JP2009196569A - 船舶用推進システム、その制御装置及び制御方法 - Google Patents

船舶用推進システム、その制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子制御式のシフト機構を備えた船船舶用推進システムにおいて、シフトチェンジする際に動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減する。
【解決手段】
船外機20は、動力源30と、船舶用の推進部33と、シフトポジション切り替え機構36と、クラッチ用アクチュエータ70と、制御装置86とを備えている。シフトポジション切り替え機構36は、第1のクラッチ61が接続される一方、第2のクラッチ62が切断された第1のシフトポジションと、第1のクラッチ61が切断される一方、第2のクラッチ62が接続された第2のシフトポジションと、第1のクラッチ61と第2のクラッチ62との両方が切断されたニュートラルとを切り替える。制御装置86は、第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、クラッチ用アクチュエータ70に第2のクラッチ62の接続力を漸増させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、船舶用推進システム、その制御装置及び制御方法に関する。詳細には、本発明は、電子制御式のシフト機構を備えた船舶用推進システム、その制御装置及び制御方法に関する。
従来、例えば特許文献1に記載のように、船外機のシフト機構を電動アクチュエータで駆動することでシフトポジションを切り替える技術が提案されている。特許文献1に記載のシフト機構では、電動アクチュエータでドッグクラッチを断続させることでフォワード、リバース及びニュートラルの間でシフトチェンジが行われる。
特開2006−264361号公報
ところで、船舶を停止または強制的に減速させる際には、通常、進行方向とは逆側にシフトチェンジする。具体的には、例えば、現在のシフトがフォワードの場合、シフトがリバースに入れられる。これにより、進行方向とは反対方向の推進力が発生する。その結果、船舶が停止または強制的に減速される。
しかしながら、進行方向とは逆側にシフトチェンジする場合、シフトチェンジの前と後ではプロペラ軸の回転方向が逆となる。このため、進行方向とは逆側にシフトチェンジする際に、動力源や動力伝達機構などには、特に大きな負荷が発生するおそれがある。また、例えば、フォワードから一旦ニュートラルにシフトチェンジした後に、再度フォワードにシフトチェンジする場合にも、動力源や動力伝達機構などに負荷が発生するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子制御式のシフト機構を備えた船船舶用推進システムにおいて、シフトチェンジする際に動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減することにある。
本発明に係る第1の船舶用推進システムは、動力源と、船舶用の推進部と、シフトポジション切り替え機構と、クラッチ用アクチュエータと、制御部とを備えている。動力源は、回転力を発生させる。推進部は、動力源の回転力により駆動されるプロペラを有する。推進部は、推進力を発生させる。シフトポジション切り替え機構は、動力源と推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有する。第1のクラッチ及び第2のクラッチは、動力源と推進部との間に配置されている。シフトポジション切り替え機構は、第1のシフトポジションと、第2のシフトポジションと、ニュートラルとを切り替える。第1のシフトポジションでは、第1のクラッチが接続される一方、第2のクラッチが切断されている。第1のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向の回転力として推進部に伝達される。第2のシフトポジションでは、第1のクラッチが切断される一方、第2のクラッチが接続されている。第2のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として推進部に伝達される。ニュートラルでは、第1のクラッチと第2のクラッチとの両方が切断されている。ニュートラルでは、動力源の回転力が推進部に伝達されない。クラッチ用アクチュエータは、第1のクラッチと第2のクラッチとのそれぞれを断続させる。制御部は、クラッチ用アクチュエータを制御する。制御部は、第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、クラッチ用アクチュエータに第2のクラッチの接続力を漸増させる。
本発明に係る第2の船舶用推進システムは、動力源と、船舶用の推進部と、シフトポジション切り替え機構と、クラッチ用アクチュエータと、制御部とを備えている。動力源は、回転力を発生させる。推進部は、動力源の回転力により駆動されるプロペラを有する。推進部は、推進力を発生させる。シフトポジション切り替え機構は、動力源と推進部との間に配置されている。シフトポジション切り替え機構は、動力源と推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有する。シフトポジション切り替え機構は、第1のシフトポジションと、第2のシフトポジションと、ニュートラルとを切り替える。第1のシフトポジションは、第1のクラッチが接続される一方、第2のクラッチが切断されており、動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として推進部に伝達させるポジションである。第2のシフトポジションは、第1のクラッチが切断される一方、第2のクラッチが接続されており、動力源の回転力を第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として推進部に伝達させるポジションである。ニュートラルは、第1のクラッチと第2のクラッチとの両方が切断され、動力源の回転力を推進部に伝達させないポジションである。クラッチ用アクチュエータは、第1のクラッチと第2のクラッチとのそれぞれを断続させる。制御部は、クラッチ用アクチュエータを制御する。制御部は、第1のシフトポジションから一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、シフトポジションがニュートラルから第1のシフトポジションにシフトチェンジされた際において、クラッチ用アクチュエータに第1のクラッチの接続力を漸増させる。
本発明に係る第3の船舶用推進システムは、動力源と、船舶用の推進部と、シフトポジション切り替え機構と、アクチュエータと、制御部とを備えている。動力源は、回転力を発生させる。推進部は、動力源の回転力により駆動されるプロペラを有する。推進部は、推進力を発生させる。シフトポジション切り替え機構は、前進/後進切り替え機構と、クラッチとを有する。前進/後進切り替え機構は、動力源と推進部との間に配置されている。前進/後進切り替え機構は、第1のシフトポジションと、第2のシフトポジションとを切り替える。第1のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向の回転力として推進部に伝達される。第2のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として推進部に伝達される。クラッチは、動力源と前進/後進切り替え機構とを断続する。アクチュエータは、シフトポジション切り替え機構を駆動させる。制御部は、アクチュエータを制御する。制御部は、第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、アクチュエータにクラッチの接続力を漸増させる。
本発明に係る船舶用推進システムの制御装置は、動力源と、船舶用の推進部と、シフトポジション切り替え機構と、クラッチ用アクチュエータとを備えた船舶用推進システムの制御装置に関する。動力源は、回転力を発生させる。推進部は、動力源の回転力により駆動されるプロペラを有する。推進部は、推進力を発生させる。シフトポジション切り替え機構は、第1のクラッチ及び第2のクラッチを有する。第1のクラッチ及び第2のクラッチは、動力源と推進部との間に配置されている。第1のクラッチ及び第2のクラッチは、動力源と推進部との間の接続状態を変化させる。シフトポジション切り替え機構は、第1のシフトポジションと、第2のシフトポジションと、ニュートラルとを切り替える。第1のシフトポジションでは、第1のクラッチが接続される一方、第2のクラッチが切断されている。第1のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向の回転力として推進部に伝達される。第2のシフトポジションでは、第1のクラッチが切断される一方、第2のクラッチが接続される。第2のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として推進部に伝達される。ニュートラルでは、第1のクラッチと第2のクラッチとの両方が切断される。ニュートラルでは、動力源の回転力は推進部に伝達されない。クラッチ用アクチュエータは、第1のクラッチと第2のクラッチとのそれぞれを断続させる。
本発明に係る船舶用推進システムの制御装置は、第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、クラッチ用アクチュエータに第2のクラッチの接続力を漸増させる。
本発明に係る船舶用推進システムの制御方法は、動力源と、船舶用の推進部と、シフトポジション切り替え機構と、クラッチ用アクチュエータとを備えた船舶用推進システムの制御方法に関する。動力源は、回転力を発生させる。推進部は、動力源の回転力により駆動されるプロペラを有する。推進部は、推進力を発生させる。シフトポジション切り替え機構は、第1のクラッチ及び第2のクラッチを有する。第1のクラッチ及び第2のクラッチは、動力源と推進部との間に配置されている。第1のクラッチ及び第2のクラッチは、動力源と推進部との間の接続状態を変化させる。シフトポジション切り替え機構は、第1のシフトポジションと、第2のシフトポジションと、ニュートラルとを切り替える。第1のシフトポジションでは、第1のクラッチが接続される一方、第2のクラッチが切断されている。第1のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向の回転力として推進部に伝達される。第2のシフトポジションでは、第1のクラッチが切断される一方、第2のクラッチが接続される。第2のシフトポジションでは、動力源の回転力が第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として推進部に伝達される。ニュートラルでは、第1のクラッチと第2のクラッチとの両方が切断される。ニュートラルでは、動力源の回転力は推進部に伝達されない。クラッチ用アクチュエータは、第1のクラッチと第2のクラッチとのそれぞれを断続させる。
本発明に係る船舶用推進システムの制御方法は、第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、クラッチ用アクチュエータに第2のクラッチの接続力を漸増させる。
本発明によれば、電子制御式のシフト機構を備えた船船舶用推進システムにおいて、シフトチェンジする際に動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減できる。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について、図1及び図20に示す船外機を例に挙げて説明する。但し、以下の実施形態は、本発明を実施した好ましい形態の単なる例示である。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。本発明に係る船舶用推進システムは、例えば、所謂船内機や、所謂スタンドライブであってもよい。スタンドライブは、船内外機ともいう。なお、「スタンドライブ」とは、少なくとも動力源が船体上に載置される船舶用推進システムをいう。「スタンドライブ」には、推進部以外のものが船体上に載置されているものも含まれる。
《第1の実施形態》
図1は、第1の実施形態に係る船舶1の船尾11部分を側面視した際の部分断面図である。図1に示すように、船舶1は、船体10と、船舶用推進システムとしての船外機20とを備えている。船外機20は、船体10の船尾11に取り付けられている。
(船外機20の概略構成)
船外機20は、船外機本体21と、チルト・トリム機構22と、ブラケット23とを備えている。
ブラケット23は、マウントブラケット24とスイベルブラケット25とを備えている。マウントブラケット24は、図示しないスクリューによって船体10に固定されている。
