JP2002221260A - 遊星歯車式変速装置 - Google Patents

遊星歯車式変速装置

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JP2002221260A
JP2002221260A JP2001350144A JP2001350144A JP2002221260A JP 2002221260 A JP2002221260 A JP 2002221260A JP 2001350144 A JP2001350144 A JP 2001350144A JP 2001350144 A JP2001350144 A JP 2001350144A JP 2002221260 A JP2002221260 A JP 2002221260A
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Japan
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gear
clutch
output shaft
shaft
output
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JP2001350144A
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English (en)
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Akiyoshi Miyagawa
秋吉 宮川
Ryoichi Tochisawa
良一 栃澤
Yoriyuki Inoue
順之 井上
Tsunekazu Nakada
恒和 中田
Kenjiro Kishioka
健二郎 岸岡
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UCHIDA HYDRAULICS CO Ltd
Isuzu Motors Ltd
ASANO GEAR CO Ltd
Original Assignee
UCHIDA HYDRAULICS CO Ltd
Isuzu Motors Ltd
ASANO GEAR CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速段数の増加、クラッチの焼付き摩耗防
止、構成のシンプル化等を図る。 【解決手段】 本発明に係る遊星歯車式変速装置は、原
動機からの動力が入力される入力軸1と、太陽歯車1
2、複数の遊星歯車13、これら遊星歯車13を軸支す
るキャリア14及び内歯車15を有する遊星歯車機構1
1と、前記キャリア14に接続された出力軸2と、前記
入力軸1から前記内歯車15に選択的に動力を伝達する
ための入力クラッチ7と、前記内歯車15を選択的に固
定するためのロッククラッチ18と、前記太陽歯車12
を駆動し、その正・逆転方向の回転又は停止を制御する
ための回転駆動装置19とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば船舶用変速
装置として用いられる遊星歯車式変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶用減速機或いは変速装置とし
て図5乃至図8に示すようなものが知られている。図5
及び図6に示す第一従来例は一段のみの減速を行う減速
機である。エンジンの動力が入力される入力軸1と、プ
ロペラ、スクリュ等の推進装置に連結される出力軸2
と、カウンタ軸3とが設けられ、入力軸1に入力歯車4
が取り付けられ、出力軸2に従動歯車5が取り付けら
れ、カウンタ軸3に後進用入力歯車6が取り付けられ、
後進用入力歯車6は入力歯車4に噛合される。入力軸1
とカウンタ軸3とにそれぞれ前進用クラッチ7と後進用
クラッチ8とが設けられ、これらクラッチの入力側はそ
れぞれ入力歯車4及び後進用入力歯車6で構成され、こ
れらクラッチの出力側には前進用駆動歯車9と後進用駆
動歯車10とがそれぞれ設けられ、これら駆動歯車9,
10は従動歯車5に噛合される。
【0003】これによれば、駆動歯車9,10と従動歯
車5との歯数に基づいて減速比が決定される。前進のと
きは前進用クラッチ7が接、後進用クラッチ8が断とさ
れ、入力軸1の回転動力が出力軸2に伝達される。この
ときカウンタ軸3は入力軸1の回転が伝達されてその回
