JP2002225519A - タイヤの空気圧検知装置 - Google Patents
タイヤの空気圧検知装置Info
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Abstract
と、タイヤの空気圧を測定する空気圧センサ62と、温
度センサ61で測定した温度Txと空気圧センサ62で
測定した空気圧Pxとから換算空気圧Pmを下記の式よ
り演算する換算空気圧演算部63と、この換算空気圧演
算部63で演算した換算空気圧Pmが第1の閾値Pa以
下となった場合に警告信号を発生する警告信号発生部6
6を備えたタイヤの空気圧検知装置60を車両に設け
た。 Pm=Px−K(Tx−T0) 【効果】 タイヤの温度上昇や温度変化の影響を受ける
ことなく、タイヤの空気圧が推奨空気圧に基づいて決ま
る閾値以下となったことを正確に検知し警告することが
できる。
Description
所の温度、具体的には、タイヤ内の空気室の空気温度又
はタイヤのトレッド部、カーカス部、ショルダ部温度等
を考慮に入れたタイヤの空気圧検知装置に関する。
し、運転者に報せるタイヤの空気圧警報装置として、例
えば、特開平10−44726号公報「タイヤの空気圧
警報装置」がある。上記技術は、同公報の図1によれ
ば、ホイールリム1(符号は公報記載のものを流用。以
下同じ)にバブルステム10を取付け、このバブルステ
ム10の下部にケース2を配置し、このケース2内に圧
力検知部3、信号処理回路4及び電池5から構成する送
信部7を納めたタイヤの空気圧警報装置である。この装
置では、圧力検知部3によって直接検知した圧力の値を
信号処理し受信部へ送信する。
の空気室の空気温度は、走行状態に伴って路面との摩擦
等により温度が上昇する。この温度上昇に伴い、タイヤ
内空気室の圧力(空気圧)も上昇する。従って、上記公
報の発明では温度の影響を受けた空気圧を検知するの
で、走行中のタイヤ空気圧が推奨空気圧を維持している
か否かを判定することは困難であった。
したタイヤの空気圧検知装置を提供することにある。
に請求項1のタイヤの空気圧検知装置は、タイヤの空気
圧を測定する空気圧センサと、タイヤ内の所定箇所の温
度を測定する温度センサと、空気圧センサで測定した空
気圧及び温度センサで測定した温度から換算空気圧を演
算する換算空気圧演算手段と、この換算空気圧演算手段
で演算した換算空気圧が所定の第1の閾値以下になった
ときに警告信号を発生する警告信号発生手段を備えるこ
とを特徴とする。
の空気室の空気温度若しくはトレッド部、カーカス部、
ショルダ部等のタイヤ自体の温度又はこれらに準ずるタ
イヤ内の温度を指す。タイヤの空気圧が推奨空気圧を維
持しているか否かを判定するのにタイヤ内の所定箇所の
温度を考慮することは有効な事である。そこで、タイヤ
の空気圧を測定すると共に、タイヤ内の所定箇所の温度
を測定し、換算空気圧を演算し、この換算空気圧に基づ
いて警告信号を発生するようにした。このため、温度の
影響の少ない空気圧を知ることができ、精度の良い警告
を発することができる。
る換算空気圧をPm、空気圧センサで測定したタイヤの
空気圧をPx、温度センサで測定したタイヤ内の所定箇
所の温度をTx、タイヤの推奨空気圧に対応する推奨温
度をT0、所定の定数をKとしたときに、換算空気圧P
mを下記の式により演算することを特徴とする。 Pm=Px−K(Tx−T0)
/絶対温度)が一定であるとしたボイル・シャルルの式
で行うことができる。しかし、詳細は後述するが、この
換算では誤差が大きいことが分かった。そこで、換算空
気圧を(Px−K(Tx−T0))で求めることとし
た。この結果、誤差が微小になり、より正しく空気圧を
監視することができるようになった。
センサで測定したタイヤの空気圧の単位時間あたりの減
少量が所定の第2の閾値を越えて減少したときに、警告
信号を発生することを特徴とする。
気圧の単位時間あたりの減少量が所定の第2の閾値を越
えて減少した場合に、警告信号を発生するようにしたの
で、タイヤの空気漏れを迅速に検知し、警告を発するこ
とができる。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係るタイヤの空気圧検知装
