JP2002227063A - 吸湿性多層構造編物 - Google Patents

吸湿性多層構造編物

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JP2002227063A
JP2002227063A JP2001020023A JP2001020023A JP2002227063A JP 2002227063 A JP2002227063 A JP 2002227063A JP 2001020023 A JP2001020023 A JP 2001020023A JP 2001020023 A JP2001020023 A JP 2001020023A JP 2002227063 A JP2002227063 A JP 2002227063A
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polyester multifilament
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Minoru Takami
實 高見
Tsutomu Moriyama
勉 森山
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Unitika Fibers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制電性、吸水性、吸放湿性に優れ、高温高湿
下あるいは激しい運動時においてもムレを防ぎ、長時間
の着用においても不快感の少ない衣料素材として好適な
多層構造編地を提供する。 【解決手段】 表組織と連結糸を構成する糸条は、ポリ
エステルマルチフィラメント糸であり、裏組織は、ポリ
エステルマルチフィラメント糸と34℃×90%RHに
おける水分率が7%以上である吸湿性合成繊維糸、例え
ば芯成分としてポリアルキレオキサイドとポリオール及
び脂肪酸ジイソシアネート化合物との反応によって得ら
れるポリアルキレオキサイド変性物または該変性物とポ
リアミドとの混合物が配されている芯鞘構造の吸湿性複
合ポリアミドマルチフィラメント糸とで構成されてい
て、添糸編によりポリエステルマルチフィラメント糸の
外側に吸湿性合成繊維が位置して編目を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般衣料やスポー
ツ衣料に用いられる多層構造編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、表組織と裏組織及び表裏の組
織を連結する連結糸とからなる多層構造編地は、嵩高
性、保温性、クッション性に優れているので、子供用、
婦人用の一般衣料用やスポーツ衣料用として広く用いら
れている。そして、この多層構造編地を構成する繊維と
しては、木綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維をはじめ、各
種の合成繊維が用いられている。合成繊維の中でもポリ
エステル繊維は、天然繊維に比べて、強力、耐摩耗性、
寸法安定性、ウオッシュアンドウエア性、速乾性等に優
れているので広く使用されている。しかし、ポリエステ
ル繊維は、天然繊維と比較して、制電性、吸水性、吸湿
性等の面で劣っていて、冬場の着用時には、静電気によ
るまとわりつきやほこりの付着等、また、夏場の着用時
には、発汗によるムレやベタツキ等が生じ、天然繊維よ
りも快適性の点で劣っている。
【0003】上記の問題を解決すべく、従来からポリエ
ステル繊維を用いた編物に制電性や吸湿性を付与する試
みがなされている。例えば、V形やW形等の一個以上の
凹部を有する異形断面繊維を用いた編物に帯電防止剤や
吸水加工剤を併用する方法(特開平54−131045
号公報、特開昭52−148218号公報、特開昭53
−106848号公報、特開昭55−122074号公
報等)が知られているが、これらの方法では、ある程度
の制電性や吸湿性を付与することは可能であるが、天然
繊維の性能までには達しておらず、また耐久性に乏しい
ものであって天然繊維に比べまだ着心地の点で劣るもの
であった。
【0004】また、繊維に制電性、吸水性、吸放湿性を
付与する試みも種々なされている。例えば、ラジカル開
始剤や電子線を用いてビニルカルボン酸をグラフト重合
する方法(特開平4−146271号公報、特開平4−
272272号公報)があるが、この方法では、加工処
理により繊維の強度低下や風合いの硬化、耐久性不足と
