JP2006242274A - 気化装置及び気化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 蒸発部の気化用伝熱管に付着した霜を短時間で効率的に解氷することができる気化装置及び気化システムを提供する。
【解決手段】 温風を生成するための温風生成手段106と、温風生成手段106からの温風を蒸発部ハウジング70に送給するための送風手段108と、送風手段108により送給された温風の外部への流出を防止するための開閉手段110が設けられた気化装置4。開閉手段110は、蒸発部ハウジング70の上開口74を開放する開位置及びこの上開口74を閉塞する閉位置に移動自在に保持されるシャッタ部材と、シャッタ部材を開位置と閉位置との間を移動させるための駆動源とから構成される。気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられるとともに、温風生成手段106及び送風手段108が作動され、温風生成手段106からの温風が送風手段108により蒸発部ハウジング70に送給される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気を熱源として、液化天然ガス(LNG)などの液化ガスを気化させるための気化装置及び気化システムに関する。
従来より、液化天然ガス(LNG)などの液化ガスを気化させるために気化装置が用いられている。この気化装置は、例えば、液化ガスを空気との熱交換により気化させて気化ガスを生成するための蒸発部と、蒸発部にて生成された気化ガスを空気との熱交換により加温するための加温部とを具備しており、この蒸発部及び加温部は、それぞれ気化用伝熱管及び加温用伝熱管を有している。蒸発部において気化用伝熱管に液化ガスが供給されると、空気と液化ガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換によって液化ガスが気化されて気化ガスが生成される。加温部においては、この生成された気化ガスが加温用伝熱管に供給されて空気と気化ガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換によって気化ガスが所定温度に加温される。
このような気化装置では、蒸発部において液化ガスを継続して気化させると気化用伝熱管の温度が低下し、これにより空気中の水分が凍結して霜が生成され、この生成された霜が気化用伝熱管の表面に付着するようになる。このように霜が気化用伝熱管に付着すると、気化効率が低下して気化装置の能力が低下してしまうため、気化用伝熱管に付着した霜を解氷する必要がある。そこで、例えば加温された気化ガスを利用した解氷運転が行われる気化システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この気化システムは二組の気化装置と加温器とを備え、各気化装置はそれぞれ空温部(蒸発部及び加温部)を備えており、これら各気化装置において液化ガスを気化する気化運転と蒸発部に付着した霜を解氷する解氷運転とが交互に行われる。すなわち、一方の気化装置の空温部が気化運転(又は、解氷運転)を行う時には、他方の気化装置の空温部が解氷運転(又は、気化運転)を行うように構成されている。例えば寒冷地などで外気による解氷が困難な時には、気化運転中の一方の気化装置の空温部が加温器に接続されるとともに、この加温器が解氷運転中の他方の気化装置の空温部に接続され、このような接続状態において液化ガスが気化運転中の一方の気化装置の空温部にて気化されて気化ガスが生成され、生成された気化ガスが加温器に送給されてこの加温器にて所定温度(例えば、30℃程度)に加温される。そして、この加温された気化ガスが解氷運転中の他方の気化装置の空温部に送給されて、加温された気化ガスが他方の気化装置の空温部を流れることによって、この空温部が内部から温められて空温部に付着した霜の解氷が行われる。
特公平4−29920号公報
しかしながら、上述のような従来の気化システムでは、加温器にて加温された気化ガスを解氷運転中の他方の気化装置の空温部に送給して、解氷運転中の他方の気化装置の空温部を流れる気化ガスの熱を利用して霜の解氷を行っているが、解氷の際にこの熱が外部に放熱してしまい、解氷効率が低下して空温部に付着した霜を短時間で充分に解氷することができないという問題が生じる。
本発明の目的は、蒸発部の気化用伝熱管に付着した霜を短時間で効率的に解氷することができる気化装置及び気化システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の気化装置では、液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部と、前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部と、を具備し、前記蒸発部は、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にそれぞれ上開口及び下開口が設けられた気化装置であって、
温風を生成するための温風生成手段と、前記温風生成手段からの温風を前記蒸発部ハウジングに送給するための送風手段とが設けられており、また前記蒸発部ハウジングに関連して、前記送風手段により送給された温風の外部への流出を防止するための開閉手段が設けられ、前記開閉手段は、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開位置及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉位置に移動自在に保持されるシャッタ部材と、前記シャッタ部材を前記開位置と前記閉位置との間を実質上水平方向に移動させるための駆動源と、から構成されており、
液化ガスを気化させる時には、前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞されるとともに、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記蒸発部ハウジングに送給されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の気化装置では、前記加温部は、気化ガスを加温するための加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部にそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、
前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口に関連して、前記シャッタ部材を移動自在に支持するためのガイドレールが実質上水平方向に配設され、前記ガイドレールには前記ガイドレールを加熱するための凍結防止用加熱手段が設けられており、
液化ガスを気化させる時には、前記シャッタ部材が前記ガイドレールに沿って前記開位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口が開放され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記シャッタ部材が前記ガイドレールに沿って前記閉位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口が閉塞されることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項3に記載の気化装置では、前記開閉手段に関連して、前記駆動源及び前記シャッタ部材を収納するための収納部が設けられ、前記温風生成手段からの温風が前記収納部に送給されるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の気化システムでは、液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部及び前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置で生成された気化ガスをさらに加温するための加温手段と、前記加温手段にて加温された気化ガスの少なくとも一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部はそれぞれ、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にはそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、