転方向と逆方向に空転している。一方後進のときは前進
用クラッチ7が断、後進用クラッチ8が接とされ、カウ
ンタ軸3の回転動力が出力軸2に伝達される。これによ
り出力軸2は前進時と逆方向に回転駆動される。こうし
て、前進、後進でそれぞれ一段ずつの減速がなされるこ
とになる。
【0004】図7及び図8に示す第二従来例は前進、後
進それぞれにおいて二種類の減速比のうちの一方を選択
できる変速装置である。なお前記第一従来例と同様の部
分については図中同一符号を付し、説明を省略する。
【0005】これにおいては、前記従動歯車5が遊星歯
車機構11に置き換えられる。遊星歯車機構11は、中
心に位置して固定系に固定される太陽歯車12と、太陽
歯車12の外周側に噛合される複数(ここでは三つ)の
遊星歯車13と、これら遊星歯車13を遊転可能に軸支
するキャリア14と、遊星歯車13の外周側に噛合され
る内歯車15とからなる。キャリア14に出力軸2が接
続され、内歯車15の外周部にも歯15aが設けられ、
これに前進用駆動歯車9と後進用駆動歯車10とが噛合
されている。
【0006】例えば前進のとき、前進用クラッチ7が
接、後進用クラッチ8が断とされ、入力軸1の回転動力
が内歯車15に伝達される。こうなると内歯車15が回
転されると共に、キャリア14及び出力軸2が内歯車1
5より高速で同方向に回転される。よって出力軸2から
回転を取り出すか、又は内歯車15から回転を取り出す
かのいずれか一方を選択することにより、Hi/Lo二
段の出力速度を選択的に得られる。後進のときも回転方
向が逆になるだけで同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら従来
例だと以下のような欠点がある。即ち、第一従来例によ
れば一段の減速比しか得られないため、各船舶の仕様に
よって二種類以上の減速比を設定しようとすると、その
数だけ減速機を設けなければならず、コストが増加す
る。また、第二従来例によるとHi/Loを切換えよう
とすれば変速ショックが発生する。さらに、スクリュを
回転しながら船を一定位置に停止させるホバリング時
や、微航速で進行するトローリング時に、クラッチを滑
らせて出力回転数を低速にするため、クラッチの焼付き
や摩耗が発生する虞がある。また前後進切換え時にショ
ックが発生したり、クラッチの焼付き、摩耗が発生する
虞がある。そして後進のためには入力軸1の回転を逆に
するための機構、即ちカウンタ軸3、後進用入力歯車
6、後進用クラッチ8及び後進用駆動歯車10が必要と
なり、構造が複雑となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遊星歯車式
変速装置は、原動機からの動力が入力される入力軸と、
太陽歯車、複数の遊星歯車、これら遊星歯車を軸支する
キャリア及び内歯車を有する遊星歯車機構と、上記キャ
リアに接続された出力軸と、上記入力軸から上記内歯車
に選択的に動力を伝達するための入力クラッチと、上記
内歯車を選択的に固定するためのロッククラッチと、上
記太陽歯車を駆動し、その正・逆転方向の回転又は停止
を制御するための回転駆動装置とを備えたものである。
【0009】ここで、上記入力軸によってその回転方向
と逆方向に回転駆動されるカウンタ軸と、カウンタ軸か
ら上記内歯車に選択的に動力を伝達するためのカウンタ
クラッチとをさらに備えてもよい。
【0010】また、上記回転駆動装置が可変可逆油圧モ
ータからなり、油圧モータに油圧を供給するための油圧
ポンプが上記入力軸によって駆動されてもよい。
【0011】また、上記出力軸に歯車機構を介して連結
された第二出力軸をさらに備えてもよい。
【0012】また、上記出力軸に直結クラッチを介して
連結された第二出力軸と、上記出力軸及び第二出力軸を
連結する一乃至複数の歯車機構及び出力部変速クラッチ
の組とをさらに備えてもよい。
【0013】上記歯車機構及び出力部変速クラッチの組
が一つ備えられ、その歯車機構が、上記出力軸に取り付
けられる第一歯車と、第一歯車に噛合され上記出力部変
速クラッチの入力側に連結される第二歯車と、上記出力
部変速クラッチの出力側に連結される第三歯車と、第三
歯車に噛合され上記第二出力軸に取り付けられる第四歯
車とを有するものであってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。本実施形態に係る遊星
歯車式変速装置も従来例同様に船舶用変速装置として用
いられる。
