JP2002224524A - 不純物除去装置 - Google Patents

不純物除去装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理した空気中における除去ガス成分の濃度
を上昇させることなく,処理空気中の可溶性ガスを吸収
する吸収液のpH値を短時間で所定の範囲内になるよう
に制御する。 【解決手段】 処理空気中の可溶性ガスを、チャンバ2
内において清浄な吸収液との気液接触によって除去し、
前記吸収液を循環して利用する不純物除去装置1であっ
て、循環水配管15中に吸収液のpH値を検出するpH
センサ20を有している。pHセンサ20の検出結果に
基づいて、制御装置19が一般水補給配管の二方弁18
の開閉を制御する。一般水はのpH値は,通常6〜8に
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,気中に含まれる可
溶性ガスの不純物を除去する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の不純物除去装置は,高い清浄度
が要求されるクリーンルームの外気供給系に使われてお
り,たとえば特開平9−239224号公報に開示され
ている。前記公報に開示されているガス不純物の除去装
置は,可溶性ガス成分の含まれる空気と吸収液とを効率
よく気液接触させることにより,気中の可溶性ガスを吸
収除去するように構成されている。ここで使用される吸
収液は清浄度の高い純水が使用されるのが一般的であ
る。しかしながら,処理空気中の可溶性ガスの成分組成
比によって吸収液のpH値が変動し,pHの変動はさら
にガスの除去率を変動させる。より具体的にいうと,酸
性ガス成分と塩基性ガス成分の成分比(モル比)にpH
値は依存しており,例えば酸性ガス成分が多くなるとp
H値は酸性側に偏り,次第に酸性ガスの除去性能が低下
する。このようなpH変動現象は,補給水として一般水
よりも清浄な(導電率が低い)水,例えば純水を使用し
た場合に顕著に起こる。
【0003】補給水として純水のような清浄水を使用し
たときのpH値変動の問題に対しては,特開平10−3
09432号公報にその対策が開示されている。すなわ
ち,循環吸収液または吸収液の排水のpH値をモニタリ
ングし,所定の範囲のpH値になるように,清浄な
(新鮮な)吸収液の給水量を増加させる,pH調整液
(酸性溶液またはアルカリ性溶液)を注入する,pH
緩衝液を注入する,といった手段の導入が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,清浄
な吸収液を増加させる方法は,補給水として純水のよう
な清浄水を使用している限り,循環吸収液のpH値を変
えるためには,相当多量の補給水が必要となり,しかも
pH値が急激に変わった場合に,制御域に戻すまでの時
間がかかり(すなわち応答速度が低く),除去性能の安
定制御に改善の余地があった。
【0005】またpH調整液を注入する,pH緩衝
液を注入する方法は,応答速度および制御性には問題な
いが,pH調整液やpH緩衝液に加える薬液の成分の多
くが,気中からの除去対象物質になっていることから,
注入量によっては逆に処理空気を汚染させる危険性があ
る。またこのような薬液を注入するシステムでは1〜3
ヶ月毎に薬液の補給・交換などのメンテナンスが不可欠
であり,メンテナンスフリーが要求される場合に,改善
の余地があった。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり,pH制御の応答性が良好でしかも取り扱いやす
く,さらにメンテナンスの点で従来より改善された不純
物除去装置を提供することをその目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め,請求項1によれば,処理空気中の可溶性ガスを,チ
ャンバ内において清浄な吸収液との気液接触によって除
去し,前記吸収液を循環して利用するための吸収液の循
環系とを有する不純物除去装置であって,前記循環系に
ある吸収液のpH値を検出するpHセンサと,pH値が
6〜8の一般水を前記循環系に補給する一般水補給配管
と,前記pHセンサの検出結果に基づいて前記一般水補
給配管の弁の開閉を制御する制御装置とを備えたことを
特徴とする,不純物除去装置が提供される。
