JP2002226818A - 熱硬化性接着フィルム - Google Patents

熱硬化性接着フィルム

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JP2002226818A JP2001029602A JP2001029602A JP2002226818A JP 2002226818 A JP2002226818 A JP 2002226818A JP 2001029602 A JP2001029602 A JP 2001029602A JP 2001029602 A JP2001029602 A JP 2001029602A JP 2002226818 A JP2002226818 A JP 2002226818A
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Yoshitsugu Matsuura
佳嗣 松浦
Kazuhito Obata
和仁 小畑
Kenichi Nagao
賢一 長尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品、半導体部品等の接着性材料とし
て、従来の材料よりも低温低圧、短時間で接着硬化で
き、半硬化時の加工性に優れ、回路加工等を施した平滑
でない面に対する接着性が硬化時、半硬化時共に優れ、
更に硬化時においても優れた耐熱性を持つ高フローの熱
硬化性接着フィルムを提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂及びその硬化剤の混合物1
00部に対して、シロキサン変性ポリアミドイミド16
0〜240部、重量平均分子量が5万以上のゴム80〜
160部及び硬化促進剤0.4〜4.0部を配合した組
成物を硬化率が30〜60%の半硬化状態に熱処理して
熱硬化性接着フィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品、半導体
部品等の接着材料として用いられる熱硬化性接着フィル
ムに関し、より詳細には高フローで、硬化時に優れた耐
熱性を示す熱硬化性接着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品、半導体部品等の接着剤
としては、ガラスエポキシプリプレグ、エポキシ樹脂に
各種ゴム成分を添加した接着シート、液状の接着剤等が
用いられている。
【0003】しかし、ガラスエポキシプリプレグを使用
した場合は、接着層の薄膜化や吸湿後の密着性の確保が
困難であり、接着層の流れ性(フロー性)が乏しいた
め、回路加工等が施された平滑でない面等の接着(回路
埋め込み)では、回路の段差を埋め込むことができずに
ボイドが発生し、はんだ付け等の高温処理時にふくれ、
剥れ等が発生したり、加工時には切断粉が発生する等の
問題があった。又、上記接着シートでは、加工性や密着
性の改善は図られているが、ガラスエポキシプリプレグ
同様に回路埋め込み性が十分でなく、硬化後において
も、耐熱性に乏しい等の欠点があった。耐熱性を向上さ
せるために、ポリイミド、ポリアミドイミド等のガラス
転移温度の高い材料を主成分とする接着剤を用いると、
回路埋め込み性が悪く、高温で長時間、かつ高圧力下で
の接着及び硬化が必要となり、接着及び硬化する際に用
いる設備が限定されたりする。
【0004】更に、液状の接着剤では、回路埋め込み性
は改善されるが、作業工数が多く、塗布時のにじみやず
れ等による作業性の悪さ等の問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の状況
に鑑みてなされるものであり、電子部品、半導体部品等
の接着性材料として、従来の材料よりも低温かつ短時間
で接着硬化でき、半硬化時の加工性に優れ、かつ回路加
工等を施した平滑でない面に対する接着性が硬化時、半
硬化時共に優れ、更に硬化時においても優れた耐熱性を
併せ持つ高フローの熱硬化性接着フィルムを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂
及びその硬化剤に対して、シロキサン変性ポリアミドイ
ミド、分子量5万以上のゴム及び硬化促進剤を配合した
組成物を半硬化状態に熱処理したフィルムが本発明の目
的を達成し得ることを見いだし本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂及びそ
の硬化剤の混合物100質量部に対して、シロキサン変
性ポリアミドイミド160〜240質量部、重量平均分
子量が5万以上のゴム80〜160質量部及び硬化促進
剤0.4〜4.0質量部を配合してなる接着剤組成物を
30〜60%の硬化率に熱処理してなる半硬化状態の熱
硬化性接着フィルムを要旨とする。又、本発明の熱硬化
性接着フィルムは、エポキシ樹脂がエポキシ当量170
以上であり、25℃以下で液状であることを特徴とす
る。又、本発明の熱硬化性接着フィルムは、ゴムがエポ
キシ変性アクリロニトリル−ブタジエンゴムであること
を特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるエポキシ樹脂
は、特に制限するものではないが、特にエポキシ当量が
170以上であり、25℃以下で液状であるものが好ま
しい。エポキシ当量が170以上のエポキシ樹脂を用い
ると、電子部品、半導体部品等が切断加工される通常の