【0015】図1及び図2に本発明の第一実施形態を示
す。前記第一及び第二従来例と同様の部分については図
中同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0016】本実施形態は、その基本構成が前記第二従
来例と同様だが以下の点が異なる。即ち、内歯車15
に、固定軸16回りに回転可能なロック歯車17が噛合
される。ロック歯車17はロッククラッチ18の入力側
に設けられ、ロッククラッチ18の出力側は固定系に固
定されている。ロッククラッチ18は内歯車15を選択
的に固定するためのもので、ロッククラッチ18を接と
すれば内歯車15を固定(ロック)でき、ロッククラッ
チ18を断とすれば内歯車15を自由に回転させること
ができる。
【0017】また、太陽歯車12が、回転駆動装置とし
ての可変可逆油圧モータ19により回転駆動制御される
ようになっている。即ち、油圧モータ19のモータ軸に
モータ駆動歯車20が取り付けられ、モータ駆動歯車2
0にはモータ中間歯車21が噛合され、モータ中間歯車
21にはモータ従動歯車22が噛合される。モータ従動
歯車22は連結軸23を介して太陽歯車12と同軸に連
結される。油圧モータ19が可変可逆式であり、回転速
度を停止も含めて無段階に変更でき、正・逆転可能なの
で、このような油圧モータ19の回転速度及び回転方向
の変化に応じて、太陽歯車12の回転速度及び回転方向
を自由に制御できる。
【0018】この油圧モータ19を含めた油圧装置とし
ては、油圧ポンプ24及びこれと油圧モータ19とを相
互に接続して双方向にオイル循環可能な油圧配管25か
ら構成される。油圧ポンプ24のポンプ軸26にポンプ
歯車27が取り付けられ、ポンプ歯車27が入力歯車4
に噛合される。これにより油圧ポンプ24が入力歯車4
及びポンプ歯車27を介して入力軸1によって駆動さ
れ、オイルを圧送可能となる。油圧ポンプ24も可変可
逆式が採用される。なおここでは油圧モータ19、油圧
ポンプ24ともにアキシャル型が採用される。
【0019】この構成においては出力軸2からのみ動力
を取り出す。そして油圧モータ19で太陽歯車12の回
転速度を変化させると、これに応じて出力軸2の回転速
度ないし回転数も変化する。油圧モータ19及び太陽歯
車12を停止させると、これは第二従来例同様に太陽歯
車12が固定された状態となる。この状態を基準状態と
して、油圧モータ19及び太陽歯車12を正転側に回転
させると、出力軸回転数は基準状態より高速となり、太
陽歯車12の回転数を増加するほど出力軸回転数も増加
する。逆に油圧モータ19及び太陽歯車12を逆転側に
回転させると、出力軸回転数は基準状態より低速とな
り、太陽歯車12の回転数を逆転側に増加するほど出力
軸回転数も低下する。
【0020】油圧モータ19が可変式であり、太陽歯車
12の回転速度を無段階で変更できるので、これに応じ
て出力軸回転数も無段階で変更でき、無段変速を達成で
きる。
【0021】以上は前進側でも後進側でも同様である。
本実施形態では後進用駆動機構B、即ちカウンタ軸3、
後進用入力歯車6、後進用クラッチ8及び後進用駆動歯
車10を備えており、第二従来例同様、前進用クラッチ
7と後進用クラッチ8との断接切換えによって前進又は
後進を選択する。
【0022】一方、本実施形態では駆動方式をエンジン
駆動から油圧駆動に切換え、油圧駆動による航行を可能
にした点も特徴の一つである。即ち、このときはロック
クラッチ18を接として内歯車15をロックし、前進用
クラッチ7を断、後進用クラッチ8も断としてエンジン
入力を断つ。そして油圧モータ19を回転させ、太陽歯
車12を回転駆動する。するとこれにより遊星歯車13
及びキャリア14が回転し、出力軸2を回転させること
ができる。油圧モータ19の正転・逆転を切り換えるこ
とにより前進・後進を切り換えることができる。特にこ
の駆動方法は、クラッチ7又は8を滑らせずに微速或い
は低速航行できる点で有益である。
【0023】レイアウトとしては、遊星歯車機構11の
上方に入力軸1が配置され、さらにその上方に油圧ポン
プ24が配置される。そして遊星歯車機構11の下方に
油圧モータ19が配置される。これら入力軸1、油圧ポ
ンプ24及び油圧モータ19の中心が、図2に示される
ように、遊星歯車機構11の上下に延びる同一直径線Y
上にそれぞれ位置される。油圧ポンプ24とポンプ歯車
27、油圧モータ19とモータ駆動歯車20がそれぞれ
同軸配置されるので、図2では油圧ポンプ24及び油圧
