JP2002048199A - 舶用推進装置の変速構造および変速制御方法 - Google Patents

舶用推進装置の変速構造および変速制御方法

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JP2002048199A
JP2002048199A JP2000234306A JP2000234306A JP2002048199A JP 2002048199 A JP2002048199 A JP 2002048199A JP 2000234306 A JP2000234306 A JP 2000234306A JP 2000234306 A JP2000234306 A JP 2000234306A JP 2002048199 A JP2002048199 A JP 2002048199A
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三樹雄 堀田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星歯車装置を備えた変速装置は、噛み合い
条件に支配されるため可能な速比が限定されてしまう。
また、平行歯車装置を備えた変速装置では、出力側が1
変速に対して1軸の構成であるため、ラジアル荷重が発
生する。 【解決手段】 原動機1とマリンギヤ20と変速装置3
とを備える舶用推進装置であって、該マリンギヤ20は
前後進クラッチを備えており、該変速装置3は該原動機
1と該前後進クラッチとの間に設けられ、該変速装置3
への入力軸37の外周にクラッチ軸仕組みを設け、該ク
ラッチ軸仕組みの配設数を変速段数よりも多くし、同一
変速比の前記クラッチ軸仕組みを、前記入力軸37に対
し点対称位置に、もしくは点対称に近い位置に配置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、舶用推進装置の変
速構造及び制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、舶用推進装置を構成す
る変速装置として、図23、図24に示すような、遊星
歯車装置とワンウェイクラッチとから構成される変速装
置70、また図25から図27に示すような、1変速に
つき1軸を設けた平行歯車列を備える変速装置80など
がある。また、多段変速を得る場合、速比の数だけクラ
ッチ軸仕組みを用いて変速装置を構成し、前後進ごとに
クラッチ軸仕組みを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記変速装置70は、
遊星歯車装置71を利用しているため、内歯と太陽歯車
と遊星歯車とでの噛み合い条件に支配されるため、自由
な歯数比が得がたい。このため速度比の自由度が低く、
2速として可能な速度比は限定されてしまう。変速装置
80では速度比の制限はない。ところが変速装置80で
は、出力軸側で、1速ギヤ83または2速ギヤ85を枢
支する軸一本のみを介して、駆動力を伝達している。こ
のため、該軸一本に駆動力伝達の際の負担がすべて掛か
ってしまう。加えて変速装置80では、出力側が1変速
に対して1軸の構成であるため、ラジアル荷重Rが発生
する。ラジアル荷重Rが発生すると、軸受けに負荷がか
かり、機械損失が増し、軸受け寿命が短くなる。また、
多段変速を実現する場合、従来では変速段数だけのクラ
ッチ軸仕組みの配設数を必要とするため、クラッチ軸仕
組みの配設数が増加していた。このため、変速機構その
ものを大型化させていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、原動機
と減速逆転機と変速装置とを備える舶用推進装置であっ
て、該減速逆転機は前後進クラッチを備えており、該変
速装置は該原動機と該前後進クラッチとの間に設けら
れ、該変速装置は該変速装置の入力軸の外周にクラッチ
軸仕組みを設け、該クラッチ軸仕組みの配設数は、該変
速装置の変速段数よりも多くしたものである。
【0005】請求項2においては、前記複数のクラッチ
軸仕組みを同一変速比としたときは、前記入力軸に対し
点対称位置に、もしくは点対称に近い位置に配置したも
のである。
【0006】請求項3においては、原動機と減速逆転機
と変速装置とを備える舶用推進装置であって、該減速逆
転機は前進2速式クラッチを備えており、該原動機と該
前進2速式クラッチとの間に、少なくとも一つの変速装
置を設けて構成したものである。
【0007】請求項4においては、変速装置と減速逆転
機とを備える舶用推進装置であって、該変速装置と該減
速逆転機との合わせ面に潤滑油通路を設けたものであ
る。
【0008】請求項5においては、前記クラッチ軸仕組
み上、または前記入力軸上に、ワンウェイクラッチを設
けたものである。
【0009】請求項6においては、変速装置と減速逆転
機とを備える舶用推進装置であって、該変速装置の出力
軸を該変速装置の入力軸に対して傾斜させたものであ
る。
【0010】請求項7においては、変速装置を備える舶
用推進装置であって、該変速装置は2速式クラッチを内
装しており、該変速装置の油圧回路は油圧ポンプとシー
ケンスバルブと電磁切換弁とから構成され、該電磁切換
弁により速比の切換えを行うものとし、1速時は該ポン
プより該シーケンスバルブを経て1速側の油圧クラッチ
に圧油を供給し、2速時は該油圧ポンプより該電磁切換
弁を経て2速側の油圧クラッチに圧油を供給すると共
に、該シーケンスバルブにパイロット圧力を加えて該シ
ーケンスバルブの切換えを行い、1速側に充填された作
動油を該シーケンスバルブを経てドレンするようにした
ものである。
【0011】請求項8においては、変速装置と減速逆転
機とを備える舶用推進装置であって、該変速装置のクラ
ッチ油圧を一旦低圧に制御し、その間に該減速逆転機の
クラッチ嵌入を行い、その後に該変速装置のクラッチ油
圧を全圧とするものである。
【0012】請求項9においては、原動機と変速装置と
減速逆転機とを備える舶用推進装置であって、該変速装
置に内装される油圧クラッチ、あるいは該変速装置及び
該減速逆転機双方に内装される油圧クラッチの摩擦板を
滑動させて低速航行可能とし、該摩擦板の滑動は、該原
動機の駆動回転数、及び該クラッチ油圧のいずれか一
方、もしくは双方の制御により発生させるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を説明する。
