JP2002224681A - 有機性被処理液の酸化処理方法及び装置 - Google Patents
有機性被処理液の酸化処理方法及び装置Info
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- JP2002224681A JP2002224681A JP2001026347A JP2001026347A JP2002224681A JP 2002224681 A JP2002224681 A JP 2002224681A JP 2001026347 A JP2001026347 A JP 2001026347A JP 2001026347 A JP2001026347 A JP 2001026347A JP 2002224681 A JP2002224681 A JP 2002224681A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 運転開始時や停止時の操作タイミングのズレ
及び運転中における主配管の圧力変動が生じても有機性
被処理液が枝配管に逆流しない有機性被処理液の酸化処
理方法及び装置の提供を目的とするものである。 【解決手段】 有機性被処理液に酸化反応を起こさせる
反応器1、主配管7を介して反応器1に有機性被処理液
を高温・高圧にして供給する供給手段2、この反応器1
又は主配管7に連結された枝配管11を介して反応促進
制御物質(酸化剤)を注入する注入手段(酸化剤注入手
段4)及び酸化反応後の浄化された処理液を反応器1か
ら排出する排出手段3を備える有機性被処理液の酸化処
理装置であって、この枝配管11に連結した流体導入管
19を介して枝配管から反応器又は主配管に低反応流体
を圧送する圧送手段5を備えることを特徴とする。
及び運転中における主配管の圧力変動が生じても有機性
被処理液が枝配管に逆流しない有機性被処理液の酸化処
理方法及び装置の提供を目的とするものである。 【解決手段】 有機性被処理液に酸化反応を起こさせる
反応器1、主配管7を介して反応器1に有機性被処理液
を高温・高圧にして供給する供給手段2、この反応器1
又は主配管7に連結された枝配管11を介して反応促進
制御物質(酸化剤)を注入する注入手段(酸化剤注入手
段4)及び酸化反応後の浄化された処理液を反応器1か
ら排出する排出手段3を備える有機性被処理液の酸化処
理装置であって、この枝配管11に連結した流体導入管
19を介して枝配管から反応器又は主配管に低反応流体
を圧送する圧送手段5を備えることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の有機物を含
む有機性被処理液を高温・高圧下における酸化、特に超
臨界水酸化又は亜臨界水酸化によって分解する有機性被
処理液の酸化処理方法及び装置に関するものである。
む有機性被処理液を高温・高圧下における酸化、特に超
臨界水酸化又は亜臨界水酸化によって分解する有機性被
処理液の酸化処理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばPCBなどの難分解性の有害有機
物でも高温高圧下、特に超臨界水中では迅速にかつ効率
よく分解されることを利用し、有機物を含む有機性被処
理液を超臨界水酸化によって分解・浄化する有機物の酸
化処理装置や、超臨界水酸化より効率が低い亜臨界水酸
化(湿式酸化ともいう。)などによって分解・浄化する
有機物の酸化処理装置が開発されている。かかる有機性
被処理液の酸化処理装置の一般的な概略構成図を図3に
示す。この図に示すように従来の一般的な有機性被処理
液の酸化処理装置は、反応器101、供給手段102、
排出手段103及び酸化剤注入手段104などから主に
構成されている。
物でも高温高圧下、特に超臨界水中では迅速にかつ効率
よく分解されることを利用し、有機物を含む有機性被処
理液を超臨界水酸化によって分解・浄化する有機物の酸
化処理装置や、超臨界水酸化より効率が低い亜臨界水酸
化(湿式酸化ともいう。)などによって分解・浄化する
有機物の酸化処理装置が開発されている。かかる有機性
被処理液の酸化処理装置の一般的な概略構成図を図3に
示す。この図に示すように従来の一般的な有機性被処理
液の酸化処理装置は、反応器101、供給手段102、
排出手段103及び酸化剤注入手段104などから主に
構成されている。
【0003】この反応器101は、図示していないが高
温高圧に耐え得る強度の円筒状等の容器であり、縦型の
ものや横型のものなどがある。
温高圧に耐え得る強度の円筒状等の容器であり、縦型の
ものや横型のものなどがある。
【0004】供給手段102は、タンク105に貯留さ
れた有機性被処理液を主配管106を介して反応器10
1に供給するものであり、高圧ポンプ107、熱交換器
108および加熱器109によって有機性被処理液を所
定の圧力および温度に加圧および加熱する。なお、熱交
換器108と加熱器109は双方必須ということではな
く、所定の温度に加熱できれば一方のみでもよい。
れた有機性被処理液を主配管106を介して反応器10
1に供給するものであり、高圧ポンプ107、熱交換器
108および加熱器109によって有機性被処理液を所
定の圧力および温度に加圧および加熱する。なお、熱交
換器108と加熱器109は双方必須ということではな
く、所定の温度に加熱できれば一方のみでもよい。
【0005】酸化剤注入手段104は、反応器101に
連結した枝配管110を介して反応器101に酸素等の
酸化剤を注入するものであり、流量指示調節計111で
制御されたバルブ112によって枝配管110を流れる
酸化剤の流量が調節される。また枝配管110には反応
器101の手前に逆止弁113が組み込まれ、酸化剤供
給停止時に反応器101から枝配管110に有機性被処
理液が逆流することを防止している。
