JP2002228096A - 低温液化ガス気化装置 - Google Patents

低温液化ガス気化装置

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JP2002228096A
JP2002228096A JP2001021250A JP2001021250A JP2002228096A JP 2002228096 A JP2002228096 A JP 2002228096A JP 2001021250 A JP2001021250 A JP 2001021250A JP 2001021250 A JP2001021250 A JP 2001021250A JP 2002228096 A JP2002228096 A JP 2002228096A
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liquefied gas
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temperature liquefied
gas vaporizer
air
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Masahide Iwasaki
正英 岩崎
Kazuhiko Asada
和彦 浅田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温液化ガスとの熱交換で発生する白煙と呼
ばれる霧を効果的に消霧することができ、しかも熱交換
効率が優れた低温液化ガス気化装置を提供する。 【解決手段】 低温液化ガス気化装置1の熱交換器2の
下端部および下端部の下方部分を設置、撤去自在な覆い
壁3で覆い、この覆い壁3の外方近傍に、この覆い壁3
の内側に滞留する霧を吸引ダクト42を介して吸引する
と共に、吸引した霧を前記熱交換器2から離れる方向、
つまり斜め上向き方向に拡散排気する排気ダクト43を
有する吸引ファン装置4を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温液化ガス気化
装置の改善に関し、より詳しくは、空気を熱源として液
化天然ガス(LNG)等の低温液化ガスを効果的に気化
する低温液化ガス気化装置の技術分野に属するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の低温液化ガス気化装置の典型的
な先行技術としては、例えば下記の3例を挙げることが
できる。先ず、従来例1に係る典型的な構成になる低温
液化ガス気化装置を、その概略構成説明図の図3を参照
しながら説明すると、この従来例1に係る低温液化ガス
気化装置51は、LNGサテライト基地に設置されてい
るLNG気化器に代表される如き小容量の、空気を熱源
とする対空気形のフィンチューブ式の気化器であって、
熱源としての空気は殆どが自然通風によって供給される
形式の装置である。
【0003】より詳しくは、水平配設された上部ヘッダ
ー52aと下部ヘッダー52bとの間に、垂直、かつ平
行に複数本のフィン付伝熱管52cが配設されてなる蒸
発部52を備えており、前記下部ヘッダー52bから供
給されたLNGがフィン付伝熱管52cを上昇して上部
ヘッダー52aに到達する間に、空気と熱交換して蒸発
するようになっている。前記蒸発部52で蒸発して上部
ヘッダー52aから排出される気化ガスであるNGは、
上部ヘッダー52aから、前記蒸発部52のフィン付伝
熱管52cと同構成になる、垂直な複数本の並列配設さ
れたフィン付伝熱管53aと、これら複数本のフィン付
伝熱管53aの上開口部同志、および下開口部同志を接
続するU字状のベント管53bとからなる加温部53に
導かれ、この加温部53において下降と上昇とを繰り返
す間に、空気との熱交換によって次第に加温され、所定
温度のNGとして出口から供給先側に送出されるように
構成されている。