スイベルブラケット25は、旋回軸26を介して、マウントブラケット24によって支持されている。スイベルブラケット25は、旋回軸26の中心軸回りに上下方向に揺動可能である。スイベルブラケット25には、船外機本体21が所謂ラバーマウントされている。
チルト・トリム機構22は、船外機本体21をチルト操作及びトリム操作するためのものである。
船外機本体21は、ケーシング27と、カウリング28と、推進力発生装置29とを備えている。推進力発生装置29の大部分は、ケーシング27とカウリング28との内部に配置されている。
図1及び図2に示すように、推進力発生装置29は、エンジン30と、動力伝達機構32と、推進部33とを備えている。
なお、本実施形態では、船外機20が動力源としてエンジン30を有する例について説明する。但し、動力源は、回転力を発生させることができるものである限り、特に限定されない。例えば、動力源は、電動モーターであってもよい。
エンジン30は、図5に示すスロットルボディ87を有する燃料噴射式のエンジンである。エンジン30は、回転力を発生させる。図1に示すように、エンジン30は、クランクシャフト31を備えている。エンジン30は、発生した回転力を、クランクシャフト31を通じて出力する。
動力伝達機構32は、エンジン30と推進部33との間に配置されている。動力伝達機構32は、エンジン30において発生した回転力を推進部33に伝達する。動力伝達機構32は、シフト機構34と、減速機構37と、連動機構38とを備えている。
シフト機構34は、エンジン30のクランクシャフト31に接続されている。図2に示すように、シフト機構34は、変速比切り替え機構35と、シフトポジション切り替え機構36とを備えている。
変速比切り替え機構35は、エンジン30と推進部33との間の変速比を高速変速比(HIGH)と低速変速比(LOW)との間で切り替える。ここで、「高速変速比」とは、出力側回転速度の入力側回転速度に対する比が比較的大きい変速比をいう。一方、「低速変速比」とは、出力側回転速度の入力側回転速度に対する比が比較的小さい変速比をいう。
シフトポジション切り替え機構36は、シフトポジションをフォワード、リバース及びニュートラルとの間で切り替える。
減速機構37は、シフト機構34に接続されている。減速機構37は、シフト機構34からの回転力を、減速して推進部33側に伝達する。減速機構37の構造は、特に限定されない。減速機構37は、例えば、遊星歯車機構を有するものであってもよい。また、減速機構37は、減速ギア対を有するものであってもよい。
連動機構38は、減速機構37と推進部33との間に配置されている。連動機構38は、図示しないベベルギア組を備えている。連動機構38は、減速機構37からの回転力を、方向を変えて推進部33に伝達させる。
推進部33は、プロペラ軸40と、プロペラ41とを備えている。プロペラ軸40は、連動機構38からの回転力をプロペラ41に伝達する。推進部33は、エンジン30において発生した回転力を推進力に変換する。
図1に示すように、プロペラ41は、第1のプロペラ41aと第2のプロペラ41bとの2つのプロペラを含んでいる。第1のプロペラ41aの螺旋方向と、第2のプロペラ41bの螺旋方向とは相互に逆方向である。動力伝達機構32から出力される回転力が正転方向であるとき、第1のプロペラ41aと第2のプロペラ41bとは互いに逆方向に回転し、前進方向の推進力が発生する。よって、シフトポジションがフォワードとなる。一方、動力伝達機構32から出力される回転力が逆転方向であるとき、第1のプロペラ41aと第2のプロペラ41bとのそれぞれは、前進時とは逆方向に回転し、後進方向の推進力が発生する。よって、シフトポジションがリバースとなる。
(シフト機構34の詳細構造)
次に、主として図3を参照しながら、本実施形態におけるシフト機構34の構造について詳細に説明する。なお、図3は、シフト機構34を模式化して表している。このため、図3に示すシフト機構34の構造は、実際のシフト機構34の構造と厳密には一致しない。
シフト機構34は、シフトケース45を備えている。シフトケース45は、外観視略円柱状である。シフトケース45は、第1のケース45aと、第2のケース45bと、第3のケース45cと、第4のケース45dとを備えている。第1のケース45aと、第2のケース45bと、第3のケース45cと、第4のケース45dとは、ボルトなどによって相互に固定されている。
<変速比切り替え機構35>
変速比切り替え機構35は、入力軸としての第1の動力伝達軸50と、出力軸としての第2の動力伝達軸51と、遊星歯車機構52と、変速比切り替え用油圧式クラッチ53とを備えている。第1の動力伝達軸50と第2の動力伝達軸51とは、同軸上に配置されている。第1の動力伝達軸50は、第1のケース45aによって回転可能に支持されている。第2の動力伝達軸51は、第2のケース45bと第3のケース45cとによって回転可能に支持されている。第1の動力伝達軸50は、クランクシャフト31に接続されている。また、第1の動力伝達軸50は、遊星歯車機構52に接続されている。
遊星歯車機構52は、サンギア54と、リングギア55と、キャリア56と、複数のプラネタリギア57とを備えている。リングギア55は、略円筒状に形成されている。リングギア55の内周面に、プラネタリギア57と噛合する歯が形成されている。リングギア55は、第1の動力伝達軸50に接続されている。リングギア55は、第1の動力伝達軸50と共に回転する。
サンギア54は、リングギア55の内部に配置されている。サンギア54とリングギア55とは同軸で回転する。サンギア54は、ワンウェイクラッチ58を介して、第2のケース45bに取り付けられている。ワンウェイクラッチ58は、正転方向の回転を許容する一方、逆転方向の回転を規制する。このため。サンギア54は、正転可能である一方、逆転不能である。
サンギア54とリングギア55との間には、複数のプラネタリギア57が配置されている。各プラネタリギア57は、サンギア54とリングギア55との両方と噛合している。各プラネタリギア57は、キャリア56によって回転可能に支持されている。このため、複数のプラネタリギア57は、各々が回転しながら、第1の動力伝達軸50の軸心回りを相互に同速度で旋回する。
なお、本明細書において、「回転」とは、部材が、その部材内に位置する軸を中心として回ることをいう。一方、「旋回」とは、部材が、その部材の外に位置する軸を中心として回ることをいう。
キャリア56は、第2の動力伝達軸51に接続されている。キャリア56は、第2の動力伝達軸51と共に回転する。
キャリア56とサンギア54との間には、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が配置されている。本実施形態では、この変速比切り替え用油圧式クラッチ53は、湿式多板式クラッチである。但し、本発明において、変速比切り替え用油圧式クラッチ53は、湿式多板式クラッチに限定されない。変速比切り替え用油圧式クラッチ53は、乾式多板式クラッチであってもよく、所謂ドッグクラッチであってもよい。
なお、本明細書において「多板式クラッチ」とは、相互に回転可能な第1の部材及び第2の部材と、第1の部材と共に回転する1または複数の第1のプレートと、第2の部材と共に回転する1または複数の第2のプレートとを備え、第1のプレートと第2のプレートとが圧接されることによって第1の部材と第2の部材との回転が規制されるクラッチをいう。本明細書において「クラッチ」は、回転力が入力される入力軸と、回転力が出力される出力軸との間に配置され、前記入力軸と前記出力軸との間を断続させるものに限定されない。
変速比切り替え用油圧式クラッチ53は、油圧式のピストン53aと、クラッチプレートとフリクションプレートとを含むプレート群53bとを備えている。ピストン53aが駆動されることで、プレート群53bが圧接状態となる。このため、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が接続状態となる。一方、ピストン53aが非駆動状態のときは、プレート群53bが非圧接状態となる。このため、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が切断状態となる。
変速比切り替え用油圧式クラッチ53が接続状態となると、サンギア54とキャリア56とが相互に固定された状態となる。このため、プラネタリギア57の旋回に伴って、サンギア54とキャリア56とが一体に回転する。
<シフトポジション切り替え機構36>
シフトポジション切り替え機構36は、入力軸としての第2の動力伝達軸51と、出力軸としての第3の動力伝達軸59と、遊星歯車機構60と、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61と、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62とを備えている。第3の動力伝達軸59は、第3のケース45cと第4のケース45dとにより回転可能に支持されている。第2の動力伝達軸51と、第3の動力伝達軸59とは同軸上に配置されている。本実施形態では、油圧式クラッチ61,62は湿式多板式クラッチである。なお、第2の動力伝達軸51は、変速比切り替え機構35とシフトポジション切り替え機構36とが共有する部材である。
シフトポジション切り替え機構36は、後に詳述するように、第2のシフトポジションとしてのフォワードと、第1のシフトポジションとしてのリバースと、ニュートラルとを切り替える。フォワードでは、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が切断される一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が接続されている。フォワードでは、エンジン30において発生した回転力が正転方向の回転力としてシフトポジション切り替え機構36から出力される。リバースでは、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続される一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が切断されている。リバースでは、エンジン30において発生した回転力が逆転方向の回転力としてシフトポジション切り替え機構36から出力される。ニュートラルでは、第2及び第3の油圧式クラッチ61,62の両方が切断されている。ニュートラルでは、エンジン30において発生した回転力は、シフトポジション切り替え機構36から出力されない。つまり、エンジン30において発生した回転力は、推進部33に伝達されない。
遊星歯車機構60は、サンギア63と、リングギア64と、複数のプラネタリギア65と、キャリア66とを備えている。
キャリア66は、第2の動力伝達軸51に接続されている。キャリア66は、第2の動力伝達軸51と共に回転する。このため、第2の動力伝達軸51の回転に伴って、キャリア66が回転すると共に、複数のプラネタリギア65が相互に同じ速度で旋回する。
複数のプラネタリギア65は、リングギア64と、サンギア63とに噛合している。リングギア64と第3のケース45cとの間には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が配置されている。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61は、油圧式のピストン61aと、クラッチプレートとフリクションプレートとを含むプレート群61bとを備えている。この油圧式のピストン61aが駆動されることで、プレート群61bが圧接状態となる。このため、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続状態となる。その結果、リングギア64が第3のケース45cに対して固定され、回転不能となる。一方、油圧式のピストン61aが非駆動状態のときは、プレート群61bが非圧接状態となる。このため、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が非接続状態となる。その結果、リングギア64が第3のケース45cに対して非固定状態となり、回転可能となる。
キャリア66とサンギア63との間には、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が配置されている。第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は、油圧式のピストン62aと、クラッチプレートとフリクションプレートとを含むプレート群62bとを備えている。この油圧式のピストン62aが駆動されることで、プレート群62bが圧接状態となる。このため、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が接続状態となる。その結果、キャリア66とサンギア63とが一体に回転する。一方、油圧式のピストン62aが非駆動状態のときは、プレート群62bが非圧接状態となる。このため、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が非接続状態となる。その結果、リングギア64とサンギア63とが相互に回転可能となる。