いった問題を有している。また、繊維の製造段階でポリ
アルキレングリコールを配合した複合繊維(特公昭39
−5214号公報)、繊維表面から中空部まで貫通溝を
有する中空繊維(特開昭60−37203号公報)、有
機スルホン酸化合物を均一に分散させたポリエステル繊
維をアルカリ処理した微多孔性繊維(特開昭60−16
7969号公報)等が提案されている。しかしこれらの
繊維はいずれも吸湿性のレベルが低く、制電性において
も満足なものではなかった。さらに標準状態で10%以
上の吸湿性能を有する樹脂を芯部に配し、鞘部にポリエ
ステルを配した芯鞘型複合繊維(特開平2−99612
号公報)が提案されている。しかしながらこの繊維は、
製造された段階では十分な吸水性や吸放湿性を有してい
るものの製編後の仕上加工時、特に減量加工時に繊維の
鞘部が破損し、芯部に配された吸湿性能を有する樹脂が
溶出してしまい初期の吸水性や吸放湿性が低下するとい
う問題を抱えている。このようにポリエステル繊維に十
分な制電性、吸水性、吸放湿性を付与することは非常に
難しい問題であり、これを用いた多層構造編物にこのよ
うな性能をもたらすことは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
を鑑みてなされたものであり、制電性、吸水性、吸放湿
性に優れ、高温高湿下あるいは激しい運動時においても
ムレを防ぎ、長時間の着用においても不快感の少ない衣
料素材として好適な多層構造編地を提供することを課題
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するものであり、表組織と裏組織及び表裏の組
織を連結する連結糸とからなる多層構造編物であって、
表組織と連結糸を構成する糸条は、ポリエステルマルチ
フィラメント糸であり、裏組織は、ポリエステルマルチ
フィラメント糸と34℃×90%RHにおける水分率が
7%以上である吸湿性合成繊維糸とで構成されていて、
添糸編によりポリエステルマルチフィラメント糸の外側
に吸湿性合成繊維が位置して編目を形成していることを
特徴とする吸湿性多層構造編物、及び吸湿性合成繊維が
鞘成分としてポリアミドが配され、芯成分としてポリア
ルキレオキサイドとポリオール及び脂肪酸ジイソシアネ
ート化合物との反応によって得られるポリアルキレオキ
サイド変性物または該変性物とポリアミドとの混合物が
配されている芯鞘構造の吸湿性複合マルチフィラメント
糸である上記の吸湿性多層構造編物を要旨とするもので
ある。
【0007】
【発明の実施形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明の編物は、表組織と裏組織及び連結糸とから
なり、表組織と裏組織を連結糸で連結した構造を有する
多層構造編物である。本発明の編物では、表組織と連結
糸を構成する糸条として、ポリエステルマルチフィラメ
ント糸を用い、また裏組織を構成する糸条の一部にポリ
エステルマルチフィラメント糸を用いている。このポリ
エステルマルチフィラメント糸は、ポリエチレンテレフ
タレートあるいはポリエチレンテレフタレート単位にそ
の特性を損なわない程度に第3成分を共重合した共重合
ポリエステルからなるマルチフィラメント糸である。こ
のポリエステルマルチフィラメント糸は、断面形状が丸
断面であっても、三葉形、四葉形、五葉形、六葉形、井
桁形、V形、W形等の異形断面であってもよい。構成フ
ィラメントの繊度が異なる異繊度混繊糸であっても、構
成フィラメントの断面も繊度も異なっている異形異繊度
混繊糸であってもよい。また糸条形態としては、フラッ
トヤーンであっても、仮撚加工等の捲縮加工が施されて
いても、エアージェット等による嵩高加工が施されてい
てもよい。
【0008】本発明の多層構造編地は、表組織と連結糸
は、上記のポリエステルマルチフィラメント糸で構成さ
れているが、裏組織は、上記のポリエステルマルチフィ
ラメント糸と34℃×90%RHにおける水分率が7%
以上である吸湿性合成繊維糸とで構成されている。そし
て、裏組織では添糸編により該ポリエステルマルチフィ
ラメント糸の外側に吸湿性合成繊維糸が位置するように
編目が形成されている。本発明で吸湿性合成繊維糸の水
分率を34℃×90%RHにおける水分率とするのは、
34℃×90%RHが、人間の発汗に至る直前の衣服内
の状態に相当する雰囲気であるといわれているからであ
り、この状態での水分率が7%未満では、編物への吸湿
性が不充分となる。
【0009】34℃×90%RHにおける水分率が7%
以上である吸湿性合成繊維糸としては、吸湿性樹脂を繊