図1はマリンギヤ用変速装置レイアウトを示す船舶の側
面図であり、図2はドライブ装置用変速装置レイアウト
を示す船舶の側面図であり、図3は第一実施例の変速装
置の駆動スケルトン図であり、図4は第一実施例の変速
装置における入力軸外周のクラッチ軸仕組みレイアウト
図であり、図5は第一実施例の変速装置の断面図であ
り、図6は原動機側から見た歯車配列を示す第一実施例
の変速装置のA−A断面図であり、図7は減速逆転機側
から見た第一実施例の変速装置のB−B断面図であり、
図8は第二実施例の変速装置における入力軸外周のクラ
ッチ軸仕組みレイアウト図であり、図9はラジアル荷重
のかかる様子を示す、第一実施例の変速装置における入
力軸外周のクラッチ軸仕組みレイアウト図であり、図1
0はマリンギヤの平行歯車列のレイアウト図であり、図
11は第三実施例の変速装置の入力軸外周のクラッチ軸
仕組みレイアウト図であり、図12は第四実施例の変速
装置の駆動スケルトン図であり、図13は第五実施例の
変速装置の駆動スケルトン図であり、図14は第六実施
例の変速装置の駆動スケルトン図であり、図15は第七
実施例の変速装置の駆動スケルトン図であり、図16は
第七実施例の船用推進装置レイアウトを示す船舶の側面
図であり、図17は1速時の圧油供給状態を示す変速装
置の油圧回路図であり、図18は2速時の圧油供給状態
を示す変速装置の油圧回路図であり、図19は嵌入ショ
ックの大きさの時間変化を示す図であり、図20は第一
実施例の変速制御方法を示す手順図であり、図21は第
二実施例の変速制御方法による変速の様子を示す模式図
であり、図22は第三実施例の変速制御方法による変速
の様子を示す模式図であり、図23は遊星歯車とワンウ
ェイクラッチとから構成される従来の変速装置のスケル
トン図であり、図24は遊星歯車とワンウェイクラッチ
とから構成される従来の変速装置のギヤ列のレイアウト
図であり、図25は平行歯車列より構成される従来の変
速装置のスケルトン図であり、図26は平行歯車列より
構成される従来の変速装置のギヤ列のレイアウト図であ
り、図27はラジアル荷重のかかる様子を示す従来の変
速装置のギヤ列のレイアウト図である。
【0014】第一実施例の変速構造では、船用推進装置
は原動機1と減速逆転機であるマリンギヤ20と変速装
置3とを備えている。マリンギヤ20は前後進クラッチ
を備えており、変速装置3は原動機1と該前後進クラッ
チとの間に設けられている。また、変速装置3は入力軸
37の外周に1速クラッチ軸仕組み32・32、2速ク
ラッチ軸仕組み34・34を設け、それらのクラッチ軸
仕組みの配設数は、該変速装置3の変速段数よりも多く
している。なお、マリンギヤ20の代わりにドライブ装
置21としてもよい。
【0015】まず変速装置3の配設位置について説明す
る。図1は減速逆転機として、船内にマリンギヤ20を
備えた場合を示しており、図2は減速逆転機として、船
外にドライブ装置21を備えた場合を示している。減速
逆転機であるマリンギヤ20及びドライブ装置21は、
いずれも前後進クラッチを備えており、前後進の切換を
可能としている。そして変速装置3は、マリンギヤ20
及びドライブ装置21のいずれの減速逆転機を備える場
合でも、原動機1と該減速逆転機との間に配設される。
このため変速装置3は、原動機1及び前記前後進クラッ
チ間に位置している。また、減速逆転機に変速装置3を
内装する構成として、変速装置3を原動機1と該減速逆
転機の前後進クラッチ間に配設するようにしてもよい。
【0016】したがって原動機1の駆動力は、変速装置
3を経てマリンギヤ20(ドライブ装置21)に伝達さ
れ、該マリンギヤ20(ドライブ装置21)より延出す
るプロペラ軸11を経由して、プロペラ4を回動させる
ものである。
【0017】従来においては、前記変速装置として、遊
星歯車装置とワンウェイクラッチとから構成される変速
装置70、または、1変速につき1軸を設けた平行歯車
列を備える変速装置80などがある。
【0018】変速装置70は、図23、図24に示すよ
うに、遊星歯車装置71を備えるものであり、複数の遊
星歯車73・73・・・を外嵌するインターナルギヤ7
4に入力軸75を固設している。保持体76は遊星歯車
73・73・・・を回動自在に支持しており、該保持体
76に出力軸72を固設している。また、太陽歯車77
はクラッチ78の断接によって、回動の固定・解除可能
に構成されている。さらに、入力軸75と出力軸72と
はワンウェイクラッチ79を介して連結されている。
【0019】以上構成により、クラッチ78が「切」と
されるときは、1速となる。すなわち、ワンウェイクラ
ッチ79を介して駆動力が伝達され、入力軸75と出力
軸72とは同じ回転数で回転する。また、太陽歯車77
の固定が解除されると回動自在でとなるため、遊星歯車
装置71は動力伝達の抵抗とならない。つまりこのと
き、入力軸75の回動に伴って、インターナルギヤ74
と保持体76に枢支される遊星歯車73・73・・・と
が一体的に回転するためである。また、クラッチ78が
接続されるときは、2速となる。すなわち、太陽歯車7
7が固定されているため、入力軸75の回動に伴い、保
持体76に枢支された遊星歯車73・73・・・は太陽
歯車77回りの公転と共に自転を行う。そして該遊星歯
車73・73・・・の回転に伴い、インターナルギヤ7
4も回動する。このとき、インターナルギヤ74の回転
数は保持体76の回転数よりも大きく、したがって、出
力軸72の回転数は入力軸75の回転数よりも増大す
る。なお、出力軸72の回転数が入力軸75の回転数よ
り大きい2速の場合は、ワンウェイクラッチ79が
「切」とされるため、同軸上に異なる回転数の回転が加
えられて、該出力軸72をねじるようなことはない。
【0020】変速装置70は、遊星歯車装置71の噛み
合い条件に支配されるため、自由な歯数比が得がたい。
このため速度比の自由度が低く、2速として可能な速度
比は限定されてしまう。
【0021】変速装置80は、図25、図26に示すよ
うに、平行歯車列を構成して、1変速につき1軸を備え
ている。それぞれの軸は、1速クラッチ軸仕組み82の
場合クラッチ軸82a、2速クラッチ軸仕組み84の場
合クラッチ軸84aである。入力軸90は入力ギヤ81
を固設しており、該入力ギヤ81は1速クラッチ軸仕組
み82の入力ギヤ82bと噛合している。1速クラッチ
軸仕組み82はクラッチ軸82aを貫設しており、該ク
ラッチ軸82aと入力ギヤ82bとを断接切換え自在と
している。クラッチ軸82aは1速ギヤ83を固設して
