JP2002225163A - 艶消しシートおよびその製造方法 - Google Patents
艶消しシートおよびその製造方法Info
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Abstract
傷性に優れ、かつ高い成形性を有する樹脂製艶消しシー
トを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる基材の一表面上
に、硬化型透明樹脂からなる凸部が設けられてなる艶消
しシートであって、前記熱可塑性樹脂からなる基材に対
する前記硬化型透明樹脂からなる凸部の面積占有率が5
0〜90%であることを特徴とする艶消しシート。
Description
し、より詳しくは、艶消し感、耐磨耗性、耐擦傷性、成
形性に優れた樹脂製艶消しシートに関する。
これまで種々の樹脂製化粧シートが開発されてきた。意
匠性付与を目的としたシートの場合、色彩や絵柄に加え
て、表面の光沢、即ち艶の有無が意匠を左右する大きな
要素となり、目的に応じて艶のあるタイプと艶のないタ
イプとが使い分けられている。
ては、シリカ微粒子等の艶消し剤が配合された塗料やイ
ンキをシート表面に塗布する方法や、エンボス処理を用
いる方法などのように、シート表面に微小な凹凸を形成
することによって艶消しを施す方法がある。
被膜の硬化が不均一になるため、経時的に表面光沢が変
化する欠点があった。一方、エンボス処理を用いた場合
は艶消し剤を用いる必要はないが、表面の耐磨耗性を向
上させる目的で硬化型樹脂を設けた場合に、微小な凹凸
を硬化性樹脂上に安定に形成することができない欠点が
あった。
にコーティングする技術や、日本国特許第255632
2号に開示されているような、表面を被覆する樹脂を改
良することにより、エンボス処理によって硬化型樹脂表
面上に微小な凹凸を安定に形成する技術が開発されてい
る。
うな従来の樹脂製艶消しシートにおいては、真空圧空成
形やインサート成形などを用いて後成形を行う場合に、
成形性に関する問題があった。即ち、表面の硬化型樹脂
の伸長性が低いため、シートが曲げられ部分的に延伸し
た場合に、シート表面に亀裂が入り、外観不良や艶消し
感の低下、艶消しシートの密着強度の低下を招来する問
題があった。
せ、伸長性を向上させることにより成形性を高める手法
が考えられる。しかしながら、架橋密度を低下させた場
合には、耐磨耗性および耐擦傷性が低下し、艶消し感の
経時的低下が大きくなる。
であり、良好な艶消し感を有し、耐磨耗性および耐擦傷
性に優れ、かつ高い成形性を有する樹脂製艶消しシート
を提供することを目的とする。
において、熱可塑性樹脂表面上に部分的に硬化型透明樹
脂を設けることにより、艶消し感、耐磨耗性および耐擦
傷性を失うことなく、成形性を高めることができる点に
着目し完成されたものである。即ち本発明は、請求項毎
に次のように構成される。
らなる基材の一表面上に、硬化型透明樹脂からなる凸部
が設けられてなる艶消しシートであって、前記基材に対
する前記凸部の面積占有率が50〜90%であることを
特徴とする艶消しシートである。
脂は、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導
体と、分子中に活性水素またはグリシジル基を有する不
飽和化合物との共重合体からなることを特徴とする請求
項1に記載の艶消しシートである。
性水素またはグリシジル基を有する不飽和化合物由来の
モノマーユニットが、前記共重合体中に0.1〜5.0
質量%含まれてなることを特徴とする請求項2に記載の
艶消しシートである。
樹脂は、ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1
〜3のいずれか1項に記載の艶消しシートである。
脂と前記硬化型透明樹脂との屈折率の差が0.01以上
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
記載の艶消しシートである。
数設けられてなることを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1項に記載の艶消しシートである。
均面積が1mm2以下であり、平均厚みが0.1〜5.