また前記第1及び第2の気化装置に関連して、温風を生成するための温風生成手段と、前記温風生成手段からの温風を前記蒸発部ハウジングに送給するための送風手段とが設けられており、
前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第1の解氷運転が行われた後に第2の解氷運転が行われ、前記第1の解氷運転においては、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記第1の気化装置の前記蒸発部ハウジングに送給され、また前記第2の解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第3の解氷運転が行われた後に第4の解氷運転が行われ、前記第3の解氷運転においては、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに送給され、また前記第4の解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項5に記載の気化システムでは、前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第1の解氷運転の前に第1の初期解氷運転が行われ、前記第1の初期解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第3の解氷運転の前に第2の初期解氷運転が行われ、前記第2の初期解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の気化システムでは、前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開状態及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉状態に移動自在に保持される開閉手段が設けられており、
前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷させる時には、前記第1の気化装置の前記開閉手段が閉状態に保持されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉手段が開状態に保持され、また前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷させる時には、前記第2の気化装置の前記開閉手段が閉状態に保持されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉手段が開状態に保持されることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項7に記載の気化システムでは、液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部及び前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置で生成された気化ガスをさらに加温するための加温手段と、前記加温手段にて加温された気化ガスの少なくとも一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部はそれぞれ、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にはそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、また前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開閉するための開閉手段が設けられ、前記開閉手段は、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開位置及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉位置に移動自在に保持されるシャッタ部材と、前記シャッタ部材を前記開位置と前記閉位置との間を実質上水平方向に移動させるための駆動源と、から構成されており、
前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第1の気化装置の前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられるとともに、前記第2の気化装置の前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられ、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第2の気化装置の前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられるとともに、前記第1の気化装置の前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられ、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の気化装置によれば、気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、温風生成手段からの温風が送風手段により蒸発部ハウジングに送給されるので、例えば冬季における寒冷地などのように外気温が非常に低い場合であっても、温風生成手段からの温風の有する熱でもって気化用伝熱管に付着した霜を解氷することができ、霜を短時間で効率的に解氷することが可能となる。また、シャッタ部材及び駆動源から構成される開閉手段が設けられており、液化ガスを気化させる時には、シャッタ部材が開位置に位置付けられて蒸発部ハウジングの上開口が開放されるので、空気が蒸発部ハウジングの上開口から流入した後に流下して下開口より排出され、このように流れる空気と気化用伝熱管を流れる液化ガスとの間で熱交換が行われ、これにより効率よく液化ガスを気化させることが可能となる。気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、シャッタ部材が閉位置に位置付けられて蒸発部ハウジングの上開口が閉塞されるので、蒸発部ハウジングに送給された温風生成手段からの温風が上開口から上方に流出するのを防止することができ、付着した霜を確実に且つ効率的に解氷することが可能となる。さらに、このシャッタ部材は開位置と閉位置との間を実質上水平方向に移動されるので、シャッタ部材のための空間を低く構成することができ、これによって気化装置本体の全長を低く構成することができ、周囲の環境に適合した気化装置を提供することが可能となる。
また、本発明の請求項2に記載の気化装置によれば、シャッタ部材がガイドレールに支持されているので、このシャッタ部材を開閉自在に確実に支持することができる。また、このガイドレールには、このガイドレールを加熱するための凍結防止用加熱手段が設けられているので、例えば冬季における寒冷地などのように外気温が非常に低い場合に、ガイドレールが凍結してシャッタ部材が移動できなくなるのを防止することが可能となる。また、液化ガスを気化させる時には、シャッタ部材が開位置に位置付けられて蒸発部ハウジングの上開口及び加温部ハウジングの上開口が開放されるので、空気が加温部ハウジングの上開口から流入した後に流下して下開口より排出され、このように流れる空気と加温用伝熱管を流れる気化ガスとの間で熱交換が行われ、これにより効率的に気化ガスを加温させることが可能となる。
さらに、本発明の請求項3に記載の気化装置によれば、駆動源及びシャッタ部材を収納するための収納部が設けられ、温風生成手段からの温風が収納部に送給されるように構成されているので、例えば冬季における寒冷地などのように外気温が非常に低い場合に、駆動源やシャッタ部材などが凍結してシャッタ部材が移動できなくなるのを防止することが可能となる。
また、本発明の請求項4に記載の気化システムによれば、第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第1(第3)の解氷運転が行われた後に第2(第4)の解氷運転が行われ、第1(第3)の解氷運転においては、温風生成手段からの温風の有する熱でもって第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管をその外側より温めて霜を解氷し、また第2(第4)の解氷運転においては、加温手段にて加温された気化ガスが第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に流れ、この加温された気化ガスの有する熱でもって気化用伝熱管をその内側より温めて霜を解氷するので、気化用伝熱管をその外側及び内側の双方より温めることにより霜を解氷でき、霜を短時間で効率的に解氷することが可能となる。また、第1及び第2の気化装置のうち、一方の気化装置において解氷運転(又は、気化運転)を行っている間、他方の気化装置において気化運転(又は、解氷運転)を行うので、連続して気化ガスを生成することができ、工場や一般家庭などに対して気化ガスを連続して供給することが可能となる。