【0004】なお、前記蒸発部52のフィン付伝熱管5
2cと、加温部53のフィン付伝熱管53aとのフィン
は、図3においては、何れもこれらフィン付伝熱管52
c,53aの上下方向の約上部半分しか示されていない
が、実際には図3において破線で示すように、何れもこ
れらフィン付伝熱管52c,53aのほぼ全長にわたっ
て設けられている。
【0005】また、従来例2に係る低温液化ガス気化装
置(特開平9−303696号公報に開示されてい
る。)は強制通風方式にして、熱交換効率の向上による
設置台数の削減を図ると共に、拡散排出による霧の消霧
を図るようにしたものである。より詳しくは、その概略
構成説明図の図4に示すように、上記従来例1に係る低
温液化ガス気化装置のフィンチューブ式の気化器と同構
成、つまり蒸発部62と加温部63とを有する熱交換器
61を備えている。この熱交換器61の外周は、上部に
通風ダクト65が連設されてなる通風パネル64により
囲まれている。そして、前記熱交換器61の上方、かつ
前記通風ダクト65内に吸込みファン66が設けられる
と共に、前記熱交換器61の上方、かつ前記吸込みファ
ン66の下方に、前記熱交換器61の蒸発部62と加温
部63とに温水を噴射する水平なノズル管を有する解氷
手段67が設けられている。
【0006】前記通風パネル64の下部に、複数の通風
口64aが開口しており、吸込みファン66の回転によ
り通風口64aから流入した空気は、蒸発部62の複数
本のフィン付伝熱管62c、複数本のフィン付伝熱管6
3aと、これら複数本のフィン付伝熱管63aの上開口
部同志、および下開口部同志を接続するU字状のベント
管63bとからなる加温部63に沿って、LNGや低温
のNGと熱交換しながら上昇し、前記通風ダクト65か
ら上向き方向に拡散排出されるように構成されている。
なお、前記通風ダクト65の外周部に設けられてなるも
のは、ダクト加温手段65aで、必要に応じて、前記通
風ダクト65内を通過する空気を加温するものである。
【0007】また、従来例3に係る低温液化ガス気化装
置(液化ガス蒸発器)の白煙防止装置(特開平9−16
5588号公報に開示されている。)は、その概略を示
す垂直断面図の図5に示すように、上記従来例1に係る
低温液化ガス気化装置のフィンチューブ式の気化器に相
当する構成になる熱交換器(液化ガス蒸発器)71が支
持支柱を介して配設されると共に、この熱交換器71の
上下方向の中間よりも若干下部部分がコンクリート製等
の囲い壁72により囲まれている。そして、この囲い壁
72の内側の前記熱交換器71から外れた位置に、霧を
消霧する後述する構成になる白煙防止装置73が設けら
れている。
【0008】前記白煙防止装置73は、L字状に形成さ
れてなる給気用ダクト73aを備えている。この給気用
ダクト73aの垂直部材の上部側に、空気を吸込む吸込
み口73bが設けられると共に、前記熱交換器71の下
まで延びる水平部材の先端に、加温された空気を吹き出
す吹出し口73eが設けられている。そして、前記給気
用ダクト73aの垂直部材の内部には、前記吸込み口7
3bから空気を吸引するファン73cが設けられると共
に、このファン73cの下方位置には、このファン73
cの駆動により吸引されて下向きに送気される空気流
を、温水により加温する熱交換器(空気過熱器)73d
が設けられており、前記吹出し口73eから吹き出す温
風の上昇流によって、液化ガスとの熱交換により生じる
霧(白煙)を消霧するように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例1に係る低
温液化ガス気化装置は、低温液化ガスの気化に、自然対
流する空気を熱源として活用する方式であって、場合に
よっては熱交換後の低温空気が熱交換されるための空気
に巻き込まれたり、滞留したりするために熱交換効率が
低いという問題の他に、低温液化ガスとの熱交換の過程
で冷却された空気中の水分が水滴化して霧となってしま
うために、周囲環境に白煙問題が発生するという解決す
べき課題がある。