おり、該1速ギヤ83は出力軸91に固設されている出
力ギヤ86aと噛合している。また、前記入力ギヤ81
は2速クラッチ軸仕組み84の入力ギヤ84bとも噛合
している。2速クラッチ軸仕組み84はクラッチ軸84
aを貫設しており、該クラッチ軸84aと入力ギヤ84
bとを断接切換え自在としている。クラッチ軸84aは
2速ギヤ85を固設しており、該2速ギヤ85は出力軸
91に固設されている出力ギヤ86bと噛合している。
出力ギヤ86aは出力ギヤ86bより大径のギヤであ
る。また、2速ギヤ85は1速ギヤ83より大径のギヤ
である。
【0022】以上構成により、1速クラッチ軸仕組み8
2が接続され、2速クラッチ軸仕組み84が「切」とさ
れるときは、1速となる。逆に、1速クラッチ軸仕組み
82が「切」とされ、2速クラッチ軸仕組み84が接続
されるときは、2速となる。
【0023】前記変速装置70では出力軸72側で、複
数の遊星歯車73・73・・・を介して駆動力を伝達し
ている。したがって、個々の遊星歯車73を枢支する軸
一本あたりの負担は、小さくて済む。一方、変速装置8
0では出力軸側で、1速ギヤ83を固設するクラッチ軸
82aまたは、2速ギヤ85を固設するクラッチ軸84
bの軸一本のみを介して、駆動力を伝達している。この
ため、該軸一本に駆動力伝達の際の負担が掛かってしま
う。したがって変速装置80では、前記各クラッチ軸仕
組みが大きくなり、変速装置自体が大型化してしまうの
である。
【0024】次に、変速装置3の構造について説明す
る。変速装置3では、前記従来の変速装置70の問題
点、すなわち速度比の自由度の低さ、及び前記従来の変
速装置80の問題点、各クラッチ軸仕組みの大型化、を
改善している。
【0025】変速装置3は、図3、図4に示すように、
前記変速装置80と同様に、平行歯車列を構成してい
る。すなわち、入力軸37は入力ギヤ31を固設してお
り、該入力ギヤ31は1速クラッチ軸仕組み32の入力
ギヤ32bと噛合している。1速クラッチ軸仕組み32
はクラッチ軸32aを挿設しており、該クラッチ軸32
aと入力ギヤ32bの間に油圧クラッチ132が介装さ
れて断接切換え自在としている。クラッチ軸32aは1
速ギヤ33を固設しており、該1速ギヤ33は出力軸3
8に固設されている出力ギヤ36aと噛合している。ま
た、前記入力ギヤ31は2速クラッチ軸仕組み34の入
力ギヤ84bとも噛合している。2速クラッチ軸仕組み
34はクラッチ軸34aを挿設しており、該クラッチ軸
34aと入力ギヤ34bの間に油圧クラッチ134が介
装されて断接切換え自在としている。クラッチ軸34a
は2速ギヤ35を固設しており、該2速ギヤ35は出力
軸38に固設されている出力ギヤ36bと噛合してい
る。出力ギヤ36aは出力ギヤ36bより大径のギヤと
し、2速ギヤ35は1速ギヤ33より大径のギヤとして
いる。
【0026】変速装置3では前記従来の変速装置80と
異なり、1変速につき2軸を設けている。それぞれの軸
は、前記クラッチ軸32a・32aと、前記クラッチ軸
34a・34aである。図4に示すように、入力軸37
の外周に、1速クラッチ軸仕組み32及び2速クラッチ
軸仕組み34がそれぞれ二つずつ配設されている。つま
り、クラッチ軸仕組みの配設数(第一実施例では4個)
は、変速段数(第一実施例では2個)より多い。
【0027】以上の構成により、まず平行歯車列を設け
ることで、前記従来の変速装置70と異なり、自由な速
度比を得やすくしている。また、変速段数よりクラッチ
軸仕組みの配設数を多くしているので、前記従来の変速
装置80と異なり、各クラッチ軸仕組み当りの駆動力伝
達の負担が軽減されて、該クラッチ軸仕組みの大きさを
小さくすることができる。したがって、変速装置3全体
の大きさをコンパクト化することができる。
【0028】また、図5〜図7には、第一実施例での変
速装置3の具体図を示している。入力軸37の外周上に
は、前記クラッチ軸仕組み32・34の他に、油圧ポン
プ39が配設されている。なお、図5において左方が原
動機1側であり、右方がマリンギヤ20側である。ま
た、増速側から順に1速、2速を定義している。後述す
る3速、4速に関しても同様で、1速、2速、3速、4
速の順に変速比が増大する。
【0029】前記変速装置3に代えて、変速装置5を用
いた第二実施例の変速装置構造について説明する。変速
装置3ではすべての1変速につき2軸を設けていたが、
変速装置5では1速のみ2軸を設けて他の変速では1変
速につき1軸しか設けていない点が相違している。変速
装置5では図8に示すように、該変速装置5への入力軸
37の外周に1速クラッチ軸仕組み32・32、2速ク
ラッチ軸仕組み34、3速クラッチ軸仕組み40を設
け、それらのクラッチ軸仕組みの配設数を変速段数より
も多くしている。1速に関しては、前述の変速装置3と
同様の効果が得られるものであり、変速装置全体の大き
さをコンパクト化することができる。
【0030】平行歯車列を用いた前記従来の変速装置8
0では、図27に示すように、ラジアル荷重Rが発生す
る。ラジアル荷重Rは、ギヤを介する駆動力伝達の際
に、噛合している相互のギヤが反発力を受けて発生する
荷重である。図27では、出力軸91側での1速時にお
けるラジアル荷重Rの発生を図示している。出力軸91
側で、1速ギヤ83と出力ギヤ86aの噛合により、ラ
ジアル荷重Rが発生する。同様に入力軸90側でも、入
力ギヤ81と1速クラッチ軸仕組み82の入力ギヤ82
bとの間で、ラジアル荷重が発生する。ラジアル荷重R
が発生すると、軸受けに負荷がかかり機械損失が増し、
軸受け寿命が短くなる。
【0031】このため第一実施例の変速構造における変
速装置3では、同一変速比である前記1速クラッチ軸仕
組み32・32及び2速クラッチ軸仕組み34・34
を、前記入力軸37に対し、点対称に近い位置に配置し
ている。前記従来の変速装置80が1変速に対して1軸
しか設けていないのと異なり、変速装置3は1変速に対
して2軸を設けているので、このような配置を可能とし
ている。
【0032】変速装置3では図6に示すように、油圧ポ
ンプ39を入力軸37外周上に配置しているので、完全
な点対称位置からずらした位置に、前記クラッチ軸仕組
み32・34を配置している。油圧ポンプ39の配設位
置を変更して、クラッチ軸仕組みを点対称位置に配置し
てもよい。
【0033】図4、図9に示すように、1速クラッチ軸
仕組み32・32、2速クラッチ軸仕組み34・34を