さらに、本発明の請求項5に記載の気化システムによれば、第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第1(第3)の解氷運転の前に第1(第2)の初期解氷運転が行われ、第1(第2)の初期解氷運転においては、加温手段にて加温された気化ガスを第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に送給するので、この加温された気化ガスでもって気化用伝熱管内に残留している液化ガスを排出させることができ、このように霜の発生の原因となる液化ガスを排出させることにより、第1及び第2(第3及び第4)の解氷運転においてより効率的に霜を解氷することが可能となる。
また、本発明の請求項6に記載の気化システムによれば、蒸発部ハウジングの上開口を開放する開状態及びこの上開口を閉塞する閉状態に移動自在に保持される開閉手段が設けられ、第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に付着した霜を解氷させる時には、第1(第2)の気化装置の開閉手段が閉状態に保持されるとともに、第2(第1)の気化装置の開閉手段が開状態に保持されるので、第2(第1)の気化装置においては、蒸発部ハウジングの上開口より流入する空気によって効率的に液化ガスを気化させることが可能となり、また第1(第2)の気化装置においては、温風生成手段からの温風が外部に流出するのを防止でき、より効率的に付着した霜を解氷することが可能となる。
さらに、本発明の請求項7に記載の気化システムによれば、第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第1(第2)の気化装置のシャッタ部材が閉位置に位置付けられ、加温手段にて加温された気化ガスが第1(第2)の気化装置の気化用伝熱管に流れ、この加温された気化ガスの有する熱でもって気化用伝熱管をその内側より温めるので、気化用伝熱管をその内側より温めることにより霜を解氷でき、また蒸発部ハウジング内の熱が外部に流出するのを防止することができ、付着した霜を短時間で効率的に解氷することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う気化システム(及び気化装置)の各実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による気化システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図2は、図1の気化システムにおける気化装置を一部切り欠いて示す正面図であり、図3は、図2の気化装置を示す透過側面図であり、図4は、開閉手段のシャッタ部材が閉位置に位置付けられた状態を示す、図2に対応する気化装置の正面図であり、図5は、図2の開閉手段を示す要部透過斜視図であり、図6は、図1の気化システムにおける液化ガス及び気化ガスの流れを説明するための図である。
図1を参照して、図示の気化システム2は、例えば液化天然ガス(LNG)などの液化ガスを気化するための第1及び第2の気化装置4,6(後述する)を備え、第1及び第2の気化装置4,6の上流側には液化ガス送給手段8が設けられ、それらの下流側には気化ガス送給手段10が設けられている。
液化ガス送給手段8は、第1ライン12と、この第1ライン12から分岐する第2及び第3ライン14,16とから構成されており、第2及び第3ライン14,16はそれぞれ第1及び第2の気化装置4,6に接続され、液化ガス供給源(図示せず)からの液化ガスがこの液化ガス送給手段8によって第1及び第2の気化装置4,6に選択的に送給されるように構成されている。第2及び第3ライン14,16にはそれぞれ第1及び第2開閉弁18,20が配設されており、これら第1及び第2開閉弁18,20は開閉自在に構成されている。第1開閉弁18が開状態で、第2開閉弁20が閉状態であるときには、第1ライン12からの液化ガスは第2ライン14を通して第1の気化装置4に送給され、また第1開閉弁18が閉状態で、第2開閉弁20が開状態であるときには、第1ライン12からの液化ガスは第3ライン16を通して第2の気化装置6に送給される。
気化ガス送給手段10は、第1及び第2の気化装置4,6にそれぞれ接続された第4及び第5ライン22,24と、これら第4及び第5ライン22,24が合流する第6ライン26とから構成され、第1及び第2の気化装置4,6からの気化ガスが選択的に第6ライン26を通して下流側に送給されるように構成されている。第4及び第5ライン22,24にはそれぞれ第3及び第4開閉弁28,30が配設され、これら第3及び第4開閉弁28,30は開閉自在に構成されており、また第6ライン26には流量調整弁32(後述する)が配設されている。
さらに、この気化システム2では、気化ガス送給手段10の第6ライン26を流れる気化ガスの少なくとも一部を液化ガス送給手段8に戻すための気化ガス戻し送給手段34が設けられている。この気化ガス戻し送給手段34は、第6ライン26の流量調整弁32の配設部位より上流側から延びる第7ライン36と、第7ライン36から分岐する第8及び第9ライン38,40とから構成され、第8ライン38は第2ライン14の第1開閉弁18の配設部位より下流側に接続され、また第9ライン40は第3ライン16の第2開閉弁20の配設部位より下流側に接続されている。第8及び第9ライン38,40にはそれぞれ第5及び第6開閉弁42,44が配設されており、これら第5及び第6開閉弁42,44は開閉自在に構成されている。また、第6ライン26の流量調整弁32の配設部位より上流側には、温水などを利用して第1及び第2の気化装置4,6からの気化ガスを加温するための加温手段46が配設されている。
このように構成されているので、第3開閉弁28が開状態で、且つ第5開閉弁42が閉状態で、第6開閉弁44が開状態であるときには、第1の気化装置4からの気化ガスが加温手段46で加温され、少なくともその一部が第7ライン36、第9ライン40及び第3ライン16を通して第2の気化装置6に送給され、その残りが流量調整弁32を通して下流側に送給される。また、第4開閉弁30が開状態で、且つ第5開閉弁42が開状態で、第6開閉弁44が閉状態であるときには、第2の気化装置6からの気化ガスが加温手段46で加温され、少なくともその一部が第7ライン36、第8ライン38及び第2ライン14を通して第1の気化装置4に送給され、その残りが流量調整弁32を通して下流側に送給される。流量調整弁32は、第6ライン26を通して下流側に送給される気化ガスの流量を調整し、これにより加温手段46にて加温された気化ガスのうち、気化ガス戻し送給手段34により液化ガス送給手段8に戻す気化ガスの流量が調整される。
また、この気化システム2では、加温手段46及び流量調整弁32をバイパスするバイパス送給手段48が設けられている。バイパス送給手段48は、第4ライン22の第3開閉弁28の配設部位より上流側から延びる第10ライン50と、第5ライン24の第4開閉弁30の配設部位より上流側から延びる第11ライン52と、第10及び第11ライン50,52が合流する第12ライン54とから構成され、この第12ライン54は第6ライン26の流量調整弁32の配設部位より下流側に接続されている。第10及び第11ライン50,52にはそれぞれ第7及び第8開閉弁56,58が配設されており、これら第7及び第8開閉弁56,58は開閉自在に構成されている。
このように構成されているので、第3開閉弁28が開状態で、第7開閉弁56が閉状態であるときには、第1の気化装置4からの気化ガスが第4ライン22及び第6ライン26を通して加温手段46に送給されるが、第3開閉弁28が閉状態で、第7開閉弁56が開状態であるときには、第1の気化装置4からの気化ガスが第4ライン22、第10ライン50及び第12ライン54を通して第6ライン26に送給される。また、第4開閉弁30が開状態で、第8開閉弁58が閉状態であるときには、第2の気化装置6からの気化ガスが第5ライン24及び第6ライン26を通して加温手段46に送給されるが、第4開閉弁30が閉状態で、第8開閉弁58が開状態であるときには、第2の気化装置6からの気化ガスが第5ライン24、第11ライン52及び第12ライン54を通して第6ライン26に送給される。