【0010】また、上記従来例2に係る低温液化ガス気
化装置は、通風ダクトから排出される熱交換後の低温空
気は、大量の空気取入れによる希釈および拡散効果によ
り加温されて消霧されるので、白煙の発生防止に対して
顕著な効果があり、周囲環境に白煙問題が発生するよう
なことがない。しかしながら、熱交換器の全体を囲む通
風パネル、蒸発部用や加温部用の吸引ファンを必要とす
る等、その構造上の点で高価にならざるを得ず、大規模
の低温液化ガス気化器用としては優れているものの、台
数削減を伴わない小規模低温液化ガス気化器用(小規模
低温液化ガス気化器に殆ど使用されていない。)として
は、設備コストに関して経済的に不利になるという解決
すべき課題がある。
【0011】また、上記従来例3に係る低温液化ガス気
化装置は、給気用ダクトの吹出し口から熱交換器に向か
って温風を吹き上げることにより、低温の空気を加温し
て霧を消霧する構成で、コンクリート製等の囲い壁、空
気を加温する熱交換器および前記熱交換器に温水を供給
する温水供給設備が必要であるから設備コストに関して
不利であり、温水を使用する必要があるためにランニン
グコストが嵩むのに加えて、温風の吹込み方向が熱交換
器に沿って下降するという空気の自然対流に逆らう向き
であるために、ファンの消費電力に関しても不利にな
る。
【0012】従って、本発明の目的は、上記従来例2や
3と同様に周辺環境の整容維持を図ることができ、しか
も伝熱特性の改善に基づく運転経済性の向上、および装
置コストの低減を可能ならしめる低温液化ガス気化装置
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
みてなされたものであって、従って上記課題を解決する
ために、本発明の請求項1に係る低温液化ガス気化装置
が採用した手段は、上下向きに配設され、空気との熱交
換により低温液化ガスを蒸発させ、かつ蒸発により生じ
た気化ガスを加温する複数本のフィン付伝熱管を有する
熱交換器を備えた低温液化ガス気化装置において、前記
熱交換器の下端部およびこの下端部の下方部分を覆い、
空気中への霧の流出を防止する覆い壁が設けられ、この
覆い壁の外側に、この覆い壁の内側に滞留する霧を吸引
し、吸引した霧を空気中に拡散排気する排気口を有する
吸引ファンが設けられてなることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項2に係る低温液化ガス気化
装置が採用した手段は、請求項1に記載の低温液化ガス
気化装置において、前記排気ダクトの排気口は、前記覆
い壁内から吸引された霧を、前記低温液化ガス気化装置
から離れる方向に排気する向きに開口してなることを特
徴とする。
【0015】本発明の請求項3に係る低温液化ガス気化
装置が採用した手段は、請求項1または2のうちの何れ
か一つの項に記載の低温液化ガス気化装置において、前
記覆い壁は、撤去自在に設置されてなることを特徴とす
る。
【0016】本発明の請求項4に係る低温液化ガス気化
装置が採用した手段は、請求項1乃至3のうちの何れか
一つの項に記載の低温液化ガス気化装置において、前記
吸引ファンは、前記覆い壁の近傍、または直結し得る位
置に配設されてなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
る低温液化ガス気化装置を、その模式的構成説明図の図
1(a)と、図1(a)のA矢視図の図1(b)とを順
次参照しながら説明する。図1(a)に示す符号1は、
本実施の形態1に係る低温液化ガス気化装置1である。
この低温液化ガス気化装置1は、空気を熱源として、供
給された低温液化ガス(以下、LNGという。)を蒸発
させる後述する構成になる蒸発部21と、この蒸発部2
1でのLNGの蒸発により発生した気化ガス(以下、N
Gという。)を所定の温度に加温する、後述する構成に
なる加温部22とを有する熱交換器2を備えている。
【0018】前記熱交換器2の蒸発部21は、水平に配
設された上部ヘッダー21aと、この上部ヘッダー21