0μmであることを特徴とする請求項6に記載の艶消し
シートである。
る前記凸部の面積占有率が70〜80%であることを特
徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の艶消しシ
ートである。
を未硬化状態で溶解させた溶解液を熱可塑性樹脂からな
る基材上に分散させ、硬化させることを特徴とする請求
項1〜8のいずれか1項に記載の艶消しシートの製造方
法である。
ば、請求項毎に次のような効果を奏する。
性樹脂からなる基材上に硬化型透明樹脂が設けられる艶
消しシートにおいて、硬化型透明樹脂を凸部形状にする
ことにより、優れた艶消し感を得ることができる。この
ときシリカ等の艶消し剤を使用しなくてもよいため、耐
汚染性に優れる。また、凸部が硬化型透明樹脂で形成さ
れているため、優れた耐磨耗性および耐擦傷性を得るこ
とができる。さらに、熱可塑性樹脂からなる基材に対す
る硬化型透明樹脂からなる凸部の面積占有率を50〜9
0%とすることにより、シートの伸びにより発生する張
力を、凸部によって覆われていない部分の熱可塑性樹脂
が伸長することにより吸収することができる。このた
め、表面の硬化型透明樹脂に亀裂が生じるのを防止でき
る。
性樹脂中に活性水素またはグリシジル基を有することに
より、硬化型透明樹脂中の官能基と熱可塑性樹脂中の活
性水素またはグリシジル基とが反応し、化学結合が形成
される。この結果、基材と凸部との密着力が向上し、凸
部の磨耗等による欠落を防止できる。
素またはグリシジル基を有するモノマーユニットの含ま
れる量を0.1〜5.0質量%と規定することで、より
効果的に基材と凸部との密着力を向上させることがで
き、また、基材の吸水や吸湿による劣化を抑制できる。
透明樹脂をウレタン樹脂とすることにより、イソシアネ
ート基を介して好適に熱可塑性樹脂との間の化学結合を
形成することができ、耐磨耗性および耐擦傷性が向上す
る。
性樹脂と硬化型透明樹脂との屈折率の差を0.01以上
とすることにより、より高い艶消し感を有する艶消しシ
ートを得ることができる。
複数設けることにより、基材上において凸部が設けられ
てない部分が分散され、成形時に生じる張力をより効果
的に吸収することができる。
平均厚みを0.1〜5.0μmとすることにより、艶消
しシートの耐磨耗性および耐擦傷性を向上させることが
でき、また、汚れが付着した場合の除去が容易なものと
なる。また、凸部の平均面積を1mm2以下とすること
により、成形性を向上させることができると共に、より
優れた艶消し感を得ることができる。
対する凸部の面積占有率を70〜80%とすることによ
り、より優れた艶消し感が得られ、また亀裂の発生を効
果的に抑制できる。
性樹脂からなる基材上に硬化型透明樹脂からなる凸部を
形成する方法において、未硬化状態で溶解させた溶解液
を用いて基材上で硬化型透明樹脂硬化させることによ
り、基材と凸部との密着力を高めることができ、耐磨耗
性および耐擦傷性が向上する。
る基材の一表面上に、硬化型透明樹脂からなる凸部が設
けられてなる艶消しシートであって、前記基材に対する
前記凸部の面積占有率が50〜90%であることを特徴
とする艶消しシートである。
一実施形態の断面図を示す。熱可塑性樹脂からなる基材
3上に、硬化型透明樹脂からなる凸部2を設けることに
より光の反射を制御できるため、優れた艶消し感を得る
ことが可能となる。また、凸部が硬化型透明樹脂で形成
されているため、優れた耐磨耗性および耐擦傷性を有す
る艶消しシートが得られる。
いる場合、艶消しシートを後工程において成形する場合
にシートの伸びにより発生する張力は、硬化型透明樹脂
からなる凸部によって覆われていない熱可塑性樹脂から
なる基材が伸長することによって吸収され、硬化型透明
樹脂からなる凸部には張力が印加されない。このため、
従来の艶消しシートにおいて問題となっていた硬化型透
明樹脂における亀裂の発生を防止することができ、艶消
しシート全体としての成形性を飛躍的に向上させること
ができる。
透明樹脂からなる凸部の面積占有率は、高すぎるとシー
トを成形する際に発生する張力を熱可塑性樹脂によって
完全に吸収することができず、硬化型透明樹脂に亀裂が
生じる恐れがある。このため、面積占有率は90%以下
であることが必要であり、80%以下であることが好適
である。一方、面積占有率が低すぎると、凸部が不足す
ることにより、艶消し感が十分に得られなくなる恐れが
ある。この観点から、面積占有率は50%以上であるこ
とが必要であり、70%以上であることが好適である。
面積占有率とは、凸部が設けられる基材面積に対する凸
部の面積率をいい、下記式(1):
部の総面積であり、Spは熱可塑性樹脂からなる基材の
面積である)によって算出することができる。例えば、
図2のような場合においては、円で示されている凸部2
の総面積を、長方形の形状である基材3の面積で除し、
100を乗じたものが面積占有率となる。なお、凸部の
面積は、例えば上記硬化型透明樹脂に着色剤を少量混合
したものを用いて測定用シートを作り、この写真を撮影