次に、図2〜図5を参照して、上述した第1及び第2の気化装置4,6について説明する。この第1及び第2の気化装置4,6は実質上同一の構成であり、以下、第1の気化装置4(又は、第2の気化装置6)について説明する。
図示の第1の気化装置4(又は、第2の気化装置6)は、液化ガスを空気との熱交換により気化させて気化ガスを生成する蒸発部60と、蒸発部60にて生成された気化ガスを空気との熱交換により加温する加温部62と、を具備している。
蒸発部60は、実質上水平方向(図3において左右方向)に延びる上部ヘッダ64と、上部ヘッダ64の下方にこれと実質上平行に延びる下部ヘッダ66と、上部ヘッダ64と下部ヘッダ66との間に所定の間隔を置いて設けられた複数(本実施形態では8個)の気化用伝熱管68と、これら複数の気化用伝熱管68を覆う蒸発部ハウジング70とから構成されている。複数の気化用伝熱管68の各々は、上下方向に延びて上部ヘッダ64及び下部ヘッダ66とそれぞれ連通されており、これにより複数の気化用伝熱管68は並列的に接続され、第2ライン14(又は、第3ライン16)より下部ヘッダ66に送給された液化ガスが複数の気化用伝熱管68内を並列的に流れるように構成されている。上部ヘッダ64、下部ヘッダ66及び複数の気化用伝熱管68は気化ユニット72を構成し、この気化ユニット72は、図3において紙面に垂直な方向に所定の間隔を置いて複数(本実施形態では15個)配設されている。複数の気化用伝熱管68は、その上端部及び下端部がそれぞれ連結部材(図示せず)にて相互に連結されて一体に支持されており、また複数の気化用伝熱管68の各々は、その周囲に熱交換用フィン(図示せず)が設けられたエアフィン型伝熱管から構成されている。
蒸発部ハウジング70は、断面が矩形状の筒状に形成され、蒸発部ハウジング70の上端部及び下端部にはそれぞれ上開口74及び下開口76が設けられており、上開口74と下開口76との間には各気化ユニット72の下部ヘッダ66、気化用伝熱管68及び上部ヘッダ64が配置され、これらの周囲が蒸発部ハウジング70により覆われている。なお、蒸発部ハウジング70の外部に面する3つの側部のうち、所定の側部の一部又は全部を例えばポリカーボネートなどの透明体で構成することが好ましく、このように構成することによって、後述する解氷運転時における霜の解氷状態などを外部より目視で確認することが可能となる。
加温部62は、複数(本実施形態では7個)の加温用伝熱管78と、これら複数の加温用伝熱管78を覆う加温部ハウジング80とから構成されており、複数の加温用伝熱管78は、各気化ユニット72にそれぞれ対応して設けられている。複数の加温用伝熱管78の各々は、上下方向に延びて所定の間隔を置いて設けられており、隣接する一対の加温用伝熱管78の下端部がU字型の下接続管82を介して相互に接続され、またそれらの上端部が逆U字型の上接続管84を介して相互に接続されている。これにより複数の加温用伝熱管78は直列的に接続され、後述するように蒸発部60にて生成された気化ガスがこれら複数の加温用伝熱管78内を直列的に流れるように構成されている。複数の加温用伝熱管78は、その上端部及び下端部がそれぞれ連結部材(図示せず)にて相互に連結されて一体に支持されており、また複数の加温用伝熱管78の各々は、その周囲に熱交換用フィン(図示せず)が設けられたエアフィン型伝熱管から構成されている。
蒸発部60の上部ヘッダ64は、上流側(すなわち、蒸発部60と隣接している側)の加温用伝熱管78の上端部に接続管86を介して接続されており、これにより複数の気化用伝熱管68と複数の加温用伝熱管78とが連通される。また、下流側の加温用伝熱管78の下端部より第4ライン22(又は、第5ライン24)が延びており、後述するように加温部62にて加温された気化ガスがこの第4ライン22(又は、第5ライン24)を通して下流側に送給される。
加温部ハウジング80は、断面が矩形状の筒状に形成され、加温部ハウジング80の上端部及び下端部にはそれぞれ上開口88及び下開口90が設けられており、上開口88と下開口90との間には加温用伝熱管78、下接続管82及び上接続管84が配置され、これらの周囲が加温部ハウジング80により覆われている。
なお、蒸発部60における気化用伝熱管68の接続方法については、液化ガスを所要の通りに気化することができる適宜の接続方法でよく、例えば加温部62のように、液化ガスが直列的に流れるように接続してもよい。また、加温部62における加温用伝熱管78の接続方法についても、気化ガスを所望の温度に加温することができる適宜の接続方法でよく、例えば蒸発部60のように、気化ガスが並列的に流れるように接続してもよい。
この実施形態では、蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80は、本体支持構造92により一体に支持されており、この本体支持構造92は4本の支柱94を有し、各支柱94の下端部が地面96に設置された支持台98にそれぞれ固定されている。また、蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80は、対向する各側部が相互に連結されて一体に構成され、これら一体に構成された各ハウジング70,80は4本の支柱94に取り付けられている。各支柱94の上端部は上方に延び、これら支柱94の上端部には板状の屋根体100が取り付けられており、この屋根体100は蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88の上方を覆い、雨や雪などが各ハウジング70,80内に落下するのを防止している。
この実施形態では、一対の支柱94a(図2において左側)は残りの一対の支柱94b(図2において右側)よりも幾分長さが長く、これにより、屋根体100は長い方の支柱94aから短い方の支柱94bに向けて下方に傾斜して配設される。このように屋根体100を傾斜して配設することによって、降雪時に屋根体100に降った雪が地面96に滑り落ちて、雪が屋根体100に堆積するのを防止することができる。さらに、屋根体100と蒸発部ハウジング70の上開口74との間には第1外気導入空間102が規定され、また屋根体100と加温部ハウジング80の上開口88との間には第2外気導入空間104が規定されている。
後述するように蒸発部60にて液化ガスが継続して気化されると気化用伝熱管68の温度が低下し、これにより気化用伝熱管68の周囲の空気に含まれる水分が凍結して霜が生成され、この生成された霜が気化用伝熱管68の表面に付着するようになる。このように霜が気化用伝熱管68に付着すると気化効率が低下してしまうため、この霜を解氷する解氷運転を行う必要がある。
この解氷運転を行うために、本実施形態の第1の気化装置4(又は、第2の気化装置6)では、温風を生成するための温風生成手段106と、温風生成手段106からの温風を蒸発部ハウジング70に送給するための第1送風手段108と、第1送風手段108により送給された温風の外部への流出を防止するための開閉手段110とが設けられている。以下、図2〜図5を参照して、これら各構成要素について詳細に説明する。
温風生成手段106は、温水を生成する温水ボイラ112と、温水ボイラ112にて生成された温水を循環させるための温水循環流路114と、熱交換器116とを含み、温水ボイラ112は温水循環流路114を介して熱交換器116と接続されており、また温水循環流路114には温水循環ポンプ118が配設されている。温水ボイラ112には、都市ガスやLPガスなどの燃料及び燃焼用空気(図示せず)が供給され、燃料が燃焼用空気により燃焼されると温水ボイラ112に貯えられた水が加熱され、これにより温水が生成される。温水ボイラ112にて生成された温水は、温水循環ポンプ118の作用によって、温水循環流路114及び熱交換器116を通して循環される。
第1送風手段108は、第1送風ダクト120及び第1送風ファン122から構成されており、第1送風ダクト120は一対の支持脚124により支持されている。第1送風ダクト120の吸入部126には第1送風ファン122が配設され、またその排出部128は蒸発部ハウジング70の側部(図2において左側の側部)の下端部に設けたダクト接続用孔(図示せず)と接続されている。第1送風ファン122が作動すると、この第1送風ファン122により空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気が熱交換器116及び第1送風ダクト120を通して蒸発部ハウジング70の下端部に送給される。
