JP2002224179A - 歩行補助器 - Google Patents

歩行補助器

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JP2002224179A
JP2002224179A JP2001027517A JP2001027517A JP2002224179A JP 2002224179 A JP2002224179 A JP 2002224179A JP 2001027517 A JP2001027517 A JP 2001027517A JP 2001027517 A JP2001027517 A JP 2001027517A JP 2002224179 A JP2002224179 A JP 2002224179A
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grip
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walking aid
grips
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JP2001027517A
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English (en)
Inventor
Shoji Nishimura
昭二 西村
Akio Inoue
昭夫 井上
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Asahi Kasei Corp
Asahi Kasei Engineering Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Asahi Engineering Co Ltd Osaka
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者が安全かつ簡便に使用でき、起立時や
着座時に安定して体を移動することのできる歩行補助器
及びグリップを提供すること。 【解決手段】 歩行補助器の機体が、使用者が起立時に
把持する位置に主グリップを備えると共に、それらより
も下方で、起立の途上で把持可能な位置に、固定式又は
着脱可能な副グリップを備える。副グリップの位置は、
主グリップと機体の前後方向又は幅方向の少なくともい
ずれかにおいて異なる水平位置や、機体が地面と接地す
る部位又はその近傍の略鉛直上方であってもよい。機体
が、その下端部に転動部材を少なくとも2個備えていて
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本考案は、障害者や高齢者、
傷病者が使用する歩行補助器に関するものであり、歩行
時又は起立時等に安全かつ容易に使用可能な歩行補助器
の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】起立や歩行が困難な者、例えば歩行障害
者、高齢者、パーキンソン病患者、脳梗塞や脳溢血など
を患った脳血管障害者、手術や怪我で歩行が一時的に困
難な傷病者等が使用する補助器具として、歩行補助器、
あるいは歩行器・歩行車と呼ばれる器具がある。従来の
歩行補助器においては、車輪とグリップや肘掛け部との
間が直線的なフレームで構成されており、特に垂直や高
角度のフレームで構成されているものが多い。そのた
め、座った状態から歩行補助器に乗り移る際や、歩行補
助器から降りる際には、グリップや肘掛け部の位置が高
過ぎて不便であると同時に、危険でもあった。特に、中
度以上の障害者や脳血管障害者さらに虚弱高齢者の場合
には、介助者の介助が必要である。そしてこのような使
用者は、何処かに寄りかかったり握ったりする場所を探
しているが、従来の歩行補助器にはフレーム部材等で把
持可能な部位はあっても、積極的にフレームを配設して
グリップを備えたものがない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みて創出されたものであり、その目的は