温度である10℃程度の温度雰囲気下でも切断粉が発生
しないという利点がある。又、エポキシ樹脂が25℃以
下で液状のものであると、作業性上有利である。このよ
うなエポキシ樹脂は市販されており、例えば油化シェル
社製、商品名:エピコート815、828、大日本イン
キ化学社製、商品名:エピクロン840、850等が使
用できる。
【0009】エポキシ樹脂の硬化剤としては、通常用い
られるアミン系硬化剤、酸無水系硬化剤が使用できる。
【0010】本発明で用いられるシロキサン変性ポリア
ミドイミドとしては、広範囲のものを使用できるが、特
に下記構造式で示されるものが好適である。下記構造式
において、n、k及びmはそれぞれ繰り返し単位の数で
あり、n、k及びmは整数であり、m:kは1:1であ
る。
【0011】
【化1】
【0012】シロキサン変性ポリアミドイミドの添加
は、従来の材料よりも低温かつ短時間での接着硬化を可
能とし、更に硬化物とした場合、耐熱性を向上すること
ができる。上記構造式で示されるシロキサン変性ポリア
ミドイミドは、市販されており、日立化成工業社製、商
品名:PAI−28、PAI−37、PAI−55等が
挙げられる。
【0013】本発明において、重量平均分子量が5万以
上のゴムの添加は、硬化物の密着性、耐湿性、回路埋め
込み性を向上させ、更には半硬化状態での膜特性(加工
性)の確保を容易にする。この重量平均分子量が5万以
上のゴムとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレン
ゴム、エチレン−プロピレンゴム等の合成ゴム、SI
S、SBS、SEBS等の熱可塑性エラストマー等が使
用できるが、上記合成ゴムが好ましく、特にエポキシ基
を導入したエポキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン
ゴムが、エポキシ樹脂との相溶性の面から好ましい。
【0014】更に、硬化促進剤としては、各種イミダゾ
ール類を使用することができる。イミダゾール類として
は、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−4−フェニルイミダ
ゾール等が挙げられ、それらの市販品として、四国化成
工業社製、商品名:2E4MZ、2PZ、2PZ−C
N、2PZ−CNS等がある。
【0015】本発明で用いられる接着剤組成物は、エポ
キシ樹脂及びその硬化剤の混合物100質量部に対し
て、シロキサン変性ポリアミドイミド160〜240質
量部、重量平均分子量が5万以上のゴム80〜160質
量部及び硬化促進剤0.4〜4.0質量部を配合するこ
とにより得られる。エポキシ樹脂とその硬化剤との混合
割合は任意であるが、通常、硬化剤はエポキシ樹脂に対
して40〜70質量%の範囲で用いられる。
【0016】上記接着剤組成物において、上記混合物1
00質量部に対して、シロキサン変性ポリアミドイミド
が160質量部未満では、十分な耐熱性向上の効果が得
られず、240質量部を超えると、接着に要する温度、
圧力が上昇し、低温、短時間での接着硬化が困難とな
る。又、重量平均分子量が5万以上のゴムが80質量部
未満では、基材フィルムを用いた場合、半硬化時に基材
フィルムから本発明の接着フィルムを剥離する時、割れ
の現象が発生していまい、160質量部を超えると、硬
化物の耐熱性が急激に低下するという問題がある。更
に、硬化促進剤が0.4質量部未満では、所定の硬化率
とすることができず、接着剤が粘着性を持ち作業性が著
しく悪化する。又、4.0質量部を超えると、接着剤の
前乾燥時に硬化が促進してしまい、ブロー性が著しく低
下する。
【0017】上記接着剤組成物は、上記各成分以外に、
必要に応じて各種成分を更に配合することができる。そ
れら各種成分としては、シランカップリング剤、レベリ
ング剤、消泡剤、滑剤等が挙げられる。シランカップリ
ング剤は、接着フィルムの密着性を向上させる機能を有
する。シランカップリング剤としては、日本ユニカー社
製、商品名:NUC A−187、A−189、A−1
100、A−1160等を使用することができる。
【0018】上記接着剤組成物は、上記各成分、更に必
要に応じて配合することができる各種成分を、上記配合
割合で単に混合すること以外に、トルエン、メチルエチ
ルケトン(MEK)、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMAC)等の有機溶媒
の存在下混合することにより調製することができる。
【0019】本発明の熱硬化性接着フィルムは、上記接
着剤組成物をフィルム状にし、熱処理した半硬化状態の
ものであるが、その際、該接着剤組成物を基材に塗布
し、熱処理するのが有効である。該接着剤組成物を基材
に塗布するには、該接着剤組成物を有機溶媒に溶解した
溶液を用いるのが好ましい。有機溶媒としては、上記の
ものが使用できる。基材としては、熱処理温度に耐え得
るものであれば特に限定されるものではないが、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミド
フィルム、銅箔等が好適である。熱処理は150℃以上
の温度で行うのが好ましい。
【0020】上記半硬化状態としては、熱硬化性接着フ
ィルムの硬化率が30〜60%になるようにするのが好
ましく、それは上記熱処理条件を調整することにより達
成できる。硬化率が30%未満であると、40℃以上の
