JP2002223632A - さし木の発根促進方法 - Google Patents
さし木の発根促進方法Info
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- JP2002223632A JP2002223632A JP2001027716A JP2001027716A JP2002223632A JP 2002223632 A JP2002223632 A JP 2002223632A JP 2001027716 A JP2001027716 A JP 2001027716A JP 2001027716 A JP2001027716 A JP 2001027716A JP 2002223632 A JP2002223632 A JP 2002223632A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 さし木において、さし穂の切断基部からの多
量潅水によって生じる発根促進剤の溶脱およびさし床か
らの流亡を防止し、発根促進剤の濃度低下からなる発根
率の低下および作用効率を改善および向上させる新規な
さし木の発根促進方法を提供する。 【解決手段】 木本類・草本類・被子植物類から切断し
た枝をさし穂とし、切断基部を発根促進剤(オーキシン
類)およびキトサンで処理した後、処理部をケイソウ土
で被覆、あるいは発根促進剤(オーキシン類およびキト
サン)を多孔性物質であるケイソウ土に含有させ切断基
部に塗布することにより、多量潅水による発根促進剤の
溶脱を防止することができる。
量潅水によって生じる発根促進剤の溶脱およびさし床か
らの流亡を防止し、発根促進剤の濃度低下からなる発根
率の低下および作用効率を改善および向上させる新規な
さし木の発根促進方法を提供する。 【解決手段】 木本類・草本類・被子植物類から切断し
た枝をさし穂とし、切断基部を発根促進剤(オーキシン
類)およびキトサンで処理した後、処理部をケイソウ土
で被覆、あるいは発根促進剤(オーキシン類およびキト
サン)を多孔性物質であるケイソウ土に含有させ切断基
部に塗布することにより、多量潅水による発根促進剤の
溶脱を防止することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、さし木増殖における発
根の促進方法に関する発明である。更に詳しくは、さし
木増殖の栽培管理において、多量潅水によって生じる発
根促進剤の溶脱およびさし床からの流亡を防止し、発根
促進剤の濃度低下からなる発根率の低下を改善および向
上させるさし木増殖方法に関する。
根の促進方法に関する発明である。更に詳しくは、さし
木増殖の栽培管理において、多量潅水によって生じる発
根促進剤の溶脱およびさし床からの流亡を防止し、発根
促進剤の濃度低下からなる発根率の低下を改善および向
上させるさし木増殖方法に関する。
【0002】
【従来の技術】さし木とは、植物の増殖方法の分野では
無性繁殖法に属し、さし木の他に接ぎ木、とり木、株分
け等が区分される。無性繁殖法におけるさし木の特徴
は、種子による増殖法である有性繁殖法と異なり、親株
から切り離した枝をさし穂として苗を増殖させることか
ら、親と同じ形質(特徴)の植物体を増殖できることで
ある。
無性繁殖法に属し、さし木の他に接ぎ木、とり木、株分
け等が区分される。無性繁殖法におけるさし木の特徴
は、種子による増殖法である有性繁殖法と異なり、親株
から切り離した枝をさし穂として苗を増殖させることか
ら、親と同じ形質(特徴)の植物体を増殖できることで
ある。
【0003】このようなさし木技術は林業の分野では、
優良な植物個体から優良な苗木を大量に生産する技術と
して、極めて発根性の良い木本植物の繁殖において一般
に行われているが、それでも発根率は例えばスギ、ヒノ
キで約60〜70%程度であり、発根率を高くするさし
木方法の開発が望まれている。
優良な植物個体から優良な苗木を大量に生産する技術と
して、極めて発根性の良い木本植物の繁殖において一般
に行われているが、それでも発根率は例えばスギ、ヒノ
キで約60〜70%程度であり、発根率を高くするさし
木方法の開発が望まれている。
【0004】又、さし木増殖の林業以外での利用につい
ては、園芸の分野ではキク、バラ等の発根性の良い植物
に利用されているが、果菜類(例えば、トマト・ナス・
ピーマン等)のようにさし木増殖における栽培管理が困
難で実用的な発根率を得られない植物も多い。
ては、園芸の分野ではキク、バラ等の発根性の良い植物
に利用されているが、果菜類(例えば、トマト・ナス・
ピーマン等)のようにさし木増殖における栽培管理が困
難で実用的な発根率を得られない植物も多い。
【0005】次に、さし木方法の従来技術について説明
する。
する。
【0006】挿し床の環境として用土、温度、湿度、照
度等の管理、調整により発根率を上げる手法もあり、用
土としては、粒径および保水性、排水性を考慮し、鹿沼
土、砂、火山礫、ビートモス、パーライト、バーク、バ
ーミキュライト等を単独あるいは混合して適宜併用して
用いられ、温度、湿度、照度等については挿し穂を採取