維形成性樹脂に混合して紡糸したり、吸湿性樹脂を芯成
分とし、繊維形成性樹脂を鞘成分として複合紡糸したも
のがあるが、鞘成分としてポリアミドが配され、芯成分
としてポリアルキレンオキサイドとポリオール及び脂肪
酸ジイソシアネート化合物との反応によって得られるポ
リアルキレンオキサイド変性物または該変性物とポリア
ミドとの混合物が配されている芯鞘構造の吸湿性複合ポ
リアミドマルチフィラメント糸であるのが、本発明にお
いては好適である。
【0010】この場合、ポリアルキレンオキサイド変性
物は、ポリアルキレンオキサイドとポリオール及び脂肪
酸ジイソシアネート化合物との反応によって得られる
が、ポリアルキレンオキサイドとしては、ポリエチレン
オキサイド、ポリプロピレンオキサイドあるいはこれら
の共重合体、ポリオールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の
グリコール類、脂肪酸ジイソシアネート化合物として
は、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙
げられる。
【0011】上記の吸湿性複合ポリアミドマルチフィラ
メント糸の鞘成分として用いるポリアミド、あるいはポ
リアルキレンオキサイド変性物と混合して芯成分として
用いるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン4、ナイロン12等が挙げられるが、ナイ
ロン6あるいはナイロン66であるのが好ましい。
【0012】また、このマルチフィラメント糸のフィラ
メント断面における芯成分と鞘成分の配置関係につい
て、ポリアルキレンオキサイド変性物が単フィラメント
の表面に露出していると、その含有量にもよるが、一般
的に染色堅牢度を低下させるため好ましくない。つまり
ポリアルキレンオキサイド変性物が単フィラメントの表
面に露出していなければよいのであって、芯成分Xが図
1のように同心円状に配置されているものはもちろん、
図2のような偏芯したタイプや図3のように海島型に配
置されたものであってもよい。フィラメント断面の形状
も特に限定されるものではなく、丸断面であっても、三
葉形、四葉形、五葉形、六葉形、井桁形、V形、W形等
の異形断面であってもよい。糸条形態としては、フラッ
トヤーンであっても、仮撚加工等の捲縮加工が施されて
いても、エアージェット等による嵩高加工が施されてい
てもよい。
【0013】吸湿性複合ポリアミドマルチフィラメント
糸におけるポリアルキレンオキサイド変性物の含有率と
しては、使用するポリアミドの種類や芯鞘比率等により
同一含有率であっても糸の吸放湿特性が変わってくる
が、フィラメント全体に対して0.5〜60質量%の範
囲であるのが好ましい。ポリアルキレンオキサイド変性
物の含有率が0.5質量%未満では、目的とする吸放湿
特性が得られない場合があり、60質量%を超えると、
製糸性に問題が生じる恐れがあるので好ましくない。本
発明では、上記の吸湿性合成繊維糸の編物全体に対する
交編率を20%以上とし、34℃×90%RHにおける
水分率を4%以上とするのが好ましい。
【0014】本発明の多層構造編地は、2列針床を有す
る両面丸編機によって編成することにより得ることがで
き、一方の針床に主として表組織を編成する糸条を、他
の針床に主として裏組織を編成する糸条を添糸編となる
ように供給し、両針床を連結するように連結糸を供給し
て編成する。図4は、本発明の多層構造編物を両面丸編
機を用いて編成する場合の編成図の一例であり、この場
合給糸口F2、F5にポリエステルマルチフィラメント
糸を給糸してシリンダー針にて表組織を編成し、給糸口
F3、F6に吸湿性合成繊維糸とポリエステルマルチフ
ィラメント糸を図5に示す給糸口(図5中、Bの方の糸
が編地の内側となる)を用いて添糸編となり、吸湿性合
成繊維糸がポリエステルマルチフィラメント糸の外側に
位置して編目を形成するようにしてダイヤル針にて裏組
織を編成し、連結糸として給糸口F1、F4にポリエス
テルマルチフィラメント糸を給糸して、表裏の組織を連
結するように編成することにより、図6示すような吸湿
性多層構造編物が得られる。得られた編物には、常法に
よる仕上げ加工を行なえばよい。
【0015】
【作用】本発明のように、表組織と連結糸にポリエステ
ルマルチフィラメント糸を用い、裏組織にポリエステル
マルチフィラメント糸を用いて多層構造編物とすること
により、裏組織にて吸湿された湿気が表裏両組織間の空
気層に速やかに放出され、裏組織から吸水した発汗等の