温度で粘着性になり易く、ブロッキングの発生や作業性
の悪化等の弊害を起こし易い。又、硬化率が60%を超
えると、圧着条件が、190℃以上の温度、3MPa以
上の圧力という高温、高圧を必要とすることになり、低
温、低圧での接着が困難になる。このようにして半硬化
状態にされた本発明の熱硬化性接着フィルムは、通常1
0〜150μmの膜厚を有している。なお、硬化率は以
下の通り測定された発熱量から、以下の計算式で求めら
れた値であると定義する。
【0021】硬化率=[(A−B)/A]×100 但し、Aは未硬化状態の樹脂組成物のDSC発熱量(J
/g)を、Bは熱処理により半硬化させた接着フィルム
のDSC発熱量(J/g)をそれぞれ示す。
【0022】ここで、硬化率が30〜60%に設定され
た接着フィルムは、圧着温度:180℃、圧着圧力:2
MPa、硬化温度:180℃(60分)の低温、低圧で
短時間の圧着が可能であり、回路加工等を施した平滑で
ない面に対する接着性(回路埋め込み性)が硬化時、半
硬化時共に優れ、更に硬化時においても優れた耐熱性を
併せ持つ熱硬化性接着フィルムを得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により、詳細に説明す
る。なお、実施例及び比較例における部は質量基準であ
る。
【0024】(実施例1)エポキシ樹脂(エピコート8
28)を60部、硬化剤(LF−2882、大日本イン
キ化学工業社製商品名)を40部、シロキサン変性ポリ
アミドイミド(PAI−37)を160部、ゴム(HT
R860P−3)を160部、硬化促進剤(2PZ−C
N)を0.8部及びシランカップリング剤(A−18
7)を12部混合し、1時間撹拌した後、厚さ50μm
の離型処理を施したPETフィルムの上に塗布し、18
0℃で15分間乾燥して、膜厚75μm、硬化率30%
の接着フィルムを作製した。上記で作製した基材付き接
着性フィルムの40℃における粘着性の有無、10℃で
切断した際の切断粉の有無、切断時の端部の状態をそれ
ぞれ目視にて観察してそれらの結果を表1に示した。表
1から明らかのように、本実施例に係る接着性フィルム
は、粘着性、切断粉が共に無く、切断時の端部の状態も
良好であることが判った。更に、上記で作製した接着性
フィルムを、アルミニウム板(昭和アルミニウム社製、
商品名:A−1100、34H,厚さ2mm)と回路加
工を施したフレキシブル配線板(日立化成工業社製、商
品名:MCF−5000I、銅箔35μm,ポリイミド
25μm)の回路加工面との間に挟み、180℃の温
度、2MPaの圧力で1時間圧着、硬化した接着品の試
験片について、接着時の密着性、300℃の半田の耐熱
性、ガラス転移温度(Tg)及びボイド発生の有無を調
べ、それらの結果を表1に示した。なお、表1及び後記
の表2における接着時の密着性の評価基準は、以下の通
りである。○:全面が密着、△:部分的に着かない部分
がある、×:全く着かない。表1から明らかのように、
本実施例に係る接着性フィルムの接着品は、ボイドの発
生が無く、密着性が良好で耐熱性接着フィルとして問題
なく実用できることが判った。
【0025】(実施例2)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表1に示すように変えると共に硬
化率45%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表1に示した。
表1から明らかのように、本実施例に係る接着性フィル
ムは、粘着性、切断粉が共に無く、切断時の端部の状態
も良好であり、その接着品も、ボイドの発生が無く、密
着性が良好で耐熱性接着フィルとして問題なく実用でき
ることが判った。
【0026】(実施例3)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表1に示すように変えると共に硬
化率60%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表1に示した。
表1から明らかのように、本実施例に係る接着性フィル
ムは、粘着性、切断粉が共に無く、切断時の端部の状態
も良好であり、その接着品も、ボイドの発生が無く、密
着性が良好で耐熱性接着フィルとして問題なく実用でき
ることが判った。
【0027】(実施例4)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表1に示すように変えた以外は、
実施例1と同様にして接着フィルムを作製した。得られ
た接着フィルムについて、実施例1と同様に評価してそ
れらの結果を表1に示した。表1から明らかのように、
本実施例に係る接着性フィルムは、粘着性、切断粉が共
に無く、切断時の端部の状態も良好であり、その接着品
も、ボイドの発生が無く、密着性が良好で耐熱性接着フ
ィルとして問題なく実用できることが判った。
【0028】(実施例5)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表1に示すように変えると共に硬
化率45%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表1に示した。
表1から明らかのように、本実施例に係る接着性フィル
ムは、粘着性、切断粉が共に無く、切断時の端部の状態
も良好であり、その接着品も、ボイドの発生が無く、密