aの直下に、この上部ヘッダー21aと平行に配設され
た水平な下部ヘッダー21bと、これら上部ヘッダー2
1aと下部ヘッダー21bとの間に、垂直に、かつ所定
の間隔を持って並列配設され、外周部に長手方向に沿う
複数のフィンを有する複数本のフィン付伝熱管21cと
から構成されている。つまり、前記下部ヘッダー21b
から供給されたLNGが、複数本のフィン付伝熱管21
cを上昇して上部ヘッダー21aに到達する間に、これ
ら複数本のフィン付伝熱管21cの周囲を対流する空気
との熱交換により加温されて蒸発するように構成されて
いる。
【0019】前記熱交換器2の加温部22は、前記蒸発
部21のフィン付伝熱管21cと同構成になる垂直な複
数本の並列配設されたフィン付伝熱管22aと、これら
複数本のフィン付伝熱管22aの上開口部同志、下開口
部同志を接続するU字状のベンド管22bと、前記上部
ヘッダー21aから流出するNGを、前記蒸発部21に
最も接近した位置に配設されたフィン付伝熱管22aに
導くガス導出管22cとからなっている。つまり、前記
上部ヘッダー21aからガス導出管22cに導かれてフ
ィン付伝熱管22aに流入するNGが、フィン付伝熱管
22aを下降すると共に、上昇することを繰り返して、
前記蒸発部21から最も離れた位置に配設されたフィン
付伝熱管22aの下端部位置にに到達する間に、各フィ
ン付伝熱管22aの周囲を対流する空気との熱交換によ
り加温されて、所定温度のNGとして供給先側に送気さ
れるように構成されている。
【0020】以上の説明、並びに従来例1に係る図3
や、従来例2に係る図4との比較において良く理解され
るように、本実施の形態1に係る低温液化ガス気化装置
1の前記熱交換器2は、上記従来例1に係る気化器や従
来例2に係る熱交換器と同構成になるものである。そし
て、本実施の形態1に係る低温液化ガス気化装置1にお
いては、このような構成になる熱交換器2に、後述する
構成になる覆い壁3、および吸引ファン装置4を付加し
たものである。
【0021】即ち、前記覆い壁3は、図1(a),
(b)に示すように、前記熱交換器2の下端部、より具
体的には、蒸発部21の複数本のフィン付伝熱管21c
のフィン、加温部22の複数本のフィン付伝熱管22a
のフィンの下端から、その下方部分を囲む状態に配設さ
れている。つまり、空気は、フィン付伝熱管21c内を
上昇するLNGや、フィン付伝熱管22a内を流れるN
Gとの熱交換により冷却されて熱交換器2の下方側に流
下する、微細な水滴を多量に含む霧を滞留させて、空気
中に流出させないように構成されている。
【0022】さらに、前記覆い壁3は、低温液化ガス気
化装置1の設置場面に所定の間隔で立設され、上下方向
に連なる壁板嵌込み溝31aを有する壁板保持止支柱3
1と、隣り合う壁板保持止支柱31の壁板嵌込み溝31
aに、幅方向の両端が嵌込まれる複数の壁板32とから
なり、これら複数の壁板32を壁板嵌込み溝31aに嵌
込むことにより前記覆い壁3を設置し、かつ前記壁板嵌
込み溝31aから壁板32を取外すことにより撤去し得
るように構成されている。前記壁板32は、設置、撤去
を容易ならしめるために、例えばアルミニウム材、プラ
スチック材等の軽量素材から製造されている。前記囲い
壁3を、上記のように、設置、撤去自在な構成にしたの
は、熱交換器2の熱交換効率の低下を回避するためであ
る。即ち、霧が生じない季節では吸引ファン装置4を稼
働させる必要がないが、それにも拘わらず、熱交換器2
の下端部分が覆い壁3で囲われていると、この覆い壁3
によって熱源である空気の自然対流が阻害され、熱交換
器2の熱交換効率が低下してしまうからである。
【0023】ところで、本実施の形態においては、前記
壁板嵌込み溝31aは矩形状に形成されているが、三角
状や台形状であっても良い。また、壁板保持止支柱に溝
を設けない構成とし、そして壁板の幅方向の両側に溝を
設ける構成にしても良く、またボルト等の機械的手段に
より壁板保持止支柱に壁板を着脱自在に締結する構成に
