JP2002227987A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2002227987A
JP2002227987A JP2001020501A JP2001020501A JP2002227987A JP 2002227987 A JP2002227987 A JP 2002227987A JP 2001020501 A JP2001020501 A JP 2001020501A JP 2001020501 A JP2001020501 A JP 2001020501A JP 2002227987 A JP2002227987 A JP 2002227987A
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pressure
hydraulic
valve
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accumulator
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Inventor
Shigeki Hirakawa
茂樹 平川
So Yokoyama
創 横山
Akira Takagi
章 高木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰効果が低減されることなく小型化が可能
な自動変速機の油圧制御装置を提供する。 【解決手段】 電磁弁12から出力された制御指令圧
は、オリフィス131により一次的に油圧脈動が減衰さ
れた後、アキュムレータ61により油圧脈動が減衰され
る。アキュムレータ61が油圧脈動を減衰する範囲は、
電磁弁12の出力油圧の一部の範囲である。すなわち、
電磁弁12から制御指令圧の油圧が最大値未満のときに
アキュムレータ61のダンパピストン612のストロー
クが最大となるようにスプリング613の荷重が設定さ
れている。そのため、スプリング613の荷重の最大値
を小さくすることができ、ダンパピストン612の受圧
面積を低減することができる。したがって、ダンパピス
トン612の外径が小さくなり、アキュムレータ61を
小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の油圧
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用などに多く利用されている
自動変速機は、複数の摩擦要素を係合または解放させる
ことにより変速段を切り換える。これら複数の摩擦要素
に加える作動流体として作動油などの油圧を制御するこ
とにより変速制御を行っている。
【0003】上記のような自動変速機の場合、電磁制御
手段から出力される油圧の脈動を減衰するため、電磁制
御手段と油圧制御手段との間に例えば特開平11−37
271号公報に開示されるようにダンパ手段であるアキ
ュムレータが設けられている。一般にアキュムレータ
は、電磁制御手段の出力油圧の全範囲すなわち出力油圧
が最小圧から最大圧までの全範囲に対応して油圧脈動を
減衰する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような自動変速
機のアキュムレータの場合、油圧に対抗する例えばスプ
リングなどの付勢手段の荷重は、電磁制御手段からの出
力油圧の最小圧から最大圧までの広い範囲に対応して確
保しなければならない。そのため、スプリングの線径お
よびスプリングの外径を大きくし、スプリングの耐久性
を確保する必要がある。その結果、スプリングと組み合
わせられるアキュムレータのピストンの内径も大きくす
る必要があり、アキュムレータ全体の体格が大型化する
という問題がある。
【0005】また、スプリングのばね定数を小さくし減
衰効果を増大したい場合、前述のようにスプリングの耐
久性を確保する必要がある。そのため、スプリングの線
径およびスプリング自体が大型化し、アキュムレータ全
体の体格が大型化する。一方、近年、自動変速機が適用
される車両の燃費の向上、低コスト化、ならびに搭載性
を向上するため、アキュムレータに限らずあらゆる部品