着性が良好で耐熱性接着フィルとして問題なく実用でき
ることが判った。
【0029】(比較例1)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表2に示すように変えると共に硬
化率60%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表2に示した。
表2から明らかのように、本比較例に係る接着性フィル
ムの接着品は、回路加工した銅箔を完全に埋めることが
できずボイドが発生し、耐熱性接着フィルとして実用性
がないことが判った。
【0030】(比較例2)シロキサン変性ポリアミドイ
ミドとゴムの配合量を表2に示すように変えると共に硬
化率45%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表2に示した。
表2から明らかのように、本比較例に係る接着性フィル
ムの接着品は、ボイドは発生しないものの、半田耐熱試
験において、30秒で膨れが発生し、耐熱性接着フィル
として実用性がないことが判った。
【0031】(比較例3)乾燥温度を170℃とし、硬
化率20%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表2に示した。
表2から明らかのように、本比較例に係る接着性フィル
ムは、30℃の粘着性評価において、粘着して作業性が
悪く、耐熱性接着フィルとして実用性がないことが判っ
た。
【0032】(比較例4)乾燥温度を190℃とし、硬
化率70%とした以外は、実施例1と同様にして接着フ
ィルムを作製した。得られた接着フィルムについて、実
施例1と同様に評価してそれらの結果を表2に示した。
表2から明らかのように、本比較例に係る接着性フィル
ムは、切断時に切断粉が発生すると共に端部に割れが発
生し、又、その接着品は、通常の圧着条件である2MP
a、180℃では部分的に接着しない部分があり、耐熱
性接着フィルとして実用性がないことが判った。
【0033】(比較例5)ゴムを使用せず、シロキサン
変性ポリアミドイミドの配合量を表2に示すように変え
ると共に硬化率45%とした以外は、実施例1と同様に
して接着フィルムを作製した。得られた接着フィルムに
ついて、実施例1と同様に評価してそれらの結果を表2
に示した。表2から明らかのように、本比較例に係る接
着性フィルムの接着品は、通常の圧着条件である2MP
a、180℃では全く接着しなく、耐熱性接着フィルと
して実用性がないことが判った。
【0034】(比較例6)比較例5と同様にして得られ
た接着フィルムを用い、その接着フィルムが実施例1と
同様にして接着するために必要な温度と圧力を測定し
た。その結果を表2に示した。表2から明らかのよう
に、本比較例に係る接着性フィルムは、接着するために
は、210℃、4MPaという高温、高圧が必要とな
り、本発明の低温、低圧で接着可能な接着性フィルムを
提供するという目的を達成し得ないことが判った。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明により、従来品より低温、低圧で
熱ロールラミネート、熱プレス等で熱圧着、硬化でき、
半硬化時の打ち抜きや切断等の加工性に優れ、かつ回路
加工等を施した平滑でない面に対する接着性(回路埋め
込み性)が硬化時、半硬化時共に優れ、更に硬化時にお
いても優れた耐熱性を併せ持つ、電子部品、半導体部品
の接着材料に適した、熱硬化性高フローの熱接着フィル
ムの提供が可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 179/08 C09J 179/08 B 183/00 183/00 183/04 183/04 (72)発明者 長尾 賢一 茨城県下館市大字五所宮1150番地 日立化 成工業株式会社五所宮事業所内 Fターム(参考) 4J004 AA05 AA13 AA16 AB05 BA02 EA06 FA05 FA08 4J036 AA01 CD04 DA05 DC41 FB13 FB14 FB16 JA06 4J040 CA012 CA042 CA072 CA082 CA092 CA142 DA122 DA142 DM012 EC002 EH031 EK031 GA11 HC22 KA16 KA17 LA01 LA08 MA10 MB03 NA19 NA20 PA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂及びその硬化剤の混合物1
    00質量部に対して、シロキサン変性ポリアミドイミド
    160〜240質量部、重量平均分子量が5万以上のゴ
    ム80〜160質量部及び硬化促進剤0.4〜4.0質
    量部を配合してなる接着剤組成物を30〜60%の硬化
    率に熱処理してなる半硬化状態の熱硬化性接着フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂がエポキシ当量170以上
    であり、25℃以下で液状である請求項1記載の熱硬化
    性接着フィルム。
  3. 【請求項3】 ゴムがエポキシ変性アクリロニトリル−
    ブタジエンゴムである請求項1又は2記載の熱硬化性接
    着フィルム。
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