して良く、さらに壁板保持止支柱の上部付近に突起を設
けると共に、壁板の嵌め穴を設けて、前記突起に嵌め穴
を嵌込むことにより、壁板を着脱自在に取付け、取り外
し得るように構成しても良い。つまり、囲い壁は設置、
撤去自在であれば良く、特に本実施の形態に係る上記手
段に限定されるものではない。
【0024】前記吸引ファン装置4の吸引ファン41
は、前記覆い壁3の外方近傍に配設されている。この吸
引ファン装置4は、前記覆い壁3の内側に滞留している
霧を吸引ダクト42を介して吸引すると共に、吸引した
霧を熱交換器2から離れた方向に排気する、後述する構
成になる排気ダクト43を備えている。このように吸引
ファン41を覆い壁3の外方近傍に配設することによ
り、吸引ダクト42を短くすることができるので、その
製造コストの低減が可能になるのに加えて、霧の吸引抵
抗が小さくて済むので、吸引ファン41の消費電力が低
減されるという効果が生じる。
【0025】前記排気ダクト43の先端部分は、図1
(a)から良く理解されるように、前記熱交換器2から
離れた斜め上向き方向に曲げ形成されており、前記吸引
ファン41により覆い壁3の内側から吸引された霧は、
排気ダクト43の排気口43aから斜め上向き方向の熱
交換器2から離れる方向に排気されるように構成されて
いる。つまり、前記吸引ファン41により大量の空気を
取り入れ、取り入れられた大量の空気により霧を希釈す
ると共に、排気口43aからの拡散排気時にも空気によ
り希釈することにより、霧を効果的に消霧するように構
成されている。
【0026】以下、上記構成になる低温液化ガス気化装
置1の作用態様を説明すると、熱交換器2の蒸発部21
を構成する下部ヘッダー21bの一端側からLNGが供
給されると、供給されたLNGは、下部ヘッダー21b
から複数本のフィン付伝熱管21cを上昇し、上部ヘッ
ダー21aに到達するまでの間に、複数本のフィン付伝
熱管21cの周囲を対流する空気との熱交換により加温
されて蒸発し、低温のNGとなる。この低温のNGは、
加温部22のガス導出管22cに導かれてフィン付伝熱
管22aに流入する。そして、フィン付伝熱管22aを
下降すると共に、上昇することを繰り返して、前記蒸発
部21から最も離れた位置に配設されたフィン付伝熱管
22aの下端部に到達する間に、各フィン付伝熱管22
aの周囲を対流する空気との熱交換により加温されて、
所定温度のNGとして供給先側に送気される。
【0027】この低温液化ガス気化装置1の上記のよう
なLNGのガス化運転において、空気は、蒸発部21の
フィン付伝熱管21c内を上昇するLNGや,加温部2
2のフィン付伝熱管22a内を流れるNGとの熱交換に
より冷却されながら、熱交換器2の蒸発部21や加温部
22に沿って霧となって流下して前記覆い壁3の内側に
滞留する。しかしながら、この覆い壁3の内側に滞留す
る霧は、この覆い壁3の近傍に配設されてなる吸引ファ
ン装置4の吸引ファン41により大量の空気と共に吸引
され、吸引された大量の空気との希釈と拡散排気とによ
り効果的に消霧されて、排気ダクト43により熱交換器
2から離れた斜め上向き方向に排気されることとなる。
【0028】従って、本実施の形態1に係る低温液化ガ
ス気化装置1によれば、従来例1に係る低温液化ガス気
化装置と異なり、従来例2や3に係る低温液化ガス気化
装置と同様に、霧を効果的に消霧することができるの
で、周囲環境に白煙問題が発生するような恐れがない。
そして、LNGやNGとの熱交換により冷却されて流下
すると共に、囲い壁3の内側に滞留しようとする空気が
水平方向に吸引されて排気ダクト43から、熱交換器2
から離れる方向に排出される構成で、排出された低温の
空気が対流する空気中に直接巻き込まれてLNGやNG
との熱交換に活用されることがないのに加えて、吸引フ
ァン4による霧の吸引により、熱交換器2に沿う熱源と
なる流下空気量が増大するので、熱交換器2の熱交換効
率の大幅な向上が可能になるという効果がある。
【0029】そして、従来例2に係る低温液化ガス気化