の小型化の要請がある。そこで、アキュムレータの全長
を切りつめ、アキュムレータの小型化を図る試みがなさ
れているものの、その効果は微小である。
【0006】他方、近年、変速ショックの軽減などの要
求は年々高まっている。このため、アキュムレータのば
ね定数を小さくし、脈動の減衰効果を増大させる試みが
なされている。しかし、スプリングの荷重を変更しない
場合、スプリングの耐久性が悪化するという問題があ
る。
【0007】そこで、本発明の目的は、減衰効果が低減
されることなく小型化が可能な自動変速機の油圧制御装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
自動変速機の油圧制御装置によると、ダンパ手段は電磁
制御手段から出力される油圧の一部の範囲で調圧する。
そのため、例えばスプリングなどの付勢手段の荷重を小
さくすることができる。すなわち、減衰可能な油圧の範
囲を電磁制御手段から出力される出力油圧の一部の範囲
とすることにより、付勢手段の荷重を小さくすることが
できる。電磁制御手段から出力される油圧の脈動は、変
速時の変速ショックに影響する圧力範囲のみで有害であ
り、それ以外の圧力範囲では変速ショックには何ら影響
を与えない。そのため、ダンパ手段による油圧の脈動の
減衰範囲を変速時に影響を与える圧力範囲に限定するこ
とにより、例えば付勢手段の荷重を小さくすることがで
きる。したがって、ダンパ手段を小型化することがで
き、所定の圧力範囲における減衰能力を向上することが
できるので、油圧制御装置の体格が小型で減衰力を向上
することができる。
【0009】本発明の請求項2記載の自動変速機の油圧
制御装置によると、ダンパ手段はダンパピストンと付勢
手段とを有している。付勢手段の荷重を小さくすること
により、付勢手段が小型化するため、それにともないダ
ンパピストンを小型化することができる。したがって、
ダンパ手段を小型化でき、油圧制御装置の体格を小型化
することができる。
【0010】本発明の請求項3記載の自動変速機の油圧
制御装置によると、ダンパピストンは電磁制御手段から
出力される制御指令圧の最大圧よりも小さな油圧で最大
ストロークに到達する。すなわち、ダンパ手段は、所定
の油圧以上では油圧脈動の減衰を行わない。そのため、
電磁制御手段からの出力油圧を一部の範囲で調圧するこ
とができ、付勢手段の荷重を小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
一実施例を図面に基づいて説明する。本発明の自動変速
機の油圧制御装置を前進4速の白動変速機に適用した一
実施例を図2に示す。リバースクラッチ(R/C)1、
オーバードライブクラッチ(H/C)2、2−4ブレ−
キ(2−4/B)3、アンダードライブクラッチ(L/
C)4、ローリバースブレーキ(LR/B)5、トラン
スファークラッチ(TRF)6は油圧により係合または
解放される摩擦要素であり、補助変速機を構成してい
る。
【0012】油圧ポンプ40はオイルパン41から作動
油を吸入し、各摩擦要素およびロックアップクラッチ5
1に作動油を供給する。ライン圧制御弁42は電磁弁4
4の指令圧に基づきセカンダリ弁43とともに各摩擦要
素およびロックアップクラッチ51の作動圧を生成す
る。減圧制御弁45はライン圧制御弁42で生成された
ライン圧を減圧する。油圧ポンプ40、ライン圧制御弁
42および電磁弁44は、各摩擦要素に加える圧力の元
圧を生成する元圧生成手段を構成している。オイルクー
ラ46は作動油を冷却する。
【0013】マニュアル弁38はシフトレバーにリンク
を介して連結されている。マニュアル弁38は運転者の
シフトレバ−の操作に応じて弁体が移動し、その位置に
よって連通路100から分岐したライン圧の連通路12
0とドレン圧のドレン通路121と連通路122と連通
路123との接続を切り換え、連通路122および連通
路123の圧力がライン圧またはドレン圧のいずれにな
るかを制御する。マニュアル弁38の切換位置はシフト
レバーのレンジに対応した「P、R、N、D」の4ポジ
ションがある。「P、N」はそれぞれ同一の連通パタ−