連結した枝配管110を介して反応器101に酸素等の
酸化剤を注入するものであり、流量指示調節計111で
制御されたバルブ112によって枝配管110を流れる
酸化剤の流量が調節される。また枝配管110には反応
器101の手前に逆止弁113が組み込まれ、酸化剤供
給停止時に反応器101から枝配管110に有機性被処
理液が逆流することを防止している。
【0006】排出手段103は、反応器101から排出
された処理液を排出管114を介して外部に排出するも
のであり、熱交換器115及び減圧バルブ116によっ
て高温高圧の処理液が大気圧かつ100℃以下(つまり
大気圧で液体の状態)に減圧および冷却され、さらに気
液分離器117によって有機物の酸化反応によって発生
したガスが処理液から分離される。
された処理液を排出管114を介して外部に排出するも
のであり、熱交換器115及び減圧バルブ116によっ
て高温高圧の処理液が大気圧かつ100℃以下(つまり
大気圧で液体の状態)に減圧および冷却され、さらに気
液分離器117によって有機物の酸化反応によって発生
したガスが処理液から分離される。
【0007】このような構造の当該有機物の酸化処理装
置の機能を以下に説明する。まず、供給手段102によ
って有機性被処理液が反応器101に供給され、供給途
中に高圧ポンプ107、熱交換器108および加熱器1
09によって有機性被処理液が所定の圧力および温度ま
で加圧および加熱される。同時に、反応器101には酸
化剤注入手段104によって酸化剤が供給され、その供
給量は流量指示調節計111と連動したバルブ112の
開度によって調節される。その結果、反応器101内で
は有機性被処理液の有機物に高温高圧下での酸化反応が
起こり、有機物が酸化分解される。その後、反応器10
1の処理液は反応生成物と共に排出手段103によって
排出され、熱交換器115およびバルブ116によって
大気圧で液体状体まで減圧および冷却され、気液分離器
117によって二酸化炭素ガスなどのガスと液体とに分
離される。このような工程を経て、難分解性の有機物を
含む有機性被処理液を分解・浄化するものである。
置の機能を以下に説明する。まず、供給手段102によ
って有機性被処理液が反応器101に供給され、供給途
中に高圧ポンプ107、熱交換器108および加熱器1
09によって有機性被処理液が所定の圧力および温度ま
で加圧および加熱される。同時に、反応器101には酸
化剤注入手段104によって酸化剤が供給され、その供
給量は流量指示調節計111と連動したバルブ112の
開度によって調節される。その結果、反応器101内で
は有機性被処理液の有機物に高温高圧下での酸化反応が
起こり、有機物が酸化分解される。その後、反応器10
1の処理液は反応生成物と共に排出手段103によって
排出され、熱交換器115およびバルブ116によって
大気圧で液体状体まで減圧および冷却され、気液分離器
117によって二酸化炭素ガスなどのガスと液体とに分
離される。このような工程を経て、難分解性の有機物を
含む有機性被処理液を分解・浄化するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の有機性被処
理液の酸化処理装置において、運転開始時や停止時には
供給手段102の主配管106、反応器101及び酸化
剤注入手段104の枝配管110の圧力が不安定であ
り、運転中でも反応器101や主配管106の圧力が変
動することがある。また、運転開始時、停止時、緊急操
作時などにおいて、供給手段102による有機性被処理
液の供給と酸化剤注入手段104による酸化剤の供給の
タイミングを一致させる必要があるが、かかる操作は困
難である。そのため、枝配管110の圧力が反応器10
1の圧力より低圧状態になり、枝配管110に有機性被
処理液が逆流してしまうおそれがある。かかる有機性被
処理液の逆流が生じると、枝配管110の内壁に有機物
が付着したり、スケール等が堆積することから、枝配管
110内で有機物と酸化剤とが反応することによる異常
燃焼、枝配管110の閉塞、逆止弁113等への異物混
入による作動不良などの不都合が発生する。
理液の酸化処理装置において、運転開始時や停止時には
供給手段102の主配管106、反応器101及び酸化
剤注入手段104の枝配管110の圧力が不安定であ
り、運転中でも反応器101や主配管106の圧力が変
動することがある。また、運転開始時、停止時、緊急操
作時などにおいて、供給手段102による有機性被処理
液の供給と酸化剤注入手段104による酸化剤の供給の
タイミングを一致させる必要があるが、かかる操作は困
難である。そのため、枝配管110の圧力が反応器10
1の圧力より低圧状態になり、枝配管110に有機性被
処理液が逆流してしまうおそれがある。かかる有機性被
処理液の逆流が生じると、枝配管110の内壁に有機物
が付着したり、スケール等が堆積することから、枝配管
110内で有機物と酸化剤とが反応することによる異常
燃焼、枝配管110の閉塞、逆止弁113等への異物混
入による作動不良などの不都合が発生する。
【0009】そのため、酸化剤注入手段104の枝配管
110を取り外して洗浄したり、枝配管110の洗浄機
構を別途付設する必要があった。かかる不都合は、酸化
剤注入手段104の枝配管110だけではなく、図示し
ていないが反応器101内の反応温度を低下させるため
に反応器101にクエンチ水を注入するクエンチ水注入
手段などの枝配管についても生じるおそれがある。
110を取り外して洗浄したり、枝配管110の洗浄機
構を別途付設する必要があった。かかる不都合は、酸化
剤注入手段104の枝配管110だけではなく、図示し
ていないが反応器101内の反応温度を低下させるため
に反応器101にクエンチ水を注入するクエンチ水注入
手段などの枝配管についても生じるおそれがある。