モータ19の位置をそれぞれポンプ歯車27及びモータ
駆動歯車20で代表して示してある。カウンタ軸3は直
径線Yに対し遊星歯車機構11の周方向に位相がずらさ
れる。固定軸16ないしロッククラッチ18は遊星歯車
機構11の左方に位置され、その中心が直径線Yと直交
する直径線X上に位置される。
【0024】次に第二実施形態について説明する。なお
前記第一及び第二従来例並びに第一実施形態と同様の部
分については図中同一符号を付し、詳細な説明を省略す
る。
【0025】図3及び図4に示すように、この第二実施
形態では前記第一実施形態から後進用駆動機構Bが省略
されている。後進は、前記第一実施形態で述べた油圧駆
動の方法によって行う。即ち、ロッククラッチ18を接
として内歯車15をロックし、前進用クラッチ7を断と
してエンジン入力を断ち、油圧モータ19により太陽歯
車12を逆転駆動する。これによって出力軸2が低速で
逆転し、後進が可能となる。レイアウトとしてはカウン
タ軸3のあった位置に固定軸16が移動される。
【0026】以上のように、これら実施形態によれば、
減速比を無段階で可変とし、無段変速可能なので、各船
舶の仕様によって複数種の減速比が必要となっても、一
つの変速装置で賄うことができ、コストを大幅に抑制で
きる。また、無断階変速なので当然に変速ショックもな
い。さらに、油圧駆動による微速航行が可能なので、ホ
バリング時やトローリング時にクラッチを滑らせる必要
がなく、クラッチの焼付き、摩耗を防止し、信頼耐久性
を向上できる。そして第二実施形態によれば、前後進切
換え時にクラッチの切換えを行わないので、ショックが
発生せず、クラッチの焼付き、摩耗も防止できる。さら
に第二実施形態によれば、後進用駆動機構Bが省略され
るので、構造がシンプルとなり、低コスト化が図れる。
【0027】なお、上記実施形態において、前進用クラ
ッチ7が本発明にいう入力クラッチに相当し、後進用ク
ラッチ8が本発明にいうカウンタクラッチに相当する。
【0028】ところで、図9に本発明に係る変速装置の
運転可能領域を示す。横軸がエンジン回転速度、縦軸が
プロペラ(スクリュ)回転速度である。ここではプロペ
ラ(図示せず)がプロペラ軸(図示せず)に固定され、
プロペラ軸が出力軸2に連結されるものとする。前記実
施形態では、実線で囲まれた領域が運転可能領域で、特
にハッチングで示される領域は油圧モータ19のみによ
る運転可能領域(微速航行可能領域)である。
【0029】前記実施形態では、太陽歯車12を油圧モ
ータ19により固定した状態が、純粋に歯車列のみによ
って定まる基準のギヤ比となる。この状態に対して油圧
モータ19の回転速度を変化させることにより無段階で
ギヤ比が変更でき、油圧モータ19の最大回転速度に応
じてギヤ比の可変範囲Lが決定される。
【0030】一方、その可変範囲Lより低い又は高いギ
ヤ比を得ようとした場合、以下の実施形態が好適であ
る。
【0031】図10に第三実施形態を示す。この第三実
施形態は第一又は第二実施形態の出力部に追加して歯車
機構30と第二出力軸2Aとを設けたものである。出力
軸2に歯車機構30を介して第二出力軸2Aが連結され
る。第二出力軸2Aは出力軸2に対し平行に離間されて
逆回転するカウンタ軸となっている。歯車機構30は、
出力軸2に固定された出力側駆動歯車31と、第二出力
軸2Aに固定され出力側駆動歯車31に噛合される出力
側従動歯車32とからなっている。これら出力側駆動歯
車31と出力側従動歯車32とは平歯車からなる。図示
される歯車機構30は、出力側駆動歯車31より出力側
従動歯車32の方が歯数が多い減速機構となっている。
【0032】この第三実施形態によれば、出力軸2に対
して第二出力軸2Aが減速回転され、第二出力軸2Aの
位置において基準のギヤ比が第一又は第二実施形態より
高くなっている。従って、プロペラ軸を第二出力軸2A
に連結することにより、図9のMに示すようなより低速
側(高ギヤ比側)のギヤ比の可変範囲を選択でき、運転
可能領域を低速側にシフトできる。他方、第二出力軸2
Aを利用せずプロペラ軸を出力軸2に連結すれば第一又
は第二実施形態同様のギヤ比の可変範囲Lを選択でき
る。当然、歯車機構30を増速機構とすればより高速側
(低ギヤ比側)のギヤ比の可変範囲を選択できるように
なる。
【0033】次に、図11に第四実施形態を示す。この
第四実施形態も同様に第一又は第二実施形態の出力部に
追加の構成を施したものである。即ち、出力軸2と同軸