ンである。図3に示すように、各変速段に応じて各摩擦
要素の係合または解放の組み合わせが予め定められてお
り、この組み合わせに従い図示しないECU(Electric
ControlUnit)から変速指令が出力される。図3におい
て、Rが示す変速段はRレンジに対応し、Nが示す変速
段はPレンジおよびNレンジに対応する。
【0014】図3に示すクラッチ圧制御弁10と電磁弁
12、クラッチ圧制御弁16と電磁弁18、クラッチ圧
制御弁20と電磁弁23、クラッチ圧制御弁26と電磁
弁28、クラッチ圧制御弁32と電磁弁34はそれぞれ
R/C1以外の各摩擦要素に加える油圧力を制御する。
各クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32は各
摩擦要素に加える油圧を制御する圧力制御手段を構成し
ている。電磁弁12、18、23、28、34はデュー
ティ電磁弁である。電磁弁12、18、23、28、3
4は、圧力制御手段を構成する各クラッチ圧制御弁1
0、16、20、26、32の一端に制御指令圧を供給
する電磁制御手段を構成している。
【0015】電磁弁12とクラッチ圧制御弁10とを連
通する連通路13、電磁弁18とクラッチ圧制御弁16
とを連通する連通路19、ならびに電磁弁23とクラッ
チ圧制御弁20とを連通する連通路27には、それぞれ
ダンパ手段としてのアキュムレータ61、62、63が
配設されている。
【0016】図3において、電磁弁12、18、23、
28、34の出力圧である指令圧をクラッチ圧制御弁1
0、16、20、26の左端、およびクラッチ圧制御弁
32の右端に加えることにより、各制御弁の出力圧が制
御される。クラッチ圧制御弁10とH/C2とは連通路
175によって、クラッチ圧制御弁16と2−4/Bと
は連通路173、174によって、クラッチ圧制御弁2
0とL/C4とは連通路176によって、クラッチ圧制
御弁26とLR/B5とは連通路188、189によっ
て接続されている。R/C1には、運転者がシフトレバ
ーのRを選択したときにのみ、各摩擦要素を油圧制御す
る元圧としてのライン圧がマニュアル弁38を経て直接
加わる。
【0017】フェイルセーフ弁14は連通路173、1
74、ドレン通路190の接続を切り換える方向制御弁
である。フェイルセーフ弁22は連通路176から分岐
している連通路179と連通路172とドレン通路17
8との接続を切り換える方向制御弁である。フェイルセ
ーフ弁24は、連通路183、185がともに高圧のと
きに連通路188と連通路189を遮断し、連通路18
9とドレン通路192を連通させる方向制御弁である。
【0018】高圧選択弁29は高圧側の油圧を選択して
LR/B5に加えるものである。また、連通路122と
連通路200との間に設けられているワンウェイオリフ
ィス30は、LR/B5への作動油の供給方向に絞り作
用を行うものである。ロックアップクラッチ51はエン
ジン側の出力軸と自動変速機側の入力軸とを連結させま
たはその連結を解除するものであり、連結時にトルクコ
ンバータ50をバイパスしてエンジンから自動変速機に
動力を伝達する。ロックアップオン/オフ用の電磁弁5
3はロックアップリレー弁54を切り換える指令圧を制
御するものである。ロックアップ制御弁52は、電磁弁
53の指令圧に基づきロックアップクラッチ51に加え
る圧力を制御するものである。
【0019】次に、アキュムレータ61、62、63に
ついて説明する。アキュムレータ61、62、63は、
電磁弁12とクラッチ圧制御弁10とを連通する連通路
13、電磁弁18とクラッチ圧制御弁16とを連通する
連通路19、ならびに電磁弁23とクラッチ圧制御弁2
0とを連通する連通路27に配設されている。
【0020】以下、説明の簡単のため、アキュムレータ
61について説明する。アキュムレータ62およびアキ
ュムレータ63については、アキュムレータ61と同一
の構成であるため、説明を省略する。図1に示すよう
に、アキュムレータ61は、電磁弁12とクラッチ圧制
御弁10とを連通する連通路13に配設されている。電
磁弁12は一端が連通路150に接続され、図示しない
ECUから送出される電気信号に基づいて供給されるモ