置を備えた自動二輪車の側面図であり、自動二輪車10
は、ハンドル11と、このハンドル11の下部に操舵自
在に取付けたフロントフォーク12及び前輪13と、ハ
ンドル11の下部及びフロントフォーク12の上部を覆
うフロントカバー14及びフロントインナカバー15
と、フロントカバー14の下部後方に配置したフロアス
テップ16と、このフロアステップ16の後部上方に続
くボデーカバー17と、このボデーカバー17の内側か
ら後方に延びるパワーユニット18と、このパワーユニ
ット18の後部に取付けた後輪19と、このパワーユニ
ット18の後端部及びボデーカバー17内の図示せぬ車
体フレームにそれぞれ渡したエアサスペンション装置2
0とからなる。ここで、21はハンドル11に取付けた
メータパネル、22,23,24は前輪13の車軸、ホ
イール及びタイヤ、25,26は後輪19のホイール及
びタイヤ、27はシートである。
したタイヤの空気圧・温度検知部41と、後輪19に内
蔵したタイヤの空気圧・温度検知部42と、メータパネ
ル21に設けた表示装置43と、例えばシート27の下
方に配置した制御部44とからなる空気圧検知装置を備
える。なお、各要素の詳細は後述する。
・温度検知部を取付けるホイール23の構造を説明する
と、ホイール23は、車軸22に回転自在に取付けるハ
ブ31と、タイヤ24を取付けるリム32と、これらの
リム32とハブ31とを連結する複数のスポーク33・・
・(・・・は複数個を示す。以下同じ)とからなる。ハブ3
1は、車軸22にベアリング(不図示)を介して嵌合さ
せる軸受部34と、複数のスポーク33・・・を掛けるデ
ィスク部35・・・を備え、リム32は、タイヤ24に空
気を注入するタイヤバルブ36を備える。スポーク33
は、一端をハブ31のディスク部35に掛け、他端をニ
ップル37を介してリム32に取付けることで、リム3
2とハブ31とを一体的に結合させるものである。な
お、図1に示す後輪19は、前輪13と略同一構成の部
材であり、詳細な説明を省略する。
知部の断面図であり、前輪用のタイヤ空気圧・温度検知
部41は、空気圧センサと温度センサを備えた空気圧・
温度検知部本体45と、タイヤ24(図1参照)内に空
気を供給するときのみ開き、タイヤ24内に供給した空
気が外部へ流出しないように閉じておくために空気圧・
温度検知部本体45に取付けたタイヤバルブ36とから
なり、空気圧・温度検知部本体45をリム32の底に設
けた凹部46に配置し、リム32の底に開けたバルブ挿
通穴47にタイヤバルブ36を挿入し、タイヤバルブ3
6の外周面に設けたおねじ部48にナット49を捩じ込
んでホイール23にタイヤ空気圧・温度検知部41を取
付ける。後輪用のタイヤ空気圧・温度検知部42(図1
参照)は、前輪用のタイヤ空気圧・温度検知部41と同
一物であるから構造説明は省略する。
気圧・温度検知部の断面図であり、ホイール23は、フ
ランジ部51,51と、これらのフランジ部51,51
の内側に設けたビードシート部52,52と、これらの
ビードシート部52,52の内側に盛り上げ成形したハ
ンプ部53,53と、これらのハンプ部53,53のそ
れぞれの間を窪ませたリムドロップ部54と、このリム
ドロップ部54に設けた前述の凹部46とからなる。
参照)のビード部を保持する部分である。ハンプ部53
は、タイヤ24がホイール23のビードシート部52か
ら外れるのを防ぐ環状の凸部である。リムドロップ部5
4は、深く落込ませることで、タイヤ24の着脱を容易
にするための部分である。
・温度検知部本体45の外面55をリムドロップ部54
の底面よりdだけ内側になるようにリム32に取付けた
ものである。なお、56はタイヤ24内の空気室から外
部に空気が洩れるのを防止するためのシール部材、57
はタイヤ24の内外を連通させるためにタイヤバルブ3
6内に設けた連通穴(図示せぬ弁体で塞いである。)で
ある。
気圧・温度検知部本体45をリム32の凹部46に収納
し、ホイールに取り付けたタイヤ空気圧・温度検知部4
1でタイヤの空気圧と温度を測る。なお、本発明に係る
タイヤの空気圧検知装置において、空気圧・温度検知部
本体の取り付けは、上記の構成に限らず、また、タイヤ
チューブの有無にも限定されるものではない。
装置のブロック構成図であり、タイヤの空気圧検知装置