に直結クラッチ42及び第二出力軸2Aが設けられ、出
力軸2と第二出力軸2Aとが直結クラッチ42により連
結される。第二出力軸2Aにプロペラ軸が連結される。
そして歯車機構35及び出力部変速クラッチ36の組が
一つ設けられる。
【0034】歯車機構35は、出力軸2及び第二出力軸
2Aに対し平行に離間されて逆回転するカウンタ軸37
を有し、カウンタ軸37は出力部変速クラッチ36の入
力側に取り付けられる。また歯車機構35は、出力軸2
に取り付けられる第一歯車38と、第一歯車38に噛合
されカウンタ軸37を介して出力部変速クラッチ36の
入力側に連結される第二歯車39と、出力部変速クラッ
チ36の出力側に取り付けられる第三歯車40と、第三
歯車40に噛合され第二出力軸2Aに取り付けられる第
四歯車41とを有する。第一乃至第四歯車38〜41は
平歯車からなり、図示される歯車機構35では、全体と
して1より大きいギヤ比を備えた減速機構となってい
る。第一歯車38より第二歯車39の方が、また第三歯
車40より第四歯車41の方が歯数が多い。勿論これを
増速機構とすることは可能である。
【0035】この第四実施形態においては、直結クラッ
チ42を接として出力軸2を第二出力軸2Aに直結する
と共に、出力部変速クラッチ36を断として第三歯車4
0の回転をフリーにすると、図9のLに示すような第一
又は第二実施形態同様のギヤ比の可変範囲とすることが
できる。また、直結クラッチ42を断として出力軸2か
ら第二出力軸2Aへの直接の動力伝達を断つと共に、出
力部変速クラッチ36を接として第一歯車38から第四
歯車41への動力伝達を許容すると、第一又は第二実施
形態より低速側(高ギヤ比側)のギヤ比の可変範囲、例
えば図9のMに示す如き可変範囲とすることができる。
【0036】これにより、図9に示すように、通常のギ
ヤ比の可変範囲Lの他、より低速側のギヤ比の可変範囲
Mをも選択できるようになり、結果として両者を足し合
わせたギヤ比の可変範囲Nを選択できるようになって、
より広い運転領域で本装置を使用可能となる。また、直
結クラッチ42及び出力部変速クラッチ36の断接切換
えの際には、油圧モータ19の回転制御により出力軸2
以前のギヤ比を変更できるので、切換えショックを防止
できる。
【0037】さらに、歯車機構35及び出力部変速クラ
ッチ36の組を複数設けると共に、歯車機構35のギヤ
比をそれぞれ異ならせることにより、より多くの可変範
囲を選択できるようになり、さらに広い運転領域で本装
置を使用可能となる。
【0038】特に、ギヤ比の可変範囲を変更する方法と
して油圧モータの最大回転速度を変更する方法もある。
しかしこうすると油圧モータのサイズが大形化するなど
油圧系のコストが高くなってしまう。本発明では、出力
部に追加の構成を施すことにより、油圧系のコスト上昇
を伴わずに使用可能領域を変更又は拡大できるメリット
がある。また基本構成が同じなのでバリエーションの拡
大も図れる。
【0039】以上、本発明の実施の形態は上述のものに
限られない。例えば、前記実施形態では回転駆動装置と
して可変可逆式油圧モータを用いたが、これは電動モー
タ等に置換することもできる。また本発明は船舶用のほ
かあらゆる回転機械に適用できる。前記実施形態では原
動機としてエンジンを用いたが、これに代わって電気モ
ータ等を用いることも可能である。前記各クラッチは湿
式多板クラッチ等の湿式クラッチとするのが好ましい
が、これに限定される訳ではなく乾式クラッチでも構わ
ない。前記第三及び第四実施形態において、歯車機構3
0,35は平歯車で構成したが、別段遊星歯車で構成し
ても構わない。
【0040】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0041】(1) 無段階変速が可能となり、変速段
数の実質的増加や変速ショック防止等が図れる。
【0042】(2) クラッチを滑らさなくても微速出
力が取出せるようになり、クラッチの焼付き、摩耗等を
防止できる。
【0043】(3) 後進用駆動機構を省略でき、シン
プル化、低コスト化を図れる。
【0044】(4) 油圧系のコスト上昇を伴わずに使
用可能領域を変更又は拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示すスケルトン図であ
る。
【図2】同レイアウト図である。
【図3】本発明の第二実施形態を示すスケルトン図であ
る。
【図4】同レイアウト図である。