ジュレート圧が変化し、出力される油圧が制御される。
出力された油圧は、電磁弁12とクラッチ圧制御弁10
とを連通する連通路13を経由してクラッチ圧制御弁1
0に制御指令圧として供給される。連通路13は途中で
分岐しており、分岐したところにアキュムレータ61が
配設されている。電磁弁12から出力された制御指令圧
としての油圧は、連通路13に設けられているオリフィ
ス131により油圧脈動が一次的に減衰され、クラッチ
圧制御弁10およびアキュムレータ61へ供給される。
【0021】図4に示すようにアキュムレータ61は、
ハウジング611、ダンパピストン612および付勢手
段としてのスプリング613を有している。ハウジング
611は筒状に形成されており、内周側にダンパピスト
ン612を収容している。ダンパピストン612はハウ
ジング611の内周側を往復移動可能である。スプリン
グ613は、ダンパピストン612を油圧入力方向とは
逆方向へ付勢している。そのため、アキュムレータ61
へ入力される油圧の圧力にしたがってダンパピストン6
12が移動し、スプリング613の荷重が変化する。こ
れにより、ダンパピストン612が移動している間は、
スプリング613の荷重とアキュムレータ61へ入力さ
れる油圧とがつり合うことになる。スプリング613の
荷重と入力される油圧とがつり合うことにより、急激な
油圧の変化が低減され、油圧脈動が防止される。
【0022】スプリング613の荷重は、電磁弁12か
ら出力される油圧の所定の圧力の範囲で油圧脈動を減衰
するように設定されている。すなわち、電磁弁12から
出力される油圧の最小圧から最大圧までのすべての圧力
範囲で油圧脈動を減衰するのではなく、それよりも狭い
範囲で油圧脈動を減衰する。本実施例の場合、スプリン
グ613の荷重は、電磁弁12から出力される制御指令
圧よりも小さくなるように設定されている。そのため、
ダンパピストン612は、電磁弁12から出力される制
御指令圧が最大になる前、すなわち制御指令圧が最大の
ときよりも小さな圧力のときにダンパピストン612の
ストロークは最大となる。
【0023】例えば、図5のPmaxに示すようにクラ
ッチの係合を保持するために必要となる油圧の最大値を
1MPaと設定した場合、実際に変速時に用いる電磁弁
12からの出力油圧は、クラッチの特性および制御性確
保の観点から図5のP2に示すように油圧の最大値の2
/3以下すなわち700kPa以下に設定される。この
場合、700KPaを超える出力油圧範囲では、油圧脈
動が生じても変速ショックを生ずることはない。
【0024】本実施例では、電磁弁12のスプリング6
13の荷重相当圧を50KPaならびにゲインを2.5
倍に設定し、電磁弁12から出力される油圧の最大値を
500kPaに設定した場合、図6のP1に示すように
電磁弁12から出力される油圧が300kPaを超える
圧力範囲では油圧脈動が生じても変速ショックは生じな
い。すなわち、本実施例ではアキュムレータ61の減衰
圧力範囲を0〜300kPaの範囲に設定することが可
能となる。これにより、スプリング613の荷重および
ばね定数を小さくすることができ、スプリング613の
耐久性を確保することができる。その結果、アキュムレ
ータ61の体格が小型化することができる。
【0025】(比較例)図7に比較例として用いるアキ
ュムレータ80を示す。図7に示すようなアキュムレー
タ80は、電磁弁12から出力される油圧の最小値から
最大値まで油圧脈動を減衰するようにスプリング81の
荷重およびばね定数が設定されている。電磁弁12から
出力される油圧の範囲は、0〜500kPaである。す
なわち、アキュムレータ80のスプリング81は、0〜
500kPaの範囲で油圧脈動を減衰するように荷重お
よびばね定数が設定されている。本実施例と比較例とを
比較した結果を以下の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記の表1において、スプリングの荷重お
よびばね定数は、出力圧の減衰範囲が0〜500kPa
ならびにピストンの外径が14mmのときを基準として
いる。上記の表1によると、図7に示す比較例のダンパ