し、画像処理を施すことによって測定することができ
る。凸部の配置、面積が不規則な場合は、数ヶ所につい
て測定しこの平均を用いる。また、凸部は基材上に直接
形成されてなる凸部をいい、例えば、基材全面を熱可塑
性樹脂で被覆し、エンボス処理などによって熱可塑性樹
脂に凹凸を設けた場合は、面積占有率は100%であ
る。
めには、硬化型透明樹脂からなる凸部の形態は特に限定
されるものではなく、製造上所望する場合には、凸部が
一連の繋がった形状であってもよいが、凸部は複数設け
られることが好ましい。複数設けることによって、凸部
が設けられていない部分を分散させることができ、成形
時に生じる張力をより効果的に吸収することができるか
らである。
は略円形であることが好ましいが、特に限定されるもの
ではなく、適宜所望する形状にすることができる。例え
ば、図3および図4のように、三角形や四角形等であっ
てもよい。
し感の低下、凸部の形成困難性の増加に加えて、耐磨耗
性および耐擦傷性の低下といった欠点を招来する。この
ため、凸部の平均厚さは0.1μm以上であることが好
ましい。一方、厚すぎると、汚れが付着した場合の除去
性が劣化する。このため、凸部の平均厚さは5.0μm
以下であることが好ましい。なお、本発明において凸部
の厚さとは熱可塑性樹脂からなる基材と凸部との界面か
らの凸部の平均厚さをいい、接触式の表面粗さ計を用い
て表面形状を測定し、微小な凹凸をフィルタ処理で除
き、この形状より厚さを求めることができる。
低下すると共に、艶消し感が低下する恐れがある。この
ため、凸部の平均面積は1mm2以下であることが好ま
しい。下限値は特に限定されるものではないが、製造の
容易性を考慮すると0.01mm2以上であることが実
際的である。
いが、良好な艶消し感を得るためには、できるだけ不規
則な配置とすることが好ましく、面積も上記範囲内で不
規則にすることが好ましい。配置および面積を不規則な
ものとすることにより、艶消しシート表面からの反射光
を好適に調整できるからである。
て種々の化粧シートの表面に積層させることができ、こ
れにより化粧シートに艶消し効果が付与される。具体的
には図5に示すように、着色層、絵柄層、隠蔽層、支持
層等の層4に任意に積層することができる。また、積層
する際には、ウレタン系接着剤、フェノール系接着剤、
エポキシ系接着剤等からなる接着層(図示せず)を介し
て接着してもよい。
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチロール樹
脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカ
ーボネート、アセタール樹脂など各種公知の材料から用
途に応じて適宜選択することができ、特に限定されるも
のではないが、活性水素またはグリシジル基を含むアク
リル共重合体からなることが好ましい。なお、本発明に
おいて活性水素とは、有機化合物の分子内に結合してい
る水素原子であって、酸素、硫黄、窒素などと結合して
いるため反応性が強い水素原子をいう。例えば、OH、
SH、NH2、COOHなどの原子団に含まれている水
素が挙げられる。
リル酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導体であるこ
とが好ましい。誘導体の具体例としては、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸ジヒドロペルフルオロブチルエ
ステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタク
リル酸ジヒドロペルフルオロブチルなどが挙げられるが
これらに限定されるものではない。
ル基を分子中に含む不飽和化合物を用いることが好まし
い。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸−2−ヒドロキシルエチル、メタクリル酸−2−ヒド
ロキシルエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸
グリシジル、クロトン酸、イソクロトン酸等が挙げられ
る。
ル基が存在すると、硬化型透明樹脂からなる凸部を硬化
させる工程において、硬化型透明樹脂中の官能基と熱可
塑性樹脂中の活性水素またはグリシジル基とが反応し、
化学結合が形成される。例えば、凸部がウレタン樹脂か
らなり、熱可塑性樹脂中にヒドロキシ基が含まれる場合
には、ウレタン樹脂中のイソシアネート基(−N=C=
O)とヒドロキシ基が反応することにより、化学結合
(−NH−C(=O)−O−)が形成される。この結
果、基材と凸部との密着力が向上し、凸部の磨耗等によ
る欠落を防止できる。即ち、耐磨耗性および耐擦傷性が
向上する。
あることが好ましい。熱可塑性樹脂からなる基材に凹凸
があると、硬化型透明樹脂と熱可塑性樹脂からなる基材
との接着性が低下し、耐磨耗性および耐擦傷性が低下す
る恐れがあるためである。熱可塑性樹脂からなる基材の