使用者が安全かつ簡便に使用でき、起立時や着座時に安
定して体を移動することのできる歩行補助器を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次のような歩行補助器を提供する。す
なわち、本発明による歩行補助器は、使用者の左右両側
に立設される1対の左右フレームと、使用者の前方ない
し後方に位置して、該左右フレームを連結する連結フレ
ームとを含むフレーム構造によって機体を構成される。
そして、該機体に付設して、歩行者が起立時に把持する
位置に、1個又は複数個の主グリップを備えると共に、
該主グリップのいずれよりも下方であって、使用者が起
立の途上で把持可能な位置に、固定式又は着脱可能な副
グリップを少なくとも1個備える。
【0005】ここで、副グリップの水平位置を、少なく
ともいずれかの主グリップの水平位置と変えてもよい
し、左右フレームが地面と接地する部位又はその近傍の
略鉛直上方であってもよい。特に、歩行補助器が、略鉛
直方向に略平行な左右1対の主グリップを備えており、
主グリップの直後方に主グリップを把持したときに肘を
支持可能な肘掛け部を備えた構成において、副グリップ
が機体の前後方向に略平行に左右1対配設された構成で
もよい。
【0006】機体の下端部のいずれかの部位に、転動部
材を少なくとも2個備えた構成をとることも出来る。そ
の転動部材が、機体前部に配設する左右1対の方向転換
自在なキャスターと、後部に配設する左右1対の前後方
向に回転する大型の車輪体とからなる構成でもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
示した実施例に基づいて説明する。なお、本発明の実施
形態は以下に限定されず、適宜変更可能である。本発明
による歩行補助器の正面図及び側面図を図1、図2に示
す。機体(1)は使用者の左右に配設された左右フレー
ム(2)(3)と、使用者の前方に左右フレーム(2)
(3)を連結する連結フレーム(4)(5)、さらに左
右の主グリップ支持フレーム(6)(7)等のフレーム
構造によって構成される。各フレーム(2ないし7)は
安全性と軽量性を兼ね備えた中空の鉄製パイプで形成さ
れる。そして、角部においても鉄製パイプを大きく湾曲
して形成し、転倒時などに衝突しても怪我をすることの
ないように配慮している。ここで、本歩行補助器の左右
フレーム(2)(3)は、側面視(図2)においてそれ
ぞれ略台形の環状をなしている。このような形状を採る
ことによって、突出する部位を持たず、安全性が図られ
ると共に、フレーム全体を非常に強固に構成することが
できる。
【0008】連結フレーム(5)は、歩行時に使用者の
足先と干渉しないように、左右フレーム(2)(3)の
最前部近傍に配設する。さらに、弓型に外側に湾曲させ
て、該フレーム(5)によって足を引っかけて転倒した
りすることがないように配慮している。一方、その上方
にある連結フレーム(4)は、左右フレーム(2)
(3)を強固に連結する機能と共に、使用者が一時的に
掴まったり、本歩行補助器を機体外側から移動したりす
る際などに掴むことができるように、幅方向に水平な部
位を前方に張り出して配設している。これら連結フレー
ム(4)(5)は、いずれも歩行補助器の最前部に全幅
に亘って配設されているので、歩行時に誤って壁面等に
衝突した場合にも機体(1)で衝撃を受け止め、使用者
が直接に衝突するのを防止している。なお、連結フレー
ムの形状は、上記のように弓状あるいは、コ字型に張り
出す形状に限らず任意の形状でよい。特に支障がなけれ
ば直線的な形状でも良いし、山型に突き出した形状等で
もよいが、衝突時の相手方の安全性を考慮すると弓状の
形状は好適である。
【0009】上記のような環状のフレームを左右に配置
し、その間を連結フレームで連結する構成において、各
フレームの形状は適宜変更可能である。連結フレームは
上述の通りであり、左右のフレームは梯子状などの任意
の形状をとってもよい。さらに、フレームにはサドルや
後方転倒防止用のベルト等を取り付けるフックや、眼鏡
や小さな手荷物を入れるバケット等が取り付けられる構
成にすると、使用上便宜である。