ピストン82の外径が10mmのとき、0〜500kP
aの範囲で油圧脈動を減衰するスプリングは、安全率が
低く耐久性が悪化するため実用的でない。
【0028】本実施例と比較例とを比較すると、油圧脈
動を減衰する範囲を電磁弁12の出力油圧の一部すなわ
ち0〜300kPaとすると、アキュムレータ61のダ
ンパピストン612の受圧面積を変更しない場合でも、
スプリング613の荷重の最大値が0.6倍となる。そ
こで、本実施例ではダンパピストン612の受圧面積を
低減し、ダンパピストン612の外径を10mmに設定
している。これにより、スプリング613の荷重の最大
値およびばね定数は0.31倍となり、スプリング61
3の安全率も1.5と確保される。
【0029】上記のようにダンパピストン612の受圧
面積を低減した場合、スプリング613を小型化できる
ため、アキュムレータ61自体の体格が小型化する。す
なわち、比較例によるアキュムレータ80の容積が61
00mm3であるのに対し、本実施例ではアキュムレー
タ61の容積が3900mm3となり、約36%の小型
化を図ることができる。
【0030】以下、油圧回路を制御する油圧の生成につ
いて説明する。オイルパン41から油圧ポンプ40によ
って作動油が吸入され、連通路100、101、102
へ高圧となって吐出される。ライン圧制御弁42は連通
路101から送られてきた作動油の一部を連通路103
に放出することにより、ライン圧を制御する。
【0031】図2に示すように、連通路100から分岐
している連通路110に減圧制御弁45が設けられ、減
圧制御弁45が出力する作動油は連通路111から導出
され連通路112の絞り113を通じて図2において減
圧制御弁45の右端へ導入されている。この右端から導
入される作動油の出力圧から減圧制御弁45が受ける力
とスプリング45aの付勢力とのつり合いにより、連通
路111の圧力がライン圧を超えない圧力、例えばライ
ン圧が最大1.7MPaとすると約0.5MPaに制御
される。この圧力をモジュレート圧という。
【0032】図2に示すように、減圧制御弁45により
モジュレート圧に制御された作動油は、絞り114を通
じて電磁弁44に導かれる。電磁弁44は、スロットル
開度、エンジントルクおよびタービントルク等の車両の
運転状態に応じた適切なライン圧を設定するようにEC
Uからの出力信号によりデューティ比制御される。電磁
弁44の指令圧は連通路115を通じて図2においてラ
イン圧制御弁42の左端に伝達される。図2においてラ
イン圧制御弁42の右側異径部にライン圧の連通路10
2から分岐した連通路105を通じてライン圧の作動油
が導入され、電磁弁44の指令圧とのつり合いにより、
ライン圧がフィードバック制御される。
【0033】連通路142はモジュレート圧の連通路1
11から分岐し、電磁弁34に接続され、図2において
クラッチ圧制御弁32の右端に伝達される。また、連通
路142から連通路150、151、152、153が
分岐している。この連通路150、151、152、1
53を通じてモジュレート圧が電磁弁12、18、2
3、28に伝達される。電磁弁12、18、23、28
の指令圧はそれぞれ連通路を通じて図2においてクラッ
チ圧制御弁10、16、20、26の左端に伝達され
る。
【0034】次に、LR/B5用の油圧回路を例にし、
その作動を説明する。尚、R/C1を除く各摩擦要素の
作動原理はフェイルセーフ弁の有無を除けば基本的に同
一である。連通路142のモジュレート圧は連通路15
3から電磁弁28に伝達し、ECUの指令に応じてデュ
ーティ比制御された指令圧が電磁弁28から図2におい
てクラッチ圧制御弁26の左端に伝達する。クラッチ圧
制御弁26の各ランド部は互いに異なる外径である。連
通路127の圧力から受ける力と、電磁弁28の指令圧
からクラッチ圧制御弁26が受ける力と、スプリング1
7の付勢力との釣り合いにより、電磁弁28の指令圧に
応じてライン圧の連通路127と連通路201の中間圧
に連通路188の圧力が制御される。
【0035】連通路188またはドレン通路192と連
通路189との連通はフェイルセーフ弁24の切り換え
により行われる。スプリング25は連通路183、18