【0008】このように,一般水を別途補給することで
循環系の吸収液のpH値を制御するようにしたので,多
量に供給して即座に所定のpH値に制御することが可能
になり,応答性が良好である。ここでいう一般水は,上
水(水道水),工水(工業用水で河川などから直接取水
している水をもこれに含まれる),井水(井戸水),雨
水又は中水(雑排水などを簡易的に浄化処理した水)を
いう。したがって,入手,取り扱いが容易で,メンテン
ナンス性にも優れている。
【0009】既述したように,この種の不純物除去装置
は,クリーンルームの外気導入系に多く使用されている
が,例えばクリーンルームを有する施設付近の大気中の
酸性ガスの濃度が急激に増加した場合,前記した従来の
技術では到底対処できず,またその制御が難しい。例え
ば三宅島の噴火によるSOガスによる影響のように,
三宅島から遠く離れた場所でも酸性ガス濃度だけが通常
濃度の100倍も上昇するケースが実際に起こってい
る。
【0010】一般水を吸収液として使用した場合,純水
よりも吸収液自体の清浄度は低下しているので,一般水
に含まれる物質によって下流空気が汚染される場合もあ
りうる。しかしながら製造環境への影響の度合いを考え
れば,前記したように,例えば酸性ガス濃度が100倍
にも上昇したときには,そのような一般水の使用による
影響は,殆ど無視できる。したがって,本発明は,特に
一時的に大気中の汚染ガス濃度が大きく上昇した場合に
顕著な効果がある。
【0011】そして本発明の不純物除去装置は,それ自
体単独で外気処理に用いたり,あるいは外気調和機に組
み込んで外気処理に用いることができ,空気の循環系に
設置して生産設備の障害等に備えた緊急設備として供す
ることも可能である。
【0012】吸収液の循環系は,チャンバ内で気液接触
された後の吸収液を回収して貯留する貯留部を有し,前
記pHセンサは,この貯留部に配置されていてもよい。
またチャンバの形状は,例えば略箱形としてもよい。こ
の場合には,チャンバの上部には処理済み空気の吹き出
し口を有し,チャンバの側部には処理空気の導入口を有
し,前記チャンバ内の上部に配置されたミスト又は水滴
捕集部と,前記ミスト又は水滴捕集部の上方に吸収液を
散水する散水ノズルとを有する構成とすれば,チャンバ
周囲の処理空気をチャンバ内に取り込んで処理した後,
垂直な気流としてチャンバ外に送り出すことができる。
ここでミスト又は水滴捕集部とは,例えば慣性衝突や冷
却凝縮の作用でミストや水滴を捕集するものをいい,例
えば衝突板,冷却コイル,エリミネータなどを例示する
ことができ,さらに例えばメッシュの塊や合成繊維の三
次元網目状構造体によって構成された充填物も採用する
ことができる。
【0013】さらに清浄な吸収液を前記循環系に補給す
る給水配管と,前記循環系にある吸収液の導電率を測定
する導電率計と,前記導電率計の測定結果に基づいて前
記給水配管の弁の開閉を制御する制御装置とを有する構
成とすれば,循環する吸収液の可溶性イオン成分にも基
づいて,清浄な吸収液の補給の必要性を判断でき,より
適切な吸収液の補給が実施できる。
【0014】前記給水配管を通じて補給される清浄な吸
収液導電率は,20μS/cm未満が好ましく,また循
環系に補給される一般水の導電率は,20μS/cm以
上,より好ましくは,100μS/cm以上がよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態について説明すると,図1は,第1の実施の形態にか
かる不純物除去装置1の構成の概略を示しており,この
不純物除去装置1は,導入外気などの処理空気から可溶
性ガスを除去して清浄化した後,クリーンルームなどの
清浄空間に供給するための装置である。
【0016】この不純物除去装置1は,処理空気の流路
となるチャンバ2内に,処理空気の流れと直角に配置さ
れているエリミネータ3を有している。チャンバ2内に
おけるエリミネータ3の上流側には,水噴霧ノズル4が
配置されている。チャンバ2内における下方には,空気
の流れに沿った方向で,エリミネータ3と水噴霧ノズル
4との間の距離よりも長い長さを有する,貯留部として
のピット5が配置されている。したがって,この水噴霧
ノズル4から処理空気中に噴霧された吸収液は,気液接
触によって処理空気中の不純物,例えば可溶性ガスを捕