【0010】本発明はこれらの不都合に鑑みてなされた
ものであり、運転開始時や停止時の操作タイミングのズ
レ及び運転中における主配管や反応器の圧力変動が生じ
ても有機性被処理液が枝配管に逆流しない有機性被処理
液の酸化処理方法及び装置の提供を目的とするものであ
る。
ものであり、運転開始時や停止時の操作タイミングのズ
レ及び運転中における主配管や反応器の圧力変動が生じ
ても有機性被処理液が枝配管に逆流しない有機性被処理
液の酸化処理方法及び装置の提供を目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた発明は、反応器において有機性被処理液を高
温・高圧下での酸化反応により分解浄化する反応工程、
主配管を介して反応器に有機性被処理液を高温・高圧に
して供給する供給工程、この反応器又は主配管に連結さ
れた枝配管を介して反応器又は主配管に反応促進制御物
質を注入する注入工程及び反応工程後の浄化した処理液
を排出する排出工程を有する有機性被処理液の酸化処理
方法であって、この枝配管に連結した流体導入管を介し
て枝配管から反応器又は主配管に低反応流体を圧送する
圧送工程を有することを特徴とする。
になされた発明は、反応器において有機性被処理液を高
温・高圧下での酸化反応により分解浄化する反応工程、
主配管を介して反応器に有機性被処理液を高温・高圧に
して供給する供給工程、この反応器又は主配管に連結さ
れた枝配管を介して反応器又は主配管に反応促進制御物
質を注入する注入工程及び反応工程後の浄化した処理液
を排出する排出工程を有する有機性被処理液の酸化処理
方法であって、この枝配管に連結した流体導入管を介し
て枝配管から反応器又は主配管に低反応流体を圧送する
圧送工程を有することを特徴とする。
【0012】ここで、「反応促進制御物質」とは、反応
器における有機性被処理液の酸化反応を発生、促進させ
たり、その酸化反応の反応速度を制御するために有機性
被処理液に注入する物質であり、(a)有機性被処理液
に酸化反応を生じさせる酸素等の酸化剤、(b)反応器
内の反応温度を低下させるクエンチ水、(c)反応器内
の反応温度を高めるアルコール、追加の有機性被処理液
等の有機物質などが含まれる。
器における有機性被処理液の酸化反応を発生、促進させ
たり、その酸化反応の反応速度を制御するために有機性
被処理液に注入する物質であり、(a)有機性被処理液
に酸化反応を生じさせる酸素等の酸化剤、(b)反応器
内の反応温度を低下させるクエンチ水、(c)反応器内
の反応温度を高めるアルコール、追加の有機性被処理液
等の有機物質などが含まれる。
【0013】当該有機性被処理液の酸化処理方法によれ
ば、圧送工程を有し、この圧送工程により低反応流体を
枝配管から反応器又は主配管に流体導入管を介して反応
器又は主配管より高圧で圧送することで、有機性被処理
液が枝配管に逆流せず、枝配管の内壁への有機物の付着
やスケール等の堆積を防止でき、枝配管内で有機物と酸
化剤とが反応することによる異常燃焼、枝配管の閉塞、
逆止弁等への異物混入による作動不良などの不都合の発
生を防止することができる。
ば、圧送工程を有し、この圧送工程により低反応流体を
枝配管から反応器又は主配管に流体導入管を介して反応
器又は主配管より高圧で圧送することで、有機性被処理
液が枝配管に逆流せず、枝配管の内壁への有機物の付着
やスケール等の堆積を防止でき、枝配管内で有機物と酸
化剤とが反応することによる異常燃焼、枝配管の閉塞、
逆止弁等への異物混入による作動不良などの不都合の発
生を防止することができる。
【0014】上記反応工程における酸化としては、超臨
界水酸化又は亜臨界水酸化が好ましい。かかる超臨界水
酸化(SCWO)や亜臨界水酸化によれば、種々の有機
物を含有する有機性被処理液を迅速かつ完全に分解浄化
することができるが、高圧であるため上述のような運転
開始時、停止時及び運転時に枝配管が反応器等より低圧
状態になり、有機性被処理液が枝配管へ逆流する可能性
が高いことから、当該圧送工程を有する当該有機性被処
理液の酸化処理方法が有効である。
界水酸化又は亜臨界水酸化が好ましい。かかる超臨界水
酸化(SCWO)や亜臨界水酸化によれば、種々の有機
物を含有する有機性被処理液を迅速かつ完全に分解浄化
することができるが、高圧であるため上述のような運転
開始時、停止時及び運転時に枝配管が反応器等より低圧
状態になり、有機性被処理液が枝配管へ逆流する可能性
が高いことから、当該圧送工程を有する当該有機性被処
理液の酸化処理方法が有効である。
【0015】上記注入工程における反応促進制御物質が
酸化剤である場合が好適である。反応器又は主配管に注
入する反応促進制御物質が酸化剤であり、注入工程が酸
化剤注入工程の場合、有機性被処理液の逆流により上述
のように枝配管内で有機物と酸化剤との異常燃焼が生
じ、事故や装置の故障の原因となるおそれがあるため、
かかる酸化剤注入工程の枝配管への逆流が防止できれば
その効果は大きい。
酸化剤である場合が好適である。反応器又は主配管に注
入する反応促進制御物質が酸化剤であり、注入工程が酸
化剤注入工程の場合、有機性被処理液の逆流により上述
のように枝配管内で有機物と酸化剤との異常燃焼が生
じ、事故や装置の故障の原因となるおそれがあるため、
かかる酸化剤注入工程の枝配管への逆流が防止できれば
その効果は大きい。
【0016】また、上記注入工程における反応促進制御
物質が反応工程での反応温度を調節するためのクエンチ
水である場合も好適である。クエンチ水注入工程の枝配
管へ有機性被処理液が逆流し、内壁へのスケール等の堆
積やそれに伴う枝配管の閉塞が生じると、クエンチ水の
注入量を制御することが困難になり、その結果、反応工
程での反応温度を調節することが困難になる。従って、
圧送工程によりかかる不都合を防止できれば効果的であ