5が接続するフェイルセーフ弁24の一方の端部に配設
されており、連通路183、185の圧力と反対方向に
フェイルセーフ弁24を付勢する。連通路183、18
5の圧力がともにドレン圧であるとき、フェイルセーフ
弁24は図2において右側に移動する。すると、連通路
189と連通路188とが連通する。それ以外のとき、
連通路189とドレン通路192とが連通する。
【0036】次に、シフトレバーで選択された各レンジ
における油圧制御装置の作動について説明する。 (1) PおよびNレンジにおいて連通路122、12
3はドレン通路121に連通し、連通路123から分岐
する連通路124、125、126もドレン圧になる。
したがって、連通路122、124、125、126と
直接または間接的に接続しているR/C1、H/C2、
2−4/B3、L/C4は解放され、ECUからのいか
なる制御指令によっても係合されることはない。また、
フェイルセーフ弁24はスプリング25の付勢力により
図2の右側に移動し、連通路189とドレン通路192
とが連通する。したがって、LR/B5は解放される。
【0037】連通路100から分岐した連通路140は
マニュアル弁38を通過せずTRF6の制御手段である
クラッチ圧制御弁32に接続しているので、選択された
レンジに関係なくクラッチ圧制御弁32にライン圧が導
入されている。したがって、ECUからの指令に基づき
デューティ比制御された電磁弁34により連通路161
をライン圧にし、TRF6を係合する。
【0038】(2) 次に、前進レンジDについて説明
する。Dレンジにおいて、連通路122はドレン圧、連
通路123はライン圧となっている。R/C1は連通路
122と接続しているので、Dレンジの全変速段におい
てR/C1は解放される。連通路123から分岐した連
通路124、125、126はクラッチ圧制御弁10、
16、20に接続している。さらに、前述したようにク
ラッチ圧制御弁32に接続している連通路140はライ
ン圧であるから、H/C2、2−4/B3、L/C4お
よびTRF6が係合可能である。また、フェイルセーフ
弁24の切り換えにより連通路189と連通路188と
が連通可能である。したがって、LR/B5が係合可能
である。
【0039】次に、Dレンジにおける各変速段の作動に
ついて説明する。 (a) 図3の組み合わせに基づき、1速においてL/
C4、TRF6を高圧に設定するように電磁弁23、3
4を制御し、H/C2および2−4/B3を低圧に設定
するように電磁弁12、18を制御する。したがって、
連通路176、161は高圧であり、連通路175、1
74は低圧である。
【0040】フェイルセーフ弁14は図2において連通
路170を通して左端にライン圧が導入され、右端に連
通路171を通してH/C圧と、連通路172を通して
L/C圧とが導入されている。H/C圧は低圧であり、
L/C圧は高圧である。L/C圧を受圧するフェイルセ
ーフ弁14の受圧面積はライン圧を受圧する左端よりも
小さいので、力のつり合いの結果フェイルセーフ弁14
は図2において右側へ移動し、連通路174は連通路1
73と連通する。連通路173の圧力は低圧であるか
ら、2−4/B3は解放される。
【0041】1速の場合、連通路183、連通路122
がドレン圧であるため、連通路185もドレン圧であ
る。したがって、フェイルセーフ弁24の図2における
右側の圧力は全てドレン圧である。したがって、フェイ
ルセーフ弁24は図2において右側に移動し、連通路1
88は連通路189に連通する。ここで、1レンジで1
速が選択されている場合、電磁弁28の指令圧を高圧に
して連通路188を高圧にしLR/B5を係合させる。
フェイルセーフ弁24が図2の右側に移動するのは前進
1速と後述する後進のときだけである。
【0042】(b) 図3に示すように、1速から2速
に移行する場合、2−4/B3を係合し、LR/B5を
解放する。電磁弁18の指令圧を徐々に高圧に設定して
いくと、クラッチ圧制御弁16の基本作動により連通路
173、174の圧力も増加し、2−4/B3は係合す
る。
【0043】連通路174の高圧化により連通路185
がライン圧となり、これに応じてフェイルセーフ弁24