図4に示すように、油圧式ピストン53a、61a、62aは、アクチュエータ70によって駆動される。アクチュエータ70は、オイルポンプ71と、変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とを備えている。オイルポンプ71は、オイル経路75によって油圧式ピストン53a、61a、62aに接続されている。変速比切り替え用電磁バルブ72は、オイルポンプ71と油圧式ピストン53aとの間に配置されている。この変速比切り替え用電磁バルブ72によって油圧式ピストン53aの油圧が調節される。後進シフト接続用電磁バルブ73は、オイルポンプ71と油圧式ピストン61aとの間に配置されている。後進シフト接続用電磁バルブ73によって油圧式ピストン61aの油圧が調節される。前進シフト接続用電磁バルブ74は、オイルポンプ71と油圧式ピストン62aとの間に配置されている。前進シフト接続用電磁バルブ74によって油圧式ピストン62aの油圧が調節される。
変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とのそれぞれは、オイル経路75の経路面積を徐変可能である。このため、変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とを用いることによって、油圧式ピストン53a、61a、62aの押圧力を徐変させることができる。従って、油圧式クラッチ53,61,62の接続力を徐変させることができる。
なお、クラッチの接続力とは、クラッチの接続状態を表す値である。すなわち、例えば、「変速比切り替え用油圧式クラッチ53の接続力が100%である」とは、プレート群53bが完全な圧接状態となるように油圧式ピストン53aが駆動され、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が完全に接続された状態を意味する。一方、例えば、「変速比切り替え用油圧式クラッチ53の接続力が0%である」とは、油圧式ピストン53aが非駆動状態となることによって、プレート群53bのプレート同士が離間して非圧接状態になり、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が完全に切断された状態を意味する。また、例えば、「変速比切り替え用油圧式クラッチ53の接続力が80%である」とは、プレート群53bが圧接状態となるように変速比切り替え用油圧式クラッチ53が駆動され、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が完全に接続された状態に対して、入力軸としての第1の動力伝達軸50から出力軸としての第2の動力伝達軸51へ伝達される駆動トルクまたは、第2の動力伝達軸51の回転速度が80%となる状態で接続された、所謂半クラッチ状態であることを意味する。
具体的に、本実施形態では、変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とのそれぞれは、PWM(Pulse Width Modulation)制御されるソレノイドバルブにより構成されている。但し、変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とのそれぞれは、PWM制御されるソレノイドバルブ以外のバルブにより構成されていてもよい。例えば、変速比切り替え用電磁バルブ72と、後進シフト接続用電磁バルブ73と、前進シフト接続用電磁バルブ74とのそれぞれは、オン−オフ制御されるソレノイドバルブによって構成されていてもよい。
(シフト機構34の変速動作)
次に、シフト機構34の変速動作について、主として図3と図6を参照しつつ詳細に説明する。図6は、油圧式クラッチ53,61,62の接続状態と、シフト機構34のシフトポジションとを表す表である。シフト機構34では、第1〜第3の油圧式クラッチ53,61,62の断続によって、シフトポジションが切り替えられる。
<低速変速比と高速変速比との切り替え>
低速変速比と高速変速比との切り替えは変速比切り替え機構35において行われる。具体的には、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の操作によって低速変速比と高速変速比とが切り替えられる。詳細には、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が切断状態にある場合に「低速変速比」となる。一方、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が接続状態である場合に「高速変速比」となる。
図3に示すように、リングギア55は第1の動力伝達軸50に接続されている。このため、第1の動力伝達軸50の回転に伴って、リングギア55が正転方向に回転する。ここで、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が切断状態にある場合、キャリア56とサンギア54とは相互に回転可能となっている。よって、プラネタリギア57が回転すると共に旋回する。その結果、サンギア54が逆転方向に回転しようとする。
しかしながら、図6に示すように、ワンウェイクラッチ58は、サンギア54の逆転方向回転を阻止する。このため、サンギア54はワンウェイクラッチ58によって固定される。その結果、リングギア55の回転に伴ってサンギア54とリングギア55との間でプラネタリギア57が旋回することで、キャリア56と共に第2の動力伝達軸51が回転する。この場合、プラネタリギア57は旋回すると共に回転するため、第1の動力伝達軸50の回転は、減速されて第2の動力伝達軸51に伝達される。従って、変速比が「低速変速比」となる。
一方、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が接続状態にある場合、プラネタリギア57とサンギア54とが一体に回転する。よって、プラネタリギア57の回転が禁止される。従って、プラネタリギア57とキャリア56とサンギア54とがリングギア55の回転に伴ってリングギア55と同じ回転速度で正転方向に回転する。ここで、図6に示すように、ワンウェイクラッチ58は、サンギア54の正転を許容する。その結果、第1の動力伝達軸50と第2の動力伝達軸51とが同じ回転速度で正転方向に回転する。言い換えれば、第2の動力伝達軸51に第1の動力伝達軸50の回転力が同じ回転速度且つ同じ回転方向で伝達される。従って、減速比が「高速変速比」となる。
<フォワード、リバース及びニュートラルの切り替え>
フォワード、リバース及びニュートラルの切り替えは、シフトポジション切り替え機構36において行われる。具体的には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62との操作によってフォワード、リバース及びニュートラルの切り替えが行われる。
第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が切断状態である一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が接続状態である場合に「フォワード」となる。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が切断状態である場合、リングギア64は、シフトケース45に対して回転可能である。第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は接続状態にある場合、キャリア66とサンギア63及び第3の動力伝達軸59とは一体に回転する。このため、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続状態である一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は接続状態にある場合、第2の動力伝達軸51とキャリア66とサンギア63と第3の動力伝達軸59とが一体に正転方向に回転する。従って、シフトポジションが「フォワード」となる。
第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続状態である一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が切断状態である場合に「リバース」となる。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続状態である一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は切断状態にある場合、リングギア64はシフトケース45によって回転規制される。一方、サンギア63は、キャリア66に対して回転可能となる。従って、第2の動力伝達軸51が正転方向に回転するにともなって、プラネタリギア65が回転しながら旋回する。その結果、サンギア63と第3の動力伝達軸59とが逆転方向に回転する。従って、シフトポジションが「リバース」になる。
また、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62との両方が切断状態である場合に「ニュートラル」となる。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62との両方が切断状態にある場合、遊星歯車機構60は空転状態となる。このため、第2の動力伝達軸51の回転は第3の動力伝達軸59へと伝達されない。従って、シフトポジションが「ニュートラル」となる。
以上説明したように、低速変速比と高速変速比との間の切り替え、及びシフトポジションの切り替えが行われる。従って、図6に示すように、変速比切り替え用油圧式クラッチ53及び第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が切断状態にある一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が接続状態にある場合に、シフトポジションが「低速フォワード」となる。変速比切り替え用油圧式クラッチ53と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62とが接続状態である一方、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が切断状態である場合に、シフトポジションが「高速フォワード」となる。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61及び第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62との両方が切断状態の場合に、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の接続状態に関わらず、シフトポジションが「ニュートラル」となる。変速比切り替え用油圧式クラッチ53と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62とが切断状態にある一方、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続状態にある場合に、シフトポジションは「低速リバース」となる。また、変速比切り替え用油圧式クラッチ53と第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61とが接続状態にある一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が切断状態にある場合に、シフトポジションは「高速リバース」となる。
(船舶1の制御ブロック)
次に主として図5を参照しながら船舶1の制御ブロックについて説明する。
まず、図5を参照して、船外機20の制御ブロックについて説明する。船外機20には、制御装置86が配置されている。この制御装置86は、船外機20の各機構を制御する。制御装置86は、演算部としてのCPU(central processing unit)86aとメモリ86bとを備えている。メモリ86bには、後述するマップなどの各種設定などが記憶されている。メモリ86bは、CPU86aに接続されている。CPU86aは、各種演算を行う際に、メモリ86bに格納された必要な情報を読み出す。また、CPU86aは、必要に応じて、演算結果をメモリ86bに出力し、メモリ86bに記憶させる。