水分を連結糸により表組織に移送して、表組織にて拡散
・発散させ、ムレやベタツキが少ないものとなり、吸湿
性の向上により制電性も改善されて着心地のよい衣料を
得ることができるようになる。吸湿性合成繊維糸とし
て、上記した芯鞘構造の吸湿性複合ポリアミドフィラメ
ント糸を用いた場合には、編物の摩擦帯電が小さく、静
電気による埃の付着の発生する可能性のすくないレベル
であるJIS L1094のB法による摩擦帯電圧を1
000V以下にすることも可能であり、吸水性、吸放湿
性だけでなく、制電性もより良好な編物となる。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。なお、実施例における性能の測定・評価は、次のよ
うにして行った。 (1)吸放湿性 試料を温度105℃で2時間乾燥して質量W0を測定し
た後、温度25℃×60%RHの条件下で24時間放置
して質量W1を測定し、下記式(a)により初期水分率
0を算出する。次にこの試料を温度34℃×90%R
Hの条件下で24時間放置した後質量W2を測定し、下
記式(b)により吸湿後の水分率M1を算出する。続い
てこの試料を温度25℃×60%RHの条件下で24時
間放置して質量W3を測定し、下記式(c)により初期
水分率M2を算出する。 M0(%)=((W1−W0)/W0)×100 (a) M1(%)=((W2−W0)/W0)×100 (b) M2(%)=((W3−W0)/W0)×100 (c) (2)吸水性 試料を温度25℃×60%RHの条件下で24時間放置
した後吸水前の質量Vを測定し、次いでJIS L10
97の5.3に規定された吸水測定法によって1分後の
吸水試料の質量V1を測定し、下記式(d)により吸水
率Rを算出する。 R(%)=((V1−V)/V)×100 (d) (3)制電性 染色仕上した試料の半減期をJIS L1094のA
法、摩擦帯電圧をJISL1094のB法に準じて測定
した。 (4)外観 編地表面から肉眼で見て、吸湿性ポリアミド繊維の露出
状態を観察し、以下の基準で評価した。 ◎:全く露出していない ○:若干露出している ×:完全に露出している
【0017】実施例1 吸湿性合成繊維として、m−クレゾール溶媒中で濃度
0.5g/デシリットル、温度20℃にて測定した相対
粘度2.6のナイロン6を鞘成分、ポリエチレノキサイ
ド、1,4−ブタンジオール及びジシクロヘキシルメタ
ン−4,4’−ジイソシアネートの反応物であるポリア
ルキレンオキサイド変性物(1gの吸水能力35g)を
15質量部と相対粘度2.6のナイロン6を85質量部
とをブレンドした混合物を芯成分とし、芯鞘複合比50
/50で同芯円複合紡糸し、仮撚加工した78dtex
/24fの芯鞘構造の吸水性複合ポリアミドマルチフィ
ラメント糸を用い、表組織を構成する糸条として、フェ
ノールとテトラクロロエタンの等量混合溶媒中で濃度
0.5g/デシリットル、温度25℃で測定した相対粘
度1.38のポリエチレンテレフタレートをW形断面形
状にて溶融紡糸し、仮撚加工した167dtex/36
fのW形断面ポリエステルマルチフィラメント糸を用
い、吸湿性合成繊維と共に裏組織を構成する糸条及び連
結糸として、相対粘度1.38のポリエチレンテレフタ
レートを丸断面形状にて溶融紡糸し、仮撚加工した83
dtex/36fの丸断面ポリエステルマルチフィラメ
ント糸を用いて、22ゲージ、釜径36吋の両面丸編機
にて、図4に示す一完全組織6口給糸からなる編組織
で、表組織を編成する給糸口F3、F6にW形断面ポリ
エステルマルチフィラメント糸を、裏組織を編成する給
糸口F2、F5に吸水性複合ポリアミドマルチフィラメ
ント糸と丸断面ポリエステルマルチフィラメント糸を図
5に示す添糸編用の給糸口を用いて吸水性複合ポリアミ
ドマルチフィラメント糸が丸断面ポリエステルマルチフ
ィラメント糸の外側に位置して編目を形成するように給
糸し、連結糸として給糸口F1、F4に丸断面ポリエス
テルマルチフィラメント糸を給糸して編成した。得られ
た編物を通常の染色仕上条件に準じ、精練、染色(ポリ
エステル片染)、吸水加工、仕上セットを行い、本発明
の吸湿性多層構造編物を得た。なお、吸湿性複合ポリア
ミドマルチフィラメント糸の初期水分率M0は、3.8
%、34℃×95%RHで水分率M1は、10.0%、
34℃×95%RH放置後に25℃×60%RHにて放
置した後の水分率M2は、3.9%であった。得られた
編物の吸湿性複合ポリアミドマルチフィラメント糸の交
編率は、25%であった。
【0018】比較例1 実施例1において、裏組織を構成する糸条の一つである