した親株(木本類・草本類)の林齢、苗齢および採取部
位(休眠枝、塾枝、緑枝等)を考慮した上、用土も含め
総合的に検討された条件下で行われている。しかしなが
ら、被子植物類(双子葉類)に属するトマト、ナス、ピ
ーマン等の果菜類については、ピーマンのように不定根
がほとんど形成せれず発根が極めて困難な種類も多いこ
とから、あまり研究されず明確なさし床環境、採取部位
についての定義およびさし木方法はまだ知られていな
い。
度等の管理、調整により発根率を上げる手法もあり、用
土としては、粒径および保水性、排水性を考慮し、鹿沼
土、砂、火山礫、ビートモス、パーライト、バーク、バ
ーミキュライト等を単独あるいは混合して適宜併用して
用いられ、温度、湿度、照度等については挿し穂を採取
した親株(木本類・草本類)の林齢、苗齢および採取部
位(休眠枝、塾枝、緑枝等)を考慮した上、用土も含め
総合的に検討された条件下で行われている。しかしなが
ら、被子植物類(双子葉類)に属するトマト、ナス、ピ
ーマン等の果菜類については、ピーマンのように不定根
がほとんど形成せれず発根が極めて困難な種類も多いこ
とから、あまり研究されず明確なさし床環境、採取部位
についての定義およびさし木方法はまだ知られていな
い。
【0007】また、さし木による発根が困難な植物(木
本類・草本類)の場合は、発根促進剤としてナフタレン
酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、インドー
ル酪酸(IBA)等の植物ホルモン系物質(オーキシン
類)を切断した枝基部に処理した後、挿し木増殖を行う
などの方法が必須とされ使用されているが、前記方法を
用いても樹種及び品種によっては発根が極めて困難な植
物もあり、被子植物類(双子葉類)に属するトマト、ナ
ス、ピーマン等の果菜類についても同様で、決定的に発
根率を上げる方法はまだ知られていない。
本類・草本類)の場合は、発根促進剤としてナフタレン
酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、インドー
ル酪酸(IBA)等の植物ホルモン系物質(オーキシン
類)を切断した枝基部に処理した後、挿し木増殖を行う
などの方法が必須とされ使用されているが、前記方法を
用いても樹種及び品種によっては発根が極めて困難な植
物もあり、被子植物類(双子葉類)に属するトマト、ナ
ス、ピーマン等の果菜類についても同様で、決定的に発
根率を上げる方法はまだ知られていない。
【0008】さし木増殖では発根に要する期間(例えば
1〜2ヶ月)、さし穂の生存率を確保するために、長期
間さし床に多量の水を潅水する他、さし床に通気性の良
い土を用いることから、さし穂の切断基部に塗布した発
根促進剤が溶脱あるいはさし床から流亡しやすく、タル
クあるいは展着剤を用いても切断基部における発根促進
剤の適量を維持することは困難であり、発根率を低下さ
せる大きな原因の一つであることから、発根促進剤の保
持に有効な方法および資材の開発が強く望まれている。
1〜2ヶ月)、さし穂の生存率を確保するために、長期
間さし床に多量の水を潅水する他、さし床に通気性の良
い土を用いることから、さし穂の切断基部に塗布した発
根促進剤が溶脱あるいはさし床から流亡しやすく、タル
クあるいは展着剤を用いても切断基部における発根促進
剤の適量を維持することは困難であり、発根率を低下さ
せる大きな原因の一つであることから、発根促進剤の保
持に有効な方法および資材の開発が強く望まれている。
【0009】しかし、さし木は優良な親株の形質(特
徴)を継承しうる増殖技術であることから、優良個体の
選別および生産歩留まりの低下を阻止するといった種苗
産業における生産、経済面での重要な要素の改善に貢献
することから、さらに有効なさし木増殖方法の開発が望
まれている。
徴)を継承しうる増殖技術であることから、優良個体の
選別および生産歩留まりの低下を阻止するといった種苗
産業における生産、経済面での重要な要素の改善に貢献
することから、さらに有効なさし木増殖方法の開発が望
まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さし木増殖
の栽培管理において、さし穂の切断基部からの多量潅水
によって生じる発根促進剤の溶脱およびさし床からの流
亡を防止し、発根促進剤の濃度低下からなる発根率の低
下および作用効率を改善および向上させる新規なさし木
の発根促進方法を提供することを目的とする。
の栽培管理において、さし穂の切断基部からの多量潅水
によって生じる発根促進剤の溶脱およびさし床からの流
亡を防止し、発根促進剤の濃度低下からなる発根率の低
下および作用効率を改善および向上させる新規なさし木
の発根促進方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、さし穂の切断
基部に塗布した発根促進剤の多量潅水による溶脱防止
に、多孔性物質のケイソウ土が有効であるとの知見を見
出し、本発明を完成した。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、さし穂の切断