点対称位置に配置することで、ラジアル荷重Rを相殺す
ることができる。この場合は、ラジアル荷重Rがお互い
に点対称方向に働くので、打ち消しあう。図6に示すよ
うに、同一変速比のクラッチ軸仕組みを点対称に近い位
置に配置する場合でも、ラジアル荷重Rの一部を相殺し
て、その影響力を削ぐことができる。
【0034】以上構成により、ラジアル荷重Rの一部も
しくは大部分が打ち消しあい、軸受け部の負荷を小さく
する。このため機械損失が減少し、軸受けの寿命の延長
に繋がる。
【0035】従来においては多段変速を得る場合、速比
の数だけ入力軸外周にクラッチ軸仕組みを配設して、平
行歯車列を構成していた。これは、変速装置が一つしか
設けられておらず、一回の変速のみによって多段変速を
得ようとしていたためである。このため、前後進ごとに
もクラッチ軸仕組みを別に必要としており、それだけ必
要とするクラッチ軸仕組みの配設数を増加させていた。
したがって、変速装置そのものを大型化させていた。
【0036】このため第一実施例の変速構造では、原動
機1と、前進2速式クラッチを内装する減速逆転機であ
るマリンギヤ20との間に、変速装置3を設けている。
マリンギヤ20は前述したように前後進クラッチを備え
ており、ここで述べているように特に前進2速式であ
り、前進1速、前進2速の切換を自在としている。つま
り、変速装置3とマリンギヤ20との二つの変速装置に
より変速を行うようにするので、得られる速比の数に対
してクラッチ軸仕組みの配設数を少なくすることができ
る。なお、変速装置3を用いる代わりに、後述する変速
装置6、前記変速装置5、その他2段以上の変速を行う
変速装置なら、どれを用いて前記舶用推進装置の変速構
造を構成してもよい。さらに、原動機1とマリンギヤ2
0との間に、変速装置3等の変速装置を複数個配設する
構成としてもよい。また、マリンギヤ20の代わりに、
前進2速式クラッチを内装するドライブ装置21を用い
てもよい。
【0037】図1に示すように、原動機1からの駆動力
は、変速装置3とマリンギヤ20とによる2回の変速を
受けるので、変速装置3の変速段数(2段)×2の変速
比を得ることができる。
【0038】また、前記減速逆転機の一例であるマリン
ギヤ20について説明する。図10に示すように、マリ
ンギヤ20は、入力軸23上に配設される後進クラッチ
軸仕組み24と、該入力軸外周に配設される1速クラッ
チ軸仕組み25、2速クラッチ軸仕組み26より構成さ
れる。
【0039】入力軸23は入力ギヤ23aを固設してお
り、1速ギヤ25a、2速ギヤ26aと噛合している。
1速側では、1速クラッチ軸仕組み25はクラッチ軸2
5bを挿設しており、該クラッチ軸25bに1速ギヤ2
5aが固設されている。また、クラッチ軸25bの同軸
上には出力ギヤ25cが設けられ、1速クラッチ軸仕組
み25は該クラッチ軸25bと該出力ギヤ25cとをク
ラッチを介して断接切換え自在としている。2速側でも
2速クラッチ軸仕組み26が2速ギヤ26a、クラッチ
軸26b、出力ギヤ26cを設けており、1速側と同様
の構造である。出力ギヤ25c・26cは出力軸28に
固設される出力ギヤ27と噛合しており、以上構成によ
り、入力軸23より1速側、2速側へ駆動力伝達して、
変速を1速、2速として該出力軸28より出力すること
を可能としている。
【0040】また、入力軸23は後進クラッチ軸仕組み
24に挿設されている。後進クラッチ軸仕組み24は入
力軸23の同軸上に後進ギヤ29を配設しており、該入
力軸23と後進ギヤ29とをクラッチを介して断接切換
え自在としている。後進ギヤ29と出力ギヤ27とは噛
合しており、以上構成により、入力軸23から出力軸2
8へ逆転した駆動力を伝達することを可能としている。
【0041】後進クラッチ軸仕組み24及び2速クラッ
チ軸仕組み26を「切」とし、1速クラッチ軸仕組み2
5を接続するとき、1速である。同様に、1速クラッチ
軸仕組み25と2速クラッチ軸仕組み26の断接状態を
入れ替えれば、2速となる。1速、2速の場合のギヤの
回転方向は、図10中に破線で示す矢印の向きである。
後進の場合は、後進クラッチ軸仕組み24を接続し、1
速クラッチ軸仕組み25及び2速クラッチ軸仕組み26
を「切」とする。後進の場合のギヤの回転方向は、図1
0中に実線で示す矢印の向きである。
【0042】以上構成により、マリンギヤ20は前進2
変速と後進との変速切換えを自在としている。したがっ
て、前進時に前記変速装置3等の変速段数の2倍の変速
比を船舶は得ることができる。
【0043】より多段の変速比を得るために、変速装置
5を用いてもよい。第三実施例の変速構造では、変速装
置3に代えて変速装置5を用いている。変速装置5は、
図11に示すように、入力軸37の外周に1速クラッチ
軸仕組み32、2速クラッチ軸仕組み34、3速クラッ
チ軸仕組み40、4速クラッチ軸仕組み41を設けてい
る。以上構成により、1速から4速までの速比を得るこ
とができる。このため第三実施例の変速構造では、変速
装置5により4段の変速段が得られ、マリンギヤ20に
より前進2段、後進1段が得られるので、変速構造全体
で前進8段、後進4段の変速比を得ることが出来る。
【0044】また、前記変速装置3は、該変速装置3と
前記マリンギヤ20との合わせ面に潤滑油通路22を設
けている。
【0045】図5から図7に示すように、変速装置3の
ケーシングには油路22aが穿設され、マリンギヤ20
のケーシングには油路22bが穿設されている。油路2
2a・22bは、変速装置3とマリンギヤ20とを合わ
せたときに、連通するように形成されており、油路22
a・22bを合わせて潤滑油通路22を構成している。
【0046】以上構成により、潤滑油をマリンギヤ20
と変速装置3間で共有することができる。しかも、専用
部品やホース等の部品を追加する必要も無く潤滑油の供
給ができるので、部品点数の削減やコスト低下に繋が
る。
【0047】従来は、変速装置や減速逆転機内に配設さ
れるクラッチ軸仕組みを、油圧クラッチを用いて構成し
ていた。変速時に同時に油圧をかけて、一方のクラッチ
軸仕組みを接続し、他方のクラッチ軸仕組みを「切」と
すると、速比の異なる軸から、異なるトルクが伝達され
て、入力軸及び出力軸上でショックを生じてしまう。ま
た、時間差で油圧をかけると動力を伝達しない時間が発
生し、出力回転が低下してショックを生じる。これらの
ショックを防ぐためには、互いの油圧をうまく制御する
必要がある。また制御の困難に加えて、油圧クラッチを
使用する場合は、部品点数がそれだけ増加するのであ