開閉手段110は、シャッタ部材130、巻取り用ローラ132、送り用ローラ134及び駆動源136から構成されており、この開閉手段110は蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80の上端部に設けられている(図2及び図5参照)。シャッタ部材130は可撓性を有し、その一端部は巻取り用ローラ132に接続されている。巻取り用ローラ132は回転自在に構成され、この巻取り用ローラ132によりシャッタ部材130が巻き取り収納される。蒸発部ハウジング70の上開口74(上端面)及び加温部ハウジング80の上開口88(上端面)には、一対のガイドレール138が所定の間隔を置いて実質上水平方向(図2において左右方向)に配設されており、この一対のガイドレール138にはシャッタ部材130の両側部が移動自在に支持されている。一対のガイドレール138のうち一方は蒸発部ハウジング70の上開口74の一端部から他端部まで延び、またその他方は加温部ハウジング80の上開口88の一端部から他端部まで延びており、これによりシャッタ部材130はガイドレール138上を移動して蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88を自在に開閉できるよう構成される。
また、ガイドレール138には、ガイドレール138を加熱するための凍結防止用加熱手段(図示せず)が設けられており、この凍結防止用加熱手段は、例えばガイドレール138の内部又は外部に設けられる電気加熱ヒータや温風ファンなどで構成される。凍結防止用加熱手段を作動させるとガイドレール138が加熱され、これにより例えば外気温が非常に低い場合などにガイドレール138が凍結するのを防止し、シャッタ部材130が確実にガイドレール138上を移動することが可能となる。このようなガイドレール138の加熱は、後述する気化運転及び解氷運転を開始する前に行われる。
駆動源136は、例えば電動モータなどから構成され、この駆動源136の出力軸140と巻取り用ローラ132とが駆動伝達ベルト142を介して駆動伝達可能に連結されている。また、巻取り用ローラ132と隣接して、シャッタ部材130を移動自在に送るための送り用ローラ134が回転自在に設けられている。これらシャッタ部材130、巻取り用ローラ132、送り用ローラ134及び駆動源136は矩形状の収納部144に収納され、この収納部144は、蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80の上端部に取り付けられている(図2及び図5参照)。なお、収納部144の一側部(各ハウジング70,80に取り付けられる側の側部)には、シャッタ部材130が収納部144を出入りするための開口(図示せず)が設けられている。
駆動源136が駆動して出力軸140が所定方向に回転すると、出力軸140の回転が駆動伝達ベルト142を介して巻取り用ローラ132に駆動伝達されて、巻取り用ローラ132が所定方向(図5中の矢印Pで示す方向)に回転される。これによりシャッタ部材130が巻取り用ローラ132に巻き取られ、シャッタ部材130は送り用ローラ134により送られながらガイドレール138上を図5中の矢印Rで示す方向に移動して開動作される。このようにしてシャッタ部材130の大部分が巻取り用ローラ132によって巻き取られると、シャッタ部材130は開位置に位置付けられることとなり、蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88が開放され(図2参照)、巻取り用ローラ132に巻き取られたシャッタ部材130は収納部144内に収納される。なお、シャッタ部材130は、バネなどの弾性体(図示せず)によりシャッタ部材130が開動作する方向とは反対方向(図5中の矢印Sで示す方向)に付勢するように構成することができ、このように構成することにより、シャッタ部材130は弾性体の付勢力に抗しながら開動作され、シャッタ部材130を撓ませることなく巻取り用ローラ132により確実に巻き取り収納することが可能となる。
シャッタ部材130の開状態において、駆動源136が駆動して出力軸140が所定方向とは反対方向に回転すると、出力軸140の回転が駆動伝達ベルト142を介して巻取り用ローラ132に駆動伝達されて、巻取り用ローラ132が所定方向とは反対方向(図5中の矢印Qで示す方向)に回転される。これによりシャッタ部材130が巻取り用ローラ132から送出され、シャッタ部材130は送り用ローラ134により送られながらガイドレール138上を図5中の矢印Sで示す方向に移動して閉動作される。このようにしてシャッタ部材130の大部分が巻取り用ローラ132から送出されると、シャッタ部材130は閉位置に位置付けられることとなり、蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88がシャッタ部材130により閉塞される(図4参照)。このようにして、シャッタ部材130は、蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88を開放する開位置及びこれらの上開口74,88を閉塞する閉位置に移動自在に保持される。なお、送り用ローラ134は省略することも可能であり、また駆動伝達ベルト142に替えて歯車(図示せず)などの駆動伝達手段を用いて駆動源136の出力軸140の回転を巻取り用ローラ132に駆動伝達するようにしてもよい。
この開閉手段110に関連して、温風生成手段106からの温風を収納部144に送給するための第2送風手段146が設けられており、第2送風手段146は、第2送風ダクト148及び第2送風ファン150から構成されている。第2送風ダクト148の吸入部152には第2送風ファン150が配設され、またその排出部154は収納部144の側部に設けたダクト接続用孔(図示せず)と接続されている。第2送風ファン150及び温風生成手段106が作動すると、この第2送風ファン150の作用により空気が吸入部152より第2送風ダクト148に導入され、第2送風ダクト148に導入された空気は、温風生成手段106の熱交換器116を流れる際にこの熱交換器116及び温水循環流路114を通して循環される温水との間で熱交換が行われ、この熱交換によって生成された温風が第2送風ダクト148を通して収納部144に送給される。このように温風を収納部144に送給することにより、例えば外気温が非常に低い場合などであっても、巻取り用ローラ132や駆動源136などの駆動系が凍結するのを防止することができ、このような温風の収納部144への送給は、シャッタ部材130の開閉動作の前に行われる。
次に、図2〜図6を参照して、上述した気化システム2を用いた気化運転及び解氷運転について説明する。この気化システム2においては、第1の気化装置4(又は、第2の気化装置6)において液化ガスを気化する気化運転が行われる時には、第2の気化装置6(又は、第1の気化装置4)において気化用伝熱管68に付着した霜を解氷する解氷運転が行われ、各気化装置4,6においてこの気化運転と解氷運転とが交互に行われる。
例えば第1の気化装置4を気化運転し、第2の気化装置6を解氷運転する時には、各開閉弁18,20,28,30,42,44,56,58は図6に示すように開状態又は閉状態にそれぞれ保持される(図6において、白色の開閉弁は開状態に保持され、黒色の開閉弁は閉状態に保持されていることを意味する)。なお、第1の気化装置4を解氷運転し、第2の気化装置6を気化運転する時には、各開閉弁18,20,28,30,42,44,56,58の開閉状態は図6に示したものとは全て逆となる。すなわち、第1の気化装置4(又は、第2の気化装置6)を気化運転するときには、第1開閉弁18は開状態(閉状態)に、第2開閉弁20は閉状態(開状態)に保持され、液化ガス供給源からの液化ガスは液化ガス送給手段8の第1ライン12及び第2ライン14(第3ライン16)を通して第1の気化装置4(第2の気化装置6)に送給され、これにより第1の気化装置4(第2の気化装置6)において次のようにして気化運転が行われる。