が左へ移動するので、連通路189はドレン通路192
に連通する。ドレン通路192および連通路122の圧
力はRレンジ以外はドレン圧であるから、LR/B5は
解放される。フェイルセーフ弁24の切り換えにより、
2−4/B3とLR/B5の同時係合による2重係合の
発生を防止している。
【0044】(c) 図3に示すように、2速から3速
に移行する場合、2−4/B3を解放し、H/C2を係
合する。変速制御として、電磁弁18の指令圧を低下さ
せると同時に電磁弁12の指令圧を増加させていくこと
により摩擦要素の掛けかえ制御を行う。そして、H/C
2の圧力がライン圧と一致する圧力まで上昇し、フェイ
ルセーフ弁14の右側に加わる圧力から受ける力の総和
が左側に加わる圧力から受ける力の総和を超えたところ
でフェイルセーフ弁14が左方へ移動して連通路174
をドレン通路190に連通させ2−4/B3を解放す
る。これにより、万一の電磁弁18の誤制御に対して二
重係合防止の処置を行う。
【0045】(d) 図3に示すように、3速から4速
に移行する場合、L/C4を解放して2−4/B3を係
合させる。電磁弁23をデューティ比制御し、クラッチ
圧制御弁20の出力圧をL/C4のトルクが伝達トルク
を下回らない範囲で僅かに低下させると、フェイルセー
フ弁14が右側へ移動する。すると、連通路173が連
通路174に連通され、電磁弁18で2−4/B3の圧
力を制御できるようになるので、2−4/Bの圧力を上
昇させるとともにL/C4の圧力を低下させていき、4
速に変速する。
【0046】(3) 次にRレンジの説明をする。マニ
ュアル弁38をRレンジの位置にすると、連通路120
は連通路122に連通し、連通路123はドレン通路1
21に連通する。連通路122が高圧になることによ
り、R/C1の圧力は高圧になりR/C1は係合する。
また、連通路122からワンウェイオリフィス30を経
由して分岐した連通路200の圧力により高圧選択弁2
9を介してLR/B5に加わる圧力が上昇し、LR/B
5が係合する。ここで、LR/B5への作動油の供給方
向に絞り作用を行うワンウェイオリフィス30が設けら
れているので、N−Rシフト時、LR/B5に供給され
る作動油の油圧の上昇が緩やかとなり、その結果、R/
C1が締結された後、LR/B5が緩やかに締結される
ことになり、N−Rショックが効果的に低減されること
になる。
【0047】次に、ロックアップ制御について説明す
る。連通路106の圧力は、セカンダリ弁43により、
スプリング43aと連通路107との力のつり合いによ
りある一定圧に制御される。連通路106は連通路21
0と連通しており、ロックアップリレー弁54を介して
連通路211に連通し、ロックアップクラッチ51の左
方へ連通路216により作動油が供給され、トルクコン
バータ50の中を作動油が通過して連通路212、ロッ
クアップリレー弁54、連通路213、オイルクーラ4
6を通して作動油が排出される。これがロックアップオ
フの状態である。H/C2および2−4/B3に加わる
圧力がともに低圧である場合、つまり変速段が前進の2
〜4速のいずれでもない場合、ロックアップリレー弁5
4は右側へ移動する。このとき、オン/オフ電磁弁53
を右側に移動させておく。こうしてロックアップクラッ
チ51は1速では解放される構成になっている。
【0048】H/C2または2−4/B3のいずれかが
高圧で前進2〜4速のいずれかの条件を満たしていると
き、ロックアップをオンする。オン/オフ電磁弁53を
左側へ移動させて連通路214の圧力を低下させる。す
ると、ロックアップリレー弁54は左側へ移動し、ロッ
クアップ制御弁52によりロックアップクラッチ51の
左側の圧力を制御できるので、ロックアップスリップ制
御と、完全ロックアップを実現することができる。
【0049】以上説明したように、本実施例のアキュム
レータ61、62、63によると、アキュムレータ6
1、62、63により油圧脈動が減衰される範囲を電磁
弁12、18、23の出力油圧である0〜500kPa
の一部となる0〜300kPaとすると、アキュムレー
タ61、62、63のダンパピストンの受圧面積を変更
しない場合でも、スプリングの荷重の最大値を小さくす