る。
物質が反応工程での反応温度を調節するためのクエンチ
水である場合も好適である。クエンチ水注入工程の枝配
管へ有機性被処理液が逆流し、内壁へのスケール等の堆
積やそれに伴う枝配管の閉塞が生じると、クエンチ水の
注入量を制御することが困難になり、その結果、反応工
程での反応温度を調節することが困難になる。従って、
圧送工程によりかかる不都合を防止できれば効果的であ
る。
【0017】上記低反応流体としては、窒素ガス、二酸
化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群より選択され
る1又は2種以上のものを用いるとよい。これらの流体
は有機性被処理液中の有機物との反応性が低く、上述の
枝配管への有機性被処理液の逆流防止のみ作用させ、圧
送工程による他の不都合の発生を防止することができ、
またその取扱性も高い。
化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群より選択され
る1又は2種以上のものを用いるとよい。これらの流体
は有機性被処理液中の有機物との反応性が低く、上述の
枝配管への有機性被処理液の逆流防止のみ作用させ、圧
送工程による他の不都合の発生を防止することができ、
またその取扱性も高い。
【0018】また、上記課題を解決するためになされた
装置の発明は、高温・高圧下で有機性被処理液に酸化反
応を起こさせる反応器、主配管を介して反応器に有機性
被処理液を高温・高圧にして供給する供給手段、この反
応器又は主配管に連結された枝配管を介して反応器又は
主配管に反応促進制御物質を注入する注入手段及び酸化
反応後の浄化された処理液を反応器から排出する排出手
段を備える有機性被処理液の酸化処理装置であって、こ
の枝配管に連結した流体導入管を介して枝配管から反応
器又は主配管に低反応流体を圧送する圧送手段を備える
ことを特徴とする。
装置の発明は、高温・高圧下で有機性被処理液に酸化反
応を起こさせる反応器、主配管を介して反応器に有機性
被処理液を高温・高圧にして供給する供給手段、この反
応器又は主配管に連結された枝配管を介して反応器又は
主配管に反応促進制御物質を注入する注入手段及び酸化
反応後の浄化された処理液を反応器から排出する排出手
段を備える有機性被処理液の酸化処理装置であって、こ
の枝配管に連結した流体導入管を介して枝配管から反応
器又は主配管に低反応流体を圧送する圧送手段を備える
ことを特徴とする。
【0019】当該有機性被処理液の酸化処理装置によれ
ば、上記有機性被処理液の酸化処理方法と同様に、圧送
手段により流体導入管を介して枝配管から反応器又は主
配管に低反応流体を圧送することができるため、枝配管
が反応器等より低圧状態になっても有機性被処理液が枝
配管に逆流することを防止することができる。
ば、上記有機性被処理液の酸化処理方法と同様に、圧送
手段により流体導入管を介して枝配管から反応器又は主
配管に低反応流体を圧送することができるため、枝配管
が反応器等より低圧状態になっても有機性被処理液が枝
配管に逆流することを防止することができる。
【0020】また、上記有機性被処理液の酸化処理方法
の場合と同様に、(a)上記高温・高圧下での酸化反応
としては超臨界水酸化又は亜臨界水酸化が好ましく、
(b)上記注入手段における反応促進制御物質が酸化剤
や反応器内の反応温度を調節するためのクエンチ水であ
る場合が好適であり、(c)上記低反応流体としては窒
素ガス、二酸化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群
より選択される1又は2種以上のものを用いるとよい。
の場合と同様に、(a)上記高温・高圧下での酸化反応
としては超臨界水酸化又は亜臨界水酸化が好ましく、
(b)上記注入手段における反応促進制御物質が酸化剤
や反応器内の反応温度を調節するためのクエンチ水であ
る場合が好適であり、(c)上記低反応流体としては窒
素ガス、二酸化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群
より選択される1又は2種以上のものを用いるとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明の有機性被処理液の酸化処理装置に係る実施形態を詳
説する。図1は本発明の一実施形態に係る有機性被処理
液の酸化処理装置を示す概略構成図で、図2は図1の有
機性被処理液の酸化処理装置とは異なる形態に係る有機
性被処理液の酸化処理装置を示す概略構成図である。
明の有機性被処理液の酸化処理装置に係る実施形態を詳
説する。図1は本発明の一実施形態に係る有機性被処理
液の酸化処理装置を示す概略構成図で、図2は図1の有
機性被処理液の酸化処理装置とは異なる形態に係る有機
性被処理液の酸化処理装置を示す概略構成図である。
【0022】図1の有機性被処理液の酸化処理装置は、
反応器1、反応器1に有機性被処理液を供給する供給手
段2、酸化反応後の処理液を反応器1から排出する排出
手段3、有機性被処理液に酸化剤を供給する酸化剤注入
手段4、及び、圧送手段5を主構成要素とする。
反応器1、反応器1に有機性被処理液を供給する供給手
段2、酸化反応後の処理液を反応器1から排出する排出
手段3、有機性被処理液に酸化剤を供給する酸化剤注入
手段4、及び、圧送手段5を主構成要素とする。
【0023】この反応器1は、高温・高圧下(例えば、
超臨界状態又は亜臨界状態)で有機性被処理液中の有機
物に酸化反応を生じさせ、分解浄化するものである。こ
の反応器1の種類は、特に限定されるものでなく、耐高
温及び耐高圧用の一般的な反応器を使用することができ
るが、有機性被処理液を連続的に分解処理することを考
慮すると、管型反応器が好適である。なお、反応器1内
の温度・圧力は、200℃〜650℃、5MPa〜30