第1の気化装置4(第2の気化装置6)において気化運転を行う前に、第1の気化装置4(第2の気化装置6)に設けたシャッタ部材130を開位置に位置付けて、蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88を開放する。このように各ハウジング70,80の上開口74,88を開放した後に以下のように気化運転を行う。まず液化ガス供給源(図示せず)より液化ガス送給手段8へ液化天然ガス(LNG)などの液化ガスが送給され、この液化ガス送給手段8の第2ライン14(第3ライン16)より蒸発部60の各気化ユニット72の下部ヘッダ66へ液化ガスをそれぞれ送給すると、この液化ガスが下部ヘッダ66より複数の気化用伝熱管68の各々を通して上部ヘッダ64へ向けて上方向に流れる。このように液化ガスが気化用伝熱管68内を流れると、気化用伝熱管68の周囲に設けた熱交換用フィンを介して、気化用伝熱管68内の液化ガスと周囲の空気との間で熱交換が行われ、この熱交換によって液化ガスが気化されて(すなわち、蒸発されて)気化ガスが生成される。このように熱交換が行われると、蒸発部60の周囲の空気が冷却されて下方に流れるようになり、これにより空気が第1外気導入空間102から蒸発部ハウジング70の上開口74を通して蒸発部ハウジング70内を下方に流れ、その下開口76から外部に排出され、このような自然対流を利用して液化ガスが気化される。
蒸発部60の各気化ユニット72で生成された気化ガスは、各気化ユニット72の上部ヘッダ64に流れ、上部ヘッダ64から対応する加温部62の複数の加温用伝熱管78に送給される。上流側の加温用伝熱管78に送給された気化ガスは、複数の加温用伝熱管78内で上昇及び下降を繰り返しながら下流側の加温用伝熱管78へと流れる。このように気化ガスが加温用伝熱管78内を流れると、加温用伝熱管78の周囲に設けた熱交換用フィンを介して、加温用伝熱管78内の気化ガスと周囲の空気との間で熱交換が行われ、この熱交換によって気化ガスが所定温度(例えば、約−30℃)まで加温される。このように熱交換が行われると、加温部62の周囲の空気が冷却されて下方に流れるようになり、これにより空気が第2外気導入空間104から加温部ハウジング80の上開口88を通して加温部ハウジング80内を下方に流れ、その下開口90から外部に排出され、このような自然対流を利用して気化ガスが加温される。加温部62にて加温された気化ガスは下流側の加温用伝熱管78より排出され、この排出された気化ガスは第4ライン22(第5ライン24)及び第6ライン26を介して下流側に流れ、工場や一般家庭などに供給される。
一方、第2の気化装置6(第1の気化装置4)において解氷運転を行う際には、まず第2(第1)の初期解氷運転が行われた後に第3(第1)の解氷運転が行われ、さらにその後に第4(第2)の解氷運転が行われる。第2の気化装置6(第1の気化装置4)において第2(第1)の初期解氷運転を行う前に、温風生成手段106及び第2送風手段146を作動して、温風生成手段106からの温風を第2送風手段146により収納部144へと送給して収納部144内を予め加温しておくとともに、凍結防止用加熱手段を作動してガイドレール138を予め加熱しておく。このようにして開閉手段110が凍結などの影響を受けることなく正常に動作できるよう準備した後に、第2の気化装置6(第1の気化装置4)に設けたシャッタ部材130を閉状態に位置付けて蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88を閉塞する。このようにシャッタ部材130を閉状態にすることによって、解氷運転時に蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80内の暖かい空気が上開口74,88から外部に流出するのを防止することができる。
第2(第1)の初期解氷運転においては、気化ガス送給手段10の第3(第4)開閉弁28(30)が開状態に、バイパス送給手段48の第7(第8)開閉弁56(58)が閉状態に保持されるとともに、気化ガス戻し送給手段34において、第5(第6)開閉弁42(44)が閉状態に、第6(第5)開閉弁44(42)が開状態に保持され、第1の気化装置4(第2の気化装置6)からの気化ガスは第4(第5)ライン22(24)及び第6ライン26を通して加温手段46に送給され、この加温手段46にてさらに所定温度(例えば、約30℃程度)まで加温された後に下流側に送給される。そして、第6ライン26を流れる気化ガスの流量が流量調整弁32により調整されるので、その一部が第7ライン36を通して戻され、その残りが第6ライン26を通してさらに下流側に流れる。気化ガス戻し送給手段34の第7ライン36に送給された気化ガスは、第9(第8)ライン40(38)及び液化ガス送給手段8の第3(第2)ライン16(14)を通して第2の気化装置6(第1の気化装置4)に送給される。このように加温手段46によって加温された気化ガスが第2の気化装置6(第1の気化装置4)の気化用伝熱管68に送給されることにより、気化用伝熱管68内に残留している液化ガスが蒸発部60及び加温部62より第5(第4)ライン24(22)を通して排出され、かく排出することによって後述する付着した霜の解氷を効果的に行うことができる。この第2(第1)の初期解氷運転のときには、気化ガス送給手段10の第4(第3)開閉弁30(28)が閉状態に、バイパス送給手段48の第8(第7)開閉弁58(56)が開状態に保持され、第2の気化装置6(第1の気化装置4)からの気化ガスが第5(第4)ライン24(22)、第11(第10)ライン52(50)及び第12ライン54を通して第6ライン26に送給され、この第6ライン26を流れる第1の気化装置4(第2の気化装置6)からの気化ガスと混合されて下流側に送給される。
第2(第1)の初期解氷運転は例えば約5〜20分程度行われ、この第2(第1)の初期解氷運転が終了すると、第6(第5)開閉手段44(42)が閉状態となって加温手段46にて加温された気化ガスの第2の気化装置6(第1の気化装置4)への送給が停止され、次に第3(第1)の解氷運転が開始される。この第3(第1)の解氷運転においては、温風生成手段106が作動され、温水ボイラ112にて生成された温水が温水循環ポンプ118の作用によって温水循環流路114及び熱交換器116を通して循環される。また、第1送風手段108が作動され、第1送風ファン122の作用によって空気が吸入部126より第1送風ダクト120に導入される。第1送風ダクト120に導入された空気は、熱交換器116を流れる際に、この熱交換器116及び温水循環流路114を通して循環される温水との間で熱交換が行われ、この熱交換によって生成された温風が第1送風ダクト120を通して蒸発部ハウジング70内の下部に送給される。このように送給された温風は、蒸発部ハウジング70の上開口74に向かって上方に流れ、このように流れる温風によって気化用伝熱管68の表面に付着した霜が解氷される。霜は気化用伝熱管68の下部に多く付着する傾向にあり、それ故に、このように温風を蒸発部ハウジング70内の下部に送給することにより、気化用伝熱管68の下部に付着した霜を効率的に解氷することができ、また解氷により温度低下した温風は下開口76に向けて下方に流れ、この下開口76から外部に排出される。この解氷時においては、蒸発部ハウジング70の上開口74はシャッタ部材130により閉塞されているので、蒸発部ハウジング70の下端部に送給された温風がその上開口74より外部へ流出することがほとんどなく、効率的に霜を解氷することが可能となる。
第3(第1)の解氷運転は例えば約50〜80分程度行われ、この第3(第1)の解氷運転が終了すると、次に第4(第2)の解氷運転が開始される。この第4(第2)の解氷運転においては、第2(第1)の初期解氷運転と同様に、第6(第5)開閉手段44(42)が再び開状態となって加温手段46にて加温された気化ガスが第2の気化装置6(第1の気化装置4)の気化用伝熱管68に送給されるとともに、第3(第1)の解氷運転と同様に、第2の気化装置6(第1の気化装置4)の蒸発部ハウジング70に温風生成手段106からの温風が第1送風手段108によって送給される。このように加温された気化ガスを気化用伝熱管68に送給することによって、気化用伝熱管68をその内側から加温して第3(第1)の解氷運転時に解氷できなかった霜を完全に解氷することが可能となる。また、蒸発部ハウジング70に温風を送給することによって、蒸発部60から落下して下部ヘッダ66などに堆積した氷などを加温して解氷することができる。以上のようにして、第4(第2)の解氷運転を行うことにより、気化用伝熱管68に付着した霜や、下部ヘッダ66などに堆積した氷などを完全に解氷することが可能となる。第4(第2)の解氷運転は例えば約5〜20分程度行われ、この第4(第2)の解氷運転が終了すると、第2の気化装置6(第1の気化装置4)における解氷運転は終了する。
なお、この第4(第2)の解氷運転においては、第2の気化装置6(第1の気化装置4)の蒸発部ハウジング70に温風生成手段106からの温風を送給せず、加温手段46にて加温された気化ガスを第2の気化装置6の気化用伝熱管68に送給することのみによって解氷を行うようにしてもよい。