厚さは特に限定されるものではなく、使用用途に応じて
決定すればよい。
する不飽和化合物由来のモノマーユニットは、アクリル
共重合体中に、0.1〜5.0質量%の範囲で含まれて
いることが好ましい。0.1質量%未満では、硬化型透
明樹脂と熱可塑性樹脂との間の化学結合が十分形成され
ず、所望する耐磨耗性が得られない恐れがあるからであ
り、一方、5.0質量%を超えると、熱可塑性樹脂の水
に対する親和性が増大し、吸水や吸湿による基材の物性
低下が大きくなるからである。なお、不飽和化合物由来
のモノマーユニットの含有量は、例えば13C−NMR
(核磁気共鳴分析装置)によって測定することができ
る。
リエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂など各種公
知の樹脂から適宜選択することができ、硬化方法も限定
されるものではなく、酸硬化、熱硬化、電離放射線硬化
など各種使用できる。
好ましく、ポリオール類とポリイソシアネート類とを反
応させて得られるウレタン樹脂が特に好ましい。ポリオ
ール類としては、アクリルポリオール、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、エポキシポリオー
ル等が挙げられる。また、ポリイソシアネート類として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トルエ
ンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,
2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナ
フタレンジイソシアネート、トリジンイソシアネート等
が挙げられる。これらのイソシアネート基を含む化合物
は、好適に熱可塑性樹脂からなる基材を構成する樹脂と
化学結合を形成することができるからである。
が、熱可塑性樹脂からなる基材と硬化型透明樹脂との屈
折率の差を規定することで、より高い艶消し感を有する
艶消しシートが得られる。具体的には、基材を構成する
熱可塑性樹脂と凸部を構成する硬化型透明樹脂との屈折
率の差が0.01以上であることが好ましく、0.05
以上であることがより好ましい。屈折率の調整のために
は、熱可塑性樹脂または熱可塑性透明樹脂中にハロゲン
基や脂環式基を導入する手段などを利用でき、場合によ
っては硬化型透明樹脂にシリカ等の微粒子を分散する手
段を用いても良い。なお、屈折率はJIS K7105
(1981)によって測定できる。
方法について記載するが、製造方法は以下に記述する例
に限定されるものではなく、各種公知の手段を目的や作
業環境に応じて適宜選択できることは勿論である。
なる樹脂を、押し出し機や熱ロール等を用いて、一定の
厚みを有するシートに成形する。このとき、接着剤を用
いて着色層、絵柄層、隠蔽層、支持層等の層4に任意に
ラミネートさせることができる。
るように塗布する。硬化型透明樹脂からなる凸部の形成
方法は特に限定されるものではないが、硬化前の硬化型
透明樹脂を適当な溶剤に溶解させた溶解液をインキや塗
料とし、グラビアコーティング方法、ブレードコーティ
ング方法、ロッドコーティング方法、ナイフコーティン
グ方法、リバースロールコーティング方法、スプレーコ
ーティング方法、オフセットグラビアコーティング方
法、キスコーティング方法等などによって形成すること
が好ましい。未硬化の状態で基材上に分散させ硬化させ
ることで、硬化型透明樹脂と基材を構成する熱可塑性樹
脂との間に化学結合が形成され、耐磨耗性を向上させる
ことができるからである。
としては、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、クロロ
ホルム、ベンゾール、トルエンなど各種化合物から使用
環境に応じて選択することができる。
原料化合物は、公知の方法によって合成してもよく、市
販のものを用いることもできる。
それぞれについて以下の評価を行った。
て、JIS Z8741(1983)に準拠して、60
°鏡面光沢度を測定した。(○:優、△:普通、×:不
良) <磨耗後光沢度評価>試料をトラバース式磨耗試験機に
セットし、規定荷重を負荷しながら、綿帆布にて磨耗試
験を行った。磨耗試験後の試料の表面を十分清浄した
後、JIS Z8741(1983)に準拠して再度6
0°鏡面光沢度を測定し、初期の艶消し感と磨耗後の艶
消し感とを比較した。(○:優、△:普通) <シートの成形性評価>真空成形機を用いて各試料を成
形し、目視で成形後の外観(亀裂の有無、艶の部分的な
ムラ)を確認した。真空成形の熱条件としては、シート
表面温度が160℃になるように加熱した。また、成形
後のシートの一部に面積が成形前の最大2倍に伸長した
部分ができるよう型および型位置を設定した。(○:
優、×:不良) <実施例1>トルエン200部にメタクリル酸メチル
(以下、「MMA」と記載)100部と過酸化ベンゾイ
ル0.5部を混合し、これを90℃に加熱し、徐々にメ