【0010】本歩行補助器は、機体(1)の上部に左右
1対の主グリップ(10)(11)を備え、さらにその
後方に肘を保持する肘掛け部(12)(13)を配置す
る。肘掛け部(12)(13)は主グリップ支持フレー
ム(6)の上端部に固定された水平な板状体であり、そ
の前端部に主グリップ(10)(11)を固定する。そ
して、各部はネジによって位置が調整可能である。すな
わち、肘掛け部(12)(13)は、高さ調整ノブ(1
4)(15)によってそれぞれ使用者の肘の位置に応じ
て高さを調整可能であると共に、向きを調整することも
できる。主グリップ(10)(11)は、角度調整ネジ
(16)(17)によって略鉛直方向から、随意前後方
向に傾斜させ、水平にすることも可能である。このよう
に主グリップ(10)(11)及び肘掛け部(12)
(13)を構成することによって、主グリップ(10)
(11)を持ちやすい角度で把持しながら、肘を置くこ
とができる。そして、安定した姿勢を維持できるので、
快適な歩行が可能であると同時に、安全性も非常に高
い。
【0011】本実施例においては、主グリップを主に略
鉛直方向に配設しているが、これは通常、人が棒体を把
持する場合に、水平よりも鉛直方向の棒体の方が、把持
しやすいためである。特に、歩行補助器を長時間使用す
る場合には、疲れにくい姿勢をとれることは安全性の面
からも重要である。しかし、本発明においては主グリッ
プの向きは上記に限らず、幅方向に水平に保持するよう
に構成してもよいし、上記角度調整ネジを前後方向だけ
でなく前後左右自在に回転できるような構成にしてもよ
い。これによって、使用者によっては幅方向水平状態の
方が把持しやすい場合や、長時間の使用で姿勢を変えた
い場合などにも適宜対応することのできる歩行補助器を
提供できる。
【0012】主グリップ(10)(11)は、幅15c
mのゴムを巻回した略四角柱状に形成される。主グリッ
プ(10)(11)の両端部はやや凸部を設けて手がず
れるのを防止すると共に、触覚的に境界が分かるように
している。主グリップの大きさは使用者に合わせて適切
に調整する。すなわち、主グリップは自転車のハンドル
と同様に、通常は親指と4指を環形にして把持するの
で、適切な大きさでないと把持しにくい。そこで、主グ
リップは、使用開始時に選択可能にしたり、取り外し
て、使用者に応じて交換可能にする構成でもよい。また
主グリップの断面形状は四角でなく、円形や多角形でも
よい。さらに、主グリップは本実施例のように左右対称
に1対である必要はなく、両手で把持する1つのグリッ
プで構成してもよいし、さらに様々な姿勢で把持可能な
ように3個以上を配設してもよい。ただし、主グリップ
の高さはあくまでも使用者が起立時や歩行時に把持可能
な高さであることを要する。
【0013】従来の肘置きには、左右の肘を一体で支え
る馬蹄形のものが多いが、本歩行補助器においては、左
右に別個に配設すると共に向きや高さを各々調節可能な
肘掛け部(12)(13)を配し、使用性の向上を図っ
ている。上面にはクッション材等を備えると触感が良い
が、防水性等を考慮すると樹脂製等でもよい。
【0014】次に、本発明の要部である副グリップ(1
8)(19)について説述する。副グリップ(18)
(19)は、左右フレーム(2)(3)を一部分水平に
構成し、その部位に長さ約15cmの円筒状にゴムを巻
回して形成される。ここで、副グリップ(18)(1
9)の位置は機体(1)の後部であって、その高さは主
グリップ(10)(11)と地面との中位置、すなわち
地面から約60cmの高さである。使用者は床面や椅
子、ベッドに着座した状態から、この副グリップ(1
8)(19)を把持し、腰を上げて中腰になり、次に肘
掛け部(12)(13)や主グリップ(10)(11)
に手をかけることができる。
【0015】副グリップ(18)(19)は、本歩行補
助器の接地部位の近傍、すなわち機体(1)の下端に配
設された走行車輪(22)(23)よりもやや前方であ
って、その鉛直上方に配置されている。これは、使用者
が副グリップ(18)(19)に体重をかけても歩行補
助器がバランスを崩して転倒や異常な動きをするのを防
止するためである。そして、歩行補助器に不安定な状態