集してそのままエリミネータ3に衝突し,エリミネータ
3によって回収される。またエリミネータ3の表面が噴
霧された吸収液のミストで濡れ,処理空気がこのエリミ
ネータ3を通過する際にも,不純物,例えば可溶性ガス
はエリミネータ3によって捕集される。そしてミストを
回収したエリミネータ3からの吸収液は,ピット5に貯
留される。水噴霧ノズル4からミストや滴もピット5に
貯留される。
【0017】ピット5の底面には排水配管11が接続さ
れ,適宜ピット5内に貯留した吸収液をポンプ12によ
って排水することが可能である。またピット5の側壁上
部付近には,オーバーフロー配管13が接続されてお
り,ピット5に貯留された吸収液は溢れ出る前にこのオ
ーバーフロー配管13によって排出されるようになって
いる。なおこれら排水配管11やオーバーフロー配管1
3から排出された吸収液は,清浄化して再度吸収液とし
て使用するようにしてもよい。
【0018】ピット5には給水配管14が接続されてお
り,清浄な吸収液,例えば純水がこの給水配管14を通
じてピット5内に補給される。ピット5の底面と水噴霧
ノズル4との間には,循環水配管15が配管されてお
り,ポンプ16によってピット5の底面付近から汲み上
げられたピット5内の循環水は,水噴霧ノズル4に送水
され,処理空気中に噴霧される。噴霧された吸収液は気
流と共に下流側のエリミネータ3に流され,エリミネー
タ3によって水滴のみ捕獲されピット5内に戻る。した
がって,この場合は,ピット5,循環水配管15が循環
系を構成している。
【0019】循環水配管15には,一般水補給配管17
が接続されている。この一般水補給配管17には,電磁
式の二方弁18が設けられており,この二方弁18の開
閉により,一般水が一般水補給配管17を通じて循環水
配管15内に供給される。二方弁18は,制御装置19
によってその開閉が制御される。
【0020】すなわち,循環水配管15における一般水
補給配管17との接続部よりも上流側には,ピット5か
ら循環水配管15内に流れる循環吸収液のpH値を検出
するpHセンサ20が設けられており,このpHセンサ
20によって検出した循環吸収液のpH値に基づいて,
制御装置19は二方弁18の開閉を制御するようになっ
ている。制御の例については,後述する。
【0021】以上の構成にかかる第1の実施の形態にか
かる不純物除去装置1の運転例について説明する。まず
通常時においては,吸収循環水は排水配管11から所定
水量排水され,排水分および気液接触処理での蒸発水量
分は,清浄水の給水配管14から給水される。ピット5
の水は循環水配管系のポンプ16により水噴霧ノズル4
に送水され,処理空気に噴霧され,噴霧水は気流と共に
下流側のエリミネータ3側に流され,水滴のみ捕獲され
ピット5内に戻る。そして処理空気中の可溶性ガスは噴
霧水およびエリミネータ3表面の濡れ面との気液接触に
より吸収液中に吸収され除去される。
【0022】ここでpHセンサ20の検出結果,つまり
ピット5からの循環水のpH値が,5.0〜7.5の範
囲内のときは,清浄な補給水が,給水配管14から所定
の水量連続給水されるように,制御装置19によって制
御されている。すなわち,ピット5からの循環水のpH
値が5.0〜7.5の範囲にあるときは,二方弁18は
閉鎖されるように制御装置19が制御している。そして
不純物除去処理が進行し,処理空気中の酸性および塩基
性ガス成分濃度の比が大幅に片寄ると,循環水のpH値
は設定範囲外に変化する。
【0023】pHセンサ20の検出結果が,前記設定範
囲(pH値が,5.0〜7.5)外になると,制御装置
19の制御によって,二方弁18は開放され,一般水補
給配管17から循環水配管15に一般水が給水される。
すなわち循環水系に一般水が供給される。そうすると,
徐々に循環水のpH値は戻り,やがて前記設定範囲であ
るpH値が5.0〜7.5の範囲内に到達する。ピット
5からの循環水がかかる範囲に到達したことをpHセン
サ20が検出すると,制御装置19は,二方弁18に制
御信号を送り,二方弁18を閉鎖し,一般水の補給は停
止される。
【0024】前記実施の形態では,一般水はポンプ16
の吸い込み側から給水しており,一般水給水時の給水量
は噴霧水量に近い水量となる。この時の補給水量が,排
水配管11から排水される排水量より多い場合には,オ
ーバーフロー配管13から排水される。