MPaが好ましく、400℃〜600℃、22MPa〜
30MPaの超臨界水酸化が反応の迅速性及び完全性の
面で特に好ましい。
超臨界状態又は亜臨界状態)で有機性被処理液中の有機
物に酸化反応を生じさせ、分解浄化するものである。こ
の反応器1の種類は、特に限定されるものでなく、耐高
温及び耐高圧用の一般的な反応器を使用することができ
るが、有機性被処理液を連続的に分解処理することを考
慮すると、管型反応器が好適である。なお、反応器1内
の温度・圧力は、200℃〜650℃、5MPa〜30
MPaが好ましく、400℃〜600℃、22MPa〜
30MPaの超臨界水酸化が反応の迅速性及び完全性の
面で特に好ましい。
【0024】供給手段2は、反応器1に有機性被処理液
を供給するものであり、a)有機性被処理液を貯留する
ためのタンク6、b)タンク6と反応器1の間に連結さ
れ、有機性被処理液を反応器1に流入させる主配管7、
c)タンク6内の有機性被処理液を反応器1に圧送する
ための高圧ポンプ8、d)高温流体との熱交換により有
機性被処理液を加熱する熱交換器9と、e)反応器1へ
送る有機性被処理液を所定の温度に加熱する加熱器10
とを構成要素とする。
を供給するものであり、a)有機性被処理液を貯留する
ためのタンク6、b)タンク6と反応器1の間に連結さ
れ、有機性被処理液を反応器1に流入させる主配管7、
c)タンク6内の有機性被処理液を反応器1に圧送する
ための高圧ポンプ8、d)高温流体との熱交換により有
機性被処理液を加熱する熱交換器9と、e)反応器1へ
送る有機性被処理液を所定の温度に加熱する加熱器10
とを構成要素とする。
【0025】酸化剤注入手段4は、有機性被処理液に酸
化剤を注入するものであり、f)酸化剤供給源から反応
器1に連結された枝配管11、g)注入する酸化剤の流
量を調節するための流量指示調節計12及びこの流量指
示調節計12で制御されたバルブ13、h)酸化剤供給
停止時に反応器1から枝配管11に被処理水が逆流する
ことを防止する逆止弁14等からなる。この酸化剤とし
ては、純酸素、空気、過酸化水素水など有機物に対する
酸化力を持つものが用いられる。なお、酸化剤注入手段
4は、図面中では簡略化して1系統しか記載していない
が、実際の装置では複数の系統が反応器1に並列に連結
されている場合がある。また、当該酸化剤注入手段4
は、反応器1直前で有機性被処理液中の有機物の分解に
必要な全量を注入しても良いし、反応器1直前と反応器
1の適当な位置に分けて供給してもよい。
化剤を注入するものであり、f)酸化剤供給源から反応
器1に連結された枝配管11、g)注入する酸化剤の流
量を調節するための流量指示調節計12及びこの流量指
示調節計12で制御されたバルブ13、h)酸化剤供給
停止時に反応器1から枝配管11に被処理水が逆流する
ことを防止する逆止弁14等からなる。この酸化剤とし
ては、純酸素、空気、過酸化水素水など有機物に対する
酸化力を持つものが用いられる。なお、酸化剤注入手段
4は、図面中では簡略化して1系統しか記載していない
が、実際の装置では複数の系統が反応器1に並列に連結
されている場合がある。また、当該酸化剤注入手段4
は、反応器1直前で有機性被処理液中の有機物の分解に
必要な全量を注入しても良いし、反応器1直前と反応器
1の適当な位置に分けて供給してもよい。
【0026】排出手段4は、反応器1で酸化処理された
処理液を外部に排出するためのものであり、i)反応器
1と気液分離器18との間に連結された排出管15、
j)低温流体との熱交換により高温高圧下の処理液を1
00℃以下(つまり大気圧で液体の状態)に冷却する熱
交換器16、k)高温高圧下の処理液を大気圧まで減圧
する減圧バルブ17、及び、l)有機物の酸化反応によ
って発生したガスを処理液から分離する気液分離器18
からなる。なお、この熱交換器16と供給手段2の熱交
換器9とを同一のものとし、高温高圧の処理液で有機性
被処理液を加熱することも可能であり、熱効率を向上さ
せることができる。また、図示していないが、熱交換器
16だけでは処理液を所定の温度にまで冷却できない場
合には冷却器が付設させる。
処理液を外部に排出するためのものであり、i)反応器
1と気液分離器18との間に連結された排出管15、
j)低温流体との熱交換により高温高圧下の処理液を1
00℃以下(つまり大気圧で液体の状態)に冷却する熱
交換器16、k)高温高圧下の処理液を大気圧まで減圧
する減圧バルブ17、及び、l)有機物の酸化反応によ
って発生したガスを処理液から分離する気液分離器18
からなる。なお、この熱交換器16と供給手段2の熱交
換器9とを同一のものとし、高温高圧の処理液で有機性
被処理液を加熱することも可能であり、熱効率を向上さ
せることができる。また、図示していないが、熱交換器
16だけでは処理液を所定の温度にまで冷却できない場
合には冷却器が付設させる。
【0027】圧送手段5は、酸化剤注入手段4の枝配管
11の下流部分から反応器1に低反応流体を圧送するも
のであり、m)枝配管11の下流側(逆止弁14から反
応器1までの間)に連結された流体導入管19、n)流
体導入管19に組み込まれた逆止弁20、o)低反応流
体を枝配管11に圧送するコンプレッサー21からな
る。
11の下流部分から反応器1に低反応流体を圧送するも
のであり、m)枝配管11の下流側(逆止弁14から反
応器1までの間)に連結された流体導入管19、n)流
体導入管19に組み込まれた逆止弁20、o)低反応流
体を枝配管11に圧送するコンプレッサー21からな
る。
【0028】この低反応流体としては、有機性被処理液
中の有機物等との反応性が低い流体であれば特に限定さ
れるものではなく種々の流体を用いることができるが、
中でも、その取扱性が高く、有機物との反応性が小さい
窒素ガス、二酸化炭素ガス、ヘリウム等の不活性ガス及