る。
【0048】このため第四実施例の変速構造では、変速
装置3に代えて、変速装置7を用いている。変速装置7
では、1速クラッチ軸仕組み42上にワンウェイクラッ
チ43を設けている。なお、ワンウェイクラッチを配設
するクラッチ軸仕組みは、1速クラッチ軸仕組み42に
限定されず、他のクラッチ軸仕組み上でもよい。また、
変速装置8及び変速装置9では、入力軸37上にワンウ
ェイクラッチを配設している。それぞれ変速装置3に代
えて、変速装置8を用いた第五実施例の変速構造及び、
変速装置9を用いた第六実施例での変速構造についても
以下で説明する。
【0049】変速装置7は図12に示すように、前記変
速装置3とほぼ同様の構成であり、1速クラッチ軸仕組
みのクラッチ機構のみが相違している。変速装置3で
は、1速クラッチ軸仕組み32に挿設されているクラッ
チ軸32aの断接は油圧クラッチによって行われる。こ
れに対して変速装置7では、1速クラッチ軸仕組み42
に挿設されるクラッチ軸42aの断接は、ワンウェイク
ラッチ43によって行われる。1速クラッチ軸仕組み4
2も、1速クラッチ軸仕組み32と同様に、クラッチ軸
42aと入力ギヤ42bとを断接可能としている。
【0050】以上構成により、1速から2速、及び2速
から1速への変速切換時には、ショックが生じない。1
速から2速への変速切換時には、クラッチ軸仕組み34
に内装されている油圧クラッチ134の接続が開始され
るが、前記ワンウェイクラッチ43によって、異なるト
ルクの対立が回避されている。つまりクラッチ軸42a
による2速の駆動回転は、ワンウェイクラッチ43によ
って「切」とされて、入力軸37側へは伝達されない。
このため、2速の駆動回転が1速の駆動回転との間でね
じれを生じることはない。2速から1速への変速切換時
も同様に、ワンウェイクラッチ43によって異なる駆動
回転の伝達が「切」とされて、トルクの対立は回避され
ている。
【0051】変速装置8は、図13に示すように、2速
式の変速装置であり、入力軸37外周に2速クラッチ軸
仕組み34を配設している。出力軸38には出力ギヤ3
6bが固設されており、該出力ギヤ36bと入力軸37
とはワンウェイクラッチ43を介して連結されている。
これが、変速装置8が1速の変速比を与える場合の、駆
動力伝達経路である。また入力軸37は前記入力ギヤ3
1を固設しており、該入力ギヤ31は前記入力ギヤ34
bと噛合している。また、前記2速ギヤ35と出力ギヤ
36bとは噛合しており、入力軸37より2速クラッチ
軸仕組み34を介して、出力軸38へ駆動力を伝達可能
に構成している。これが変速装置8が2速の変速比を与
える場合の駆動力伝達経路である。
【0052】以上構成により、1速と2速との相互間の
変速切換時には、ワンウェイクラッチ43によって出力
ギヤ36bの回転は、入力軸37に対して空回りするの
である。このため前記変速装置7と同様に、トルクの対
立は回避されている。
【0053】変速装置9は、図14に示すように、変速
装置8に3速の変速比を与える3速クラッチ軸仕組み4
0を付加している。1速と2速との相互間の変速切換及
び1速と3速との相互間の変速切換においては、前記変
速装置8と同様の機構により、トルクの対立が回避され
ている。
【0054】第七実施例の変速構造では、前記入力軸3
7に対して前記出力軸38を傾斜させて変速装置10を
構成している。第一実施例の変速構造との相違点は、変
速装置3に代えて変速装置10を用いている点である。
【0055】変速装置10は、図15に示すように、前
記変速装置3等と同様に、入力軸37外周に1速クラッ
チ軸仕組み32・32、2速クラッチ軸仕組み34・3
4を配設して構成している。変速装置3と大きく異なる
点は、出力軸38に固設している出力ギヤ46a・46
bを平歯車ではなく、ベベルギヤで構成していることで
ある。出力ギヤ46aは、前記クラッチ軸32aに固設
される1速ギヤ33と噛合しており、1速を出力可能と
している。出力ギヤ46bは前記クラッチ軸34aに固
設される2速ギヤ35と噛合しており、2速の変速比を
出力可能としている。
【0056】以上構成により、パラレル(入出力軸が並
列配置)のマリンギヤ20を用いても、原動機1を水平
に据付ける場合に、プロペラ軸11に角度を持たせるこ
とができる。図16に示すように、変速装置10及びパ
ラレルのマリンギヤ20を船舶に配設する場合は、前記
プロペラ軸11の延出方向は、原動機1の出力軸の延出
方向(原動機1の延設方向)に対して傾斜する。
【0057】従来より、変速装置に内装される油圧クラ
ッチの圧油供給の切換制御には、電磁切換弁が用いられ
ている。該制御によって変速切換時の油圧降下を防止し
ている。したがって、複数の油圧クラッチを備える変速
装置の場合、それぞれの油圧クラッチに対して電磁切換
弁を備えており、複数個の該電磁切換弁の切換を行う制
御技術を必要としていた。
【0058】このため図17に示すように、前記変速装
置3の油圧回路50を、油圧ポンプ39と、シーケンス
バルブ51と、電磁切換弁52とから構成して、該電磁
切換弁52により速比の切換えを行うものとしている。
1速時は該油圧ポンプ39より該シーケンスバルブ51
を経て1速側の油圧クラッチ44に圧油を供給する。2
速時は該油圧ポンプ39より該電磁切換弁52を経て2
速側の油圧クラッチ44に圧油を供給すると共に、該シ
ーケンスバルブ51にパイロット圧力を加えて該シーケ
ンスバルブ51の切換えを行い、1速側の油圧クラッチ
44に充填された作動油を該シーケンスバルブ51を経
てドレンするようにしている。なお上記1速と2速は、
これを入れ替えた構成としてもよく、1速と2速の定義
を前述したようなものから変えて、2速を1速より増速
側としてもよい。また、2速式の油圧クラッチを内装す
る変速装置であれば、変速装置3に限定されない。
【0059】前述したように、変速装置3には1速クラ
ッチ軸仕組み32・32及び2速クラッチ軸仕組み34
・34が配設されている。そして、それらのクラッチ軸
仕組み上にはそれぞれ油圧クラッチ44が配設されてい
る。前記油圧ポンプ39より1速側の油圧クラッチ44
へは、シーケンスバルブ51より油路55を経由して、
圧油供給可能としている。また、該油圧ポンプ39より
2速側の油圧クラッチ44へは、電磁切換弁52より油
路53を介して、圧油供給可能としている。
【0060】変速比が1速のとき、前記油圧ポンプ39
よりシーケンスバルブ51を介して、圧油が1速側の油