タクリル酸−2−ヒドロキシルエチル(以下、「HEM
A」と記載)を滴下しながら重合反応させて、約一時間
後に凝固用溶剤としてエタノールを加えることにより沈
降させた。これを乾燥させることにより、3質量%のH
EMA由来のモノマーユニットを含むアクリル共重合体
を得た。
び熱ロールを用いて、厚み200μmの基材に成形し
た。このシートに、ウレタン系1液接着剤を用いて、厚
み300μmの黒色のABSシート(着色層)をラミネ
ートし、総厚み500μmの基材シートを得た。
オールとヘキサメチレンジイソシアネート40部を溶解
させた溶液を、簡易型のグラビア印刷機を用いて前記基
材シートの基材側表面に凸部を形成するよう塗布した。
ここで、アクリルポリオールはスチレン34部、アクリ
ル酸n−ブチル38部、メタクリル酸−2−ヒドロキシ
ルエチル23部から合成したものを用いた。また、アク
リルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとの
組成比率は、アクリルポリオールに含まれるOH基と、
ヘキサメチレンジイソシアネートのNCO基との比率
(NCO/OH)が100/90となるように調製し
た。基材シートに前記溶液を塗布した後、この基材シー
トを80℃で約30分加熱し、硬化を行うことにより、
艶消しシートを得た。
に独立した状態で不規則に分散したものを用い、凸部の
平均面積は約0.5mm2、形状は略円形、平均厚みは
2.0μm、基材対する凸部の面積占有率は75%であ
った。
の艶消し感の変化、成形性ともに優れた性質を示した。
に、酢酸エチル60部にアクリルポリオールとヘキサメ
チレンジイソシアネート40部を溶解させた溶液を、バ
ーコーターで均一に塗布した後、80℃に加熱し、硬化
させながら、実施例1で用いた版と同じパターンを有す
るエンボスロールを用いて凸部を形成し、艶消しシート
とした。
円形、平均厚みは2.0μm、基材に対する凸部の面積
占有率は100%であった。
ヘキサメチレンジイソシアネートの組成および組成比率
は実施例1と同一とした。
の艶消し感の変化は優れていたものの、全体に渡り亀裂
の発生が見られた。
率を95%とした以外は実施例1と同様の方法により艶
消しシートを得た。
変化は優れていたものの、初期光沢度が劣り、艶の部分
的ムラが見られた。
率を40%とした以外は実施例1と同様の方法により艶
消しシートを得た。
のの、初期光沢度および磨耗前後の艶消し感の変化が劣
っていた。
消しシートは、良好な艶消し感を有しており、成形性、
耐磨耗性および耐擦傷性に優れたものであった。
面図である。
面図である。
平面図である。
形態の平面図である。
形態の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる基材の一表面上
に、硬化型透明樹脂からなる凸部が設けられてなる艶消
しシートであって、前記基材に対する前記凸部の面積占
有率が50〜90%であることを特徴とする艶消しシー
ト。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂は、アクリル酸、メタ
クリル酸、またはこれらの誘導体と、分子中に活性水素
またはグリシジル基を有する不飽和化合物との共重合体
からなることを特徴とする請求項1に記載の艶消しシー
ト。 - 【請求項3】 前記分子中に活性水素またはグリシジル
基を有する不飽和化合物由来のモノマーユニットが、前
記共重合体中に0.1〜5.0質量%含まれてなること
を特徴とする請求項2に記載の艶消しシート。 - 【請求項4】 前記硬化型透明樹脂は、ウレタン樹脂で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
載の艶消しシート。 - 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂と前記硬化型透明樹脂
との屈折率の差が0.01以上であることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項に記載の艶消しシート。 - 【請求項6】 前記凸部が、複数設けられてなることを
特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の艶消し
シート。 - 【請求項7】 前記凸部は、平均面積が1mm2以下で
あり、平均厚みが0.1〜5.0μmであることを特徴
とする請求項6に記載の艶消しシート。 - 【請求項8】 前記基材に対する前記凸部の面積占有率
が70〜80%であることを特徴とする請求項1〜7の
いずれか1項に記載の艶消しシート。 - 【請求項9】 硬化型透明樹脂を未硬化状態で溶解させ
た溶解液を熱可塑性樹脂からなる基材上に分散させ、硬
化させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項
に記載の艶消しシートの製造方法。
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