60は、タイヤ24(図2参照)の温度Txを測る温度
センサ61とタイヤの空気圧Pxを測る空気圧センサ6
2とを備えたタイヤ空気圧・温度検知部41と、タイヤ
の温度Txと空気圧Pxに基づいて換算空気圧を演算す
る換算空気圧演算部63と推奨空気圧に基づいて閾値を
設定する閾値記憶部64と換算空気圧と閾値とを比較す
る比較部65と比較の結果、換算空気圧が閾値以下の場
合に警告信号を発生する警告信号発生部66とを備えた
制御部44とからなる。
作用を説明する。温度センサ61によって測定したタイ
ヤの温度Txと、空気圧センサ62によって測定した空
気圧Pxは、制御部44に至る。温度Txと空気圧Px
を受けた換算空気圧演算部63では、空気圧Pxと温度
Txに基づいて、所定の換算式(式の具体例は後述す
る。)を用い、換算空気圧Pf又はPmを演算する。演
算した換算空気圧Pf又はPmは比較部65に入る。一
方、閾値記憶部64に予め推奨空気圧に対応する第1の
閾値Paを記憶させておき、比較部65で前記換算空気
圧Pf又はPmと第1の閾値Paとを比較し、第1の閾
値Paが換算空気圧Pf又はPmを越えたときに、その
情報を警告信号発生部66に送る。警告信号発生部66
では警告信号を発する。ここで、推奨空気圧とは、車両
の正常な運転を得るために推奨されるタイヤの空気圧を
いい、標準温度(25℃)において測定するタイヤの空
気圧である。なお、タイヤ空気圧・温度検知部41から
制御部44への温度Txと空気圧Pxのデータ送信は、
図示しない送信部と受信部によって行う。
2からの信号を送信する送信部からの信号が何らかの理
由で受信部で受信できない場合にも、警告を発するよう
にする。
イヤ内空気温度及び換算空気圧を示すグラフである。
(a)は横軸が走行時間、縦軸が測定空気圧(ゲージ
圧)Pxを示し、初期領域101では圧力は急増し、そ
の後領域102でほぼ安定した。(b)は横軸が走行時
間、縦軸が測定タイヤ内空気温度(℃)Txを示し、初
期領域103では温度は急増し、その後領域104でほ
ぼ安定した。領域104では、タイヤで発生する熱(入
熱)と、タイヤから放熱する熱(出熱)とがバランスし
たことによる。この結果、(a)の領域102も安定し
たと考える。
圧(ゲージ圧)Pfを示す。ボイル・シャルルの式で
は、体積が普遍ならば(絶対圧力/絶対温度)が一定で
ある。測定空気圧をPx、測定タイヤ内空気温度をT
x、標準温度を25℃、標準温度に換算した空気圧をP
fとすれば、次の換算式が定まる。 (Px+大気圧)/(Tx+273)=(Pf+大気圧
/(25+273)) Pf=(Px+大気圧)・(25+273)/(Tx+
273)−大気圧。 上式のPxに(a)の値、同Txに(b)の値を代入す
れば、Pfが求まり、これをグラフ化したものが(c)
の曲線である。
あり、温度による圧力補正を行った効果が表れている。
走行開始時にタイヤの空気圧を推奨空気圧107に設定
し、この推奨空気圧107を(0.4〜0.6)倍した
ものを閾値108とすれば、曲線が閾値108より上で
あればタイヤの空気圧が正常、閾値108より下がれば
タイヤの空気圧が異常であると判断することができる。
た圧力であるから、すくなくとも安定した領域106の
曲線は推奨空気圧107に戻るはずである。しかし、実
験の結果、ΔPだけ上へオフセットしていることが分か
った。その為、曲線と閾値108との差109は大きく
なり、換算空気圧Pfは閾値108を下廻りにくくな
る。異常を正確に検知する観点からは、差ΔPは少ない
程良い。
並びに(b)の領域104がほぼ一定であることに着目
した。すなわち、絶対圧力と絶対温度とを用いた補正は
温度が大きく変動する際に効果があるが、温度がほぼ一
定のときには、不要であると言える。そこで、(a)と
(b)を再度、注目すると、(b)の領域104が僅か
に上り傾向であり、(a)の領域102がこれに追従し
ていることが分かる。であれば、温度のファクタで圧力
を補正することが有効であると判断できる。温度のファ
クタは、測定温度をTx、通常温度をT0としたとき
に、(Tx−T0)とする。この結果、Pm=Px−
(Tx−T0)の経験式を導き出すことができる。ただ
し、タイヤのサイズや走行条件などの変動要素を吸収す
る必要があるので、その為の係数Kを(Tx−T0)に