制御装置86には、エンジン30のスロットルボディ87が接続されている。スロットルボディ87は、制御装置86によって制御される。これにより、エンジン30の回転速度が制御される。その結果、エンジン30の出力が制御される。
また、制御装置86には、エンジン回転速度センサ88が接続されている。エンジン回転速度センサ88は、図1に示すエンジン30のクランクシャフト31の回転速度を検出する。エンジン回転速度センサ88は、検出したエンジン回転速度を制御装置86に出力する。
エンジン30とプロペラ41との間には、トルクセンサ89が設けられている。トルクセンサ89は、エンジン30とプロペラ41との間で発生するトルクを検出する。トルクセンサ89は、検出したトルクを制御装置86に対して出力する。
トルクセンサ89の配置位置は、エンジン30とプロペラ41との間であれば特に限定されない。トルクセンサ89は、例えば、クランクシャフト31、第1〜第3の動力伝達軸50,51,59、プロペラ軸40などに対して配置してもよい。トルクセンサ89は、例えば、磁歪センサなどにより構成することができる。
推進部33には、プロペラ回転速度センサ90が設けられている。プロペラ回転速度センサ90は、プロペラ41の回転速度を検出する。プロペラ回転速度センサ90は、検出した回転速度を制御装置86に対して出力する。なお、プロペラ41の回転速度とプロペラ軸40の回転速度とは相互に実質的に同じである。従って、プロペラ回転速度センサ90は、プロペラ軸40の回転速度を検出するものであってもよい。
また、制御装置86には、上記変速比切り替え用電磁バルブ72と、前進シフト接続用電磁バルブ74と、後進シフト接続用電磁バルブ73とが接続されている。上記変速比切り替え用電磁バルブ72と、前進シフト接続用電磁バルブ74と、後進シフト接続用電磁バルブ73との開閉及び開度調整は、制御装置86によって制御される。
図5に示すように、船舶1は、船体10に巡らされたLAN(local area network)80を備えている。船舶1では、このLAN80を介して装置間の信号の送受信が行われている。
LAN80には、船外機20の制御装置86、コントローラー82及び表示装置81が接続されている。制御装置86は、検出されたエンジン回転速度、プロペラ回転速度などを出力する。表示装置81は、制御装置86から出力された情報や、後述するコントローラー82から出力された情報を表示させる。具体的には、表示装置81は、船舶1の現在のスピード、シフトポジションなどを表示させる。
コントローラー82は、コントロールレバー83と、アクセル開度センサ84と、シフトポジションセンサ85とを備えている。コントロールレバー83には、船舶1の操船者の操作によってシフトポジションやアクセル開度が入力される。具体的に、操船者がコントロールレバー83を操作すると、コントロールレバー83の状態に応じたアクセル開度及びシフトポジションが、それぞれアクセル開度センサ84とシフトポジションセンサ85とによって検出される。アクセル開度センサ84とシフトポジションセンサ85とのそれぞれは、LAN80に接続されている。アクセル開度センサ84とシフトポジションセンサ85とは、それぞれアクセル開度とシフトポジションとをLAN80に送信する。
制御装置86は、アクセル開度センサ84とシフトポジションセンサ85とから出力されたアクセル開度信号やシフトポジション信号を、LAN80を介して受信する。
(船舶1の制御)
次に、船舶1の制御について説明する。
<船舶1の基本的制御>
船舶1の操船者によりコントロールレバー83が操作されると、アクセル開度センサ84とシフトポジションセンサ85とによってコントロールレバー83の状況に応じたアクセル開度とシフトポジションとが検出される。ここで、アクセル開度は、コントロールレバー83の操作量に相当する。検出されたアクセル開度とシフトポジションとは、LAN80に送信される。制御装置86は、LAN80を介して出力されたアクセル開度信号とシフトポジション信号とを受信する。制御装置86は、アクセル開度信号に応じてスロットルボディ87を制御する。制御装置86は、これによってエンジン30の出力制御を行う。
また、制御装置86は、シフトポジション信号に応じてシフト機構34を制御する。具体的には、「低速フォワード」のシフトポジション信号を受信した場合は、変速比切り替え用電磁バルブ72を駆動させて変速比切り替え用油圧式クラッチ53を切断すると共に、支部と接続用電磁バルブ73,74を駆動させて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61を切断させる一方、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を接続させる。これにより、シフトポジションが「低速フォワード」に切り替えられる。
<船舶1の具体的制御>
(1)フォワード及びリバースの一方から他方へのシフトポジションの切り替え
本実施形態では、フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際において、シフト切り替え用油圧式クラッチ61,62の接続力が漸増される。具体的には、例えば、操船者によりコントロールレバー83が操作され、シフトポジションセンサ85によって検出されるシフトポジションがフォワードからリバースに切り替えられる場合を例に挙げて説明する。シフトポジションセンサ85によって検出されるシフトポジションがフォワードからリバースに変わると、シフトポジションセンサ85は、リバースのシフトポジション信号を、LAN80を介して制御装置86に送信する。
CPU86aは、まず、メモリ86bに記憶された図7に示すマップを読み出す。図7に示すマップは、アクセル開度及びエンジン回転速度とクラッチの接続時間とを表すマップである。CPU86aは、この図7に基づいて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を決定する。すなわち、エンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を決定する。
ここで、クラッチの「接続時間」とは、クラッチの接続が開始されてから、クラッチの接続が終了するまでに要する時間である。より具体的には、クラッチの「接続時間」とは、クラッチの接続が開始してから、出力軸が入力軸と同じ回転速度で回転するまでに要する時間である。なお、本実施形態において「クラッチの接続が開始される」とは、油圧クラッチを断続するアクチュエータの駆動が開始されることをいう。
詳細には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間は、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続開始直前のアクセル開度及びエンジン回転速度を図7に示すマップに当てはめることにより導出される。例えば、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続開始直前のアクセル開度及びエンジン回転速度を図7にプロットした結果、線91と線92との間にプロットされた場合は、接続時間がt1と導出される。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続開始直前のアクセル開度及びエンジン回転速度を図7にプロットした結果、線92と線93との間にプロットされた場合は、接続時間がt2と導出される。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続開始直前のアクセル開度及びエンジン回転速度を図7にプロットした結果、線93よりも外側にプロットされた場合は、接続時間がt3と導出される。但し、t1<t2<t3である。
CPU86aは、導出された接続時間で第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続されるように後進シフト接続用電磁バルブ73を制御する。具体的には、例えば、導出された接続時間がt3の場合、図8及び図9に示すように、CPU86aは、時間t3後に第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が完全に接続状態となるように図3に示す油圧式ピストン61aの油圧を漸増させる。さらに具体的には、図8に示すように、CPU86aは、後進シフト接続用電磁バルブ73に対して出力するDuty信号のデューティー比を、時間t3後に100%となるように漸増させる。これにより、油圧式ピストン61aの油圧が漸増される。その結果、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続力が漸増される。なお、図8に示す線94は、後進シフト接続用電磁バルブ73に対して出力されるDuty信号を表している。また、太線95は、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の油圧を表している。
それに対して、例えば、導出された接続時間がt2の場合、図9に示すように、時間t2後に第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が完全に接続状態となるように図3に示す油圧式ピストン61aの油圧を漸増させる。例えば、導出された接続時間がt1の場合、図9に示すように、時間t1後に第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が完全に接続状態となるように図3に示す油圧式ピストン61aの油圧を漸増させる。
また、CPU86aは、シフトポジション切り替え時にクラッチの接続力を漸増させる際に、トルクセンサ89によって検出されるエンジン30とプロペラ41との間のトルクに応じて、クラッチの接続力を低下させる。
以下、フォワードからリバースにシフトポジションが切り替えられる場合を例に挙げて具体的に説明する。メモリ86bには、図16に示すマップが記憶されている。図16に示すマップは、エンジン30とプロペラ41との間のトルク及びエンジン30の回転速度と、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力との関係を定めたマップである。以下、説明の便宜上、図16に示すマップを「トルク−接続力マップ」という。
第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時において、トルクセンサ89は、エンジン30とプロペラ41との間のトルクを所定期間毎に検出する。トルクセンサ89は、検出したトルクを制御装置86に対して出力する。
制御装置86のCPU86aは、トルク−接続力マップをメモリ86bから読み出す。CPU86aは、トルクセンサ89からのトルクとエンジン回転速度センサ88からのエンジン回転速度とトルク−接続力マップとから、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を求める。CPU86aは、求められた第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力と、現在の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の実際の接続力とを比較する。CPU86aは、求められた第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が現在の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の実際の接続力よりも小さい場合は、アクチュエータ70に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を低下させる。具体的には、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を求められた第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力にまで低下させる。
例えば、図17に示すように、時間T1における第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が80%である場合に、図16に示すトルク−接続力マップの点Aにプロットされたとする。この場合、求められる第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力は70%となる。このため、求められる第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力は実際の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力よりも小さいということになる。ここで、トルクセンサ89によって検出されるトルクは、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が大きくなるほど小さくなる傾向にある。よって、図16に規定されたエンジン30とプロペラ41との間のトルクよりも大きなトルクがエンジン30とプロペラ41との間に発生しているということになる。
