半導体
    素子と、 を備え、上記ブリッジ回路の感温抵抗体間の電位を比較
    すべき2点を比較することにより、空気流量を計測する
    ことを特徴とする熱式空気流量計。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、4のうちのいずれか一
    項記載の熱式空気流量計において、発熱抵抗体及び感温
    抵抗体は同一基板上に形成されていることを特徴とする
    熱式空気流量計。
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