【図5】第一従来例を示すスケルトン図である。
【図6】同レイアウト図である。
【図7】第二従来例を示すスケルトン図である。
【図8】同レイアウト図である。
【図9】本発明の実施形態に係る運転可能領域を示すグ
ラフである。
【図10】本発明の第三実施形態の要部を示すスケルト
ン図である。
【図11】本発明の第四実施形態の要部を示すスケルト
ン図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 2A 第二出力軸 3 カウンタ軸 7 前進用クラッチ 8 後進用クラッチ 11 遊星歯車機構 12 太陽歯車 13 遊星歯車 14 キャリア 15 内歯車 18 ロッククラッチ 19 可変可逆油圧モータ 24 油圧ポンプ 30,35 歯車機構 36 出力部変速クラッチ 38 第一歯車 39 第二歯車 40 第三歯車 41 第四歯車 42 直結クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 秋吉 神奈川県藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車 株式会社藤沢工場内 (72)発明者 栃澤 良一 神奈川県藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車 株式会社藤沢工場内 (72)発明者 井上 順之 東京都品川区南大井6丁目26番1号 い すゞ自動車株式会社内 (72)発明者 中田 恒和 大阪府大阪狭山市東池尻4丁目1402番地の 1 株式会社浅野歯車工作所内 (72)発明者 岸岡 健二郎 東京都港区浜松町2丁目1番13号 内田油 圧機器工業株式会社内 Fターム(参考) 3J028 EA09 EB10 EB16 EB37 EB53 EB62 FA06 FA46 FB05 FB13 FC13 FC23 FC67 GA22 HA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機からの動力が入力される入力軸
    と、太陽歯車、複数の遊星歯車、これら遊星歯車を軸支
    するキャリア及び内歯車を有する遊星歯車機構と、上記
    キャリアに接続された出力軸と、上記入力軸から上記内
    歯車に選択的に動力を伝達するための入力クラッチと、
    上記内歯車を選択的に固定するためのロッククラッチ
    と、上記太陽歯車を駆動し、その正・逆転方向の回転又
    は停止を制御するための回転駆動装置とを備えたことを
    特徴とする遊星歯車式変速装置。
  2. 【請求項2】 上記入力軸によってその回転方向と逆方
    向に回転駆動されるカウンタ軸と、該カウンタ軸から上
    記内歯車に選択的に動力を伝達するためのカウンタクラ
    ッチとをさらに備えた請求項1記載の遊星歯車式変速装
    置。
  3. 【請求項3】 上記回転駆動装置が可変可逆油圧モータ
    からなり、該油圧モータに油圧を供給するための油圧ポ
    ンプが上記入力軸によって駆動される請求項1又は2記
    載の遊星歯車式変速装置。
  4. 【請求項4】 上記出力軸に歯車機構を介して連結され
    た第二出力軸をさらに備えた請求項1乃至3いずれかに
    記載の遊星歯車式変速装置。
  5. 【請求項5】 上記出力軸に直結クラッチを介して連結
    された第二出力軸と、上記出力軸及び第二出力軸を連結
    する一乃至複数の歯車機構及び出力部変速クラッチの組
    とをさらに備えた請求項1乃至3いずれかに記載の遊星
    歯車式変速装置。
  6. 【請求項6】 上記歯車機構及び出力部変速クラッチの
    組が一つ備えられ、該歯車機構が、上記出力軸に取り付
    けられる第一歯車と、該第一歯車に噛合され上記出力部
    変速クラッチの入力側に連結される第二歯車と、上記出
    力部変速クラッチの出力側に連結される第三歯車と、該
    第三歯車に噛合され上記第二出力軸に取り付けられる第
    四歯車とを有する請求項5記載の遊星歯車式変速装置。
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CN102797810A (zh) * 2012-09-03 2012-11-28 四川大学 适用于大功率车辆的动力换挡变速器

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