この場合、図17に示すように、CPU86aは、時間T1において、アクチュエータ70に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を80%から70%にまで低下させる。その後、CPU86aは、アクチュエータ70に再度第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を漸増させる。
例えば、図18に示すように、時間T2における第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が80%である場合に、図16に示すトルク−接続力マップの点Bにプロットされたとする。点Bは、図16に示すようにクラッチ解放領域に位置している。従って、この場合は、図18に示すように、CPU86aは、時間T2において、アクチュエータ70に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を80%から0%にまで低下させる。言い換えれば、CPU86aは、アクチュエータ70に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を切断させる。その後、CPU86aは、アクチュエータ70に再度第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を漸増させる。
また、例えば、図19に示すように、時間T3における第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が70%である場合に、図16に示すトルク−接続力マップの点Cにプロットされたとする。この場合、求められる第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力は80%となる。このため、求められる第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力は実際の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力よりも大きいということになる。よって、エンジン30とプロペラ41との間に発生しているトルクは、図16に規定されたエンジン30とプロペラ41との間のトルクよりも小さいということになる。
この場合は、図19に示すように、CPU86aは、時間T3において、アクチュエータ70に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を70%から80%にまで上昇させる。このように、実際に発生しているトルクが規定のトルクよりも小さい場合は、クラッチの接続スピードが速められる場合もある。
なお、「フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際」には、以下の(場合1)、(場合2)が含まれる。
(場合1)フォワード及びリバースの一方からニュートラルで保持されることなくフォワード及びリバースの他方へと連続的にシフトチェンジされる場合。
具体的には、例えば、図10に示すようにコントロールレバー83が操作される場合。
(場合2)フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされ、所定期間(例えば10秒)にわたってニュートラルを保持した後に、フォワード及びリバースの他方へと段階的にシフトチェンジされる場合。
すなわち、「フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際」とは、フォワード及びリバースの一方から所定の期間(例えば10秒)以内にフォワード及びリバースの他方へとシフトポジションが切り替えられる際を意味する。
具体的には、例えば、図11に示すように、フォワードに対応する位置からリバースに対応する位置まで操作される際に、一旦、コントロールレバー83がニュートラルに対応する位置にt01〜t02の期間保持される場合。
なお、コントロールレバー83がニュートラルに対応する位置にある場合に、コントロールレバー83がニュートラルに対応する位置にあることを操船者に報知する報知手段を船舶1に配置してもよい。また、シフトポジションが切り替えられたときに、シフトポジションが切り替えられたことを報知する報知手段を船舶1に配置してもよい。報知手段は、特に限定されない。報知手段の具体例としては、ブザーやディスプレイ、警告灯などが挙げられる。
また、CPU86aは、フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際において、クラッチの接続中におけるエンジン回転速度の低下率に応じてクラッチの接続時間を調節する。詳細には、CPU86aは、フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際において、クラッチの接続中におけるエンジン回転速度の低下率が大きい場合に、クラッチの接続時間を延長する。
具体的に、エンジン回転速度センサ88は、船外機20の作動中において、所定の期間ごとにエンジン回転速度を検出する。例えば、シフトポジションがフォワードからリバースに切り替えられる場合、CPU86aは、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続中において、エンジン回転速度の変化速度をモニタする。ここで、「エンジン回転速度の低下速度」は、単位時間あたりのエンジン回転速度の低下量である。「エンジン回転速度の低下速度」は、エンジン回転速度を時間で微分して得られる。
なお、通常、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続力が大きくなるにしたがってエンジン30にかかる負荷も大きくなる。このため、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続力が大きくなるにしたがってエンジン回転速度が低下する傾向にある。CPU86aは、エンジン回転速度の変化速度が速い場合は、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を延長し、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続力をよりゆっくりと漸増させる。これにより、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61はよりゆっくりと接続される。
例えば、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続開始時に接続時間が1秒と決定された場合において、接続開始から0.5秒後において、CPU86aがエンジン回転速度の低下速度が大きいと判断した場合、CPU86aは、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続の完了予定時間までの期間を0.5秒よりも長くする。
CPU86aは、この制御を第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続が完了するまで、制御を繰り返し行う。
なお、シフトポジションがフォワードからリバースに切り替えられる場合の第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の切断とのタイミングは特に限定されない。例えば、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の切断が完了した後に、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続を開始してもよい。また、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の切断と第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続とを同時に開始してもよい。第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の切断時において、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を漸減させてもよい。また、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を比較的短い期間で一気に切断してもよい。
また、例えば、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を先に切断した後に第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61を接続させる場合、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間は、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が切断され、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続が開始される直前のエンジン回転速度に応じて決定されてもよい。また、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62が切断された直後のエンジン回転速度に応じて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を決定してもよい。
また、エンジン回転速度とプロペラ回転速度とは相関している。このため、エンジン回転速度に替えてプロペラ回転速度センサ90によって検出されるプロペラ回転速度に応じて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を決定してもよい。
さらに、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続前のエンジン回転速度またはプロペラ回転速度と、予測される第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続後のエンジン回転速度またはプロペラ回転速度との差に基づいて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を決定してもよい。具体的には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続前後におけるエンジン回転速度またはプロペラ回転速度の変化量が大きいほど第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続時間を長くしてもよい。なお、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61の接続後のエンジン回転速度またはプロペラ回転速度の予測は、エンジン回転速度、プロペラ回転速度、船舶1の推進速度などに基づいて予測することができる。
(2)フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後における、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へのシフトポジションの切り替え
また、本実施形態では、フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトポジションが切り替えられる際と同様に、フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際にも、シフト切り替え用油圧式クラッチ61,62の接続力が漸増される。
なお、「フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際」とは、フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、所定の時間(例えば10秒)保持され、その後、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際を意味する。言い換えれば、「フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際」とは、フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、所定の時間(例えば10秒)以内に、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際を意味する。