で体重が急激にかからないため、機体(1)が移動する
恐れがなく、安心して乗り移ることができる。また、歩
行補助器から離れる際にも、体重を肘掛け部(12)
(13)から副グリップ(18)(19)に徐々に移す
ことにより、同様に安心して降りることができる。この
ように、副グリップ(18)(19)を配設することに
よって、安全性が向上すると共に、簡便かつ低コストな
構成で使用性の良い歩行補助器が提供できる。
【0016】ここで、副グリップは、主グリップより下
方であればいずれの位置でも配設しうるが、主グリップ
から水平面的な位置を変えることでより有効性を高め
る。ここで水平面的な位置を変えるとは、例えば本実施
例のように、側面視(図2)において副グリップが主グ
リップの鉛直下方にあるのではなく、後方に位置する場
合などを言う。同様に、前方にあってもよいし、正面視
(図1)において左右のいずれかにずらして配設する場
合でもよい。このように構成すると、例えば本実施例の
ように、使用者は垂直的に起立すると同時に、水平面的
に機体(1)後方から移動して主グリップを把持する際
にも、副グリップを利用することができ、段階的な把持
が可能になる。その上、主グリップと副グリップの水平
面的な位置を変動させると、外部から歩行補助器を移動
する場合などにも多方向から把持しやすくなるので、便
宜である。この時に機体(1)が地面と接地する部位の
略鉛直上方やその近傍に副グリップを配置すると、安定
性が向上することは上述の通りである。
【0017】本発明における副グリップの取り付け方向
は、一般に水平方向あるいはそれに近い角度が望ましい
が、垂直方向であってもよい。また中段握り手は安全の
為に角部をなくすようにフレーム等に巻回されて設けら
れることが望ましい。副グリップの高さは、上述のよう
に主グリップよりも下方であればよいが、一般的に好適
な範囲は概ね地上から30cmないし100cmであ
り、特に最適な範囲としては50cmないし80cmで
ある。これらの範囲に副グリップを配設すると、使用者
が主グリップを把持するまでの過程で、副グリップに捕
まりながら段階的に起立することができるので好適であ
る。
【0018】また、本実施例で示すとおり、副グリップ
の略鉛直上方にはフレーム等何らの部材も配設しないよ
うに構成すると良い。フレーム等の部材が上方にある
と、副グリップを把持しにくいだけでなく、上方の部材
に腕部等をぶつけて怪我をする場合があり、安全性の向
上に寄与しない。また、把持しにくい副グリップは、結
局利用されにくく、副グリップを配設した効果を減殺し
てしまうことになりかねない。従って、副グリップは主
グリップの鉛直下方や、上方にフレームや他の部材が配
設されるフレーム上等ではなく、本構成のような積極的
に左右フレーム(2)(3)を後部まで配設して、該フ
レーム(2)(3)上に配置するか、あるいはいずれか
のフレーム上から副グリップを突出させて配設するのが
望ましい。
【0019】副グリップは、本実施例のように左右対称
に2カ所配設するに限らず、1個ないし複数個、任意に
配設することができる。特に、複数個配設する場合は水
平面的に様々な位置で配設するのも良いし、高さに変化
をつけて段階的に把持するような構成にしても便宜であ
る。
【0020】次に、本発明によるグリップの形状につい
て付言する。本実施例では、主グリップ(10)(1
1)及び副グリップ(18)(19)共に、長さ約15
cmで構成する。ただ、グリップの好適な長さは、使用
者によっても異なるので適宜変更可能であり、設置部位
によってそれぞれ異なっていてもよい。一般に、把持部
分の幅よりも長ければよいが、概ね10cmないし20
cm程度が好適である。また、グリップを形成する素材
について、上記実施例ではゴムを用いた。ゴムを利用す
ることで、滑りにくく安全性に寄与すると同時に、柔軟
なため使用感もよい。特に鉄製のパイプは冷たく使用感
が悪いので、断熱効果の高いゴムは好適である。他の好
適な素材としては布や、樹脂による成形物等が考えられ
る。これらは歩行補助器の使用環境によって最適なもの
を使用することができる。グリップを別に配設すること
によって、フレームと視覚的に区別しやすく、グリップ