び水が好ましく、これらの流体から1又は2種以上を選
択して使用するとよい。
中の有機物等との反応性が低い流体であれば特に限定さ
れるものではなく種々の流体を用いることができるが、
中でも、その取扱性が高く、有機物との反応性が小さい
窒素ガス、二酸化炭素ガス、ヘリウム等の不活性ガス及
び水が好ましく、これらの流体から1又は2種以上を選
択して使用するとよい。
【0029】圧送手段5により低反応流体を圧送するタ
イミングとしては、当該酸化処理装置1の運転開始時、
停止時及び定常運転時に常に圧送することも可能である
が、有機性被処理液の枝配管11への逆流が生じるタイ
ミングで圧送すると効率的である。例えば、コンプレッ
サー21により流体導入管19の低反応流体の圧力を反
応器1の内圧よりも高く、酸化剤注入手段4の枝配管1
1の内圧よりも低くしておくことで、通常の定常運転時
には低反応流体が枝配管11に流入せず、反応器1の圧
力変動等により枝配管11の内圧が反応器1の内圧より
も低くなると、酸化剤の替わりに低反応流体が枝配管1
1から反応器1に圧送され、有機性被処理液の枝配管1
1への逆流が防止される。
イミングとしては、当該酸化処理装置1の運転開始時、
停止時及び定常運転時に常に圧送することも可能である
が、有機性被処理液の枝配管11への逆流が生じるタイ
ミングで圧送すると効率的である。例えば、コンプレッ
サー21により流体導入管19の低反応流体の圧力を反
応器1の内圧よりも高く、酸化剤注入手段4の枝配管1
1の内圧よりも低くしておくことで、通常の定常運転時
には低反応流体が枝配管11に流入せず、反応器1の圧
力変動等により枝配管11の内圧が反応器1の内圧より
も低くなると、酸化剤の替わりに低反応流体が枝配管1
1から反応器1に圧送され、有機性被処理液の枝配管1
1への逆流が防止される。
【0030】かかる構造の当該有機物の酸化処理装置の
機能を以下に説明する。まず、供給手段2により有機物
を含む有機性被処理液がタンク6から反応器1に供給さ
れ、供給途中に高圧ポンプ8、熱交換器9および加熱器
10によって有機性被処理液が所定の圧力および温度ま
で加圧および加熱される。同時に、反応器1には酸化剤
注入手段4によって酸化剤が供給され、その供給量は流
量指示調節計12と連動したバルブ13の開度によって
調節される。その結果、反応器1内では高温高圧の有機
性被処理液中の有機物に酸化反応が起こり、分解され
る。その後、反応器1から排出された処理液は反応生成
物と共に排出手段3によって排出され、熱交換器16及
び減圧バルブ17によって大気圧で液体状体まで減圧お
よび冷却され、気液分離器18によって二酸化炭素ガス
などのガスと液体とに分離される。このような工程を経
て、難分解性の有機物を含む有機性被処理液を分解・浄
化するものである。当該有機性被処理液の酸化処理装置
は、圧送手段5を備え、酸化剤注入手段4の枝配管11
に連結した流体導入管19を介し、枝配管11に低反応
流体を圧送できるため、運転開始時や停止時の各操作タ
イミングや運転時の主配管7の圧力変動により枝配管1
1より反応器1の圧力が高くなっても、有機性被処理液
が枝配管11に逆流せず、枝配管11の内壁への有機物
の付着やスケール等の堆積を防止できる。
機能を以下に説明する。まず、供給手段2により有機物
を含む有機性被処理液がタンク6から反応器1に供給さ
れ、供給途中に高圧ポンプ8、熱交換器9および加熱器
10によって有機性被処理液が所定の圧力および温度ま
で加圧および加熱される。同時に、反応器1には酸化剤
注入手段4によって酸化剤が供給され、その供給量は流
量指示調節計12と連動したバルブ13の開度によって
調節される。その結果、反応器1内では高温高圧の有機
性被処理液中の有機物に酸化反応が起こり、分解され
る。その後、反応器1から排出された処理液は反応生成
物と共に排出手段3によって排出され、熱交換器16及
び減圧バルブ17によって大気圧で液体状体まで減圧お
よび冷却され、気液分離器18によって二酸化炭素ガス
などのガスと液体とに分離される。このような工程を経
て、難分解性の有機物を含む有機性被処理液を分解・浄
化するものである。当該有機性被処理液の酸化処理装置
は、圧送手段5を備え、酸化剤注入手段4の枝配管11
に連結した流体導入管19を介し、枝配管11に低反応
流体を圧送できるため、運転開始時や停止時の各操作タ
イミングや運転時の主配管7の圧力変動により枝配管1
1より反応器1の圧力が高くなっても、有機性被処理液
が枝配管11に逆流せず、枝配管11の内壁への有機物
の付着やスケール等の堆積を防止できる。
【0031】図2の有機性被処理液の酸化処理装置は、
上記図1の有機性被処理液の酸化処理装置と同様に反応
器1、供給手段2、排出手段3、酸化剤注入手段4及び
酸化剤注入手段4に対する圧送手段5を構成要素とする
ので同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。当該
有機性被処理液の酸化処理装置は、クエンチ水注入手段
22とこのクエンチ水注入手段22に対する圧送手段2
3とを備える点で上記図1の有機性被処理液の酸化処理
装置とは異なる。
上記図1の有機性被処理液の酸化処理装置と同様に反応
器1、供給手段2、排出手段3、酸化剤注入手段4及び
酸化剤注入手段4に対する圧送手段5を構成要素とする
ので同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。当該
有機性被処理液の酸化処理装置は、クエンチ水注入手段
22とこのクエンチ水注入手段22に対する圧送手段2
3とを備える点で上記図1の有機性被処理液の酸化処理
装置とは異なる。
【0032】クエンチ水注入手段22は、反応器1に連
結した枝配管27を介して反応器1にクエンチ水を適宜