基部に塗布した発根促進剤の多量潅水による溶脱防止
に、多孔性物質のケイソウ土が有効であるとの知見を見
出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明者は、木本類・草本類・
被子植物類から切断した枝をさし穂とし、切断基部を発
根促進剤(オーキシン類)およびキトサンで処理した
後、処理部をケイソウ土で被覆、あるいは発根促進剤
(オーキシン類およびキトサン)を多孔性物質であるケ
イソウ土に含有させ切断基部に塗布することにより、多
量潅水による発根促進剤の溶脱を防止することを特徴と
するさし木の発根促進方法を提供する。
被子植物類から切断した枝をさし穂とし、切断基部を発
根促進剤(オーキシン類)およびキトサンで処理した
後、処理部をケイソウ土で被覆、あるいは発根促進剤
(オーキシン類およびキトサン)を多孔性物質であるケ
イソウ土に含有させ切断基部に塗布することにより、多
量潅水による発根促進剤の溶脱を防止することを特徴と
するさし木の発根促進方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0014】本発明に係わるケイソウ土は、水中に棲息
する植物性プランクトンの1種である珪藻の化石であ
り、珪藻殻由来で、直径100〜1000nm程度の無
数のマクロ細孔をその表面に有し、同時に珪藻殻独特の
複雑な形状と相まって非常に起伏に富んだ表面を形成
し、さらに60〜90%程度の高い空隙率を有する。こ
れにより、水分、肥料、発根促進剤等の成分の吸収保持
を本発明の目的に最適な状態で実施することが可能とな
る。
する植物性プランクトンの1種である珪藻の化石であ
り、珪藻殻由来で、直径100〜1000nm程度の無
数のマクロ細孔をその表面に有し、同時に珪藻殻独特の
複雑な形状と相まって非常に起伏に富んだ表面を形成
し、さらに60〜90%程度の高い空隙率を有する。こ
れにより、水分、肥料、発根促進剤等の成分の吸収保持
を本発明の目的に最適な状態で実施することが可能とな
る。
【0015】ケイソウ土の形態は、ケイソウ土原鉱を精
製加工したもので、粉砕し必要に応じて組成調整および
粘度調整した未焼成粉末、これを焼成処理した焼成粉
末、フラックスを添加して焼成処理した融剤焼成粉末、
必要に応じてバインダー等の添加剤を用いて円柱、リン
グ、球、板等の種々の形状にした成形体、成形体を粉砕
した不定形粒、さらに他の物質で構成される物体表面に
担持したこれらケイソウ土の粉末や粒などがある。これ
らのうち、植物の種類、さし穂の条件、さし床の環境に
応じて、いずれかを単独、あるいは2種類以上を組み合
わせて用いることが好ましい。
製加工したもので、粉砕し必要に応じて組成調整および
粘度調整した未焼成粉末、これを焼成処理した焼成粉
末、フラックスを添加して焼成処理した融剤焼成粉末、
必要に応じてバインダー等の添加剤を用いて円柱、リン
グ、球、板等の種々の形状にした成形体、成形体を粉砕
した不定形粒、さらに他の物質で構成される物体表面に
担持したこれらケイソウ土の粉末や粒などがある。これ
らのうち、植物の種類、さし穂の条件、さし床の環境に
応じて、いずれかを単独、あるいは2種類以上を組み合
わせて用いることが好ましい。
【0016】本発明に係わるオーキシン類(例えば、ナ
フタレン酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、
インドール酪酸(IBA)、2,4−ジクロロフェノキ
シ酢酸等)およびキトサン等の発根促進剤の濃度は、植
物の発根の難易度によって、オーキシン類で1〜200
0ppm、キトサンで1〜50000ppmの範囲内で
適宜調整することが好ましい。
フタレン酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、
インドール酪酸(IBA)、2,4−ジクロロフェノキ
シ酢酸等)およびキトサン等の発根促進剤の濃度は、植
物の発根の難易度によって、オーキシン類で1〜200
0ppm、キトサンで1〜50000ppmの範囲内で
適宜調整することが好ましい。
【0017】また、ケイソウ土と混合可能な発根促進剤
(オーキシン類およびキトサン)以外の担体成分として
は、バーミキュライト、タルク、炭酸カルシウム、白
土、鹿沼土、水酸化カルシウム等の無機質や小麦粉、澱
粉等の固体担体および、水、キシレン等の芳香族炭化水
素類等の液体担体を用いることができる他、PHを安定
に保持するために種々の緩衝液を用いることもできる。
(オーキシン類およびキトサン)以外の担体成分として
は、バーミキュライト、タルク、炭酸カルシウム、白
土、鹿沼土、水酸化カルシウム等の無機質や小麦粉、澱
粉等の固体担体および、水、キシレン等の芳香族炭化水
素類等の液体担体を用いることができる他、PHを安定
に保持するために種々の緩衝液を用いることもできる。
【0018】補助剤としては、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エス