の位置も分かりやすくなる。このことは、使用者、特に
目が十分良く見えない者でも視覚的に容易にグリップ位
置を認知できることを意味し、使用性の向上とともに、
適切な使用法を誘導することで安全性の向上にも寄与す
る。さらに、グリップにフレーム等と異なる着色をした
り、蛍光材料・夜光材料などを利用して、よりグリップ
位置が分かりやすくなるようにしてもよい。
【0021】最後に、本発明による歩行補助器は、機体
下部に、前部に1輪又は2輪、及び後部に2輪の少なく
とも3輪以上の車輪を備えることができる。例えば本実
施例では、前部には左右フレーム(2)(3)にそれぞ
れ1対のキャスター(20)(21)が、後部の左右に
は直径の大きな走行車輪(22)(23)が配設され
る。キャスター(20)(21)は、方向自在に回転可
能であり、滑らかに機体(1)の方向を変じることがで
きる。一方、後部の走行車輪(22)(23)は直径が
大きいため、地面の凹凸を細かく拾うことなく、安定し
た走行を可能にする。これらの組み合わせによって、本
歩行補助器は大きな力を要さずに方向を変じることが可
能であると同時に、細かく振動せず、安定した状態で使
用することが出来る。
【0022】なお、本発明の構成には、車輪を配設せ
ず、フレームの下端が直に地面に接する構成でもよい。
この場合、歩行時には少しずつ機体をずらす必要がある
が、より安定させることができる。また、前部だけ車輪
を配置すると、後部を若干持ち上げることで容易に移動
が可能で、降ろせば安定する歩行補助器を提供すること
ができる。また、前後の車輪の中央部や前2輪の中央部
に補助輪を取り付けて、小回りや安全性を改良するもの
でもよい。これらの車輪には、本実施例の前輪のような
自由輪であってもよいし、本実施例の後輪のような固定
輪であってもよく、任意に組み合わせて利用することも
できる。さらに、車輪には手動あるいは自動(例えば電
気等による)のブレーキを配設し、静止時の安全性の向
上に寄与させてもよい。
【0023】本発明による副グリップは、着脱可能な構
成をとることもできるので、該副グリップを従来の歩行
補助器に装着して用いることも可能である。以下、着脱
可能な副グリップ(以下、着脱式グリップと呼ぶ)を用
いる方法につき説述する。着脱式グリップの装着例を図
3に示す。本図は、着脱式グリップ(30)を上記実施
例における歩行補助器の左右フレーム(2)(3)に装
着する例である。他に、従来の歩行補助器の例として、
1例の正面図及び側面図を図4及び図5に、2例の正面
図及び側面図を図6及び図7に示す。着脱式グリップ
(30)は、グリップ部(31)と固定部(32)とか
らなる。グリップ部(31)は前記主グリップと同様
に、円柱形の棒体にゴムを巻回し、端部に凸部を設けた
形状である。長さは手の幅よりも長いことが望ましく、
一般的には10cmないし20cm程度が好適である
が、歩行補助器機体から突出する形態になる場合等には
それより短く、例えば8cm程度の長さにしてもよい。
【0024】グリップ部(31)端部の凸部(31’)
は滑って手が離脱するのを防ぐと同時に、角を丸くして
衝突時の衝撃を抑えるようにしているが、配設場所等に
よって適宜変更できる。断面形状も、円形ではなく、四
角柱等の角柱状でもよい。角柱状の場合には手が滑るの
を防ぐことができる点で好都合である。巻回するのはゴ
ムや布が好適であるが、樹脂でもよいし、鉄製のパイプ
等の金属部材が露出する構成でもよい。
【0025】固定部(32)は、装着部位の左フレーム
(2)を挟持した上でボルトで締め付ける構造である
が、特に装着角度を変更してグリップ部(31)の配設
方向を調整できるようにするとよい。ここで、着脱式グ
リップ(30)の配設位置、配設角度について説述す
る。図1ないし図2に(a)位置として示した配設位置
が、図3の例である。本例によると、機体(1)の後方
に向けて配設しているが、この構成では副グリップ(1
8)(19)のさらに下方にあって、段階的な起立時に
特に有効である。また、配設位置が低いので、把持して
も機体(1)のバランスを崩す恐れがない。さらに、走
行車輪(22)(23)の直上方であって、突出部分も