【0025】次に前記不純物除去装置1を用いて発明者
らが実験した結果について説明する。酸性ガス成分比が
多くなる冬期に,不純物除去装置により外気処理を2日
間行った。すなわち処理空気として外気を用いた。初日
はpHセンサ20等を停止して,制御装置19による制
御システムを起動しないで6時間不純物除去処理を行っ
た,外気中の硫酸イオン濃度およびアンモニウムイオン
濃度が各々約10μg/m,1μg/mになったと
き,循環水のpH値は4.5を記録した。この時の硫酸
イオンの除去率は54%であった。
【0026】翌日は制御装置19による制御システムを
起動できる状態で6時間,不純物除去処理を行った。外
気中のアンモニウムイオン濃度は前日同様1μg/m
で安定していたのに対して,硫酸イオン濃度は8〜13
μg/mの範囲で変動した。循環水のpH値は4.9
〜5.5の範囲で変動した。pH値が4.9と制御域よ
りも0.1低くなったのは,循環水のpH値が5.0以
下になってから,一般水が補給されはじめ,pH値が復
帰するまで数分から10分程度の時間を要するためであ
る。pH値が最低を記録したときの硫酸イオンの除去率
は69%であった。このように,一般水補給によるpH
制御システムが,気中不純物除去装置の除去性能安定化
に有効であることがわかった。
【0027】前記実施の形態では,pH制御域をpH値
5.0〜7.5としていたが,除去対象物質や除去性能
目標値によってこのpH制御域を変更することももちろ
ん可能である.例えば,酸系ガスおよび塩基性ガスと
も,常に70%以上除去したい場合は,pH制御域を
5.5〜7.0にすることが望ましい。
【0028】前記実施の形態では,pH制御用の一般水
としてpH7.6の市水(上水)を用いている。そのた
め循環水のpH値がアルカリ側(7.5以上)に偏った
場合には,制御できないが,本不純物除去装置1を設置
した環境は,酸性ガス成分が常に多くその結果ピット5
からの循環水が酸性側に大きく偏ることはあってもアル
カリ性側(pH7.0以上)には偏らないことが予め分
かっているため,問題なく循環水のpH値を5.0〜
7.5の範囲内に制御することができた。
【0029】一方循環水のpH値が酸性側およびアルカ
リ性側両方に偏る可能性がある場合は,pH制御用の一
般水のpH値は,制御範囲内にあることが必要である。
一方,前記実験例のように,ピット5からの循環水が酸
性側にしか偏らない場合には,pH制御用の一般水のp
H値は,アルカリ側の制御値を越えていても問題ない。
逆に,アルカリ側にしか偏らない場合には,pH制御用
の一般水のpH値は酸性側の制御値を越えていても問題
ない。pH制御用一般水としては,上水,井戸水,エ水
(工業専用水),雨水,中水(雑排水を簡易濾過した
水)などが利用できる。したがって,入手,取り扱いが
容易で,コストも低廉である。
【0030】pHセンサ20の取付場所は,前記第1の
実施の形態では循環水配管15内であったが,ピット5
内であっても,排水配管11内であっても,循環水のp
H値が測定できるところであればどこでもよい。
【0031】pH制御用の一般水の補給方法として,前
記第1の実施の形態では,循環水配管15のポンプ16
の吸い込み側に給水するようにしているが,循環水系内
にpH制御用一般水を直接又は関節に給水できるのであ
ればどのような給水手段を行ってもよい。
【0032】例えば図2に示した第2の実施の形態にか
かる不純物除去装置21では,一般水補給配管17をピ
ット5内に配管してピット5内に直接給水するようにし
ている。またpHセンサ20の検出部もピット5内に設
置されている。なおこの不純物除去装置21では,エリ
ミネータ3の上部に水噴霧ノズル4を設置して,水噴霧
ノズル4から直接エリミネータ3に噴霧して,エリミネ
ータ3の表面を常に濡らした状態にして,エリミネータ
3による捕集,除去を実施するようにしている。
【0033】また第2の実施の形態にかかる不純物除去
装置21では清浄な吸収液の補給,及び排水は,ピット
5から排水ポンプ12によって所定量排水して,この排
水量と気液接触時の循環水の蒸発量分を,ボールタップ
給水弁14aによって自動給水するようにしている。通
常時の給排水手段として,他に,補給水量を定水量行
い,排水はオーバーフロー管13より排水するなどの方
法も提案できる。このことは,本発明の各実施の形態に
おいて採用できる。