装置のように熱交換器の全体を覆う通風パネル、蒸発部
用や加温部用の吸引ファンを要せず、また従来例3に係
る低温液化ガス気化装置のように、液化ガスを気化する
熱交換器の上下方向の中央部よりも若干下部部分の全体
を囲むコンクリート製等の囲い壁や温風を吹込む装置を
要しないから、従来例2,3に係る低温液化ガス気化装
置よりも、低温液化ガス気化装置の設備コスとやランニ
ングコストに関して有利になる。
【0030】さらに、上記のとおり、LNGやNGとの
熱交換後により冷却されて流下して囲い壁3の内側に滞
留しようとする空気を水平方向に吸引して排出する構成
であって、従来例3に係る低温液化ガス気化装置のよう
に、空気の自然対流に逆らう方向に温風を吹込む構成で
ないから、吸引ファンの消費電力に関して、従来例3に
係る低温液化ガス気化装置よりも有利になる。
【0031】次に、本発明の実施の形態2に係る低温液
化ガス気化装置を、その吸引ファン取付状態説明図の図
2を参照しながら説明する。但し、本実施の形態2に係
る低温液化ガス気化装置が、上記実施の形態1に係る低
温液化ガス気化装置と相違するところは、吸引ファン取
付状態にあり、それ以外は全く同構成であるから、同一
のもの並びに同一機能を有するものに同一符号を付し
て、主としてその相違する点について説明する。
【0032】即ち、本実施の形態2に係る低温液化ガス
気化装置は、図2に示すように、吸引ファン41が、上
記実施の形態1に係る低温液化ガス気化装置のように吸
引ダクトを介すことなく、覆い壁3の外壁に直付けされ
ており、覆い壁3の内側に滞留する霧が、覆い壁3の外
方の水平方向に拡散排出されることにより消霧されるよ
うに構成されている。
【0033】従って、本実施の形態2に係る低温液化ガ
ス気化装置によれば、前記吸引ファン41により吸込ま
れる大量の空気との希釈と、拡散排気とにより、吸引フ
ァン41の排出口から排出される霧が加温されて効果的
に消霧されると共に、熱交換器から離れる方向、つまり
覆い壁3の外方の水平方向に排出されるから、本実施の
形態2に係る低温液化ガス気化装置は、上記実施の形態
1に係る低温液化ガス気化装置装置と同効である。な
お、本実施の形態2に係る低温液化ガス気化装置では、
上記のとおり、吸引ダクトを介すことなく吸引ファン4
1が覆い壁3の外壁に直付けされると共に、排気ダクト
も設けられておらず、構造が極めてシンプルであるか
ら、上記実施の形態1に係る低温液化ガス気化装置より
も経済的に有利になる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
乃至4に係る低温液化ガス気化装置では、熱交換器の下
端部およびこの下端部の下方部分を覆い、空気中への霧
の流出を防止する覆い壁が設けられ、この覆い壁の外側
に、この覆い壁の内側に滞留する霧を吸引し、吸引した
霧を空気中に拡散排気する排気口を有する吸引ファンが
設けられている。
【0035】従って、本発明の請求項1乃至4に係る低
温液化ガス気化装置によれば、従来例1に係る低温液化
ガス気化装置と異なり、従来例2や3に係る低温液化ガ
ス気化装置と同様に、霧を効果的に消霧することができ
るので、周囲環境に白煙公害が発生するような恐れがな
い。そして、LNGやNGとの熱交換により冷却されて
流下すると共に、囲い壁の内側に滞留しようとする空気
が水平方向に吸引されて排気ダクトから、熱交換器から
離れる方向に排出される構成で、排出された低温の空気
が対流する空気中に直接巻き込まれてLNGやNGとの
熱交換に活用されることがないのに加えて、吸引ファン
による霧の吸引により、熱交換器に沿う熱源となる流下
空気量が増大するので、熱交換器の熱交換効率の大幅な
向上が可能になるという効果がある。
【0036】また、従来例2に係る低温液化ガス気化装
置のように熱交換器の全体を覆う通風パネルや蒸発部用
や加温部用の吸引ファンを設ける必要がなく、また従来
例3に係る低温液化ガス気化装置のように熱交換器の上
下方向の中央部より若干下方部分の全体を囲むコンクリ