テル等の非イオン界面活性剤、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク
酸塩等の陰イオン界面活性剤、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム等を増粘剤、増量剤、展着剤として適宜配合
することができる他、植物成長生理調節剤として安息香
酸、コリン酸、ニコチン酸、サリチル酸等についても発
根誘導効果を損ねない範囲で適宜配合することができ
る。
酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エス
テル等の非イオン界面活性剤、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク
酸塩等の陰イオン界面活性剤、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム等を増粘剤、増量剤、展着剤として適宜配合
することができる他、植物成長生理調節剤として安息香
酸、コリン酸、ニコチン酸、サリチル酸等についても発
根誘導効果を損ねない範囲で適宜配合することができ
る。
【0019】さし木容器 用土が貯えられ、適当に水切りが可能な容器であれば材
質、大きさ等は問わないが、さし穂の発根までの保存状
態を良好に保つためには、用土中の酸素が不足ぎみにな
らないような通気性のよい容器が望ましい。
質、大きさ等は問わないが、さし穂の発根までの保存状
態を良好に保つためには、用土中の酸素が不足ぎみにな
らないような通気性のよい容器が望ましい。
【0020】さし木基床用土 さし木基床用土としては、保水性の持続および排水性に
優れた1〜3mmの粒径の砂、バーミキュライト、パー
ライト、鹿沼土、水こけ、ピートモス等が用いられる。
優れた1〜3mmの粒径の砂、バーミキュライト、パー
ライト、鹿沼土、水こけ、ピートモス等が用いられる。
【0021】さし穂の条件 長さ、太さは問わないが、長さ5〜15cm、太さ3〜
10mmのもので、定植後3〜4.5ヶ月内に親株から
採取したものが最も良好である。そして、このさし穂に
さし木後伸長可能な芽が1個以上あることが必要であ
る。
10mmのもので、定植後3〜4.5ヶ月内に親株から
採取したものが最も良好である。そして、このさし穂に
さし木後伸長可能な芽が1個以上あることが必要であ
る。
【0022】発根促進の方法 さし穂の切断基部を1〜7cmだけ発根促進剤(オーキ
シン類)およびキトサンで処理した後、処理部をケイソ
ウ土で被覆、あるいは発根促進剤(オーキシン類および
キトサン)を多孔性物質であるケイソウ土に含有させ切
断基部に塗布し、鹿沼土等のさし木基床に枝さしして、
粗放的な自動ミスト装置(自動散水機)付きのガラス室
あるいはビニールハウス内にて、室度:15〜35℃、
湿度:20〜100%の範囲で調節された環境下で1〜
2ヶ月間育成する。
シン類)およびキトサンで処理した後、処理部をケイソ
ウ土で被覆、あるいは発根促進剤(オーキシン類および
キトサン)を多孔性物質であるケイソウ土に含有させ切
断基部に塗布し、鹿沼土等のさし木基床に枝さしして、
粗放的な自動ミスト装置(自動散水機)付きのガラス室
あるいはビニールハウス内にて、室度:15〜35℃、
湿度:20〜100%の範囲で調節された環境下で1〜
2ヶ月間育成する。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明するが、
本発明は以下の例のみに限定される物ではない。
本発明は以下の例のみに限定される物ではない。
【0024】実施例1 供試植物として発根に1〜2ヶ月と長い期間を要し、葉
の水分の蒸散により枯死しやすいナス科、ピーマン(定
植後5.5ヶ月経過した株)の萌芽枝の先端部を約15
cm程度、切断位置の節の下5〜10mm程度残し切断
し、葉の枚数を3〜5枚に調整、残された葉をそれぞれ
1/2切除した後、茎の切り口を斜め切り返し法で整
え、水に5時間さらした。
の水分の蒸散により枯死しやすいナス科、ピーマン(定
植後5.5ヶ月経過した株)の萌芽枝の先端部を約15
cm程度、切断位置の節の下5〜10mm程度残し切断
し、葉の枚数を3〜5枚に調整、残された葉をそれぞれ
1/2切除した後、茎の切り口を斜め切り返し法で整
え、水に5時間さらした。
【0025】次いで、水と鹿沼土を合わせて磨り潰した
液体100gに、18dPa・s程度の粘度になるまで
撹拌しながらケイソウ土を混入し、表1に示した配合に
なるように発根促進剤(IBAおよびキトサン)を混入
した後、再度撹拌、ピーマンのさし穂の切断基部に前記
調整した塗布液を3.5cm程度塗布し、鹿沼土、赤玉
土を敷き詰めた容器に十分潅水した後、あらかじめ案内
棒を用いて3.5cmの深さの穴をあけておき、処理済
みの上記さし穂をさし付けた。
液体100gに、18dPa・s程度の粘度になるまで
撹拌しながらケイソウ土を混入し、表1に示した配合に
なるように発根促進剤(IBAおよびキトサン)を混入
した後、再度撹拌、ピーマンのさし穂の切断基部に前記
調整した塗布液を3.5cm程度塗布し、鹿沼土、赤玉