乗じることにした。得られた経験式的換算式は、Pm=
Px−K(Tx−T0)となる。
た換算空気圧のグラフであり、Pm=Px−K(Tx−
T0)において、K=1.0とし、この式に図6の
(a)のPx及び(b)のTxを代入してPmを演算
し、グラフにしたものである。領域110ではPmは十
分に推奨空気圧107に近似していることが分かる。こ
れであれば、差111に基づいて圧力の正常/異常検知
をより正しく実施することができる。
前提として検討したが、路上の金属片(釘など)を踏ん
だことなどでタイヤの空気圧が急激に低下することはあ
る。この急激な圧力低下を検知することは有用でり、こ
の検知機能を次に説明する。
圧検知装置のブロック構成図である。なお、図5のタイ
ヤの空気圧検知装置60と同一ブロックには同一符号を
用い詳細な説明を省略する。タイヤの空気圧検知装置6
0Bは、タイマ81と、タイマ81によって設定する単
位時間(例えば5秒,10秒,30秒等)あたりのタイ
ヤの空気圧の減少量を演算する減少率演算部82を備え
る。
のタイヤの空気圧検知装置60で行っている第1の閾値
Paと換算空気圧Pmとの比較と同時に、減少率演算部
82が空気圧センサ62で直接測定したタイヤの空気圧
Pxの単位時間あたりの減少量を演算し、このタイヤの
空気圧の減少率と閾値記憶部で設定する第2の閾値Pb
とを比較する。警告信号発生部66は、比較した結果に
基づいて警告信号を発生する。
では、換算空気圧Pmに基づいて、タイヤの温度Txに
よらず警告信号を正確に発生することができると同時
に、空気圧センサ62が直接測定したタイヤの空気圧T
xの減少率から、タイヤの空気漏れを迅速に検知し、警
告信号を発生することができる。なお、実施の形態では
図1に示すように、車両は自動二輪車10として説明し
たが、二輪車に限るものではなく、車両は四輪又は三輪
車であってもよい。
揮する。請求項1は、タイヤの温度を測る温度センサと
タイヤの空気圧を測る空気圧センサを備え、当該センサ
で測定した温度と空気圧に基づき演算する換算空気圧演
算部を設けて、この換算空気圧演算部が演算した換算空
気圧と閾値を比較して警告信号を発生するので、タイヤ
の温度上昇や温度変化の影響を受けることなく、タイヤ
の空気圧が推奨空気圧に基づいて決まる閾値以下となっ
たことを正確に検知し警告することができる。
は、状態方程式を用いて換算した空気圧に比べて、推奨
空気圧に近い空気圧を得ることができ、精度の良い警告
を発生することができる。
単位時間あたりの減少量が所定の閾値を越えて減少した
ときに警告を発生するようにしたので、空気漏れに対し
て迅速に反応できる。
自動二輪車の側面図
図
検知部の断面図
ク構成図
気圧を示すグラフ
圧のグラフ
のブロック構成図
タイヤ(後タイヤ)、60,60B…タイヤの空気圧検
知装置、61…温度センサ、62…空気圧センサ、63
…換算空気圧演算部、64…閾値記憶部、65…比較
部、66…警告信号発生部
Claims (3)
- 【請求項1】 タイヤの空気圧を測定する空気圧センサ
と、 前記タイヤ内の所定箇所の温度を測定する温度センサ
と、 前記空気圧センサで測定した空気圧及び前記温度センサ
で測定した温度から換算空気圧を演算する換算空気圧演
算手段と、 この換算空気圧演算手段で演算した換算空気圧が所定の
第1の閾値以下になったときに警告信号を発生する警告
信号発生手段と、 を備えることを特徴とするタイヤの空気圧検知装置。 - 【請求項2】 前記換算空気圧演算手段で演算する換算
空気圧をPm、前記空気圧センサで測定したタイヤの空
気圧をPx、前記温度センサで測定したタイヤ内の所定
箇所の温度をTx、タイヤの推奨空気圧に対応する推奨
温度をT0、所定の定数をKとしたときに、換算空気圧
Pmを下記の式により演算することを特徴とする請求項
1記載のタイヤの空気圧検知装置。 Pm=Px−K(Tx−T0) - 【請求項3】 前記警告信号発生手段は、前記空気圧セ
ンサで測定したタイヤの空気圧の単位時間あたりの減少
量が所定の第2の閾値を越えて減少したときに、警告信
号を発生することを特徴とする請求項1記載のタイヤの
空気圧検知装置。
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