注入し、反応器1内の反応温度の過上昇を防止するため
にものであり、具体的には枝配管27、この枝配管27
に組み込まれた逆止弁28、その他クエンチ水を圧送す
るための高圧ポンプ(図示指定いない)などを装備す
る。
結した枝配管27を介して反応器1にクエンチ水を適宜
注入し、反応器1内の反応温度の過上昇を防止するため
にものであり、具体的には枝配管27、この枝配管27
に組み込まれた逆止弁28、その他クエンチ水を圧送す
るための高圧ポンプ(図示指定いない)などを装備す
る。
【0033】圧送手段23は、クエンチ水注入手段22
の枝配管27の下流部分から反応器1に低反応流体を圧
送するものであり、上記酸化剤注入手段4に対する圧送
手段5と同様に流体導入管24、逆止弁25、コンプレ
ッサー26などを装備する。かかる圧送手段23により
クエンチ水注入手段22の枝配管27に低反応流体を圧
送することで、上記圧送手段5と同様に枝配管27への
有機性被処理液の逆流を防止することができる。また、
この圧送手段23における低反応流体圧送のタイミング
も上記圧送手段5と同様にである。
の枝配管27の下流部分から反応器1に低反応流体を圧
送するものであり、上記酸化剤注入手段4に対する圧送
手段5と同様に流体導入管24、逆止弁25、コンプレ
ッサー26などを装備する。かかる圧送手段23により
クエンチ水注入手段22の枝配管27に低反応流体を圧
送することで、上記圧送手段5と同様に枝配管27への
有機性被処理液の逆流を防止することができる。また、
この圧送手段23における低反応流体圧送のタイミング
も上記圧送手段5と同様にである。
【0034】なお、本発明の有機性被処理液の酸化処理
方法及び装置は上記実施形態に限定されるものではな
く、例えば、圧送手段の付設箇所としては反応器1又は
主配管7に連結された枝配管を介して反応器1又は主配
管7に何らかの反応促進制御物質を注入する注入手段の
枝配管であれば全て適用可能であり、上述の酸化剤注入
手段4やクエンチ水注入手段22に限定されない。
方法及び装置は上記実施形態に限定されるものではな
く、例えば、圧送手段の付設箇所としては反応器1又は
主配管7に連結された枝配管を介して反応器1又は主配
管7に何らかの反応促進制御物質を注入する注入手段の
枝配管であれば全て適用可能であり、上述の酸化剤注入
手段4やクエンチ水注入手段22に限定されない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機性被
処理液の酸化処理方法及び装置によれば、有機性被処理
液が酸化剤等の注入のための枝配管に逆流せず、枝配管
の内壁への有機物の付着やスケール等の堆積を防止で
き、その結果、枝配管内で有機物と酸化剤とが反応する
ことによる異常燃焼、枝配管の閉塞、逆止弁等への異物
混入による作動不良などの不都合の発生を防止すること
ができる。
処理液の酸化処理方法及び装置によれば、有機性被処理
液が酸化剤等の注入のための枝配管に逆流せず、枝配管
の内壁への有機物の付着やスケール等の堆積を防止で
き、その結果、枝配管内で有機物と酸化剤とが反応する
ことによる異常燃焼、枝配管の閉塞、逆止弁等への異物
混入による作動不良などの不都合の発生を防止すること
ができる。
【図1】本発明の一実施形態に係る有機性被処理液の酸
化処理装置を示す概略構成図である。
化処理装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の有機性被処理液の酸化処理装置とは異な
る形態に係る有機性被処理液の酸化処理装置を示す概略
構成図である。
る形態に係る有機性被処理液の酸化処理装置を示す概略
構成図である。
【図3】従来の一般的な有機性被処理液の酸化処理装置
を示す概略構成図である。
を示す概略構成図である。
1 反応器 2 供給手段 3 排出手段 4 酸化剤注入手段 5 圧送手段 6 タンク 7 主配管 8 高圧ポンプ 9 熱交換器 10 加熱器 11 枝配管 12 流量指示調節計 13 バルブ 14 逆止弁 15 排出管 16 熱交換器 17 減圧バルブ 18 気液分離器 19 流体導入管 20 逆止弁 21 コンプレッサー 22 クエンチ水注入手段 23 圧送手段 24 流体導入管 25 逆止弁 26 コンプレッサー 27 枝配管 28 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 空 利之 兵庫県神戸市西区押部谷町木幡2−274 (72)発明者 宮川 守 兵庫県神戸市東灘区魚崎南町7−13−21 (72)発明者 村岡 薫 兵庫県明石市小久保1−16−10 アンセル モ西明石502 Fターム(参考) 4D050 AA12 BB01 BC01 BC02 BD03 BD06 BD08
Claims (10)
- 【請求項1】 反応器において高温・高圧下での酸化反
応により有機性被処理液を分解浄化する反応工程、主配
管を介して反応器に有機性被処理液を高温・高圧にして
供給する供給工程、この反応器又は主配管に連結された
枝配管を介して反応器又は主配管に反応促進制御物質を
注入する注入工程及び反応工程後の浄化した処理液を排
出する排出工程を有する有機性被処理液の酸化処理方法
であって、 この枝配管に連結した流体導入管を介して枝配管から反
応器又は主配管に低反応流体を圧送する圧送工程を有す
ることを特徴とする有機性被処理液の酸化処理方法。 - 【請求項2】 上記高温・高圧下での酸化反応が超臨界
水酸化又は亜臨界水酸化である請求項1に記載の有機性
被処理液の酸化処理方法。 - 【請求項3】 上記注入工程における反応促進制御物質
が酸化剤である請求項1又は請求項2に記載の有機性被
処理液の酸化処理方法。 - 【請求項4】 上記注入工程における反応促進制御物質
が反応工程での反応温度を調節するためのクエンチ水で