土を敷き詰めた容器に十分潅水した後、あらかじめ案内
棒を用いて3.5cmの深さの穴をあけておき、処理済
みの上記さし穂をさし付けた。
【0026】これを昼間温度(28〜35℃)、夜間温
度(18〜20℃)、相対湿度(60〜80%)の多湿
度条件下におき、毎日3回と多めの潅水を行った。1ヶ
月後全て掘り取って発根の状態を調査した。
度(18〜20℃)、相対湿度(60〜80%)の多湿
度条件下におき、毎日3回と多めの潅水を行った。1ヶ
月後全て掘り取って発根の状態を調査した。
【0027】発根率は植え替えに十分な発根を示したも
のの数をさし穂の数で割ったものである。対象はタルク
希釈のIBAおよびキトサンとし、内、発根における実
用的なキトサンの濃度は実用濃度の半分とし、各試験は
それぞれ10本のさし穂を用いて行った。
のの数をさし穂の数で割ったものである。対象はタルク
希釈のIBAおよびキトサンとし、内、発根における実
用的なキトサンの濃度は実用濃度の半分とし、各試験は
それぞれ10本のさし穂を用いて行った。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すように、さし木1ヶ月後の時点
で、タルクおよびケイソウ土を使用した中で、ケイソウ
土を使用したものが平均95%の発根率を示し、発根促
進剤の溶脱防止に極めて高い効果を示した。
で、タルクおよびケイソウ土を使用した中で、ケイソウ
土を使用したものが平均95%の発根率を示し、発根促
進剤の溶脱防止に極めて高い効果を示した。
【0030】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によって、さし
木増殖におけるさし穂切断基部からの発根促進剤の溶脱
を防止することにより、発根促進剤の濃度低下からなる
発根率の低下および作用効率を改善および向上させるこ
とが可能となった。
木増殖におけるさし穂切断基部からの発根促進剤の溶脱
を防止することにより、発根促進剤の濃度低下からなる
発根率の低下および作用効率を改善および向上させるこ
とが可能となった。
Claims (3)
- 【請求項1】 さし穂の切断基部を被覆し、切断基部に
塗布した発根促進剤の潅水による溶脱を防止することを
特徴とするさし木の発根促進方法。 - 【請求項2】 切断基部に塗布した物質がオーキシン類
およびキトサンである請求項1記載の発根促進剤。 - 【請求項3】 切断基部に塗布あるいは多孔性物質に含
有させ塗布した発根促進剤の溶脱を防止する物質が、多
孔性のケイソウ土である請求項1記載の資材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027716A JP2002223632A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | さし木の発根促進方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027716A JP2002223632A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | さし木の発根促進方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002223632A true JP2002223632A (ja) | 2002-08-13 |
Family
ID=18892322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027716A Withdrawn JP2002223632A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | さし木の発根促進方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002223632A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103314765A (zh) * | 2013-07-09 | 2013-09-25 | 句容市林场 | 一种宝华玉兰种苗繁殖方法 |
CN103348860A (zh) * | 2013-07-18 | 2013-10-16 | 桐乡丰恺园艺有限公司 | 黄金构骨扦插繁殖方法 |
CN113785706A (zh) * | 2021-09-13 | 2021-12-14 | 黑龙江省林业科学研究所 | 一种西伯利亚杏树的扦插育苗方法 |
CN116058375A (zh) * | 2023-03-07 | 2023-05-05 | 山东实力农业股份有限公司 | 一种用壳聚糖促进果蔬类作物生根的方法 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001027716A patent/JP2002223632A/ja not_active Withdrawn
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