(3)高速フォワード及び高速リバースの一方から逆方向のシフトポジションへの切り替え
高速フォワード及び高速リバースの一方から逆方向のシフトポジションへシフトポジションが切り替えられる場合、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始される前に、変速比切り替え機構35の変速比が高速側から低速側に切り替えられる。
例えば、高速フォワードからリバースにシフトポジションが切り替えられる場合、先に、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が切断される。これにより、変速比切り替え機構35の変速比が低速となる。その後、後進シフト接続用電磁バルブ73が徐々に開かれ、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続される。その結果、シフトポジションがリバースとなる。
なお、第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の切断タイミングは特に限定されない。例えば、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の切断前に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を切断してもよい。また、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の切断後に第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を切断してもよい。さらに、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の切断と第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62との切断を同時に開始してもよい。
また、高速フォワード及び高速リバースの一方から他方へシフトポジションが切り替えられる場合、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始される前に、変速比切り替え機構35の変速比が高速側から低速側に切り替えられる。そして、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が完了されるまでの期間にわたって変速比が低速側に維持される。
例えば、高速フォワードから高速リバースにシフトポジションが切り替えられる場合、まず、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が切断される。これにより、変速比切り替え機構35の変速比が低速となる。その後、後進シフト接続用電磁バルブ73が徐々に開かれ、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61が接続される。その結果、シフトポジションが低速リバースとなる。その後、変速比切り替え用油圧式クラッチ53が接続されてシフトポジションが高速リバースとなる。変速比切り替え用油圧式クラッチ53を接続する際、変速比切り替え用油圧式クラッチ53の接続力を漸増させてもよい。
例えば、フォワードまたはリバースの一方から他方へとシフトチェンジされる場合、シフトチェンジの前後でプロペラ軸40の回転方向が逆となる。このため、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を急激に接続すると、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などに比較的大きな負荷がかかる。
それに対して、本実施形態では、フォワードまたはリバースの一方から他方へとシフトチェンジされる際において、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力が漸増される。従って、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を低減することができる。
また、本実施形態では、CPU86aが、シフトポジション切り替え時にクラッチの接続力を漸増させる際に、トルクセンサ89によって検出されるエンジン30とプロペラ41との間のトルクに応じて、クラッチの接続力を低下させる。具体的には、エンジン30とプロペラ41との間で実際に発生しているトルクが規定のトルクよりも大きくなったときに、クラッチの接続力が低下される。
エンジン30とプロペラ41との間で実際に発生しているトルクが規定のトルクよりも大きい場合、エンジン30などに比較的大きな負荷がかかっている状態となる。そのときに、本実施形態にように、クラッチの接続力を低下させると、プロペラ41で発生するトルクがエンジン30に伝達される効率が低下する。従って、エンジン30などに対する負荷を効果的に低減することができる。
また、エンジン30とプロペラ41との間で実際に発生しているトルクが規定のトルクよりも小さい場合には、クラッチの接続力が高められる。このため、クラッチの接続にかかる時間が短縮される。その結果、シフトチェンジに要する時間が短縮される。
また、本実施形態では、フォワード及びリバースの一方から一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、ニュートラルからフォワード及びリバースの一方へシフトチェンジされる際にも、シフト切り替え用油圧式クラッチ61,62の接続力が漸増される。従って、この場合においても、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を低減することができる。
ところで、通常、エンジン回転速度が高いほど、シフトチェンジ前後におけるプロペラ回転速度の変化量が大きくなる。このため、シフトチェンジ時にエンジン30などにかかる負荷も大きくなる傾向にある。
それに対して本実施形態では、エンジン回転速度に応じて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間が変更される。具体的には、エンジン回転速度が高いときほど第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間が長くされる。このため、エンジン回転速度が高いなど、シフトチェンジ前後におけるプロペラ回転速度の変化が大きくなると予想できる場合には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62がよりゆっくり接続される。従って、シフトチェンジ前後におけるプロペラ回転速度の変化が大きくなると予想できる場合においても、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を効果的に低減することができる。
なお、エンジン回転速度に替えて、エンジン回転速度に相関する値を用いてもよい。また、エンジン回転速度と、エンジン回転速度に相関する値の両方を用いてもよい。その場合であっても、同様に、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を効果的に低減することができる。エンジン回転速度に相関する値としては、スロットル弁の開度であるスロットル開度などが挙げられる。
通常、シフトチェンジ時にエンジン30などにかかる負荷は、アクセル開度が大きいときほど大きくなる傾向にある。このため、本実施形態のように、エンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間を決定することが好ましい。そうすることで、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷をより効果的に低減することができる。
本実施形態では、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続中に、エンジン30の回転速度の低下速度に応じて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間が調節される。具体的には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続中に、エンジン30の回転速度の低下速度が速い場合には第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間が長くされる。このため、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷をさらに効果的に低減することができる。
なお、エンジン回転速度はプロペラ回転速度と相関する。このため、エンジン回転速度に替えてプロペラ回転速度を用いて第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時間を決定してもよい。この場合でも同様に、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を低減することができる。
第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は、接続力を漸増可能なものであれば特に限定されない。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62は、例えば本実施形態のように、多板式クラッチにより構成してもよい。第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62を多板式クラッチにより構成した場合、接続力の漸増が特に容易となるため好ましい。
ところで、高速フォワードまたは高速リバースから逆側のシフトポジションにシフトチェンジされる場合、変速比切り替え機構35の変速比が高速側であれば、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続時に、エンジン30に負荷がかかりやすくなる傾向にある。
それに対して本実施形態では、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続前に変速比切り替え機構35の変速比が低速側とされる。このため、高速フォワードまたは高速リバースから逆側のシフトポジションにシフトチェンジされる場合において、エンジン30にかかる負荷を効果的に低減することができる。
本実施形態では、少なくとも第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が完了するまでの期間にわたって変速比が低速側に維持される。従って、エンジン30にかかる負荷をより効果的に低減することができる。
なお、本実施形態において説明した船舶1の具体的制御は、全ての運転状態において常に実施される必要はない。具体的には、少なくとも第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が完了するまでの期間にわたって変速比を低速変速比に維持する制御は、全ての運転状態において常に実施される必要はない。船舶1の状況によって必要に応じて実施されればよい。具体的には、船舶1の推進速度が速く、かつエンジン30への負荷が大きい状態において少なくとも実施されればよい。例えば、船舶1の推進速度が遅い場合や、エンジン30の負荷が小さい状態では、上記船舶1の具体的制御は必ずしも行われなくてもよい。また、コントロールレバー83が操作ゆっくり行われる場合や、そもそもクラッチの状態に対してクラッチの断続が十分にゆっくりと行われる場合などにおいても、上記船舶1の具体的制御は必ずしも行われなくてもよい。
《変形例》
上記実施形態では、フォワードまたはリバースの一方から他方へとシフトチェンジされる際において、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの間にわたって接続力が漸増される例について説明した。より具体的には、図8に示すように、クラッチの接続力の変化速度が徐々に小さくなるようにクラッチの接続力が徐変される例について説明した。但し、本発明はこれに限定されない。
例えば、図12に示すように、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの間にわたって接続力を単調増加させてもよい。