ート製等の囲い壁を設けたり、温風を吹込む装置を設け
る必要がないから、従来例2,3に係る低温液化ガス気
化装置よりも、低温液化ガス気化装置の設備コストやラ
ンニングコストに関して有利になるという優れた効果が
ある。
【0037】さらに、上記のとおり、LNGやNGとの
熱交換後により冷却されて流下して囲い壁の内側に滞留
しようとする空気を水平方向に吸引して排出する構成で
あって、従来例3に係る低温液化ガス気化装置のよう
に、空気の自然対流に逆らう方向に温風を吹込む構成で
ないから、吸引ファンの消費電力に関して、従来例3に
係る低温液化ガス気化装置よりも有利になる。
【0038】本発明の請求項3に係る低温液化ガス気化
装置によれば、覆い壁は、設置、撤去自在な構成で、こ
の覆い壁を撤去することにより、霧が生じない季節にお
いて熱源である空気の自然対流が阻害されなくなり、熱
交換器の熱交換効率の低下が防止される。
【0039】本発明の請求項4に係る低温液化ガス気化
装置によれば、吸引ファンは、前記覆い壁の近傍、また
は直結し得る位置に配設されていて、この低温液化ガス
気化装置の構成が簡略化されるので、設備コストの低減
に寄与することができ、また霧の吸引抵抗が小さくて済
むので、吸引ファンの消費電力が低減されるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、図1(a)はる
低温液化ガス気化装置の模式的構成説明図、図1(b)
は図1(a)のA矢視図である。
【図2】本発明の他実施例2に係る低温液化ガス気化装
置の吸引ファン取付状態説明図である。
【図3】従来例1に係る典型的な構成になる低温液化ガ
ス気化装置の概略構成説明図である。
【図4】従来例2に係る低温液化ガス気化装置の概略構
成説明図である。
【図5】従来例2に係る低温液化ガス気化装置(液化ガ
ス蒸発器)の白煙防止装置の概略を示す垂直断面図であ
る。
【符号の説明】
1…低温液化ガス気化装置 2…熱交換器,21…蒸発部,21a…上部ヘッダー,
21b…下部ヘッダー,21c…フィン付伝熱管,22
…加温部,22a…フィン付伝熱管,22b…ベンド
管,22c…ガス導出管 3…覆い壁,31…壁板保持支柱,31a…壁板嵌込み
溝,32…壁板 4…吸引ファン装置,41…吸引ファン,42…吸引ダ
クト,43…排気ダクト,43a…排気口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下向きに配設され、空気との熱交換に
    より低温液化ガスを蒸発させ、かつ蒸発により生じた気
    化ガスを加温する複数本のフィン付伝熱管を有する熱交
    換器を備えた低温液化ガス気化装置において、前記熱交
    換器の下端部およびこの下端部の下方部分を覆い、空気
    中への霧の流出を防止する覆い壁が設けられ、この覆い
    壁の外側に、この覆い壁の内側に滞留する霧を吸引し、
    吸引した霧を空気中に拡散排気する排気口を有する吸引
    ファンが設けられてなることを特徴とする低温液化ガス
    気化装置。
  2. 【請求項2】 前記排気口は、前記覆い壁内から吸引さ
    れた霧を、前記低温液化ガス気化装置から離れる方向に
    排気する向きに開口してなることを特徴とする請求項1
    に記載の低温液化ガス気化装置。
  3. 【請求項3】 前記覆い壁は、撤去自在に設置されてな
    ることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一
    つの項に記載の低温液化ガス気化装置。
  4. 【請求項4】 前記吸引ファンは、前記覆い壁の近傍、
    または直結し得る位置に配設されてなることを特徴とす
    る請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の低温
    液化ガス気化装置。
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