ほぼ同等の長さであるから、移動時の邪魔になりにく
い。このほかに、(b)位置に機体の幅方向外方に向け
て配設したり、(c)位置に機体の幅方向又は前方向に
配設してもよい。同様に(d)ないし(f)等にも配設
可能である。配設角度は一般に略水平ないし略垂直にな
るように配設すると把持しやすいが、多少角度をつけて
もよい。
【0026】本着脱式グリップ(30)が特に効果を発
揮する使用法として、副グリップを持たない歩行補助器
に後から付設する方法を挙げることができる。図4及び
図5に示す歩行補助器(40)は、左右のフレーム(4
1)(42))と、連結フレーム(43)(44)、車
輪(45)(46)及び接地部(47)(48)からな
る。本歩行補助器(40)は、主グリップ(49)(5
0)しか持たないために、乗り移りが難しく、左右(4
1)(42)などを掴んで体を動かす必要があった。こ
れに着脱式グリップ(30)を配設することによって、
簡便な手法で安全性の高い歩行補助器を構成することが
できる。例えば、右フレーム(42)には(g)位置や
(h)位置に幅方向外方に設置したり、連結フレーム
(43)からは(i)位置に前方に設置すると有効であ
る。特に、(g)および(h)のように2段で構成する
と、段階的な把持が可能になるので、上記の副グリップ
を備えた構成に近い、安全性の高い歩行補助器を構成で
きる。
【0027】さらに、図6及び図7で示す歩行補助器
(60)は、左右のフレーム(61)(62)をキャス
ター(65ないし68)を備えた台座フレーム(64)
の上に立設し、連結フレーム(63)で連結して構成す
る。上部には左右に主グリップ(70)(71)を配設
すると共に、馬蹄形の肘掛け部(69)を1個備えて、
左右の肘を置けるようにしている。本歩行補助器(6
0)においても、(j)位置や(l)位置に複数段の構
成で配置したり、(k)位置のように幅方向に配設する
と効果的である。また、(m)位置のように垂直に配設
する構成も可能である。
【0028】このように、本発明による副グリップは、
従来の歩行補助器、例えばすでに使用中の歩行補助器に
対しても設置可能であり、低コストで簡便に該歩行補助
器の安全性、使用性を向上させることができる。設置位
置は、上記の例に限らず任意であって、安全性に配慮し
つつ、使用に合わせて適当な位置に配設することができ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上の構成を備えるので、次
の効果を奏する。請求項1に記載の歩行補助器による
と、主グリップの他に副グリップを備えるので、使用者
が座った状態から歩行補助器に乗り移る際や、歩行補助
器に乗った状態から降りて座った状態に移る際に、歩行
補助器の後輪上部に取り付けられた本考案の中段握り手
を掴むことで、転倒なく移ることができる。これによっ
て、取り扱いが簡便であると同時に、安全性の高い歩行
補助器を提供できる。
【0030】請求項2に記載の歩行補助器によると、主
グリップと副グリップの水平位置を変えるので、起立時
や着座時等に垂直的な動きだけでなく平面的な動きにも
対応可能なグリップを配置することができる。すなわ
ち、段階的にグリップを把持しながら起立した姿勢をと
ったり、着座したりすることができるので、使用者の使
用性が向上すると共に、安全性の向上にも寄与する。
【0031】請求項3に記載の歩行補助器によると、機
体が接地する部位やその近傍の略鉛直上方に副グリップ
を備えるので、機体全体のバランスを崩すことなく副グ
リップを使用することができ、使用性や安全性の向上に
寄与する。
【0032】請求項4に記載の歩行補助器によると、主
グリップと副グリップを左右に1対備えるので、両手を
それぞれ適切な位置で把持する構成がとれると共に、肘
掛け部を配設して肘及び掌全体で歩行補助器と接するこ
とによって、安定して体を保持することができる。ひい
ては安全性の向上に寄与する。
【0033】請求項5に記載の歩行補助器によると、機
体の下端部に転動部材を備えるので、移動が容易に行え
る歩行補助器に寄与し、使用性の向上を図ることができ
る。
【0034】請求項6に記載の歩行補助器によると、前