以上のようにして、第2の気化装置6(第1の気化装置4)において解氷運転する場合に、まず第2(第1)の初期解氷運転が行われた後に第3(第1)の解氷運転が行われ、その後に第4(第2)の解氷運転が行われることにより、短時間で効率的に霜を解氷することが可能となる。また、第1及び第2の気化装置4,6のうち一方の気化装置を気化運転している間、他方の気化装置を解氷運転するので、連続して気化ガスを一般家庭や工場などに供給することができる。また、気化運転時に気化用伝熱管68に霜が付着して気化効率が低下する前に気化運転から解氷運転に切り替えることにより、常に高い気化効率でもって気化運転を行うことが可能となる。
次に、図7を参照して、本発明に従う気化システムの他の実施形態について説明する。図7は、他の実施形態による気化システムの気化装置を一部切り欠いて示す正面図である。なお、以下の実施形態において、図1〜図6に示す実施形態と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図7においては、シャッタ部材130が開位置と閉位置との間に位置付けられた状態を示してある。
この他の実施形態による気化システムでは、1つの気化装置156のみを用いて気化運転及び解氷運転を行い、第1送風手段108Aの第1送風ダクト120Aの排出部128Aは、蒸発部ハウジング70Aの側部の上端部に設けた送風ダクト接続用孔(図示せず)に接続されている。この気化装置156のその他の構成は、上述した実施形態の第1及び第2の気化装置4,6と実質上同一である。
この気化装置156では、例えば気化運転が所定時間(例えば、4時間程度)行われると、次いで、解氷運転が所定時間(例えば、2時間程度)行われ、この気化運転と解氷運転とが交互に行われる。気化運転時には、シャッタ部材130が図7中の矢印Rで示す方向に移動して開位置に位置付けられ、これにより蒸発部ハウジング(図示せず)の上開口(図示せず)及び加温部ハウジング80の上開口88が開放されて、上述したのと同様に自然対流を利用して液化ガスの気化が行われる。また、解氷運転時には、シャッタ部材130が図7中の矢印Sで示す方向に移動して閉位置に位置付けられ、これにより蒸発部ハウジングの上開口及び加温部ハウジング80の上開口88が閉塞されるとともに、温風生成手段106及び第1送風手段108Aが作動され、温風生成手段106からの温風が第1送風手段108Aにより蒸発部ハウジングの上端部に送給される。蒸発部ハウジングの上端部に送給された温風は、蒸発部ハウジングの上開口がシャッタ部材130により閉塞されているので、蒸発部ハウジングの下開口に向けて下方に流れ、温風がかく流れる際に気化用伝熱管(図示せず)に付着した霜を解氷し、解氷により温度が低下した温風が下開口から外部に排出される。
なお、第1送風ダクト120Aの排出部128Aは、本実施形態においては蒸発部ハウジングの上端部に設けたが、これに限られず、例えば蒸発部ハウジングの中央部に設けるようにしてもよく、その位置は適宜設定することが可能である。
以上、本発明に従う気化システム(及び気化装置)の各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上記実施形態では、2つの気化装置を備え、一方の気化装置を気化運転させた時に、他方の気化装置を解氷運転させているが、3つ以上の気化装置を備えたものにも適用することができ、例えば3つの気化装置を備えた場合、例えば2つ(又は1つ)の気化装置を気化運転させて残りの1つ(又は2つ)の気化装置を解氷運転するようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、加温手段46により第1及び第2の気化装置4,6からの気化ガスを加温するように構成したが、このような加温手段46を省略して、第1及び第2の気化装置4,6からの気化ガスを直接気化ガス戻し送給手段34により液化ガス送給手段8に戻すように構成してもよい。
また例えば、上記実施形態では、開閉手段110によって第1及び第2の気化装置4,6の蒸発部ハウジング70の上開口74及び加温部ハウジング80の上開口88を開閉しているが、蒸発部ハウジング70のみに関連して開閉手段110を設け、この開閉手段110によって蒸発部ハウジング70の上開口74のみを開閉するように構成してもよい。
また例えば、上記実施形態では、第1の気化装置4(第2の気化装置6)で気化された気化ガスを気化ガス戻し送給手段34により第2の気化装置6(第1の気化装置4)に送給する際に、その一部のみを第2の気化装置6(第1の気化装置4)に戻しているが、第1の気化装置4(第2の気化装置6)で気化された気化ガスの全てを戻すようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、第1及び第2(第3及び第4)の解氷運転時に温風生成手段106からの温風を蒸発部ハウジング70に送給しているが、蒸発部ハウジング70及び加温部ハウジング80の双方に送給するようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、各気化装置4,6に温風を生成して送給するための温風生成手段106及びこれに関連する構成要素を設けているが、これら気化装置4,6に共用のものを設け、解氷する気化装置4(6)に温風を切り替えて送風するようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、温風生成手段106及び第1送風手段108を設けているが、これら温風生成手段106及び第1送風手段108を省略してもよい。すなわち、第1の気化装置4(第2の気化装置6)の気化用伝熱管68に付着した霜を解氷するときには、第1の気化装置4(第2の気化装置6)のシャッタ部材130を閉位置に位置付けるとともに、第2の気化装置6(第1の気化装置4)のシャッタ部材130を開位置に位置付け、加温手段46にて加温された気化ガスを第1の気化装置4(第2の気化装置6)の気化用伝熱管68に送給することにより解氷を行うようにしてもよい。
本発明の一実施形態による気化システムの全体を簡略的に示すシステム図である。 図1の気化システムにおける気化装置を一部切り欠いて示す正面図である。 図2の気化装置を示す透過側面図である。 開閉手段のシャッタ部材が閉位置に位置付けられた状態を示す、図2に対応する気化装置の正面図である。 図2の開閉手段を示す要部透過斜視図である。 図1の気化システムにおける液化ガス及び気化ガスの流れを説明するための図である。 他の実施形態による気化システムの気化装置を一部切り欠いて示す正面図である。
符号の説明
2 気化システム
4 第1の気化装置
6 第2の気化装置
8 液化ガス送給手段
46 加温手段
60 蒸発部
62 加温部
68 気化用伝熱管
70 蒸発部ハウジング
106 温風生成手段
108,108A 第1送風手段
110 開閉手段
130 シャッタ部材
136 駆動源
138 ガイドレール
144 収納部
156 気化装置

Claims (7)

  1. 液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部と、前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部と、を具備し、前記蒸発部は、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にそれぞれ上開口及び下開口が設けられた気化装置であって、
    温風を生成するための温風生成手段と、前記温風生成手段からの温風を前記蒸発部ハウジングに送給するための送風手段とが設けられており、また前記蒸発部ハウジングに関連して、前記送風手段により送給された温風の外部への流出を防止するための開閉手段が設けられ、前記開閉手段は、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開位置及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉位置に移動自在に保持されるシャッタ部材と、前記シャッタ部材を前記開位置と前記閉位置との間を実質上水平方向に移動させるための駆動源と、から構成されており、
    液化ガスを気化させる時には、前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞されるとともに、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記蒸発部ハウジングに送給されることを特徴とする気化装置。
  2. 前記加温部は、気化ガスを加温するための加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部にそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、