丸断面ポリエステルマルチフィラメント糸を丸断面ナイ
ロン6マルチフィラメント糸に変えること以外は実施例
1と同様にして比較例1の多層構造編物を得た。
【0019】比較例2 実施例1において、裏組織を構成する糸条の一つである
吸水性複合ポリアミドマルチフィラメント糸78dte
x/24fを34℃×95%RHで水分率が5.0%で
ある丸断面ナイロン6マルチフィラメント糸78dte
x/24fの仮撚加工糸に変えること以外は実施例1と
同様にして比較例2の多層構造編物を得た。得られた実
施例1及び比較例1、比較例2の編物の評価結果を併せ
て表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1からも明らかなように、本発明による
吸湿性多層構造編地実施例1は、制電性、吸水性、吸放
湿性及び外観に優れていて、衣料用素材として好適なも
のであった。これに対して、比較例1は外観が劣り、比
較例2は、吸水性、制電性において劣るものであった。
【0022】
【発明の効果】本発明の吸湿性多層構造編物は、着用初
期の気相発汗によるムレ感を軽減すると共に、液状発汗
も肌面より編物に素早く吸水拡散するのでベタツキ感も
なく、着用快適性が十分得られる編物であり、一般衣料
のみならずスポーツ衣料用としても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる吸湿性合成繊維の単フィラ
メント断面の例を示す図である。
【図2】本発明に用いられる吸湿性合成繊維の単フィラ
メント断面の例を示す図である。
【図3】本発明に用いられる吸湿性合成繊維の単フィラ
メント断面の例を示す図である。
【図4】本発明に用いられる編成組織図の一例である。
【図5】本発明に用いられる添糸編用給糸口の概略図で
ある。
【図6】本発明に用いられる吸湿性多層構造編物の断面
の一例を示す図である。
【符号の説明】
A 裏組織を形成する吸湿性合成繊維糸 B 裏組織を形成するポリエステルマルチフィラメント
糸 C 表組織を形成するポリエステルマルチフィラメント D 連結糸 F1〜F6 給糸口 M シリンダー針 N ダイヤル針 X 芯成分 Y 鞘成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L002 AA07 AB02 AB05 AC00 BB01 BB02 DA04 EA00 EA03 FA01 4L041 AA07 BA02 BA04 BA05 BA16 BA21 BA22 BA32 BA33 BA38 BA40 BC02 CA21 CA35 DD01 EE20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表組織と裏組織及び表裏の組織を連結す
    る連結糸とからなる多層構造編物であって、表組織と連
    結糸を構成する糸条は、ポリエステルマルチフィラメン
    ト糸であり、裏組織は、ポリエステルマルチフィラメン
    ト糸と34℃×90%RHにおける水分率が7%以上で
    ある吸湿性合成繊維糸とで構成されていて、添糸編によ
    りポリエステルマルチフィラメント糸の外側に吸湿性合
    成繊維が位置して編目を形成していることを特徴とする
    吸湿性多層構造編物。
  2. 【請求項2】 吸湿性合成繊維が鞘成分としてポリアミ
    ドが配され、芯成分としてポリアルキレオキサイドとポ
    リオール及び脂肪酸ジイソシアネート化合物との反応に
    よって得られるポリアルキレオキサイド変性物または該
    変性物とポリアミドとの混合物が配されている芯鞘構造
    の吸湿性複合ポリアミドマルチフィラメント糸である請
    求項1記載の吸湿性多層構造編物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102719981A (zh) * 2012-03-28 2012-10-10 上海嘉乐股份有限公司 一种轻薄防花粉整理面料及加工方法
BE1022887B1 (nl) * 2014-12-19 2016-10-06 Lava, Besloten Vennootschap Met Beperkte Aansprakelijkheid Triple-jersey gebreide stof
CN107313167A (zh) * 2017-08-28 2017-11-03 陕西博雅服饰科技有限公司 一种针织面料及其编织方法

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