図13に示すように、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの間にわたって、クラッチの接続力の変化速度が徐々に大きくなるように接続力を増加させてもよい。
また、図14に示すように、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの期間の一部の期間t11〜t12においてのみ第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続力を漸増させてもよい。言い換えれば、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの期間の一部の期間において接続力を急激に増大させてもよい。
さらに、図15に示すように、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの期間の一部の期間t22〜t23において接続力を一定に保持してもよい。具体的には、第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ61または第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ62の接続が開始されてから完了するまでの期間の一部の期間t21〜t22において接続力を徐変させる。その後、期間t22〜t23において接続力を一定に保持する。そして、t23〜において接続力を急激に増大させてもよい。
このように、シフト切り替え用のクラッチ61,62の接続力をどのように漸増させるかは、クラッチ61,62の特性や船外機20及び船舶1の特性などに基づいて適宜決定することができる。
《第2の実施形態》
上記第1の実施形態では、シフトポジション切り替え機構36がひとつの遊星歯車機構60と2つのクラッチ61,62とによって構成されている例について説明した。但し、本発明において、シフトポジション切り替え機構の構成はこれに限定されない。本発明において、シフトポジション切り替え機構は、フォワードとリバースとの切り替えが可能で、且つシフトチェンジの際に断続され、接続力を漸増させることが可能なクラッチを有する限りにおいて特に限定されない。例えば、図21に示すように、連動機構部分に配置された前進/後進切り替え機構101と、前進/後進切り替え機構101とエンジン30との間を断続するクラッチ102とによってシフトポジション切り替え機構36を構成してもよい。
以下、図20〜図22を主として参照しながら、第2の実施形態における動力伝達機構32の構成について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1の実施形態において説明した部材と実質的に同じ機能を有する部材を同じ符号で示し、説明を省略する。
図20及び図21に示すように、本実施形態では、動力伝達機構32は、変速比切り替え機構35と、減速機構37とシフトポジション切り替え機構36とを備えている。シフトポジション切り替え機構36は、減速機構37と推進部33との間に配置されている。シフトポジション切り替え機構36は、油圧式クラッチ102と前進/後進切り替え機構101とを備えている。
油圧式クラッチ102は、湿式多板式クラッチである。油圧式クラッチ102は、前進/後進切り替え機構101とエンジン30との間に配置されている。この油圧式クラッチ102によって、エンジン30と前進/後進切り替え機構101との間が断続される。
前進/後進切り替え機構101は、上記第1の実施形態の連動機構38と同様、回転力の方向を変換する連動機構としての機能も有する。前進/後進切り替え機構101は、フォワードとリバースとを切り替える。
前進/後進切り替え機構101は、図22に示すように、油圧式クラッチ102の出力軸に接続された動力伝達軸105を備えている。動力伝達軸105の下端部には、ピニオンギア106が取り付けられている。ピニオンギア106は、被駆動ギア107,108と噛合している。ピニオンギア106及び被駆動ギア107,108は、それぞれベベルギアにより構成されている。このため、ピニオンギア106と被駆動ギア107,108との回転方向は相互に垂直となっている。
被駆動ギア107は、第1のプロペラ軸109によって支持されている。第1のプロペラ軸109は、図21に示す後方の第2のプロペラ41bに接続されている。第2のプロペラ41bは、第1のプロペラ軸109と共に回転する。
一方、被駆動ギア108は、図22に示すように、第2のプロペラ軸110によって支持されている。第2のプロペラ軸110は、図21に示す第1のプロペラ41aに接続されている。第1のプロペラ41aは、第2のプロペラ軸110と共に回転する。本実施形態では、これら第1のプロペラ軸109と第2のプロペラ軸110とによってプロペラ軸40が構成されている。
また、前進/後進切り替え機構101には、シフトロッド113と、2つのスライダ111,112が設けられている。スライダ111とスライダ112とは、シフトロッド113の操作によって前後方向に一体的に変位する。
シフトロッド113の操作によって、スライダ111とスライダ112とが一体的に後方に変位すると、スライダ111のギア111bは、被駆動ギア107に噛合する。このため、動力伝達軸105の回転は、ピニオンギア106、スライダ111及び被駆動ギア107を経て第2のプロペラ軸110に伝達される。一方、スライダ112のギア112aは、被駆動ギア108に噛合する。このため、動力伝達軸105の回転は、ピニオンギア106、スライダ112及び被駆動ギア108を経て第1のプロペラ軸109に伝達される。その結果、プロペラ41a、41bが互いに逆方向に回転する。これにより、前進方向の推進力が発生する。
一方、シフトロッド113の操作によって、スライダ111とスライダ112とが一体的に前方に変位すると、スライダ112と被駆動ギア108とは噛合していない状態となる。スライダ111は、ギア111aにおいて被駆動ギア108と噛合する。このため、動力伝達軸105の回転は、ピニオンギア106、スライダ111及び被駆動ギア108を介して第2のプロペラ軸110にのみ伝達される。回転力は第1のプロペラ軸109には伝達されない。このため、第1のプロペラ41aのみが逆方向に回転する。これにより後進方向の推進力が発生する。
なお、シフトポジション切り替え機構36のシフトポジションがニュートラルの場合は、スライダ111が被駆動ギア107,108と噛合しない中立位置に配置されるか、またはクラッチ102が切断される。スライダ111が中立位置に配置されると共にクラッチ102が切断されてもよい。
本実施形態の場合、フォワード及びリバースの一方から他方へとシフトチェンジされる際に、油圧式クラッチ102の接続力が漸増される。具体的には、例えば、フォワードからリバースに切り替えられる場合、シフトポジションがニュートラルにされる。詳細には、スライダ111を中立位置に変位させるか、またはクラッチ102を切断することによってニュートラルにする。スライダ111を中立位置に変位させることによってシフトポジションをニュートラルにした場合は、その後、クラッチ102を切断する。
そして、スライダ111,112を後進位置に変位させる。その後、クラッチ102を接続することにより、シフトポジションをリバースにする。この際、クラッチ102の接続力が徐変される。
従って、本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、エンジン30、動力伝達機構32、推進部33などにかかる負荷を低減することができる。
《その他の変形例》
上記実施形態では、変速比切り替え機構35を制御するためのマップと、シフトポジション切り替え機構36を制御するためのマップとを船外機20に搭載されたECU86内のメモリ86bに記憶させている。また、電磁バルブ72,73,74を制御するための制御信号を船外機20に搭載されたECU86内のCPU86aから出力させている。
但し、本発明は、この構成に限定されない。例えば、船体10に搭載したコントローラー82に、記憶部としてのメモリと、演算部としてのCPUとを、メモリ86b及びCPU86aと共に、またはメモリ86b及びCPU86aに替えて設けてもよい。この場合、コントローラー82に設けられたメモリに変速比切り替え機構35を制御するためのマップと、シフトポジション切り替え機構36を制御するためのマップとを記憶させてもよい。また、コントローラー82に設けられたCPUから電磁バルブ72,73,74を制御するための制御信号を出力させてもよい。
上記実施形態では、ECU86がエンジン30と電磁バルブ72,73,74との両方の制御を行う例について説明した。但し、本発明は、これに限定されない。例えば、エンジンを制御するECUと、電磁バルブを制御するECUとを別個に設けてもよい。
上記実施形態では、コントローラー82が所謂「電子制御式コントローラー」である例について説明した。ここで、「電子制御式コントローラー」とは、コントロールレバー83の操作量を電気信号に変換すると共に、その電気信号をLAN80に出力するコントローラーをいう。
但し、本発明において、コントローラー82は電子制御式コントローラーでなくてもよい。コントローラー82は、例えば所謂機械式コントローラーであってもよい。ここで、「機械式コントローラー」とは、コントロールレバーと、コントロールレバーに接続されたワイヤを備え、コントロールレバーの操作量及び操作方向をワイヤの操作量及び操作方向という物理量として船外機に伝達するコントローラーをいう。
上記実施形態では、シフト機構34が変速比切り替え機構35を有する例について説明した。但し、シフト機構34は、変速比切り替え機構35を有さないものであってもよい。例えば、シフト機構34は、シフトポジション切り替え機構36のみを有するものであってもよい。
第1の実施形態に係る船舶の船尾部分を側面視した際の部分断面図である。 第1の実施形態における推進力発生装置の構成を表す模式的構成図である。 第1の実施形態におけるシフト機構の模式的断面図である。 第1の実施形態におけるオイル回路図である。 船舶の制御ブロック図である。 第1〜第3の油圧式クラッチの接続状態と、シフト機構のシフトポジションとを表す表である。 アクセル開度及びエンジン回転速度とクラッチの接続時間とを表すマップである。 時間t3で第2の油圧式クラッチが接続される場合の進シフト接続用電磁バルブに出力されるPWM信号と油圧を表すグラフである。 接続時間がt1,t2,t3である場合の第2の油圧式クラッチの油圧の経時変化を表すグラフである。 シフトポジションをフォワードからリバースへと連続的に切り替える場合のシフト動作を説明するためのグラフである。(a)シフトポジションをフォワードからリバースへと連続的に切り替える場合のコントロールレバーの一を表すグラフである。(b)シフトポジションをフォワードからリバースへと連続的に切り替える場合の第1のシフト切り替え用油圧式クラッチの接続力を表すグラフである。(c)シフトポジションをフォワードからリバースへと連続的に切り替える場合の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチの接続力を表すグラフである。 シフトポジションをフォワードからリバースへと切り替える際に一旦ニュートラルで保持する場合のシフト動作を説明するためのグラフである。(a)シフトポジションをフォワードからリバースへと切り替える際に一旦ニュートラルで保持する場合のコントロールレバーの一を表すグラフである。(b)シシフトポジションをフォワードからリバースへと切り替える際に一旦ニュートラルで保持する場合の第1のシフト切り替え用油圧式クラッチの接続力を表すグラフである。(c)シフトポジションをフォワードからリバースへと切り替える際に一旦ニュートラルで保持する場合の第2のシフト切り替え用油圧式クラッチの接続力を表すグラフである。 変形例1における進行方向とは逆側へシフトチェンジされる際のシフト接続用クラッチの接続力の経時変化を表すグラフである。 変形例2における進行方向とは逆側へシフトチェンジされる際のシフト接続用クラッチの接続力の経時変化を表すグラフである。 変形例3における進行方向とは逆側へシフトチェンジされる際のシフト接続用クラッチの接続力の経時変化を表すグラフである。 変形例4における進行方向とは逆側へシフトチェンジされる際のシフト接続用クラッチの接続力の経時変化を表すグラフである。 エンジン回転速度及びトルクとクラッチの接続力との関係を表すマップである。 時間T1において、図16から得られるクラッチの接続力が実際のクラッチの接続力よりも小さい場合のクラッチの接続力の変化を表すグラフである。 時間T2において、図16から得られるクラッチの接続力が実際のクラッチの接続力よりも小さい場合のクラッチの接続力の変化を表すグラフである。 時間T3において、図16から得られるクラッチの接続力が実際のクラッチの接続力よりも大きい場合のクラッチの接続力の変化を表すグラフである。 第2の実施形態に係る船舶の船尾部分を側面視した際の部分断面図である。 第2の実施形態における推進力発生装置の構成を表す模式的構成図である。 前進/後進切り替え機構部分の拡大断面図である。