    前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口に関連して、前記シャッタ部材を移動自在に支持するためのガイドレールが実質上水平方向に配設され、前記ガイドレールには前記ガイドレールを加熱するための凍結防止用加熱手段が設けられており、
    液化ガスを気化させる時には、前記シャッタ部材が前記ガイドレールに沿って前記開位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口が開放され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記シャッタ部材が前記ガイドレールに沿って前記閉位置に位置付けられて前記蒸発部ハウジングの前記上開口及び前記加温部ハウジングの前記上開口が閉塞されることを特徴とする請求項1に記載の気化装置。
  3. 前記開閉手段に関連して、前記駆動源及び前記シャッタ部材を収納するための収納部が設けられ、前記温風生成手段からの温風が前記収納部に送給されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気化装置。
  4. 液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部及び前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置で生成された気化ガスをさらに加温するための加温手段と、前記加温手段にて加温された気化ガスの少なくとも一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
    前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部はそれぞれ、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にはそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、
    また前記第1及び第2の気化装置に関連して、温風を生成するための温風生成手段と、前記温風生成手段からの温風を前記蒸発部ハウジングに送給するための送風手段とが設けられており、
    前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第1の解氷運転が行われた後に第2の解氷運転が行われ、前記第1の解氷運転においては、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記第1の気化装置の前記蒸発部ハウジングに送給され、また前記第2の解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
    また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、第3の解氷運転が行われた後に第4の解氷運転が行われ、前記第3の解氷運転においては、前記温風生成手段及び前記送風手段が作動され、前記温風生成手段からの温風が前記送風手段により前記第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに送給され、また前記第4の解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする気化システム。
  5. 前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第1の解氷運転の前に第1の初期解氷運転が行われ、前記第1の初期解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
    また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第3の解氷運転の前に第2の初期解氷運転が行われ、前記第2の初期解氷運転においては、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする請求項4に記載の気化システム。
  6. 前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開状態及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉状態に移動自在に保持される開閉手段が設けられており、
    前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷させる時には、前記第1の気化装置の前記開閉手段が閉状態に保持されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉手段が開状態に保持され、また前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷させる時には、前記第2の気化装置の前記開閉手段が閉状態に保持されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉手段が開状態に保持されることを特徴とする請求項4又は5に記載の気化システム。
  7. 液化ガスを気化させて気化ガスを生成するための蒸発部及び前記蒸発部にて生成された気化ガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置で生成された気化ガスをさらに加温するための加温手段と、前記加温手段にて加温された気化ガスの少なくとも一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
    前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部はそれぞれ、液化ガスを気化するための気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部にはそれぞれ上開口及び下開口が設けられており、また前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開閉するための開閉手段が設けられ、前記開閉手段は、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開位置及び前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞する閉位置に移動自在に保持されるシャッタ部材と、前記シャッタ部材を前記開位置と前記閉位置との間を実質上水平方向に移動させるための駆動源と、から構成されており、
    前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第1の気化装置の前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられるとともに、前記第2の気化装置の前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられ、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給され、前記第2の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第2の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給され、
    また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷する時には、前記第2の気化装置の前記シャッタ部材が前記閉位置に位置付けられるとともに、前記第1の気化装置の前記シャッタ部材が前記開位置に位置付けられ、液化ガスが前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給され、前記第1の気化装置の前記蒸発部及び前記加温部を流れて気化され、この第1の気化装置により生成された気化ガスが前記加温手段により加温され、この加温された気化ガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されることを特徴とする気化システム。
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