ある請求項1、請求項2又は請求項3に記載の有機性被
処理液の酸化処理方法。 - 【請求項5】 上記低反応流体として、窒素ガス、二酸
化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群より選択され
る1又は2種以上のものを用いる請求項1から請求項4
のいずれか1項に記載の有機性被処理液の酸化処理方
法。 - 【請求項6】 高温・高圧下で有機性被処理液に酸化反
応を起こさせる反応器、主配管を介して反応器に有機性
被処理液を高温・高圧にして供給する供給手段、この反
応器又は主配管に連結された枝配管を介して反応器又は
主配管に反応促進制御物質を注入する注入手段及び酸化
反応後の浄化された処理液を反応器から排出する排出手
段を備える有機性被処理液の酸化処理装置であって、 この枝配管に連結した流体導入管を介して枝配管から反
応器又は主配管に低反応流体を圧送する圧送手段を備え
ることを特徴とする有機性被処理液の酸化処理装置。 - 【請求項7】 上記高温・高圧下での酸化反応が超臨界
水酸化又は亜臨界水酸化である請求項6に記載の有機性
被処理液の酸化処理装置。 - 【請求項8】 上記注入手段における反応促進制御物質
が酸化剤である請求項6又は請求項7に記載の有機性被
処理液の酸化処理装置。 - 【請求項9】 上記注入手段における反応促進制御物質
が反応器内の反応温度を調節するためのクエンチ水であ
る請求項6、請求項7又は請求項8に記載の有機性被処
理液の酸化処理装置。 - 【請求項10】 上記低反応流体として、窒素ガス、二
酸化炭素ガス、不活性ガス及び水からなる群より選択さ
れる1又は2種以上のものが用いられる請求項6から請
求項9のいずれか1項に記載の有機性被処理液の酸化処
理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026347A JP2002224681A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 有機性被処理液の酸化処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026347A JP2002224681A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 有機性被処理液の酸化処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002224681A true JP2002224681A (ja) | 2002-08-13 |
Family
ID=18891180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001026347A Pending JP2002224681A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 有機性被処理液の酸化処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002224681A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152806A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Electric Power Dev Co Ltd | 排水の処理方法 |
JP2007007525A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Heiji Enomoto | 高温高圧型反応装置およびその高温高圧型反応装置を用いた有機物の処理方法 |
JP2009509739A (ja) * | 2005-09-28 | 2009-03-12 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 流体の反応媒体中で、材料を酸素欠乏状態で処理するためのリアクタ及び方法 |
JP2011516246A (ja) * | 2008-03-31 | 2011-05-26 | ヴェオリア・ウォーター・ソリューション・アンド・テクノロジーズ・サポート | 生物学的物質を連続的に熱分解する装置および方法 |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001026347A patent/JP2002224681A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152806A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Electric Power Dev Co Ltd | 排水の処理方法 |
JP2007007525A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Heiji Enomoto | 高温高圧型反応装置およびその高温高圧型反応装置を用いた有機物の処理方法 |
JP2009509739A (ja) * | 2005-09-28 | 2009-03-12 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 流体の反応媒体中で、材料を酸素欠乏状態で処理するためのリアクタ及び方法 |
JP2011516246A (ja) * | 2008-03-31 | 2011-05-26 | ヴェオリア・ウォーター・ソリューション・アンド・テクノロジーズ・サポート | 生物学的物質を連続的に熱分解する装置および方法 |
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