圧クラッチ44に供給される。また2速側への圧油の供
給は、電磁切換弁52の切換制御により停止されてい
る。なお船舶にはコントローラが配設されており、該コ
ントローラが電磁切換弁52と接続されており、該電磁
切換弁51の切換制御を可能としている。
【0061】変速比を2速とするとき、前記電磁切換弁
52を切換えて2速側の油圧クラッチ44へ圧油を供給
する。また、電磁切換弁52から2速側の油圧クラッチ
44への油路53には分岐が設けられており、シーケン
スバルブ51にも圧油を供給可能としている。つまり電
磁切換弁52の2速への切換制御が行われたとき、シー
ケンスバルブ51に圧油(パイロット圧力)が供給さ
れ、油路53での油圧が一定値以上にあがった場合に
は、シーケンスバルブ51に備えられている付勢バネ5
1aの付勢力に抗して該シーケンスバルブ51を切換え
るのである。シーケンスバルブ51の切換えが起こる
と、図18に示すように、油圧ポンプ39から一速側へ
の圧油供給は停止される。加えて、一速側の油圧クラッ
チ44に充填されていた作動油は、シーケンスバルブ5
1を介してドレンされる。
【0062】また、再び1速とする場合は電磁切換弁5
1を切換えて、油圧ポンプ39から2速側への圧油供給
を停止する。この切換えにより、2速側の油圧クラッチ
44に充填されていた作動油及び、シーケンスバルブ5
1へのパイロット圧力が油路53を介して、ドレンされ
る。そしてパイロット圧力の低下につれてシーケンスバ
ルブ52が切換えられて、油圧回路50は再び、図17
に示すような1速側へ圧油供給可能な状態に移行する。
【0063】前記シーケンスバルブ51は速比切換部5
4に備えられており、該速比切換部54は、図6、図7
に示すように、変速装置3に付設されている。
【0064】以上構成により、電磁切換弁52一つの切
換えによりシーケンスバルブを連動させることが出来、
機械的な仕組みにより変速切換機構を構成することが出
来る。したがって、一方の油圧クラッチ44への油圧が
半クラッチ状態に保たれている段階で、他方への油圧ク
ラッチへの圧油供給を行うことが出来、変速時の急激な
油圧低下によるショックを防止している。
【0065】従来は、前記減速逆転機で入出力軸間を連
結して駆動力伝達可能とするとき、嵌入ショックを発生
させていた。該減速逆転機の入力軸は、舶用推進装置の
変速装置からの出力を入力しており、機械式クラッチの
接続により、駆動を行うようにしている。該機械式クラ
ッチで、出力軸への入力継手を該入力軸に嵌入する際
に、嵌入ショックが発生する。図19(a)・(b)
は、該嵌入時の嵌入ショックの大きさの時間変化を示し
ている。Pは作動油軸端圧の時間変化を示すものであ
り、Tはクラッチ出力軸トルクの時間変化を示すもので
ある。ここで作動油軸端圧Pとは、該変速装置に内装さ
れる油圧クラッチの油圧のことである。またクラッチ出
力軸トルクTとは、該油圧クラッチの出力軸側のトルク
のことである。該油圧クラッチの出力軸は該変速装置を
介して該減速逆転機の入力軸に連結されており、前記嵌
入ショックによってトルクの大きさに変化を受けるもの
である。またt0は、前記嵌入の開始時刻を示してい
る。
【0066】前記油圧クラッチが確実に接続したときの
油圧(全圧とする)を保ったまま前記嵌入を行うとき、
図19(b)に示すように、嵌入ショックが発生する。
一定時間経過後の周期的に安定したクラッチ出力軸トル
クTと比べて、開始時刻t0直後のクラッチ出力軸トル
クTは、4〜5倍の大きさに上っている。
【0067】このため第一実施例の変速制御方法では、
変速装置3のクラッチ油圧を一旦低圧に制御し(1
3)、その間に減速逆転機であるマリンギヤ20の入出
力軸を連結し(14)、その後に該クラッチ油圧を全圧
として(15)、以上手順より変速制御方法12を構成
している。なお、油圧クラッチによって駆動力の断接を
行う変速装置であれば変速装置3に限定されず、機械式
クラッチを備える減速逆転機であればマリンギヤ20に
限定されない。
【0068】図19(a)、図20に示すように、まず
手順13に従い作動油軸端圧Pを低圧に制御する。そし
て前記コントローラと電磁流量弁とを接続して、前記油
圧クラッチ44への作動油流量の調節により、前記クラ
ッチ油圧を制御可能としている。それぞれの油圧クラッ
チ44は該電磁流量弁により、油圧制御が行われている
ものとする。なお前記で低圧としている油圧は、入力ト
ルク及びクラッチ容量によって決定されるものである。
次いで手順14に従い、この低圧制御が行われている間
に前記嵌入を行って、前記入力軸37及び前記出力軸3
8の連結を行う。このとき、前記全圧時と比べて、前記
油圧クラッチ44の接続が緩やかである為に、嵌入ショ
ックがほとんど発生しない。前記開始時刻t0直後のク
ラッチ出力軸トルクTの大きさは、一定時間経過後の周
期的に安定したクラッチ出力軸トルクTとほとんど変わ
りのない大きさである。図19(b)に示すような嵌入
ショックと比べて、大きく軽減されている。該嵌入が終
了した後は、手順15に従い、接続時のクラッチ油圧に
復帰すべく作動油軸端圧Pを全圧とする。
【0069】以上のような変速制御方法12を構成する
ことで、減速逆転機の入出力軸を連結する際における嵌
入ショックが軽減される。
【0070】従来は、油圧クラッチを有さないマリンギ
ヤ、ドライブ装置を備えた船舶では、トローリング(低
速航行)が出来なかった。
【0071】このため第二実施例の変速制御方法では、
変速装置3に内装される油圧クラッチ44・44・・・
の摩擦板を滑動させて低速航行可能としている。そして
該摩擦板の滑動を、原動機1の駆動回転数及び該油圧ク
ラッチ44・44・・・のクラッチ油圧のいずれか一
方、もしくは双方を制御して発生させて、変速制御方法
を構成している。なお、油圧クラッチによって駆動力を
断接可能としている変速装置であれば、変速装置3に代
えて、他の変速装置を用いてもよい。また、マリンギヤ
20の代わりに、ドライブ装置21としてもよい。
【0072】前記変速装置3に内装されている各クラッ
チ軸仕組みには、図3に示すように油圧クラッチ44が
それぞれ内装されている。そして、この油圧クラッチ1
32・134・・・の摩擦板を、前記原動機1の出力軸
の駆動回転数、あるいは該油圧クラッチ132・134
のクラッチ油圧を変化させて、滑らせる制御を行ってい
る。前述したように、変速装置3には各クラッチ軸仕組
みごとに油圧クラッチ132・134が配設されて、合