【0034】pH値が制御域を超えたときの一般水の給
水方法としては,前記各実施の形態では,pH値が制御
域内に戻るまで実施する制御システムを採用している
が,他の方法として,給水時間を前もって決めておく給
水方法も提案できる。例えば,一度一般水が給水される
と30分連続給水した後,停止し,30分後のpH値が
まだ制御域内にはない場合は,再度給水を開始し30分
連続給水するといった方法である。
【0035】次に第3の実施の形態について図3を参照
して説明する。前記各実施の形態においては,エリミネ
ータ3がチャンバ2内において垂直に設置され,チャン
バ2内に水平に流れる処理空気の気流に対して直角とな
るように配置されていたが,第3の実施の形態にかかる
不純物除去装置31では,略箱型のチャンバ32内の上
部に水平に設置されている。
【0036】すなわちチャンバ32の上部には,処理済
の空気を吹き出す吹き出し口33が形成されており,そ
の下部に送風ファン34が設置されている。チャンバ3
2の側部には処理空気を取り入れるための導入口35が
形成されている。そしてチャンバ32内における送風フ
ァン34の上流側には,エリミネータ3が水平に設置さ
れている。チャンバ32内の底部には,ピット5が設け
られている。
【0037】給水配管14はこのピット5に接続されて
いる。ピット5の底部には,取水管36が接続されてい
る。取水管36は分岐して一方は,排水管11となり,
他方は循環水配管15として,チャンバ32内の上部に
配管されている。取水管36における分岐箇所の上流側
には,ポンプ37が介装されている。チャンバ32内に
おいて,循環水配管15には散水ノズル38が設けられ
ている。この散水ノズル38は,前記エリミネータ3と
送風ファン34の間に位置している。一般水補給管17
は,取水管36に接続されている。排水管11には,弁
V1が設けられ,循環水配管15には,弁V2が設けら
れている。これらの弁V1,弁V2は,主として流量調
整に使用される。
【0038】pHセンサ20の検出部は,ピット5内に
配置されており,その検出結果は,制御装置19へと送
られ,制御装置19は,当該検出結果に基づいて一般水
補給管17に設けられている二方弁18の開閉を制御す
るようになっている。
【0039】かかる構成の第3の実施の形態にかかる不
純物除去装置31によれば,ポンプ37の作動により,
ピット5内の循環水は,取水管36を通じて循環水配管
15を流れて散水ノズル38へと送水される。そして散
水ノズル38からエリミネータ3の上面に散水される。
【0040】そして送風ファン34が作動すると,導入
口35から処理空気がチャンバ32内に取り入れられて
垂直方向の気流となってチャンバ32内を上昇する。こ
のとき散水ノズル38から吸収液としての清浄水,例え
ば純水がエリミネータ3の上面に散水されているので,
エリミネータ3の表面は濡れており,処理空気はエリミ
ネータ3を通過する際に,気液接触によって不純物,例
えば可溶性ガス成分が捕集され,処理空気中から除去さ
れる。
【0041】pH制御のプロセスは,既述した第1の実
施の形態と同様,pHセンサ20によってピット5から
の循環水のpH値が設定範囲外になると,制御装置19
の制御によって,二方弁18は開放され,一般水補給配
管17から取水管36経由で循環水配管15に一般水が
給水される。そしてこの循環水系に一般水が供給される
と,徐々に循環水のpH値は戻り,やがて前記設定範囲
であるpH値が5.0〜7.5の範囲内に到達する。ピ
ット5からの循環水がかかる範囲に到達したことをpH
20センサが検出すると,制御装置19は,二方弁18
に制御信号を送り,二方弁18を閉鎖し,一般水の補給
は停止される。
【0042】次に第4の実施の形態にかかる不純物除去
装置について説明する。図4に示したように,第4の実
施の形態にかかる不純物除去装置41は,前出第1の実
施の形態にかかる不純物除去装置1におけるピット5
に,さらに別途導電率計42を設置し,その結果の基づ
いて制御装置43が給水配管14に設けられた二方弁4
4を制御するようになっている。すなわちピット5内の
循環水のpH値が制御域内にあるときの清浄な吸収液を
給水する方法として,循環水の導電率を導電率計42に
よって測定し,所定の導電率を越えたときに二方弁44
を制御装置43が開放して,清浄な吸収液を補給するよ
うにしている。