ることができる。これにより、スプリングの耐久性が向
上するため、スプリングのばね定数を小さく変更してよ
り油圧脈動の減衰効果を増大させる場合でも、スプリン
グの外径ひいてはダンパピストン全体の体格を大きくす
る必要がない。一方、ダンパピストンの受圧面積を低減
し、ダンパピストンの外径を小さくする場合でも、スプ
リングのばね定数および安全率が確保されスプリングの
耐久性を確保することができる。そのため、油圧脈動の
減衰効果を維持したまま、または減衰効果を増大しつつ
アキュムレータ61、62、63を小型化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による自動変速機の油圧制御
装置を示す模式図であって、電磁弁、アキュムレータお
よびクラッチ圧制御弁の近傍を拡大した図である。
【図2】本発明の一実施例による自動変速機の油圧制御
装置を示す油圧回路図である。
【図3】本発明の一実施例による自動変速機の摩擦要素
の作動を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例による自動変速機の油圧制御
装置のアキュムレータを示す模式的な断面図である。
【図5】時間と油圧圧力の変化との関係を示す図であ
る。
【図6】デューティ比と各油圧圧力との関係を示す図で
ある。
【図7】比較例のアキュムレータを示す模式的な断面図
である。
【符号の説明】
1 R/C(摩擦要素) 2 L/C(摩擦要素) 3 2−4/B(摩擦要素) 4 L/C(摩擦要素) 5 LR/B(摩擦要素) 10、16、20、26、32 クラッチ圧制御弁
(圧力制御手段) 12、18、23、28、34 電磁弁(電磁制御手
段) 13、19、27 連通路 61、62、63 アキュムレータ(ダンパ手段) 612 ダンパピストン 613 スプリング(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 章 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3J552 MA01 MA12 MA22 MA23 MA26 NA01 NB01 PA67 QA33B QA34C SA07 SA55

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦要素の係合または解放を作動
    油の油圧により制御し、変速段を切り換える自動変速機
    の油圧制御装置であって、 前記複数の摩擦要素のうち少なくとも一つの摩擦要素へ
    作動油を供給する油圧供給路に配設され、該摩擦要素へ
    供給する油圧の圧力を制御する圧力制御手段と、 前記圧力制御手段の一端に制御指令圧を供給する電磁制
    御手段と、 前記電磁制御手段と前記圧力制御手段とを連通する連通
    路の内部に設けられ、前記電磁制御手段から出力される
    制御指令圧の圧力範囲の一部の圧力範囲で調圧するダン
    パ手段と、 を備えることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ダンパ手段は、ダンパピストンおよ
    び付勢手段を有することを特徴とする請求項1記載の自
    動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ダンパピストンは、前記電磁制御手
    段の最大の制御指令圧未満の油圧で最大ストロークに到
    達することを特徴とする請求項2記載の自動変速機の油
    圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004263871A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Linde Ag 液圧式の制御弁
CN113007337A (zh) * 2019-12-20 2021-06-22 通用汽车环球科技运作有限责任公司 变速器液压控制系统

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