計4つの油圧クラッチ132・134・・・を有してい
る。これらを同時に滑らせて、出力側へ低回転の駆動回
転を伝達するのである。なお、前記コントローラを前記
電磁流量弁に接続して、前記油圧クラッチ132・13
4・・・への作動油流量の調節により、該クラッチ油圧
を制御可能としている。
【0073】つまり図23に示すように、原動機1から
の駆動回転はまず変速装置3によって、クラッチ滑動に
よる低速変速を受ける。そして減速逆転機であるマリン
ギヤ20によって減速され、2回の変速によって低速に
された駆動回転がプロペラ軸11に伝達される。
【0074】以上構成により、油圧クラッチを有さない
機械式マリンギヤ、ドライブ装置においても、トローリ
ングを行うことが出来る。また、前記制御によって低回
転となった駆動回転が、該マリンギヤ、該ドライブ装置
に入力されるため、内装されている軸受け、該マリンギ
ヤのクラッチ部等の寿命が延びる。
【0075】また第三実施例の変速制御方法では、第二
実施例の変速制御方法に加えて、減速逆転機に内装され
る油圧クラッチをも用いて、低速変速を行っている。す
なわち、変速装置3の油圧クラッチ132・134・・
・、及び減速逆転機に内装される油圧クラッチ双方の摩
擦板を滑動させて低速航行可能としている。そして該摩
擦板の滑動を、原動機1の駆動回転数及び該クラッチ油
圧のいずれか一方、もしくは双方を制御して発生させ
て、変速制御方法を構成している。
【0076】つまり図24に示すように、原動機1から
の駆動回転はまず変速装置3によって、クラッチ滑動に
よる低速変速を受ける。そして減速逆転機であるマリン
ギヤ20によって、減速及び、クラッチ滑動による低速
変速をさらに受ける。したがって、3回の変速によって
低速にされた駆動回転がプロペラ軸11に伝達される。
【0077】
【発明の効果】請求項1記載の如く、原動機と減速逆転
機と変速装置とを備える舶用推進装置であって、該減速
逆転機は前後進クラッチを備えており、該変速装置は該
原動機と該前後進クラッチとの間に設けられ、該変速装
置は該変速装置の入力軸の外周にクラッチ軸仕組みを設
け、該クラッチ軸仕組みの配設数は、該変速装置の変速
段数よりも多くしたので、平行歯車列が構成され、自由
な速度比を得やすくしている。また、各クラッチ軸仕組
み当りの駆動力伝達の負担が軽減されて、該クラッチ軸
仕組みの大きさを小さくすることができる。したがっ
て、変速装置全体の大きさをコンパクト化することがで
きる。
【0078】請求項2記載の如く、前記複数のクラッチ
軸仕組みを同一変速比としたときは、前記入力軸に対し
点対称位置に、もしくは点対称に近い位置に配置したの
で、ラジアル荷重Rの一部もしくは大部分が打ち消しあ
い相殺されて、軸受け部の負荷を小さくする。このため
機械損失が減少し、軸受け寿命の延長に繋がる。
【0079】請求項3記載の如く、原動機と減速逆転機
と変速装置とを備える舶用推進装置であって、該減速逆
転機は前進2速式クラッチを備えており、該原動機と該
前進2速式クラッチとの間に、少なくとも一つの変速装
置を設けて構成したので、クラッチ軸仕組み配設数より
多い多段の変速比を得ることができる。2速クラッチを
備えた減速逆転機と変速装置とを組み合わせる場合に
は、変速装置の変速段数×2の変速比を得ることができ
て、変速装置全体を大型化することなく、多段の変速を
得ることができる。
【0080】変速装置と減速逆転機とを備える舶用推進
装置であって、該変速装置と該減速逆転機との合わせ面
に潤滑油通路を設けたので、潤滑油を該原則逆転機と変
速装置間で共有することができる。しかも、専用部品や
ホース等の部品を追加する必要も無く潤滑油の供給がで
きるので、部品点数の削減やコスト低下に繋がる。
【0081】請求項5記載の如く、前記クラッチ軸仕組
み上、または前記入力軸上に、ワンウェイクラッチを設
けたので、変速切換時にショックが生じることがない。
【0082】請求項6記載の如く、変速装置と減速逆転
機とを備える舶用推進装置であって、該変速装置の出力
軸を該変速装置の入力軸に対して傾斜させたので、パラ
レル(入出力軸が並列配置)のマリンギヤ20を用いて
も、原動機1を水平に据付ける場合に、プロペラ軸11
に角度を持たせることができる。
【0083】請求項7記載の如く、変速装置を備える舶
用推進装置であって、該変速装置は2速式クラッチを内
装しており、該変速装置の油圧回路は油圧ポンプとシー
ケンスバルブと電磁切換弁とから構成され、該電磁切換
弁により速比の切換えを行うものとし、1速時は該ポン
プより該シーケンスバルブを経て1速側の油圧クラッチ
に圧油を供給し、2速時は該油圧ポンプより該電磁切換
弁を経て2速側の油圧クラッチに圧油を供給すると共
に、該シーケンスバルブにパイロット圧力を加えて該シ
ーケンスバルブの切換えを行い、1速側に充填された作
動油を該シーケンスバルブを経てドレンするようにした
ので、該電磁切換弁一つの切換えによりシーケンスバル
ブを連動させることが出来、機械的な仕組みにより変速
切換機構を構成することが出来る。したがって、一方の
油圧クラッチへの油圧が半クラッチ状態に保たれている
段階で、他方への油圧クラッチへの圧油供給を行うこと
が出来、変速時の急激な油圧低下によるショックを防止
している。
【0084】請求項8記載の如く、変速装置と減速逆転
機とを備える舶用推進装置であって、該変速装置のクラ
ッチ油圧を一旦低圧に制御し、その間に該減速逆転機の
クラッチ嵌入を行い、その後に該変速装置のクラッチ油
圧を全圧とするので、嵌入ショックを軽減することがで
きる。
【0085】請求項9記載の如く、原動機と変速装置と
減速逆転機とを備える舶用推進装置であって、該変速装
置に内装される油圧クラッチ、あるいは該変速装置及び
該減速逆転機双方に内装される油圧クラッチの摩擦板を
滑動させて低速航行可能とし、該摩擦板の滑動は、該原
動機の駆動回転数、及び該クラッチ油圧のいずれか一
方、もしくは双方の制御により発生させるので、油圧ク
ラッチを有さない機械式マリンギヤ、ドライブ装置にお
いても、トローリングを行うことが出来る。また、前記
制御によって低回転となった駆動回転が、該マリンギ
ヤ、該ドライブ装置に入力されるため、内装されている
軸受け、該マリンギヤのクラッチ部等の寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マリンギヤ用変速装置レイアウトを示す船舶の
側面図。
【図2】ドライブ装置用変速装置レイアウトを示す船舶