部に2個のキャスターを備えて方向の変更が容易に行え
るとともに、後部に大型の車輪体を備えるので、地面の
凹凸を伝えにくく、安定した走行が実現できる。これに
よって、使用性と共に安全性の高い歩行補助器を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歩行補助器の正面図
【図2】同、側面図
【図3】着脱式グリップの装着例
【図4】従来の歩行補助器(例1)の正面図
【図5】同、側面図
【図6】従来の歩行補助器(例2)の正面図
【図7】同、側面図
【符号の説明】
1 機体 2 左フレーム 3 右フレーム 4、5 連結フレーム 6、7 主グリップ支持フレーム 10 主グリップ(左) 11 主グリップ(右) 12、13 肘掛け部(左・右) 14、15 高さ調整ノブ(左・右) 16、17 角度調整ネジ(左・右) 18 副グリップ(左) 19 副グリップ(右) 20、21 キャスター(左・右) 22、23 走行車輪(左・右) 30 着脱式グリップ 31 グリップ部 31’ 同、凸部 32 固定部 40 従来の歩行補助器(例1) 41、42 フレーム(左・右) 43、44 連結フレーム 45、46 車輪 47、48 接地部 49、50 主グリップ(左・右) 60 従来の歩行補助器(例2) 61、62 フレーム(左・右) 63 連結フレーム 64 台座フレーム 65〜68 キャスター 69 肘掛け部 70、71 主グリップ(左・右) a〜m 着脱式グリップ配設位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歩行時や起立時等に使用する歩行補助器で
    あって、 該歩行補助器が、 その使用者の左右両側に立設する1対の左右フレーム
    と、 使用者の前方ないし後方に位置し、該左右フレームを連
    結する連結フレームとを含むフレーム構造によって機体
    を構成し、 該機体に付設して、 歩行者が起立時に把持する位置に、1個又は複数個の主
    グリップを備えると共に、 該主グリップのいずれよりも下方であって、使用者が起
    立の途上で把持可能な位置に、固定式又は着脱可能な副
    グリップを少なくとも1個備えたことを特徴とする歩行
    補助器。
  2. 【請求項2】副グリップの水平位置を、 少なくともいずれかの主グリップの水平位置と変えた請
    求項1に記載の歩行補助器。
  3. 【請求項3】副グリップの少なくとも1個が、 機体が地面と接地する部位又はその近傍の略鉛直上方に
    位置する請求項1又は2に記載の歩行補助器。
  4. 【請求項4】略鉛直方向に略平行な主グリップが左右1
    対配設され、 主グリップの直後方に主グリップを把持したときに肘を
    支持可能な肘掛け部を備えた構成において、 副グリップが機体の前後方向に略平行に左右1対配設さ
    れた請求項1ないし3に記載の歩行補助器。
  5. 【請求項5】機体の下端部のいずれかの部位に、 転動部材を少なくとも2個備えた請求項1ないし4に記
    載の歩行補助器。
  6. 【請求項6】前記転動部材が、 機体前部に配設する左右1対の方向転換自在なキャスタ
    ーと、 機体後部に配設する左右1対の前後方向に回転する大型
    の車輪体とから構成される請求項5に記載の歩行補助
    器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004313527A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Iura Co Ltd 立ち上がり介助装置
JP2006109944A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Sapporo City 歩行補助器
JP2007085426A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Matsunaga Seisakusho:Kk パイプの長さ調節機構
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