【0043】かかる手法によれば,常に一定量排水する
これらの方法と異なり,循環水の導電率を測定し,導電
率が所定の値より高くなった場合に,強制ブローした
り,あるいは強制給水するといった方法を採ることが可
能である。なお排水配管をピット5に別途設け,この排
水配管に電磁弁を設けて,給水配管側をボールタップ給
水としてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば,吸収液との気液接触に
よって空気中の可溶性ガスを除去する際に,循環して使
用する吸収液のpH制御の応答性が良好であり,しかも
取り扱いが容易でメンテナンス性にも優れている。した
がって処理空気中のガス成分の組成比が変動しても常に
安定した除去性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる不純物除去
装置の構成の概略を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる不純物除去
装置の構成の概略を示す説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態にかかる不純物除去
装置の構成の概略を示す説明図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態にかかる不純物除去
装置の構成の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1 不純物除去装置 2 チャンバ 3 エリミネータ 4 水噴霧ノズル 5 ピット 11 排水配管 14 給水配管 15 循環水配管 16 ポンプ 17 一般水補給管 18 二方弁 19 制御装置 20 pHセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D020 AA06 BA23 BB03 CB25 CC05 CD01 DA01 DA02 DB08 DB20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理空気中の可溶性ガスを,チャンバ内
    において清浄な吸収液との気液接触によって除去し,前
    記吸収液を循環して利用するための吸収液の循環系とを
    有する不純物除去装置であって,前記循環系にある吸収
    液のpH値を検出するpHセンサと,pH値が6〜8の
    一般水を前記循環系に補給する一般水補給配管と,前記
    pHセンサの検出結果に基づいて前記一般水補給配管の
    弁の開閉を制御する制御装置とを備えたことを特徴とす
    る,不純物除去装置。
  2. 【請求項2】 前記循環系は,チャンバ内で気液接触さ
    れた後の吸収液を回収して貯留する貯留部を有し,前記
    pHセンサは,この貯留部に配置されていることを特徴
    とする,請求項1に記載の不純物除去装置。
  3. 【請求項3】 前記チャンバは略箱形であり,当該チャ
    ンバの上部には処理済み空気の吹き出し口を有し,チャ
    ンバの側部には処理空気の導入口を有し,前記チャンバ
    内の上部に配置されたミスト又は水滴捕集部と,前記ミ
    スト又は水滴捕集部の上方に吸収液を散水する散水ノズ
    ルとを有することを特徴とする,請求項1又は2に記載
    の不純物除去装置。
  4. 【請求項4】 清浄な吸収液を前記循環系に補給する給
    水配管と,前記循環系にある吸収液の導電率を測定する
    導電率計と,前記導電率計の測定結果に基づいて前記給
    水配管の弁の開閉を制御する制御装置とを有することを
    特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載の不
    純物除去装置。
  5. 【請求項5】 前記給水配管を通じて補給される清浄な
    吸収液導電率は,20μS/cm未満であることを特徴
    とする,請求項4に記載の不純物除去装置。
  6. 【請求項6】 前記一般水の導電率は,20μS/cm
    以上であることを特徴とする,請求項1,2,3,4又
    は5のいずれかに記載の不純物除去装置。
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