の側面図。
【図3】第一実施例の変速装置の駆動スケルトン図。
【図4】第一実施例の変速装置における入力軸外周のク
ラッチ軸仕組みレイアウト図
【図5】第一実施例の変速装置の断面図。
【図6】原動機側から見た歯車配列を示す第一実施例の
変速装置のA−A断面図。
【図7】減速逆転機側から見た第一実施例の変速装置の
B−B断面図。
【図8】第二実施例の変速装置における入力軸外周のク
ラッチ軸仕組みレイアウト図。
【図9】ラジアル荷重のかかる様子を示す、第一実施例
の変速装置における入力軸外周のクラッチ軸仕組みレイ
アウト図。
【図10】マリンギヤの平行歯車列のレイアウト図。
【図11】第三実施例の変速装置の入力軸外周のクラッ
チ軸仕組みレイアウト図。
【図12】第四実施例の変速装置の駆動スケルトン図。
【図13】第五実施例の変速装置の駆動スケルトン図。
【図14】第六実施例の変速装置の駆動スケルトン図。
【図15】第七実施例の変速装置の駆動スケルトン図。
【図16】第七実施例の船用推進装置レイアウトを示す
船舶の側面図。
【図17】1速時の圧油供給状態を示す変速装置の油圧
回路図。
【図18】2速時の圧油供給状態を示す変速装置の油圧
回路図。
【図19】嵌入ショックの大きさの時間変化を示す図。
【図20】第一実施例の変速制御方法を示す手順図。
【図21】第二実施例の変速制御方法による変速の様子
を示す模式図。
【図22】第三実施例の変速制御方法による変速の様子
を示す模式図。
【図23】遊星歯車とワンウェイクラッチとから構成さ
れる従来の変速装置のスケルトン図。
【図24】遊星歯車とワンウェイクラッチとから構成さ
れる従来の変速装置のギヤ列のレイアウト図。
【図25】平行歯車列より構成される従来の変速装置の
スケルトン図。
【図26】平行歯車列より構成される従来の変速装置の
ギヤ列のレイアウト図。
【図27】ラジアル荷重のかかる様子を示す従来の変速
装置のギヤ列のレイアウト図。
【符号の説明】
1 原動機 3・5・6・7・8・9・10 変速装置 12 変速制御方法 20 マリンギヤ 21 ドライブ装置 22 潤滑油通路 32 1速クラッチ軸仕組み 32a・34a クラッチ軸 34 2速クラッチ軸仕組み 37 入力軸 38 出力軸 39 油圧ポンプ 43 ワンウェイクラッチ 44 油圧クラッチ 50 油圧回路 51 シーケンスバルブ 52 電磁切換弁
フロントページの続き (72)発明者 中川 茂明 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3J028 EA25 EA28 EB04 EB12 EB33 EB35 EB37 EB62 EB67 FA06 FB03 FC32 FC42 FC59 FC66 GA22 HA15 HC13 3J552 MA04 MA13 MA26 NA10 QA02C QA30C QB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機と減速逆転機と変速装置とを備え
    る舶用推進装置であって、該減速逆転機は前後進クラッ
    チを備えており、該変速装置は該原動機と該前後進クラ
    ッチとの間に設けられ、該変速装置は該変速装置の入力
    軸の外周にクラッチ軸仕組みを設け、該クラッチ軸仕組
    みの配設数は、該変速装置の変速段数よりも多くしたこ
    とを特徴とする舶用推進装置の変速構造。
  2. 【請求項2】 前記複数のクラッチ軸仕組みを同一変速
    比としたときは、前記入力軸に対し点対称位置に、もし
    くは点対称に近い位置に配置したことを特徴とする請求
    項1記載の舶用推進装置の変速構造。
  3. 【請求項3】 原動機と減速逆転機と変速装置とを備え
    る舶用推進装置であって、該減速逆転機は前進2速式ク
    ラッチを備えており、該原動機と該前進2速式クラッチ
    との間に、少なくとも一つの変速装置を設けたことを特
    徴とする舶用推進装置の変速構造。
  4. 【請求項4】 変速装置と減速逆転機とを備える舶用推
    進装置であって、該変速装置と該減速逆転機との合わせ
    面に潤滑油通路を設けたことを特徴とする舶用推進装置
    の変速構造。
  5. 【請求項5】 前記クラッチ軸仕組み上、または前記入
    力軸上に、ワンウェイクラッチを設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の舶用推進装置の変速構造。
  6. 【請求項6】 変速装置と減速逆転機とを備える舶用推
    進装置であって、該変速装置の出力軸を該変速装置の入
    力軸に対して傾斜させたことを特徴とする舶用推進装置
    の変速構造。
  7. 【請求項7】 変速装置を備える舶用推進装置であっ
    て、該変速装置は2速式クラッチを内装しており、該変
    速装置の油圧回路は油圧ポンプとシーケンスバルブと電
    磁切換弁とから構成され、該電磁切換弁により速比の切
    換えを行うものとし、1速時は該油圧ポンプより該シー
    ケンスバルブを経て1速側の油圧クラッチに圧油を供給
    し、2速時は該油圧ポンプより該電磁切換弁を経て2速
    側の油圧クラッチに圧油を供給すると共に、該シーケン
    スバルブにパイロット圧力を加えて該シーケンスバルブ
    の切換えを行い、1速側の油圧クラッチに充填された作
    動油を該シーケンスバルブを経てドレンするようにした
    ことを特徴とする舶用推進装置の変速構造。
  8. 【請求項8】 変速装置と減速逆転機とを備える舶用推
    進装置であって、該変速装置のクラッチ油圧を一旦低圧
    に制御し、その間に該減速逆転機のクラッチ嵌入を行
    い、その後に該変速装置のクラッチ油圧を全圧とするこ
    とを特徴とする舶用推進装置の変速制御方法。
  9. 【請求項9】 原動機と変速装置と減速逆転機とを備え
    る舶用推進装置であって、該変速装置に内装される油圧
    クラッチ、あるいは該変速装置及び該減速逆転機双方に
    内装される油圧クラッチの摩擦板を滑動させて低速航行
    可能とし、該摩擦板の滑動は、該原動機の駆動回転数、
    及び該クラッチ油圧のいずれか一方、もしくは双方の制
    御により発生させることを特徴とする舶用推進装置の変
    速制御方法。
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