符号の説明
20 船外機(船舶用推進システム)
30 エンジン(動力源)
33 推進部
35 変速比切り替え機構
36 シフトポジション切り替え機構
41 プロペラ
53 変速比切り替え用油圧式クラッチ
61 第1のシフト切り替え用油圧式クラッチ(第1のクラッチ)
62 第2のシフト切り替え用油圧式クラッチ(第2のクラッチ)
70 アクチュエータ
71 オイルポンプ
72 変速比切り替え用電磁バルブ
73 後進シフト接続用電磁バルブ
74 前進シフト接続用電磁バルブ
86 制御装置(制御部)
88 エンジン回転速度センサ(動力源回転速度用センサ)
89 トルクセンサ
90 プロペラ回転速度センサ
101 前進/後進切り替え機構
102 油圧式クラッチ

Claims (14)

  1. 回転力を発生させる動力源と、
    前記動力源の回転力により駆動されるプロペラを有し、推進力を発生させる船舶用の推進部と、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源と前記推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有し、前記第1のクラッチが接続される一方、前記第2のクラッチが切断されており、前記動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第1のシフトポジションと、前記第1のクラッチが切断される一方、前記第2のクラッチが接続されており、前記動力源の回転力を前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第2のシフトポジションと、前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとの両方が切断され、前記動力源の回転力を前記推進部に伝達させないニュートラルとを切り替えるシフトポジション切り替え機構と、
    前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとのそれぞれを断続させるクラッチ用アクチュエータと、
    前記クラッチ用アクチュエータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記クラッチ用アクチュエータに前記第2のクラッチの接続力を漸増させる船舶用推進システム。
  2. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記動力源の回転速度を検出する動力源用回転速度センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされるときの前記動力源の回転速度に応じて前記第2のクラッチの接続が開始されてから完了するまでの時間を変更する船舶用推進システム。
  3. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記プロペラの回転速度を検出するプロペラ用回転速度センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされるときの前記プロペラの回転速度に応じて前記第2のクラッチの接続が開始されてから完了するまでの時間を変更する船舶用推進システム。
  4. 請求項3に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、シフトチェンジ前後における予測される前記プロペラの回転速度の変化量が大きいほど前記第2のクラッチの接続が開始されてから完了するまでの時間を長くする船舶用推進システム。
  5. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記動力源の回転速度を検出する動力源用回転速度センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記第2のクラッチの接続中における前記動力源の回転速度の低下速度に応じて前記第2のクラッチの接続が完了するまでの時間を調節する船舶用推進システム。
  6. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記駆動源と前記プロペラとの間に配置され、前記駆動源と前記プロペラとの間にかかるトルクを測定するトルクセンサと、
    前記動力源の回転速度を検出する動力源用回転速度センサと、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記トルク及び前記動力源の回転速度と前記第2のクラッチの接続力との関係を定めたマップを記憶しており、前記第2のクラッチの接続力が漸増される際において、前記マップから算出される前記第2のクラッチの接続力が前記第2のクラッチの実際の接続力よりも小さいときに、前記クラッチ用アクチュエータに前記第2のクラッチの接続力を低下させる船舶用推進システム。
  7. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源と前記推進部との間の変速比を低速変速比と高速変速比との間で切り替える変速比切り替え機構と、
    前記変速比切り替え機構を駆動する変速比切り替え用アクチュエータと、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記第2のクラッチの接続が開始される前に、前記変速比切り替え用アクチュエータに前記動力源と前記推進部との間の変速比を前記低速変速比とする船舶用推進システム。
  8. 請求項7に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、少なくとも前記第2のクラッチの接続が完了するまでの期間にわたって、前記変速比切り替え用アクチュエータに前記動力源と前記推進部との間の変速比を前記低速変速比に維持させる船舶用推進システム。
  9. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記第2のクラッチは、多板式クラッチである船舶用推進システム。
  10. 請求項1に記載された船舶用推進システムにおいて、
    前記クラッチ用アクチュエータは、
    油圧を発生させ、前記油圧により前記クラッチを断続させるオイルポンプと、
    前記オイルポンプと前記クラッチとの間に配置され、前記クラッチに供給される油圧を徐変可能なバルブと、
    を有し、
    前記制御部は、前記バルブを駆動させることによって前記クラッチの接続力を変化させる船舶用推進システム。
  11. 回転力を発生させる動力源と、
    前記動力源の回転力により駆動されるプロペラを有し、推進力を発生させる船舶用の推進部と、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源と前記推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有し、前記第1のクラッチが接続される一方、前記第2のクラッチが切断されており、前記動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第1のシフトポジションと、前記第1のクラッチが切断される一方、前記第2のクラッチが接続されており、前記動力源の回転力を前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第2のシフトポジションと、前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとの両方が切断され、前記動力源の回転力を前記推進部に伝達させないニュートラルとを切り替えるシフトポジション切り替え機構と、
    前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとのそれぞれを断続させるクラッチ用アクチュエータと、
    前記クラッチ用アクチュエータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから一旦ニュートラルにシフトチェンジされた後に、シフトポジションがニュートラルから前記第1のシフトポジションにシフトチェンジされた際において、前記クラッチ用アクチュエータに前記第1のクラッチの接続力を漸増させる船舶用推進システム。
  12. 回転力を発生させる動力源と、
    前記動力源の回転力により駆動されるプロペラを有し、推進力を発生させる船舶用の推進部と、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第1のシフトポジションと、前記動力源の回転力を前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第2のシフトポジションとを切り替える前進/後進切り替え機構と、前記動力源と前記前進/後進切り替え機構とを断続するクラッチとを有するシフトポジション切り替え機構と、
    前記シフトポジション切り替え機構を駆動させるアクチュエータと、
    前記アクチュエータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記アクチュエータに前記クラッチの接続力を漸増させる船舶用推進システム。
  13. 回転力を発生させる動力源と、
    前記動力源の回転力により駆動されるプロペラを有し、推進力を発生させる船舶用の推進部と、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源と前記推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有し、前記第1のクラッチが接続される一方、前記第2のクラッチが切断されており、前記動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第1のシフトポジションと、前記第1のクラッチが切断される一方、前記第2のクラッチが接続されており、前記動力源の回転力を前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第2のシフトポジションと、前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとの両方が切断され、前記動力源の回転力を前記推進部に伝達させないニュートラルとを切り替えるシフトポジション切り替え機構と、
    前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとのそれぞれを断続させるクラッチ用アクチュエータと、
    を備えた船舶用推進システムの制御装置であって、
    前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記クラッチ用アクチュエータに前記第2のクラッチの接続力を漸増させる船舶用推進システムの制御装置。
  14. 回転力を発生させる動力源と、
    前記動力源の回転力により駆動されるプロペラを有し、推進力を発生させる船舶用の推進部と、
    前記動力源と前記推進部との間に配置され、前記動力源と前記推進部との間の接続状態を変化させる第1のクラッチ及び第2のクラッチを有し、前記第1のクラッチが接続される一方、前記第2のクラッチが切断されており、前記動力源の回転力を第1の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第1のシフトポジションと、前記第1のクラッチが切断される一方、前記第2のクラッチが接続されており、前記動力源の回転力を前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向の回転力として前記推進部に伝達させる第2のシフトポジションと、前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとの両方が切断され、前記動力源の回転力を前記推進部に伝達させないニュートラルとを切り替えるシフトポジション切り替え機構と、
    前記第1のクラッチと前記第2のクラッチとのそれぞれを断続させるクラッチ用アクチュエータと、
    を備えた船舶用推進システムの制御方法であって、
    前記第1のシフトポジションから前記第2のシフトポジションへとシフトチェンジされる際において、前記クラッチ用アクチュエータに前記第2のクラッチの接続力を漸増させる船舶用推進システムの制御方法。
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